JP3734720B2 - パンツ型の使い捨て着用物品 - Google Patents

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、排泄物を吸収、保持するパンツ型の使い捨て着用物品に関する。
【０００２】
【従来の技術】
特開平７−１５５３４４号公報は、前胴周り域および後胴周り域とそれら胴周り域の間に介在する股下域とを有するパンツと、透液性表面シートおよび不透液性裏面シートとそれらシートの間に介在する吸液性コアとを有してパンツの内側に取り付けられた吸収性パッドとから構成され、吸収性パッドがコアの前後端から脚周り方向外方へ延びるエンドフラップとコアの両側縁から幅方向外方へ延びるサイドフラップとを有し、エンドフラップがパンツの前後胴周り域に連結されたパンツ型の使い捨ておむつを開示している。
【０００３】
吸収性パッドには、コアの両側縁の外側を脚周り方向へ延びる一対の防漏フラップが取り付けられている。防漏フラップには、その自由縁部に脚周り方向へ延びる伸縮性弾性部材が伸長状態で取り付けられている。このおむつでは、吸収性パッドが表面シートを内側にして脚周り方向へ湾曲すると、弾性部材が収縮して防漏フラップの自由縁部がコアの上方へ向かって起立する。パッドでは、防漏フラップの自由縁部が排泄物に対する障壁を形成するので、股下域からの排泄物の漏れを防ぐことができる。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】
前記公報に開示の物品では、吸収性パッドに取り付けられた防漏フラップの前後端部がパッドの幅方向外方へ倒伏した状態でサイドフラップに固着されているので、防漏フラップの前後端部が排泄物に対する障壁として機能せず、パンツの前後胴周り域における排泄物の漏れを防ぐことができない。また、防漏フラップは、それに取り付けられた弾性部材の伸長応力にもよるが、弾性部材の収縮が不十分であると、防漏フラップの自由縁部がコアの上方へ起立することができない場合がある。
【０００５】
本発明の課題は、吸収性パッドの防漏フラップをその脚周り方向全長にわたってコアの上方へ確実に起立させ、股下域のみならず前後胴周り域からの排泄物の漏れを防ぐことができるパンツ型の使い捨て着用物品を提供することにある。
【０００６】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するための本発明の前提は、互いに対向する前胴周り域および後胴周り域とそれら胴周り域の間に位置する股下域とのうちの少なくとも前記前後胴周り域を形成する肌被覆シートと、透液性表面シートおよび不透液性裏面シートとそれらシートの間に介在する吸液性コアとを有して前記股下域を中心に前記前後胴周り域へ向かって延びる吸収性パッドとから構成され、胴周り開口と一対の脚周り開口とが画成されたパンツ型の使い捨て着用物品である。
【０００７】
前記前提における本発明の特徴は、前記吊持ベルトが、前記防漏フラップの頂部から前記吸収性パッドの幅方向内方と外方とのうちの少なくとも前記幅方向内方へ延びる張出部と、前記吸収性パッドの前後端部から前記胴周り開口の側へ延びる延長部とを有し、前記吊持ベルトの延長部が、前記肌被覆シートの前記前後胴周り域に連結されており、前記吸収パッドの本体がその中央部においてのみ前記肌被服シートに連結されていることにある。
【０００８】
本発明の実施の態様の一例としては、前記吊持ベルトの延長部が、前記肌被覆シートの前記前後胴周り域における胴周り側部の側に偏倚した位置に連結され、前記防漏フラップが、前記コアの両側縁の外側へ向かって傾斜している。
【０００９】
本発明の実施の態様の他の一例としては、前記肌被覆シートが、弾性伸縮性を有する。
【００１０】
本発明の実施の態様の他の一例としては、前記脚周り方向へ延びる伸縮性弾性部材が、前記防漏フラップと前記吊持ベルトとに伸長状態で取り付けられている。
【００１１】
本発明の実施の態様の他の一例としては、前記防漏フラップと前記吊持ベルトとが弾性伸縮性を有するシートから形成されている。
【００１２】
【発明の実施の形態】
添付の図面を参照し、本発明にかかるパンツ型の使い捨て着用物品の詳細を説明すると、以下のとおりである。
【００１３】
図１，２は、使い捨て着用物品１Ａの斜視図と、前後胴周り域２４，２６を連結する以前の状態で示す物品１Ａの部分破断平面図とであり、図３，４は、図２のＡ−Ａ線端面図と、物品１Ａを長手方向へわずかに湾曲させた状態で示す図２のＢ−Ｂ線矢視断面図とである。図１では、胴周り方向を矢印Ｘ、脚周り方向を矢印Ｙで示し、幅方向を矢印Ｚで示す。図２では、長手方向を矢印Ｙで示し、幅方向を矢印Ｚで示す。なお、肌被覆シート２と表裏面シート１０，１１との内面とは、コア１２に対向する面をいい、それらシート２，１０，１１の外面とは、コア１２に非対抗の面をいう。
【００１４】
物品１Ａは、肌被覆シート２と、肌被覆シート２に連結された吸収性パッド３とから構成されている。物品１Ａは、前胴周り域２４および後胴周り域２６と、それら胴周り域２４，２６の間に位置する股下域２５とを有する。物品１Ａでは、被覆シート２が胴周り開口４を画成し、被覆シート２と吸収性パッド３とが一対の脚周り開口５を画成している。物品１Ａは、図２に示すように、その平面形状が砂時計型を呈する。
【００１５】
肌被覆シート２は、弾性伸縮性を有する二枚のシート６，７が互いに重なり合ったもので、物品１Ａの前胴周り域２４および後胴周り域２６と股下域２５の一部とを形成している。肌被覆シート２では、前後胴周り域２４，２６の胴周り側部８が合掌状に重なり合い、胴周り側部８が上下に並ぶ多数の熱融着線８ａを介して固着されている。
【００１６】
肌被覆シート２には、胴周り開口４の縁部に沿って胴周り方向へ延びる複数条の胴周り用弾性部材９が伸長状態で取り付けられている。それら胴周り用弾性部材９は、肌被覆シート２を形成するシート６，７の間に介在し、それらシート６，７に固着されている。
【００１７】
吸収性パッド３は、肌当接側に位置する透液性表面シート１０と、肌非当接側に位置する不透液性裏面シート１１と、それらシート１０，１１の間に介在する吸液性コア１２とから形成されている。裏面シート１１は、互いに重なり合う二枚のシート１３，１４から形成されている。コア１２は、その全体がティッシュペーパー１５に被覆、接合され、ティッシュペーパー１５を介して表面シート１０と裏面シート１１との内面に接合されている。
【００１８】
吸収性パッド３の本体は、前後胴周り域２４，２６に位置する前後端部１６，１８と、前後端部１６，１８の間に位置する中央部１７とを有する。吸収性パッド３では、その前後端部１６，１８が肌被覆シート２の前後胴周り域２４，２６に連結され、その中央部１７が肌被覆シート２の股下域２５に連結されている。前後端部１６，１８と中央部１７とでは、裏面シート１１の外面が被覆シート２の内面にホットメルト型接着剤１９を介して固着されている。
【００１９】
吸収性パッド３は、その本体と、コア１２の両側縁１２ａの外側に位置して脚周り方向へ延びる防漏フラップ２０と、防漏フラップ２０の頂部に取り付けられて脚周り方向へ延びる帯状の吊持ベルト２１とを有する。
【００２０】
防漏フラップ２０は、コア１２の両側縁１２ａから胴周り開口４へ向かって起立している。防漏フラップ２０は、吸収性パッド２の幅方向内方へ向かって傾斜した状態にある。防漏フラップ２０には、脚周り方向へ延びる複数条の弾性伸縮性部材２２が伸長状態で取り付けられている。
【００２１】
防漏フラップ２０は、図３に示すように、コア１２の両側縁１２ａから幅方向外方へ延びる裏面シート１１の側部によって形成されている。防漏フラップ２０では、裏面シート１１を形成するシート１４が防漏フラップ２０の頂部２０ａにおいて折り返されている。コア１２の両側縁１２ａから幅方向外方へ延びる表面シート１０の側部は、その一部分が裏面シート１１を形成するシート１３とシート１４との間に介在し、それらシート１３，１４に固着されている。
【００２２】
吊持ベルト２１は、脚周り方向へ弾性伸縮性を有するシートから形成され、防漏フラップ２０の頂部２０ａにホットメルト型接着剤２３を介して固着されている。吊持ベルト２１は、防漏フラップ２０の頂部２０ａから吸収性パッド３の幅方向内方と幅方向外方とへ延びる張出部２１ａ，２１ｂと、吸収性パッド３の前後端部１６，１８から胴周り開口の側へ延びる延長部２１ｃとを有する。吊持ベルト２１は、肌被覆シート２の内面に実質的に非伸長状態で連結されている。吊持ベルト２１では、その延長部２１ｃが肌被覆シート２の前後胴周り域２４，２６にホットメルト接着剤２４を介して固着されている。
【００２３】
図２の状態から図１の物品１Ａに作るには、表面シート１０を内側にした状態で、物品１Ａの長手方向の寸法を二分する幅方向中心線Ｌで折曲した後、肌被覆シート２の前後胴周り域２４，２６における胴周り側部８を固着する。
【００２４】
物品１Ａでは、吊持ベルト２１によって防漏フラップ２０がコア１２の両側縁１２ａから胴周り開口４へ向かって持ち上げられるので、防漏フラップ２０を確実に起立させることができる。物品１Ａでは、防漏フラップ２０が吸収性パッド３に固着されていないので、防漏フラップ２０をその脚周り方向全長にわたって起立させることができる。物品１Ａでは、防漏フラップ２０が排泄物に対する障壁を形成するので、物品１Ａの前後胴周り域２４，２６と股下域２５とからの排泄物の漏れを防ぐことができる。物品１Ａでは、防漏フラップ２０が吸収性パッド３の幅方向内方へ向かって傾斜しているので、防漏フラップ２０が吸収性パッド３の幅方向外方へ倒伏し難い。
【００２５】
物品１Ａでは、防漏フラップ２０の頂部２０ａから吸収性パッド３の幅方向内方へ延びる吊持ベルト２１の張出部２１ａが表面シート１０に対向するコア１２の上面と略並行する第２の障壁を形成するので、防漏フラップ２０の高さ寸法が低くても、排泄物が防漏フラップ２０を乗り越えてしまうことはない。
【００２６】
図５，６は、他の実施の形態を示す使い捨て着用物品１Ｂの斜視図と、前後胴周り域２４，２６を連結する以前の状態で示す物品１Ｂの部分破断平面図とであり、図７，８は、図６のＣ−Ｃ線端面図と、物品１Ｂを長手方向へわずかに湾曲させた状態で示す図６のＤ−Ｄ線矢視断面図とである。図５では、胴周り方向を矢印Ｘ、脚周り方向を矢印Ｙで示し、幅方向を矢印Ｚで示す。図６では、長手方向を矢印Ｙで示し、幅方向を矢印Ｚで示す。
【００２７】
物品１Ｂは、肌被覆シート２と、肌被覆シート２に連結された吸収性パッド３とから構成されている点において図１のそれと同一である。図５の物品１Ｂが図１のそれと異なる点は、以下のとおりである。
【００２８】
肌被覆シート２は、前後胴周り域２４，２６とそれら胴周り域２４，２６の間に位置する股下域２５とを形成し、前後胴周り域２４，２６における胴周り側部８が上下に並ぶ多数の熱融着線９を介して固着され、それ自体がパンツ型を呈している。肌被覆シート２は、図６に示すように、股下域２５において物品１Ｂの幅方向内方へ向かって実質的に弧を画いている。
【００２９】
吸収性パッド３では、その中央部１７が肌被覆シート２の股下域２５に連結されている。中央部１７では、裏面シート１２の外面がホットメルト接着剤２７を介して肌被覆シート２の内面に固着されている。吸収性パッド３では、防漏フラップ２０がコア１２の両側縁１２ａから胴周り開口４へ向かって起立している。防漏フラップ２０は、コア１２の両側縁１２ａの外側へ向かって傾斜した状態にある。
【００３０】
吊持ベルト２１では、その延長部２１ｃが肌被覆シート３の前後胴周り域２４，２６における胴周り側部８の側に偏倚した位置に固着されている。吊持ベルト２１は、肌被覆シート２の内面に実質的に非伸長状態で連結されている。
【００３１】
物品１Ｂでは、図１のそれと同様に、吊持ベルト２１によって防漏フラップ２０がコア１２の両側縁１２ａから胴周り開口４へ向かって持ち上げられるので、防漏フラップ２０をその脚周り方向全長にわたって確実に起立させることができる。物品１Ｂでは、防漏フラップ２０が排泄物に対する障壁を形成するので、物品１Ｂの前後胴周り域２４，２６と股下域２５とからの排泄物の漏れを防ぐことができる。
【００３２】
物品１Ｂでは、防漏フラップ２０がコア１２の両側縁１２ａの外側へ向かって傾斜しているので、防漏フラップ２０の間から表面シート１０に対向するコア１２の上面全域が露出する。物品１Ｂでは、防漏フラップ２０の頂部２０ａの間の幅寸法Ｍ１が図１のそれよりも大きく、排泄物を防漏フラップ２０の間に確実に収容することができ、排泄物が防漏フラップ２０の外側に排泄されてしまうことを防ぐことができる。
【００３３】
物品１Ｂでは、防漏フラップ２０が吸収性パッド３の幅方向外方へ向かって倒伏したとしても、防漏フラップ２０の頂部２０ａから吸収性パッド３の幅方向内方へ延びる吊持ベルト２１の張出部２１ａが第２の障壁を形成するので、前後胴周り域２４，２６と股下域２５とから排泄物が漏れてしまうことはない。
【００３４】
それら物品１Ａ，１Ｂでは、それを着用したときに、吊持ベルト２１が脚周り方向へ伸長してその張出部２１ａ，２１ｂが着用者の脚周りに密着するので、着用者の脚周りと吊持ベルト２１との間に隙間が生ずることはなく、股下域２５からの排泄物の漏れを確実に防ぐことができる。
【００３５】
それら物品１Ａ，１Ｂでは、防漏フラップ２０の頂部２０ａから幅方向内方へ延びる吊持ベルト２１の張出部２１ａの幅寸法Ｍ２が１〜４ｃｍの範囲にあることが好ましい。張出部２１ａの幅寸法Ｍ２が１ｃｍ未満では、張出部２１ａが第２の障壁として十分に機能せず、排泄物が防漏フラップ２０を乗り越えてしまったり、防漏フラップ２０が吸収性パッド３の幅方向外方へ向かって倒伏したときに排泄物が前後胴周り域２４，２６と股下域２５とから漏れてしまう場合がある。張出部２１ａの幅寸法Ｍ２が４ｃｍを超過すると、張出部２１ａがコア１２の上面を覆ってしまい、防漏フラップ２０の頂部２０ａの間の幅寸法Ｍ１が小さくなり、排泄物を防漏フラップ２０の間に収容することができない場合がある。
【００３６】
それら物品１Ａ，１Ｂでは、肌被覆シート２と吊持ベルト２１とが非伸縮性のシートから形成されていてもよい。吊持ベルト２１が非伸縮性のシートからなる場合では、吊持ベルト２１に脚周り方向へ延びる伸縮性弾性部材を伸長状態で取り付けることが好ましい。また、それら物品１Ａ，１Ｂでは、裏面シート１１の側部によって防漏フラップ２０が形成されているが、防漏フラップ２０が表裏面シート１０，１１の側部に取り付けられた実質的に不透液性であって伸縮性または非伸縮性のシートから形成されていてもよい。
【００３７】
表面シート１０には、親水性繊維不織布、または、微細な多数の開孔を有するプラスチックフィルムを使用することができる。裏面シート１１には、疎水性繊維不織布、通気不透液性のプラスチックフィルム、疎水性繊維不織布を重ね合わせた２層の不織布、疎水性繊維不織布に通気不透液性のプラスチックフィルムを固着した複合シートのいずれかを使用することができる。
【００３８】
裏面シート１１には、高い耐水性を有するメルトブローン法による繊維不織布を、高い強度を有しかつ柔軟性に富んだスパンボンド法による繊維不織布で挟んだ複合不織布を使用することもできる。
【００３９】
不織布としては、スパンレース、ニードルパンチ、メルトブローン、サーマルボンド、スパンボンド、ケミカルボンド、エアースルー、の各製法により製造されたものを使用することができる。不織布の構成繊維としては、ポリオレフィン系、ポリエステル系、ポリアミド系、の各繊維、ポリエチレン／ポリプロピレン、または、ポリエチレン／ポリエステルからなる芯鞘型複合繊維または並列型複合繊維を使用することができる。
【００４０】
肌被覆シート２や吊持ベルト２１には、伸縮性かつ疎水性の繊維不織布、伸縮性かつ通気不透液性のプラスチックフィルム、伸縮性かつ疎水性の繊維不織布を重ね合わせた２層の不織布、それぞれ伸縮性を有する疎水性の繊維不織布と通気不透液性のプラスチックフィルムとをラミネートした複合シートのいずれかを使用することができる。
【００４１】
伸縮性の繊維不織布としては、メルトブローンやスパンボンドの各製法により製造されたものを使用することができる。伸縮性の不織布の構成繊維には、熱可塑性エラストマー樹脂を溶融、紡糸した伸縮性繊維を使用することができる。また、熱可塑性エラストマー樹脂繊維からなる疎水性繊維不織布の少なくとも片面に、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリエステル、のいずれかの熱可塑性合成樹脂を溶融、紡糸した捲縮繊維からなる疎水性繊維不織布を貼り合わせた複合不織布を使用することもできる。
【００４２】
肌被覆シート２や吊持ベルト２１が非伸縮性のシートからなる場合は、裏面シート１２と同一の素材を使用することができる。
【００４３】
コア１２は、フラッフパルプと高吸収性ポリマー粒子との混合物、または、フラッフパルプと高吸収性ポリマー粒子と熱可塑性合成樹脂繊維との混合物であり、所要の厚みに圧縮されている。ポリマー粒子としては、デンプン系、セルロース系、合成ポリマー系のものを使用することができる。
【００４４】
肌被覆シート２に対する吸収性パッド３の固着や防漏フラップ２０に対する吊持ベルト２１の固着には、ホットメルト型接着剤の他に、ヒートシールや超音波接合等の熱による溶着手段を使用することができる。表裏面シート１０，１１の固着や弾性部材９，２２の固着、コア１２の接合には、前記ホットメルト型接着剤、または、前記熱による溶着手段を使用することができる。
【００４５】
【発明の効果】
本発明にかかるパンツ型の使い捨て着用物品によれば、吊持ベルトによって防漏フラップが胴周り開口へ向かって持ち上げられるので、防漏フラップを胴周り開口へ向かって確実に起立させることができる。また、この物品では、防漏フラップが吸収性パッドに固着されていないので、防漏フラップをその脚周り方向全長にわたって起立させることができる。この物品では、防漏フラップが排泄物に対する障壁を形成するので、物品の前後胴周り域と股下域とからの排泄物の漏れを防ぐことができる。この物品では、防漏フラップの頂部から吸収性パッドの幅方向内方へ延びる吊持ベルトの張出部がコアと略並行して延びる第２の障壁を形成するので、排泄物が防漏フラップを乗り越えてしまうことや防漏フラップが吸収性パッドの幅方向外方へ向かって倒伏したときに排泄物が前後胴周り域と股下域とから漏れてしまうことを防ぐことができる。
【００４６】
防漏フラップがコアの両側縁の外側へ向かって傾斜している物品では、防漏フラップの頂部の間の幅寸法を大きくすることができるので、排泄物を防漏フラップの間に確実に収容することができる。この物品では、排泄物が防漏フラップの外側に排泄されてしまうことを防ぐことができる。
【図面の簡単な説明】
【図１】 使い捨て着用物品の斜視図。
【図２】 前後胴周り域を連結する以前の状態で示す物品の部分破断平面図。
【図３】 図２のＡ−Ａ線端面図。
【図４】 物品を長手方向へわずかに湾曲させた状態で示す図２のＢ−Ｂ線矢視断面図。
【図５】 他の実施の形態を示す使い捨て着用物品の斜視図。
【図６】 前後胴周り域を連結する以前の状態で示す物品の部分破断平面図。
【図７】 図６のＣ−Ｃ線端面図。
【図８】 物品を長手方向へわずかに湾曲させた状態で示す図６のＤ−Ｄ線矢視断面図。
【符号の説明】
１Ａ，１Ｂ 使い捨て着用物品
２ 肌被覆シート
３ 吸収性パッド
４ 胴周り開口
５ 脚周り開口
８ 胴周り側部
１０ 透液性表面シート
１１ 不透液性裏面シート
１２ 吸液性コア
１６ 前端部
１７ 中央部
１８ 後端部
２０ 防漏フラップ
２０ａ 頂部
２１ 吊持ベルト
２１ａ，２１ｂ 張出部
２１ｃ 延長部
２４ 前胴周り域
２５ 股下域
２６ 後胴周り域

Claims (5)

1. 互いに対向する前胴周り域および後胴周り域とそれら胴周り域の間に位置する股下域とのうちの少なくとも前記前後胴周り域を形成する肌被覆シートと、透液性表面シートおよび不透液性裏面シートとそれらシートの間に介在する吸液性コアとを有して前記股下域を中心に前記前後胴周り域へ向かって延びる吸収性パッドとから構成され、胴周り開口と一対の脚周り開口とが画成されたパンツ型の使い捨て着用物品において、
   前記吸収性パッドが、前記コアの両側縁の外側を脚周り方向へ延びるとともに前記胴周り開口へ向かって起立する防漏フラップと、前記防漏フラップの頂部に位置して前記脚周り方向へ延びる帯状の吊持ベルトとを有し、
   前記吊持ベルトが、前記防漏フラップの頂部から前記吸収性パッドの幅方向内方と外方とのうちの少なくとも前記幅方向内方へ延びる張出部と、前記吸収性パッドの前後端部から前記胴周り開口の側へ延びる延長部とを有し、前記吊持ベルトの延長部が、前記肌被覆シートの前記前後胴周り域に連結されており、前記吸収性パッドの本体がその中央部においてのみ前記肌被服シートに連結されていることを特徴とする前記物品。
2. 前記吊持ベルトの延長部が、前記肌被覆シートの前記前後胴周り域における胴周り側部の側に偏倚した位置に連結され、前記防漏フラップが、前記コアの両側縁の外側へ向かって傾斜している請求項１記載の物品。
3. 前記肌被覆シートが、弾性伸縮性を有する請求項１または請求項２に記載の物品。
4. 前記脚周り方向へ延びる伸縮性弾性部材が、前記防漏フラップと前記吊持ベルトとに伸長状態で取り付けられている請求項１又は請求項２に記載の物品。
5. 前記防漏フラップと前記吊持ベルトとが弾性伸縮性を有するシートから形成されている請求項１又は請求項４に記載の物品。

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