JP4408324B2 - 炭素繊維前駆体繊維束の製造方法及び炭素繊維束の製造方法 - Google Patents

炭素繊維前駆体繊維束の製造方法及び炭素繊維束の製造方法 Download PDF

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本発明は、炭素繊維前駆体繊維束の製造方法及び炭素繊維束の製造方法に関し、特に、前記繊維束を長手方向及び径方向に均一に交絡して適度な集束性を付与して、後の炭素繊維束製造工程での工程通過安定性を向上できる炭素繊維前駆体繊維束の製造方法と、高品質で毛羽並びに単糸切れが少なく、開繊性及び機械的特性に優れた炭素繊維束の製造方法とに関する。
【0001】
【従来の技術】
炭素繊維は他の繊維と比較して優れた比強度や比弾性率を有し、金属と比較しても優れた比抵抗や高い耐薬品性をもつなどの多くの優れた特性を有し、その優れた各種特性を利用して樹脂との複合材料用の補強繊維や、その他工業用途に、またスポーツ、航空宇宙分野などにも幅広く利用されている。
【0002】
一般に、炭素繊維はアクリロニトリル系繊維などの原料繊維を200℃以上の酸化性雰囲気中で耐炎化し、次いで300℃以上の不活性雰囲気中で炭化することによって得られる。
【0003】
前記耐炎化工程では処理効率を向上させるため、また、装置の省スペース化を図るために、複数の炭素繊維前駆体繊維束を所定の間隔を空けて平行にシート状に並べて耐炎化炉内を走行させると共に、走行する前記繊維束を複数のロールに掛け回して同繊維束の走行方向を変更し、前記耐炎化炉内を複数段で通過させている。
【0004】
この走行する炭素繊維前駆体繊維束は前記ロールへの巻き付きや隣を走行する繊維束との干渉などにより、炭素繊維の物性や品質に低下を来すため、かかるロールへの巻き付きや繊維束同士の干渉を防止すべく、各繊維束にそれぞれ集束性を付与することが必要である。そこで、特に炭素繊維の製造においても、各繊維束の集束性を改善するための様々な検討がこれまでなされてきた。
【0005】
繊維束に集束性を付与する方法としては、例えば油剤を付与する油剤処理や、繊維束を構成する単繊維同士を同繊維束内で絡み合わせる交絡処理を施すことが一般的であり、これら処理のいづれか、もしくはこれら処理の組み合わせによって繊維束に集束性を付与している。
【0006】
特開昭58−214516号公報に開示されている炭素繊維前駆体糸条パッケージの製造方法にあっては、炭素繊維製造工程において、集束性の不足によるローラへの巻き付きを防止すると共に、過度な集束による擬似融着や耐炎化のムラを改善すべくなされたものである。同方法では、アクリル系重合体の溶液を紡糸、延伸、乾燥緻密化後に、前記糸条に0.1〜0.3g/d(0.11〜0.33g/テックス)の張力を付与しながら空気処理することにより単糸を開繊させ、且つ交絡程度を示すCF値が20〜60となるまで絡合させた後に巻き上げている。前記空気処理には、3〜10個の吹出し孔を有するリング状エアノズルを用いている。
【0007】
また、例えば特開昭58−214530号公報に開示されている耐炎化繊維の製造方法にあっては、従来の耐炎化処理に先だって繊維束にシリコン系化合物を含浸させた場合における前記シリコン系化合物に起因する静電気による障害や、集束性の欠如による耐炎化処理時の毛羽や単糸切れの発生を防止することを目的としている。そして同公報の製造方法では、繊維束を耐炎化炉へと導入する前に、繊維束にシリコン系化合物を含浸させることなく前記繊維束に流体噴射法による交絡処理を施してから更に10回/m以下の低仮撚処理を施している。
【0008】
ところで、炭素繊維製造工程以前或いは製造工程途中でその製造工程通過安定性を確保するために交絡を付与し、その後、炭素繊維製造工程を通過して製造された炭素繊維束は、その交絡が付与された状態で利用される場合と、製織時どの開繊が必要な場合とがある。
【0009】
例えば交絡が付与された状態で利用される場合には、炭素繊維製造工程以前或いはその工程途中で付与された交絡が不均一であると、炭素繊維束としての物性や品質も不均一なものとなり、好ましくない。一方、交絡を開繊して使用する場合には、交絡を開繊ロールなどによって開繊するが、交絡が不均一であると、開繊の程度も不均一となる。更には、交絡が強い場合、或いは局部的に過剰な交絡がある場合には開繊のために強いしごき操作が必要になり、物性の低下や毛羽等の発生による品質の低下を招くといった問題をも同時に含むものである。
【0010】
ここで、特開昭58−214516号公報では、空気処理には3〜10個の吹出し孔を有するリング状エアノズルを用いている。一方、特開昭58−214530号公報では流体噴射法による交絡付与に用いられる交絡付与装置について具体的な記載はない。
【0011】
一般に繊維束への交絡付与は、所要の張力下にある繊維束を、高圧で流体が噴射されている流体噴射域へ導入し、乱流により交絡させるものである。一般的な繊維束の交絡付与装置として、例えば実公昭50−46005号公報にマルチフィラメント糸の集束装置が開示されている。同装置は長手方向に同一径の円形断面をもつ糸条の走行路を有しており、前記走行路には長手方向の中央部分において互いに180°変位した2つの流体噴射孔が形成され、同噴射孔から糸条に流体が噴射されて糸条が集束される。また、前記走行路への糸条の挿通を容易にするために、同走行路には全長にわたって糸条挿通用スリットが形成されており、更に、同スリットからの糸条の飛び出しを紡糸するために、前記糸条挿通用スリットへの流体供給孔が形成され、同スリットへも流体が供給される。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
前記実公昭50−46005号公報に開示された一般的な繊維束への交絡付与装置では、均一な集束性が付与できるとしているものの、繊維束が糸条走行路からスリットへと飛び出すのを防止することに重点を置いたものであり、炭素繊維束として必要な高度な均一性は得られなかった。しかも、一般の繊維束では当然に後に交絡を解除する開繊性については全く考慮していないため、開繊性も悪い。
【0013】
また、炭素繊維の製造方法に関する前記特開昭58−214516号公報では、炭素繊維の製造工程において均一な耐炎化を図るためにある程度の開繊性は確保されるものの、炭素繊維として高度に開繊が必要な用途に用いることについては考慮しておらず、開繊性は不充分である。更に、特開昭58−214530号公報は、炭素繊維製造工程での耐炎化の均一性を特に上記公報は繊維束の集束性を向上させて炭素繊維製造工程での工程通過性の向上を図ることにのみ重点を置いたものであり、炭素繊維の用途や炭素繊維を開繊させることについては全く考慮されていない。そのため、集束性は高くて工程安定性には優れているが、反面、開繊しにくいものであり、開繊が必要な場合には、しごきなど強制的な力を加えなければならず、炭素繊維の製造工程中ないしは後の高次加工において物性や品質の低下を来す惧れがある。
【0014】
そこで本発明にあっては、炭素繊維前駆体繊維束に適度な集束性を与えると共に前記繊維束の長手方向及び径方向に均一な交絡を付与し、炭素繊維製造工程での操業安定性を向上させることができ、且つ、後に開繊が必要な場合には、過度な強制開繊操作を行うことなく均一に開繊しやすい交絡を付与することができる、炭素繊維前駆体繊維束の製造方法と、高品質で毛羽並びに単糸切れが少なく、開繊性及び機械的特性に優れた炭素繊維束の製造方法とを提供することを目的としている。
【0015】
【課題を解決するための手段】
かかる課題を解決するために、本発明は、炭素繊維前駆体繊維束の製造方法は、次の基本構成を有する。即ち、実質的に無撚りの炭素繊維前駆体繊維束に流体を噴射して交絡を付与する方法であって、前記繊維束を交絡付与装置の出口に配されたエゼクターを用いて前記交絡付与装置の入口から出口へと挿通させること、前記繊維束が前記交絡付与装置の入口から出口へと走行する間に、前記繊維束に流体噴射室において流体を噴射した後、前記流体噴射室に続くシール室を通過させること、及び少なくとも前記流体噴射室において、前記繊維束は同繊維束の走行方向と直交する断面が円形又は楕円形である走行路を走行させることを特徴としている。
【0016】
本発明にあっては、先ず、前記エゼクターを作動させることにより交絡付与装置内部が減圧され、前記繊維束を交絡付与装置内に容易に通糸することが可能となる。更に、本発明では繊維束に流体噴射室で交絡を付与した後に続けて、同繊維束にはシール室を通過させている。即ち、繊維束は流体が噴射され高圧な状態にある流体噴射室から大気圧の装置外部へと直接に導出されるのではなく、前記流体噴射室と装置外部との間にはシール室が介在している。そのため、流体噴射室の内部流体は繊維束が同流体噴射室から導出される際にその導出口から多量に流出することがなく、流体噴射室内での圧力が均一に維持されると共に、その噴射流体の噴射量を制御することにより同流体噴射室の内圧が容易に且つ高精度に制御される。そのため、繊維束には長手方向及び径方向に均一な交絡が付与される。
【0017】
また、前記流体噴射室の内圧が安定化できるため、交絡の程度は流体の供給量によって容易に且つ正確に調整することができ、本発明の交絡付与装置の流体供給側の流体圧力によってモニタリングできる。なお、前記シール室は前記流体噴射室の入口側にも設けることができる。
【0018】
このように長手方向及び径方向で均一な交絡が付与された繊維束は、炭素繊維製造工程での工程通過安定性が確保され、炭素繊維束の物性並びに品質に優れた炭素繊維を提供することができる。しかも工程通過安定性が確保されることにより、工程監視点を省略できるなど、炭素繊維製造工程及び高次加工工程の生産性を著しく向上させることができる。
【0019】
また、上述のように繊維束の長手方向及び径方向に均一な交絡を付与することができ、前記繊維束が不必要に高度に交絡されたり、局部的に過剰に交絡されたりすることはないため、製造された炭素繊維を後に開繊する場合にもその開繊が容易であり、開繊時の繊維への損傷も防止され品質を維持できると共に開繊用の設備負担を軽減できる。
【0020】
なお、前記流体噴射室だけでなく、前記前方及び後方のシール室においても、あっても、前記繊維束は同繊維束の走行方向と直交する断面が、前記流体噴射室と同一又は相似形の円形又は楕円形である走行路を走行させることが好ましい。
【0021】
更に、本件請求項2に係る発明にあっては、前記炭素繊維前駆体繊維束として、単繊維繊度が0.04テックス以上、0.4テックス以下であり、構成する単繊維の数が1000本以上、80000本以下である繊維束を採用することを特徴としている。
【0022】
上述のように、本発明の炭素繊維前駆体繊維束の製造方法では均一な交絡で且つ任意の適度な集束を付与することができるため、後に開繊が必要な場合であっても容易に開繊できる。そのため、単繊維繊度が0.04テックス以上、0.4テックス以下と細い炭素繊維前駆体繊維束であっても単糸切れや毛羽が発生することはない。
【0023】
本件請求項3に係る発明は、前記繊維束を前記シール室内において走行方向に直交する断面積が異なる複数の領域を通過させることを特徴としている。
繊維束を走行方向に直交する断面積が異なる複数の領域を通過させるためには、即ち、シール室における繊維束の走行路が走行方向に直交する断面積の異なる複数の領域を有している。特に、炭素繊維前駆体繊維束に対して非接触でシールができ、且つ装置内圧をより効果的に保持することを可能とするために、前記シール部はラビリンシール構造を有していることが好ましい。
【0024】
このように、走行路が断面積が異なる複数の領域を有しているため、前記流体噴射部からシール部へと入り込んだ流体は、前記走行路を装置外部へと流れる間に複数段の渦流が発生する。従って、流体噴射室において交絡付与された繊維束は前記シール室を通過する間に、前記渦流によって交絡がより均一化及び安定化する。また、シール室の内圧は複数段の前記渦流によって前記流体噴射室から装置外部へ向けて徐々に低くなる。そのため装置への繊維束の出入口では圧力が十分に低減されており、流体が強い勢いで噴出することがなく、繊維束の走行に乱れが生じたり、或いは損傷を受けることがない。
【0025】
本件請求項4に係る発明は、炭素繊維前駆体繊維束として総繊度T (テックス)の繊維束を採用し、前記流体噴射室の繊維束の走行路の内径D(mm)をT/800<D<T/80の範囲に設定すると共に、同流体噴射室の長さL(mm)と前記内径D(mm)との比の値を0.3<L/D<30の範囲に設定することを特徴とする。
【0026】
なお、繊維束走行路の内径とは、前記走行路が円形断面であるときにはその円の直径であり、前記走行路が楕円形断面であるときには、同楕円の面積と同一面積の円における直径である。この楕円形の長径と短径との比は前駆体繊維束が交絡付与装置へ供給されるときの繊維束の断面形状に応じて適宜決定すればよい。
【0027】
前記流体噴射室の走行路の内径Dは、炭素繊維前駆体繊維束の総繊度T(テックス)に応じて適宜決定され、前記内径DがT/800以下であると前駆体繊維束の乱れが拘束されて交絡が不十分となり、逆に前記内径DがT/80以上である場合は、交絡付与装置自体が必要以上に大きくなり動力や流体の供給量が多くなるため製造コストがかさみ、また、前記装置の設置スペースも大きくなるため、 好ましくない。更に検討を進めた結果、前記内径DはT/500より大きく、T/100より小さい場合に、本発明の効果をより好ましく享受することができる。
【0028】
また、シール室を除いた前記流体噴射室の長さLと前記内径Dとの比の値は、0.3<L/D<30の範囲であり、L/D≦0.3であると前駆体繊維束の乱れが拘束され交絡が不十分となり、30≦L/Dであると交絡付与装置自体が必要以上に大きくなり経済的に好ましくない。
【0029】
本件請求項5に係る発明は、単一の繊維束当たりの前記流体の流量Q(m3 /分)と単繊維の繊度t(テックス )との比の値を、0.5<Q/t<4.3の範囲に設定することを特徴とする。
前記流量Qと繊度tとの比の値がQ/t≦0.5以下であると流体の乱れ、すなわち前駆体繊維束の乱されの効果が希薄になり、逆に4.3≦Q/tであると前駆体繊維束が過度に乱されることによって繊維束自体の機械的物性を損なうと同時に、毛羽を生じやすくなる。
【0030】
また、本件請求項6に係る発明は、走行する前記繊維束の張力G(g/テックス)を、0.2<G<1.5の範囲に設定することを特徴とする。
前記繊維束の張力GがG≦0.2であると交絡装置内で弛みを生じて交絡の斑がかりの要因になり、逆に1.5≦Gであると過大な張力によって単繊維切れの原因ともなる。より好ましい張力Gの範囲は、0.25g/テックス<G<1.15g/テックスの範囲であって、前記張力Gは交絡付与装置の前後に配置される繊維束駆動装置の速度比によって制御することができる。
【0031】
また、本発明に適用される炭素繊維前駆体繊維束は、アクリロニトリル系繊維が好ましく、更に少なくともアクリロニトリルを90モル%以上含有するものがより好ましい。
【0032】
更に本件請求項7に係る発明は、炭素繊維束の製造方法であって、上述した炭素繊維前駆体繊維束の製造方法により製造されたポリアクリロニトリル系繊維束を耐炎化し、次いで炭素化することを特徴とする。なお、本発明に適用される無撚の炭素繊維前駆体繊維束は、アクリロニトリル90モル%以上のポリアクリロニトリル系繊維束であることが好ましい。
【0033】
上述した炭素繊維前駆体繊維束の製造方法により得られた前駆体繊維束は、長手方向及び径方向に均一な交絡が付与されており、しかも開繊性にも優れている。そのため、耐炎化処理時及び炭素化処理時にはロールへの巻き付きや隣り合う繊維束との干渉によってダメージが生じることなく、長手方向及び径方向に均一に耐炎化及び炭素化がなされ、物性に優れ、毛羽の発生もない高品質な炭素繊維束を得ることができる。また、炭素繊維束の開繊が必要な場合にも、開繊ロールによって過度にしごくことなく容易に開繊できるため、炭素繊維束の品質を維持できる。
【0034】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の炭素繊維前駆体繊維束の製造方法に好適に使用できる交絡付与装置について、図面を参照して具体的に説明する。
図1は、本発明に係る炭素繊維前駆体繊維束の製造方法に好適に使用できる交絡付与装置の概略断面図であり、図2は図1のA−A線から見た矢視図、図3は図1のB−B線に沿った断面図である。
【0035】
交絡付与装置1は、その長手方向中央に繊維束Fの走行路2が貫通しており、その走行路2内を繊維束Fが連続して走行している。前記装置1の長手方向中央に流体噴射室3が配されており、同流体噴射室3の前後にそれぞれシール室4,5が配されている。更に、後方のシール室5の出口にエゼクター6が配されている。
【0036】
前記流体噴射室3は繊維束Fの走行方向に直交する断面が円形の内壁面3aを有しており、同内壁面3aの内部が繊維束Fの前記走行路2を構成している。更に前記内壁面3aには互いに180°変位して2つの流体噴射孔3bが開口している。前記流体噴射孔3bは中心軸線が前記走行路2の中心線と直交して(90°)形成されている。
【0037】
前記内壁面3aの直径D(mm)は、炭素繊維前駆体繊維束Fの総繊度をTとしたときに、T/800<D<T/80の範囲内に設定することが好ましい。また、前記流体噴射室3の長さL(mm)は、0.3<L/D<30の範囲に設定することが好ましい。
【0038】
また、図1に示す交絡付与装置1では、2つの流体噴射孔3bを互いに180°変位させ、且つ前記流体噴射孔3bの中心軸線を糸条の走行路2の中心線に対して90°となるように形成しているが、前記流体噴射孔の数及び角度は上述に限定されるものではなく、交絡処理後の繊維束に求められる要素を十分吟味して適宜選択し使用すればよい。
【0039】
例えば、複数の流体噴射孔を同一周面内に等間隔で形成することもでき、或いは、1以上の流体噴射孔からなる流体噴射面を繊維束の走行方向に沿って複数段に形成することもできる。
【0040】
また、図3に示すように、前記交絡付与装置1には1本の炭素繊維前駆体繊維束Fを供給して交絡処理を施しているが、本発明の範囲内であれば、前記繊維束を多数本供給して同時に交絡処理を施すこともできる。但し、隣接して走行する繊維束との混繊防止や繊維束ごとの交絡度の斑を低減するなどの観点から、単一の交絡付与装置1に供給する繊維束の数は1本であることが好ましい。
【0041】
前記シール室4,5は、繊維束の走行方向に直交する断面積が異なる複数の領域を形成するためにラビリンスシール構造を採用し、ハウジング4a,5aの内側に円筒形の複合直通型のラビリンスシール構造体4b,5bが挿入され、且つセットボルト等により規定の位置に固定されている。前記ラビリンスシール構造体4b,5bの内部に形成されている繊維束Fの走行路2は、その走行方向に直交する断面が、前記流体噴射室3よりも径の小さな円形である。本実施形態では流体噴射室3の前後両方の側にシール室4,5を配しているため、前記流体噴射室3を効果的にシールできる。
【0042】
即ち、流体が噴射され高圧な状態にある流体噴射室3と大気圧の装置外部との間にシール室4,5が介在しているため、流体噴射室3内での圧力が均一に維持される。また、前記シール室4,5により前記流体噴射室3の内圧を容易に制御することができるため、繊維束Fには長手方向及び径方向に均一な交絡を付与することができ、必要に応じて交絡の程度を自由に調節できる。
【0043】
また、上記実施形態にあっては特に、シール室4,5がラビリンスシール構造を有しており複数段の渦流が形成されるため、シール室4,5内の圧力は前記流体噴射室3から装置外部へ向けて徐々に低くなっており、前記流体噴射室3において交絡が付与された繊維束Fは、この複数段の渦流を通過することにより交絡がより均一化及び安定化される。
【0044】
また、流体噴射室3の繊維束の出入口近傍での急激な圧力の変化を抑制でき、前記交絡付与装置1への繊維束の出入口において流体が強い勢いで噴出することもないため、繊維束Fは安定した走行が可能となり、糸揺れもなく、装置1の出入口や走行路2の周壁への接触による損傷も発生しない。なお、本実施例のように、前記流体噴射室3の出入口の双方に前記シール室4,5は設けることが最も望ましいが、装置1の設置スペース等を考慮して前記流体噴射室3の出口側にのみシール室を設けることもできる。
【0045】
上述した交絡付与装置1を用いて炭素繊維前駆体繊維束に交絡を付与する場合には、先ず、前記エゼクター6を用いて繊維束を前記交絡付与装置1の走行路2内に挿通させる。前記エゼクター6に流体導入口6aから流体を供給すると共に交絡付与装置1の内部を減圧下にした状態で、繊維束を交絡装置1の走行路2の入り側に近づけると繊維束Fが交絡付与装置1の内部に挿入されるものであり、通糸が容易になる。なお、前記エゼクター6は繊維束Fの挿通作業が終了した後は、前記流体導入口6aからの流体の導入は停止される。
【0046】
こうして交絡付与装置1に繊維束Fを挿通させた後、前記繊維束Fを走行させると共に同装置1を駆動して前記繊維束Fに交絡を付与する。なお、この交絡付与装置1に挿通された繊維束Fは緊張下にあり、この繊維束Fに付与する張力G(g/テックス)は0.2<G<1.5の範囲内に設定することが好ましい。
【0047】
前方のシール室4から交絡付与装置1へと導入された前記繊維束Fは、装置の入口において急激な圧力変動がないため、大きな糸揺れがなく、安定した走行が維持される。前記前方のシール室4では、前記繊維束Fは複数段の渦流を通過し、弱い交絡が付与される。更に、流体噴射室3に導入されて互いに180°変位した2つの流体噴射孔3bから繊維束Fに向けて90°の方向ベクトルで、所定圧力及び所定流量で流体が噴射される本格的な交絡が付与された後、後方のシール室5へと導入される。
【0048】
この後方のシール室5では再び複数段で渦流が作用し、交絡がより均一化されると共に安定化される。その後、エゼクター6から装置外部へと導出されるが、このときも、装置内外では急激な圧力変化はないため、繊維束に大きな揺れは生じることなく、安定した走行が維持される。
【0049】
なお、交絡に使用される流体としては特別に限定はないが、価格並びに取扱性の観点から常温空気を採用することが好ましく、また、単一の繊維束当たりの前記流体の流量Q(m3 /分)と、単繊維繊度t(テックス)との比の値は、繊維束の構成単繊維のテックスをtとしたときに、0.5<Q/t<4.3の範囲に設定することが好ましい。なお、この流量Qは前記交絡付与装置1の流体供給側の流体圧力によってモニタリングすることができる。
【0050】
このようにして得られた炭素繊維前駆体繊維束は、続けて炭素繊維製造工程へと導入することもでき、又は、一旦、巻き取った後に炭素繊維製造工程へと導入することもできる。或いは、必要に応じて炭素繊維製造工程中のいづれかの場所に上述した交絡付与装置を配置して交絡を付与することも可能である。
【0051】
炭素繊維製造工程では、交絡が付与された前記炭素繊維前駆体繊維束を酸化性雰囲気中で200℃以上に加熱して耐炎化処理を施し、次いで不活性雰囲気中で300℃以上に加熱して炭素化処理を施すことにより、を製造することができる。更に、この後、より高温域での黒鉛化処理を施すこともできる。
【0052】
この製造工程において、上述の方法により交絡が付与された前記炭素繊維前駆体繊維束は適度な集束性をもつため、耐炎化処理や炭素化処理において複数の繊維束をシート状に並べ、且つ複数のロールに掛け回して走行させる場合にも、隣り合う繊維束と接触したり、ロールに巻き付いたりするなどの不都合が生じることはなく、毛羽や単糸切れが少ない高品質で且つ機械的特性にも優れたを製造することができる。更には、炭素繊維前駆体繊維束は、長手方向及び径方向に均一な交絡が付与されており、しかもその交絡程度を自由に制御して適度な集束性を付与できるため、の用途により後に開繊が必要となった場合にも、過剰な負荷を加えることなく容易に開繊でき、品質及び機械的特性を維持できる。
【0053】
以下、本発明について具体的な実施例及び比較例を挙げて説明する。
実施例及び各比較例では上述した図1に示す、繊維束の走行路の断面形状が円形であり、流体噴射室3には繊維束の走行方向に対して90°(直交)の同一平面内に2つの流体噴射孔3bが互いに180°変位して形成されている交絡付与装置1を用いて繊維束に交絡付与処理を施している。このとき、各実施例及び比較例において流体噴射室3における繊維束の走行路2(内壁面3a)の内径D(mm)、前記流体噴射室3の長さL(mm)、単一の繊維束当たりの流体の流量Q(m3 /分)、及び繊維束Fの張力G(g/テックス)を表1に示す数値に設定している。それぞれ処理後の繊維束について交絡の均一性を評価し、その結果も表1に示している。なお、交絡の均一性はJIS−L1013に準じて測定した繊維束の交絡度におけるばらつきを示すCV値である。また、炭素繊維製造工程での工程通過性についても評価した。
【0054】
以下の実施例及び比較例において、
繊維束:アクリロニトリル96モル%含有
単繊維繊度:0.14テックス
繊維束を構成する単繊維の数:12000本
繊維束の総繊度:1680テックス
流体:常温空気
繊維束の張力:0.5g/テックス
繊維束の交絡処理装置走行速度:10m/分
であり、これらの条件は全て同一としている。
【表1】
Figure 0004408324
【0055】
[実施例1]
流体噴射室の内径D、前記流体噴射室の長さL、1の繊維束当たりの流体の流量Q、及び繊維束Fの張力Gの全てが好適な範囲内にある実施例1では、CV値が8%であり、長手方向及び径方向ともに均一な斑のない交絡が付与されており、適度な集束性をもつ前駆体繊維束を得ることができた。更に、炭素繊維製造工程の通過性を観察した結果、ロールへの巻き付きや隣り合う繊維束との混繊、干渉等のトラブルも無く工程通過性良好で、かつ炭素繊維束の開繊性も良好であった。
【0056】
[比較例1]
流体噴射室の繊維束走行路の内径Dが1.8mmと好適な範囲の下限(T/800=2.1mm)よりも小さいため、繊維束の乱れが拘束され交絡が不十分であった。また、交絡の均一性についてみても、CV値が17%であり斑が大きい。更に、炭素繊維製造工程の通過性を観察した結果、集束性が不十分であったためロールへの捲き付きが多発し、得られたには毛羽が多く発生していた。
【0057】
[比較例2]
流体噴射室の長さL(mm)と内径D(mm)との比の値が2/10=0.2と好適な範囲の下限(0.3)よりも小さいため、繊維束の乱れが拘束され交絡が不十分であった。また、交絡の均一性についてみても、CV値が14%であり斑が認められた。更に、炭素繊維製造工程の通過性を観察した結果、集束性が不十分であったためロールへの捲き付きが多発し、得られたは開繊斑も大きかった。
【0058】
[比較例3]
単一の繊維束当たりの流体の流量Qが0.04m3 /分であり、前記流量Qと単繊維繊度tとの比の値が0.04/0.14=0.28と好適な範囲の下限(0.5)よりも小さいため、流体の乱れの効果が小さくなり、交絡が不充分であった。また、交絡の均一性についてみても、CV値は16%であり、不均一であった。更に炭素繊維製造工程の通過性を観察した結果、集束性が不十分であったためロールへの捲き付き、並びに隣接繊維束との混繊が多発し、工程通過性は低かった。
【0059】
[比較例4]
1の繊維束当たりの流体の流量Qが0.65m3 /分であり、前記流量Qと単繊維繊度tとの比の値が0.65/0.14=4.64と好適な範囲の上限(4.3)よりも大きいため、繊維束は過度に乱され、繊維束自体の機械的物性が低下すると共に、毛羽の発生が認められた。また、交絡の均一性についてみても、CV値が21%と、斑が極めて大きかった。更に炭素繊維製造工程の通過性も低く、得られた炭素繊維束は毛羽が多く、外観及び機械的特性の悪いものであった。
【0060】
[比較例5]
繊維束Fへの張力が0.15g/テックスと、好適な範囲の下限(0.2g/テックス)よりも小さいため、交絡付与装置内で繊維束に弛みが生じ、CV値が21%と極めて交絡斑の大きい前駆体繊維束となった。更に、炭素繊維製造工程の通過性を観察した結果、ロールへの巻き付き、隣り合う繊維束との混繊や干渉等のトラブルは無かったものの、炭素繊維束の開繊斑が大きく、均一な耐炎化や炭素化がなされなかった。また、高次工程での繊維束幅も不均一であった。
【0061】
以上のように、本発明の炭素繊維前駆体繊維束の製造方法によれば、適度な集束性をもつ均一な交絡を付与することが可能になり、炭素繊維製造工程における高い操業安定性を維持できる。更に、上記方法により製造された炭素繊維前駆体繊維束を用いた本発明の炭素繊維束製造方法によれば、毛羽並びに単糸切れが少なく、開繊性及び機械的特性に優れており、炭素繊維製造工程での高い操業安定性、炭素繊維束の高い品質、品位、及び高次工程での優れた取扱性の全てを同時に確立することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明に好適に用いられる交絡付与装置の概略を示す断面図である。
【図2】図2は図1のA−A線から見た矢視図である。
【図3】図3は図1のB−B線に沿った断面図である。
【符号の簡単な説明】
1 交絡付与装置
2 繊維束の走行路
3 流体噴射室
3a 内壁面
3b 流体噴射孔
4 シール室
4a ハウジング
4b ラビリンスシール構造体
5 シール室
5a ハウジング
5b ラビリンスシール構造体
6 エゼクター
6a 流体導入口
F 炭素繊維前駆体繊維束

Claims (7)

  1. 実質的に無撚りの炭素繊維前駆体繊維束に流体を噴射して交絡を付与する方法であって、
    前記繊維束を交絡付与装置の出口に配されたエゼクターを用いて前記交絡付与装置の入口から出口へと挿通させること、
    前記繊維束が前記交絡付与装置の入口から出口へと走行する間に、前記繊維束に流体噴射室において流体を噴射した後、前記流体噴射室に続くシール室を通過させること、及び
    少なくとも前記流体噴射室において、前記繊維束は同繊維束の走行方向と直交する断面が円形又は楕円形である走行路を走行させること、
    を特徴とする炭素繊維前駆体繊維束の製造方法。
  2. 前記炭素繊維前駆体繊維束として、単繊維繊度が0.04テックス以上、0.4テックス以下であり、構成する単繊維の数が1000本以上、80000本以下である繊維束を採用することを特徴とする請求項1記載の炭素繊維前駆体繊維束の製造方法。
  3. 前記繊維束を前記シール室内において走行方向に直交する断面積が異なる複数の領域を通過させることを特徴とする請求項1又は2記載の炭素繊維前駆体繊維束の製造方法。
  4. 炭素繊維前駆体繊維束として総繊度T (テックス)の繊維束を採用し、前記流体噴射室の繊維束の走行路の内径D(mm)をT/800<D<T/80の範囲に設定すると共に、同流体噴射室の長さL(mm)と前記内径D(mm)との比を0.3<L/D<30の範囲に設定することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の炭素繊維前駆体繊維束の製造方法。
  5. 単一の繊維束当たりの前記流体の流量Q(m3 /分)と単繊維の繊度t(テックス )との比の値を、0.5<Q/t<4.3の範囲に設定することを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の炭素繊維前駆体繊維束の製造方法。
  6. 走行する前記繊維束の張力G(g/テックス)を、0.2<G<1.5の範囲に設定することを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の炭素繊維前駆体繊維束の製造方法。
  7. 請求項1〜6のいずれかに記載の炭素繊維前駆体繊維束の製造方法により製造されたポリアクリロニトリル系繊維束を耐炎化し、次いで炭素化することを特徴とする炭素繊維束の製造方法。
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