JP4416029B2 - 覚醒状態推定装置 - Google Patents

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Description

本発明は、覚醒状態推定装置に関し、より特定的には、自動車等の移動体の運転者の覚醒状態を推定する覚醒状態推定装置に関する。
従来から運転者の居眠り運転を防止するために、運転者の覚醒状態を推定するための様々な覚醒状態推定装置が考案されてきた(例えば、特許文献1参照)。特許文献1に記載の覚醒状態推定装置(以下、従来の覚醒状態推定装置という)は、車両の操舵角を示す操舵角信号を周波数分析することによって得られる操舵周波数に基づいて運転者の覚醒状態を推定する覚醒状態推定装置である。そして、従来の覚醒状態推定装置は、車両が走行中の走行路の種別に応じて異なる推定処理をする。
より具体的には、従来の覚醒状態推定装置は、車両の走行路が直線路であると判断したとき、操舵周波数のスペクトルのピーク値と当該ピーク値が発生するピーク周波数の大きさとに基づいて運転者の覚醒状態を判断する。この理由は、直線路を走行しているときは、操舵スペクトルのピーク値と当該ピーク値が生じる周波数(ピーク周波数)とが覚醒状態に応じて大きな変化をするためである。
一方、従来の覚醒状態推定装置は、車両の走行路が曲線路であると判断したとき、操舵スペクトルにおける所定の周波数帯域のスペクトルの積分値に基づいて運転者の覚醒状態を判断する。この理由について、以下に説明する。車両が曲線路を走行しているときは、操舵スペクトルのピーク周波数が曲線路の曲率の影響を受けて変化するため、直線路の走行時と同様にピーク周波数に基づいて覚醒状態を推定すると、正確な覚醒状態を推定することができない。そして、曲線路の走行時には、所定の周波数帯域のスペクトルの積分値が、曲率の影響を受けずに覚醒状態の影響を受けて大きく変化する。このため、所定の周波数帯域のスペクトルの積分値に基づいて覚醒状態を推定するとより正確に覚醒状態を推定できる。以上が、従来の覚醒状態推定装置が、曲線路において操舵スペクトルの内の所定の周波数帯域のスペクトルの積分値に基づいて運転者の覚醒状態を判断する理由である。
そして、従来の覚醒状態推定装置は運転者の覚醒状態を推定した後、覚醒状態の瞬間的な変化を吸収するために、推定した覚醒状態を示す数値の所定の期間の移動平均を求める。
また、特許文献1に記載の覚醒状態推定装置と異なる技術として、特許文献2に記載の運転状態検出装置が挙げられる。以下に、特許文献2に記載の技術を説明する。運転者は、一般的に理想の軌道上を車両が走行するように操舵をする。しかし、運転者は、ほぼ理想の軌道上を走行するように車両を操舵できても、常に理想の軌道上を走行するように車両を操舵することはできない。このため、運転者は、常に車両が理想の軌道上を走行するように車両の走行方向を修正しながら車両を走行させている。このように、運転者が、常に理想の軌道上を走行するように車両の走行方向を修正するための操舵を修正操舵という。特許文献2に記載の技術は、ナビゲーションデータ及び車速データに基づいて、理想の走行軌道に起因する横Gの時間変化を推定する。そして、横Gセンサを用いて測定した実際の横Gの時間変化から推定した横Gの時間変化を除去して、上述した修正操舵にのみ起因する横Gの時間変化を抽出する。そして、抽出した修正操舵にのみ起因する横Gの時間変化と予め定めた基準値とを比較することにより、運転者の居眠り状態を検出する。また、特許文献2に記載の技術では横Gの代わりに操舵角に基づいて運転者の居眠り状態を検出してもよい。
特開平9−277848号公報 特開平11−342764号公報
しかしながら、上記従来技術では、以下のような問題点がある。一般的に、上述した修正操舵の傾向は、運転者によって異なる。より具体的には、車両が曲線路を走行しているときにおいて、優れた運転技術を有する運転者の修正操舵の変動は小さいのに対して、未熟な運転技術を有する運転者の修正操舵の変動はより大きくなる。これは、運転者の運転技術に優劣があるときの覚醒状態の推定結果は、曲線路を走行することの影響をより多く受けてしまうことを示す。そして、運転者の運転技術に優劣があることは、当然のことである。つまり、上記従来技術の内、特許文献1に記載の技術では、曲線路を走行することが覚醒状態の推定結果に与える影響を十分に抑制することができない。また、同一の運転者車両を運転するときでも、走行する曲線路の種類に応じて修正操舵の変動の傾向は、一般的に異なる。このため、修正操舵にのみ起因する横G、又は、修正操舵にのみ起因する操舵角、すなわち、上述した修正操舵角を用いて運転者の居眠り状態を検出する特許文献2に記載の技術でも、曲線路を走行することが覚醒状態の推定結果に与える影響を十分に抑制することができない。
それ故に、本発明は、曲線路を走行することが覚醒状態の推定結果に及ぼす影響を十分に抑制することができる覚醒状態推定装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明は、以下に示すような特徴を有する。
第1の発明は、車両の操舵角に基づいて、当該車両の運転者が覚醒状態か非覚醒状態かを推定する覚醒状態推定装置であって、少なくとも操舵角を含み、運行中の車両の位置する走行路の種別に応じて変化する走行情報を、当該車両から取得する走行情報取得手段と、走行情報を変数としてそれぞれ関連付けられた複数の補正値を予め記憶する記憶手段と、走行情報取得手段が取得した走行情報に基づいて、当該走行情報に対応する補正値を設定する補正値設定手段と、走行情報取得手段が取得した操舵角と、当該操舵角に基づいた車両の理想の走行軌道に沿って走行するための理想操舵角との差を修正操舵角として算出する修正操舵角算出手段と、補正値設定手段が設定している補正値を用いて、修正操舵角算出手段が算出した修正操舵角を補正する修正操舵角補正手段と、修正操舵角補正手段が補正した修正操舵角に基づいて、運転者が覚醒状態か非覚醒状態かを推定する覚醒状態推定手段とを備え、走行情報取得手段は、取得した操舵角に基づいた車両の理想の走行軌道に沿って走行するための理想操舵角を時間微分して理想操舵角速度を算出する理想操舵角速度算出手段をさらに含み、走行情報取得手段は、理想操舵角速度及び車両の走行速度の少なくとも一方を走行情報としてさらに取得し、記憶手段は、走行情報との内の1つを設定し、記憶手段は、走行情報の少なくともいずれか1つに対応し、当該走行情報の変数の大きさ毎に分割された複数の範囲に走行路の種別を割り当て、当該複数の範囲と補正値とをそれぞれ対応付けることにより、走行情報と複数の補正値とをそれぞれ関連付ける補正値マップとして複数の補正値を記憶しており、補正値設定手段は、走行情報取得手段によって取得された走行情報の値が含まれる複数の範囲の内の1つの範囲を選択し、当該範囲に関連付けられた補正値を設定する。
の発明は、第の発明において、記憶手段は、運行中の車両が1つの種別の走行路に位置するときの修正操舵角の標準偏差を全ての種別の走行路についてそれぞれ予め算出され、算出された値をそれぞれ補正値として走行情報にそれぞれ関連付けて記憶し、修正操舵角補正手段は、補正値設定手段が補正値として設定している修正操舵角の標準偏差で修正操舵角取得手段が算出した修正操舵角を除算して正規化をする補正をし、覚醒状態推定手段は、正規化後の修正操舵角と、車両がいずれか1つの種別の走行路に位置するときの修正操舵角に基づいて予め定められた1つの閾値とに基づき、運転者が覚醒状態か非覚醒状態かを推定する。
の発明は、第の発明において、覚醒状態推定手段は、現時点から過去までの予め定められた期間において、修正操舵角補正手段による補正後の修正操舵角を記憶し、記憶した補正後の修正操舵角の履歴の内、現時点から予め定められた第1の窓長さの期間まで遡った全ての補正後の修正操舵角の標準偏差を算出し、当該標準偏差値が閾値以上となったとき運転者が非覚醒状態であると推定する。
の発明は、第から第のいずれか1つの発明において、覚醒状態推定装置は、予め定められた補正値算出期間において、走行情報取得手段によって取得される走行情報に含まれる操舵角、理想操舵角速度及び走行速度の取得時刻と、当該操舵角に基づいて算出された修正操舵角の算出時刻とを互いに一致させ、一致処理後の操舵角、理想操舵角速度及び走行速度の3つの変数の内、複数の範囲を定義する変数と一致処理後の修正操舵角とをそれぞれ互いに対応させる同期処理手段と、同期処理手段によって範囲の1つに含まれる大きさの変数とそれぞれ一致させられた修正操舵角の標準偏差を全ての範囲について算出した複数の値をそれぞれ複数の補正値とし、当該複数の補正値と全ての範囲とをそれぞれ対応付けることにより、走行情報と複数の補正値とをそれぞれ関連づけて記憶手段に記憶させる補正値算出手段とを、さらに備える。
の発明は、第から第のいずれか1つの発明において、記憶手段は、操舵角、理想操舵角速度及び走行速度の3つの変数の大きさ毎に分割された複数の範囲に走行路の種別を割り当て、当該複数の範囲と補正値とをそれぞれ対応付けることにより、走行情報と複数の補正値とをそれぞれ関連付ける3次元の補正値マップを複数の補正値として記憶する。
の発明は、第1から第のいずれか1つの発明において、修正操舵角算出手段は、現時点から過去までの予め定められた期間において、走行情報取得手段が取得した操舵角を記憶し、記憶した操舵角の履歴の内、現時点から予め定められた第2の窓長さの期間まで遡った全ての操舵角の平均値を理想操舵角として算出し、修正操舵角算出手段は、走行情報取得手段が取得した操舵角の変動幅が大きくなるのに従って、第2の窓長さを短く設定し、当該操舵角の変動幅が小さくなるのに従って、第2の窓長さを長く設定する。
の発明は、第から第のいずれか1つの発明において、覚醒度推定装置は、運転者を特定する運転者特定手段をさらに備え、記憶手段には、運転者毎に対応する複数の補正値マップがそれぞれ記憶されており、補正値設定手段は、運転者特定手段によって特定された運転者に対応する補正値マップによって走行情報取得手段が取得した走行情報と関連付けられている複数の補正値の内の1つを設定する。
の発明は、第から第のいずれか1つの発明において、覚醒状態推定装置は、車両のイグニッションスイッチがONにされてから予め定められた期間が経過するまでを補正値算出期間とする。
本発明によれば、運行中の車両の位置する走行路に応じて変化する走行情報に基づいて、当該走行路毎の修正操舵角を補正し、補正後の修正操舵角に基づいて運転者の覚醒状態を推定することにより、車両が曲線路を走行することが覚醒状態の推定結果に及ぼす影響を十分に抑制することができる覚醒状態推定装置を提供することができる。
(第1の実施形態)
本発明では、運転者の操舵によって変化するハンドルの舵角(回転角度)を3つの種類に分けて考える。1つ目の舵角は、ハンドルの回転角度である絶対操舵角である。2つ目の舵角は、上述した修正操舵によって変化する舵角を示す修正操舵角である。3つ目は、前述の絶対操舵角と前述の修正操舵角との差である理想操舵角である。
そして、本実施形態に係る覚醒状態推定装置は、3つの種類の舵角の内の修正操舵角に基づいて運転者の覚醒状態を推定する。図1は、ハンドルの回転角度、すなわち、前述の絶対操舵角に基づいて前述の修正操舵角を算出する方法を説明する図である。図1に示すように、修正操舵角は、絶対操舵角と当該絶対操舵角の移動平均(すなわち、抽出処理後の絶対操舵角。以下、平均操舵角という)との差を計算することで求めることができる。つまり、平均操舵角とは、上述した理想操舵角に相当する角度である。尚、修正操舵角の変動幅は、車両が理想の軌道に沿って走行するように操舵するときの理想操舵角の変動幅よりも比較的小さいことを予め付言しておく。また、本実施形態では、3つの操舵角がそれぞれハンドルの回転角度に基づくものであるものとしたが、ハンドルを操舵することによって変化する車輪の回転角度としてもよい。
次に、修正操舵角の変動の傾向について説明する。修正操舵角は、運転者がハンドルを操作して車両を運転することにより、時間の経過と共に変動する。そして、修正操舵角の変動の傾向は、ある程度の周期性を有している。また、修正操舵角の変動の傾向は、運転者が覚醒しているときと意識が低下しているときとの間で変化する。より具体的には、運転者が覚醒しているときの修正操舵角の変動の傾向は、変動の周期と変動幅とが小さくなる。これに対して、運転者の意識が低下しているとき、すなわち、運転者の覚醒状態が低下しているときの修正操舵角の変動の傾向は、変動の周期と変動幅とが大きくなる。
次に、上述した修正操舵角の変動の傾向に基づいて覚醒状態を推定する方法の概要について説明をする。上述したように修正操舵角の変動の傾向は、運転者の覚醒時と覚醒状態低下時との間で異なる。このため、予め定められた期間における修正操舵角のばらつき(変動幅)、すなわち、修正操舵角の標準偏差を算出し、算出結果が所定の閾値以上となったときに運転者の覚醒状態が低下したと推定する方法が考えられる。しかしながら、車両は一般的に直線路と曲線路とを走行するため、この推定方法では、好ましい精度で運転者の覚醒状態の低下を推定することはできない。この理由は、車両が直線路を走行するときと曲線路を走行するときとの間においても、修正操舵角の変動の傾向は異なるためである。したがって、車両が直線路を走行しているときと曲線路を走行しているときとに関わらずに算出した修正操舵角の標準偏差は、運転者の覚醒状態のみを反映した値ではなく、車両が曲線路を走行することによっても左右される値となる。つまり、上述した推定方法では、曲線路を走行することが覚醒状態の推定結果に与える影響を十分に抑制することはできない。
そこで、本実施形態に係る覚醒状態推定装置は、車両の運行中において算出した修正操舵角を補正し、補正後の修正操舵角の標準偏差と予め定められた閾値とを比較することにより、曲線路を走行することが覚醒状態の推定結果に与える影響を抑制する。より具体的には、本実施形態に係る覚醒状態推定装置は、運転者が直線路を車両に走行させるときの修正操舵角を、運転者の覚醒時に直線路を車両に走行させるときの修正操舵角の変動の傾向を考慮した補正値で補正する。また、本実施形態に係る覚醒状態推定装置は、運転者が曲線路を車両に走行させるときの修正操舵角を、運転者の覚醒時に曲線路を車両に走行させるときの修正操舵角の変動の傾向を考慮した補正値で補正する。つまり、本実施形態に係る覚醒状態推定装置は、走行路の種別に応じた補正値で修正操舵角をそれぞれ補正する。そして、予め定められた期間における補正後の修正操舵角の移動標準偏差を算出して閾値と比較する。
ただし、修正操舵角を補正するときに、直線路と曲線路とのそれぞれに応じた2つの補正値で修正操舵角を補正するだけでは、曲線路を走行することが覚醒状態の推定結果に与える影響を抑制するには不十分である。この理由は、修正操舵角の変動の傾向は、同一の曲線路を走行するときであっても、『曲線路の進入地点及び退出地点』、『曲率が最も大きくなる地点』、及び、『曲線路の進入地点及び退出地点と曲率が最も大きくなる地点との間』のそれぞれ等の間において互いに異なるためである。
したがって、本実施形態に係る覚醒状態推定装置は、車両の走行路の種別を、『直線路』、『曲線路の進入地点点及び退出地点』、『曲率が最も大きくなる地点』、及び、『曲線路の進入地点及び退出地点と曲率が最も大きくなる地点との間』等の走行路の種別にさらに細かく区別する。そして、本実施形態に係る覚醒状態推定装置は、これらの走行路の種別の内、運行中の車両が位置する走行路の種別を絶対操舵角、平均操舵角、平均操舵角速度等の走行情報に基づいて特定し、特定した走行路の種別における修正操舵角をそれぞれの走行路の種別に応じて予め算出された補正値で個別に補正する。そして、補正後の修正操舵角の予め定められた期間における移動標準偏差を算出して閾値と比較する。尚、本発明において考慮する走行路の種別は、上述した『直線路』、『曲線路の進入地点及び退出地点』、『曲率が最も大きくなる地点』、及び、『曲線路の進入地点及び退出地点と曲率が最も大きくなる地点との間』のみに限られるものではなく、修正操舵角を個別に補正することが好ましいと考えられるその他の走行路の種別をさらに考慮しても良いことは言うまでもない。
尚、本実施形態に係る覚醒状態推定装置は、上述したようにそれぞれの走行路の種別に応じて補正値を算出して修正操舵角を補正することで、十分な精度で覚醒状態の推定を行うことができる。しかしながら、修正操舵角の変動の傾向が、一般道路や高速道路などの走行場所のタイプによっても変化することを考慮してもよい。したがって、本実施形態に係る覚醒状態推定装置は、上述した走行路の種別を、さらに、走行場所のタイプも考慮して区別してもよい。すなわち、『一般道における直線路』、『高速道路における直線路』、『一般道における曲線路の進入地点』及び『高速道路における曲線路の進入地点』等に前述した走行路の種別をさらに詳細に区別してもよい。そして、走行場所のタイプも考慮してさらに詳細に区別した走行路の種別にそれぞれ応じた修正操舵角の標準偏差を補正値としてそれぞれ算出してもよい。本実施形態に係る覚醒状態推定装置が、走行場所のタイプも考慮して走行路の種別をさらに詳細に区別し、当該走行路の種別のそれぞれに応じて補正値を算出するときの補正値マップは、図6に示すような3次元の補正値マップとしてもよい。尚、本発明では、車両の走行速度に基づいて、上述した走行場所のタイプ、すなわち、一般道路や高速道路などを特定できるものとする。図6は、走行速度(走行場所のタイプ)、絶対操舵角及び平均操舵角速度の大きさに応じて予め定められた複数の範囲に補正値がそれぞれ対応していることを示す図である。尚、図6に示す補正値マップの詳細については、後述する。
以上が本発明における運転者の覚醒状態推定方法の概要の説明である。次に、本実施形態に係る覚醒状態推定装置の動作の概要を説明する。
第1の実施形態に係る覚醒状態推定装置では、まず始めに、検出された絶対操舵角を取得する。そして、取得した操舵角の移動平均を求めて上述した平均操舵角を算出する。そして、平均操舵角を算出した後、算出した平均操舵角を時間微分することにより、平均操舵角速度を算出する。さらに、本実施形態に係る覚醒状態推定装置は、取得した操舵角と、算出した平均操舵角との差を求めて、修正操舵角を算出する。次に、検出された走行速度を取得する。そして、走行速度、絶対操舵角、平均操舵角、平均操舵角速度及び修正操舵角を取得すると、本実施形態に係る覚醒状態推定装置は、走行速度の取得時刻と、修正操舵角の算出時刻と、平均操舵角速度の算出時刻と、絶対操舵角の取得時刻とを互いに一致させる同期処理をする。そして、同期処理後の絶対操舵角、平均操舵角速度及び走行速度の3つの変数と、同期処理後の修正操舵角とを対応付ける。この対応付けは、運転者が覚醒しているときと、運転者の覚醒状態を推定するときとに関わらずに、操舵角を取得している期間において常にする。
次に、本実施形態に係る覚醒状態推定装置は、運転者が覚醒していると考えられる期間か否かを判断する。この判断の方法については、後述する図9に示すステップS110及びS111の処理の説明と併せて説明する。そして、この判断の結果、運転者が覚醒していると考えられる期間では、同期処理後の修正操舵角に基づいて、上述した走行路の種別にそれぞれ対応する補正値を算出する。この補正値とは、運転者が覚醒しているときにおいて車両が走行した走行路の種別のそれぞれにおける修正操舵角の標準偏差値のことである。本実施形態に係る覚醒状態推定装置では、運転者の覚醒している期間において、車両が走行した走行路の種別のそれぞれにおける修正操舵角の標準偏差値を補正値として算出するために、当該補正値は上述した走行路の種別のそれぞれに応じた補正値となる。ここで、走行路の種別のそれぞれに応じた補正値、すなわち、走行路の種別のそれぞれに応じた修正操舵角の標準偏差を算出する方法を説明する。本実施形態における覚醒状態推定装置では、走行路の種別のそれぞれに応じた補正値を算出するために、まず始めに、車両が走行した走行路の種別と絶対操舵角、平均操舵角速度及び走行速度とをそれぞれ対応させる。以下に、車両が走行した走行路の種別と絶対操舵角、平均操舵角速度及び走行速度とをそれぞれ対応させる方法について説明する。
図2は、一例として、走行路の種別と絶対操舵角、平均操舵角速度及び走行速度の3つの変数とを対応付ける走行速度−操舵角−平均操舵角速度散布図を示す図である。本実施形態では、上述したように、同期処理後の絶対操舵角、平均操舵角速度及び走行速度の3つの変数のそれぞれと、同期処理後の修正操舵角とを対応づけ、走行路の種別のそれぞれに応じた補正値を算出する場合を一例として説明している。このため、図2に示す走行速度−操舵角−平均操舵角速度散布図は、ある走行速度(走行場所のタイプ)に対応する操舵角−平均操舵角速度平面が走行速度(走行場所のタイプ)に応じて複数重なっている3次元の散布図となる。ただし、説明を容易にするため、ここでは、車両が走行した走行路の種別と絶対操舵角及び平均操舵角速度の2つの変数のそれぞれとを対応させる場合を一例として説明する。尚、図2には、6つの範囲を有する2つの操舵角−平均操舵角速度平面が図示されているが、1つの平面における範囲は6以外であってもよいし、操舵角−平均操舵角速度平面の数も2以外であってもよい。
図3は、上述した図2の3次元の散布図の内、ある走行速度に対応する操舵角−平均操舵角速度平面の1つを示す図である。図3の1つの操舵角−平均操舵角速度平面が複数の範囲A〜F(走行箇所種別I〜IV)に分割されていることから明らかなように、操舵角−平均操舵角速度平面を用いることによって、絶対操舵角及び平均操舵角速度の2つの変数のそれぞれと走行路の種別とを対応付けることができる。この理由について、以下に説明する。
まず始めに、図3の散布図の範囲Aについて説明をする。車両が直線路を走行するときは、理想の走行軌道は直線であるため、運転者は修正操舵をするだけでよい。つまり、車両が直線路を走行しているときに算出される平均操舵角はほぼ変化せずに、修正操舵角だけが主に変化する。そして、上述したように修正操舵角の変動幅は、平均操舵角の変動幅よりも小さい。さらに上述したように、平均操舵角と修正操舵角とを加算したものが絶対操舵角であるため、車両が直線路を走行しているときに検出される絶対操舵角の変動幅は小さくなる。絶対操舵角の変動幅が小さいということは、図3における絶対操舵角の小さい範囲にデータが集まるということである。また、車両が直線路を走行するときに平均操舵角がほぼ変化しないということは、当該平均操舵角を微分することによって得られる平均操舵角速度も小さくなる。したがって、絶対操舵角と平均操舵角速度とが、図3に示す散布図の範囲Aに当てはまるときは、車両が直線路を走行していることを示す。
次に、図3の散布図の範囲B及びCについて説明をする。車両が曲線路の進入地点及び退出地点を走行するときは、車両の走行軌道が直線から曲線、又は、曲線から直線にそれぞれ変化する開始点を走行するときである。したがって、修正操舵角は大きく変化しないが、上述した平均操舵角が変化する。そして、車両が変化の開始点を走行していることから、平均操舵角を微分した平均操舵角速度は大きくなると考えられる。したがって、絶対操舵角と平均操舵角速度とが、図3に示す散布図の範囲B及びCに当てはまるときは、車両が曲線路の進入地点又は退出地点を走行していることを示す。
次に、図3の散布図の範囲Dについて説明をする。曲線路における最も曲率半径が小さい地点、すなわち、1つの曲線路において最もカーブがきつくなる地点では、絶対操舵角が大きくなると考えられる。また、平均操舵角速度は小さくなると考えられる。したがって、絶対操舵角と平均操舵角速度とが、図3に示す散布図の範囲Dに当てはまるときは、車両が曲線路におけるもっとも曲率半径が小さい地点を走行していることを示す。
次に、図3の散布図の範囲Eについて説明をする。曲線路における最も曲率半径が小さい地点の前後の地点、すなわち、最もカーブがきつくなる地点の前後の地点では、絶対操舵角は大きくなると考えられる。また、平均操舵角速度は、範囲Dよりも大きくなると考えられる。したがって、絶対操舵角と平均操舵角速度とが、図3に示す散布図の範囲Eに当てはまるときは、車両が曲線路における最も曲率半径が小さい地点の前後の地点を走行していることを示す。
次に、図3の散布図の範囲Fについて説明をする。曲線路の途中の地点、すなわち、前述の曲線路における最も曲率半径が小さい地点の前後の地点と、曲線路の進入地点及び退出地点との間の地点では、絶対操舵角と平均操舵角速度とが、共に大きな値になると考えられる。したがって、絶対操舵角と平均操舵角とが、図3に示す散布図の範囲Fに当てはまるときは、車両が、曲線路における最も曲率半径が小さい地点の前後の地点と、曲線路の進入地点及び退出地点との間の地点を走行していると考えられる。
このように、操舵角−平均操舵角速度平面を用いると、絶対操舵角及び平均操舵角速度と車両が走行した走行路の種別とを対応させることができる。さらに、走行速度に応じて、図2に示す複数の操舵角−平均操舵角速度平面の内の1つを特定することで、上述したように、運行中の車両が位置する走行路の種別と、絶対操舵角、平均操舵角速度及び走行速度とを対応させることができる。以上が、車両が走行した走行路の種別と絶対操舵角、平均操舵角速度及び走行速度とをそれぞれ対応させる方法の説明である。
次に、図3に示す操舵角−平均操舵角速度平面の範囲と曲線路の地点とが、どのように対応するかについて、U字路及びS字路を例として具体的に説明する。図4A〜図4Dは、車両がU字路を走行するときに時間の経過に応じて変化する走行地点、絶対操舵角、平均操舵角速度及び図3に示す操舵角−平均操舵角速度の範囲の対応をそれぞれ示す図である。
図4Aは、車両が図4Aに示す走行方向に沿って走行するときのU字路(曲線路)の各地点と上述した操舵角−平均操舵角速度平面の範囲(A〜F)との対応をそれぞれ示す図である。図4Aに示されるようにU字路における走行地点と上記範囲との対応関係は、時間の経過と共にA→B→C→F→E→D→E→F→C→B→Aと変化する。この理由を以下に説明する。
図4Bは、車両が図4Aに示す走行方向に沿ってU字路を走行するときの時間の経過に応じた絶対操舵角の変化を示す図である。図4Bには、絶対操舵角の大きさに対応する上記範囲(A〜F)をそれぞれ付している。図4Bに示すように、車両が図4Aに示すU字路を走行するときの絶対操舵角の変化は、U字路の通過を開始したときに時間の経過と共にゼロから増加を始め、車両が図4Aに示す折り返し点を通過したときに減少を始め、U字路の通過を終了したときに再びゼロとなる。一方、図4Cは、車両が図4Aに示す走行方向に沿ってU字路を走行するときの時間の経過に応じた平均操舵角速度の変化を示す図である。図4Cには、平均操舵角速度の大きさに対応する上記範囲(A〜F)をそれぞれ付している。図4Cに示すように、車両が図4Aに示すU字路を走行するときの平均操舵角速度の変化は、U字路の通過を開始したときにゼロから増加を始め、車両が図4Aに示す折り返し点を通過したときを時間軸との交点とする正弦波とほぼ同じ変化をする。
図4Dは、車両が図4Aに示す走行方向に沿ってU字路を走行するときに変化する絶対操舵角(図4B)と平均操舵角速度(図4C)とによって得られる軌跡を時間の経過に応じて図3に示す操舵角−平均操舵角速度平面上に描いた図である。U字路を走行するときの絶対操舵角と平均操舵角速度とによって描かれる軌跡は、図4Dに示すように範囲Aから始まって範囲Dに到達した後、それまでの軌跡を時間軸を中心として反転させた軌跡となる。これは、車両が図4Aに示す折り返し点を通過してからは、図4Cに示すように平均操舵角速度が負の値となるためである。ただし、本実施形態では、一例として、図3や図4Dに示すように操舵角−平均操舵角速度平面を、操舵角及び平均操舵角速度が共に正の値となる領域のみにおいて定義している。
したがって、車両が図4Aに示す折り返し点を通過した後の図4Dに描かれる軌跡と上記範囲A〜Fとを対応させるために、本実施形態では、絶対操舵角及び平均操舵角速度を絶対値化する処理をする。これにより、絶対操舵角及び平均操舵角速度の少なくともいずれか一方が負の値となったときでも、絶対操舵角及び平均操舵角速度と上記範囲とを対応させることができる。より具体的には、本実施形態において上述した絶対値化処理をすることにより、車両が図4Aに示す折り返し点を通過した後の図4D上の軌跡は、破線で示される軌跡を時間軸について反転させた軌跡となり、上記範囲のそれぞれと対応させることができる。また、上述した絶対値化処理をすることにより、車両が図4Aに示すU字路を走行するときは、走行地点と上記範囲との対応関係が、時間の経過と共にA→B→C→F→E→D→E→F→C→B→Aと変化する。
次に、図5A〜図5Dを参照しながら、車両がS字路を走行するときに時間の経過に応じて変化する走行地点、絶対操舵角、平均操舵角速度及び上記範囲の対応をそれぞれ説明する。
図5Aは、車両が図5Aに示す走行方向に沿って走行するときのS字路(曲線路)の各地点と操舵角−平均操舵角速度平面の範囲(A〜F)との対応をそれぞれ示す図である。図5Aに示されるようにS字路における走行地点と上記範囲との対応関係は、時間の経過と共にA→B→E→D→E→F→C→F→E→D→E→B→Aと変化する。この理由を以下に説明する。
図5Bは、車両が図5Aに示す走行方向に沿ってU字路を走行するときの時間の経過に応じた絶対操舵角の変化を示す図である。図5Bには、絶対操舵角の大きさに対応する上記範囲(A〜F)をそれぞれ付している。図5Bに示すように、車両が図5Aに示すS字路を走行するときの絶対操舵角の変化は、S字路の通過を開始したときにゼロから増加を始め、車両が図5Aに示す折り返し点を通過した時を時間軸との交点とする正弦波とほぼ同じ変化をする。一方、図5Cは、車両が図5Aに示す走行方向に沿ってS字路を走行するときの時間の経過に応じた平均操舵角速度の変化を示す図である。図5Cに示すように、車両が図5Aに示すS字路を走行するときの平均操舵角速度の変化は、S字路の出入り口付近でピークとなり、車両が図5Aに示す折り返し点を通過したときに最も大きな負の値となる変化をする。
図5Dは、車両が図5Aに示す走行方向に沿ってS字路を走行するときに変化する操舵角(図5B)と平均操舵角速度(図5C)とによって得られる軌跡を時間の経過に応じて図3に示す操舵角−平均操舵角速度平面上に描いた図である。車両がS字路を走行するときの絶対操舵角と平均操舵角速度とによって描かれる軌跡は、車両がS字路の通過を開始したときから範囲A→B→E→Dの上にそれぞれ順番に描かれ、範囲Dの中で平均操舵角速度がゼロとなった後は、図5Dに示す破線で示される軌跡となる。このように、車両がS字路を走行するときでも絶対操舵角及び平均操舵角速度は、少なくともいずれか一方が負の値となるときがある。したがって、車両がU字路を走行するときと同様に本実施形態では、絶対操舵角及び平均操舵角速度を絶対値化する処理をする。これにより、車両がS字路を走行するときの絶対操舵角及び平均操舵角速度によって描かれる操舵角−平均操舵角速度上の軌跡は、図5Dに実線で示される軌跡となる。したがって、車両が図5Aに示すS字路を走行するときは、走行地点と上記範囲との対応関係が、時間の経過と共にA→B→E→D→E→F→C→F→E→D→E→B→Aと変化する。
次に、本実施形態に係る覚醒状態推定装置は、走行路の種別のそれぞれに応じた補正値を算出するために、車両が走行した走行路の種別と、修正操舵角とを対応付ける。より具体的には、上述したように本発明では、同期処理後の絶対操舵角、平均操舵角速度及び走行速度の3つの変数のそれぞれと、同期処理後の修正操舵角とを対応付ける。したがって、ある修正操舵角と上述した同期処理によって対応付けられている絶対操舵角及び平均操舵角速度を特定すれば、図3の散布図に示す範囲、すなわち、車両の位置する走行路の種別を特定することができ、修正操舵角と車両の走行路の種別とを対応させることができる。以上が、車両が位置する走行路の種別と、修正操舵角とを互いに対応させる方法の説明である。
次に、本実施形態に係る覚醒状態推定装置が、走行路の種別のそれぞれに対応する補正値を算出する方法の一例について説明する。上述したように本実施形態における補正値とは、運転者が覚醒しているときにおいて、車両が走行した走行路の種別にそれぞれ対応する修正操舵角の標準偏差である。したがって、本実施形態に係る覚醒状態推定装置は、運転者が覚醒している期間において、同期処理後の修正操舵角と同期処理後の絶対操舵角、平均操舵角速度及び走行速度の3つの変数とを対応付けて記憶する。そして、本実施形態に係る覚醒状態推定装置は、図2に示す1つの範囲に含まれる大きさの絶対操舵角、平均操舵角速度及び走行速度とそれぞれ対応付けられている全ての修正操舵角の標準偏差を算出する。本実施形態に係る覚醒状態推定装置は、この修正操舵角の標準偏差の算出を図2に示す全ての平面の全ての範囲についてそれぞれ行う。これにより、本実施形態に係る覚醒状態推定装置は、上述した走行路の種別にそれぞれ対応する補正値を算出することができる。図6は、上述した方法で算出した補正値が走行路の種別とそれぞれ対応していることを示す図である。以上が、車両の走行路の種別とに対応する補正値をそれぞれ算出する方法の一例の説明である。
次に、本実施形態に係る覚醒状態推定装置が、上述した方法で算出した補正値を用いて、運転者の覚醒状態を推定するときにおける修正操舵角を補正し、補正後の修正操舵角に基づいて覚醒状態を推定する方法を説明する。本実施形態に係る覚醒状態推定装置が運転者の覚醒状態を推定するときは、運転者の覚醒状態を推定するときにおいて算出した修正操舵角と、当該修正操舵角と同期処理によって対応付けられた絶対操舵角、平均操舵角速度及び走行速度の3つの変数とを記憶する。そして、上述した方法で補正値を算出するときと同様に、図6に示す範囲の中から、記憶した修正操舵角と対応付けられている絶対操舵角、平均操舵角速度及び走行速度に対応する範囲を特定する。本実施形態に係る覚醒状態推定装置は、図6に示す範囲を特定すると、運転者の覚醒状態を推定するときにおいて記憶した修正操舵角を、特定した範囲に対応して算出された補正値で除算して正規化する補正をする。そして、予め定められた期間における補正後の修正操舵角の移動標準偏差を算出し、算出結果が予め定められた閾値以上となったときに運転者の覚醒状態が低下したと推定する。移動標準偏差とは、補正後の修正操舵角をある期間において記憶させておき、記憶させた補正後の修正操舵角の履歴の内、現時点から予め定められた期間(窓長さ)まで遡った期間において記憶させた全ての補正後の修正操舵角の標準偏差を算出することを時間の経過に沿って繰り返すことで算出される。式(1)は、本実施形態に係る覚醒状態推定装置が、補正後(正規化後)の修正操舵角の移動標準偏差を算出するときの式を示す。
Figure 0004416029
尚、本実施形態に係る覚醒状態推定装置は、上述したようにそれぞれの走行路の種別に応じて補正値を算出することで、十分な精度で覚醒状態の推定を行うことができる。しかしながら、修正操舵角の変動の傾向が運転者によっても変化することを考慮することで、さらに精度の高い覚醒状態の推定をすることができる。図7A〜図7Dは、それぞれ運転技術の異なる運転者の覚醒時及び覚醒状態低下時の操舵角−平均操舵角速度散布図を示す図である。図7A及び図7Bは、熟練した運転技術を有する運転者の覚醒時及び覚醒状態低下時の操舵角−平均操舵角速度散布図をそれぞれ示す。一方、図7C及び図7Dは、不慣れな運転技術を有する運転者の覚醒時及び覚醒状態低下時の操舵角−平均操舵角速度散布図をそれぞれ示す。図7A〜図7Dをそれぞれ比較すると明らかなように、運転者の運転技術の優劣によっても修正操舵角の変動の傾向は変化する。このため、本実施形態に係る覚醒状態推定装置は、運転者毎に上述した補正値を算出して記憶しておき、運転者に応じた補正値を用いて覚醒状態の推定をしてもよい。つまり、本実施形態に係る覚醒状態推定装置は、図6に示すような補正値マップを運転者毎に記憶しておき、覚醒状態推定処理時の運転者に応じた補正値マップに基づいて覚醒状態の推定をしてもよい。以上が、本実施形態に係る覚醒状態推定装置の動作の概要の説明である。
次に、本実施形態に係る覚醒状態推定装置の具体的な構成と動作について説明する。図8は、本実施形態に係る覚醒状態推定装置10の概略構成を示すブロック図である。覚醒状態推定装置10は、操舵角検出部101と、車速検出部102と、走行路検出部103と、方向指示検出部104と、イグニッション信号検出部105と、運転者指示部106と、覚醒状態推定部107と、記憶部108と、警告部109とを備える。
操舵角検出部101は、運転者がハンドルを操舵することによって変化するハンドルの回転角度を示す回転角度信号TSを生成する。車速検出部102は、検出時における車両の走行速度を示す車速信号VSを生成する。走行路検出部103は、一般道路や高速道路などの車両が走行している走行路の種別を示す走行路信号SSを生成するものであり、例えば、カーナビゲーションシステムとして知られているものでもよい。方向指示検出部104は、運転者が方向指示器を操作したことを示す方向指示信号HSを生成する。イグニッション信号検出部105は、運転者がイグニッションキーをOnにしたこと、又は、運転者がイグニッションキーをOffにしたことを示すイグニッション信号ISを生成する。運転者指示部106は、図示しないスイッチが運転者に操作されることによって、運転者が誰であるかを示す運転者指示信号USを生成する。覚醒状態推定部107は、上述した覚醒状態推定方法に基づいて運転者の覚醒状態を推定し、推定結果に応じて警告部109に警告を発するように指示をする警告信号KSを生成する。記憶部108は、覚醒状態推定部107及び警告部109の処理に必要な情報を記憶する。警告部109は、覚醒状態推定部107によって生成された警告信号KSに応じて警告を発する。
次に、覚醒状態推定部107が、運転者の覚醒状態を推定して、推定結果に応じて警告信号KSを生成するまでの具体的な処理を図9に示すフローチャートを参照しながら説明する。
ステップS101において、覚醒状態推定部107は、操舵角検出部101によって生成される回転角度信号TSに基づいて、後述するステップS104において平均操舵角を算出するのに必要な絶対操舵角θZを検出して、検出時刻と共に記憶部108に記憶させる。
ステップS102において、覚醒状態推定部107は、車速検出部102によって生成される車速信号Vsに基づいて、ステップS102の処理をするときの車両の走行速度を検出し、検出時刻と共に記憶部108に記憶させる。
ステップS103において、覚醒状態推定部107は、絶対操舵角θZの移動平均(上述した平均操舵角)を算出するときの窓長WSと、補正後(正規化後)の修正操舵の標準偏差を算出するときの窓長WNEとをステップS103の処理をするときの走行速度、又は、走行場所のタイプ(一般道及び高速道路など)に応じて最適な長さに決定して、記憶部108に記憶させる。尚、ステップS103における覚醒状態推定部107の詳細な処理については後述する。
ここで、覚醒状態推定部107が、ステップS103の処理をする理由を説明する。図10Aは、車両が高速道路などの比較的緩い曲線路で構成されている道路を走行するときの絶対操舵角θZの一例を示す図である。一方、図10Bは、車両が一般道路や山道などの比較的きつい曲線路で構成されている道路を走行するときの絶対操舵角θZの一例を示す図である。図10A及び図10Bを比較すると明らかなように、それぞれの曲線路を走行するとき絶対操舵角θZの変動の傾向は異なる。このため、平均操舵角を算出するときの窓長を適切に設定しないと、好ましい平均結果が得られない。すなわち、不必要に平滑化された平均操舵角やほとんど平滑化されていない平均操舵角が算出されてしまう。そして、好ましい平均操舵角を算出することができないと、結果的に正確な修正操舵角を算出することができなくなる。同様に、正規化後の修正操舵の標準偏差を算出するときの窓長を適切に設定しないと、必ずしも好ましい覚醒状態の推定精度が得られるとは限らなくなる。以上が、覚醒状態推定部107が、ステップS103の処理をする理由である。
ステップS104において、覚醒状態推定部107は、ステップS101において記憶部108に記憶させた絶対操舵角、すなわち、記憶した絶対操舵角の履歴の内、当該ステップS104の処理時から窓長WSの期間まで遡った期間において記憶させた全ての絶対操舵角を特定する。尚、図9のフローチャートに示す処理を開始してからの時間が短いなどの理由により、ステップS104の処理時から窓長WSだけ遡った期間分の絶対操舵角が記憶部108に記憶されていない場合は、記憶されている絶対操舵角のみを特定してもよい。
ステップS105において、覚醒状態推定部107は、ステップS104において特定した絶対操舵角の平均値、すなわち、上述した平均操舵角を算出して、算出時刻と共に記憶部108に記憶させる。覚醒状態推定部107が、ステップS104〜S105の処理をすることで窓長WSの絶対操舵角の移動平均値を算出することができる。
ステップS106において、覚醒状態推定部107は、記憶部108に記憶されている平均操舵角の算出時刻と絶対操舵角の検出時刻とを一致させる一致処理をする。より詳細には、平均操舵角は絶対操舵角の窓長WSの移動平均値であるため、絶対操舵角の検出時刻と平均操舵角の算出時刻との間にはずれが生じる。具体的には、平均操舵角の算出時刻は、絶対操舵角の検出時刻に対して窓長の半分の時間(例えば、窓長がWSであるときは、WS/2)だけ遅れてしまう。そして、時間の遅れが生じた平均操舵角と絶対操舵角との差を求めて修正操舵角を算出したとしても、正確な修正操舵角を算出することはできない。このため、覚醒状態推定部107は、後述するステップS107において、正確な修正操舵角を算出するために、ステップS101における絶対操舵角θZの検出時刻とステップS104における平均操舵角の算出時刻との一致処理をする。すなわち、覚醒状態推定部107は、ステップS105において記憶部108に記憶させた平均操舵角の算出時刻を当該平均操舵角を算出するための窓長の半分(本実施形態では、WS/2)の時間の長さだけ戻して、ステップS101における絶対操舵角の検出時刻に一致させる処理をする。
ステップS107において、覚醒状態推定部107は、ステップS106において一致処理をした絶対操舵角と平均操舵角との差を計算することによって修正操舵角を算出する。そして、覚醒状態推定部107は、当該修正操舵角の算出時をステップS101における絶対操舵角の検出時刻と一致させる一致処理をさらにした後、当該修正操舵角を記憶部108に記憶させる。
ステップS108において、覚醒状態推定部107は、記憶部108に記憶されている平均操舵角(一致処理後の平均操舵角)を微分することによって、平均操舵角速度を算出する。そして、覚醒状態推定部107は、当該平均操舵角速度の算出時刻をステップS101における絶対操舵角の検出時刻と一致させる一致処理をさらにした後、当該平均操舵角速度を記憶部108に記憶させる。
ステップS109において、覚醒状態推定部107は、ステップS103において検出された走行速度の検出時刻を、ステップS101における絶対操舵角の検出時刻と一致させる一致処理をさらにした後、当該走行速度を記憶部108に記憶させる。つまり、覚醒状態推定部107のステップS106〜S109の処理は、上述したそれぞれのステップにおける走行速度の検出時刻と、絶対操舵角の検出時刻と、平均操舵角の算出時刻と、平均操舵角速度の算出時刻と、修正操舵角の算出時刻とを互いに一致させる一致処理をした後、一致処理後の走行速度、絶対操舵角及び平均操舵角速度の3つの変数と一致処理後の修正操舵角とをそれぞれ互いに対応させ、1つの組にする処理である。
ステップS110において、覚醒状態推定部107は、記憶部108に記憶されている時刻に基づいて、前回イグニッションキーがOFFにされてから次にイグニッションキーがONにされるまでの休憩時間TRestを算出し、予め定められた休憩時間閾値SKRest以上となるか否かを判断する。覚醒状態推定部107は、ステップS110において、休憩時間TRestが休憩時間閾値SKRest以上となると判断したとき、ステップS111へ処理を進める。一方、覚醒状態推定部107は、ステップS110において、休憩時間TRestが休憩時間閾値SKRest以上とならないと判断したとき、ステップS113へ処理を進める。尚、前述した前回イグニッションキーがOFFにされた時刻と、当該時刻から次にイグニッションキーがONにされた時刻とは、イグニッション信号検出部105によってイグニッション信号ISが生成されるたびに覚醒状態推定部107が図示しないタイマ(時計)に基づいて記憶部108に記憶させるものとする。また、予め定められた休憩時間閾値SKRestは、記憶部108に予め記憶されているものとする。
ここで、覚醒状態推定部107が、ステップS110の処理をする理由を説明する。覚醒状態推定部107によってステップS110において算出される、前回イグニッションキーがOFFにされてから次にイグニッションキーがONにされるまでの時間とは、運転者が休憩している時間と考えられる。そして、運転者の休憩時間TRestが予め定められた休憩時間閾値SKRest以上となるとき、すなわち、運転者が必要な時間の休憩を終えたときとは、運転者が覚醒状態にあると考えられる。したがって、覚醒状態推定部107は、ステップS106の処理をすることで、ステップS108の処理をするときが運転者の覚醒している期間にあるか否かを判断する。そして、覚醒状態推定部107は、ステップS106〜ステップS109における一致処理後の走行速度、絶対操舵角、修正操舵角及び平均操舵角速度の値の組を運転者が覚醒している期間におけるデータ、すなわち、上述した補正値をそれぞれ算出するためのデータとして記憶するか、運転者の覚醒状態を推定するためのデータとして使用するかを判断する。以上が、覚醒状態推定部107が、ステップS110の処理をする理由である。
ステップS111において、覚醒状態推定部107は、記憶部108に記憶されている時刻に基づいて、前回イグニッションキーがONにされてからステップS111の処理をするときまでの運転時間TStartを算出し、予め定められた運転時間閾値SKStart以下であるか否かを判断する。覚醒状態推定部107は、運転時間TStartが運転時間閾値SKStart以下であると判断したときステップS112へ処理を進める。一方、覚醒状態推定部107は、ステップS111において、運転時間TStartが運転時間閾値SKStart以下でないと判断したときステップS113へ処理を進める。また、予め定められた運転時間閾値SKStartは、記憶部108に予め記憶されているものとする。
ここで、覚醒状態推定部107が、ステップS111の処理をする理由を説明する。覚醒状態推定部107が、ステップS111において算出する、前回イグニッションキーがONにされてからステップS109の処理をするときまでの運転時間TStartとは、運転者が車両の運転を開始してからステップS111の処理をするまでの時間と考えられる。そして、運転者の運転時間TStartが予め定められた運転時間閾値SKStart以下であるときとは、車両の運転を開始してから運転者に蓄積する疲労が少ないため、運転者は覚醒状態にあるときと考えられる。したがって、覚醒状態推定部107は、ステップS111の処理をすることで、ステップS111の処理をするときが運転者の覚醒している期間にあるか否かを判断する。そして、覚醒状態推定部107は、ステップS110の処理をする理由と同様に、ステップS106〜ステップS109における一致処理後の走行速度、絶対操舵角、修正操舵角及び平均操舵角速度の値の組を運転者が覚醒している期間におけるデータ、すなわち、上述した補正値をそれぞれ算出するためのデータとして記憶するか、運転者の覚醒状態を推定するためのデータとして使用するかを判断する。以上が、覚醒状態推定部107が、ステップS111の処理をする理由である。
ステップS112において、覚醒状態推定部107は、ステップS106〜ステップS109における一致処理後の走行速度、絶対操舵角、修正操舵角及び平均操舵角速度の値の組の内、好ましいデータのみを運転者の覚醒時のデータとして記憶部108に記憶させる。尚、覚醒状態推定部107のステップS112における処理の詳細については後述する。
ステップS113において、覚醒状態推定部107は、ステップS113において覚醒時のものとされたデータに基づいて、上述した方法によりそれぞれの走行路の種別に応じた修正操舵角の標準偏差をそれぞれ補正値として算出し、記憶部108に記憶させる。尚、覚醒状態推定部107が、ステップS113において記憶部108に記憶させる補正値マップの一例が図6に示す補正値マップである。覚醒状態推定部107は、ステップS113の処理を完了すると、ステップS101へ処理を戻す。つまり、覚醒状態推定部107のステップS112及びステップS113の処理は、運転者が覚醒していると考えられる期間において、運転者の覚醒時のデータを収集し、補正値を算出するための処理である。これに対して、覚醒状態推定部107のステップS114以降の処理は、予め算出した補正値を用いて、運転者の覚醒状態を推定するための処理である。以下、覚醒状態推定部107のステップS114以降の処理について説明をする。
ステップS114において、覚醒状態推定部107は、ステップS113において記憶部108に予め記憶させた補正値を用いて、ステップS107において算出した修正操舵角を補正する。より具体的には、覚醒状態推定部107は、ステップS106〜S109における一致処理後の絶対操舵角、平均操舵角速度及び走行速度とから上述した方法によって、車両の走行路の種別、すなわち、図6における範囲の1つを特定する。そして、覚醒状態推定部107は、特定した範囲に対応する補正値で、当該範囲を特定するために用いた絶対操舵角、平均操舵角速度及び走行速度と同じ組に含まれる修正操舵角を除算して正規化する補正をして、記憶部108に記憶させる。
ステップS115において、覚醒状態推定部107は、ステップS115の処理時から窓長WNEだけ遡った期間における補正後の修正操舵角を記憶部108から読み出して、当該修正操舵角の標準偏差を算出して、記憶部108に記憶させる。つまり、ステップS115の処理は、補正後の修正操舵角の窓長WNEの移動標準偏差を算出するための処理である。尚、図9のフローチャートに示す処理を開始してからの時間が短いなどの理由により、ステップS115の処理時から窓長WNEだけ遡った期間分の補正後の修正操舵角が記憶部108に記憶されていない場合は、記憶されている補正後の修正操舵角のみの移動標準偏差を算出してもよい。
ステップS116において、覚醒状態推定部107は、ステップS115において算出した補正後の修正操舵角の移動標準偏差に基づいて運転者の覚醒状態を推定して、推定結果に基づいて上述した警告信号KSを生成する。尚、覚醒状態推定部107のステップS116の処理の詳細は後述する。
ステップS117において、覚醒状態推定部107は、イグニッション信号検出部105によって生成されるイグニッション信号ISに基づいて、イグニッションキーがOFFであるか否かを判断する。覚醒状態推定部107は、ステップS117においてイグニッションキーがOFFであると判断したとき、図9のフローチャートの示す処理を終了する。一方、覚醒状態推定部107は、ステップS117においてイグニッションキーがOFFでないと判断したとき、ステップS101へ処理を戻す。以上が、本実施形態に係る覚醒状態推定部107の主な処理の説明である。
次に、上述したステップS103、ステップS112及びステップS116における覚醒状態推定部107のより詳細な処理を説明する。まず始めに、ステップS103における覚醒状態推定部107の詳細な処理を説明する。
覚醒状態推定部107がステップS103の処理をする理由は、走行速度、絶対操舵角及び走行場所のタイプの少なくともいずれか1つに応じて窓長WS及びWNEの長さを決定するためである。つまり、本実施形態において、覚醒状態推定部107が、窓長WS及びWNEの長さを決定を決定する方法には2種類の方法がある。すなわち、走行速度及び絶対操舵角に応じて窓長WS及びWNEの長さを決定する方法と、走行速度及び絶対操舵角に基づいて走行場所のタイプ(一般道路や高速道路など)を推定して、推定した走行場所タイプに応じて予め定められた長さの窓長WS及びWNEを選択する方法との2種類である。まず始めに、走行場所タイプを推定して、推定した走行場所タイプに応じて窓長WS及びWNEを選択する方法について説明をする。図11は、ステップS103において、覚醒状態推定部107が、走行場所タイプを推定し、推定結果に応じて窓長WS及びWNEを選択する処理を示すフローチャートである。
ステップS1201において、覚醒状態推定部107は、ステップS1201の処理をする時の走行場所タイプを走行路検出部103が特定できるか否かを判断する。覚醒状態推定部107は、ステップS1201において走行路検出部103が走行場所タイプを特定できると判断したとき、ステップS1202へ処理を進める。一方、覚醒状態推定部107は、ステップS1201において、走行路検出部103が走行場所タイプを特定できないと判断したとき、ステップS1203へ処理を進める。
ステップS1202において、覚醒状態推定部107は、走行路検出部103によって生成される走行路信号SSに応じて、走行場所タイプを判断し、判断した走行場所タイプに応じて、予め走行場所タイプに応じてそれぞれ定められている窓長WS及びWNEを選択し、走行場所タイプ及び走行場所タイプに対応する窓長WS及びWNEを記憶部108に記憶させる。覚醒状態推定部107は、ステップS1202の処理を完了すると、図11のフローチャートに示す処理を終了し、図9に示すフローチャートのステップS104の処理を開始する。
ステップS1203において、覚醒状態推定部107は、操舵角検出部101によって生成される回転角度信号TSと車速検出部102によって生成される車速信号VSとに基づいて当該ステップS1203の処理をするときの走行速度及び絶対操舵角を特定する。
ステップS1204において、覚醒状態推定部107は、ステップS1203において特定した走行速度が予め定められた車速閾値SKV以上か否かを判断する。覚醒状態推定部107は、ステップS1204において走行速度が車速閾値SKV以上であると判断したとき、ステップS1205へ処理を進める。一方、覚醒状態推定部107は、ステップS1204において走行速度が車速閾値SKV以上でないと判断したとき、ステップS1208へ処理を進める。
ステップS1205において、覚醒状態推定部107は、ステップS1203において特定した絶対操舵角が予め定められた角度閾値SKθ以上であるか否かを判断する。覚醒状態推定部107は、ステップS1205において、絶対操舵角が角度閾値SKθ以上であると判断したとき、ステップS1206へ処理を進める。一方、覚醒状態推定部107は、ステップS1205において、絶対操舵角が角度閾値SKθ以上でないと判断したとき、ステップS1207へ処理を進める。
ステップS1206において、覚醒状態推定部107は、ステップS1204からステップS1205までの処理をして、走行速度が車速閾値SKV以上で、且つ、絶対操舵角が角度閾値SKθ以上であることから、ステップS1203の処理をする時に走行中の走行場所が場所タイプA(高速道路、比較的きつい曲線路が多い)であることを推定し、場所タイプAに応じて予め設定されている窓長WS及びWNEを覚醒状態推定処理に使用する窓長の長さとしてそれぞれ選択し、選択した場所タイプと窓長WS及びWNEとを記憶部108に記憶させる。覚醒状態推定部107が、ステップS1106の処理を完了すると、図11のフローチャートに示す処理を終了し、図9のフローチャートのステップS104の処理を開始する。
ステップS1207において、覚醒状態推定部107は、ステップS1204からステップS1205までの処理をして、走行速度が車速閾値SKV以上で、且つ、絶対操舵角が角度閾値SKθ以上でないことから、ステップS1203の処理をする時に走行中の走行場所が場所タイプB(高速道路、比較的ゆるい曲線路が多い)であることを推定し、場所タイプBに応じて予め設定されている窓長WS及びWNEを覚醒状態推定処理に使用する窓長の長さとしてそれぞれ選択し、選択した場所タイプと窓長WS及びWNEとを記憶部108に記憶させる。覚醒状態推定部107が、ステップS1207の処理を完了すると、図11のフローチャートに示す処理を終了し、図9のフローチャートのステップS104の処理を開始する。
ステップS1208において、覚醒状態推定部107は、ステップS1203において特定した絶対操舵角が予め定められた角度閾値SKθ以上であるか否かを判断する。覚醒状態推定部107は、ステップS1208において、絶対操舵角が角度閾値SKθ以上であると判断したとき、ステップS1209へ処理を進める。一方、覚醒状態推定部107は、ステップS1208において、絶対操舵角が角度閾値SKθ以上でないと判断したとき、ステップS1210へ処理を進める。尚、ステップS1205とステップS1208とにおける角度閾値SKθは、互いに同じ値であってもよいし、互いに異なる値であってもよい。
ステップS1209において、覚醒状態推定部107は、ステップS1204〜ステップS1208までの処理をして、走行速度が車速閾値SKV以上でなく、且つ、絶対操舵角が角度閾値SKθ以上であることから、ステップS1203の処理をする時に走行中の走行場所が場所タイプC(一般道路、比較的きつい曲線路が多い)であることを推定し、場所タイプCに応じて予め設定されている窓長WS及びWNEを覚醒状態推定処理に使用する窓長の長さとしてそれぞれ選択し、選択した場所タイプと窓長WS及びWNEとを記憶部108に記憶させる。覚醒状態推定部107が、ステップS1209の処理を完了すると、図11のフローチャートに示す処理を終了し、図9のフローチャートのステップS104の処理を開始する。
ステップS1210において、覚醒状態推定部107は、ステップS1204〜ステップS1208までの処理をして、走行速度が車速閾値SKV以上でなく、且つ、絶対操舵角が角度閾値SKθ以上でないことから、ステップS1203の処理をする時に走行中の走行場所が場所タイプD(一般道路、比較的ゆるい曲線路が多い)であることを推定し、場所タイプDに応じて予め設定されている窓長WS及びWNEを覚醒状態推定処理に使用する窓長の長さとしてそれぞれ選択し、選択した場所タイプと窓長WS及びWNEとを記憶部108に記憶させる。覚醒状態推定部107が、ステップS1210の処理を完了すると、図11のフローチャートに示す処理を終了し、図9のフローチャートのステップS104の処理を開始する。以上が、覚醒状態推定部107がステップS103において、走行場所タイプを推定して、推定した走行場所タイプに応じて窓長WS及びWNEの長さを選択する方法の説明である。尚、本実施形態に係る覚醒状態推定装置は、平均操舵角速度に基づいて、最適な窓長WS及びWNEを選択してもよい。
次に、覚醒状態推定部107がステップS103において、窓長WS及びWNEの長さを決定するもう一方の種類の方法、すなわち、走行速度及び絶対操舵角に応じて窓長WS及びWNEの長さを決定する方法について説明する。図12は、ステップS103において、覚醒状態推定部107が、走行速度及び絶対操舵角に応じて窓長WS及びWNEの長さを決定するためのフローチャートを示す図である。
ステップS1211において、覚醒状態推定部107は、操舵角検出部101によって生成される回転角度信号TSと車速検出部102によって生成される車速信号VSとに基づいて当該ステップS1211の処理をする時の走行速度及び絶対操舵角を特定する。
ステップS1212において、覚醒状態推定部107は、ステップS1211において特定した走行速度に応じて、予め定められた決定方法で窓長WS及びWNEを決定する。尚、ステップS1212において覚醒状態推定部107が窓長WS及びWNEを決定する具体的な方法は、走行速度が高くなるにつれて窓長WS及びWNEをそれぞれ長く設定する、又は、絶対操舵角が高くなるにつれて窓長WS及びWNEを短く設定するというような方法であってよい。さらに、覚醒状態推定部107が窓長WS及びWNEを決定する具体的な方法は、操舵角の変動幅が大きくなるのに従って、窓長WS及びWNEをそれぞれを短く設定する、又は、操舵角の変動幅が小さくなるのに従って、窓長WS及びWNEをそれぞれを長く設定するというような方法であってもよい。覚醒状態推定部107は、ステップS1212の処理を完了すると、図12のフローチャートに示す処理を終了して、図9のステップS104の処理を開始する。以上が、覚醒状態推定部107が、ステップS103において、走行速度及び絶対操舵角に応じて窓長WS及びWNEの長さを選択する処理の説明である。
次に、覚醒状態推定部107のステップS112におけるより詳細な処理について説明する。覚醒状態推定部107は、ステップS107において記憶部108に記憶させた修正操舵角を、運転者毎に定められた補正値マップの範囲に対応させなければならない。図13は、そのための覚醒状態推定部107のステップS112におけるより詳細な処理を示すフローチャートである。
ステップS1121において、覚醒状態推定部107は、運転者が誰であるかを特定する。このために、覚醒状態推定部107は、運転者指示部106の図示しないスイッチが運転者によって操作されて運転者指示信号USが生成されたときに、当該運転者指示信号USが示す運転者を記憶部108に記憶させてもよい。これにより、覚醒状態推定部107は、ステップS1101において、記憶部108に記憶されている運転者を参照して特定することができる。
ステップS1122において、覚醒状態推定部107は、方向指示検出部104によって生成される方向指示信号HSに基づいて、ステップS1102の処理をする時に運転者が方向指示器を操作しているか否かを判断する。覚醒状態推定部107は、ステップS1102において、運転者によって方向指示器が操作されていないと判断したとき、ステップS1104へ処理を進める。一方、覚醒状態推定部107は、ステップS1103において、運転者によって方向指示器が操作されていると判断したとき、図13のフローチャートに示す処理を終了し、図9のステップS101へ処理を戻す。
ここで、覚醒状態推定部107が、ステップS1122の処理をする理由を説明する。運転者が方向指示器を操作した時とは、運転者が故意にハンドルを大きく回転させて車両の進行方向を変化させているときと考えられる。そして、運転者が故意にハンドルを大きく回転させたときのデータは、覚醒状態推定処理のためのデータには不適切である。したがって、覚醒状態推定部107は、ステップS1122の処理をすることにより、ステップS106〜ステップS109における一致処理後の走行速度、絶対操舵角、修正操舵角及び平均操舵角速度の組のデータが不適切であると判断したときには、これらの不適切なデータを補正値を算出するために使用せずに、ステップS101へ処理を戻すことができる。以上が、覚醒状態推定部107が、ステップS1122の処理をする理由である。
ステップS1123において、覚醒状態推定部107は、ステップS106〜ステップS109の処理をすることによって1つの組にしたデータをステップS1121において特定した運転者に対応する覚醒時のデータとする。覚醒状態推定部107は、ステップS1123の処理を完了すると、図13のフローチャートに示す処理を終了し、図9のステップS111の処理を開始する。
次に、覚醒状態推定部107のステップS116におけるより詳細な処理について説明する。図14は、覚醒状態推定部107のステップS116におけるより詳細な処理を示すフローチャートである。
ステップS1161において、覚醒状態推定部107は、ステップS115において算出した補正後の修正操舵角の移動標準偏差SDが予め定められた覚醒状態閾値SKWake以上か否かを判断する。覚醒状態推定部107は、ステップS1161において、補正後の修正操舵角の移動標準偏差SDが覚醒状態閾値SKWake以上であると判断したとき、ステップS1162へ処理を進める。一方、覚醒状態推定部107は、ステップS1161において、補正後の修正操舵角の移動標準偏差SDが覚醒状態閾値SKWake以上でないと判断したとき、図14のフローチャートに示す処理を終了して、図9のステップS117へ処理を進める。
ステップS1162において、覚醒状態推定部107は、方向指示検出部104によって生成される方向指示信号HSに基づき、ステップS1162の処理をする時に運転者が方向指示器を操作しているか否かを判断する。覚醒状態推定部107は、ステップS1162において、運転者が方向指示器を操作していると判断したとき、図14のフローチャートに示す処理を終了して、図9のステップS117へ処理を進める。一方、覚醒状態推定部107は、ステップS1162において、運転者が方向指示器を操作していないと判断したとき、ステップS1163へ処理を進める。
ステップS1163において、覚醒状態推定部107は、警告部109に警告を指示する警告信号KSを生成する。覚醒状態推定部107は、ステップS1163の処理を完了すると、図14のフローチャートに示す処理を終了し、図9のステップS117へ処理を進める。
以上が、本実施形態に係る覚醒状態推定部107の処理の説明である。本実施形態に係る覚醒状態推定部107は、上述したように運転者の覚醒度を推定し、運転者が覚醒していると判断したときに警告信号Ksを生成する。そして、警告部109は、覚醒状態推定部107によって生成された警告信号Ksを取得したときに、運転者に警告を発する。
尚、警告部109が発する警告の種類は、覚醒状態の低い運転者を覚醒状態に導けるだけの刺激を有するものであればどのような警告でもよい。警告部109が発する警告の種類の具体例としては、音声による警告が好ましい。さらに、警告部109が音声による警告をするときは、警告の直前にビープ音を断続的に鳴らすことで音声による警告の開始を分かり易くすることができる。また、音声による警告のフレーズは、分かり易い言葉で、且つ、短いものが好ましい。警告部109が発する警告として音声による警告が好ましい理由は、近年、脇見運転の防止するための警告や予め定められた速度超過をしたときの警告など、車両から発せられる警告音が増加しているためである。また、車両から警告音が発せられたときに、いずれの種類の警告が発せられたかをカーナビゲーションシステム用のディスプレイなどに表示することも考えられるが、このような警告の仕方では、運転者は表示画面に注意を奪われてしまい、車両の進行方向に対する注意力を奪うことになる。このため、運転者に対する警告の種類としては、音声による警告が好ましい。ただし、警告部109が発する警告の種類は、運転者が車両の運転をする際に必要な注意力を奪うものでなければ、どのような種類の警告であっても良いことは言うまでもない。
以上が、第1の実施形態に係る覚醒状態推定装置10の説明である。本実施形態に係る覚醒状態推定装置10によれば、修正操舵角を正規化する補正をし、補正後の修正操舵角の移動標準偏差を算出する。これにより、車両が、上述した様々な種別の走行路を走行するときでも、補正後の修正操舵角の移動標準偏差値と比較する閾値(例えば、上述した覚醒状態閾値SKWake)は、1つだけ予め定めておくことで、精度の高い覚醒度の推定をすることができる。
尚、上述した覚醒状態閾値SKWakeは、運転者の覚醒している期間において、上述した様々な種別の走行路の内のいずれか1つの走行路(例えば、直線路)を走行するときの修正操舵角に基づいて予め定められてもよい。
(第1の実施形態の変形例)
第1の実施形態に係る覚醒状態推定装置10では、覚醒時の修正操舵角の標準偏差で、覚醒状態推定処理時の修正操舵角を補正していた。これに対して、覚醒状態推定装置10は、重回帰分析の手法を用いて運転者の覚醒時の規範となる修正操舵角を予測する数式を導出し、導出した数式に基づいて推定処理時の修正操舵角を補正してもよい。以下、第1の実施形態の変形例に係る覚醒状態推定部107の処理を図15のフローチャートを参照して説明する。尚、図15のフローチャートに示す処理の内、ステップS301〜S312及びステップS315〜S317の処理は、それぞれ、第1の実施形態の説明において参照した図9のフローチャートに示すステップS101〜S112及びステップS115〜ステップS117の処理と同様である。したがって、第1の実施形態の変形例に係る覚醒状態推定部107の処理については、第1の実施形態と同様の処理については説明を省略し、ステップS313及びS314の処理についてのみ説明をする。
ステップS313において、覚醒状態推定部107は、ステップS312において覚醒時のものとされたデータに基づいて、運転者の覚醒時の修正操舵角の変動の傾向の規範となる補正式(予測式)を導出する。この数式は、絶対操舵角θZと平均操舵角速度ωHとをパラメータとする数式である。より具体的には、ステップS312において覚醒時のものとされたデータの内、1つの組に含まれる絶対操舵角θZと平均操舵角速度ωHと修正操舵角θSとを必要な組の分だけ読み出す。ここで、ステップS313における覚醒状態推定部107の処理を分かり易く説明するために図16を参照しながら説明をする。図16は、覚醒状態推定部107が、ステップS313において必要な組の分だけデータを読み出し、絶対操舵角θZと平均操舵角速度ωHとをパラメータとして、修正操舵角θSをプロットした図である。覚醒状態推定部107は、ステップS313において必要な組のデータを読み出すと、読み出したデータに基づいて、図16に示すような3次元平面を表す予測式を導出して、記憶部108に記憶させる。ここで、図16に示す3次元平面は、ステップS313において覚醒状態推定部107によって読み出された修正操舵角θSの変動の傾向、すなわち、運転者の覚醒時における修正操舵の変動の傾向を最もよく表す平面(近似平面)であり、又、運転者の覚醒時における修正操舵の変動の傾向を予測するための平面でもある。さらに、図16に示す3次元平面は、絶対操舵角と平均操舵角速度とに基づいた平面であるため、当該平面を用いると、図6に示す走行速度−操舵角−平均操舵角速度散布図を用いる上述した方法と同様に、車両の走行路の種別を特定することができる。覚醒状態推定部107は、ステップS313において、図16に示すような3次元平面、すなわち、予測式を重回帰分析などの手法を用いて導出する。尚、覚醒状態推定部107が、ステップS313において導出するのは、3次元平面を表す予測式でなくてもよく、3次元曲面を表す予測式であってもよい。また、本変形例における図16に示す平面、すなわち、予測式は、第1の実施形態と同様に、走行速度に応じて複数存在してもよい。
ステップS314において、覚醒状態推定部107は、ステップS313において導出した予測式に基づいて、ステップS307において算出した修正操舵角を補正する。より具体的には、覚醒状態推定部107は、ステップS306〜S309における一致処理後の走行速度、修正操舵角θSと、絶対操舵角θZ及び平均操舵角速度ωHを記憶部108から読み出す。そして、覚醒状態推定部107は、読み出した走行速度に応じて、上述したように走行速度に応じて複数存在する予測式の内の1つを特定する。そして、覚醒状態推定部107は、読み出した絶対操舵角θZと平均操舵角速度ωHとを特定した予測式に代入して、予測修正操舵角を算出する。覚醒状態推定部107は、ステップS314において読み出した修正操舵角θSを、算出した予測修正操舵角で除算する補正をして、補正後の修正操舵角を記憶部108に記憶させる。式(2)は、修正操舵角を予測修正操舵角で除算する式を示す。
Figure 0004416029
ここで、第1の実施形態の変形例に係る覚醒状態推定部107が、ステップS314のような処理をする理由を説明する。覚醒状態推定部107が、ステップS314において、読み出した修正操舵角θSを、算出した予測修正操舵角で除算すると言うことは、ステップS307の処理をする時における運転者の修正操舵角θSを、運転者の覚醒時の規範となる修正操舵角で除算するということである。すなわち、覚醒状態推定部107は、ステップS314において、規範となる修正操舵角に対するステップS307の処理をする時の運転者の修正操舵角の比率を算出する。そして、第1の実施形態の変形例に係る覚醒状態推定部107は、第1の実施形態と同様にステップS315において、ステップS315の処理時から窓長WNEだけ遡った期間における補正後の修正操舵角、すなわち、上述した比率を記憶部108から読み出して、移動標準偏差、すなわち、比率のばらつきを算出する。
そして、第1の実施形態の変形例に係る覚醒状態推定部107は、ステップS316において、第1の実施形態と同様にステップS315において算出した比率のばらつきを、予め定められた覚醒状態閾値SKWakeと比較して覚醒状態を推定する。つまり、第1の実施形態の変形例に係る覚醒状態推定部107は、覚醒時の規範となる修正操舵角に対する推定処理時の運転者の修正操舵角θSの比率が予め定められた閾値以上となったときに運転者の覚醒状態が低下していると推定する。
以上が、第1の実施形態の変形例に係る覚醒状態推定部107の処理の説明である。このように、第1の実施形態の変形例で説明した処理によっても、第1の実施形態に係る覚醒状態推定装置10と同様に、車両が曲線路を走行することが覚醒状態の推定結果に及ぼす影響を十分に抑制することができる。
尚、第1の実施形態及び第1の実施形態の変形例では、覚醒状態推定装置10が、絶対操舵角、平均操舵角速度及び走行速度(走行場所のタイプ)の3つの変数に基づいて、図6に示す3次元の補正値マップを用いて車両の位置する走行路の種別を特定し、補正値を算出して、当該補正値を用いて修正操舵角を補正し、補正後の修正操舵角に基づいて覚醒度を推定する場合を一例として説明した。しかしながら、覚醒状態推定装置10は、必ずしも上述した3つの変数に基づいて走行路の種別を特定して、覚醒度を推定しなくともよく、上述した3つの変数の内、少なくとも1つの変数に基づいて、図9に示す方法で運転者の覚醒状態を推定しても良い。この場合、図6に一例として示した補正値マップの次元は、覚醒状態推定装置10が覚醒度推定処理に用いる変数の数と同じ値になることは言うまでもない。さらに、上述した3つの変数と、他の変数(例えば、横G、道路上に描かれているセンターラインとの相対距離、及び、操舵角加速度など)との少なくともいずれか1つに基づいて、1次元以上(4次元以上も含む)の補正値マップを用いて車両の位置する走行路の種別を特定し、補正値を算出して、当該補正値を用いて修正操舵角を補正してもよい。
また、第1の実施形態及び第1の実施形態の変形例では、補正値や予測式は、運転者の覚醒している期間において、覚醒状態推定装置10が、算出、又は、導出するものとした。しかしながら、これらの補正値や予測式は、必ずしも覚醒状態推定装置10が算出、又は導出しなくてもよく、予め記憶手段に記憶された補正値、又は、予測式に基づいて、覚醒状態推定装置10が覚醒状態の推定をしてもよい。記憶手段に補正値、又は、予測式を予め記憶させておく方法としては、人間が経験的に定めた補正値、又は、予測式を予め記憶手段に記憶させる方法でも良いし、他の車両や、実験装置などを用いて算出した補正値、又は、導出した予測式を予め記憶手段に記憶させる方法等でも良い。そして、覚醒状態推定装置10は、上述した補正値を算出する方法、又は、予測式を導出する方法で、記憶手段に予め記憶されている補正値、又は、予測式を適宜更新してもよい。
本発明によれば、運転者の覚醒状態を推定することができ、例えば、車両などの移動体の運転者の覚醒状態を推定する覚醒状態推定装置などに利用することができる。
本発明における修正操舵角を説明する図 絶対操舵角、平均操舵角速度及、走行速度及び走行箇所の種別の互いの対応関係を示す図 走行箇所の種別を特定する方法を説明する図 U字路の形状の例を示す図 U字路を走行するときの絶対操舵角の変化を示す図 U字路を走行するときの平均操舵角速度の変化を示す図 U字路を走行するときの操舵角−平均操舵角速度平面を示す図 S字路の形状の例を示す図 S字路を走行するときの絶対操舵角の変化を示す図 S字路を走行するときの平均操舵角速度の変化を示す図 S字路を走行するときの操舵角−平均操舵角速度平面を示す図 補正値マップの一例を示す図 熟練した運転者の覚醒時の修正操舵角の変動の傾向を示す図 熟練した運転者の低覚醒時の修正操舵角の変動の傾向を示す図 未熟な運転者の覚醒時の修正操舵角の変動の傾向を示す図 未熟な運転者の低覚醒時の修正操舵角の変動の傾向を示す図 第1の実施形態に係る覚醒状態推定装置の概略構成を示すブロック図 第1の実施形態に係る覚醒状態推定部の処理を示すフローチャート 平均操舵角を算出するための窓長を説明する図 平均操舵角を算出するための窓長を説明する図 第1の実施形態に係る覚醒状態推定部の処理を示すフローチャート 第1の実施形態に係る覚醒状態推定部の処理を示すフローチャート 第1の実施形態に係る覚醒状態推定部の処理を示すフローチャート 第1の実施形態に係る覚醒状態推定部の処理を示すフローチャート 第1の実施形態の変形例に係る覚醒状態推定部の処理を示すフローチャート 第1の実施形態の変形例における近似平面を説明する図
符号の説明
101 操舵角検出部
102 車速検出部
103 走行路検出部
104 方向指示検出部
105 イグニッション信号検出部
106 運転者指示部
107 覚醒状態推定部
108 記憶部
109 警告部

Claims (8)

  1. 車両の操舵角に基づいて、当該車両の運転者が覚醒状態か非覚醒状態かを推定する覚醒状態推定装置であって、
    少なくとも前記操舵角を含み、運行中の前記車両の位置する走行路の種別に応じて変化する走行情報を、当該車両から取得する走行情報取得手段と、
    前記走行情報を変数としてそれぞれ関連付けられた複数の補正値を予め記憶する記憶手段と、
    前記走行情報取得手段が取得した走行情報に基づいて、当該走行情報に対応する補正値を設定する補正値設定手段と、
    前記走行情報取得手段が取得した操舵角と、当該操舵角に基づいた前記車両の理想の走行軌道に沿って走行するための理想操舵角との差を修正操舵角として算出する修正操舵角算出手段と、
    前記補正値設定手段が設定している前記補正値を用いて、前記修正操舵角算出手段が算出した前記修正操舵角を補正する修正操舵角補正手段と、
    前記修正操舵角補正手段が補正した修正操舵角に基づいて、前記運転者が覚醒状態か非覚醒状態かを推定する覚醒状態推定手段とを備え
    前記走行情報取得手段は、取得した前記操舵角に基づいた前記車両の理想の走行軌道に沿って走行するための理想操舵角を時間微分して理想操舵角速度を算出する理想操舵角速度算出手段をさらに含み、
    前記走行情報取得手段は、前記理想操舵角速度及び前記車両の走行速度の少なくとも一方を前記走行情報としてさらに取得し、
    前記記憶手段は、前記走行情報の少なくともいずれか1つに対応し、当該走行情報の変数の大きさ毎に分割された複数の範囲に前記走行路の種別を割り当て、当該複数の範囲と前記補正値とをそれぞれ対応付けることにより、前記走行情報と前記複数の補正値とをそれぞれ関連付ける補正値マップとして前記複数の補正値を記憶しており、
    前記補正値設定手段は、前記走行情報取得手段によって取得された前記走行情報の値が含まれる前記複数の範囲の内の1つの範囲を選択し、当該範囲に関連付けられた補正値を設定する、覚醒状態推定装置。
  2. 前記記憶手段は、運行中の前記車両が1つの種別の前記走行路に位置するときの前記修正操舵角の標準偏差を全ての種別の前記走行路についてそれぞれ予め算出され、算出された値をそれぞれ前記補正値として前記走行情報にそれぞれ関連付けて記憶し、
    前記修正操舵角補正手段は、前記補正値設定手段が前記補正値として設定している前記修正操舵角の標準偏差で前記修正操舵角取得手段が算出した前記修正操舵角を除算して正規化をする補正をし、
    前記覚醒状態推定手段は、前記正規化後の前記修正操舵角と、前記車両がいずれか1つの種別の前記走行路に位置するときの修正操舵角に基づいて予め定められた1つの閾値とに基づき、前記運転者が覚醒状態か非覚醒状態かを推定する、請求項に記載の覚醒状態推定装置。
  3. 前記覚醒状態推定手段は、現時点から過去までの予め定められた期間において、前記修正操舵角補正手段による補正後の前記修正操舵角を記憶し、記憶した補正後の前記修正操舵角の履歴の内、現時点から予め定められた第1の窓長さの期間まで遡った全ての補正後の前記修正操舵角の標準偏差を算出し、当該標準偏差値が前記閾値以上となったとき運転者が非覚醒状態であると推定する、請求項に記載の覚醒状態推定装置。
  4. 前記覚醒状態推定装置は、予め定められた補正値算出期間において、
    前記走行情報取得手段によって取得される前記走行情報に含まれる前記操舵角、前記理想操舵角速度及び前記走行速度の取得時刻と、当該操舵角に基づいて算出された前記修正操舵角の算出時刻とを互いに一致させ、前記一致処理後の前記操舵角、前記理想操舵角速度及び前記走行速度の3つの変数の内、前記複数の範囲を定義する前記変数と前記一致処理後の前記修正操舵角とをそれぞれ互いに対応させる同期処理手段と、
    前記同期処理手段によって前記範囲の1つに含まれる大きさの前記変数とそれぞれ一致させられた前記修正操舵角の標準偏差を全ての前記範囲について算出した複数の値をそれぞれ前記複数の補正値とし、当該複数の補正値と全ての前記範囲とをそれぞれ対応付けることにより、前記走行情報と前記複数の補正値とをそれぞれ関連付けて前記記憶手段に記憶させる補正値算出手段とを、さらに備える、請求項からのいずれか1つに記載の覚醒状態推定装置。
  5. 前記記憶手段は、前記操舵角、前記理想操舵角速度及び前記走行速度の3つの変数の大きさ毎に分割された複数の範囲に前記走行路の種別を割り当て、当該複数の範囲と前記補正値とをそれぞれ対応付けることにより、前記走行情報と前記複数の補正値とをそれぞれ関連付ける3次元の前記補正値マップを前記複数の補正値として記憶する、請求項からのいずれか1つに記載の覚醒状態推定装置。
  6. 前記修正操舵角算出手段は、現時点から過去までの予め定められた期間において、前記走行情報取得手段が取得した操舵角を記憶し、記憶した前記操舵角の履歴の内、現時点から予め定められた第2の窓長さの期間まで遡った全ての前記操舵角の平均値を前記理想操舵角として算出し、
    前記修正操舵角算出手段は、前記走行情報取得手段が取得した前記操舵角の変動幅が大きくなるのに従って、前記第2の窓長さを短く設定し、当該操舵角の変動幅が小さくなるのに従って、前記第2の窓長さを長く設定する、請求項からのいずれか1つに記載の覚醒状態推定装置。
  7. 前記覚醒度推定装置は、前記運転者を特定する運転者特定手段をさらに備え、
    前記記憶手段には、前記運転者毎に対応する複数の前記補正値マップがそれぞれ記憶されており、
    前記補正値設定手段は、前記運転者特定手段によって特定された前記運転者に対応する前記補正値マップによって前記走行情報取得手段が取得した前記走行情報と関連付けられている前記複数の補正値の内の1つを設定する、請求項からのいずれか1つに記載の覚醒状態推定装置。
  8. 前記覚醒状態推定装置は、前記車両のイグニッションスイッチがONにされてから予め定められた期間が経過するまでを前記補正値算出期間とする、請求項からのいずれか1つに記載の覚醒状態推定装置。
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