JPH08226357A - 内燃機関の燃料供給装置 - Google Patents

内燃機関の燃料供給装置

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JPH08226357A
JPH08226357A JP7031115A JP3111595A JPH08226357A JP H08226357 A JPH08226357 A JP H08226357A JP 7031115 A JP7031115 A JP 7031115A JP 3111595 A JP3111595 A JP 3111595A JP H08226357 A JPH08226357 A JP H08226357A
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JP
Japan
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fuel
storage chamber
pump
negative pressure
filter
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JP7031115A
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English (en)
Inventor
Kazuhiro Minamitani
和広 南谷
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Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
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Publication date
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    • F02M37/00Apparatus or systems for feeding liquid fuel from storage containers to carburettors or fuel-injection apparatus; Arrangements for purifying liquid fuel specially adapted for, or arranged on, internal-combustion engines
    • F02M37/0047Layout or arrangement of systems for feeding fuel
    • F02M37/0052Details on the fuel return circuit; Arrangement of pressure regulators
    • F02M37/0058Returnless fuel systems, i.e. the fuel return lines are not entering the fuel tank
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
    • F02MSUPPLYING COMBUSTION ENGINES IN GENERAL WITH COMBUSTIBLE MIXTURES OR CONSTITUENTS THEREOF
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    • F02M37/0088Multiple separate fuel tanks or tanks being at least partially partitioned
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
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    • B60KARRANGEMENT OR MOUNTING OF PROPULSION UNITS OR OF TRANSMISSIONS IN VEHICLES; ARRANGEMENT OR MOUNTING OF PLURAL DIVERSE PRIME-MOVERS IN VEHICLES; AUXILIARY DRIVES FOR VEHICLES; INSTRUMENTATION OR DASHBOARDS FOR VEHICLES; ARRANGEMENTS IN CONNECTION WITH COOLING, AIR INTAKE, GAS EXHAUST OR FUEL SUPPLY OF PROPULSION UNITS IN VEHICLES
    • B60K15/00Arrangement in connection with fuel supply of combustion engines or other fuel consuming energy converters, e.g. fuel cells; Mounting or construction of fuel tanks
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    • B60K2015/03118Multiple tanks, i.e. two or more separate tanks
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Abstract

(57)【要約】 【目的】リターンパイプを必要最低限にした構成を鞍型
状燃料タンクにも適用可能とし、フューエルフィルタが
圧力損失を生じた場合にもジェットポンプを機能させ
る。 【構成】燃料供給装置12は燃料タンク14、フューエルポ
ンプ21、プレッシャレギュレータ26、ジェットポンプ33
及び第2のフューエルフィルタ49を備える。タンク14は
互いに離間する第1貯留室15及び第2貯留室16を有す
る。ポンプ21は第1貯留室15内の燃料を吸引及び吐出し
てインジェクタ13に供給する。レギュレータ26はポンプ
21から吐出された燃料の一部を余剰燃料として戻し、イ
ンジェクタ13への供給燃料の圧力を調整する。ポンプ33
は余剰燃料を自身のノズルから噴射させることにより負
圧室に負圧を生じさせ、第2貯留室16内の燃料を負圧室
へ吸引し、ノズルからの余剰燃料とともに噴出する。フ
ィルタ49はレギュレータ26及びポンプ33間の導出パイプ
37に設けられ、余剰燃料を濾過する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は内燃機関に燃料を供給す
るための燃料供給装置に係り、より詳しくはプレッシャ
レギュレータを燃料タンク内に配置することによりリタ
ーンパイプを必要最低限に構成したリターンレスタイプ
と称する燃料供給装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】車両用内燃機関の燃料を貯留するための
燃料タンクとしては、底面をほぼ平らに形成したものが
一般的である。しかし、近年では、四輪駆動車等の駆動
系や排気系を構成する部品との干渉を回避するために、
燃料タンクの底部に凹所を設けて鞍型状とし、その凹所
において前記部品を跨ぐようにして取付けられるものも
現出している。後者のタイプでは、燃料タンクの下部が
凹所によって二つの貯留室(第1貯留室及び第2貯留
室)に仕切られるので、フューエルポンプによって一方
の貯留室のみから燃料を吸引したのでは、他方の貯留室
に燃料が残ってしまう。
【0003】そこで、例えば、特公平5−24351号
公報では、図3に示すようなジェットポンプ51を用い
た燃料供給装置52が提案されている。この技術による
と、フューエルポンプ53の作動にともない、第1貯留
室54内の燃料55が吸引及び吐出される。吐出された
燃料はフューエルフィルタ57等を介して内燃機関58
のインジェクタ59に供給され、ここから噴射される。
プレッシャレギュレータ61は、フューエルポンプ53
から吐出された燃料の一部を余剰燃料とし、これをリタ
ーンパイプ62を経由させて燃料タンク63内へ戻すこ
とにより、前記インジェクタ59への供給燃料の圧力を
調整する。燃料タンク63内へ戻された燃料はジェット
ポンプ51の内部へ流れ込み、ノズル64から噴射され
る。噴射により負圧室65内が減圧されて負圧となり、
第2貯留室66内の燃料が吸い込みパイプ67を経由し
て同負圧室65へ吸い込まれる。吸い込まれた燃料は、
前記ノズル64から噴射された余剰燃料とともに第1貯
留室54へ噴出される。
【0004】一方、前述したような、底面をほぼ平らに
形成した通常の燃料タンクを搭載した車両においては、
リターンレスタイプと称する燃料供給装置が採用される
場合がある。このタイプは、フューエルポンプ及びプレ
ッシャレギュレータをともに燃料タンク内に配置してリ
ターンパイプを必要最低限の長さにし、全体の構成を簡
略化しようとするものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところが、前記のよう
に鞍型状の燃料タンク63にリターンレスタイプの燃料
供給装置を適用しようとすると、フューエルポンプ、プ
レッシャレギュレータ、ジェットポンプ、フューエルフ
ィルタの配置の仕方によっては、そのジェットポンプが
本来の機能を発揮しなくなるおそれがある。この場合、
第2貯留室内の燃料を第1貯留室へ移送できなくなる。
【0006】この現象について説明すると、通常、フュ
ーエルフィルタにより捕捉される異物の量が増えるに従
い、燃料が同フューエルフィルタを通過する際の抵抗が
増加することで、フューエルフィルタによる燃料の圧力
損失が増加し、該フューエルフィルタ上流側の圧力が上
昇する。この現象が、仮に、フューエルポンプの下流に
プレッシャレギュレータ、ジェットポンプ及びフューエ
ルフィルタが順に配置されている場合に起こったとする
と、ジェットポンプにおける負圧室内の圧力が上昇し、
その結果、たとえノズルから余剰燃料が噴射されたとし
ても、同負圧室に負圧が発生しなくなる場合があり、第
2貯留室内の燃料がジェットポンプによって吸引されな
くなってしまう。
【0007】本発明は前述した事情に鑑みてなされたも
のであり、その目的はリターンパイプを必要最低限にし
た構成を鞍型状の燃料タンクにも適用可能とし、フュー
エルフィルタが圧力損失を生じた場合にもジェットポン
プを機能させることのできる内燃機関の燃料供給装置を
提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明は、内燃機関の燃料を貯留するための容器であ
り、その容器の下部には、互いに離間して位置する第1
貯留室及び第2貯留室を有する鞍型状の燃料タンクと、
いずれか一方の貯留室に配置され、その貯留室内の燃料
を吸引及び吐出して内燃機関へ供給するためのフューエ
ルポンプと、前記フューエルポンプが配置された貯留室
と同一の貯留室内に配置され、同フューエルポンプから
吐出された燃料の一部を余剰燃料として戻すことによ
り、前記内燃機関への供給燃料の圧力を調整するプレッ
シャレギュレータと、前記フューエルポンプが配置され
た貯留室と同一の貯留室内に配置され、前記余剰燃料を
ノズルから噴射させることにより同ノズル近傍の負圧室
に負圧を生じさせ、前記フューエルポンプが配置された
貯留室とは異なる貯留室内の燃料を前記負圧室へ吸引
し、同燃料をノズルからの余剰燃料とともに吐出させる
ジェットポンプと、前記フューエルポンプが配置された
貯留室と同一の貯留室内において、前記プレッシャレギ
ュレータ及びジェットポンプ間の燃料通路途中に設けら
れ、前記余剰燃料を濾過するフューエルフィルタとを備
えている。
【0009】
【作用】燃料タンクの一方の貯留室に配置されたフュー
エルポンプが作動すると、その貯留室内の燃料が吸引及
び吐出され、内燃機関へ供給される。この際、フューエ
ルポンプから吐出された燃料の一部は、プレッシャレギ
ュレータにより余剰燃料として戻される。この余剰燃料
の戻しにより、内燃機関への供給燃料の圧力が調整され
る。
【0010】一方、フューエルポンプの配置されていな
い貯留室内の燃料は、ジェットポンプにより次のように
して内燃機関へ供給される。プレッシャレギュレータを
通過した余剰燃料はジェットポンプ内に入り込み、ノズ
ルから噴射される。この噴射にともないノズル近傍の負
圧室が減圧されて負圧が発生する。この負圧により、フ
ューエルポンプの配置されていない貯留室内の燃料が負
圧室へ吸い込まれる。この燃料は前記ノズルからの余剰
燃料とともに、フューエルポンプの配置されている貯留
室へ噴出される。噴出された燃料は前記したようにフュ
ーエルポンプによって吸引及び吐出され、内燃機関へ供
給される。従って、燃料タンク内の燃料が少なくなる
と、第1貯留室内の燃料と第2貯留室内の燃料とが別れ
てしまうが、いずれの貯留室内の燃料も確実に内燃機関
へ供給される。
【0011】ここで、プレッシャレギュレータを通過し
た余剰燃料は、同レギュレータ及びジェットポンプ間の
燃料通路途中に設けられたフューエルフィルタによって
濾過される。つまり、余剰燃料中に含まれている異物が
フューエルフィルタによって捕捉される。このため、異
物がフューエルポンプ内に吸引されることが防止され、
同ポンプの構成部品の摩耗が抑制される。
【0012】フューエルフィルタでの余剰燃料の濾過に
より、同フィルタでは余剰燃料の圧力損失が次第に大き
くなってゆく。換言すると、余剰燃料がフューエルフィ
ルタを通過しにくくなる。この際、仮にフューエルフィ
ルタがジェットポンプの下流に配置されているとする
と、やがて余剰燃料が負圧室内に貯留し始める。する
と、たとえノズルから余剰燃料が噴射されても負圧室に
負圧が生じなくなる。
【0013】しかし、本発明では、フューエルフィルタ
がジェットポンプの上流に配置されているので、負圧室
には余剰燃料が貯留しない。このため、余剰燃料がフュ
ーエルフィルタを通過してノズルから噴射される限り、
負圧室には負圧が発生することになる。その結果、フュ
ーエルフィルタでの圧力損失が大きくなった場合でも、
フューエルポンプの配置されていない貯留室内の燃料が
負圧室へ吸い込まれて、フューエルポンプの配置されて
いる貯留室へ噴出される。
【0014】
【実施例】以下、本発明を具体化した一実施例を図1,
2に従って説明する。四輪駆動車等の車両には、図1に
示すように、原動機である多気筒内燃機関11と、その
内燃機関11へ燃料を供給するための燃料供給装置12
とが搭載されている。内燃機関11には、電磁弁を内蔵
した複数本のインジェクタ(燃料噴射弁)13が気筒毎
に取付けられている。各インジェクタ13には燃料供給
装置12から高圧の燃料が導入されている。各インジェ
クタ13においては、電磁弁の非通電時には前記燃料の
噴射が遮断されるが、通電時にはその通電時間に応じた
量の燃料が噴射される。
【0015】燃料供給装置12は、前記インジェクタ1
3への供給燃料を貯留するための燃料タンク14を備え
ている。本実施例では、燃料タンク14と車両の駆動系
や排気系を構成する部品との干渉を防止するために、同
タンク14が鞍型状に形成されている。より詳しくは燃
料タンク14は、互いに離間して位置する第1貯留室1
5及び第2貯留室16を備えている。両貯留室15,1
6は、各々の上部において連通室17にて相互に連通さ
れている。この燃料タンク14は、両貯留室15,16
及び連通室17によって囲まれた凹所18において、駆
動系の構成部品や排気系の構成部品を跨ぐようにして取
付けられる。燃料タンク14がこのような特殊な形状を
なしているために、燃料の液面が連通室17よりも低く
なると、第1貯留室15内の燃料19と、第2貯留室1
6内の燃料20とが分断されることになる。
【0016】第1貯留室15内には、燃料19を吸引及
び吐出するフューエルポンプ21が配置されている。フ
ューエルポンプ21の吐出口22からはフィードパイプ
23が延出し、その先端は、前記インジェクタ13に取
付けられた共通のデリバリパイプ24に接続されてい
る。デリバリパイプ24は、フィードパイプ23を経由
してきた所定圧の燃料を各インジェクタ13に分配す
る。
【0017】なお、フィードパイプ23の途中には、フ
ューエルポンプ21から吐出された燃料を濾過するため
の第1のフューエルフィルタ25が介在されている。こ
のフィルタ25は燃料タンク14の内部に配置されても
よいし、外部に配置されてもよい。
【0018】前記第1貯留室15内には、燃料の入口2
7及び出口28を有するプレッシャレギュレータ26が
配置されている。この入口27と前記フィードパイプ2
3とは導入パイプ29によって相互に連通されている。
プレッシャレギュレータ26は、フィードパイプ23内
を流通する燃料の圧力に応じて入口27及び出口28間
を開閉するための弁(図示しない)を内蔵している。そ
して、この開閉によりプレッシャレギュレータ26は、
フィードパイプ23内の燃料の一部を余剰燃料として第
1貯留室15へ戻し、前記インジェクタ13への供給燃
料の圧力を調整する。
【0019】第1貯留室15内には、上部構成部材31
及び下部構成部材32を連結してなるジェットポンプ3
3が配設されている。図2に示すように、上部構成部材
31の上部には接続部34が形成され、下部にはノズル
35が形成されている。上部構成部材31には、接続部
34の上端面及びノズル35の下端面において開口する
燃料通路36が貫設されている。ノズル35内における
燃料通路36は、そのノズル35の下側ほど縮径してい
る。この接続部34と前述したプレッシャレギュレータ
26の出口28とは、燃料通路を構成する導出パイプ3
7によって相互に連通されており、同パイプ37を経て
接続部34へ流入した余剰燃料はノズル35から下方へ
向けて噴射される。
【0020】一方、下部構成部材32にはその上下両端
面において開口する燃料通路38が貫設されており、同
通路38の上部には前記ノズル35が入り込んでいる。
燃料通路38の上下方向のほぼ中央部分には絞り39が
形成されており、他の部分よりも流路面積が狭くなって
いる。燃料通路38の絞り39よりも上側部分であっ
て、前記ノズル35の周囲は負圧室41となっている。
そして、ノズル35から燃料が噴射されると、同ノズル
35周囲の気体が噴射燃料により吸引され、負圧室41
内が減圧されて負圧となる。
【0021】下部構成部材32の上部外周には略L字状
をなす接続部42が突設されている。下部構成部材32
には、接続部42の上端面及び前記燃料通路38に開口
する吸引通路43が貫設されている。燃料タンク14内
には第1貯留室15、連通室17及び第2貯留室16に
わたって延びる吸い込みパイプ44が配置されている。
同パイプ44の一端は接続部42に接続され、他端は第
2貯留室16の底面近傍に位置している。
【0022】下部構成部材32の下端には略J字状に湾
曲形成されたガイド部材45が取付けられている。ガイ
ド部材45は、下部構成部材32から下方へ噴射される
燃料の向きをフューエルポンプ21側へ変えるととも
に、同噴射燃料が燃料タンク14の底面に直接当たって
気泡を生ずるのを防止する。
【0023】さらに、ジェットポンプ33は燃料通路3
6内の余剰燃料の圧力を調整するためのリリーフ機能を
有している。より詳しくは、上部構成部材31には、そ
の内周面と外周面とを繋ぐリリーフ通路46が形成され
ている。リリーフ通路46の途中には、同通路46を開
閉する弁体47と、リリーフ通路46を閉塞する方向へ
弁体47を付勢するスプリング48とが設けられてい
る。そして、余剰燃料の圧力がスプリング48の付勢力
に打ち勝つと、弁体47が移動してリリーフ通路46が
開放され、余剰燃料が同通路46から第1貯留室15へ
排出される。この排出により、余剰燃料の圧力が所定の
値以上となる不具合が防止される。
【0024】前記したように燃料圧力の調整のためのプ
レッシャレギュレータ26が燃料タンク14内に配置さ
れている。このことから、同レギュレータ26が燃料タ
ンク14の外部(例えばデリバリパイプ24)に配置さ
れた場合に、燃料をデリバリパイプ24から燃料タンク
14まで導くためのリターンパイプは省略されている。
【0025】ところで、本実施例においては、第1貯留
室15内において、プレッシャレギュレータ26とジェ
ットポンプ33との間の導出パイプ37の途中に第2の
フューエルフィルタ49が配置されている。このフィル
タ49は、導出パイプ37を流通する余剰燃料を濾過す
る。この第2のフューエルフィルタ49においては、余
剰燃料の濾過にともない捕捉する異物の量が増えるに従
い、余剰燃料通過時の圧力損失が増加する。
【0026】次に、前記のように構成された本実施例の
作用及び効果について説明する。フューエルポンプ21
が作動すると、第1貯留室15内の燃料が吸引及び吐出
され、インジェクタ13へ供給される。この際、フュー
エルポンプ21から吐出された燃料の一部は、プレッシ
ャレギュレータ26により余剰燃料として第1貯留室1
5へ戻される。この余剰燃料の戻しにより、インジェク
タ13への供給燃料の圧力が調整される。
【0027】一方、フューエルポンプ21の配置されて
いない第2貯留室16内の燃料は、ジェットポンプ33
により次のようにしてインジェクタ13へ供給される。
ジェットポンプ33では、前記余剰燃料がノズル35か
ら噴射される。この噴射にともないノズル35周囲の負
圧室41が減圧されて負圧が発生する。この負圧は吸い
込みパイプ44を介して第2貯留室16内の燃料20に
も作用する。この負圧により、燃料20は吸い込みパイ
プ44を経由してジェットポンプ33の負圧室41へ吸
い込まれる。この燃料は、前記ノズル35からの余剰燃
料とともに第1貯留室15へ噴出される。噴出された燃
料は前記したようにフューエルポンプ21によって吸引
及び吐出され、インジェクタ13へ供給される。従っ
て、燃料タンク14内の燃料が少なくなると、凹所18
により第1貯留室15内の燃料19と第2貯留室16内
の燃料20とが分断されてしまうが、いずれの貯留室1
5,16内の燃料19,20も確実にインジェクタ13
へ供給される。
【0028】ここで、プレッシャレギュレータ26の出
口28からの余剰燃料は、同レギュレータ26及びジェ
ットポンプ33間の導出パイプ37途中に設けられた第
2のフューエルフィルタ49によって濾過される。つま
り、余剰燃料中に含まれている異物が同フィルタ49に
よって捕捉される。このため、余剰燃料中に含まれてい
る異物がフューエルポンプ21内に吸引されることが防
止され、同ポンプ21の構成部品の異物による摩耗が抑
制される。
【0029】前記濾過により、第2のフューエルフィル
タ49では余剰燃料の圧力損失が次第に大きくなってゆ
く。換言すると、余剰燃料が第2のフューエルフィルタ
49を通過しにくくなる。この際、仮に同フィルタがジ
ェットポンプの下流に配置されているとすると、やがて
余剰燃料が負圧室内に貯留し始める。すると、たとえノ
ズルから余剰燃料が噴射されても負圧室に負圧が生じな
くなる。
【0030】しかし、本実施例では、第2のフューエル
フィルタ49がジェットポンプ33の上流に配置されて
いるので、ノズル35から噴射された余剰燃料は燃料通
路38を通過してジェットポンプ33から噴出される。
負圧室41には余剰燃料が貯留しない。このため、余剰
燃料が第2のフューエルフィルタ49を通過してノズル
35から噴射される限り、負圧室41には負圧が発生す
ることになる。その結果、第2のフューエルフィルタ4
9での圧力損失が大きくなった場合でも、フューエルポ
ンプ21の配置されていない第2貯留室16内の燃料が
負圧室41へ吸い込まれて、同ポンプ21の配置されて
いる第1貯留室15へ噴出される。
【0031】このように本実施例の燃料供給装置によれ
ば、第2のフューエルフィルタ49が圧力損失を生じた
場合にもジェットポンプ33を正常に機能させることが
できる。第2貯留室16内の燃料を第1貯留室15へ移
送して、同燃料をフューエルポンプ21によってインジ
ェクタ13へ確実に供給することができる。
【0032】別の表現をすると、第2のフューエルフィ
ルタがジェットポンプの下流に配置されている場合にお
いて、長期間にわたり負圧室で負圧を発生させようとす
るには、異物を捕捉しても圧力損失が大きくならないよ
うにすることが重要である。そのためには、容量(大き
さ)の大きなフューエルフィルタを用いる必要がある。
これは、燃料供給装置全体の大型化の原因となる。これ
に対し、本実施例では前述したように、長期間にわたる
使用によっても負圧室41に余剰燃料が貯留せず、同負
圧室41に負圧が発生する。このため、第2のフューエ
ルフィルタ49の容量は小さくてすみ、燃料供給装置1
2の小型化を図るうえで有利である。
【0033】さらに、本実施例では、フューエルポンプ
21、プレッシャレギュレータ26、第2のフューエル
フィルタ49及びジェットポンプ33をまとめて第1貯
留室15内に配置している。このため、プレッシャレギ
ュレータ26及び第2のフューエルフィルタ49の少な
くとも一つを連通室17や第2貯留室16に配置した場
合に比較して、配管(導入パイプ29、導出パイプ37
等)を短くすることもできる。
【0034】なお、本発明は次に示す別の実施例に具体
化することができる。 (1)フューエルポンプ21、プレッシャレギュレータ
26、第2のフューエルフィルタ49及びジェットポン
プ33を、第1貯留室15に代えて第2貯留室16内に
配置してもよい。
【0035】(2)前記実施例では、ノズル35におけ
る噴口の径を変更したり、スプリング48の種類を変え
てリリーフ圧を調整したりすることにより、ジェットポ
ンプ33の性能(吸引量、噴出量等)を適宜に設定変更
することができる。
【0036】
【発明の効果】以上詳述したように本発明によれば、プ
レッシャレギュレータとジェットポンプとの間の燃料通
路途中に余剰燃料を濾過するためのフューエルフィルタ
を設けたので、リターンレスタイプと称する燃料供給装
置を鞍型状の燃料タンクにも適用できる。そして、フュ
ーエルフィルタが圧力損失を生じた場合にもジェットポ
ンプを正常に機能させることができる。そのため、燃料
タンクにおいて、フューエルポンプの配置されていない
貯留室内の燃料を、フューエルフィルタでの圧力損失の
大小にかかわらず他方の貯留室へ確実に移送し、フュー
エルポンプにて内燃機関へ供給することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】一実施例の燃料供給装置を示す概略構成図。
【図2】ジェットポンプの断面図。
【図3】従来の燃料供給装置を示す概略構成図。
【符号の説明】
11…内燃機関、14…燃料タンク、15…第1貯留
室、16…第2貯留室、19,20…燃料、21…フュ
ーエルポンプ、26…プレッシャレギュレータ、33…
ジェットポンプ、35…ノズル、37…燃料通路を構成
する導出パイプ、41…負圧室、49…第2のフューエ
ルフィルタ。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内燃機関の燃料を貯留するための容器で
    あり、その容器の下部には、互いに離間して位置する第
    1貯留室及び第2貯留室を有する鞍型状の燃料タンク
    と、 いずれか一方の貯留室に配置され、その貯留室内の燃料
    を吸引及び吐出して内燃機関へ供給するためのフューエ
    ルポンプと、 前記フューエルポンプが配置された貯留室と同一の貯留
    室内に配置され、同フューエルポンプから吐出された燃
    料の一部を余剰燃料として戻すことにより、前記内燃機
    関への供給燃料の圧力を調整するプレッシャレギュレー
    タと、 前記フューエルポンプが配置された貯留室と同一の貯留
    室内に配置され、前記余剰燃料をノズルから噴射させる
    ことにより同ノズル近傍の負圧室に負圧を生じさせ、前
    記フューエルポンプが配置された貯留室とは異なる貯留
    室内の燃料を前記負圧室へ吸引し、同燃料をノズルから
    の余剰燃料とともに噴出させるジェットポンプと、 前記フューエルポンプが配置された貯留室と同一の貯留
    室内において、前記プレッシャレギュレータ及びジェッ
    トポンプ間の燃料通路途中に設けられ、前記余剰燃料を
    濾過するフューエルフィルタとを備えた内燃機関の燃料
    供給装置。
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