JP4408989B2 - 温度スイッチ - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、請求項1の前文に記載した温度スイッチ、特に調節可能な温度調節器である温度スイッチに関するものである。
【0002】
前記温度スイッチは、力即ち動力の伝達手段によってスナップ・スイッチのスイッチ・バネの上において機能するように成した、温度感受性膨張要素を有する。前記スイッチ・バネのための過負荷安全装置も存在する。前記過負荷安全装置は、前記膨張要素と前記スイッチ・バネの間において前記力伝達手段と共に協働して、特には前記力伝達手段の力の流れの中に設置されるように成した、少なくとも1つのショック・アブソーバ即ちバッファを有する。前記ショック・アブソーバは、スイッチ・ポイントにおける前記スイッチ・バネの作動力に関連する限界の力の上では寸法が変更可能であり即ち可撓性であるが、前記温度限界の下では実質的に柔軟性を欠くものであり即ち剛直である。
【0003】
【従来の技術】
そのような温度スイッチは、ドイツ特許公開196 27 969号から公知である。それは、力伝達手段即ち力を伝達する力伝達要素として機能するロッカーを有するものであり、前記ロッカーは、挿入されたショック・アブソーバ要素を使用する温度液圧膨張システムの膨張カプセル即ちダイアスタットによって操作され、前記スナップ・バネの上において機能する。前記ショック・アブソーバ要素は、相互に係合する2つのカップ形状の2分割部分によって形成される閉鎖カプセルを含んで成り、それらの2分割部分の間において、圧縮バネがプレテンションを掛けられる。前記ショック・アブソーバは、完全に剛直な様式において所定の力の範囲内における前記ダイアスタットのスイッチング力を伝達するものであり、前記スナップ・バネの作動は、前記力の範囲内で行われるが、それは、可撓的なものであり、その力の範囲を超過する過負荷と共に伸縮的に摺動する。3部分式ショック・アブソーバ要素の金属カプセルの一方の2分割部分は、固定的な様式で前記ダイアスタットに対して取り付けられる。前記温度調節器の取付けの間に、前記バネが挿入され、プレテンションを産み出すべく、それは、もう一方のカプセル部分の支援を受けて圧縮され、それらのカプセル部分は、爪に被せて曲げることによって相互に接続される。前記膨張要素に対して取り付けられた前記ショック・アブソーバ要素は、更なる取付けの間に、操作レバーの上に取り付けられる。このシステムは、申し分のない様式で機能するが、特に設置即ち取付けに関して、非常に複雑な製品を有するものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の課題は、安価に製造されて容易に組み立てられ得るように成した、上述の形式の温度スイッチを提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
この課題は、請求項1の特徴を有する温度スイッチによって解決される。
【0006】
【発明の実施の形態】
本発明に拠れば、前記ショック・アブソーバ及び前記力伝達手段は、クッション付き力伝達ユニットと呼ばれる標準ユニットを構成するものであり、即ち、前記標準ユニットは、前記膨張要素と前記スイッチ・バネの間における力伝達の関数と前記ショック・アブソーバの関数との両者を結合させ、その力の限界の下では剛直な力伝達要素として機能するが、その力の限界の上では前記力の伝達に対して所定の柔軟性を導入するのである。本発明は、負荷従属的にクッション処理され即ち減衰される力伝達ユニット及びサブアセンブリとしてのスナップ・スイッチによって本質的に形成される完成したスナップ作用機構を、例えば前記温度スイッチの基部に対して且つ前記膨張システムから独立して事前取付けすることを可能にする。更なる設置の目的に関して、前記膨張要素を含んで成る前記サブアセンブリは、前記膨張要素と前記スナップ作用機構の間に締付けを設ける必要なしに、取り付けられて任意選択的に調節されることが可能である。前記ショック・アブソーバによって形成される超過圧力保護装置を前記力伝達手段の中に組み込むことの結果として、そのような温度スイッチに関して市販の標準的な膨張要素を利用することが可能になる。何故なら、前記完成した装置が、過負荷保護の目的のために、前記スナップ作用機構の中に、特には前記スイッチ・バネを作動させる前記力伝達手段の中に組み込まれるからである。加えて、クッション付き力伝達ユニットの場合、ショック・アブソーバと力伝達手段の相対的な位置は、前記温度スイッチの組立てに先立って固定されるものであり、それが、幾何学的形状によって生じるスイッチングの不正確さを最小限にすることを可能にする。
【0007】
1つの好適な実施例では、前記力伝達手段は、少なくとも1つのレバーを備えたレバー機構を有し、前記レバーは、好ましくはナイフ・エッジ軸受けの様式で一方の側面において支持され、及び/又はレバー・アームを有し、前記レバー・アームは、好ましくは点状接触して前記スイッチ・バネの上において機能する。レバーは、その力の伝達が有効レバー長さに関して選択され得るように成した、単純な力伝達要素である。力の伝達は、1:1で生じ得るものであるが、好適には、力を増大させるか又は力を減少させる様式で機能する。伝達レバーは、前記スナップ・バネの感度を増大させるために使用されることが可能である。特に単純な実施例は、前記レバーは、スイッチ・バネ支持体の上に被せられ、そこで支持されるものであるか、或いは、前記スイッチ・バネ支持体の凹部の中において又は例えばスイッチ基部の独立した凹部の中において案内されることが可能であるように成した、実質的にL字形のレバーを備えて達成される。
【0008】
スイッチ・バネの超過圧力を特に有効に防止する1つの実施例は、ストッパ部材が設けられ、前記ストッパ部材の上では、前記スイッチ・バネに関する前記スイッチング・ポイントを克服した後に前記スイッチ・バネの上において機能する詳細には前記レバー・アームである前記レバーが、好ましくは直接に支持されるように成して、特徴付けられる。前記支持体は、所望のスイッチング・プロセスが行われた後において、且つ、前記バネの弾性範囲が超過されてしまって、後者が、起こり得る超過圧力及びその結果として生じる塑性変形によって永久的に損傷され得ることになる十分な前において、前記レバーの運動を終了させることが可能である。前記ストッパ部材は、好ましくは、スイッチ・バネ支持体の突起によって、特にはそのスイッチ・タング・アバットメントによって形成される。しかしながら、前記スイッチ基部の突起即ち部分によって前記ストッパ部材を形成することもまた可能であり、及び/又は、前記ストッパ部材によって通路を限定されるレバー・アームの上において、或いは前記レバーの上における所定のその他のポイントにおいて支持機能を果たすことになる独立した出っ張り即ちショルダを設けることも任意選択的に実行可能である。前記レバーがその停止位置に到達してしまって、前記膨張要素が更に膨張すると、前記力の伝達の前記ショック・アブソーバは、前記膨張要素及び前記残りの温度スイッチ機構のための超過圧力の保護を形成することにもなる。例えばドイツ特許出願196 27 969号に従ったもののように、前記序文に従った温度スイッチにおける前記レバーに対して直接のストッパ部材を設けることもまた可能である。
【0009】
前記力の伝達において特に少数の能動的な構成要素を有するものであり、結果として故障しにくいように成した1つの実施例は、前記ショック・アブソーバが、特には膨張方向であるバネ方向においてプレテンションが掛った自己拘束的即ち自己限定的である少なくとも1つのバネ要素を含んで成るように成して、特徴付けられる。従って、前記バネの撓みを制限するためには、前記バネから独立した構成要素の必要が、全く存在しないのである。前記バネ要素は、好ましくは、その脚部の開放方向においてプレテンションを掛けられる好ましくはU字形に曲がったクリップ・バネの形態を採るものであり、その開口は、バネ自身のストッパ部材によって限定される。それらの脚部を圧縮するために十分な負荷の下において、そのようなバネ要素は、実質的に剛直であり即ち寸法的に安定しているが、それらの脚部は、力の限界を越えて圧縮されることも可能である。前記バネ要素の自己拘束性のために、即ち前記バネ要素の中に組み込まれる通路の限定を実行するためには、例えば脚部であるバネ部分に対して取り付けられる少なくとも1つのフックを設けることが可能であり、前記フックは、特には曲がるストラップ又は棒材の形態を採ることが可能である。後者は、もう1つのバネ部分即ち脚部に設けられる突起の背後に係合することが可能である。前記ストッパ部材の上における例えば直線的であるか又は点状の接触面である好ましくは小さな表面が存在するので、前記ストッパ限定状態における前記バネの長さ又は幅は、非常に正確に規定され得るものであり、前記バネ要素の複数の過負荷及び後続の解放の場合においてさえも、再現可能に留まることになる。
【0010】
バッファ・レバー・サブアセンブリと呼ばれることも可能である負荷従属的にクッション処理され即ち減衰される力伝達手段が、特にはバネ薄板金湾曲部分である単一の一体的な構成要素である場合には、特に容易に組立て可能であり且つ機能的に確実である構造が達成される。それは、レバーとして機能する部分と、特には自己拘束的なクリップ・バネを形成する部分であるショック・アブソーバとして機能する部分との両方を有することが可能である。前記レバー又はレバー部分は、L字形状を有することが可能であり、例えば、互いに横方向に離間されてナイフ・エッジ軸受けを形成する2本の支持脚部を有する。それらの支持脚部の間には、前記ショック・アブソーバを形成する自己限定式のバネ要素が、好ましくは対称的に設けられ、例えばクリップ・バネの一方の脚部が、両側に隣接する支持脚部と共に、三叉のフォーク構成を形成し、それらの対応する突起は、減衰式のロッカーを形成すべく反対方向に対応して曲げられる。前記フォーク部分の横方向に突出する突起は、その後、丸く曲げられた保持ストラップによって、前記U字形クリップ・バネの他の脚部の側面において背後に係合され得ることになり、結果として、後者の自己拘束性が達成されるのである。
【0011】
前記膨張ユニットが温度液圧膨張システムの膨張カプセル即ちダイアスタットを含んで成る場合には、永続的に機能的に確実なものである温度スイッチが、特に形成され得ることになる。本発明の結果として、特には前記ダイアスタットである前記膨張ユニットは、前記温度スイッチが組み立てられた状態にあるとき、前記バッファ・レバー・ユニットに対して、或いは前記スイッチ・ケーシングに弾力的に取り付けられた絶縁体に対して接続されずに係合接触することが可能である。実際の接触は、ネジ又はハンダ付け接合部のような独立した接続手段を有する必要なしに、前記スイッチを設置する際に形成されることが可能である。そのような温度スイッチは、任意の欠陥部品を交換するために等しく容易に分解されることも可能である。
【0012】
前記力伝達手段と前記膨張要素の任意選択的な充電部の間における電気的な絶縁は、前記バッファ・レバー・サブアセンブリが、特にはセラミックである電気絶縁材料から形成される好ましくは圧力剛性の絶縁体によって、前記膨張ユニットの上において支持されるように成して、都合良く達成されることが可能である。前記絶縁体は、取外し可能であるか又は取外し可能でない様式において前記サブアセンブリに対して取り付けられることが可能であり、後者と共に設置されることも可能である。前記絶縁体は、例えば、クリップ・バネによって前記ケーシングに対して取り付けられ、結果として前記ケーシング・アセンブリの一部を形成するようにして、特には弾力的に、移動され得るものであることも可能である。
【0013】
2枚の皿形状の薄板金薄膜及び毛管のための中央ニップルを備えた同じく実行可能なダイアスタットの代わりに、平坦な薄膜が利用され、前記毛管が、前記カプセルの周囲エッジの近傍において、独立したニップルを必要とすることなく後者の内部に対して実質的に半径方向へ直接に進入するように成した場合には、特に平坦であり即ち浅いものである構造形式が、達成され得ることになる。
【0014】
前記ショック・アブソーバ及び力伝達手段又はレバー機構が単一の一体的な構成要素を形成するそれらの実施例とは二者択一的に、前記ショック・アブソーバは、前記力伝達手段に対して確実に接続され或いは接続され得る要素であることも可能であり、前記温度スイッチの組立てに先立って、前記ショック・アブソーバは、好ましくは取外し可能でない様式で、特にはロッカー・レバーである前記力伝達手段に対して、例えばリベット継手又は溶接によって接続される。好ましくは長さが可変である前記ショック・アブソーバ要素は、圧力要素として構築されることが可能であり、前記圧力要素は、意図された限界の力の下における圧縮荷重の場合には、実質的に寸法が安定したものであり、前記限界の力の上では可逆的に且つ好ましくは伸縮的に圧縮可能なものである。例えば、互いの背後に係合して、プレテンションが掛った圧縮バネを取り囲む2つのカプセル部分を備えて、一方のカプセル部分が前記ロッカーに対して取り付けられるように成した、ドイツ特許出願196 27 969号から公知である3部分式のバッファ要素を使用することも可能である。
【0015】
これらの特徴及びその他の特徴は、請求項、明細書及び図面から収集され得るものであり、それらの個別的な特徴は、単独で或いは副次的な組合せの形態を採って、本発明の1つの実施例及びその他の分野において実行されることが可能であり、有益な構造を提示し得ることになる。本件出願を個別的なセクション及びサブタイトルに再分することは、そこで為された前記陳述の全般的な妥当性をいかなる意味でも限定するものではない。
【0016】
【実施例】
本発明の実施例は、添付図面に関連して、以下で更に詳細に説明される。
【0017】
図1は、長手方向断面図であり、温度液圧膨張システム2と協働するように成した、温度調節器1の第1の実施例のスイッチング成要素を示している。前記膨張システムには、膨張流体を満たされた管の形態を採るものとして概略的に示された温度用のセンサ3が所属し、前記センサは、毛管4によって、膨張カプセル即ちダイアスタット5の形態を採る膨張要素(膨張ユニットともいう)に対して接続される。前記ダイアスタットは、2枚の皿形状の波形薄板金薄膜を含んで成り、それらの薄膜は、それらの上向きに曲がったエッジにおいて溶接又はハンダ付けによって気密な様式で相互に接続される。前記ダイアスタットの前記皿の中に位置決めされたニップル6によって、前記毛管4は、前記波形薄板金の皿の間に形成されたキャビティの内部に対して接続される。前記ニップル6の頂部には、保持ボルト7が、それと共に一体的に設けられていて、中空の制御シャフト8の中に係合する。後者は、スリーブ10の中に設けられた内側ネジと協働する外側ネジ9を有するものであり、前記スリーブは、ボックス形状の金属製のケーシング13の頂部12において、後者と共に一体的に構築される。前記制御シャフト8は、一方の側面において平坦化され、回転しない様式で制御ノブを受容する。後者の中には、前記保持ボルト7の上においてその垂直方向の調節のために機能する止めネジ14が設けられる。
【0018】
前記ケーシング13は、薄板金によって形成され、部分的に切り欠かれた矩形のボックスの形態を採るものであり、その頂部には、前記温度調節器の設置のための取付けクランプ15が形成される。前記ケーシングの下面は、例えばステアタイト又はその他のセラミック材料である寸法的に安定した温度耐性の電気絶縁材料から成るベース16の部分によって形成される。前記ケーシング13は、捩じれストラップ17によって前記基部すなわちベース16に対して取り付けられる。
【0019】
プレート状の基部すなわちベース16は、スナップ・スイッチ20を担持するものであり、前記スナップ・スイッチは、スイッチ・バネ支持体22に対して取り付けられるように成したスイッチ・バネ21を有する。前記スイッチ・バネ支持体22は、比較的小さくて頑丈な薄板金部分であり、前記薄板金部分は、上向き湾曲部の形態を採るストッパ・部材23として機能するスイッチ・タング・アバットメント(突起ともいう)を有する。前記スイッチ・タング・アバットメントの上では、スイッチ・タング24が支持され、前記スイッチ・タングは、ほぼU字形状の凹みによって残りのスイッチ・バネから分離される。その外側への湾曲と、それが前記スイッチ・バネに対して付与するプレテンションとの結果として、リベット留めによって前記スイッチ・バネ支持体に対してその接点離間端部によって取り付けられる後者は、2つの安定したスイッチング位置の間のそのスイッチング・ポイントにおいて前記スイッチ用の接点25を支持するその前方端部によって曲がってスナップ係合することが可能である。図1で示されたオフ位置では、前記スイッチ・バネの前方端部は、前記基部から飛び出して形成されたカウンタアバットメント形成用の突起26の上に係合する。オン位置では、前記接点25は、カウンタ接点27の上に係合するものであり、前記カウンタ接点は、前記バネによって提供される圧力によってカウンタ接点ブリッジ28の上に配置される。
【0020】
前記スナップ・スイッチ用のスイッチ・バネ支持体22及びカウンタ接点ブリッジ28は、U字形状の構造によって取付けストラップを形成するものであり、前記取付けストラップは、一方では捩じれストラップ29として構築され、他方では、前記プレート状基部の下面に対する電気的接続をも提供するように成した、捩じれ取付けされる平坦なプラグ・タング19として構築される。
【0021】
前記スナップ・スイッチ20は、力伝達手段として機能するレバー機構30によって前記膨張要素の一形態であるダイアスタット5に対して力伝達様式で機械的に連結されるので、事前決定され得る垂直方向の量を越えた前記膨張要素の一形態であるダイアスタット5の膨張は、接点25,27の開放を導くことになる。前記レバー機構30は、クッション処理され即ち減衰されるロッカー31を含んで成るものであり、前記ロッカーの構造は、図2から図4に関連して説明されることになる。それには、セラミックの絶縁ノブ32(絶縁体の一形態)が随伴され、前記絶縁体ノブは、前記ロッカーの頂部に対して取り付けられ、点状の接触ポイントにおいて前記ダイアスタット5の下面に対して取り付けられる金属ディスク35の大きな表面積の平坦な下面34の中心において、その上向き球形に湾曲した頂部33(支持面の一形態)によって支持される。前記ロッカー31の垂直方向に突起する締付け用のストラップ36の上に係合される前記セラミック製の絶縁体ノブ32の圧力剛性な電気絶縁材料は、前記ロッカー31に対する前記ダイアスタット底部の垂直方向運動の厳格な伝達を保証し、前記スナップ作用機構としてのスナップ・スイッチ20,レバー機構30及びダイアスタット5の充電部の間における必要な電気絶縁を形成する。前記ダイアスタットの上向きに曲がったエッジは、前記スナップ作用機構と前記膨張システムの間における十分な電気的離間距離の維持を支援するものでもある。前記金属ディスク35の平坦な下面によって設けられる絶縁体ノブ32の凸頂部のための大きな表面積の平坦な接触面は、前記調節器の圧力比が前記ダイアスタットの小さな位置公差から影響を与えられず、従って前記調節器のスイッチング精度、前記ダイアスタットの小さな位置公差から影響を与えられないことを保証する。
【0022】
一体的なバネ鋼湾曲部分として構築される前記ロッカー31は、前記力の伝達と超過圧力の保護という枠組みの範囲内において幾つかの機能を果たすものである。それは、力を伝達する伝達レバーとして機能する実質的にL字形状のレバー40の部分と、ショック・アブソーバとして機能し、それと共に一体的に構築されるように成したU字形状のクリップ・バネ41(バネ要素の一形態)とを含んで成り、前記バネの脚部42,43は、前記クリップ・バネの開放方向においてプレテンションを掛けられるものであり、前記ストッパ部材によって限定される事前決定された垂直方向の最大量まで開放し得ることになる。結果として、それは、統合された過負荷減衰手段を備えた一体的なロッカーなのである。
【0023】
明確に規定された圧力比を形成するために、前記レバー又はレバー40の部分は、中央のトロイダル・エンボシング即ちスタンピング45を設けられるレバー・アーム46を有するものであり、前記スタンピングによって、それは、点状の様式において、前記スイッチ・バネの横断方向に案内されたビードの上における作動ポイント47の上において機能する。その長さよりも幅が広い前記レバーの反対側の端部には、直角に下向きに曲げられて、大きな横方向の間隙を有するように成した2本の支持脚部48,49が設けられ、それらの下側端部は、それらが前記基部すなわちベース16の表面において支持されるようにして、ナイフ・エッジ軸受け50を形成する。図3において理解され得るように、前記支持脚部48,49の湾曲した下側エッジの結果として、明確に規定された支持条件が達成されるということが保証されるのである。
【0024】
それらの2本の支持脚部は、いずれかの側から、各々の場合に、前記スイッチ・バネ支持体22の横方向エッジの中における1つの凹部の中に突出するので、前記脚部は、その中において案内される。前記支持脚部48,49の内側における突出したノーズ51は、かえし状の構造を有するものであり、前記レバー40が圧力を受けて上から前記凹部の中に押し込まれた後に、前記レバーが持ち上げられないことを保証するのである。
【0025】
前記レバー・アーム46の上向きにズレたS字形状の前方端部の下には、設置された前記ロッカー31のレバー(図1)によって、ストッパ・部材23として機能するスイッチ・タング・アバットメントが配置され、前記スイッチ・タング・アバットメントは、前記レバー・アーム46のための垂直方向のストッパを形成する。前記レバーの形状とストッパの高さは、互いに整合されるので、前記スイッチ・バネの上において機能するレバー・アーム46は、前記スイッチ・バネに関するスイッチング・ポイントを克服した後に、前記ストッパ部材23の上において直接に支持されるものであり、結果として、前記接点は、前記スイッチ・バネが、その弾性範囲を越えて過剰に圧力を付加し及び/又は前記スイッチ・バネ支持体22又は基部すなわちベース16の上に押し付けられる前においてのみ、図1で示されたように開放されることになる。前記レバー運動のストッパ限定の結果として、前記スイッチ・バネのための非常に効果的な超過圧力保護が設けられるのである。そのような超過圧力保護は、例えばドイツ特許出願196 27 969号に従ったものであるその他の温度スイッチの中に設けることもまた実行可能である。
【0026】
前記ロッカー1は、その全体の力負荷範囲に渡って実質的に剛直である従来的なレバーではないが、その代わりに、所定の位置では、事前決定され得る力の限界の下において実質的に圧力剛性であり即ち寸法的に安定しているが、前記限界の上では寸法的に可変であり即ち可撓性であることになり、前記ダイアスタット5によって生起される力の前記レバー・アーム46及び/又は前記スイッチ・バネからの所定の分断を許容するのである。このクッション処理機能は、ストッパ限定される様式で開放する前記クリップ・バネ41によって達成されるものであり、自己拘束式即ち自己限定式のバネ要素を形成することになる。対称的な圧力比を形成するために、前記クリップ・バネ41は、前記支持脚部48,49の間において対称的に配置される。前記スタンピング45に移行する幅広な補強波形52によって湾曲に対して安定化される下側の脚部42は、前記レバー・アーム46の平坦な一体的延長部分である。U字形の湾曲部53により、前記下側脚部42は、押込み波形54によって安定化される上側の脚部43に移行するものであり、前記上側脚部は、前記バネを完全に開放する(図1から図3)前記下側脚部に対して平行であり、前記締付け用のストラップ36は、前記上側脚部43から中央において上向きに曲げられる。
【0027】
前記ストラップ36の下の領域内における前記上側脚部43の自由端部の近傍では、横方向にU字形の湾曲したストラップ55,56(フックの一形態)が形成され、前記ストラップは、図示されたように垂直方向下向きに湾曲した状態において、前記レバー・アーム46の矩形の横方向突起57,58の背後に係合する。図2bにおいて理解され得るように、特定の突起57の背後に係合する前記湾曲したストラップ55の部分は、前者に対して凸状に湾曲されるので、前記バネがストッパ限定される様式で完全に開放しているとき、前記湾曲したストラップ55は、前記突起57の下面における点状又は線状の接触ポイント59において、小さな表面積の様式に従って支持されるだけである。その精密な支持作用の結果として、前記ロッカーの正確な垂直方向高さ(前記レバー・アーム46に対して垂直である)は、再現可能に、この領域の中において存在することになる。
【0028】
その脚部の開放方向において、前記クリップ・バネ41は、前記力の限界よりも明確に高いプレテンションを有するものであり、前記プレテンションは、前記スイッチ・バネの作動力がそのスイッチング・ポイントに到達したときに、前記ストラップ36又は突起57,58の近傍において脚部の長手方向に対して実質的に垂直に作用する。バネ強度のこの規定は、前記ダイアスタット5による圧縮負荷の場合に、前記クリップ・バネ41が、前記スイッチ・バネの前記スイッチング・ポイントが克服されて前記接点25,27が開放してしまうまでは、寸法的に剛直な力伝達要素として十分な時間に渡って機能するということを保証する。前記クリップ・バネ脚部の上においてこれを越えて拡大する力は、前記脚部の圧縮をもたらすことが可能であり、前記ダイアスタット5とスイッチ・バネの間における力の流れの中には、超過圧力が全く生じないことを保証する可逆的な可撓性が存在することになる。
【0029】
温度調節器を本発明に従って取り付けることは、特に容易である。何故なら、前記基部すなわちベース16に対して前記スナップ作用機構としてのスナップ・スイッチ20,レバー機構30を取り付けるためには、単純な差込み及び湾曲のプロセスを実行することだけが必要であり、前記ダイアスタット5に対する前記スナップ作用機構の接続は、前記金属ディスク35の大きな面積の平坦な下面34と前記絶縁ノブ32のカップ形状頂部33との間における単純な係合接触のみによって達成されるからである。前記力伝達手段に対する前記ダイアスタットの僅かな横方向の位置的不正確さの場合においてさえ、前記スイッチング比率は、実質的にいかなる変化をも経験しないのである。
【0030】
前記完成したスナップ作用機構は、前記基部すなわちベース16に対してサブアセンブリとして事前取付けされることが可能である。この目的のために、前記スナップ・スイッチの各部分は、対応するスロットの中に挿入して、前記平坦なプラグ・タング19及び捩じれストラップ17,29を回転させることによって、前記基部すなわちベース16に対して取り付けられる。一体的な薄板金湾曲部分として容易に処理できる前記ロッカー31は、前記スナップ・スイッチ支持体に被せて上から押圧され、前記ノーズ51によって生起されるスナップ固定作用によってそこに係止される。前記絶縁ノブ32は、前記ロッカーが取り付けられる前又は後において、前記締付け用のストラップ36の上に取り付けられることが可能である。前記ストラップ36の持上がり即ち持上げを防止するための固定は、不要である。何故なら、組立て状態及び前記組み立てられたスイッチの操作において、前記絶縁体ノブ32は、圧縮的にのみ負荷を受けるからである。
【0031】
充填されてハンダ付けされたセンサ/毛管/ダイアスタット5の組立体は、前記保持ボルト7に対して取り付けられる。標準的な膨張要素即ちダイアスタットを使用することも実行可能である。何故なら、前記膨張ユニットは、前記絶縁体ノブ32のために圧力表面を設けるという必要のため以外では、前記スナップ作用機構に対して構造的に適応される必要がないからである。
【0032】
セッティング及び調節は、止めネジ14によって行われる。操作において、前記制御シャフト8は、所定の温度をセッティングすべく回転されるので、前記ネジ9,スリーブ10によって、前記ダイアスタット5は、前記制御シャフトの軸60に沿った所定の位置に引き込まれることが可能である。このセッティングの結果として、前記スイッチ・バネ21は、多かれ少なかれプレテンションを掛けられ、そのスイッチング・ポイントから可変の距離まで持っていかれるのである。
【0033】
温度用のセンサ3を加熱すると、その中に入れられた前記膨張流体は、膨張して前記ダイアスタット5を膨らませるので、前記金属ディスク35は、下向きに移動し、前記レバー・アーム46は、前記スイッチ・バネを介して加えられた力に対向して逆時計廻り方向にピボット旋回される。
【0034】
前記スイッチ・バネは、その無負荷状態において、その外側端部が前記カウンタ接点27の上における接点25と係合して、前記スイッチが閉鎖されるようにして、支持される。前記平坦なプラグ・タングによって接続される前記回路は、前記スナップ・バネによって閉鎖され、前記スイッチが、オンに切り替えられるのである。
【0035】
ここで、前記スイッチ・バネが前記突起26の廻りにスナップ係合して、その上に載置されるまで下向きに移動されるようにして、前記スイッチング・ポイントが超過されるならば、前記スイッチは、オフに切り替えられる。前記レバー及びその対応する圧力ポイントの寸法設定及び配置の関数として、作動位置すなわち作動ポイント47におけるこのスイッチング・ポイントにおいて作動力が生じると、前記クリップ・バネの脚部42,43を圧縮するように仕向けられる限定的な力が存在することになる。前記ストラップ36の近傍において前記脚部に対して垂直に作用し、前記ナイフ・エッジ軸受け50に対して転位されるように成した前記力は、前記脚部42,43を圧縮することなく、前記クリップ・バネ41によって伝達され、結果として、前記ロッカーの全体が、剛直な作動要素として機能するのである。
【0036】
前記接点25,27の開放に続く標準的な操作では、前記ダイアスタットの更なる大きな膨張が、生じることはない。何故なら、前記調節器が、作動されてしまって、前記センサ3の上において作動する任意の電気加熱器又はその他の手段の加熱は、結果として標準的にオフに切り替えられるからである。図示されていない作動ノブによって前記制御シャフト8を回転させることによって、ユーザーが、前記調節器をより低い温度に設定するか、或いはそれをオフに切り替えることを望む場合、前記ユーザーは、前記ダイアスタットをロッカー31の方向即ち前記オフ方向へ更に移動させることになる。
【0037】
ここで、前記温度調節器の超過圧力保護装置が、作動を開始する。前記クリップ・バネの上における前記力の限界が超過されない限り、前記脚部42,43は、圧縮され得るものではなく、前記クリップ・バネの運動は、純粋に傾斜運動である。前記力の限界は、更なる過負荷の際に、前記レバー・アーム46が前記ストッパ部材23の上に載置されるまで、前記スイッチ・バネが初めに更に撓むことが可能であるようにして、設定される。更に、前記スイッチ・バネのこの最大の超過圧力状態では、その上に作用する前記力及び湾曲効果が、未だその弾性範囲内にはないので、永久的な損傷は、何も生じ得ないことになる。更なる増大する膨張において、前記力の限界は、超過され、以前には剛直であった前記クリップ・バネが、弾力的に柔軟なものとなる。前記脚部42,43の圧縮において、それは、屈服して、結果として、それ自体と、それを担持する前記膨張ユニット及び温度スイッチの各部とを超過圧力による損傷から保護することになる。前記基部すなわちベース16又はスイッチ・バネ支持体22は、前記基部の表面レベルが構造的に未だ十分に低くない場合には、前記ストラップ55,56がその中に係合され得るように成した凹部を任意選択的に有することも可能である。前記クリップ・バネの前記最大の超過圧力通路は、前記ストラップの中に開口する前記フレームの高さによって限定されることが可能である。この必要な高さは、続いて、前記薄膜の最大膨張又は最大移動によって事前決定される。
【0038】
前記過負荷は、例えば設定された前記装置が冷却すると解除され、前記ダイアスタット5は、収縮して、ショック・アブソーバとして機能する前記クリップ・バネ41は、明確に規定された最大の脚部開放幅を備えるようにして、図1から図3において示されたその初めの形状に復帰する。
【0039】
従って、前記一体的なロッカー31によって形成される作動用のレバー40及びショック・アブソーバとして機能するクリップ・バネ41のショック・アブソーバ・レバー・ユニットは、その作動状態において非常に圧力剛性なものであり、過負荷の場合にのみ可撓性になるが、その後、その元の形状へと正確に戻るものであり、前記ダイアスタットと前記スナップ・スイッチの間における力伝達手段の伝達部材をも提示する。このショック・アブソーバにおける前記バネ弾性は、スイッチングが既に発生している場合にのみ効力を発揮して、前記スイッチ・バネの過負荷を防止するためにのみ機能するものであるが、任意選択的には、実際の前記ロッカー及び前記膨張ユニットの過負荷をも防止する。
【0040】
図5において示された温度スイッチ65の実施例は、図1の実施例と比較して、とりわけ小さい全体の高さを有するものである。基部66及びスナップ・バネ67、更には前記一体的なロッカー68の領域内では図1と比べて変わらない構造を備えているが、この実施例では、より平坦な電気絶縁セラミック・ボディ69(絶縁体の一形態)が設けられていて、前記電気絶縁セラミック・ボディは、前記温度スイッチが組み立てられるときに、その半球状に湾曲した頂部が金属ディスク70の平坦な下面と点状圧力接触するものであり、前記金属ディスクは、平坦な薄膜製のダイアスタット71(膨張ユニットの一形態)の下面に係合することになる。図1の前記ディスク状ダイアスタット5の場合とは違って、前記毛管は、前記平坦な薄膜の平面の中において半径方向へ、当該ダイアスタット71の平坦な波形の薄板金2分割部分の内部に対して直接に進入する。平坦な薄膜としての前記ダイアスタットの構造と前記毛管72の横方向への導入との両者は、この実施例のとりわけ小さい全体の高さを支援するために役立つものであり、その組立て及び機能は、その他の点では、図1の実施例と比べて、何も異なるものではない。
【0041】
図6及び図7において示された温度調節器75の実施例は、前記ショック・アブソーバ・レバー・ユニットの前記一体的なロッカーの形状によって、更には、前記スナップ作用機構と前記膨張ユニットの間における電気絶縁の設置によって、前述の実施例とは本質的に異なるものである。それは、図1と同様に上向きに湾曲したエッジを備えた膨張ユニットに関連して説明されているが、図5のもののような平坦な薄膜を使用することもまた実行可能である。前記ロッカー76は、実質的に変わらない前記クリップ・バネの脚部長さを備えて、前述の実施例と比べてU字形湾曲部77に向かって延ばされたレバー部分78を有するものであり、前記ナイフ・エッジ軸受け79を形成する前記支持脚部80,81は、前記U字形湾曲部の近傍に向かって前記制御軸82から転位される。前記制御軸の領域には、上側クリップ脚部の半球状の上向きスタンピング83(支持面の一形態)が、前記絶縁体のための前記保持ストラップの代わりに設けられている。
【0042】
前記膨張ユニット84(ダイアスタットともいう)に対して前記ロッカーを電気的に絶縁する前記絶縁体85は、前記ロッカーに対しては取り付けられず、その代わりに、図7において断面で示されたクリップ・バネ86(バネ要素の一形態)によって担持されるものであり、前記クリップ・バネの自由な脚部は、対向して外側に突出する前記ケーシングの水平方向の波形87,88の上において支持される。前記絶縁体85は、平坦な下面89を有するものであり、それは、前記下面によって前記ロッカーの半球状の上向きスタンピング83の上において点状の様式で支持され、更には軸方向の盲孔90をその頂部に設けられ、前記盲孔の中には、前記膨張ユニット84の前記下面におけるボルト状の垂直方向の出っ張り91が正確に挿入されるのである。
【0043】
従って、前記絶縁85のノブは、弾力的な薄板金部分として形成されたクリップ・バネ86によって前記薄膜状の膨張ユニット84に対して軸方向に押圧されるものであり、前記ケーシングに対するその可動式の取付けによって、前記取付けサブアセンブリである「ケーシング」の一部になることになる。絶縁体を備えた前記クリップ・バネが前記ケーシングの中に挿入され、続いて前記膨張ユニットもまた取り付けられると、前記クリップ・バネ86によって設けられる上向き軸方向のプレテンションは、前記調節ユニット即ち制御ユニットの近傍において生じ得るいかなる軸方向の離間距離をも排除することが可能であり、前記セッティングの精度を高めることが可能になるのである。
【0044】
前記調節器を組み立てるときに、前記絶縁体85の前記平坦な下面89と摺動面として機能する前記ロッカーの一体的な半球状の上向きスタンピング83との間における前記制御軸の近傍において、圧力ポイント92が形成される。機能的に対応する圧力ポイントは、前述の実施例では、前記膨張ユニットの前記平坦な下面と前記絶縁体の半球状の頂部の間に存在する。図6及び図7に拠る実施例では、前記圧力ポイントが、低いものであり、即ち前記ナイフ・エッジ軸受け79の平面に対して近いのである。前記ナイフ・エッジ軸受けもまた、前記制御軸82と一致する前記圧力軸から遠く離して取り除かれるので、前記圧力ポイント92とナイフ・エッジ軸受け79の間において形成される前記ロッカー76の前記レバー・アームは、図1から図5に従った実施例における対応するレバー・アームよりも、前記圧力軸に対して例えば60度という遥かに大きな鈍角を為して配置される。前記スイッチング・ポイントにおいて生じる前記ロッカーの傾斜運動では、図1から図5の実施例と比較して、前記下面89の上における前記半球状の上向きスタンピング83の摺動に随伴する横断方向運動の明らかな削減もまた存在することになる。不都合な事例では、互いに対して摺動する部分の傾斜又は引っ掛りによって妨げられる可能性がある前記横断方向運動の削減の結果として、前記調節器のスイッチング精度が、増大され得るのである。
【0045】
前記ショック・アブソーバとレバー機構の間に形成される前記サブアセンブリの結果として、前記サブアセンブリは、併せて取り付けられることが可能であり、温度調節器の完全な製造は、ダイアスタットを備えて任意選択的には絶縁体をも備える前記ケーシング・サブアセンブリが前記バッファ・レバー標準ユニットに対して独立した取付け手段又は取付け処置によって取り付けられる必要なしに、標準的には前記ケーシングに対して既に取り付けられているケーシング担持式の絶縁体によって任意選択的に絶縁されるように成した前記膨張ユニットの当該バッファ・レバー・ユニットの上に位置的に正しく取り付けることだけによって達成されることが可能であるという、すべての実施例に共通の利点が存在するのである。結果として、すべての実施例において、標準化されたダイアスタットが、使用され得るものであり、それが、製造コストを削減することになる。前記電気的な絶縁は、前記ショック・アブソーバ・レバー・ユニット、前記ケーシング又は前記膨張ユニットに随伴されることも可能である。統合的なショック・アブソーバを備えた前記スナップ作用機構を完全に事前取付けするという可能性は、前記レバーの明確に規定されたピボット取付けの結果として、前記スナップ作用システムの上における作動ポイントが、常に等しく正確であるという利点を導くことになる。前記スナップ作用機構に対する前記制御軸の位置に関する製造公差は、前記ショック・アブソーバ・レバー・ユニットと前記膨張ユニット又は絶縁体の間における大きな面積の平坦な接触面の故に、前記スイッチング精度に対して全く影響しないか、或いは僅かにしか影響を与えないのである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明による温度調節器の1つの実施例を示す長手方向の断面図である。
【図2】 (a)は、一体的な薄板金湾曲部分として構築されたバッファ・レバー・ユニットの側面図である。(b)は、図2の(a)において円で囲まれた領域の拡大詳細図である。
【図3】 図2の前記バッファ・レバー・ユニットの正面図である。
【図4】 図2の(a)の線IV−IVに沿った断面における図1の前記バッファ・レバー・ユニットの平面図である。
【図5】 平坦な薄膜膨張カプセル即ちダイアスタットを備えた温度調節器のもう1つの実施例である。
【図6】 異なった一体的バッファ・レバー・ユニット及びそのケーシングに付随する絶縁体を備えるように成した、温度調節器のもう1つの別の実施例の長手方向断面図である。
【図7】 図6の実施例を示す断面図である。
【符号の説明】
1 温度調節器
2 温度液圧膨脹システム
3 センサ
4 毛管
5 ダイアスタット
6 ニップル
7 保持ボルト
8 制御シャフト
9 ネジ
10 スリーブ
12 頂部
13 ケーシング
14 止めネジ
15 取付けクランプ
16 ベース
17 捩じれストラップ
20 スナップ・スイッチ
21 スイッチ・バネ
22 スイッチ・バネ支持体
23 ストッパ・部材
24 スイッチ・タング
25、27 接点
28 接点ブリッジ
29 捩じれストラップ
30 レバー機構
31 ロッカー
32 絶縁体ノブ
33 頂部
34 下面
35 金属ディスク
36 ストラップ
40 レバー
41 クリップ・バネ
42、43 脚部
45 スタンピング
46 レバー・アーム
47 作動ポイント
48,49 支持脚部
50 ナイフ・エッジ軸受け
51 ノーズ
52 補強波形
53 湾曲部
54 押込み波形
55,56 ストラップ
57,58 突起
59 接触ポイント
60 軸
65 温度スイッチ
66 基部
67 スナップ・バネ
68 ロッカー
69 電気絶縁セラミック・ボディ
70 金属ディスク
71 ダイアスタット
72 毛管
75 温度調節器
76 ロッカー
77 U字形湾曲部
78 レバー部分
79 ナイフ・エッジ軸受け
80,81 支持脚部
82 制御軸
83 上向きスタンピング
84 膨張ユニット
85 絶縁体
86 クリップ・バネ
87、88 波形
90 盲孔
91 出っ張り
92 圧力ポイント

Claims (9)

  1. 温度スイッチであって、スナップ・スイッチを有し、スナップ・スイッチがスイッチ・バネを有し、流体によってスナップ・スイッチのスイッチ・バネに作用する膨張要素を有し、膨張要素が温度感受性であって温度変化を機械的な移動に変換し、膨張要素がレバー機構(30)である力伝達手段を介してスナップ・スイッチのスイッチ・バネに作用し、スイッチ・バネのための過負荷防止手段を具備し、過負荷防止手段が、少なくとも1つのショック・アブソーバを有し、少なくとも1つのショック・アブソーバが力伝達手段と協働して、スイッチング・ポイントにおけるスイッチ・バネの作動力に関する限界の力を超えて少なくとも1つのショック・アブソーバが形状変更され、力伝達手段が、少なくとも1つのレバー(40)を具備したレバー機構(30)を有し、少なくとも1つのレバー(40)が、ナイフ・エッジ軸受けの様式で2つの側部のうちの一方の側において支持されていて、及びスイッチ・バネ(21)に作用するレバー・アーム(46)を有し、力伝達手段及びショック・アブソーバが、1つの単一の部品の構造ユニットを形成している、温度スイッチ。
  2. レバー(40)が、スイッチ・バネ(21)の点状の作動ポイント(47)に作用する、請求項1に記載の温度スイッチ。
  3. ストッパ部材(23)が設けられていて、ストッパ部材にレバー(40)が直接に支持されている、請求項1又は2に記載の温度スイッチ。
  4. ショック・アブソーバが、バネの方向において自己拘束性の少なくとも1つのプレテンションが掛ったバネ要素を含んでいる、請求項1〜3のいずれか1項に記載の温度スイッチ。
  5. 自己拘束性のバネ要素(41)が、レバーに固定されている、請求項4に記載の温度スイッチ。
  6. ショック・アブソーバと、力伝達手段との構造ユニットが、バネ薄板金湾曲部分として構成されている、請求項1に記載の温度スイッチ。
  7. 膨張ユニットが、温度液圧膨張システムのダイアスタット(5、71)を有し、あるいは、温度スイッチの組立て状態においてショック・アブソーバ及び力伝達手段の構造ユニットとまとまりのない状態で係合接触している、請求項1〜6のいずれか1項に記載の温度スイッチ。
  8. ショック・アブソーバ−力伝達手段の構造ユニットが、膨張ユニットに対して電気的に絶縁されている、請求項1〜7のいずれか1項に記載の温度スイッチ。
  9. 絶縁体(32、69)が、前記構造ユニットに固定されていたり、絶縁体(85)が、温度スイッチのケーシングに対して取付けられている、請求項8に記載の温度スイッチ。
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