JP4414249B2 - 人工水晶の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、転位の密度を低減する人工水晶の製造方法に関する。
水晶は、珪素と酸素分子で構成される三方晶系の単結晶で、透明で自然に産する極めて安定な物性を持っている。寸法の精度よく形成された水晶片は、固有の機械振動をもっており、固有の機器振動と同じ周期の交番電荷を加えると、水晶の圧電気性質により、機械共振周波数を電気信号として大きく取り出すことができる。また、水晶は、Q値が大きく、周波数安定度も室温付近に零温度係数を持ち、極めて安定であることから、周波数制御や周波数選択用の圧電素子として広く一般に用いられている。
また、水晶は、広い波長帯域において、安定な複屈折性と安定な旋光性とを有しており、波長板、分光、分岐の安定な光部品として光学ローパスフィルターなど、種々の光学部品に利用されている。
このように、広く用いられている水晶は、現在では、人工的に製造され、水晶振動子などは、全てが人工水晶から製造されている。人工水晶は、種水晶をもとにオートクレーブ内で育成する水熱合成法により製造されている。人工水晶には、例えば、容易に製造が可能なZ板を種水晶として育成したZ板などがある。
一方、近年では、LSIなどに代表される電子部品の分野にも広く適用されるようになり、これらの微細化の要求に伴い、微細な水晶部品が製造されるようになっている。このような微細な水晶部品の製造では、よく知られているフォトリソグラフィ技術とエッチング技術とが用いられている。
このようなLSIの製造技術を用いた水晶編の加工では、種水晶や人工水晶自身の組成上での転位密度が、品質上の問題として注目されている(特許文献1,2、3,4,5,6参照)。
例えば、水晶中の転位である線状欠陥は、水晶基板をエッチングにより加工する時、エッチチャネルと呼ばれる針状の細孔を形成する要因となる。針状の細孔は、最終製品の特性や、製品の歩留まりに大きな影響を及ぼすことが知られている。
ところで、線状欠陥(転位)が存在する種水晶を用いて結晶成長を行うと、結晶成長した部分にも、種水晶に存在していた転位が反映され、かつ、新たな転位も形成されるため、成長領域には種水晶よりも転位密度が高くなる。
なお、出願人は、本明細書に記載した先行技術文献情報で特定される先行技術文献以外には、本発明に関連する先行技術文献を出願時までに発見するには至らなかった。
特開2002−114594号公報 特開2003−055094号公報 特開2000−272999号公報 特開平9−227294号公報 特開2000−143395号公報 特開2000−327492号公報
従って、現状の人工水晶の製造では、人工水晶を種水晶として用いる場合、育成世代が進むと、上述した欠陥の密度がさらに高くなり、大きな問題となる。前述した特許文献にも示されているように、欠陥の密度低減のために、様々の技術が提案されているが、欠陥の密度がある程度低減するものの、根本的な解決には至っていない。
本発明は、以上のような問題点を解消するためになされたものであり、種水晶に存在する欠陥が反映されることを抑制することで、従来の方法より線状欠陥密度の低い人工水晶が製造できるようにすることを目的とする。
本発明に係る人工水晶の製造方法は、水晶とは結晶化度の異なる酸化シリコンからなるバッファ層を水晶板の表面に形成し、水晶板を所定の温度に加熱した状態で、バッファ層の表面にシリコンのアルコキシドから構成されたガスと酸素ガスとを供給し、バッファ層の表面に単結晶酸化シリコン膜を形成し、単結晶酸化シリコン膜の表面に、水熱合成法により人工水晶を形成するようにしたものである。
従って、バッファ層の存在により、水晶板の転位が単結晶酸化シリコン膜に反映されることがない。
以上説明したように、本発明によれば、化学的気相成長法により、水晶板の表面にバッファ層を設けて単結晶酸化シリコン膜を形成しておき、単結晶酸化シリコン膜を種に水熱合成法により水晶を成長させるようにしたので、従来の方法より線状欠陥密度の低い人工水晶が製造できるという優れた効果が得られる。
以下、本発明の実施の形態について図を参照して説明する。
図1は、本発明の実施の形態における人工水晶の製造方法を説明する工程図である。
まず、図1(a)に示すように、種水晶となる水晶板101を用意する。水晶板101は、種表面が水晶のZ軸と垂直なZ面である。また、水晶板101は、例えば、板厚1mm、200mm×65mmの板状の基板である。
次に、図1(b)に示すように、水晶板101の表面に、水晶とは結晶化度の異なる酸化シリコンからなるバッファ層102が形成された状態とする。バッファ層102は、例えば、水晶より結晶化度の低い状態のほぼ結晶化されている二酸化シリコンである。ところで、結晶化度が低くなると、非晶質に近い状態となるが、バッファ層102としては、この上に水晶が結晶成長する範囲で結晶化度が低いものとなっていればよい。例えば、バッファ層102の一部が非晶質もしくはこれに近い状態であっても、他の領域より水晶が結晶成長する状態であればよい。なお、バッファ層102は、膜厚20〜80nmの範囲に形成すればよい。
バッファ層102の形成は、次に示す化学的気相成長法により行う。まず、水晶板101を、所定の結晶成長装置の反応炉内に配置し、水晶板101を例えば500℃程度の低温に加熱した状態で、反応炉内の水晶板101の表面にテトラエトキシシラン(Si(OC254)のガスと酸素ガス及び塩化水素ガスを供給し、水晶板101の上に酸化シリコン膜を堆積させる。なお、上記ガスは、窒素ガスをキャリアガスとして供給する。また、反応炉の内部は、大気圧程度とする。
次に、バッファ層102の上に、テトラエトキシシランのガスと酸素ガスと塩化水素ガスとを用いた化学的気相成長法により、酸化シリコンを結晶成長させ、図1(c)に示すように、膜厚100μmの単結晶酸化シリコン膜103が形成された状態とする。単結晶酸化シリコン膜103は、膜厚100μm以上に形成された状態とする。単結晶酸化シリコン膜103は、後述する水熱合成法で水晶を形成する段階で、膜厚が100μm以上必要となる。なお、バッファ層102の形成と単結晶酸化シリコン膜103の形成とは、同一の反応炉内で連続的に行うことが好ましい。
単結晶状態では無く気相成長されたバッファ層102には、水晶板101に存在している転位が成長することがなく、バッファ層102の上に結晶成長する単結晶酸化シリコン膜103には、水晶板101に存在している転位が反映されることがない。
次に、単結晶酸化シリコン膜103が形成された水晶板101を種結晶とし、公知の水熱合成法により、単結晶酸化シリコン膜103の上に人工水晶を結晶成長させ、図1(d)に示すように、人工水晶104が形成された状態とする。
上述したように形成された人工水晶104によれば、前述したように水晶板101の転位が反映されていない単結晶酸化シリコン膜103より成長しているので、人工水晶104における転位密度は、人工水晶104の結晶成長を制御することで、非常に小さなものとすることが可能となる。なお、図1では、水晶板101の一方の種面に、各層を形成する例を示したが、これに限るものではなく、水晶板101の両面に、バッファ層102,単結晶酸化シリコン膜103を形成し、両面に人工水晶104が形成されるようにしてもよい。
次に、単結晶酸化シリコン膜103の結晶成長について、より詳細に説明する。
図2は、単結晶酸化シリコン膜を気相成長により形成するための結晶成長装置の構成例を簡単に示す構成図である。図2に示す装置は、例えば、石英からなる管状の反応炉201と、反応炉201の内部に設けられた基板台202と、反応炉201の内部を加熱する加熱部203とを備える。なお、反応炉201の内部は、一方の側に設けられた排気部204により内部のガスを排気することで、ガス流の形成が可能とされている。
また、図2に示す装置は、反応炉201の内部に酸素ガスを供給するための酸素ガス供給部211と、塩化水素ガスを供給するための塩化水素ガス供給部212と、キャリアガスとしての窒素ガスを供給する窒素ガス供給部213と、テトラエトキシシランのガスを供給するためのソースガス供給部214とを備える。ソースガス供給部214には、シリコンのアルコキシドであるテトラエトキシシランの液体が収容され、また気化器が設けられている。ソースガス供給部214は、テトラエトキシシランの一部を気化器によりガス化し、ガス化したテトラエトキシシランを反応炉201の内部に供給可能としている。
加熱部203により、反応炉201の内部は、600℃程度にまで加熱可能とされている。図2に示す結晶成長装置では、加熱部203により所定温度にされた反応炉201の内部に、各供給部からテトラエトキシシランと酸素ガスと塩化水素ガスとが導入され、導入された各ガスは、基板台202の上に固定された水晶板101の表面に供給される。
水晶板101の上に供給されたテトラエトキシシランと酸素は、塩化水素の存在により効率よく反応し、水晶板の表面に酸化シリコンの結晶を形成する(特開2002−080296号公報参照)。例えば、テトラエトキシシランが酸素の存在により酸化して分解し、シラノールが生成し、生成したシラノールが水晶板の表面に吸着し、吸着したシラノールが分解して酸化シリコンとなるものと考えられる。これらテトラエトキシシランの分解反応は、塩化水素の存在により促進される。なお、テトラエトキシシランの加水分解反応においては、塩化水素は触媒として作用するものとされている。
上述した単結晶酸化シリコンの気相における酸化シリコン膜の成長において、供給する酸素の量が多いと、得られる水晶(単結晶酸化シリコン)薄膜の成長速度が速く、結晶性も向上する傾向を示す。これに対し、供給する酸素の量が少ない場合には、成長速度が遅く結晶性が低下する。また、加熱温度が低いほど、結晶成長がおきにくく、形成される膜は非晶質となりやすい。従って、温度と酸素の供給量を制御することで、バッファ層102の形成と単結晶酸化シリコン膜103の形成とが、制御できるものと考えられる。
なお、上述では、テトラエトキシシランを用いるようにしたが、これに限るものではなく、他のアルコキシシランを用いるようにしてもよい。
本発明の実施の形態における人工水晶の製造方法を説明する工程図である。 単結晶酸化シリコン膜を気相成長により形成するための結晶成長装置の構成例を簡単に示す構成図である。
符号の説明
101…水晶板、102…バッファ層、103…単結晶酸化シリコン膜、104…人工水晶。

Claims (1)

  1. 水晶とは結晶化度の異なる酸化シリコンからなるバッファ層を水晶板の表面に形成する第1工程と、
    前記水晶板を所定の温度に加熱した状態で、前記バッファ層の表面にシリコンのアルコキシドから構成されたガスと酸素ガスとを供給し、前記バッファ層の表面に単結晶酸化シリコン膜を形成する第2工程と、
    前記単結晶酸化シリコン膜の表面に、水熱合成法により人工水晶を形成する第3工程と
    を少なくとも備えることを特徴とする人工水晶の製造方法。
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