JP3785980B2 - 車両用空調装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、室内ユニット部の車両搭載スペースを縮小できるとともに、冷却用熱交換器の凝縮水の排水性を良好に確保できる車両用空調装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
本発明者は、先に、特願2001ー142209号の特許出願において、室内ユニット部の車両搭載スペースの縮小と水平置き冷却用熱交換器における排水性の確保とを両立させる車両用空調装置を提案している。
【0003】
この先願のものでは、送風機の上方に冷凍サイクルの蒸発器から構成される冷却用熱交換器を略水平方向に配置して、送風機からの送風空気が冷却用熱交換器を下方から上方へ通過するようにした車両用空調装置において、冷却用熱交換器の熱交換面を水平面から所定角度傾斜させるとともに、送風機からの送風空気の主流が冷却用熱交換器の高い方の部位に向かうようにしている。
【0004】
これによると、送風機上方に冷却用熱交換器を略水平方向に配置するレイアウトにより室内ユニット部の車両搭載スペースを縮小することができると同時に、送風空気の主流が冷却用熱交換器の高い方の部位に向かうので、冷却用熱交換器の傾斜下端側に集まる凝縮水が送風空気の主流の風圧により阻害されずにスムースに落下する。そのため、送風機の上方に水平置き冷却用熱交換器が配置されていても、凝縮水の排水性を良好に確保できる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記先願のものでは、冷却用熱交換器を送風機回転軸に対して直交する方向に傾斜させている。具体的には送風機回転軸を車両左右方向に配置した場合は、冷却用熱交換器が車両前後方向に傾斜することになる。ここで、冷却用熱交換器の傾斜は、冷却用熱交換器で発生した凝縮水を重力により冷却用熱交換器の表面を伝わって冷却用熱交換器の傾斜下端側へ移行させ、排水するためのものであり、冷却用熱交換器の傾斜角度が大きいほど排水性が良好となる。
【0006】
冷却用熱交換器の傾斜角度が少なすぎたり、冷却用熱交換器の傾斜がないと、冷却用熱交換器内に凝縮水が溜まって、冷却用熱交換器の通風抵抗の増加、冷却用熱交換器下流側への水飛び等の不具合が発生する。
【0007】
この冷却用熱交換器の傾斜は車両走行時における車両自身の傾斜も考慮しておく必要がある。一般に、車両は左右方向の傾斜よりも登り坂、下り坂の走行により前後に傾斜する比率の方が高く、また、傾斜の角度も前後方向の傾斜が左右方向の傾斜よりも大きい。
【0008】
従って、上記先願のものにおいて、送風機回転軸を車両左右方向に配置した場合は冷却用熱交換器が車両前後方向に傾斜するので、車両走行時における車両自身の傾斜をも考慮して排水性を確保しようとすると、冷却用熱交換器の傾斜角度が必然的に大きくなり、室内ユニット部の上下方向の体格が大きくなるという問題を生じる。
【0009】
また、近年、冷却用熱交換器のコスト低減を目的として、冷却用熱交換器の車室内冷媒配管を廃止するようにしたものが実用化されている。具体的には、冷却用熱交換器の側面に、冷却用熱交換器の側面と同一方向に接続面が向いている冷媒出入口ジョイントを接合し、この冷媒出入口ジョイントの接続面を、車室とエンジンルームとの仕切り板(ファイヤウォール)に設けた貫通穴に直接対向させる。これにより、冷媒出入口ジョイントの接続面にボックスタイプの温度式膨張弁を接続し、そして、この温度式膨張弁にエンジンルーム側の冷媒配管部品を直接接接続できるようにしている。
【0010】
しかし、上記先願のように冷却用熱交換器が車両前後方向に傾斜すると、冷媒出入口ジョイントの接続面の方向は、車両前方斜め、車両後方斜め、あるいは車両左右方向の垂直のいずれかとなる。そして、冷却用熱交換器の車室内冷媒配管を廃止するためには冷媒出入口ジョイントを冷却用熱交換器の車両前方側の側面に位置させることになるが、冷媒出入口ジョイントの接続面が冷却用熱交換器の傾斜によって斜めとなり、車体側の仕切り板の面(垂直面)と平行にならない。
【0011】
そのため、冷却用熱交換器の冷媒出入口ジョイントに温度式膨張弁やエンジンルーム側の冷媒配管部品等を直接接接続するためには、車体側の仕切り板の貫通穴を、上記接続面と仕切り板の面とが平行になる場合に比較して拡大しなければならない。この貫通穴の拡大は、仕切り板の強度低下、貫通穴周囲のシール用パッキン材の拡大等につながり、実用上不利である。
【0012】
一方、上記先願のものにおいて、送風機回転軸を車両前後方向に配置すると、冷却用熱交換器が車両左右方向に傾斜するので、冷媒出入口ジョイントの接続面の方向は、車両前方垂直、車両後方垂直、もしくは車両左右方向の斜めのいずれかとなる。従って、冷媒出入口ジョイントを冷却用熱交換器の車両前方側の側面に位置させることより、冷媒出入口ジョイントの接続面が車体側の仕切り板の面と平行になるので、仕切り板側の貫通穴を拡大せずにすむ。
【0013】
しかし、上記配置の場合には次のような別の不具合が生じる。すなわち、送風機として遠心式送風機を用いる場合、車両の振動等により凝縮水が冷却用熱交換器から落下して回転中の遠心式送風ファンに当たると異音が生じる。そこで、上記先願では遠心式送風ファンを上方から見たときに遠心式送風ファンが露出しないようにスクロールケーシングの巻き始め部(ノーズ部)により遠心式送風ファンの上方を覆う構造にして、凝縮水の落下による異音の発生を防止することを提案している。
【0014】
ところが、送風機回転軸を車両前後方向に配置しているので、スクロールケーシングの巻き方向は車両左右方向となる。従って、冷却用熱交換器の下方側にスクロールケーシングの吹出側通風路の必要面積を確保しながら、スクロールケーシングの巻き始め部にて送風ファンの上方を覆うようにすると、スクロールケーシングを冷却用熱交換器に対して車両左右方向にオフセット配置せざるを得ない。このため、冷却用熱交換器と送風機の両方を車両左右方向の中央部付近に設置することができず、右ハンドル車および左ハンドル車に対して室内ユニット部を共通化することが困難になる。
【0015】
本発明は上記した諸点に鑑みてなされたもので、室内ユニット部の車両搭載上のスペース効率の向上と水平置き冷却用熱交換器における排水性の確保とを両立することを目的とする。
【0016】
また、本発明は、車室内とエンジンルーム内との仕切り板に設ける貫通穴を特別に拡大することなく、冷却用熱交換器の車室内冷媒配管を廃止できるようにすることを他の目的とする。
【0017】
また、本発明は右ハンドル車および左ハンドル車に対する共通化が容易な室内ユニット部を提供することを他の目的とする。
【0018】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明では、空気を送風する送風機(11)と、送風機(11)の送風空気を冷却する冷却用熱交換器(23)とを備え、送風機(11)は、遠心式送風ファン(16)と、遠心式送風ファン(16)を収容するスクロールケーシング(18)とを有する遠心式送風機であり、送風機(11)の回転軸(19)が車両左右方向に配置され、送風機(11)の上方に冷却用熱交換器(23)を配置するとともに、冷却用熱交換器(23)を車両左右方向において水平面から所定角度(θ)傾斜して配置することを特徴とする。
【0019】
これによると、冷却用熱交換器(23)を車両左右方向において水平面から所定角度(θ)傾斜配置するから、冷却用熱交換器(23)の凝縮水は冷却用熱交換器(23)を車両左右方向に移動して、冷却用熱交換器(23)の傾斜下端側から排水される。ここで、走行時の車両の傾斜は前後方向の傾斜が左右方向の傾斜より大きいため、凝縮水の排水性確保のための冷却用熱交換器の傾斜角度(θ)を車両前後方向の傾斜配置に比較して小さくできる。
【0020】
これにより、送風機(11)の上方に冷却用熱交換器(23)を配置するレイアウトにおいて、凝縮水の排水性を確保しつつ、車両上下方向の搭載スペースも縮小できる。
【0021】
しかも、送風機(11)の回転軸(19)を車両左右方向に配置するから、スクロールケーシング(18)の巻き方向(図1の矢印A方向)が車両前後方向となる。このため、送風機(11)を室内ユニット(10)の車両左右方向の中央部に配置することができ、室内ユニット(10)の形状をほぼ左右対称の形状にすることが容易となり、室内ユニット部を右ハンドル車および左ハンドル車に対して共通化することが容易になる。
【0022】
請求項2に記載の発明では、請求項1において、所定角度(θ)は8°以上であることを特徴とする。
【0023】
本発明者の実験検討によると、送風機(11)の停止直後に送風機(11)内に侵入する凝縮水量は後述の図6に示すように、冷却用熱交換器の傾斜角度(θ)を8°以上にすることにより、水滴レベルの微少量に抑制できることが分かった。すなわち、請求項2によると、送風機上方に冷却用熱交換器(23)を配置するレイアウトにおいて、送風機停止直後における送風機内への凝縮水侵入量を微少量に抑制できる。
【0024】
請求項3に記載の発明では、請求項1にまたは2において、送風機(11)は遠心式送風ファン(16)を収容するスクロールケーシング(18)を有しており、遠心式送風ファン(16)を上方から見たときに遠心式送風ファン(16)が露出しないようにスクロールケーシング(18)の巻き始め部(18a)により遠心式送風ファン(16)の上方を覆うことを特徴とする。
【0025】
これにより、車両の振動等により凝縮水が落下して遠心式送風ファン(16)に当たることをスクロールケーシング(18)の巻き始め部(18a)により阻止して、遠心式送風ファン(16)での異音発生を防止できる。
【0026】
しかも、スクロールケーシング(18)の巻き方向を上述のように車両前後方向にできるから、スクロールケーシング(18)の巻き始め部(18a)により遠心式送風ファン(16)の上方を覆うようにしても、送風機(11)を室内ユニット(10)の車両左右方向の中央部に配置することができる。このため、室内ユニット部を右ハンドル車および左ハンドル車に対して共通化しやすいという利点を請求項3においても維持できる。
【0027】
請求項4に記載の発明では、請求項1ないし3のいずれか1つにおいて、送風機(11)の空気吸い込みダクト(14)を、車両左右方向において冷却用熱交換器(23)の傾斜上端側に配置することを特徴とする。
【0028】
ところで、冷却用熱交換器(23)を収容するケース(31)において、冷却用熱交換器(23)の傾斜上端部の下方側には、冷却用熱交換器(23)の傾斜に沿った傾斜面(31a)が形成される。この点に鑑みて、請求項4では、車両左右方向において冷却用熱交換器(23)の傾斜上端側に空気吸い込みダクト(14)を配置しているから、空気吸い込みダクト(14)を傾斜面(31a)の傾斜に沿って送風機(11)のスクロールケーシング(18)の吸入口(18c)にスムーズに取り回しできる。
【0029】
請求項5に記載の発明では、請求項1ないし4のいずれか1つにおいて、車室(34)内とエンジンルーム(35)内とを仕切る仕切り板(36)を備える車両に適用され、送風機(11)および冷却用熱交換器(23)を備える室内ユニット(10)を車室(34)内にて仕切り板(36)に近接して配置する車両用空調装置において、
冷却用熱交換器(23)の車両前方側の側面に、側面と同一方向に向く接続面(28a)を有する冷媒出入口ジョイント(28)を設け、接続面(28a)に、仕切り板(36)に設けた貫通穴(36b)を通してエンジンルーム(35)側の配管が接続可能になっていることを特徴とする。
【0030】
ところで、請求項1のように冷却用熱交換器(23)を車両左右方向において傾斜配置すると、冷却用熱交換器(23)の車両前方側の側面が仕切り板(36)の面と平行になるので、冷媒出入口ジョイント(28)の接続面(28a)も仕切り板(36)の面と平行になる。
【0031】
従って、接続面(28a)が仕切り板(36)の面に対して斜めとなる場合に比較して、仕切り板(36)の貫通穴(36b)を拡大せずに貫通穴(36b)を通してエンジンルーム(35)側の配管を接続面(28a)に接続できる。つまり、仕切り板(36)の貫通穴(36b)を拡大せずに冷却用熱交換器(23)の車室内冷媒配管を廃止できる
なお、請求項5において、冷媒出入口ジョイント(28)の接続面(28a)にエンジンルーム(35)側の配管を接続するとは、接続面(28a)にエンジンルーム(35)側の配管を直接接続する場合だけに限らず、後述の実施形態に示すように、接続面(28a)に膨張弁のような配管部品を取り付け、このような配管部品を介在してエンジンルーム(35)側の配管を接続面(28a)に接続する場合の両方を包含する。
【0032】
なお、上記各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものである。
【0033】
【発明の実施の形態】
(第1実施形態)
図1〜図4は第1実施形態による車両用空調装置の室内ユニット部10の車両搭載状態を例示するもので、図1は縦断面図で、図2は車室内側から見た正面図である。図3は図2の要部断面図であり、図4は図3のA−A断面図である。各図の前後、上下、左右の矢印は室内ユニット部10の車両搭載状態での方向を示す。
【0034】
室内ユニット部10は車室内前部の計器盤(図示せず)内側において左右方向の略中央部に配置される。室内ユニット部10は、図1に示すように大別して上下方向の下段部に配置した送風機11と、上下方向の中段部に配置した熱交換部12と、上下方向の上段部に配置した吹出モード切替部13とを備えている。すなわち、室内ユニット部10は上下方向に送風機11と熱交換部12と吹出モード切替部13とを積み上げた垂直レイアウトの構成となっている。
【0035】
そして、本例では、室内ユニット部10を左ハンドル車に適用した例を示しているので、これら要素11〜13の右側(助手席側)に、内外気を導入する空気吸い込みダクト14を配置している。
【0036】
送風機11は樹脂製の送風ファン16と、ファン駆動用モータ17と、ファン16を収容する樹脂製のスクロールケーシング18とを備えている。送風ファン16は円弧状の羽根を円周方向に多数配置した遠心式多翼ファン(シロッコファン)からなり、送風ファン16の中心部はモータ17の回転軸19に一体に締結されている。モータ17の回転軸19は車両左右方向に配置される。
【0037】
スクロールケーシング18の巻き始め部(ノーズ部)18aが車両後方側に位置し、巻き終わり部18bが車両前方側に位置するようにスクロールケーシング18は配置してある。ここで、スクロールケーシング18の巻き方向は巻き始め部(ノーズ部)18aから巻き終わり部18bに向かってスクロール形状の径が次第に拡大していく方向である。そして、送風ファン16はスクロールケーシング18の巻き方向(図1の矢印A方向)に回転し、送風ファン16から吐出された空気はスクロールケーシング18内をスクロール巻き方向に沿って流れる。
【0038】
また、遠心式送風ファン16を上方から見たときに遠心式送風ファン16が露出しないようにスクロールケーシング18の巻き始め部(ノーズ部)18aにより遠心式送風ファン16の上方を覆うようにスクロールケーシング18を配置している。
【0039】
また、スクロールケーシング18において車両左右方向の左側(運転席側)に送風機11のモータ17を配置し、右側(助手席側)に送風ファン16を配置し、スクロールケーシング18の右側(助手席側)に設けられた空気吸入口18c(図3、4)に空気吸い込みダクト14の下端部が接続してある。この空気吸い込みダクト14は熱交換部12の右側に沿って上方へ延び、その上端部は吹出モード切替部13の車両前方側の部位に配置されている。
【0040】
この空気吸い込みダクト14の上端部に外気導入口20と内気導入口21を設けるとともに、ダクト上端部の内側空間に板状の内外気切替ドア(図示せず)を回動可能に配置し、この内外気切替ドアにより外気導入口20と内気導入口21を開閉することにより、送風機11が車室内空気(内気)または車室外空気(外気)をダクト14を介して切替導入できるようになっている。なお、空気吸い込みダクト14の内部には空気清浄用のフィルタ22が配置してある。
【0041】
一方、送風機11の車両左右方向の上方(真上)に熱交換部12の蒸発器(冷却用熱交換器)23が略水平方向に配置してある。より具体的には、送風機11の車両左右方向の寸法(軸方向寸法)に比較して蒸発器23の車両左右方向(後述の図5のチューブ長手方向Cの寸法)の寸法は十分大きくなっており、そして、送風機11の車両左右方向の略中央部に、蒸発器23の車両左右方向の略中央部が位置している(図2参照)。このため、送風機11からの送風空気の主流が蒸発器23の車両左右方向の略中央部に向かうようになっている。
【0042】
これに反し、車両前後方向に対しては、送風機11の中心部である回転軸19が図1に示すように蒸発器23の車両後方側に偏って配置してある。
【0043】
ここで、蒸発器23の具体的構成および配置レイアウトをより詳細に説明すると、図5は蒸発器23の具体的構成を例示するもので、蒸発器23は冷媒通路を構成する複数の偏平なチューブ24と、この複数のチューブ24間に接合されたコルゲートフィン25と、チューブ24の長手方向両端部に一体成形され、複数のチューブ24相互間の冷媒通路を連通させるタンク部26、27と、冷媒出入口ジョイント28とを有している。
【0044】
更に、本例の蒸発器23では、チューブ24の積層方向(車両前後方向)の両側面部にサイド冷媒通路を構成するサイドプレート29、30を配置する構成となっている。この車両前後方向の両端部のサイドプレート29、30のうち、車両前方側のサイドプレート29においてタンク部26側の部位に冷媒出入口ジョイント28が接合される。
【0045】
冷媒出入口ジョイント28には蒸発器23の車両前方側のサイドプレート29の面と平行な接続面28aが設けられ、この接続面28aから2つの接続パイプ部28b、28cが突出形成されている。本例では、接続パイプ28bが蒸発器23の冷媒入口通路を構成し、接続パイプ28cが蒸発器23の冷媒出口通路を構成している。なお、蒸発器23の各部材はアルミニュウムのような熱伝導の良好な金属材で形成され、一体ろう付けで組み立てられる。
【0046】
蒸発器23は図2、3に示すように車両左右方向の左側部より車両右側部の方が低くなるように水平面より所定の微小角度θだけ傾斜配置してある。ここで、図5に示すように蒸発器23のチューブ24の長手方向(車両左右方向)Cの両端部のうち、一方のタンク部26側が車両左側の傾斜上方部となり、そして、他方のタンク部27側が車両右側の傾斜下方部となる。従って、蒸発器23はチューブ24の長手方向Cに沿って傾斜する。そして、冷媒出入口ジョイント28を配置したサイドプレート29側を車両前方側に配置し、他方のサイドプレート30側を車両後方側に配置している。
【0047】
ところで、スクロールケーシング18およびその上側に位置するケース31は室内ユニット10の車両左右方向の略中央部に位置する分割線32(図2)にて車両左右方向に2分割されている。この左右の分割ケースは樹脂により一体成形され、金属ばねクリップ、ねじ等の締結手段により左右の分割ケースを一体に締結する構造になっている。ケース31内において蒸発器23の空気下流側(車両上側)で、車両前方側の部位に、ヒータコア(加熱用熱交換器)33が略水平状態にして設置してある。
【0048】
このヒータコア33はエンジン冷却水(温水)を熱源として送風空気を加熱するものであって、ヒータコア33をケース31内の車両前方側の部位に配置することにより、ヒータコア33の温水出入口パイプ33aを直接ケース31の車両前方側へ突き出すことが可能となる。
【0049】
ここで、室内ユニット10部は図1に示すように車室34内とエンジンルーム35内とを仕切る車体側の仕切り板(ファイヤウォール)36に近接して車室34側に配置されるので、仕切り板36の貫通穴36aを通してヒータコア33の温水出入口パイプ33aを直接エンジンルーム35側へ突き出すことができる。従って、ヒータコア33の温水出入口パイプ33aとエンジンルーム35側の温水配管とを容易に結合できる。
【0050】
ケース31内において、ヒータコア33の車両後方側の部位にはバイパス通路36が形成されている。このヒータコア33およびバイパス通路36の直下の部位(蒸発器23の上側部位)には、板状のスライド式エアミックスドア37が車両前後方向にスライド可能に配置されている。
【0051】
このスライド式エアミックスドア37は温度調整手段の役割を果たすもので、車両前後方向にスライドすることによりヒータコア33を通過して加熱される温風と、バイパス通路36を通過する冷風との風量割合を調整して車室内への吹出空気温度を調整する。このように車両前後方向にスライド可能なエアミックスドア37を採用することにより、上下方向のドア配置スペースを回転式板ドアを採用する場合に比較して大幅に縮小できる。
【0052】
ヒータコア33の上方部には、ヒータコア33通過後の温風が矢印Dのように車両前方側から車両後方側へ向かって流れる温風通路38が形成されている。この温風通路38からの温風(矢印D)とバイパス通路36からの冷風(矢印E)は吹出モード切替用ロータリドア39の内側の作動空間にて混合して、所定温度の空気となる。すなわち、ロータリドア39の作動空間が空気混合室の役割を兼ねる。
【0053】
ここで、吹出モード切替用のロータリドア39は公知の構成であり、車両左右方向に延びる半円筒状、あるいは円筒状の形状を持ち、その軸方向(車両左右方向)の両端部に回転軸を一体に樹脂成形している。
【0054】
そして、ロータリドア39は回転軸から径方向に所定寸法離れた面(半円筒状あるいは円筒状の円周面)をドア面として構成し、ロータリドア39が回動することにより、この1つのドア面にてフェイス、フット、デフロスタの各開口部40、41、42を開閉する。この各開口部40、41、42はロータリドア39のドア面の円周方向に所定間隔で配置されている。
【0055】
フェイス開口部40はロータリドア39の作動空間の上面部で車両後方側の部位に開口しており、このフェイス開口部40は車室内の上方側(乗員頭部側)に向けて空気を吹出すためのフェイス吹出口(図示せず)に連通する。また、フット開口部41は図2に示すようにロータリドア39の作動空間の下面部において左右両側の部位に開口しており、このフット開口部41には下方に延びる図示しないフット吹出ダクトがケース31の左右両側にて接続され、この左右両側のフット吹出ダクトの下端部に設けられたフット吹出口から車室内の乗員足元に向けて空気を吹出す。
【0056】
デフロスタ開口部42はロータリドア39の作動空間の上面部で車両前方側の部位に開口しており、このデフロスタ開口部42は車両フロントガラス内面に向けて空気を吹出すデフロスタ吹出口(図示せず)に連通する。
【0057】
1つのロータリドア39の回動によりドア円周方向に配置した複数の吹出開口部40〜42を切替開閉できるので、吹出モード切替部の上下方向の配置スペースを通常の板ドアによる吹出モード切替部に比して縮小できる。
【0058】
次に、蒸発器23の傾斜角度θの具体的設定の考え方を説明すると、蒸発器23の傾斜角度θは図2、3に示すように水平面に対する角度であり、車両が左右方向に傾斜したり、旋回した場合でも、蒸発器23で発生する凝縮水を蒸発器23の傾斜面に沿って排水できるように設定する必要があり、本例では、この排水性の確保のために18°以上に設定している。
【0059】
より具体的に、蒸発器23の傾斜角度θの設定理由を説明すると、図6は送風機11が作動状態から停止状態に切り替わった瞬間、すなわち、送風停止の瞬間に、蒸発器23から凝縮水が落下して送風機11のスクロールケーシング18内に侵入する凝縮水量と、蒸発器23の傾斜角度θとの関係を示すものである。図6に示すように、傾斜角度θが8°付近より大きいと送風機11への凝縮水侵入量が水滴レベルの微少量に抑制できるのに反して、傾斜角度θが8°付近より小さくなると、送風機11への凝縮水侵入量が急増することが分かった。
【0060】
このことから、蒸発器23の傾斜角度θは少なくとも8°以上必要である。そして、車両走行時の左右方向への傾斜として10°を見込み、この10°+8°=18°以上を蒸発器23の傾斜角度θにしている。
【0061】
因みに、車両走行時の前後方向への傾斜は、登坂時や降坂時の傾斜を考慮すると、15°程度見込む必要があり、左右方向への傾斜より大きい。そのため、蒸発器23を車両前後方向に傾斜配置する場合は、この車両の傾斜増加分だけ蒸発器23の傾斜角度θを大きくする必要が生じ、室内ユニット10の上下方向寸法が大きくなり、不利である。しかし、本実施形態によると、蒸発器23を車両左右方向に傾斜配置しているから、室内ユニット10の上下方向寸法の縮小に有利である。
【0062】
次に、蒸発器23の冷媒出入口ジョイント28に対する冷媒配管接続構造を説明すると、蒸発器23はそのチューブ24、サイドプレート29、30の長手方向Cで傾斜するから、冷媒出入口ジョイント28が位置する車両前方側のサイドプレート29の面は車体側の仕切り板36に対して平行に対向する。従って、冷媒出入口ジョイント28の接続面28aも仕切り板36に対して平行になる。
【0063】
冷媒出入口ジョイント28の接続面28aには、外形がボックス(箱)状に形成されたボックスタイプの温度式膨張弁43がねじ止め等の締結手段により固定される。ここで、温度式膨張弁43は周知のように冷凍サイクルの高圧液冷媒を低圧の気液2相状態に減圧して蒸発器23に流入させる減圧手段であって、蒸発器23の出口冷媒の過熱度が所定値に維持されるように弁体開度を調整してサイクル内冷媒流量を調整するものである。
【0064】
本例では、車体側の仕切り板36において、冷媒出入口ジョイント28に対向する部位にボックスタイプの温度式膨張弁43を嵌入できる大きさの貫通穴36bが開けてある。
【0065】
室内ユニット10の車両搭載前に、冷媒出入口ジョイント28の接続面28aにボックスタイプの温度式膨張弁43をねじ止め固定しておき、そして、図1に示すように、車体側の仕切り板36の貫通穴36b内に温度式膨張弁43を挿入した状態で、室内ユニット10を車両に搭載する。このとき、ヒータコア33の温水出入口パイプ33aも仕切り板36の貫通穴36a内に挿入され、温水出入口パイプ33aの先端部がエンジンルーム35側へ直接突出する。
【0066】
従って、エンジンルーム35側の冷媒配管を温度式膨張弁43に容易に接続できるとともに、エンジンルーム35側の温水配管を温水出入口パイプ33aに容易に接続できる。
【0067】
更に、蒸発器23が車両左右方向で傾斜しているため、蒸発器23の冷媒出入口ジョイント28の接続面28aを車体側の仕切り板36の面と平行にできるので、温度式膨張弁43の配管接続面も車体側の仕切り板36の面と平行に配置できる。そのため、蒸発器23の冷媒出入口ジョイント28の接続面28aが車体側の仕切り板36の面に対して斜めになる場合に比して貫通穴36bの大きさを小さくできるという利点がある。
【0068】
なお、車体側の仕切り板36の車室内側の面において、貫通穴36aおよび貫通穴36bの周囲には弾性シール材からなるパッキン36c、36dを配置して、このパッキン36c、36dを仕切り板36と室内ユニット10のケース31との間で圧縮変形させることにより、貫通穴36aおよび貫通穴36bでの空気洩れを防止するようにしてある。
【0069】
次に、蒸発器23からの凝縮水の排水経路について説明する。蒸発器23の傾斜下端側(車両右端側)には、図3に示すようにケース31の外側に、車両前後方向に延びる補助通路部材44を装着して、この補助通路部材44内に車両前後方向に延びる第1排水経路45を形成している。また、ケース31には、蒸発器23の熱交換コア部の下側面のうち、傾斜下端部(図5の矢印Fの延長上の部位)付近に当接する板状の排水促進ガイド46が車両前後方向に延びるように一体成形されている。
【0070】
この排水促進ガイド46の上端部において車両前後方向の両端部付近に、切り欠き形状からなる排水口47(図4)が形成してある。蒸発器23で発生した凝縮水は、蒸発器表面との間の表面張力および送風機11による上方への風圧とによって、直接下方へ落下せず、図3のGに示すように、蒸発器23の熱交換コア部の下側面を伝わって斜め下方へ移動していく。そして、凝縮水は排水促進ガイド46の上端部に付着する。
【0071】
この排水促進ガイド46の付近では、図4の矢印H,Iに示すように、送風機11の送風空気がスクロールケーシング18の吹出通路部から車両前方側および車両後方側へ広がるように流れる。この空気流れにより、凝縮水が排水促進ガイド46の上端部の車両前後方向の両端部付近に形成された排水口47に向かって移動し、この両排水口47を通過して凝縮水が第1排水経路45内に流入する。
【0072】
この第1排水経路45は図1に示すように車両後方側から車両前方側へ向かって斜め下方に傾斜するように形成してあるので、凝縮水は第1排水経路45内にて車両後方側から車両前方側へ向かう。そして、この第1排水経路45の車両前方側の下端部から凝縮水は、図1、4に示す第2排水経路48、第3排水経路49、第4排水経路50、さらに排水パイプ51を経て外部へ排出される。
【0073】
また、送風機11の作動時から停止状態への切替直後には、送風機11の上方への風圧がなくなって、蒸発器23から凝縮水が落下しスクロールケーシング18内に侵入することがある。また、送風機11の作動中であっても、車両の上下の振動等により蒸発器23の下面部から凝縮水が落下してスクロールケーシング18内に侵入することがある。
【0074】
そこで、スクロールケーシング18の底部から斜め下方へ延びて排水パイプ51に接続される第5排水経路52を設けている。スクロールケーシング18内に侵入した凝縮水は、スクロールケーシング18の底部のスリット部から第5排水経路52内に流入し、第5排水経路52を通過して排水パイプ51から外部へ排出される。
【0075】
また、送風機11の送風ファン16の上方をスクロールケーシング18の巻始め部(ノーズ部)18aにより覆っているから、送風機11の作動時から停止状態への切替直後とか、車両の振動等により凝縮水が蒸発器23から落下しても、回転中の送風ファン16に凝縮水が当たることがない。そのため、凝縮水の落下による異音が送風ファン16で発生することがない。
【0076】
しかも、本実施形態によると、蒸発器23を車両左右方向に傾斜配置するとともに、送風機11の回転軸19を車両左右方向に配置しているので、上記のように送風機11の送風ファン16の上方をスクロールケーシング18の巻始め部(ノーズ部)18aにより覆う構成としても、送風機11が図1のように室内ユニット10に対して車両後方側へ突き出すだけであり、室内ユニット10の車両左右方向の形状は図2のようにほぼ左右対称の形状にすることができる。そのため、送風ファン16からの異音防止効果を確保しつつ、室内ユニット10の左ハンドル車、右ハンドル車に対する共通化を容易に実現できる。
【0077】
(第2実施形態)
第1実施形態では、図2に示すように蒸発器23の車両左右方向の傾斜に対して、空気吸い込みダクト14を蒸発器23の傾斜下端側(すなわち、車両右側)に配置しているが、第2実施形態では、図7に示すように蒸発器23の車両左右方向の傾斜に対して、空気吸い込みダクト14を蒸発器23の傾斜上端側(すなわち、車両左側)に配置している。
【0078】
室内ユニット10のケース31において蒸発器23の傾斜上端部の下方側部位には、蒸発器23の傾斜に沿った傾斜面31aが形成される。第2実施形態によると、空気吸い込みダクト14を蒸発器23の傾斜上端側に配置しているので、空気吸い込みダクト14を上記傾斜面31aの傾斜に沿って送風機11のスクロールケーシング18の吸入口18cにスムーズに取り回しできる。
【0079】
なお、第2実施形態では、空気吸い込みダクト14を車両左側に配置しているので、車両左側が助手席となる右ハンドル車に適用すれば、空気吸い込みダクト14の配置スペースの確保が容易となる。
【0080】
(第3実施形態)
第1、第2実施形態では、送風機11の回転軸19の軸方向片側のみに空気吸い込みダクト14を配置し、送風機11を軸方向の片側のみから空気を吸い込む片側吸い込みタイプとして構成しているが、第3実施形態では、図8に示すように送風機11の回転軸19の軸方向の左右両側に空気吸い込みダクト14を配置し、送風機11を軸方向の左右両側から空気を吸い込む両側吸い込みタイプとして構成している。
【0081】
本第3実施形態の配置レイアウトによると、遠心式送風機11の回転軸19の左右両側から空気を吸い込む両側吸い込みタイプとしているから、空気吸い込みダクト14を含む全体形状を概略左右対称の形状にすることができる。従って、空気吸い込みダクト14を含む全体構成を右ハンドル車と左ハンドル車に対してを共通使用できる。
【0082】
(他の実施形態)
なお、上記第1実施形態では、冷凍サイクルの減圧手段として、蒸発器23の出口冷媒の過熱度が所定値に維持されるようにサイクル内冷媒流量を調整する温度式膨張弁43を用いる場合について説明したが、蒸発器23の出口側に冷媒の気液を分離してガス冷媒を圧縮機に吸入させるアキュムレータを配置する場合(アキュムレータサイクル)には減圧手段としてオリフィス等の固定絞り、あるいは高圧冷媒の状態に応動する可変絞りを用いて、温度式膨張弁43を用いない。そのため、このアキュムレータサイクルの場合には、蒸発器23の冷媒出入口ジョイント28の接続面28aに、車体側の仕切り板36の貫通穴36bを通して、エンジンルーム35側の冷媒配管を直接接続してもよい。
【0083】
この場合、蒸発器23の冷媒出入口ジョイント28の接続面28aを仕切り板36の貫通穴36bを通してエンジンルーム35側へ直接突き出すようにしてもよい。
【0084】
また、上記第1実施形態では、室内ユニット10の車両搭載前に、冷媒出入口ジョイント28の接続面28aにボックスタイプの温度式膨張弁43を予めねじ止め等により締結しておき、そして、図1に示すように、車体側の仕切り板36の貫通穴36b内に温度式膨張弁43を挿入した状態で、室内ユニット10を車両に搭載するようにしているが、室内ユニット10の車両搭載後に、温度式膨張弁43を車体側の仕切り板36の貫通穴36bを通して冷媒出入口ジョイント28の接続面28aにねじ止め等により締結するようにしてもよい。
【0085】
また、上記第1実施形態では、送風機11が作動状態から停止状態に切り替わった瞬間における、送風機11のスクロールケーシング18内への凝縮水侵入量を抑制するために、蒸発器23の傾斜角度θを少なくとも8°以上とし、そして、車両走行時の左右方向への傾斜分(10°)を考慮して、この10°+8°=18°以上を蒸発器23の傾斜角度θにしている。しかし、特殊用途の車両等では、車両走行時の左右方向への傾斜を無視してよい場合もあり、このような場合には、蒸発器23の傾斜角度θを8°以上に設定すればよい。
【0086】
また、上記各実施形態吹出空気の温度調整手段としてヒータコア33を通過する温風とヒータコア33のバイパス通路36を通過する冷風との風量割合を調整するエアミックスドア37を使用したエアミックス方式のものについて説明したが、温度調整手段として、ヒータコア33への温水流量または温水温度を制御する温水制御弁(図示せず)を備え、この温水制御弁によりヒータコア33への温水流量または温水温度を制御して、ヒータコア33による空気加熱量を調整して車室内への吹出空気温度を調整するものに本発明を適用できることはもちろんである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態による室内ユニット部の縦断面図である。
【図2】図1の車室内側から見た正面図である。
【図3】図2の要部断面図である。
【図4】図3のA−A断面図である。
【図5】第1実施形態の蒸発器を例示する正面図である。
【図6】蒸発器傾斜角度と送風機内への凝縮水侵入量との関係を示すグラフである。
【図7】第2実施形態による室内ユニット部を車室内側から見た正面図である。
【図8】第3実施形態による室内ユニット部を車室内側から見た正面図である。
【符号の説明】
10…室内ユニット部、11…送風機、12…熱交換部、
13…吹出モード切替部、14…空気吸い込みダクト、
16…遠心式送風ファン、17…駆動用モータ、18…スクロールケーシング、
18a…巻き始め部、18b…巻き終わり部、
23…蒸発器(冷却用熱交換器)、28…冷媒出入口ジョイント。
Claims (5)
- 空気を送風する送風機(11)と、前記送風機(11)の送風空気を冷却する冷却用熱交換器(23)とを備え、
前記送風機(11)は、遠心式送風ファン(16)と、前記遠心式送風ファン(16)を収容するスクロールケーシング(18)とを有する遠心式送風機であり、前記送風機(11)の回転軸(19)が車両左右方向に配置され、
前記送風機(11)の上方に前記冷却用熱交換器(23)を配置するとともに、前記冷却用熱交換器(23)を車両左右方向において水平面から所定角度(θ)傾斜して配置することを特徴とする車両用空調装置。 - 前記所定角度(θ)は8°以上であることを特徴とする請求項1に記載の車両用空調装置。
- 前記遠心式送風ファン(16)を上方から見たときに前記遠心式送風ファン(16)が露出しないように前記スクロールケーシング(18)の巻き始め部(18a)により前記遠心式送風ファン(16)の上方を覆うことを特徴とする請求項1または2に記載の車両用空調装置。
- 前記送風機(11)の空気吸い込みダクト(14)を、車両左右方向において前記冷却用熱交換器(23)の傾斜上端側に配置することを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1つに記載の車両用空調装置。
- 車室(34)内とエンジンルーム(35)内とを仕切る仕切り板(36)を備える車両に適用され、
前記送風機(11)および前記冷却用熱交換器(23)を備える室内ユニット(10)を前記車室(34)内にて前記仕切り板(36)に近接して配置する車両用空調装置において、
前記冷却用熱交換器(23)の車両前方側の側面に、前記側面と同一方向に向く接続面(28a)を有する冷媒出入口ジョイント(28)を設け、
前記接続面(28a)に、前記仕切り板(36)に設けた貫通穴(36b)を通して前記エンジンルーム(35)側の配管を接続可能になっていることを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1つに記載の車両用空調装置。
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