JP4410183B2 - 燃料供給装置 - Google Patents
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Description
特許文献1の燃料供給装置は、燃料タンクの取付穴を塞ぐセットプレートを備える。セットプレートの下面(燃料タンクの内側の面)にはブラケットが形成され、このブラケットに燃料ポンプが取付けられる。セットプレートの上面(燃料タンクの外側の面)には回路ケースが形成され、回路ケース内に制御モジュールが収容される。セットプレートには、金属製の放熱板と、この放熱板を挿通する供給パイプが埋設される。放熱板の上面には回路ケースに収容された制御モジュールの底面が接触し、供給パイプには燃料ポンプの吐出口が接続される。かかる燃料供給装置において燃料ポンプが駆動されると、燃料タンク内の燃料は供給パイプを通って燃料タンク外に吐出される。制御モジュールで発生する熱は、放熱板を介して供給パイプを流れる燃料に伝達される。これによって、制御モジュールの発熱が抑制されている。
この燃料供給装置では、放熱部材の一端が制御モジュールに熱的に接続され、その他端がセットプレートの内側の面から下方に向かって燃料タンク内に突出する。このため、燃料供給装置を燃料タンクに取付けると(すなわち、セットプレートを燃料タンクの取付穴に取付けると)、放熱部材の一端が燃料タンク内に突出し、燃料タンク内の燃料に浸されることとなる。したがって、制御モジュールの熱が放熱部材を介して燃料タンク内の燃料全体に伝達されるため、燃料ポンプから内燃機関に供給される燃料が過剰に暖められることを抑制することができる。
上記の燃料供給装置においては、放熱部材の長さが調整できることが好ましい。燃料タンク内の燃料が少なくなっても、燃料タンク内の燃料に放熱部材の下端を浸漬することができる。
このような構成によると、放熱板を折り曲げて用いることで、放熱板の一端を燃料タンク内の燃料に浸しながら、放熱板の他端を制御モジュールの発熱性電子素子と熱的に接続することができる。これによって、制御モジュールで発生する熱を燃料タンク内の燃料に伝達することができる。
このような構成によっても、制御モジュールの熱を、冷却棒を介して燃料タンク内の燃料に伝達することができる。なお、放熱部材として冷却棒を用いる場合は、複数の冷却棒を用いることが好ましい。冷却棒を複数用いる場合は、制御モジュールの全体に冷却棒を均等に接触させることが好ましい。
なお、このような燃料供給装置としては、例えば、燃料フィルタを燃料ポンプの外周に沿うように配置し、放熱部材を燃料ポンプ外周の燃料フィルタが配されていない部分に配置する。そして、燃料ポンプの軸線に対して垂直な面内においては、燃料ポンプの中心を中心として、その中心から燃料フィルタの外周までの距離を半径とする円内に放熱部材を配することができる。
なお、インサート成形する場合においては、放熱板が折り曲げられていない状態でインサート成形を行い、インサート成形された後に折り曲げられることが好ましい。このような構成によると、放熱板の両端を保持した状態でインサート成形を行うことができる。
このような構成によると、プレッシャレギュレータの戻り燃料を利用して放熱部材(すなわち、制御モジュール)の冷却を行うことができる。このため、燃料タンク内の燃料が少なくなったときでも、効果的に制御モジュールを冷却することができる。
このような構成によると、燃料循環通路を流れる燃料によって放熱部材が冷却され、これによって制御モジュールを冷却することができる。
この燃料供給装置では、燃料循環手段の燃料噴出口から噴出される燃料を放熱部材に噴きかけることによって制御モジュールを冷却する。燃料循環手段によって循環される循環燃料を用いて制御モジュールを冷却することで、燃料ポンプから内燃機関に供給される燃料が過剰に暖められることを抑制することができる。
なお、燃料循環手段は、例えば、燃料ポンプによって圧送される燃料の余剰燃料を燃料タンク内に戻すリリーフ手段を有することができ、あるいは、燃料ポンプによって圧送される燃料の一部を用いて発生させた負圧により燃料タンク内の燃料を吸引する手段を有することができる。
この燃料供給装置では、セットプレートに対してケース(すなわち、制御モジュール)が略垂直に設けられ、制御モジュールの一部が燃料タンクの内側に配される。このため、ケースの一部が燃料タンク内の燃料に浸すことができ、制御モジュールの熱をケースを介して燃料タンク内の燃料に伝えることができる。したがって、制御モジュールの熱が燃料タンク内の燃料全体に伝達されるため、燃料ポンプから内燃機関に供給される燃料が過剰に暖められることを抑制することができる。
また、燃料タンク内の燃料に浸される部分に制御モジュールの発熱性の電子部品が配されているため、制御モジュールで発生する熱を燃料タンク内の燃料に効果的に伝えることができる。
図1,2に示すように燃料供給装置1は、絶縁性の樹脂材料によって成形されたセットプレート10を有する。セットプレート10は、燃料タンク34の上面に形成された取付穴34aに取付けられる。セットプレート10が取付穴34aに取付けられると、取付穴34aがセットプレート10によって塞がれる。セットプレート10の上面(燃料タンク34の外側の面)には、回路ケース14と、吐出管取付部12が形成されている。
回路ケース14は、その内部に制御モジュール(後で詳述する)を収容する。回路ケース14にはコネクタ13が一体に成形されている。コネクタ13には回路ケース14内に収容された制御モジュールが接続される。コネクタ13の端子には、バッテリ等の電源や、エンジン制御用のコントロールユニット(いずれも図示せず)が接続される。
吐出管取付部12には吐出管11が取付けられる。吐出管11の他端には図示しないインジェクタが接続される。燃料供給装置から吐出管11に吐出された燃料は、インジェクタを介してエンジンに供給される。
図3に良く示されるように、燃料ポンプ上端の燃料吐出口には、プレッシャレギュレータ36を介して接続配管38の一端が取付けられている。プレッシャレギュレータ36は、燃料ポンプから吐出される燃料の燃料圧力を調整し、燃料ポンプから吐出される燃料のうち余剰な燃料を燃料タンク34内に戻す。また、燃料ポンプに内蔵された電動モータにはリード線を介して回路ケース14内の制御モジュールが接続されている。
図3に示すように燃料供給装置1は2枚の放熱板32,32を備えている。放熱板32,32は、燃料ポンプケース30の外周側で、フィルタケース22が配されていない部分に配されている。詳細には、燃料ポンプケース30の外周側で、プレッシャレギュレータ36から燃料タンク34内に戻される燃料の噴出方向(図中の矢印の方向)に配置されている。このため、燃料ポンプが駆動されプレッシャレギュレータ36から余剰燃料が燃料タンク34内に戻されると、その燃料は放熱板32,32の方向に流れ(飛散し)、放熱板32,32と接触することとなる。
また、放熱板32,32は、燃料供給装置1の軸線に対して垂直な面(すなわち、セットプレート10と平行な面)内においては、燃料供給装置の中心を中心として、その中心からフィルタケース(すなわち、燃料フィルタ)の外周までの距離を半径とする円(図中、一点鎖線で示す円)内に配されている。これにより、放熱板32,32によって燃料供給装置1が径方向に大型化することが防止され、燃料供給装置1のコンパクト化が図られている。
図4〜6から明らかなように、回路ケース14は、セットプレート10の上面に立設された4つの壁部15aによって直方体状に形成されている。4つの壁部15aの一つにはコネクタ13が一体に成形されている。回路ケース14はその上面が開放されており、その内部には2枚の放熱板32,32の上端部が配されている。すなわち、放熱板32,32はセットプレート10を貫通し、上端がセットプレート10の上方に位置し、下端はセットプレート10の下方(燃料タンク34内)に位置している(図5,6参照)。
各放熱板32,32の上端部は、他方の放熱板に向かって折り曲げられており、放熱板32の一方の面(下面)がセットプレート10の上面に当接している。各放熱板32が折り曲げられた状態では、各放熱板32,32の上端面が互いに近接し、セットプレート10上に殆ど隙間の無い状態で配されている。各放熱板32,32の両端には、後述するヒートシンクを保持するための保持片15b,15bが形成されている。一方の保持片15bの側方には、コンデンサ保持部15cとコイル保持部15dが形成されている。
ヒートシンク44上に固定される電子素子46,48には、ダイオードや、パワートランジスタ(MOSトランジスタ等)が含まれている。これらの電子素子46,48によってポンプ駆動回路が構成されている。ポンプ駆動回路は、外部電源から供給される直流電源をポンプ駆動電圧に変換して燃料ポンプに供給する。
コンデンサ50はコンデンサ保持部15cに固定され、チョークコイル52はコイル保持部15dに固定される。コンデンサ50とチョークコイル52は、電子素子46,48によって発生する電気的ノイズを低減するために配置されている。バスバー56は、上述した各素子(電子素子46,48、コンデンサ50、チョークコイル52)と接続され、その一端はコネクタ13の端子13bに接続されている。端子13bには、リード線13aが接続されており、リード線13aの他端は燃料ポンプ等に接続されている。
なお、回路ケース14と制御モジュールとの間にはポッティング材58が充填されており、制御モジュールへの水分やほこりの浸入を防止している。ポッティング材58には、
例えば、放熱シリコンや、レジン系又はエポキシ系樹脂を用いることができる。さらには、これらの樹脂にアルミナの繊維(フィラー)を混入することもできる。アルミナのフィラーを添加することで、ポッティング材58の熱伝導率を上げることができる。
なお、上述した例では、放熱板32を折り曲げた状態としてからセットプレート10を成形したが、放熱板32とセットプレート10を一体に成形してから放熱板32を折り曲げるようにしてもよい。かかる方法を採用する場合、放熱板32の上端と下端を保持した状態でセットプレート10を成形できるため、成形時の樹脂圧力による放熱板32の倒れを防止することができる。また、折り曲げた放熱板32は、スプリングバックによってセットプレート10の上面から浮き上がる。このため、放熱板32上にヒートシンク44を配置すると、放熱板32からヒートシンク44に対し、ヒートシンク44を上方に付勢する力が作用する。したがって、ヒートシンク44は保持片15bによって強固に保持されることとなる。
本実施形態では、まず、バスバー56に電子素子46,48、コンデンサ50及びチョークコイル52を固定し、制御ユニット60とする(図10の状態)。次に、制御ユニット60の電子素子46,48の下面にヒートシンク44を固定する(図11の状態)。そして、ヒートシンク44が固定された制御ユニット60をセットプレート10の所定の位置に装着し、バスバー56とコネクタ13の端子13bを接続する(図12の状態)。最後に、回路ケース14内にポッティング樹脂58を充填する(13の状態)。このような方法によると、制御モジュールを構成する各部品(44,46,48,50,52,56)がユニット化されてからセットプレート10に装着されるため、セットプレート10への制御モジュールの装着を効率的に行うことができる。
なお、セットプレート10への制御モジュールの装着方法は、上述した例に限られず、例えば、制御モジュールを構成する各部品(44,46,48,50,52,56)を別々にセットプレート10に装着するようにしてもよい。あるいは、セットプレート10を成形する際にバスバー56を一体成形し、一体成形されたバスバー56に電子部品46,48等を固定するようにしてもよい。
燃料ポンプの電動モータが回転すると、燃料タンク34内の燃料は、サクションフィルタ26を通って燃料ポンプ内に吸引される。燃料ポンプ内に吸引された燃料は昇圧され、燃料ポンプの燃料吐出口より吐出される。燃料ポンプから吐出された燃料は、プレッシャレギュレータ36で圧力が調整され、接続配管38を通ってフィルタケース22内に流れ込む。フィルタケース22内に流れ込んだ燃料は、フィルタケース22内に収容された燃料フィルタによって比較的小さな異物まで除去され、燃料吐出口42から吐出される。燃料吐出口42から吐出された燃料は、セットプレート10上面の吐出官11内を流れてエンジンに供給されるようになっている。
また、燃料ポンプから吐出される燃料のうち余剰燃料は、プレッシャレギュレータ36より燃料タンク34内に戻されるが、プレッシャレギュレータ36から戻される燃料は放熱板36に向かって噴出する。このため、燃料タンク34内の燃料が少なくなったときでも、放熱板34にはプレッシャレギュレータ36による戻り燃料が飛散・接触し、放熱板34を冷却する。したがって、放熱板32が効率的に冷却される。
また、電子素子46,48を冷却する冷却能力は、放熱板32の面積によって調整できるため、所望の冷却能力を簡単に得ることができる。さらに、燃料ポンプから吐出される燃料のうちプレッシャレギュレータ36で戻される燃料を放熱板32に向かって噴出するようにしているため、燃料タンク34内の貯留燃料が少なくなったときでも、放熱板32を効率的に冷却することができる。
さらに、燃料供給装置1は、放熱板32を燃料ポンプケース30の外周で、フィルタケース22が配されていない部分に配することで、燃料供給装置1が径方向に大型化することを防止している。このため、電子素子46,48を効率的に冷却しながら、燃料タンク34への搭載性を向上することができる。
図14〜20に示す例では、冷却棒64は、板状に形成された頭部64bと、頭部64bから下方に伸びる棒状部64aを備えている。冷却棒64がセットプレート62に一体に成形されると、その頭部64bの下面がセットプレート62の上面に当接し、冷却棒64の棒状部64aはセットプレート62を貫通して、セットプレート62の下面より燃料タンク内に突出する。また、図15に示すように冷却棒64は、セットプレート62上に所定の間隔を空けて規則的に配列され、小さな面積に多数の冷却棒64が効率的に配置されている。
ただし、冷却棒64を用いる場合は、各冷却棒64の隙間にシリコンゲル68を注入することが好ましい(図18,19参照)。冷却棒64の隙間にシリコンゲル68を注入するのは、冷却棒64とセットプレート62との境界をシールするためである。シリコンゲル68には熱伝導率の高いものを用いることが好ましい。また、図20から明らかなように、この例では回路ケースの上端を蓋66で封止している。
なお、既に説明した実施形態と同様に、冷却棒64に向かってプレッシャレギュレータの戻り燃料を飛散させる構成を採用することができ、また、冷却棒64の棒状部64bを燃料ポンプケースの外周側でフィルタケースの配されていない部分に配することが好ましい。
図21に示すように第2実施形態の燃料供給装置は、燃料タンク100の取付穴に取付けられたセットプレート110を有している。セットプレート110は、絶縁性の樹脂材料によって成形されている。セットプレート110には燃料吐出流路108が形成されている。燃料吐出流路108の中間には分岐流路108aが設けられ、分岐流路108aの先端にはプレッシャレギュレータ(リリーフ弁)112が取付けられている。燃料吐出流路108の先端には吐出管取付部111が形成されている。吐出管取付部111は燃料タンク100外に位置し、吐出管取付部111には図示しない吐出管が取付けられるようになっている。吐出管の他端には図示しないインジェクタが接続され、インジェクタよりエンジンに燃料が供給されるようになっている。
プレッシャレギュレータ112より噴出される燃料は制御回路部114に衝突して制御回路部114と熱交換を行い、これによって、制御回路部114内に収容されている制御モジュールが冷却される。制御回路部114が高温となっていると、制御回路部114に噴きかけられた燃料が気化する。噴きかけられた燃料が気化すると、その気化潜熱によって制御回路部114が冷却される。これによって、制御回路部114が効果的に冷却される。
回路ケース116は、樹脂材料によって成形されており、断面方形の箱状の外観を呈している。回路ケース116の上部にはコネクタ118が形成され、回路ケース116の下部にはコネクタ130が形成されている。コネクタ118には図示しない外部電源及びECUが接続され、コネクタ130には燃料ポンプ102が接続されている。回路ケース116には取付部136が設けられており、取付部136の両端が支持片134で支持されることでセットプレート110に取付けられている。なお、セットプレート110には押え片138が設けられ、押え片138で取付部136及び支持片134が保持されている。これによって、回路ケース116がセットプレート110に強固に組み付けられる。
セットプレート110より上方に配される部品122はチョークコイルであり、部品120はコンデンサである。一方、セットプレート110より下方に配される部品126,128はパワートランジスタ等の発熱性の電子部品である。部品126,128は、ヒートシンク124を介して回路ケース116(詳しくは、回路ケース116の一面116a)に取付けられている。このため、電気部品126,128で発生した熱は、ヒートシンク124を介して回路ケース116に効率的に伝達されるようになっている。なお、コネクタ118,130と電気部品120,122,126,128とは、バスバー132によって接続されている。
また、エンジンの運転状態が変わると(すなわち、エンジンで消費される燃料量が変わると)、燃料ポンプ102からエンジンに供給される燃料量は大きく変化するが、プレッシャレギュレータ112より燃料タンク100内に戻される燃料量は大きくは変化せず、ある程度の量の燃料が燃料タンク100内に戻される。例えば、エンジンのアイドリング時においては、燃料ポンプ102からエンジンに供給される燃料量は極少量となるが、それよりも多くの燃料がプレッシャレギュレータ112より燃料タンク100内に戻される。第2実施形態の燃料供給装置では、プレッシャレギュレータ112から噴出される燃料によって制御回路部114を冷却するため、エンジンの運転状態によらず制御回路部114を充分に冷却することができる。
さらに、本実施形態では、制御モジュールを構成する部品のうち発熱性の電子部品126,128が燃料タンク100の内側に配され、これらよりも発熱量の小さい部品120,122が燃料タンク100の外側に配される。このため、発熱性の電子部品126,128が配された部分にプレッシャレギュレータ112から噴出された燃料が接触することとなり、制御モジュールを効果的に冷却することができる。
また、本実施形態では、セットプレート110に対して制御回路部114を略垂直に取付けることで、制御回路部114の一部を燃料タンク100内に突出させる。このため、燃料タンク100内に多くの燃料が貯留されている状態では、燃料タンク100内の燃料に制御回路部114が直接浸されることとなる。したがって、制御回路部114を効果的に冷却することができる。
図24に示す燃料供給装置は鞍型の燃料タンク140に設置される。燃料タンク140は、仕切り部140aによってメインタンク室とサブタンク室に分割されている。メインタンク室にはリザーブカップ142が設置され、リザーブカップ142内にサクションフィルタ148、燃料ポンプ146及び燃料フィルタ150が収容されている。燃料ポンプ146から吐出される燃料の一部は、燃料吐出管162より後述するジェットポンプ166に供給され、残りは燃料吐出管156を通って燃料フィルタ150に供給される。燃料フィルタ150から吐出される燃料の一部が燃料配管152に流れ、残りが燃料吐出流路158及び燃料吐出口160より燃料タンク140外に吐出される。燃料配管152の先端にはジェットポンプ154が設けられている。ジェットポンプ154からリザーブカップ142内に燃料を噴射することで、メインタンク室の燃料をリザーブカップ142内に吸引するようになっている。
燃料タンク140のサブタンクにはジェットポンプ166が設置される。ジェットポンプ166には、燃料配管164を介して燃料吐出管162が接続されている。したがって、燃料ポンプ146から吐出された燃料の一部がジェットポンプ166に供給されるようになっている。ジェットポンプ166と隣接して燃料吸入管168が配されている。燃料吸入管168には、ジェットポンプ166から噴射された燃料が流れるようになっている。ジェットポンプ166から燃料が燃料吸入管168に向かって燃料を噴射することで、サブタンク室内の燃料を燃料吸入管168内に吸引するようになっている。燃料吸入管168には燃料配管170が接続され、燃料配管170には燃料噴射管172が接続されている。このため、ジェットポンプ166によって燃料吸入管168に吸入された燃料は、燃料噴射管172からメインタンク室内に噴射される。燃料噴射管172から噴射される燃料は、制御回路部114に噴きかけられ、制御回路部114を冷却するために用いられる。したがって、図24に示す例では、燃料吐出管162、燃料配管164,170、ジェットポンプ166、燃料吸入管168及び燃料噴射管172によって、燃料タンク140内の燃料を燃料タンク140内で循環させる燃料循環手段が構成されている。
図24に示す燃料供給装置においても、燃料タンク140内を循環する燃料によって制御回路部114を冷却するため、燃料供給装置からエンジンに供給される燃料が過剰に温められることを抑制することができる。
図25,26に示す例では、制御回路部114に放熱板176が設けられる。放熱板176の一方の面には発熱性の電子部品126,128が配され、放熱板176の他方にはヒートシンク124が配される。したがって、電子部品126,128の熱は、ヒートシンク124及び放熱板176に伝達される。放熱板176には、プレッシャレギュレータから噴出される燃料や、ジェットポンプにより汲み上げられた燃料が噴きかけられ、放熱板176を冷却する。このような制御回路部114に放熱板176を設けることで、噴射される燃料との接触時間及び接触面積が拡大し、制御回路部114を効率的に冷却することができる。
また、図40,41に示すように、放熱板204にネジ208を用いて金属製の網206を接続することもできる。金属性の網206は柔軟性を有するため、燃料タンクの底面に撓んだ状態で接触することができる。このため、燃料供給装置が取付けられる燃料タンクが変わり、その上面(セットプレートが取り付けられる面)から底面までの距離が変わっても、同一長さの網206を用いることができる。また、金属製の網206が燃料タンク内の燃料に浸漬されるため放熱板204の放熱性が向上し、また、金属製の網206を伝わりながら燃料が落下するためその落下音を低減することができる。
本明細書または図面に説明した技術要素は、単独であるいは各種の組み合わせによって技術的有用性を発揮するものであり、出願時請求項記載の組み合わせに限定されるものではない。また、本明細書または図面に例示した技術は複数目的を同時に達成するものであり、そのうちの一つの目的を達成すること自体で技術的有用性を持つものである。
10・・セットプレート
14・・回路ケース
22・・フィルタケース
30・・燃料ポンプケース
32・・放熱板
44・・ヒートシンク
46,48・・電子素子
50・・コンデンサ
52・・チョークコイル
56・・バスバー
Claims (14)
- 燃料タンクに取付けられ、燃料タンク内に貯留されている燃料を燃料タンク外に吐出する燃料供給装置であり、
燃料タンクの取付穴に取付けられ、その取付穴を塞ぐセットプレートと、
セットプレートの内側の面に取付けられる電動式の燃料ポンプと、
セットプレートの外側の面に取付けられ、外部から供給された電力により燃料ポンプを駆動する制御モジュールと、
制御モジュールで発生する熱を放熱する放熱部材と、を備え、
放熱部材の一端が制御モジュールに熱的に接続される一方で、放熱部材の他端がセットプレートの内側の面から下方に向かって燃料タンク内に突出しており、放熱部材の少なくとも一部が燃料タンク内の燃料に浸され、放熱部材から燃料タンク内の燃料全体に熱が伝熱されることを特徴とする燃料供給装置。 - 放熱部材の長さが調整できることを特徴とする請求項1に記載の燃料供給装置。
- 前記制御モジュールは発熱性の電子素子を含んで構成されており、
前記放熱部材は板状に形成された放熱板であり、その中間部において折り曲げられており、
その放熱板の折り曲げ部から一方の側がセットプレートの内側の面から下方に向かって燃料タンク内に突出しており、折り曲げ部から他方の側の面上に制御モジュールの発熱性の電子素子が配されていることを特徴とする請求項1または2に記載の燃料供給装置。 - 前記制御モジュールは発熱性の電子素子を含んで構成されており、
前記放熱部材は棒状に形成された冷却棒であり、その冷却棒には板状の頭部が設けられており、
冷却棒の頭部より下方の部分がセットプレートの内側の面から下方に向かって燃料タンク内に突出しており、冷却棒の頭部の上に制御モジュールの発熱性の電子素子が配されていることを特徴とする請求項1または2に記載の燃料供給装置。 - セットプレートの内側の面には、さらに、燃料ポンプから吐出される燃料から異物を除去する燃料フィルタが取付けられており、
燃料ポンプの軸線に対して垂直な面内において燃料ポンプと燃料フィルタを収容できる最小半径の円を描いたとき、その円内に前記放熱部材のセットプレートの内側の面から突出する部分が配されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の燃料供給装置。 - セットプレートの材料は樹脂であり、
放熱板は金属であり、
セットプレートと放熱板がインサート成形によって一体に成形されており、放熱板はセットプレート内に埋設される部分において厚さ方向に貫通する貫通孔が形成されていることを特徴とする請求項3に記載の燃料供給装置。 - 放熱板は折り曲げられていない状態でセットプレートに一体に成形され、一体成形された後に折り曲げられることを特徴とする請求項6に記載の燃料供給装置。
- セットプレートの内側の面には、さらに、燃料ポンプから吐出される燃料の圧力を調整するプレッシャレギュレータと、そのプレッシャレギュレータにより燃料タンク内に戻される燃料を排出する排出部が設けられており、その排出部の位置及び戻り燃料の排出方向が、排出部から排出される燃料が放熱部材に向かって流れるように調整されていることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の燃料供給装置。
- 燃料タンク内を循環する燃料が流れる燃料循環通路をさらに備えており、前記放熱部材と燃料循環通路とが熱的に接続されていることを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載の燃料供給装置。
- 燃料タンク内の燃料を循環させる燃料循環手段をさらに備えており、
燃料循環手段は、循環燃料を燃料タンク内に噴出する燃料噴出口を有しており、その燃料噴出口から噴出された燃料を放熱部材に噴きかけることによって制御モジュールが冷却されることを特徴とする請求項1〜9のいずれかに記載の燃料供給装置。 - 燃料循環手段は、燃料タンク内の燃料を燃料タンク内で循環させることを特徴とする請求項10に記載の燃料供給装置。
- 燃料循環手段は、燃料ポンプによって圧送される燃料の余剰燃料を燃料タンク内に戻すリリーフ手段をさらに有していることを特徴とする請求項10または11に記載の燃料供給装置。
- 燃料循環手段は、燃料ポンプによって圧送される燃料の一部を用いて発生させた負圧により燃料タンク内の燃料を吸引する手段をさらに有していることを特徴とする請求項10〜12のいずれかに記載の燃料供給装置。
- 制御モジュールを収容するケースをさらに備えており、
ケースがセットプレートに対して略垂直に設けられると共にその一部が燃料タンク内に突出することで制御モジュールの一部が燃料タンク内側に配置されており、
制御モジュールの発熱性の電子部品が燃料タンク内側に配される一方でそれ以外の部品が燃料タンク外側に配されていることを特徴とする請求項1〜13のいずれかに記載の燃料供給装置。
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