JP4418497B2 - オーバーヘッド型車両用空調ユニット - Google Patents

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Description

本発明は、オーバーヘッド型車両用空調ユニットに係り、特に、空調ユニット全体の形状を薄くして車載性を向上させる技術に関する。
従来、いわゆるワンボックスカーやリムジンと呼ばれるような自動車においては、運転席及び助手席前方に設置される空気調和ユニットに加えて、第2列目や第3列目などの後部座席用として専用の空調ユニットを設けることがある。このような後席用空調ユニットには、図14及び図15に示すように、車室内の天井に設置されるものが多く、一般的にはオーバーヘッド型車両用空調ユニットと呼ばれている。
以下、従来のオーバーヘッド型車両用空調ユニットを図14ないし図22に基づいて簡単に説明する。
図14及び図15は、セダン型乗用車に設置されたオーバーヘッド型車両用空調ユニット(以下、リヤ空調ユニットと呼ぶ)の例を示しており、図中の符号1がリヤ空調ユニットである。この場合、コンプレッサで圧縮された高温高圧の冷媒は、コンデンサによって冷却され、リヤ空調ユニット1及び図示省略のフロント空調ユニットに供給される。
図15は、車室天井に設置されたリヤ空調ユニット1を車室後方側から見たものである。リヤ空調ユニット1は、ブラケット2を用いて両側端部が車体構成部材3に固定されている。実際には、ブラケット2などの取付部材が車室内に露出しないようにするため、適当なカバー部材(図示省略)で覆うなどの処置が施されている。
また、このリヤ空調ユニット1は、図16及び図17に示すように、車室内への突出量を極力小さくするため、ルーフパネル4の車室側に設けられる車幅方向の補強部材5,5の間に納めるなどの工夫がなされている。これは、限られた条件の下で乗員の頭上空間をできるだけ広く確保して、快適な車室内空間を提供することを主な目的としたものである。
続いて、図18ないし図22に基づいて従来のリヤ空調ユニット1の構成を簡単に説明する。
このリヤ空調ユニット1は、ケーシング6内に、冷房用の熱交換器であるエバポレータ7と、車室内の空気(内気)を吸引してエバポレータ7を通し、熱交換した空調空気を車室内へ吹き出す送風機8とを備えている。なお、図中の符号9は吸込口、10は吹出口である。
このような空調ユニット1においては、ケーシング6が上下(6a,6b)に2分割され、送風機8としては、図19に示すようにクロスフローファン8Aのユニット組み込んだものと、図20に示すようにシロッコファン8Bのユニットを組み込んだものとがある。
また、上述したリヤ空調ユニット1は車室内の天井に設置するものであり、しかも、ドレン水を排出するエバポレータ7を内蔵したものであるため、このドレン水の排水処理が重要になる。
図21及び図22は従来のドレン水処理を説明するための図で、図21(a)は下部ケーシング6bの熱交換器設置面を示す平面図、図21(b)は下部ケーシング6bの正面図である。この場合、基本的にはドレン水を両サイドに設けた排水口11に導き、同排水口11に接続されるドレンホース(図示省略)を通して車外へと排水する。従って、下部ケーシング6bは、図21(b)に示すように、中央部が最も高くかつ両サイドが最も低くなるように凸状に湾曲した形状となっている。なお、下部ケーシング6bは、ドレンパンとして機能する車両前方側の熱交換器設置面と、車両後方側の送風機設置面とが一体の構成となっている。
さらに、上述したリヤ空調ユニット1は、車両の走行中にも使用されてドレン水が排出されるため、走行中に生じるあらゆる状況を考慮して排水処理をする必要がある。具体的には、坂道を登ったり下ったりする場合や加速及び減速によって生じるドレン水の前後方向の移動、あるいは、旋回時におけるドレン水の左右方向の移動があっても車室内にドレン水が漏れ出さないようにする必要がある。従って、従来のリヤ空調ユニット1においては、図21(a)及び図22に示すように、下部ケーシング6bに車幅方向に延びるリブ12,13,14、15及び車両前後方向のリブ16,17を設けて、4本の排水流路18,19,20,21を形成することで対処している。
なお、図中の符号22は、断熱及びエバポレータ7の保護を目的として、下部ケース6aとエバポレータ7との間に設置するインシュレーション部材である。
なおまた、最前端に位置するリブ12はケーシング6の前面の一部を構成し、同リブ12の上方には吸込口9が開口している。
ところで、上述したリヤ空調ユニット1は、車室内の天井に設置されるものであるため、乗員の頭上にできるだけ大きな空間を確保できるように、極力薄い形状として小型化することが求められる。ワンボックスカーに比べて車高が低いセダン型乗用車においては、車室内空間の高さも低いものとなるため、このような要求が特に強い。
しかしながら、従来のリヤ空調ユニット1では、ケーシング6内に組み込む送風機8自体が専用のケーシング8a(図18参照)を備えたものであるため、その分のスペースが必要となって小型化を阻む要因になっていた。
また、ドレン水処理の観点から見ると、急激な減速などの慣性により前方へ移動するドレン水の飛び出しを防止するためには、最前端に位置してケーシング6の一部を構成しているリブ12をできるだけ高くすることが望まれる。
しかし、上述したように設置位置の問題からリヤ空調ユニット1の厚さが制限されるため、リブ12を高くするとその分吸込口9の開口面積が影響を受けて減少するので、通気抵抗が大きくなるという問題が生じてくる。このような通気抵抗の増大は、リヤ空調ユニット1の運転騒音を増加させ、さらに、送風機8の動力消費をも増すことになる。
そこで本発明は、上記の事情に鑑みてなされたもので、確実なドレン水処理とリヤ空調ユニットを薄くして小型化することとを両立させたオーバーヘッド型車両用空調ユニットの提供を目的とするものである。
本発明は、上記課題を解決するため以下の手段を採用した。
請求項1に係るオーバーヘッド型車両用空調ユニットは、空調ケーシング内に冷房用の熱交換器と送風機とが組み込まれ、車室内の天井部に設置して使用するオーバーヘッド型車両用空調ユニットであって、前記空調ケーシングの熱交換器設置面に、前記空調ケーシングの前端壁により形成された第1のリブと、前記熱交換器の前後でそれぞれが車幅方向に延びる第2及び第3リブと、前記熱交換器設置面と後方の送風機設置面との間を仕切る第4のリブとを設けて、前記第1のリブと前記第2のリブとの間の第1の排水流路、前記第2のリブと前記熱交換器前面との間の第2の排水流路、前記熱交換器後面と前記第3のリブとの間の第3の排水流路、及び前記第3のリブと前記第4のリブとの間の第4の排水流路を形成して熱交換器ドレン水を両サイドの排水口に導くと共に、前記第2のリブは、両サイドで前記第1のリブに接近し中央部で離間するように湾曲して設けられ、前記空調ユニットの吸込口に近い前記第1の排水流路に流路巾を狭める車幅方向に直線状に仕切リブを設けたことを特徴とするものである。この場合、前記熱交換器がインシュレーション部材を介して前記空調ケーシングの熱交換器設置面上に設置され、前記インシュレーション部材端面と前記壁前記第2のリブ及び前記第3のリブとの間に隙間を設けて前記第2の排水流路及び前記第3の排水流路を形成するのが好ましく、好適には、前記第2のリブが、両サイドで前記第1のリブに接近し中央部で離間するよう湾曲して設けられ、前記仕切リブを前記第1流路の中央部に配設するとよい。
このようなオーバーヘッド型車両用空調ユニットによれば、最前端に位置する第1の排水流路に流路巾を狭める車幅方向に直線状に仕切リブを設けたので、第1排水流路内に溜まった熱交換器ドレン水が加減速などの慣性力で前後方向に移動する距離を短くできる。このため、熱交換器ドレン水が第1排水流路を飛び越えて空調ユニット外へ流出するのを防止できる。
本発明のオーバーヘッド型車両用空調装置によれば、以下の効果を奏する。
(1) 排水流路に仕切リブを設けて流路巾を狭めたので、慣性力により移動するドレン水が加速されてリブを飛び越すように流出するのを防止できる。これを吸込口に近い第1排水流路に適用すれば、下部ケーシングを薄くしてリヤ空調ユニットの小型化が可能となり、また、吸込口を大きくして運転騒音や消費動力を低減させることもできる。
(2) リヤ空調ユニットが薄くなって小型化されたので、車室内の高さを大きくとれないセダン型乗用車に設置しても良好な車室内空間を提供できる。
以下、本発明に係るオーバーヘッド型車両用空調ユニットの一実施形態を図面に基づいて説明する。
図1及び図2において、符号の7はエバポレータ(熱交換器)、8Aはクロスフローファン(送風機)、30はオーバーヘッド型空調ユニット(以下、リヤ空調ユニットと呼ぶ)、31は空調ケーシング、32は吸込口、33は吹出口、34は排水口、40は上下に2分割された空調ケーシング31の上部ケーシング、50は下部ケーシングである。
このリヤ空調ユニット30は、空調ケーシング31内にエバポレータ7及びクロスフローファン8Aが組み込まれており、クロスフローファン8Aの作動によって車両前方の吸込口32から内気を吸引し、エバポレータ7を通過して後述する冷媒系から供給される冷媒と熱交換した後、車両後方の吹出口33から空調空気を車室内に吹き出す冷房機能を有している。
ここで、車両前方とは車両前進方向における車体の前部のことをいい、車両後方とは車体の後部のことをいう。
図3ないし図6は、下部ケーシング50の構成例を示したものである。
図3の平面図において、下部ケーシング50は、車体前方側の熱交換器設置面51と、車体後方側の送風機設置面52とにより構成される。
一方の熱交換器設置面51は、インシュレーション部材64を介してエバポレータ7を設置する領域であり、エバポレータ7より排出されるドレン水の排水処理をするドレンパンとしての機能を有している。この場合においても、両サイドに設けられた排水口34から排水するため、図4に示す正面図(車両後方から見た図)のように、熱交換器設置面51は車幅方向における中央部が最も高くなるように凸状に湾曲している。
また、この熱交換器設置面51には、下部ケーシング50の前端壁を第1のリブ(以下、第1リブ)53として、車体後方側へ順に、第2のリブ(以下、第2リブ)54,第3のリブ(以下、第3リブ)55及び第4のリブ(以下、第4リブ)56が設けられている。これらのリブ53,54,55,56は、いずれも車幅方向に延びるものである。このうち、第2リブ54は、両サイドで第1リブ53に接近し中央部で離間するよう湾曲して設けられ、第2リブ54と第3リブ55との間にエバポレータ7が設置される。これら第2リブ54及び第3リブ55はいずれも両サイド付近まで設けられている。また、第4リブ56は、その両端が両サイドに接続されて熱交換器設置面51と送風機設置面52との間を仕切る機能を有している。
そして、図中の符号62,63は、熱交換器設置面51の両サイドに流れてきたドレン水を前後に配設された各排水口34へ導く車両前後方向の導水リブであり、ドレン水をスムーズに導くことができるようにしてある。なお、上述した第2リブ54及び第3リブ55の両端は、いずれも第1リブ53,第4リブ56及び導水リブ62,63との接続はなく、排水口34へ通じる流路となる開口部が形成されている。
そして、これらのリブ及びエバポレータ7により、図2及び図11に示すように、第1リブ53と第2リブ54との間には第1の排水流路(以下、第1排水流路)57が、第2リブ54とエバポレータ7前面との間には第2の排水流路(以下、第2排水流路)58が、エバポレータ7後面と第3リブ55との間には第3の排水流路(以下、第3排水流路)59が、そして第3リブ55と第4リブ56との間には第4の排水流路(以下、第4排水流路)60が形成される。これらの各排水流路は、エバポレータ7より排出されるドレン水を両サイドの排水口34に導く機能を有している。また、第1排水流路57には、その流路巾を狭める目的で仕切リブ61が設けられている。この仕切リブ61は流路巾が広い中央部に設けられており、この結果、第1排水流路57の中央部は、車両前方側の前流路57aと後方側の後流路57bとに分けられる。
送風機設置面52は、クロスフローファン8Aを設置する領域であり、本実施形態では、左右一対のクロスフローファンにそれぞれ駆動モータを取り付けたものが設置される。この送風機設置面52には、図5に示す側面図及び図6に示す断面図のように、クロスフローファン8Aの下部ケーシングが一体成形されており、符号65で示す部分がスタビライザである。
図7ないし図10は、上部ケーシング40を示したものである。この上部ケーシング40は、上述した下部ケーシング50と組み合わせることで空調ケーシング31を形成する。
この上部ケーシング40も、上述した下部ケーシング50と同様に、熱交換器設置領域41と、送風機設置領域42とにより構成される。一方の熱交換器設置領域41は、下部ケーシング50の熱交換器設置面51上に設置されたエバポレータ7を上から抑え込んで支持する機能を有している。また、送風機設置領域42には、下部ケーシング50の送風機設置面52に設けられたスタビライザ65と共に、クロスフローファン8Aのケーシングを形成するファンケーシング部43が一体に成形されている。
通常エバポレータ7は、断熱及びエバポレータ保護を目的として、熱交換器設置面51に敷いたインシュレーション部材64の上に設置される。このインシュレーション部材64は、第2リブ54から第3リブ55まで全面にわたって敷きつめてもよいが、本発明の実施形態では、このインシュレーション部材64は、前後の第2リブ54及び第3リブ55との間に隙間を形成するようにして設けられている。この結果、インシュレーション部材64の前端面と第2リブ54との間、及びインシュレーション部材64の後端面と第3リブ55との間には、インシュレーション部材64の厚さ分だけ深い第2排水流路58及び第3排水流路59が形成される。これは、同様の排水性能を得るのであればインシュレーション部材64の厚さ分だけリブを低くできることを意味しており、空調ケーシング31を薄くできる要因になる。
次に、冷媒系80の構成を図12に基づいて説明する。この冷媒系80は、エバポレータ7に低温低圧の液冷媒を供給するもので、コンプレッサ81、コンデンサ82及び膨張弁83を具備している。
コンプレッサ81は、エバポレータ7で車室内の熱を奪って気化した低温低圧のガス冷媒を圧縮し、高温高圧のガス冷媒としてコンデンサ82へ送り出すものである。自動車用空気調和装置の場合、コンプレッサ81は、通常エンジンよりベルト及びクラッチを介して駆動力を受ける。
コンデンサ82は、通常エンジンルームの前部に配設され、コンプレッサ81から供給された高温高圧のガス冷媒を外気で冷却し、ガス状の冷媒を凝縮液化させるものである。リヤ空調ユニット30の場合、フロント空調ユニットとは別に専用のコンデンサを備えることもある。
こうして液化された冷媒は、図示省略のレシーバへ送られて気液の分離がなされた後、高温高圧の液冷媒として膨張弁83に送られる。この膨張弁83では、高温高圧の液冷媒を減圧及び膨張させることによって低温低圧の液(霧状)冷媒とし、エバポレータ7へ供給する。
なお、符号の84は空調装置における温度設定や送風量などの制御を行う制御部である。
図13は、上述したリヤ空調ユニット30の車両への取付構造例を示す分解斜視図であって、図中の符号の85は左右一対設けられた車体固定用のブラケット、86は排水口34に接続されてドレン水を車外へ排出するドレンホース、87は冷媒系80における冷媒循環用の冷媒配管、88はドレンホース86及び冷媒配管87が車室内に露出しないように覆うカバー、89はブラケット85が車室内に露出しないように覆うカバーである。
以下、上述した構成のリヤ空調ユニット30の作用を説明する。
上述したように、本発明では空調ケーシング31にクロスフローファン8Aのケーシングを一体成型してあるが、これによりクロスフローファン8Aのケーシングが不要となり、部品点数の低減及び型等の準備費低減によるコストの低減に加えて、ユニットの軽量化が可能となる。クロスフローファン8Aのケーシングが不要になると、リヤ空調ユニット30の厚みを5〜8mm程度薄くできる。また、本発明では送風機としてクロスフローファン8Aを採用しているが、このことはリヤ空調ユニット30を薄くして小型化するには有利である。なお、クロスフローファン8Aには、運転時の騒音が低いというメリットもある。
ところで、クロスフローファン8Aは、その性能を確保する上でケーシング、特にスタビライザ65やファンケーシング部43の精度が重要になるが、空調ケーシング31と一体成形したことで、その調整が容易になる。すなわち、従来のケーシングを備えた送風機ユニットを組み込む構成では、送風機ユニット自体の組立時に調整した後、さらにリヤ空調ユニット30に組み込む時にも調整が必要であり、組立作業はが面倒なものであったが、本発明の構造では調整が1回ですむようになり、その分簡素化されて全体としての組立工数を低減できる。
続いて、エバポレータ7より排出されるドレン水の排水について説明する。このドレン水は、エバポレータ7から落下した後、両サイドが低く設定されている排水流路57,58,59,60を通って左右の排水口34へ流れて行く。しかし、走行中の車両においては、急ブレーキや急発進などにより排水流路内に溜まっているドレン水が前後方向の移動を強いられたり、あるいは、急旋回により左右方向の移動を強いられることがある。
このうち、ドレン水が前後方向の移動を強いられた場合、流路を形成しているリブを飛び越えて流出する恐れがある。このような現象は、同様の条件であれば流路巾(前後方向の巾)が大きいほどドレン水の移動速度が加速されて飛び越えやすくなる。特に、吸込口32に近い第1排水流路57でこのような現象が生じると、吹出口32から車室内へ流出するという重大な問題が生じる。そこで、この第1排水流路57に仕切リブ61を設け、流路巾を狭めてある。この実施形態では、スムーズな排水を行うため第2リブ54が湾曲しており、これにより第1排水流路57の中央部で流路巾が広がって大きくなっているので、この領域に仕切リブ61を設けてある。
この結果、第1排水流路57は前流路57aと後流路57bとに分割され、前後方向のドレン水の移動は狭い巾の範囲で行われることになる。このため、ドレン水の移動が加速されるのを抑制でき、ドレン水が流出しにくくなるので、その前方に位置している第1リブ53の高さを低く設定することが可能となる。従って、第1リブ53を低くした分だけリヤ空調ユニット30を薄くして小型化することが可能になり、また、第1リブ53を低くした分だけ吸込口32を大きくすることにも利用できる。
なお、このような仕切リブ61は、他の排水流路にも応用可能であり、例えば第4排水流路が広くなる場合に適用して送風機領域52にドレン水が飛び越えて流入しないようにしたり、あるいは、前後方向だけでなく車幅方向のドレン水移動に対して適用してもよい。
また、第2排水流路58及び第3排水流路59については、インシュレーション部材64と前後の第2リブ54及び第3リブ55との間に隙間を形成して、それぞれ排水流路としている。このため、インシュレーション部材64の厚さに相当する分だけ実質的な排水流路の深さが増すので、インシュレーション部材64を全面に敷きつめた場合より第2リブ54及び第3リブ55の高さを低くすることが可能となる。このことは、ドレンパンとして機能する下部ケーシング50の厚さを低減するのに利用でき、結果としてリヤ空調ユニット30を薄くして小型化するのに有効である。
なお、上述したドレン水排水流路の工夫により、リヤ空調ユニット30の厚さを概ね30mm程度低減できると見込まれる。
これまで説明した実施形態では、送風機としてクロスフローファン8Aを採用していたが、ドレン水の排水処理についてはシロッコファンを採用したリヤ空調ユニットにも適用可能である。また、排水流路の形成には、必ずしもリブを設ける必要はなく、適当な壁面を有効に利用してもよい。
上述したオーバーヘッド型車両用空調ユニットの第1参考例は、空調ケーシング内に冷房用の熱交換器と送風機とが組み込まれ、車室内の天井部に設置して使用するオーバーヘッド型車両用空調ユニットであって、前記空調ケーシング内に前記送風機のケーシングを一体成形したことを特徴とするものである。この場合、前記送風機がクロスフローファンであることが好ましく、また、好適には前記空調ケーシングが上下に2分割され、下部ケーシングに設けられたスタビライザ部と上部ケーシングに設けられたファンケーシング部とにより前記クロスフローファンのケーシングを構成するとよい。
このようなオーバーヘッド型車両用空調ユニットの第1参考例によれば、送風機のケーシングが空調ケーシングに一体化されたので、空調ユニットの小型化及び部品点数の低減が可能となる。
上述したオーバーヘッド型車両用空調ユニットの第2参考例は、空調ケーシング内に冷房用の熱交換器と送風機とが組み込まれ、車室内の天井部に設置して使用するオーバーヘッド型車両用空調ユニットであって、前記空調ケーシングの熱交換器設置面にインシュレーション部材を介して前記熱交換器を設置し、かつ前記熱交換器の前後で車幅方向に延びる上下方向の壁面を形成して、該壁面と前記インシュレーション部材端面との間に熱交換器ドレン水を両サイドの排水口に導く排水流路を形成したことを特徴とするものである。この場合、前記壁面がリブによって形成されてもよい。
このようなオーバーヘッド型車両用空調ユニットの第2参考例によれば、インシュレーション部材の厚み分だけ排水流路を深くできるので、壁面を低くできる。従って、空調ユニットを薄くするのに貢献できる。
上述した第1参考例及び第2参考例によれば、以下の効果を奏する。
(1) 送風機としてクロスフローファンを採用し、クロスフローファンのケーシングを空調ケーシングと一体に成形する構成としたので、部品点数の低減、型などの準備費低減が可能となってコスト削減に効果を奏する。また、ケーシングの一体化は、リヤ空調ユニットの軽量化、組立の簡素化にも有効である。
(2) 上述したケーシングの一体化により、クロスフローファンのケーシングがなくなった分だけスペースの節約ができるので、リヤ空調ユニットを薄くして小型化することが可能になる。
(3) インシュレーション部材と前後のリブとで排水流路を形成することにより、インシュレーション部材の厚さ分だけ排水流路が深くなるので、リブの高さを低くすることができる。従って、リブが低くなる分だけリヤ空調ユニットを薄くして小型化することが可能になる。
本発明に係るオーバーヘッド型車両用空調ユニットの一実施形態を示す部分断面斜視図である。 図1のA−A断面図である。 図1に示したオーバーヘッド型車両用空調ユニットの下部ケーシングを示す平面図である。 図3の正面図(車両後方から見た図)である。 図3の左側面図である。 図3のB−B断面図である。 図1に示したオーバーヘッド型車両用空調ユニットの上部ケーシングを示す平面図である。 図7の正面図(車両後方から見た図)である。 図7の左側面図である。 図8のC−C断面図である。 本発明における排水流路部分の拡大断面図である。 車両用空気調和装置の全体構成を示す系統図である。 オーバーヘッド型車両用空調ユニットの取付構造例を示す分解斜視図である。 セダン型乗用車に取り付けられたオーバーヘッド型車両用空調ユニットを示す図である。 図14のオーバーヘッド型車両用空調ユニットを車室内後方から見た図である。 オーバーヘッド型車両用空調ユニットの取付位置を示す平面図である。 図16のD−D断面図である。 従来のオーバーヘッド型車両用空調ユニットを示す断面図である。 クロスフローファンを採用した従来のオーバーヘッド型車両用空調ユニットを示す主要構成要素の分解斜視図である。 シロッコファンを採用した従来のオーバーヘッド型車両用空調ユニットを示す主要構成要素の分解斜視図である。 従来の下部ケーシングを示す図で、(a)は熱交換器設置領域の平面図、(b)は正面図である。 図21(a)の断面図で、(a)はE−E断面図、(b)はF−F断面図、(c)はG−G断面図である。
符号の説明
30 リヤ空調ユニット(オーバーヘッド型車両用空調ユニット)
31 空調ケーシング
32 吸込口
33 吹出口
34 排水口
40 上部ケーシング
41 熱交換器設置領域
42 送風機設置領域
43 ファンケーシング部
50 下部ケーシング
51 熱交換器設置面
52 送風機設置面
53 第1リブ
54 第2リブ
55 第3リブ
56 第4リブ
57 第1排水流路
57a 前流路
57b 後流路
58 第2排水流路
59 第3排水流路
60 第4排水流路
61 仕切リブ
62,63 導水リブ

Claims (3)

  1. 空調ケーシング内に冷房用の熱交換器と送風機とが組み込まれ、車室内の天井部に設置して使用するオーバーヘッド型車両用空調ユニットであって、
    前記空調ケーシングの熱交換器設置面に、前記空調ケーシングの前端壁により形成された第1のリブと、前記熱交換器の前後でそれぞれが車幅方向に延びる第2及び第3リブと、前記熱交換器設置面と後方の送風機設置面との間を仕切る第4のリブとを設けて、前記第1のリブと前記第2のリブとの間の第1の排水流路、前記第2のリブと前記熱交換器前面との間の第2の排水流路、前記熱交換器後面と前記第3のリブとの間の第3の排水流路、及び前記第3のリブと前記第4のリブとの間の第4の排水流路を形成して熱交換器ドレン水を両サイドの排水口に導くと共に、
    前記第2のリブは、両サイドで前記第1のリブに接近し中央部で離間するように湾曲して設けられ、
    前記空調ユニットの吸込口に近い前記第1の排水流路に流路巾を狭める車幅方向に直線状に仕切リブを設けたことを特徴とするオーバーヘッド型車両用空調ユニット。
  2. 前記熱交換器がインシュレーション部材を介して前記空調ケーシングの熱交換器設置面上に設置され、前記インシュレーション部材端面と前記第2のリブ及び前記第3のリブとの間に隙間を設けて前記第2の排水流路及び前記第3の排水流路を形成したことを特徴とする請求項1に記載のオーバーヘッド型車両用空調ユニット。
  3. 前記第2のリブが、両サイドで前記第1のリブに接近し中央部で離間するよう湾曲して設けられ、前記仕切リブを前記第1の排水流路の中央部に配設したことを特徴とする請求項1または2に記載のオーバーヘッド型車両用空調ユニット。
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