JP4416490B2

JP4416490B2 - 吸収性物品

Info

Publication number: JP4416490B2
Application number: JP2003421221A
Authority: JP
Inventors: 祐一廣瀬; 進介長原; 泰生豊島
Original assignee: Kao Corp
Current assignee: Kao Corp
Priority date: 2003-12-18
Filing date: 2003-12-18
Publication date: 2010-02-17
Anticipated expiration: 2023-12-18
Also published as: CN1628625A; KR20050062389A; CN100431509C; KR101137748B1; JP2005177078A

Description

本発明は、生理用ナプキンや失禁パッド等の人の体液や排泄物を吸収する吸収性物品に関する。

液透過性の表面シート、液不透過性の裏面シート及びこれら両シート間に介在された液保持性の吸収体を具備する吸収性物品として、表面シートと吸収体とをエンボス加工で一体化させることにより、吸収性を向上させた生理用ナプキンが知られている（特許文献１参照）。

特開平８−７１１０５号公報

しかし、表面シートと吸収体とをエンボス加工で一体化させたものであっても、着用中における身体の動きによって、エンボスによる接合部で表面シートが裂けたり剥れたりして吸収体から離脱し、表面シート上に液が滞留して着用者に不快な湿潤感を与えたり、漏れが生じやすくなるなどの不都合を生じる場合があった。

本発明の目的は、表面シートが吸収体から離脱しにくく、従来技術が有する前述の不都合を解消し得る吸収性物品を提供することにある。

本発明は、液透過性の表面シート、液不透過性の裏面シート及びこれら両シート間に介在された液保持性の吸収体を具備し、実質的に縦長に形成されている吸収性物品であって、前記表面シートは、伸縮性繊維を含んでおり、排泄部対向部における幅方向の中央領域に、前記表面シート及び前記吸収体が一体的に圧縮されて形成された非連続の圧着部を有しており、且つ前記中央領域の両側それぞれに、前記表面シートと前記吸収体とが連続的に接合されている接合部を有している吸収性物品を提供することにより前記目的を達成したものである。

本発明の吸収性物品によれば、表面シートが離脱しにくく、表面シート上の液残りや液流れを防止でき、優れた吸収性能及び漏れ防止性能が発現されると共に湿潤感の低減された快適な装着感を得ることができる。

以下本発明を、その好ましい実施形態に基づき図面を参照しながら説明する。
本発明の吸収性物品の一実施形態である生理用ナプキン１は、図１及び２に示
すように、液透過性の表面シート２、液不透過性の裏面シート３、及びこれら両シート間に介在された液保持性の吸収体４を具備し、実質的に縦長に形成されている。

吸収体４は、表面シート２及び裏面シート３間に挟持固定されている。表面シ
ート２は、着用時に着用者の肌に向けられる肌当接面を形成している。本実施形態における表面シート２は、両側縁部にそれぞれ側部シート５が連設されている。側部シート５及び裏面シート３は、吸収体４の長手方向の両側縁より幅方向外方に延出し、その延出部において互いに接合されてサイドフラップ５０を形成している。また、表面シート２及び裏面シート３は、吸収体４の長手方向の両端より長手方向外方に延出し、その延出部において互いに接合されてエンドシール部６を形成している。裏面シート３、吸収体４及び側部シート５としては、当該技術分野において通常用いられているものを特に制限なく用いることができる。

本実施形態の表面シート２は、図３に示すように、肌側に配される上層２１及び吸収体４側に配される下層２２からなる２層構造を有しており、前記下層２２に伸縮性繊維を含んでいる。上層２１と下層２２とは、散点状に形成された多数の接合点（図示せず）により厚み方向に一体化されている。

本発明で用いる伸縮性繊維としては、素材自体が伸縮性を示す弾性繊維と、立体捲縮繊維等、特定の立体構造を有することにより伸縮性を示す繊維とを挙げることができる。

素材自体が伸縮性を示す弾性繊維としては、スチレン−ブタジエン、ブタジエン、イソプレン、ネオプレン等の合成ゴム、天然ゴム等のエラストマー材料を溶出、紡糸して得られる繊維や、スパンデックスに代表されるポリウレタンやポリエステル等を組成とする合成繊維が挙げられる。

特定の立体構造を有することにより伸縮性を示す繊維としては、螺旋状に捲縮した立体捲縮繊維が特に好ましく用いられる。本実施形態における表面シートは、螺旋状に捲縮した立体捲縮繊維として、熱処理により捲縮を発現した潜在捲縮性繊維を含んでいる。

潜在捲縮性繊維は、所定温度での加熱によって螺旋状（コイル状）の３次元捲縮が発現して収縮する性質を有する繊維である。潜在捲縮性繊維は、例えば、収縮率の異なる２種類の成分からなる芯鞘型複合繊維の偏芯タイプ若しくはサイド・バイ・サイド型の複合繊維からなる。その例としては、特開平９−２９６３２５号公報や特許２７５９３３１号明細書に記載のものが挙げられる。収縮率の異なる２種類の成分（熱可塑性ポリマー等）の一例としては、エチレン−プロピレンランダム共重合体とポリプロピレンとの組み合わせが挙げられる。

表面シート中における伸縮性繊維の含有率は、３０〜１００％であることが、表面シートの裂けや浮きを防ぎ、表面シート２と吸収体４の間に充分な密着性が得られ、圧着部が安定的に形成される点より好ましく、より好ましくは５０〜１００％であり、特に好ましくは７０〜１００％である。
多層構造（２層構造を含む）の表面シートを用いる場合は、伸縮性繊維を含む最下層中の該伸縮性繊維の含有率が５０〜１００％であることが好ましく、より好ましくは７０〜１００％であり、特に好ましくは１００％である。
また、表面シート１ｍ²当たりの伸縮性繊維の含有量は５〜２００ｇであることが好ましく、より好ましくは１０〜１００ｇであり、特に好ましくは２０〜６０ｇである。

多層構造（２層構造を含む）の表面シート２を用いる場合には、最下層、即ち最も吸収体の近くに配される層に伸縮性繊維を含んでいることが、圧着部による歪が特に吸収体近くで緩和され圧着部が安定するため、表面シートの強度低下や裂けを防ぎ、吸収体と繊維が融着及び／又は係合が生じやすく、圧着部７が安定的に形成されるという観点から、より好ましい。即ち、通常、表面シートと吸収体が非連続に圧着・固定される場合、表面シートには強い歪みが加わり、表面シートの強度低下や裂けが起こりやすくなるが、吸収体に近い下層に伸縮性繊維を含むことで、少なくとも下層側では歪が緩和され圧着部が安定する。

本実施形態における表面シート２の上層２１は、実質的に伸縮性を有しない繊維からなる。上層２１を構成する繊維の例としては、同芯の芯鞘型複合繊維が挙げられる。一例としては、ポリエチレンテレフタレート−ポリエチレンとの組み合せが挙げられる。
尚、上層および下層の伸縮挙動を近付け接合性を安定させるため、上層２１にも伸縮性繊維を配合させても良く、また、下層２２にも、上層２１と同様の繊維を部分的に配合させても良い。

本実施形態における表面シート２は、上層２１形成用の不織布と、潜在捲縮性繊維を含む下層２２形成用の不織布とを重ねた状態において、これらにエンボス加工を施して両層を部分的に熱融着させた後、得られた複合不織布に、エアースルー等による熱処理を施して下層２２を熱収縮させて得られたものである。この表面シート２においては、熱処理により、潜在捲縮性繊維の全部又は一部が螺旋状の捲縮しており、これにより、表面シート自体がナプキン１の長手方向及び幅方向の両方向に伸縮性を有している。尚、この表面シートにおいては、下層２２の熱収縮により、上層２１の接合点以外の部分が肌側に隆起し、その隆起部を凸、接合部を凹とする凹凸が肌側に向けられる面に形成されている。それにより、ムレ防止性等が高められている。

ナプキン１は、排泄部対向部Ａにおける幅方向の中央領域Ｄに、表面シート２及び吸収体４が一体的に圧縮されて形成された非連続の圧着部７を有している。
圧着部７は、表面シート側から吸収体側へ加圧及び加熱されて形成されたエンボス処理部位であり、該圧着部７においては、エンボスピン９により押圧されて、表面シート２の厚み方向の全体が、吸収体４の内部に陥入すると共に、その陥入した部位において表面シート２が、繊維同士の熱融着及び／又は繊維同士の係合作用により吸収体４に接合固定されている。

非連続の圧着部とは、多数の圧着部を一列に並べて防漏溝を形成する場合のような実質的に連続した圧着部（例えば、後述する防漏溝８を構成する圧縮部８２）ではないことを意味している。圧着部７は、長手方向と幅方向の長さがほぼ同じであるか、長手方向に長く形成されていれば良く、長手方向の長さは、０．５〜１０ｍｍ、幅方向の長さは、０．５〜３ｍｍであり、長手方向長さと幅方向長さの比（前者：後者）は０．８：１〜１０：１が好ましく、特に２：１〜７：１がより好ましい。又、圧着部が３ｍｍ未満の間隔（圧着部端部間距離）で一列に並んでいないこと（特にナプキンの長手方向に直列に並んでいないこと）が好ましい。圧着部７を長手方向に長く形成した場合には、幅方向の可撓性が損なわれず、フィット性が高められという利点がある。

中央領域Ｄは、排泄部当接部を含む領域であり、連続的な接合部（本実施形態における防漏溝８及びそれらを連結する連結部８１）によって囲まれた領域の内側、若しくは連続的な接合部が、吸収性物品の側部のみにある場合などは、連続的接合部の内側の領域を示している。

ナプキン１は、排泄部対向部Ａにおける前記中央領域Ｄの左右両側それぞれに、表面シート２と吸収体４とが連続的に接合された接合部としての防漏溝８，８を有している。防漏溝８は、それぞれナプキン１の長手方向に沿って形成されており、中央領域Ｄの左右両側の防漏溝８，８は、該中央領域Ｄの前後に位置する部位において、連結部８１を介して互いに連続している。

本実施形態における防漏溝８は、溝形成用のエンボス処理において、線状に配列された多数の凸部で加圧及び加熱されて形成されており、防漏溝８自体には、表面シート２と吸収体４とが一体的に加圧及び加熱されて形成された圧縮部８２が短い間隔で多数直列に配されている。表面シートと吸収体とが連続的に接合されている接合部には、微視的にみれば多数の圧縮部８２の集合であるが、巨視的にみれば、圧縮部８２間を含めて線状に見えるようなものも含まれる。表面シートと吸収体とが連続的に接合されている接合部が、間欠配置された多数の圧縮部８２からなる場合、圧縮部８２同士間の間隔（圧着部端部間距離）は３ｍｍ以下、特に２ｍｍ以下であることが好ましく、また、圧縮部８２のみならず、隣接する圧縮部８２，８２同士間の部位も、それら以外の部分よりも表面シートと吸収体との合計厚みが小さいことが好ましい。

本実施形態のナプキン１によれば、伸縮性繊維を含む表面シート２を用いており且つ排泄部対向部Ａにおける中央領域Ｄに、表面シート２及び吸収体４が一体的に圧縮されて形成された非連続の圧着部７を形成してあるため、圧着部７における表面シート２は、それを構成する伸縮性繊維が伸ばされながら吸収体４と一体化されている。また、その表面シート２は、圧着部７の両側に位置する防漏溝８において吸収体４に固定されている。
そのため、表面シート２は、圧着部７と防漏溝８との間及び複数の圧着部７を有する場合の圧着部同士間に張力のかかった状態で、吸収体４に固定されており、防漏溝８を形成した後圧着部７を形成した場合においてより圧着部同士間に大きな張力がかかる状態となり、より好ましい。この張力が働いていることにより、着用中に身体の動きによりナプキン１に変形等が生じても、表面シート２と吸収体４との密着性が良好に維持され、表面シート２上に排泄（供給）された液が吸収体４に速やかに移行し吸収される。

また、圧着部７を考えた場合、伸長性繊維が伸ばされながら吸収体と一体化されているため、吸収体の厚み方向に対してより深い位置にまで、繊維同士の融着及び／又は係合が生じている。そのため、表面シート２上に排泄（供給）された液が、該圧着部７を介して吸収体４に速やかに移行すると共に、圧着部７において表面シート２が吸収体４から離脱しにくいため、身体の動きに対する構造の安定性にも優れている。
本実施形態のナプキンによれば、このような作用により、表面シート上の液残りや液流れを防止でき、優れた吸収性能及び漏れ防止性能が発現されると共に湿潤感の低減された快適な装着感を得ることができる。

表面シート２の吸収体４に対する密着性を高める観点から、圧着部７は、その底部７ａにまで伸縮性繊維が存在することが好ましく、特に、圧着部７の底部７ａまでの深さｄ（図３参照）が、該表面シート２と吸収体４の合計厚みｔ（図３参照）の５０％以上、特に７０％以上であることが好ましい。
前記底部までの深さｄは、圧着部７の隣接領域における最も高い部位から圧着部７の底部７ａの最深部までの深さを意味し、前記表面シート２と吸収体４の合計厚みｔは、圧着部７の隣接領域における最も高い部位（例えば、圧着部７と７の間の部位など）での表面シート２の上面から吸収体４までの厚みを意味する。
圧着部７に充分な接合強度を得る観点から前記深さｄは、０．５ｍｍ以上、特に１．０ｍｍ以上であることが好ましく、前記合計厚みｔは、０．７ｍｍ以上、特に１．４〜７ｍｍ程度であることが好ましい。

また、圧着部７における厚みｔ１（図３参照）は、表面材から吸収体への液の移行性を高める観点から、前記合計厚みｔの２〜５０％が好ましく、５〜２０％がより好ましい。

尚、吸収体４としては、パルプ繊維や親水化した合成繊維等からなる繊維集合体やこれに吸水性ポリマーを分散状態又は層状態に保持させたものを、ティッシュペーパや不織布等の透水性シート材料で被覆したもの等を用いることができるが、そのような吸収体４の厚みを測定する際には、透水性シート材料を含めて吸収体４の厚みを測定する。また、切断面の観察には、キーエンス製デジタルマイクロスコープＶＨ−８０００を使用した。

表面シート２の吸収体４に対する密着性を高め、特に吸収体への液の移行性を向上させる観点から、圧着部７は、ナプキン（吸収性物品）の長手方向に複数形成されており且つ該長手方向において相隣接する圧着部中心点間距離Ｐ_L（図１，図５参照）が、個々の圧着部における同方向の長さの０．５〜３０倍、特に２〜２０倍であることが好ましい。同様の観点から、前記距離Ｐ_Lは、５〜３０ｍｍ、特に７〜１５ｍｍであることが好ましい。

また、表面シート２の吸収体４に対する密着性を高め、特に吸収体への液の移行性を向上させる観点から、圧着部７は、ナプキン（吸収性物品）の幅方向に複数形成されており且つ該幅方向において相隣接する圧着部中心点間距離Ｐ_W（図２，図５参照）が、個々の圧着部における同方向の長さの１〜３０倍、特に５〜２０倍であることが好ましい。同様の観点から、前記距離Ｐｗは、５〜３０ｍｍ、特に７〜２０ｍｍであることが好ましい。

尚、本発明において、表面シート２及び吸収体４は、表面シート２から吸収体４への液の移行性を向上させる観点から、吸収体４の方が、親水度及び／又は繊維密度が高いことが好ましく、上層及び下層を有する２層構造の表面シートの場合には、上層、下層及び吸収体の順に親水度及び／又は繊維密度が増加していることが好ましい。

本発明において、吸収体は、ほぼ同じ厚みのものを用いることも、部分的に厚みが異なるものを用いることができるが、中央領域において、吸収体の厚みが高くなされている（即ち部分的に吸収体の容量を増加されている）ものを用いると、中央部の吸収性を向上することができる点からより好ましい。

本発明の吸収性物品の製造方法の一実施形態について、上述した生理用ナプキン１を製造する場合を例に説明する。
先ず、上述した表面シート２を製造する。この表面シート２を製造するには、上層２１形成用の不織布と、潜在捲縮性繊維を含む下層２２形成用の不織布とを重ね、この重ねた２枚の不織布に対して所定パターン（千鳥状のパターン等）のエンボス加工を施し、両層を部分的に熱融着させる。このエンボス加工は、例えば周面に所定パターンでエンボスピンが配列されている凹凸ロールと表面平滑な受けロールとの間に、２枚の不織布を挿通して行う。このエンボス加工により前記接合点が形成される）。

次いで、得られた複合不織布に、エアースルー等の熱処理を施して下層２２を熱収縮させる。この熱処理により潜在捲縮性繊維が螺旋状の捲縮を発現し、伸縮性を有する表面シート２となる。次いで、この表面シート２の両側縁部に、ヒートシール、超音波シール、接着剤等の公知の接合手段で側部シート５を接合して複合シートを得る。この側部シート５の接合は、表面シート２を吸収体４に重ねた後、例えば防漏溝８形成後、圧着部７形成前、或いは圧着部７形成後に行うこともできる、

そして、表面シート２部分が吸収体４上に位置するように、複合シートを吸収体４上に重ねた後、この積層体に対して、溝形成用のエンボス加工を施して、表面シート２及び吸収体４に前記防漏溝８，８を熱圧形成する。このエンボス加工は、例えば防漏溝８及び連結部８１に対応する環状の突条部が周面に形成された凹凸ロールであって、該凸条部の上部に、該凸条部に沿って交互に凸部と凹部とが多数配列された凹凸ロールと、周面が表面平滑な弾性体からなる受けロールとの間に前記積層体を挿通して行う。

次いで、防漏溝８形成後の積層体における防漏溝８，８同士間に、非連続の凸部を用いたエンボス加工を施して圧着部７を形成する。
このエンボス加工は、例えば周面に台状に突出した加圧部と加圧部よりも凹んだ非加圧部が形成され、該加圧部に前記圧着部に対応するエンボスピン９が図１に示されるような配置で配列されている凹凸ロールと、周面が表面平滑な弾性体からなる受けロールとの間に、防漏溝８を形成した積層体を挿通して行う。
そして、この積層体の吸収体側に裏面シート３を積層して公知の手法により接合し、更に公知の手法により輪郭をナプキン１の形状に切断すると共にエンドシールを施し、本実施形態の生理用ナプキン１を得る。

本実施形態の製造方法によれば、一対の防漏溝８，８形成後に、両防漏溝間に圧着部７を形成することにより、表面シート２に自然に強い張力が掛かり、その状態で表面シート２が吸収体４に固定される。しかも圧着部においては伸縮性繊維が大きく伸ばされながら吸収体に熱融着及び／又は係合するため、圧着部に強い接合強度が得られると共に圧着部以外の部位における表面シートと吸収体との密着性も一層向上する。尚、一対の防漏溝８，８形成前に、圧着部７を形成してナプキン１を製造することもできる。

以上、本実施形態の実施形態について説明したが、本発明は、上記実施形態に制限されることなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。例えば、表面シートは、単層構造の一枚の不織布又は繊維ウエブからなるものであっても良い。また、複数の圧着部７を形成する場合の圧着部の配置パターンは、様々なパターンとすることができ、例えば図４ような千鳥状の配列にすることもできる。

図５は、複数の圧着部７の好ましい配置パターンを示す図である。図５（ａ）は、図４のナプキンにおける圧着部の配列の詳細を示す図で、図５（ｂ）は、長円形の圧着部を、吸収性物品の長手方向の圧着部中心点間距離Ｐ_Lを比較的小さくして千鳥状に配列したものを示す図で、図５（ｃ）は、長円形の圧着部を、吸収性物品の長手方向の圧着部中心点間距離Ｐ_Lを比較的大きくして千鳥状に配列したものを示す図である。図５においては、その上下方向が吸収性物品の長手方向である。

また、表面シート２と吸収体４とが連続的に接合されている接合部として、前記防漏溝８に代えて、ヒートシール、超音波シール等により、表面シート２と吸収体４との間を線状に連続的に接合した接合部を形成することもできる。
本発明の吸収性物品は、生理用ナプキン以外の吸収性物品、例えばパンティライナー、使い捨ておむつ、失禁パッド、母乳吸収パッド等であっても良い。

図１は、本発明の一実施形態としての生理用ナプキンを示す平面図である。図２は、図１のＩ−Ｉ線断面図である。図３は、図１のナプキンにおける圧着部の断面（ナプキン幅方向に沿う断面，裏面シートは図示略）を示す図である。図４は、本発明の他の実施形態としての生理用ナプキンを示す平面図である。図５は、複数の圧着部の好ましい配置パターンを示す図であり、図５（ａ）は、図４に示すナプキンの配置パターンの詳細、図５（ｂ）及び図５（ｃ）は、それぞれ長円形の圧着部を千鳥状に配列したものを示す図である。

符号の説明

１生理用ナプキン（吸収性物品）
２表面シート
２１上層
２２下層
３裏面シート
４吸収体
５側部シート
７圧着部
８防漏溝（連続的な接合部）

Claims

液透過性の表面シート、液不透過性の裏面シート及びこれら両シート間に介在された液
保持性の吸収体を具備し、実質的に縦長に形成されている吸収性物品であって、
前記表面シートは、伸縮性繊維を含み、伸縮性を有しており、
排泄部対向部における幅方向の中央領域に、前記表面シート及び前記吸収体が一体的に圧縮されて形成された非連続の圧着部を有しており、且つ前記中央領域の両側それぞれに、前記表面シートと前記吸収体とが連続的に接合されている接合部を有しており、
前記圧着部は、伸縮性繊維を含む表面シートと吸収体とを重ね、この積層体に、エンボス加工を施して該表面シートと該吸収体とが連続的に接合された前記接合部を形成した後、該積層体における該接合部同士間に非連続の凸部を用いたエンボス加工を施して形成したものである吸収性物品。
前記伸縮性繊維は、螺旋状に捲縮した立体捲縮繊維である請求項１記載の吸収性物品。
前記圧着部の底部に前記伸縮性繊維が存在しており、該圧着部の底部までの深さが、前記表面シートと前記吸収体の合計厚みの５０％以上である請求項１又は２記載の吸収性物品。
前記圧着部が、前記吸収性物品の長手方向に複数形成されており、該長手方向において相隣接する圧着部の中心点間距離が、個々の圧着部の同方向の長さの０．５〜３０倍である請求項１〜３の何れか記載の吸収性物品。
前記圧着部が、前記吸収性物品の幅方向に複数形成されており、該幅方向において相隣接する圧着部中心点間距離が、個々の圧着部の同方向の長さの１〜３０倍である請求項１〜４の何れか記載の吸収性物品。
前記表面シートは、肌側に配される上層及び吸収体側に配される下層からなる２層構造を有しており、前記下層に前記伸縮性繊維を含んでいる請求項１〜５の何れか記載の吸収性物品。
前記上層と前記下層とは、散点状に形成された多数の接合点により厚み方向に一体化されている請求項６記載の吸収性物品
請求項１記載の吸収性物品の製造方法であって、
伸縮性繊維を含む表面シートと吸収体とを重ね、この積層体に、エンボス加工を施して該表面シートと該吸収体とが連続的に接合された接合部を形成する工程、及び接合部形成後の積層体における接合部同士間に非連続の凸部を用いたエンボス加工を施して、該積層体に前記圧着部を形成する工程を具備する吸収性物品の製造方法。