JP4420683B2 - 筆記軸体及び筆記具 - Google Patents

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Description

本発明は、ボールペン、修正具、化粧具等からなる筆記軸体及び筆記具に関するものである。
従来のガス加圧式筆記軸体は、図示しないが、外装筒と、この外装筒に被覆される収容筒と、この収容筒に収容されて筆記チップにインキを供給するチューブ体とから構成されている。
外装筒は、所定の合成樹脂により成形され、収容筒に対する湿度の悪影響を減少させる。収容筒は、ガス低透過性あるいはガス不透過性の材料により成形され、チューブ体との間に加圧ガスが充填されている。また、チューブ体は、その開口した先端部に筆記チップが嵌着支持され、開口した末端部と収容筒との間に空間が区画形成されている(特許文献1参照)。
特開2003−220790号公報
従来の筆記軸体は、以上のように外装筒が合成樹脂を使用して成形されるが、水分の透過等を防止するためには、ある程度の肉厚が必要になるので、外径の拡大を招く等、デザインが阻害されるという大きな問題がある。
これを防止するには、外装筒を金属により形成すれば良いが、そうすると、肉厚を薄くすることができるものの、内部を透視することができなくなる。
本発明は、上記に鑑みなされたもので、外装筒の肉厚を薄くしながら内部を透視することのできる筆記軸体及び筆記具を提供することを目的としている。
本発明においては上記課題を解決するため、外装筒と、この外装筒に被覆される収容筒と、この収容筒に収容されて筆記チップにインキを供給するチューブ体とを含み、
収容筒をガス低透過性の材料により形成してチューブ体との間に加圧ガスを充填し、チューブ体の先端部に筆記チップを取り付け、このチューブ体の開口した末端部と収容筒との間に空間を形成したものであって、
外装筒の一部を樹脂により形成するとともに、残部を金属により形成し、
外装筒の一部を、収容筒の一部が嵌め入れられる外装筒本体と、この外装筒本体の開口した先端部に対向し、チューブ体の筆記チップを支持するチップカバーとから構成し、
収容筒の周壁から突部を張り出して外装筒本体の先端部とチップカバーの末端部との間に介在させ、
外装筒の残部を、外装筒本体の先端部、チップカバーの末端部、及び収容筒の突部を被覆する中空の金属体としたことを特徴としている。
また、チップカバーの周壁に、チップカバーの幅方向外側に張り出す膨出部を形成し、金属体を外装筒本体の先端部に接合するとともに、この金属体の先端部を内方向に曲げてチップカバーの膨出部付近に少なくとも接触させることができる。
また、収容筒を、チューブ体の一部を収容する収容筒本体と、この収容筒本体の開口した先端部に挿入されてチューブ体に貫通される継手とから構成し、収容筒本体の先端部側から突部を張り出すことができる。
さらに、本発明においては上記課題を解決するため、軸筒と、この軸筒に挿入される請求項1、2、又は3記載の筆記軸体と、ノック操作により、軸筒の開口先端部から筆記軸体の筆記チップを出没(現れたり、隠れたりする)させるノック機構とを含んでなるものであって、
軸筒を、筆記軸体をスライド可能に収容する先軸筒と、この先軸筒に着脱自在に取り付けられる後軸筒とから構成し、
ノック機構を、先軸筒と筆記軸体との間に介在されるばね部材と、後軸筒に形成される複数のカム条体と、後軸筒にスライド可能に嵌められて筆記軸体の末端部側に配備される回転子と、この回転子に形成され、筆記時にはカム条体に引っかかり、未筆記時には複数のカム条体の間に挿入される複数のカムと、後軸筒にスライド可能に嵌められ、ノック操作に基づいて回転子を回転させるノック体とから構成したことを特徴としている。
ここで、特許請求の範囲における外装筒、収容筒、チューブ体は、適宜、透明、半透明、不透明とすることができる。ガス低透過性には、ガス低透過性と、ガス不透過性のいずれもが含まれる。加圧ガスとしては、例えば乾燥エアや窒素ガス等があげられる。また、軸筒は、視認可能であれば、透明でも半透明でも良い。接合には、少なくとも嵌合、接着、溶着等の技術が含まれる。また、筆記軸体は、太くても細くても良い。本発明に係る筆記具は、少なくとも各種のペン、修正具、化粧具等として使用することができる。
本発明によれば、外装筒の全てを厚くなりやすい樹脂により成形するのではなく、外装筒の残部を金属により構成するので、外装筒の肉厚を薄くすることができる。
また、筆記時にノック機構のノック体がノック操作されると、ノック体が筆記軸体に対向している回転子を軸筒の先軸筒方向にスライドさせるとともに、各カムが複数のカム条体に案内されて先軸筒方向にスライドし、各カムがカム条体を通過し、筆記軸体がばね部材を圧縮しながら先軸筒の開口先端部から筆記チップを突出させる。
各カムがカム条体を通過すると、カム条体による回転子の回転規制が解除され、回転子が回転して各カム条体とカムとを噛み合わせるとともに、この噛み合わせにより回転子の後退が規制され、先軸筒の開口先端部から突出した筆記軸体の筆記チップが後退不能になり、筆記が可能になる。
これに対し、筆記が終了してノック体がノック操作されると、回転子が先軸筒方向にスライドすることにより、噛み合わせが解除されるとともに、回転子が回転する。そして、突出していた筆記軸体がばね部材により軸筒の後軸筒方向に後退して各カムを複数のカム条体の間に位置させ、先軸筒の開口先端部から突出していた筆記軸体の筆記チップが先軸筒内に没入する。
本発明によれば、外装筒の肉厚を薄くしながらその内部を透視することができるという効果がある。
以下、図面を参照して本発明の好ましい実施の形態を説明すると、本実施形態における筆記軸体は、図1ないし図4に示すように、防湿性の外装筒1と、この外装筒1に挿入される収容筒20と、この収容筒20に隙間を介し挿入されるチューブ体30とを備え、外装筒1の一部を樹脂により、残部を金属によりそれぞれ形成し、収容筒20をガス低透過性等の材料により成形してチューブ体30との間には窒素ガス等からなる加圧ガスを封入し、チューブ体30の開口した先端部に筆記チップ32を連通状態に嵌着支持させるとともに、このチューブ体30の開口した末端部と収容筒20の末端部との間には空間Sを連通可能に形成するようにしている。
外装筒1は、その大部分である一部が所定の合成樹脂により成形され、残部が金属により形成されており、細長い中空に形成される。外装筒1の一部を形成する合成樹脂としては、例えば耐熱性、剛性、密着性、透視性等に優れるポリプロピレン、ポリエチレン、ポリオレフィン、環状ポリオレフィン、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、塩化ビニリデン等があげられる。
外装筒1の一部は、収容筒20の大部分である一部が挿入される有底円筒形で透明の外装筒本体2と、この外装筒本体2の開口した先端部の周縁に僅かな隙間を介して対向し、チューブ体30の筆記チップ32をその周囲から支持する透明のチップカバー4とから分割構成される。外装筒本体2の先端部外周面には、エンドレスの切り欠き3が周方向に形成される。
チップカバー4は、チューブ体30の筆記チップ32を被貫通状態で支持する最縮径筒5と、この最縮径筒5の末端部周縁に連続して一体形成される縮径筒6と、この縮径筒6の末端部周縁に連続して一体形成される拡径筒7とから先細りの略漏斗形に形成され、この拡径筒7が外装筒本体2の開口した先端部に対向する。縮径筒6と拡径筒7との境界付近の周壁には、チップカバー4の半径外方向に僅かに張り出す膨出部8が形成され、この膨出部8付近の外周面には、金属リング10の圧入に伴いエンドレスの嵌合溝9が周方向に凹み形成される。
外装筒1の残部は、対向する外装筒本体2の先端部とチップカバー4の末端部付近を被覆する薄い金属リング10からなり、外装筒本体2の切り欠き3に嵌合される。この金属リング10は、例えばSUS等を使用して肉厚の薄い中空円筒形に形成され、先端部が内方向に屈曲形成される。このような金属リング10は、外装筒本体2の切り欠き3に圧入されるとともに、先端部が膨出部8の前方付近の外周面に食い込んで嵌合溝9を凹み形成し、シール機能を発揮する。
なお、金属リング10については、外装筒本体2の切り欠き3に(電磁)誘導加熱等の方法により溶融接合することも可能である。
収容筒20は、ガス低透過性あるいはガス不透過性の材料、具体的には、エチレンビニルアルコール共重合体(EVOH)、ポリビニルアルコール(PVA)、ポリアクリロニトリル(PAN)、ナイロン、透明ナイロン等により透明に成形される。この収容筒20は、チューブ体30の大部分が挿入される有底円筒形の収容筒本体21と、この収容筒本体21の開口した先端部に挿入されてチューブ体30に貫通され、チューブ体30と筆記チップ32とを接続する継手23とから構成される。
収容筒本体21は、その先端部外周面から略リング形の突部22が半径外方向に張り出され、この突部22が外装筒本体2の先端部とチップカバー4の末端部との間に挟持された状態で介在されており、この突部22が金属リング10により外装筒本体2の先端部やチップカバー4の末端部と共に気密状態で外側から被覆される。
継手23は、チップカバー4に被覆される細長い円筒形に成形され、略中央部外周面から略リング形のフランジ24が半径外方向に張り出されており、このフランジ24が収容筒本体21の先端部周縁に位置決め接触する。
チューブ体30は、中空透明の円筒形に成形され、所定のインキ31が充填されており、チップカバー4から突出した筆記チップ32にインキ31を供給するよう機能する。チューブ体30の材料としては、耐油性、耐液性、透明性、成形性、クリアドレイン性に優れるポリプロピレンやポリエチレン等があげられる。このチューブ体30の末端部には、インキ31追従用のフォロワが選択的に充填される。
所定のインキ31としては、例えば油性インキ、水性インキ、せん断減粘性を有する赤、青、白、黒等のインキ等が使用される。筆記チップ32は、例えばガス低透過性、あるいはガス不透過性の樹脂材料、又はボールを回転可能に包持する金属を用いて成形され、チップカバー4の最縮径筒5を貫通して部分的に露出する。
上記構成によれば、外装筒1の大部分を透明の樹脂により成形することができるので、インキ31の残量等を有効に確認することができる。また、外装筒1を薄い金属リング10により部分的に構成するので、部分的に透視することができなくなるが、外装筒1の肉厚を薄くすることができる。したがって、筆記軸体外径の拡大を招くことがなく、デザイン性を著しく向上させることができる。
また、外装筒本体2の先端部、チップカバー4の末端部、及び収容筒20の突部22を金属リング10により被覆するので、簡易な構成で外装筒本体2とチップカバー4との接合部付近を補強することが可能になり、かつガス漏れを防止することが可能になる。また、収容筒20は上述のようにガス低透過性の樹脂で形成されているので、この収容筒20に一体形成された突部22もガス低透過性を有していることとなる。このガス低透過性の樹脂は、一般的に湿度が増加すると、ガスの透過度が上昇する傾向にある。
このため、収容筒20を外装筒1やチップカバー4で覆うことにより係る問題を防いでいる。突部22の周囲については、外装筒1やチップカバー4で覆っていないため、ガスの透過度が上昇してしまうという問題があるが、突部22の周囲については金属リング10を嵌めることにより、ガス透過度の上昇の問題を防ぐことができる。
なお、突部22の周囲について、金属リング10ではなく、樹脂部材を嵌めてガス透過度の上昇を抑制防止することも可能であるが、この場合には、突部22に湿度の悪影響を与えないようにするため、金属を用いたときよりも厚肉にする必要があり、結果として外観を損なうという問題がある。本実施形態のように金属を使用すれば、薄肉にすることが可能となり、デザインを損なうおそれを減少させることが可能になる。
さらに、外装筒本体2の切り欠き3に金属リング10を圧入し、この金属リング10の先端部を膨出部8近傍の外周面に食い込ませて分解不能とするので、チップカバー4の弛み防止等が大いに期待できる。
次に、本発明の第二の発明の実施形態を説明すると、本実施形態における筆記具は、図5ないし図9に示すように、中空の軸筒40と、この軸筒40に交換可能に挿入される上記筆記軸体60と、ノック操作により、軸筒40の開口先端部から筆記軸体60の筆記チップ32を出没させるカーン式のノック機構70とを備えるようにしている。
軸筒40は、図1に示すように、筆記軸体60を進退動可能に収容する長い中空の先軸筒41と、この先軸筒41の開口末端部に着脱自在に螺嵌される短い中空の後軸筒46とから構成され、例えばポリカーボネート等からなる所定の合成樹脂を使用して透明に成形される。このような軸筒40は、先軸筒41と後軸筒46とが螺嵌、取り外しされることにより、内部の筆記軸体60を交換可能とする。
先軸筒41は、図1に示すように、開口先端部が先細りの円筒形に成形され、先端部からフランジを備えた中央部付近に亘る領域には、指当て機能を有する弾性のラバーグリップ42が覆着される。このラバーグリップ42は、先軸筒41の軸方向に伸びる略円筒形に形成され、表裏部には、軸方向に伸びる紡錘形の貫通孔が180°間隔でそれぞれ穿孔される。
先軸筒41の内周面の先端部には、半径内方向に突出する複数の支持段差部43が所定の間隔で形成され、内周面の末端部には、後軸筒46締結用の雌螺子44が周方向に螺刻形成される。また、先軸筒41の外周面の先端部から中央部付近に亘る領域には、光線を取り込む一対の膨出凸部45が周方向に所定の間隔をおいて対向配列される。
一対の膨出凸部45は、軸筒40の周壁周面から半径外方向に突出し、ラバーグリップ42の貫通孔からそれぞれ露出しており、180°の間隔で対向する。各膨出凸部45は、軸筒40や先軸筒41の軸方向に伸びる細長い硬質の平面略紡錘形に形成される。
膨出凸部45は、丸まった先端部から丸まった末端部方向に向かうに従い、薄肉から厚肉に太く曲がりながら成形されるとともに、幅が軸筒40の周方向(径方向)に曲がりながら拡大される。膨出凸部45の末端部は、やや細く湾曲成形され、最大幅部よりも狭い幅とされる。このような各膨出凸部45は、表面が丸みを帯びた断面略半円形の凸型レンズとして筆記軸体60用の拡大レンズ機能を発揮する。
後軸筒46は、図5や図6に示すように、末端面が斜めの円筒形に成形され、止め具であるクリップ体49と嵌合する。この後軸筒46は、その内周面先端部に、半径内方向に指向する断面略半円形の被係止突起47がリング形に突設され、外周面には雄螺子48が周方向に螺刻形成されており、この雄螺子48が先軸筒41の雌螺子44と螺合する。
クリップ体49は、同図に示すように、末端面が斜めの円筒形に成形された外筒50と、この外筒50から先軸筒41の先端部方向に伸びる可撓性のクリップ51とから着色して一体成形され、末端面が後軸筒46の末端面に沿うよう一体的に嵌合される。
ノック機構70は、図5ないし図9等に示すように、先軸筒41と筆記軸体60の間に介在される筆記軸体60復帰用のばね部材71と、後軸筒46に形成される複数のカム条体72と、後軸筒46に隙間を介し嵌入されて筆記軸体60の末端部側に着脱自在に配備される回転子74と、この回転子74に形成されて複数のカム条体72の間にそれぞれ挿入される複数のカム78と、ノック操作に基づいて回転子74を所定の角度で回転させるノック体81とから構成される。
ばね部材71は、図5に示すように、例えばコイルスプリング等からなり、筆記軸体60の先端部に着脱自在に嵌通された状態で先軸筒41に着脱自在に嵌入され、この先軸筒41の支持段差部43に支持されており、筆記軸体60と回転子74とを接触させたり、ノック操作時に筆記軸体60に圧縮されたり、あるいは進出した筆記軸体60を不使用時の元の位置に後退復帰させる。
複数のカム条体72は、図7に示すように、後軸筒46の内周面周方向に間隔をおいて配列され、複数のカム78を軸筒40の軸方向(長手方向)にガイドしたり、複数のカム78に通過される。各カム条体72は、軸筒40や後軸筒46の軸方向に伸びる略線条あるいは長方形の薄板に形成され、先端部が周方向に切り欠かれてカム溝である係合歯73を形成する。
回転子74は、図5、図6、図8等に示すように、ポリアセタールやポリオキシメチレン等の合成樹脂を使用して中空に形成され、後軸筒46内にスライド可能に嵌め通されるとともに、先軸筒41の末端部内に回転可能・進退動可能に挿入される。
この略筒形の回転子74は、筆記軸体60の末端部側に対向接触する中空ハット形の拡径筒75と、この拡径筒75の末端部に一体的に連通する中空の長い縮径筒76とを備え、これら拡径筒75と縮径筒76との段差部表面には、連続した複数の鋸歯77が周方向に周設される。
複数のカム78は、図6や図8に示すように、回転子74の周方向に間隔をおいて配列される。各カム78は、軸筒40や後軸筒46の軸方向に伸びる略線条あるいは長方形の薄板に形成され、末端部が周方向に直線的に切り欠かれて係合爪79に傾斜形成されており、この係合爪79がカム条体72を通過してその係合歯73と係合する。各カム78の表面末端部側には、円形の係止突起80が膨出形成され、この係止突起80が後軸筒46の被係止突起47に係止する。
ノック体81は、図5、図6、図9に示すように、例えばABS樹脂等を使用して略円筒形に形成され、回転子74の縮径筒76に回転可能・着脱自在に嵌入されるとともに、後軸筒46に隙間を介しスライド可能に挿入されてその開口末端部からノック操作可能に露出する。このノック体81の開口周縁部には、連続する駆動歯82が周方向に周設され、この駆動歯82が回転子74の鋸歯77と完全あるいは不完全に噛合することにより、先軸筒41方向にスライドした回転子74が回転する。
このような構成のノック機構70は、筆記時にノック体81がノック操作されると、ノック体81が筆記軸体60に接触している回転子74を先軸筒41方向にスライドさせるとともに、各カム78が複数のカム条体72に案内されつつ先軸筒41方向にスライドし、各カム78の係合爪79がカム条体72の係合歯73を通過し、筆記軸体60がばね部材71を圧縮しながら先軸筒41の開口先端部から筆記チップ32を突出させる。
各カム78の係合爪79がカム条体72の係合歯73を通過すると、カム条体72による回転子74の回転規制が解除され、ノック体81の駆動歯82が回転子74の鋸歯77に完全に噛合圧接して駆動力を付与し、回転子74が所定の角度(例えば、30°以下)で回転して各カム条体72の係合歯73とカム78の係合爪79とを噛合させるとともに、この噛合により回転子74の後退が規制され、先軸筒41の開口先端部から突出した筆記軸体60の筆記チップ32が後退不能(規制)となり、安定した筆記が可能になる。
これに対し、筆記が終了してノック体81がノック操作されると、回転子74が押圧されて先軸筒41方向にスライドし、噛合が解除されるとともに、ノック体81の駆動歯82により回転子74が回転する。そして、ノック体81が後退すると、突出していた筆記軸体60がばね部材71の復元作用により後軸筒46方向に後退して各カム78を複数のカム条体72の間に位置させ、先軸筒41の開口先端部から突出していた筆記軸体60の筆記チップ32が先軸筒41内に没入する。
上記構成によれば、上記実施形態と同様の作用効果が期待でき、しかも、筆記軸体60がスムーズに回転するので、筆記チップ32の偏磨耗を抑制防止することができる。
また、筆記軸体60を交換する場合、ノック機構70の回転子74が複数のカム条体72に案内されながら後軸筒46の末端部方向から先端部方向にスライドするが、後軸筒46の被係止突起47に全部又は一部のカム78の被係止突起47が係止するので、後軸筒46から回転子74が脱落して分解することがない。したがって、いかなるユーザでもノック機構70を容易に組み立てることができる。
また、後軸筒46の長手方向の寸法を短縮する場合でも、回転子74の脱落を有効に規制することができる。また、カム78の表面先端部側ではなく、カム78の表面末端部側に係止突起80を突設するので、回転子74のスライド量を長く確保することができる。
また、膨出凸部45を凸型レンズとするので、軸筒40の内部や筆記軸体60のインキ31の残量を実に容易に把握することが可能になる。また、ラバーグリップ42の全長をL、ラバーグリップ42の先端部と膨出凸部45の軸方向先端部との間の距離をXとした場合、X≧(L/4)の関係式を満足するよう、膨出凸部45の位置を設定すれば、膨出凸部45が例え硬質の凸型レンズでも、筆記時の握持感が阻害されることが全くない。
さらに、膨出凸部45が先細りの細長い略紡錘形なので、指に当たる膨出凸部45の先端部幅が狭くなる。したがって、握持感が向上し、指の当たる膨出凸部45の先端部を筆記する者が不快に思うことがない。
なお、上記実施形態ではラバーグリップ42を示したが、コルクグリップ等を代わりに使用することができる。また、後軸筒46は、長くしたり、短くしたりすることができ、クリップ体49と一体化しても良い。
また、上記実施形態では後軸筒46の内周面先端部に、被係止突起47をエンドレスに突設したが、回転子74の脱落を防止できるのであれば、何らこれに限定されるものではない。例えば、後軸筒46の内周面先端部に、複数の被係止突起47を所定の間隔をおいて配列しても良い。さらに、各カム78の表面末端部側に係止突起80を膨出形成したが、任意のカム78の表面末端部側に、円形、矩形、多角形等の係止突起80を形成することもできる。
本発明に係る筆記軸体の実施形態を示す全体断面説明図である。 本発明に係る筆記軸体の実施形態を示す前部断面説明図である。 本発明に係る筆記軸体の実施形態における外装筒本体の先端部、チップカバーの末端部、及び収容筒の突部を金属リングにより被覆した状態を示す要部断面説明図である。 本発明に係る筆記軸体の実施形態を示す後部断面説明図である。 本発明に係る筆記具の実施形態を示す全体断面説明図である。 本発明に係る筆記具の実施形態における後軸筒、クリップ体、ノック機構を示す断面説明図である。 本発明に係る筆記具の実施形態における後軸筒を示す断面説明図である。 本発明に係る筆記具の実施形態における回転子を示す部分展開断面説明図である。 本発明に係る筆記具の実施形態におけるノック体を示す部分断面説明図である。
符号の説明
1 外装筒
2 外装筒本体
4 チップカバー
8 膨出部
10 金属リング(金属体)
20 収容筒
21 収容筒本体
22 突部
23 継手
30 チューブ体
31 インキ
32 筆記チップ
40 軸筒
41 先軸筒
46 後軸筒
60 筆記軸体
70 ノック機構
71 ばね部材
72 カム条体
74 回転子
78 カム
81 ノック体
S 空間

Claims (4)

  1. 外装筒と、この外装筒に被覆される収容筒と、この収容筒に収容されて筆記チップにインキを供給するチューブ体とを含み、
    収容筒をガス低透過性の材料により形成してチューブ体との間に加圧ガスを充填し、チューブ体の先端部に筆記チップを取り付け、このチューブ体の開口した末端部と収容筒との間に空間を形成した筆記軸体であって、
    外装筒の一部を樹脂により形成するとともに、残部を金属により形成し、
    外装筒の一部を、収容筒の一部が嵌め入れられる外装筒本体と、この外装筒本体の開口した先端部に対向し、チューブ体の筆記チップを支持するチップカバーとから構成し、
    収容筒の周壁から突部を張り出して外装筒本体の先端部とチップカバーの末端部との間に介在させ、
    外装筒の残部を、外装筒本体の先端部、チップカバーの末端部、及び収容筒の突部を被覆する中空の金属体としたことを特徴とする筆記軸体。
  2. チップカバーの周壁に、チップカバーの幅方向外側に張り出す膨出部を形成し、金属体を外装筒本体の先端部に接合するとともに、この金属体の先端部を内方向に曲げてチップカバーの膨出部付近に少なくとも接触させるようにした請求項1記載の筆記軸体。
  3. 収容筒を、チューブ体の一部を収容する収容筒本体と、この収容筒本体の開口した先端部に挿入されてチューブ体に貫通される継手とから構成し、
    収容筒本体の先端部側から突部を張り出した請求項1又は2記載の筆記軸体。
  4. 軸筒と、この軸筒に挿入される請求項1、2、又は3記載の筆記軸体と、ノック操作により、軸筒の開口先端部から筆記軸体の筆記チップを出没させるノック機構とを含んでなる筆記具であって、
    軸筒を、筆記軸体をスライド可能に収容する先軸筒と、この先軸筒に着脱自在に取り付けられる後軸筒とから構成し、
    ノック機構を、先軸筒と筆記軸体との間に介在されるばね部材と、後軸筒に形成される複数のカム条体と、後軸筒にスライド可能に嵌められて筆記軸体の末端部側に配備される回転子と、この回転子に形成され、筆記時にはカム条体に引っかかり、未筆記時には複数のカム条体の間に挿入される複数のカムと、後軸筒にスライド可能に嵌められ、ノック操作に基づいて回転子を回転させるノック体とから構成したことを特徴とする筆記具。
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