JP4401928B2 - プラズマ処理装置 - Google Patents

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この発明は、洗浄、成膜、エッチング、表面改質などのプラズマ表面処理を行なう装置に関し、特に、電極間の外に被処理物を配置する所謂リモート式のプラズマ処理装置に関する。
プラズマ処理装置は、被処理物を、一対の電極どうしの間に配置する所謂ダイレクト式(特許文献3等参照)と、電極間の外に配置する所謂リモート式に大別される。
リモート式のプラズマ処理装置として、例えば特許文献1に記載のものでは、平板状をなす一対の電極を平行に配置してある。これら平行平板電極間のプラズマ化空間に処理ガスを導入してプラズマ化し、被処理物へ向けて吹出すようになっている。特許文献2に記載のものでは、長尺の板状をなす高圧電極と接地電極の下側部分どうし間にプラズマ化空間が形成される一方、これら電極の上側部分どうし間には全長にわたって絶縁板が埋め込まれている。処理ガスは、接地電極の内部に形成された通路を通って電極間のプラズマ化空間に導入されるようになっている。
特開平9−92493号公報 特開2002−18276号公報 特開2002−353000号公報
長尺電極を用いたプラズマ処理装置では、電極の長さ分の表面処理を一度に行なうことができ、処理速度を向上させることができる。しかし、印加電界によるクーロン力や、電極の金属本体とその表面に溶射被膜された固体誘電体との熱膨張率の違いや電極内部の温度差による熱応力によって、電極どうしが例えば長手方向の中間部で近づくように変形を来たすことがある(図6の仮想線参照)。この現象は、電極の長さが例えば50cm以上ではっきり見られるようになり、長くなればなるほど顕著になる。このような変形があると、処理ガスの吹出しが、電極の長手方向の両端部で多く、中間部で少なくなり、処理の均一性が損なわれてしまう。
特許文献2に記載のものでは、一対の長尺電極の上側部分については絶縁板によって接近変形を防止できるが、肝心のプラズマ化空間が形成された下側部分については変形のおそれがある。
特許文献3に記載のものでは、一対の長尺電極の両端部をそれぞれ支持枠にて支持しているが、中間部の接近変形に対してはあまり効果的と言えない。
上記問題点を解決するために、本発明は、処理ガスをプラズマ化空間に通して吹出し、前記プラズマ化空間の外部に配置した被処理物に当てるプラズマ処理装置において、長尺状の電極をそれぞれ含む一対の長尺部を備え、これら長尺部が互いに並設されることにより、これら長尺部どうしの間にその長手方向及び並設方向(対向方向)と交差する方向に流れ方向を向けた長尺部間ガス路が形成され、この長尺部間ガス路の少なくとも一部が、一対の長尺部の電極どうしによって画成されることにより前記プラズマ化空間を構成しており、前記長尺部間ガス路の上流側には処理ガスを長手方向に均一化したうえで前記長尺部間ガス路の上流端に導入するガス導入部が設けられ、前記一対の長尺部の長手方向の一端部どうし間と他端部どうし間が、それぞれガス路側端画成部材にて塞がれ、これら両端のガス路側端画成部材によって前記長尺部間ガス路の長手方向両端の側端面が画成されており、これら両端の側端面から中央寄りに離れた長尺部間ガス路内の前記長手方向の中間部であって前記プラズマ化空間の前記流れ方向の中間部より上流側には、長尺部の前記長手方向の中間部どうしの間隔が狭まるのを阻止する小片状の中間スペーサが設けられており、前記中間スペーサより前記流れ方向の下流側に、前記プラズマ化空間の少なくとも下流側の部分が配置されていることを第1の特徴とする。
上記特徴構成によれば、スペーサによって、長尺部間ガス路の厚さを確実に一定に維持でき、長手方向の中間部で狭くなるのを確実に防止することができる。よって、処理ガスを長手方向に沿って一様に吹出すようにすることができ、ひいては均一なプラズマ表面処理を行なうことができる。なお、前記スペーサは、リモート式のプラズマ処理装置において適用可能であり、ダイレクト式では被処理物との干渉を来たし不適である。
ここで、「両端のガス路側端画成部材どうしの中間」とは、一方のガス路側端画成部材から他方のガス路側端画成部材までの間の任意の位置を意味し、これらガス路側端画成部材間のちょうど中央に限定されず、何れか一方の端寄りにずれた位置であってもよい。
前記長尺部の長さが、被処理物の幅より大きく、前記ガス路側端画成部材が、前記長尺部における被処理物の縁と対応する位置より外側に配置されることになる場合には、前記スペーサが、被処理物の縁と対応する位置より内側に配置されていることが望ましい。これによって、少なくとも被処理物と対応する範囲において長尺部間の間隔が一定に維持されるようにすることができ、処理の均一化を確保することができる。
本発明の第1の好適態様では、前記スペーサが、前記一対の長尺部の電極どうしの間に挟まれ、前記プラズマ化空間内に配置されている。これによって、電極が接近方向に歪むのを確実に防止でき、処理の均一性を確実に確保することができる。
前記第1の好適態様において、前記スペーサが、前記プラズマ化空間における上流側部に偏って配置されていることが望ましい。これによって、処理ガスをスペーサより下流側(吹出し側)のプラズマ化空間に回り込ませることができ、スペーサの配置位置においても他の位置と同様のプラズマ吹出し流を確実に得ることができ、プラズマ表面処理の均一性を確実に確保することができる。
前記第1の好適態様において、1の長尺部が、前記電極と、この電極を前記並設方向に一体化可能に支持する支持部を有し、この支持部が、前記長尺部間ガス路の上流側を向く前記電極の側面に被さる被さり部を含み、この被さり部と他方の長尺部とによって、前記長尺部間ガス路における前記プラズマ化空間より上流側の路部分が画成されており、前記スペーサが、前記電極間のプラズマ化空間から上流側に突出して前記路部分に差し入れられていることが望ましい。これによって、長尺部どうし間の間隔を一層確実に一定に維持できる。ここで、「並設方向に一体」とは、電極と支持部が、前記長尺部の並設方向に相対変位せず、一体的に変位することを言う。
本発明の第2の好適態様では、1の長尺部が、前記電極と、この電極を前記並設方向に一体化可能に支持する支持部を有し、この支持部が、前記長尺部間ガス路の上流側を向く前記電極の側面に被さる被さり部を含み、この被さり部と他方の長尺部とによって、前記長尺部間ガス路における前記プラズマ化空間より上流側の路部分が画成されており、前記スペーサが、前記被さり部と他方の長尺部の間に挟まれ、前記路部分内に配置されている。これによって、電極間のプラズマ化空間にはスペーサを設けないようにすることができ、処理の均一性を一層確実に確保できる。
前記第1、第2好適態様において、前記スペーサが、前記被さり部に係着されていることが望ましい。これによって、例えば、スペーサを1の長尺部に固定した状態で、一対の長尺部を対向するように組み付けることができる。また、スペーサを長尺部間ガス路内に安定的に保持することができる。
前記スペーサが、前記被さり部にピンにて着脱可能に留められていてもよい。
前記被さり部に係着凹部が形成され、この係着凹部に前記スペーサが係着されていてもよい。
前記被さり部に段差が形成され、この段差に前記スペーサが係着されていてもよい。
他方の長尺部(スペーサの接続構造も含む)についても1の長尺部と同様に構成されていてもよい。
前記被さり部が、本体部と、この本体部の前記路部分側かつ電極側の角に設けられた角構成部とを有し、角構成部が、本体部より耐プラズマ性の高い材料で構成されていることが望ましい。これによって、プラズマ化空間のプラズマによって被さり部が傷むのを防止できるとともに、プラズマに曝されるおそれの少ない本体部については比較的安価な材料で構成でき、ひいては被さり部全体を耐プラズマ性の高い材料で構成するよりも材料コストを削減することができる。
前記被さり部の本体部が、前記角構成部の電極側とは逆側に被さる部分を有し、前記スペーサが、前記本体部の角構成部への被さり部分と角構成部とに跨るとともにこれら被さり部分と角構成部にそれぞれピンにて着脱可能に留められていてもよい。これによって、スペーサを介して本体部と角構成部どうしを連結することができる。
前記本体部の角構成部への被さり部分が角構成部より他方の長尺部とは逆側に後退することにより段差が形成されており、この段差に前記スペーサが掛けられていてもよい。
1の長尺部において、前記支持部が、対応電極における他方の長尺部とは逆側の背部に配置された剛性部材と、この剛性部材に通されるとともに電極にねじ込まれた引きネジ部材(引きボルト)とを含むことが望ましい。これによって、支持部と電極を前記並設方向に確実に一体化することができる。また、電極が他方の電極に向けて歪変形するのを確実に防止できる。
前記支持部が、前記剛性部材にねじ込まれるとともに電極の背面に突き当てられた押しネジ部材(押しボルト)を更に含むことが望ましい。これによって、支持部と電極を前記並設方向に一層確実に一体化することができる。また、電極が他方の電極から離れる方向に歪変形するのを確実に防止できる。さらに、引きネジ部材と押しネジ部材によって、電極を他方の長尺部に接近・離間させ、電極間間間隔を調節することができる。 1の長尺部の電極を他方の長尺部側へ近づける接近手段(例えば前記押しネジ部材)と、遠ざける離間手段(例えば前記引きネジ部材)とが、それぞれ長手方向に互いに離間して複数設けられていることが望ましい。これによって、電極を真っ直ぐになるように調節でき、ひいては電極間間隔が長手方向に沿って均一になるように調節でき、プラズマ表面処理を一層均一に行なうことができる。
前記支持部が、前記剛性部材と電極の間に挟まれた絶縁性の被挟着部材を更に含み、この被挟着部材が、前記被さり部と一体的になっているのが望ましい。これによって、スペーサによる1の長尺部の被さり部と他方の長尺部との接近阻止力を1の長尺部の電極に確実に伝達することができる。また、電極を絶縁性の被挟着部材にて絶縁することができる。
前記スペーサは、平板形状をなしていることが望ましい。これによって、長尺部に面をもって当たることができる。
前記スペーサは、軸線を前記長尺部間ガス路の流れ方向に向けた円柱形状をなしていてもよい。
前記スペーサが、一対の長尺部の電極の上流側面どうし間に跨る跨部と、この跨部に連なるとともに電極間のプラズマ化空間に配置される電極間部とを一体に有していてもよい。 これによって、スペーサを電極間に安定的に挟んでおくことができる。
前記スペーサには、処理ガスを該スペーサの下流側(吹出し側)へ回り込むように案内する吹出し側ガス案内部が形成されていることが望ましい。例えば、前記吹出し側ガス案内部として、前記スペーサにおける前記長尺部間ガス路の下流側を向く端部が、先細り状になっていることが望ましい。これによって、処理ガスをスペーサの下流側へスムーズに回り込ませることができ、プラズマ表面処理を一層確実に均一に行なうことができる。
前記スペーサにおける前記長尺部間ガス路の上流側(ガス導入側)を向く端部が、先細り状になり、これにより、導入側ガス案内部を構成していてもよい。これによって、処理ガスがスペーサの両側にスムーズに流れて行くようにすることができる。
前記スペーサが、処理ガスの流通に与える影響を無視できる程度に小さい小片状をなしていることが望ましい。これによって、処理ガスの流通を確実に許容することができる。
前記スペーサに、前記長尺部間ガス路として提供される通孔が形成されていてもよい。これによって、スペーサの配置位置においても処理ガスが前記通孔を通って下流側へ流れて行くことができ、プラズマ表面処理を一層確実に均一に行なうことができる。この場合、前記スペーサは、小片状である必要はなく、前記長尺部に沿って延びる長尺状をなしていてもよい。
本発明は、処理ガスをプラズマ化空間に通して吹出し、前記プラズマ化空間の外部に配置した被処理物に当てるプラズマ処理装置において、長尺状の電極をそれぞれ含む一対の長尺部を備え、これら長尺部が互いに並設されることにより、これら長尺部どうしの間にその長手方向及び並設方向と交差する方向に流れ方向を向けた長尺部間ガス路が形成され、この長尺部間ガス路の少なくとも一部が、一対の長尺部の電極どうしによって画成されることにより前記プラズマ化空間を構成しており、前記長尺部間ガス路の上流側には処理ガスを長手方向に均一化したうえで前記長尺部間ガス路の上流端に導入するガス導入部が設けられ、前記一対の長尺部の長手方向の一端部どうし間と他端部どうし間が、それぞれガス路側端画成部材にて塞がれ、これら両端のガス路側端画成部材によって前記長尺部間ガス路の長手方向両端の側端面が画成されており、前記長尺部間ガス路内の長手方向の中間部であって前記プラズマ化空間の前記流れ方向の中間部より上流側には、長尺部の中間部どうしの間隔が狭まるのを阻止すべく、前記長尺部に沿って延びる長尺状の中間スペーサが設けられ、前記長尺状中間スペーサに、前記長尺部間ガス路の一部として提供される通孔が形成されており、前記中間スペーサより前記流れ方向の下流側に、前記プラズマ化空間の少なくとも下流側の部分が配置されていることを第1の特徴とする。
前記長尺状中間スペーサが、内部空間が長手方向と直交する両方向に開口された長尺状の枠と、この枠の内部空間を前記長手方向に沿って分割する仕切りとを有し、前記分割された内部空間が、前記通孔として提供されていてもよい。更に、前記枠が、前記長尺部の略全長にわたる長さを有し、その長手方向両端の端板が、前記ガス路側端画成部材として提供されていてもよい。
処理ガス源からの処理ガスを前記長尺部間ガス路へ導くガス導入部(ガス均一化部)を備え、このガス導入部が、前記処理ガス流の略半分ずつを前記長手方向に沿って互いに対向するように流しながら周側部の略全長域から路外へ漸次漏らす一対の均一化路と、各々前記長手方向に沿う細長状をなすとともに段ごとに1又は複数の連通路で連通された複数段の均一化チャンバーとを有し、1段目の均一化チャンバーが、前記一対の均一化路の路外空間を構成し、各連通路が、連通すべき前後の段の均一化チャンバーの略全長域に延在されたスリット状又は複数のスポット状(小孔状)をなし、最終段の均一化チャンバーが、前記長尺部間ガス路の上流端の略全長にわたって連なっていることが望ましい。これによって、処理ガスを長尺部の長手方向に均一化したうえで長尺部間ガス路へ導入でき、ひいてはプラズマ表面処理を一層確実に均一に行なうことができる。
本発明によれば、一対の長尺部どうし間の間隔すなわち長尺部間ガス路が、長手方向の中間部で狭くなるのを確実に防止することができ、処理ガスを長手方向に沿って一様に吹出すようにすることができ、ひいては均一なプラズマ表面処理を行なうことができる。
以下、本発明の実施形態を、図面を参照して説明する。
図1〜図6は、本発明の第1実施形態を示したものである。図1及び図2に示すように、第1実施形態に係る常圧プラズマ処理装置M1は、例えばローラコンベア4からなるワーク送り機構と、その上方に位置された長尺ノズルヘッド1と、このノズルヘッド1に接続された処理ガス源2と、電界印加手段3(図4)を備えている。被処理物として大面積のワークWが、ローラコンベア4上に載せられ、前後方向(図1において紙面と直交する方向)へ送られる。勿論、ワークWを固定する一方、ノズルヘッド1を移動させるようになっていてもよい。そして、処理ガス源2からの処理ガスが、ノズルヘッド1のプラズマ化空間30aに導入されるとともに電界印加手段3の電界印加によってプラズマ化された後、ワークWへ吹き付けられる。これによって、ワークWの洗浄などのプラズマ表面処理が常圧下で実行される。
なお、本発明における略常圧(大気圧近傍の圧力)とは、1.013×104〜50.663×104Paの範囲を言い、圧力調整の容易化や装置構成の簡易化を考慮すると、1.333×104〜10.664×104Paが好ましく、9.331×104〜10.397×104Paがより好ましい。
常圧プラズマ処理装置M1のノズルヘッド1について詳述する。
図1及び図2に示すように、ノズルヘッド1は、上側のガス導入部10と、下側の処理部20を備え、左右方向に長く延びている。
ノズルヘッド1上部のガス導入部10は、ハウジング11と、このハウジング11内に収容されたパイプユニット12とを有し、左右に延びている。パイプユニット12は、左右に延びるとともに互いに前後に並べられた一対のパイプ13A,13Bと、これらを挟持する上下一対のパイプホルダ14,15を有している。パイプ13A,13Bの上側部および上側のパイプホルダ14には、各パイプ13A,13Bの内周面からホルダ14の上面へ貫通するスポット状の小孔12aが、左右長手方向に沿って短間隔置きに形成されている。なお、スポット状小孔12aに代えて、左右長手方向に延びるスリット状の孔を形成してもよい。パイプユニット12の一対のパイプ13A,13Bの内部と小孔12aによって、「処理ガスの略半分ずつを互いに対向するように流しながら路外へ漸次漏らす一対の均一化路」が構成されている。
パイプユニット12によってハウジング11の内部が上下2つの均一化チャンバー11a,11bに仕切られている。図4に示すように、上下のチャンバー11a,11bは、ハウジング11の前後の壁とパイプユニット12の前後両側部との間に形成された狭い隙間11cを介して連なっている。この隙間11cからなる連通路は、左右に延びるスリット状をなしているが、左右に分散して配置された複数のスポット状小孔にて構成されていてもよい。
図2に示すように、ガス導入部10の長手方向の一端部に一方のパイプ13Aのインレットポート13cが設けられ、他端部に他方のパイプ13Bのインレットポート13eが設けられている。なお、図1に示すように、各パイプ13A,13Bにおけるポート13c,13e側とは逆側の端部は、プラグ16によって塞がれている。
図2に示すように、処理ガス源2からガス供給管2aが延び、このガス供給管2aが分岐して、各パイプ13A,13Bのインレットポート13c,13eにそれぞれ接続されている。
なお、処理ガス源2には、例えばプラズマ洗浄用の処理ガスとして、Nの純ガスまたはNと微量のOとの混合ガスが貯えられている。
この処理ガスが、インレットポート13c,13eからパイプ13A,13Bに導入され、これらパイプ13A,13Bの内部(均一化路)を互いに逆方向に流れる。そして、孔12aを通って上側(一段目)のチャンバー11aへ漏れ出た後、両脇の隙間11cを通って下側(2段目、最終段)のチャンバー11bへ流れ込む。これによって、処理ガスを左右長手方向に均一化できるようになっている。
次に、ノズルヘッド1下部の処理部20について説明する。
図6において実線で模式的に示すように、処理部20は、左右に延びるとともに互いに前後に対向するように並設された一対の長尺部21,21と、これら長尺部21,21の左右長手方向の両端部にそれぞれ設けられた端プレート25とを備えている。長尺部21,21どうしの間に、下側チャンバー11bに連なる処理ガス路21aが形成されている(図4参照)。この長尺部間ガス路21aの流れ方向は、長尺部21,21の長手方向及び並設方向と交差する垂直下方向(図6において紙面奥方向)に向けられている。各長尺部21は、電極30と、この電極30を支持する支持部22とを有している。なお、図6において、電極30の厚さ、電極間間隔、後記スペーサ26,70の厚さ等は、誇張されている。
処理部20について更に詳述する。図1及び図3に示すように、各長尺部21の電極30は、例えばステンレス等の導電性材料によって角柱形状に形成され、左右方向へ直線状に細長く延びている。電極30の左右長さは、例えば1.5m程度であり、上下方向を向く幅は、例えば35mm程度である。図4に示すように、一方の長尺部21の電極30は、給電線3aを介して電界印加手段3に接続され、これにより、ホット電極(電界印加電極)となっている。他方の長尺部21の電極30は、接地線3bを介して接地され、これにより、アース電極(接地電極)となっている。
なお、電界印加手段3は、例えばパルス状の電圧を出力するようになっている。このパルスの立上がり時間及び/又は立下り時間は、10μs以下、後記電極間空間30aでの電界強度は10〜1000kV/cm、周波数は0.5kHz以上であることが望ましい。
図3及び図6の実線に示すように、一対の長尺部21,21の電極30,30どうしは、狭い間隔(例えば2mm)を置いて互いに平行に配されている。これら電極30の対向面どうしの間の空間が、プラズマ化空間30aとなっている。プラズマ化空間30aは、前記長尺部間ガス路21aの一部を構成している。
図1及び図6に示すように、電極30,30の左右両端部に設けられた端プレート25の内面には、端スペーサ26が取り付けられている。この端スペーサ26が、一対の電極30,30の端部どうし間に挿入され、そこを塞いでいる。端スペーサ26は、プラズマ化空間30aの左右長手方向両端の側端面を画成し、「ガス路側端画成部材」として提供されている。
図4に示すように、各電極30の内側面(他方の電極30との対向面)並びに上面及び下面には、サンドブラストが施されたうえでセラミック等の誘電体が溶射されることにより、固体誘電体層33が被膜されている。電極30の外側面(前記対向面とは逆側の背面)及び上面は、各々真平らになり、しかも互いに真直角になるように研磨されている。電極30の各面どうしのなす角は、アーク防止のためのR加工が施されている。電極30の内部には、温調用の冷媒路30cが形成されている。
各長尺部21の電極支持部22について説明する。
図1、図3、図4、図6に示すように、支持部22は、被挟着部材としての電極ホルダ40と、アッパープレート23と、剛性部材としてのサイドプレート24と、ロア部60とを有している。
図3及び図4に示すように、電極ホルダ40は、電極30の背面に宛がわれた被挟着部41と、電極30の上側に被せられた被さり部42とを有し、断面L字状をなして左右に延びている。被さり部42は、被挟着部41の上端に一体に連なる本体部43と、これとは別体をなす角構成部44とを含んでいる。一体をなす被挟着部41と被さり部42の本体部43とによって電極ホルダ本体が構成されている。電極ホルダ本体41,43は、ポリテトラフルオロエチレン等の絶縁性樹脂によって構成されている。
図4に示すように、被さり部42の本体部43の内端(他方の長尺部21側)の下側の角には、切欠き43aが形成されている。切欠き43aは、本体部43の左右長手方向の略全長にわたって延びている。
角構成部44は、左右に細長い角柱形状をなし、上記切欠き43aに嵌め込まれている。角構成部44は、ホルダ本体41,43より耐プラズマ性の高い絶縁性材料、例えばセラミックで構成されている。一般に、セラミックのような耐プラズマ性の高い材料は、そうでないポリテトラフルオロエチレン等の樹脂と比べ高価である。これによって、プラズマ化空間30aのプラズマによってホルダ40が傷むのを防止できるとともに、プラズマに曝されるおそれの少ないホルダ本体41,43については安価な材料で構成でき、ひいてはホルダ40全体を耐プラズマ性の高い材料で構成するよりも材料コストを削減することができる。
図3、図4に示すように、角構成部44の下面は、電極30の上面の内側寄り部分に当接されている。角構成部44の上側には本体部43が被さっている。これら本体部43と角構成部44の垂直な内端面(他方の長尺部21を向く端面)は、互いに面一をなしている。
図4に示すように、一方の長尺部21の面一をなす本体部43及び角構成部44の内端面と、他方の長尺部21の面一をなす本体部43及び角構成部44の内端面との間には、長尺部間ガス路21aの一部としてホルダ間通路40aが形成されている。ホルダ間通路40aの下端部は、電極間のプラズマ化空間30aの上端部に左右長手方向の全長にわたって連なっている。
各長尺部21のサイドプレート24は、鋼材等の剛性材料によって長板状に形成され、幅方向を上下に向けるとともに左右方向(図4の紙面と直交する方向)に真直ぐに延びている。サイドプレート24は、ホルダ40の外側面(背面)に宛がわれている。
図2〜図4に示すように、サイドプレート24には、押しボルト51(押しネジ部材、接近手段)と、カラー53付きの引きボルト52(引きネジ部材、離間手段)が、それぞれ長手方向に離間して複数設けられている。図4に示すように、押しボルト51は、サイドプレート24にねじ込まれるとともに、先端がホルダ40の被挟着部41の背面に突き当てられている。これにより、被挟着部41が電極30に押し当てられている。
図3に示すように、サイドプレート24及びホルダ40の被挟着部41には、カラー53(引きボルトホルダ)が組み込まれている。カラー53の外端部に形成されたフランジが、サイドプレート24に引っ掛けられている。カラー53の内部に形成された収容孔に引きボルト52が収容されている。引きボルト52の頭部は、カラー53の収容孔に形成された段差に引っ掛けられ、カラー53を介してサイドプレート24に引っ掛けられている。引きボルト52の先端は、カラー53の内端部から突出し、電極30の背部にねじ込まれている。これによって、電極ホルダ40の被挟着部41が、サイドプレート24と電極30の間に挟み付けられている。これによって、サイドプレート24と電極ホルダ本体41,43と電極30が構造的に一体化されている。
なお、押しボルト51によって、電極30を、ホルダ40の被挟着部41を介して他方の長尺部21に接近する方向に押すことができ、引きボルト52によって、電極30を他方の長尺部21から遠ざかる方向に引くことができる。したがって、ボルト51,52のねじ込み量を調節することによって、長尺電極30の歪みを矯正して確実に真っ直ぐになるように調節でき、ひいては一対の電極30,30が互いに確実に平行になるように調節できる。また、電極30,30間の間隔を調節することができる。これにより、押し引きのボルト51,52は、電極30,30の間隔調節機構を構成している。
一対の長尺部21,21のホルダ40,40及びサイドプレート24,24の上側には、鋼材等の剛性材料からなるアッパープレート23が被せられている。このアッパープレート23の前後の端部に、前後のサイドプレート24,24の上端部がそれぞれボルトにて連結されている。これによって、前後のサイドプレート24,24どうしが、アッパープレート23を介して連結され剛結合されている。
図1及び図3に示すように、アッパープレート23の前後中央部には、長尺部間ガス路21aの一部として、左右長手方向に沿って延びるスリット23aが形成されている。このスリット23aを挟んでアッパープレート23の半分が、一方の長尺部21の電極支持部22の構成要素となり、他の半分が、他方の長尺部21の電極支持部22の構成要素となっている。
アッパープレート23の上側に前記ガス導入部10が設置されている。ガス導入部10の下側チャンバー11bにアッパープレート23のスリット23aが左右長手方向の略全長にわたって連なっている。スリット23aの下端部は、ホルダ間通路40aに左右長手方向の全長にわたって連なっている。
スリット23aとホルダ間通路40aは、長尺部間ガス路21aにおけるプラズマ化空間30aより上流側の路部分を構成している。
図3、図4に示すように、各長尺部21の下側のロア部60は、外側の幅広の絶縁板61と、内側の幅狭の絶縁板62と、これら絶縁板61,62の下面を覆う導電板63(放電遮蔽板)とを有している。外側の幅広絶縁板61は、サイドプレート24の下面とホルダ40の被挟着部41の下面と電極30の下面の外側寄り部分に宛がわれている。内側の幅狭絶縁板62は、電極30の下面の内側寄りの部分に添えられている。これら絶縁板61,62どうしは、相欠き継ぎされるととともにボルトにて接合されている。
絶縁板61,62は、絶縁性の材料にて構成され、しかも、内側の幅狭絶縁板62が、外側の幅広の絶縁板61より耐プラズマ性の高い材料で構成されている。例えば、絶縁板62は、石英にて構成され、絶縁板61は、塩化ビニルで構成されている。一般に、石英のような耐プラズマ性の高い材料は、そうでない塩化ビニルなどと比べ高価である。
導電板63は、例えばステンレスなどの金属にて構成されている。この導電板63が、ワークWと直接対面するようになっている。図4に示すように、導電板63は、接地線3cを介して接地されている。これによって、電極30からワークWへのアーク放電を防止しつつノズルヘッド1をワークWに十分近づけることができ、処理効率を向上させることができるようになっている。
一対の長尺部21,21の絶縁板62の内端面どうし及び導電板63の内端面どうしの間に、プラズマ化空間30aに連なる吹出し路60aが形成されている。吹出し路60aは、長尺部間ガス路21aにおけるプラズマ化空間30aより下流側の路部分を構成している。導電板63の内端面は、絶縁板62の内端面より外側に引込んでいる。これによって、電極30から導電板63への放電を確実に防止することができるようになっている。 なお、一方の長尺部21の絶縁板62と他方の長尺部21の絶縁板62は、左右長手方向の両端部において一体に連なっていてもよい。絶縁板61、導電板63においても同様である。
本発明の最も特徴的な部分について説明する。
図1、図3、図6に示すように、一対の長尺部21,21どうし間の長手方向の中間部には、中間スペーサ70が複数配置されている。詳述すると、一対の長尺部21,21どうしの間であって両端スペーサ26,26どうしの中間の長尺部間ガス路21a内には、2つの小片状の中間スペーサ70が設けられている。これら中間スペーサ70は、左右に離れて配されている。なお、中間スペーサ70は、2つに限らず、長手方向に互いに離して3つ以上設けてもよく、長手方向の中央部に1つだけ設けることにしてもよい。
各中間スペーサ70は、例えばセラミックなどの絶縁性の硬質材料にて構成されている。図5に示すように、中間スペーサ70は、上下に細長い板状をなしている。中間スペーサ70の左右幅は、例えば4mm程度である。中間スペーサ70の上側部の左右両縁は、垂直をなす一方、下側部の左右両縁は、下方へ向かうにしたがって接近するように斜設されている。これにより、中間スペーサ70の下側部は、逆さ三角形状(先細り)に尖り、吹出し側ガス案内部70aを構成している。
図1、図3、図5に示すように、中間スペーサ70は、長尺部間ガス路21a内のプラズマ化空間30aとその上側のホルダ間通路40aに跨って配置されている。すなわち、中間スペーサ70は、電極間のプラズマ化空間30aの上側に偏って配置されている。(中間スペーサ70の等幅をなす上側部が、プラズマ化空間30aより上方に突出してホルダ間通路40a内に配置され、逆三角形の案内部70aを含む下側部がプラズマ化空間30a内に配置されている。)スペーサ70の下端からプラズマ化空間30aの下端部までは一定の距離がある。この距離は、例えば25mm程度であるが、勿論これに限定されるものではなく、15〜20mm程度であってもよい。なお、スペーサ70のプラズマ化空間30a内の配置部分の上下長さは、例えば10mm程度である。
図3、図5に示すように、中間スペーサ70のホルダ間通路40a内に配置された上側部分は、ホルダ40の被さり部42の本体部43と角構成部44とに跨っている。このスペーサ70の上側部分には、上下に一対のピン孔70bが形成され、各ピン孔70bにピン71が引抜き可能に挿通されている。上側のピン71の両端部は、一対の被さり本体部43,43の内端面に形成された孔部43b,43bにそれぞれ引抜き可能に挿入されている。下側のピン71の両端部は、一対の角構成部44,44の内端面に形成された孔部44b,44bにそれぞれ引抜き可能に挿入されている。これによって、スペーサ70が、ホルダ40の被さり部42に着脱可能に係着されている。また、スペーサ70を介して被さり部42の本体部43と角構成部44が接合されている。
上記構成のプラズマ処理装置M1によれば、ガス導入部10で左右長手方向に均一化された処理ガスは、長尺部間ガス路21aの上流側路部分を構成するスリット23a及びホルダ間通路40aを順次経て、プラズマ化空間30aに導入される。併行して、電界印加手段3によって電極30間にパルス電圧が印加され、空間30a内にパルス電界が形成される。これによって、グロー状の均一な放電が起き、処理ガスがプラズマ化される。このプラズマ化された処理ガスが、吹出し口60aから下方へ吹出される。これにより、ヘッド1の下方のワークWの上面にプラズマ化された処理ガスを吹付けることができ、ワークWのプラズマ洗浄等を実行することができる。
プラズマ処理時の印加電界によって一対の電極30,30の中間部どうしがクーロン力や熱応力で互いに接近するように変形しようとしても(図6の仮想線参照)、中間スペーサ70によってこれを確実に阻止することができる。特に、中間スペーサ70は、電界が形成されるプラズマ化空間30a内に直接配置されているので、電極30,30の接近変形を一層確実に阻止することができる。これによって、電極30間の間隔(プラズマ化空間30aの厚さ)を、長手方向の両端部はもちろん、中間部においても一定に維持することができる。よって、ガス導入部10による均一状態を空間30a内でも維持することができ、空間30a内でプラズマ化した処理ガスを左右長手方向に沿って均一に吹出すことができる。この結果、ワークWを確実に均一にプラズマ処理することができる。
中間スペーサ70は、処理ガスの流れに及ぼす影響を無視できる程度に小さいので、処理の均一性を確実に確保することができる。
また、図5に示すように、中間スペーサ70は、プラズマ化空間30aの上側部に偏って配置されているため、中間スペーサ70より下側のプラズマ化空間30aへ処理ガスを回り込ませることができる。しかも、逆三角形状の案内部70aによって処理ガスをスペーサ70の下側へスムーズに回り込ませることができる。これによって、スペーサ70の配置位置においても、他の位置と同様に処理ガスを吹出すことができ、処理の均一性を確保することができる。
加えて、押しボルト51と引きボルト52によって、電極30間の間隔が長手方向に沿って均一になるように維持できるので、均一なプラズマ表面処理を一層確実に行なうことができる。
図7は、装置M1において中間スペーサ70を設けた場合(同図(a))と、設けなかった場合(同図(b))との処理結果を比較したものである。同図(b)に示すように、中間スペーサ70を設けなかった場合、電極30の長手方向の中央部に対応する位置での接触角度が、大きく変動した。これに対し、同図(a)に示すように、中間スペーサ70を設けた場合、電極30の長手方向の中央部に対応する位置での接触角度は、両端部に対応する位置での接触角度と略一致する経時変化を示した。これによって、スペーサ70を設けることにより、長手方向に均一な処理が可能であることが判明した。
ここで、「接触角度」とは、処理後のワークWの表面に垂らした液滴の縁と頂点とを結ぶ線が、ワークWの表面となす角度を示し、濡れ性の指標となるものである。
ノズルヘッド1の処理部20を組み立てる際は、中間スペーサ70を何れか一方の長尺部21のホルダ40にピン71にて予め取り付けておく。そして、一対のホルダ40を向き合わせる。この時、ピン71を他方のホルダ40の孔部43b,44bに差し込む。これによって、スペーサ70を簡単に組み込むことができる。
次に、本発明の他の実施形態を説明する。以下の実施形態において、前記第1実施形態と重複する構成に関しては、図面に同一符号を付す等して説明を省略する。以下の実施形態は、主に中間スペーサの変形態様に係るものである。
図8に示す中間スペーサ70Xは、下側部だけでなく上側部も三角形状(先細り)に尖り、導入側ガス案内部70cを構成している。これによって、上方からの処理ガスを中間スペーサ70Xの左右両側へスムーズに流すことができ、その後、スペーサ70Xの下側へスムーズに回り込ませることができる(同図(b)参照)。
中間スペーサの形状は、必ずしも前述のスペーサ70,70Xのような平板状に限られない。
例えば、図9に示す中間スペーサ72は、軸線を上下に向けた細い円柱形状(ピン形状)をなしている。中間スペーサ72は、第1実施形態のピン71と同様の留めピンにてホルダ40に着脱可能に留められていてもよい。スペーサ72の上端部は、平らになる一方、下側部には、下方へ向かって尖る先細テーパ72a(吹出し側ガス案内部)が形成されている。これにより、処理ガスをスペーサ72の下側へスムーズに回り込ませることができる。
図10に示す円柱形状の中間スペーサ72Xでは、上側部にも上方へ向かって尖る先細テーパ72b(導入側ガス案内部)が形成されている。これによって、上方からの処理ガスをスペーサ72Xの左右両側へスムーズに流すことができ、その後、スペーサ72Xの下側へスムーズに回り込ませることができる。
図11および図12に示す中間スペーサ73は、水平をなす跨部73bと、この跨部73bの中央部から下方へ垂直に突出された電極間部73a(電極間への挿入部)とを有し、側面視T字形の小片状をなしている。中間スペーサ73の左右方向の長さは、例えば4mm程度である。中間スペーサ73の電極間部73aの上下長さは、例えば3〜4mm程度である。スペーサ73の材質は、前記第1実施形態と同様のセラミックである。
図12に示すように、中間スペーサ73の跨部73bは、一対の電極30,30の上面間に跨っている。角構成部44の内端面側かつ下側の角には、段差状の係着凹部44eが形成されている。この凹部44eに跨部73bの端部が嵌め込まれている。
中間スペーサ73の電極間部73aは、一対の電極30,30の上側部どうし間に挿入され、挟持されている。電極間部73aの下端部は、平らになっているが、これに代えて、前記スペーサ70等の下側部と同様に逆さ三角形状に尖らせ、吹出し側ガス案内部を構成することにしてもよい。
中間スペーサは、一対の長尺部21,21間の処理ガス路21a内に配置されていればよく、必ずしも電極30,30間のプラズマ化空間30a内に配置されている必要はない。
すなわち、図13に示す中間スペーサ70Yは、一対のホルダ40,40どうし間の通路40aだけ配置されており、電極30,30どうし間のプラズマ化空間30aには入り込んでいない。ホルダ40は、第1実施形態と同様にボルト51,52によって電極30およびサイドプレート24と構造的に一体になっている。これによって、一対の電極30,30の長手方向の中間部どうしが接近方向に歪もうとし、この接近力が各長尺部21のボルト52及びカラー53を介してサイドプレート24に作用して、サイドプレート24までもが歪もうとしても、これと各々一体になったホルダ40,40どうしがスペーサ70Yによって接近を阻止されているため、サイドプレート24及び電極30の接近変形を阻止でき、プラズマ化空間30aの厚さを一定に維持することができる。
図14に示す実施形態でも、中間スペーサ76が、一対のホルダ40,40どうし間の通路40aにだけ配置されている。この中間スペーサ76は、前後方向(一対の長尺部21,21の並設方向)に延びるつっかえ棒状をなしている。各ホルダ40の被さり部42には、係着凹部42eが形成されている。一対のホルダ40,40の係着凹部42eに中間スペーサ76の両端部がそれぞれ差し入れられている。中間スペーサ76の断面形状は、例えば1mm角の四角形であるが、これに限定されるものではなく、例えば円形断面をなしていてもよい。図示は省略するが、この実施形態のホルダ40も、押し引きのボルト51,52によって電極30と構造的に一体になっている。なお、該実施形態において、ホルダ40の被さり部42は、本体部43だけで構成され、耐プラズマ性材料からなる角構成部44が設けられていないが、角構成部44を設けることにしてもよい。
図15は、図14の変形態様に係るものであり、つっかえ棒状スペーサ76,76Xが、ホルダ40の被さり部42間の通路40aにだけでなく、電極30間のプラズマ化空間30aにも設けられている。ホルダ間通路40aに設けられた上段の中間スペーサ76と、プラズマ化空間30aに設けられた下段の中間スペーサ76Xとは、互いに千鳥状に分散配置されている。
図16および図17に示すように、電極30ひいては長尺部21の左右方向に沿う長さは、ワークWの左右方向に沿う幅(搬送方向(図16の矢印方向)と直交する方向)より大きいのが一般的である。この場合、長尺部21の左右両端部21y,21yは、ワークWの左右の両縁Wa,Waと対応する位置より左右外側に突出し、端スペーサ26,26が、前記縁Wa,Waとの対応位置より左右外側に位置している。中間スペーサ70の配置位置は、長尺部21におけるワークWと対応すべき部分21x内であればよい。本発明において、電極30ひいては長尺部21がワークWの幅より長い場合には、そのワーク対応部分21xを「長手方向の中間部」と定義し、縁Waより外側への突出部分21yを「長手方向の端部」と定義する。勿論、中間スペーサは、第1実施形態以外のものを適用してもよい。なお、図16、図17において中間スペーサ70の大きさは誇張されている。
図18〜図20に示す実施形態のノズルヘッド1Xでは、各ホルダ40における被さり部42の本体部43の内端面(他方の長尺部21を向く端面)が、角構成部44の内端面より引っ込んでおり、これら内端面間に段差42aが形成されている。一対の長尺部21,21の段差42a,42aに、直方体形状をなす中間スペーサ77の両端部がそれぞれ載せられ、支持されている。また、図19に最も良く示されているように、本体部43の内端面における2つ(複数)の中間スペーサ配置箇所には、係着凹部43cが形成されている。この凹部43cに中間スペーサ77の端部が嵌め込まれている。
ホルダ間通路40aは、段差42aを境にして上側部で広く、下側部で狭くなっている。
図18に示すように、当該実施形態では、ホルダ40の被さり部42の本体部43と角構成部44とが、ボルト45にて連結固定されている。更に、ホルダ40の被挟着部41と被さり部42の本体部43とが、別体になっており、ボルト46にて互いに連結固定されている。
なお、ノズルヘッド1Xの処理部20においては、電界印加側(図18において左側)の長尺部21には押しボルト51(図示せず)と引きボルト52が設けられているが、接地側(図18において右側)の長尺部21には引きボルト52のみが設けられ、押しボルト51は設けられていない。何れの側においても、引きボルト52によって電極30とホルダ40とサイドプレート24が構造的に一体化されており、電極30が接近変形しようとする際は、中間スペーサ77によって該接近変形を阻止することができる。
ホルダ40の被挟着部41の下端部には、電極30の下側に延出してこれを支持する凸部41aが設けられている。この凸部41aが耐プラズマ性の絶縁板62に突き当たっている。絶縁板61は設けられておらず、被挟着部41及び絶縁板62と導電板63との間に、絶縁空間60bが形成されている。
また、被挟着部41の電極30側を向く内側面には、絶縁用の溝41aが形成されている。
図示は省略するが、電界印加側の被挟着部41における押しボルト51に対応する部位には、溝41aが形成されておらず、当該被挟着部41の内面が電極30の背面に押し当てられている。
また、ノズルヘッド1Xのガス導入部10には、「処理ガスの略半分ずつを互いに対向するように流しながら路外へ漸次漏らす一対の均一化路」として、2本のパイプ13A,13Bを含むパイプユニット12に代えて、断面四角形状の容器17が設けられている。容器17は、図18の紙面と直交する左右方向に細長く延びている。容器17の内部は、隔壁18によって2つの通路17a,17bに仕切られている。詳細な図示は省略するが、一方の通路17aの一端部(例えば図18の紙面手前側)と他方の通路17bの他端部(例えば図18の紙面奥側)に処理ガス源2からの処理ガスのインレットポートがそれぞれ設けられている。容器17の上板には、各通路17a,17bを上側チャンバー11aに連ねる小孔17cが図18の紙面直交方向に離間して多数形成されている。
図18実施形態のノズルヘッド1X用の中間スペーサは、直方体形状でなくてもよい。
例えば、図21に示す中間スペーサ77Aは、軸線を水平に向けた円柱形状のスペーサ本体77aと、このスペーサ本体77aの両端部にそれぞれ設けられた四角形の被係着部77b,77bを有している。図22及び図23に示すように、中間スペーサ77Aの被係着部77bが、ホルダ40の段差42aに載せられるとともに係着凹部43cに嵌め込まれている。スペーサ本体77aが、2つの長尺部21,21のホルダ40,40間に架け渡されている。処理ガスは、円柱形状をなすスペーサ77aの周面に沿ってスペーサ本体77aの下方へスムーズに回り込むことになる。
なお、中間スペーサ77Aの全体を円柱形状とし、その両端部をホルダ40の係着凹部43cでしっかり固定するようにしてもよい。
図24及び図25は、図18実施形態のノズルヘッド1X用の中間スペーサの他の態様を示したものである。この中間スペーサ77Bは、直方体形状をなす一方、その中央部に上下に貫通する通孔77cが形成されている。これによって、中間スペーサ77Bの配置位置においても、処理ガスが、その通孔77cを通って下方へ流れていくことができる。通孔77cは、長尺部間ガス路21aの一部として提供される。
図26は、通孔77c付きの中間スペーサの変形例を示したものである。この中間スペーサ77Dは、通孔77cが左右何れか一方の外側面に連なっており、中間スペーサ77Dの全体がコ字状をなしている。
図27及び図28は、図18実施形態のノズルヘッド1X用の中間スペーサの更に他の態様を示したものである。この中間スペーサ77Eは、直方体形状をなすスペーサ本体77dと、その下面の中央部に垂設された四角錐形状の逆さ凸部77eとを有している。スペーサ本体77dの両端部が、ホルダ40,40の段差42a,42aにそれぞれ引っ掛けられる一方、逆さ凸部77eは、一対の角構成部44,44どうし間の間隙に挿入されている。処理ガスは、逆さ凸部77eに沿ってスペーサ77Eの下側へスムーズに案内される。
長尺部間ガス路21aの長手方向両端の側端面を画成する「ガス路側端画成部材」は、長尺部21,21どうしの間に挟まれた端スペーサ26にて構成する必要はない。
すなわち、図29に示すように、端スペーサ26を省くことにしてもよい。この場合、長尺部間ガス路21aの長手方向両端は、端プレート25にて塞がれる。端プレート25が、「ガス路側端画成部材」を構成することになる。端プレート25と電極30,30の長手方向両端面との間には、パッキン27が介装されている。また、端プレート25に通されたボルト28が、電極30,30の端面に捩じ込まれることより、端プレート25が、パッキン27を介して電極30,30端面に押し当てられている。これによって、長尺部間ガス路21a(特にプラズマ化空間30a)の長手方向両端の側端面が、確実にシールされている。
長尺部間ガス路21aに設けられる中間スペーサは、必ずしも小片状でなくてもよい。 すなわち、図30〜図32に示す実施形態では、長尺状の中間スペーサ78が用いられている。図30及び図32に示すように、中間スペーサ78は、長尺状の枠78aと、この枠78aの内部に設けられた仕切り78bとを有している。枠78aは、長尺部21の全長にわたる長さを有している。枠78aの内部空間は、上下両方向に開口されている。仕切り78bは、長尺部21の長手方向と直交する板状をなし、枠78aの内部空間を長手方向に沿って分割している。仕切り78bは、長手方向に離れて3つ設けられ、これにより、枠78aの内部空間が、4つに分割されている。これら分割内部空間が、長尺部間ガス路21aの一部としての通孔78cを構成している。なお、仕切り78bは、3つに限定されるものではなく、長手方向の中央部に1つ、または長手方向に離して2つ若しくは4つ以上設けることにしてもよい。
図30に示すように、枠78aの長手方向両端の端板78d,78dは、長尺部間ガス路21aの長手方向両端の側端面を画成する「ガス路側端画成部材」として提供されている。なお、長尺状中間スペーサ78を長尺部21より短くし、長尺状中間スペーサ78の長手方向両端より外側にも処理ガスが流れるようにし、端プレート25や端スペーサ26等で「ガス路側端画成部材」を構成することにしてもよい。
図31に示すように、長尺状中間スペーサ78は、図18実施形態の中間スペーサ77等と同様に、ホルダ間通路40aに配置されている。長尺状中間スペーサ78の幅方向両側は、それぞれ段差42aに載せられて支持されている。なお、長尺状中間スペーサ78を電極30,30間のプラズマ化空間30aに配置することにしてもよい。
本発明は、上記実施形態に限定されず、種々の改変が可能である。
例えば、中間スペーサを、電極30,30間のプラズマ化空間30a内にのみ配置し、ホルダ40,40間の通路40aには配置されないようにしてもよい。
少なくともプラズマ化空間30a内に中間スペーサが配置されている場合には、電極30と支持部22が一体構造になっていなくてもよい。
中間スペーサが、一方(例えば接地側)の長尺部と一体になっていてもよい。
接地側の長尺部においては、ホルダ40の被挟着部41が導電金属にて構成されていてもよく、この金属製被挟着部41とサイドプレート24とが一体になっていてもよく、更に、ロア部60の全体が金属にて構成され、この金属ロア部60と前記金属製被挟着部41とサイドプレート24とが一体になっていてもよい。この場合、例えばサイドプレート24やアッパープレート23をアースすることにより、接地電極30をもアースすることができる。
本発明は、常圧下だけでなく、減圧下でのプラズマ処理にも適用でき、グロー放電だけでなく、コロナ放電や沿面放電によるプラズマ処理にも適用でき、洗浄だけでなく、エッチング、成膜、表面改質、アッシング等の種々のプラズマ処理に遍く適用できる。
本発明の第1実施形態に係る常圧プラズマ処理装置のノズルヘッドを示し、図3のI−I線に沿う正面断面図である。 前記ノズルヘッドの斜視図である。 図1のIII−III線に沿う前記常圧プラズマ処理装置の側面断面図である。 図1のIV−IV線に沿う前記常圧プラズマ処理装置の側面断面図である。 前記常圧プラズマ処理装置の中間スペーサを拡大して示す正面図である。 前記常圧プラズマ処理装置の処理部を模式的に示す平面図である。 (a)は、中間スペーサ付きのプラズマ処理装置で処理したワークにおける接触角度の経時変化の測定結果を示すグラフである。(b)は、中間スペーサ無しのプラズマ処理装置で処理したワークにおける接触角度の経時変化の測定結果を示すグラフである。 (a)は、中間スペーサの第1変形態様を示す斜視図であり、(b)は、(a)の中間スペーサによる処理ガス流の案内作用を説明する正面図である。 中間スペーサの第2変形態様を示す斜視図である。 中間スペーサの第3変形態様を示す斜視図である。 第4変形態様の中間スペーサを組み込んだ常圧プラズマ処理装置の側面断面図である。 図11の中間スペーサの斜視図である。 第5変形態様の中間スペーサを組み込んだ常圧プラズマ処理装置の側面断面図である。 第6変形態様に係る中間スペーサを組み込んだ長尺部を示し、(a)は、その斜視図であり、(b)は、その側面断面図である。 図14の中間スペーサの配置構造の変形例を示す正面図である。 電極長がワーク幅より大きい場合の実施形態を示す平面図である。 図16実施形態の正面断面図である。 本発明の他の実施形態に係る常圧プラズマ処理装置のノズルヘッドの側面断面図である。 図18実施形態のノズルヘッドの長尺部の斜視図である。 図18実施形態のノズルヘッドの処理部の平面図である。 図18実施形態のノズルヘッド用の中間スペーサの変形態様を示す斜視図である。 図21態様の中間スペーサを備えたノズルヘッドの処理部の平面図である。 図21態様の中間スペーサを備えたノズルヘッドの側面断面図である。 図18実施形態のノズルヘッド用の中間スペーサの他の変形態様を示す斜視図である。 図24態様の中間スペーサを備えたノズルヘッドの側面断面図である。 図24態様の中間スペーサの変形例を示す斜視図である。 図18実施形態のノズルヘッド用の中間スペーサの他の変形態様を示す斜視図である。 図27態様の中間スペーサを備えたノズルヘッドの側面断面図である。 ガス路側端画成部材の他の態様を示す平面図である。 長尺枠状スペーサを組み込んだ常圧プラズマ処理装置の実施形態を示す平面図である。 図30実施形態の装置の側面断面図である。 図30実施形態の長尺枠状スペーサの斜視図である。
符号の説明
W ワーク(被処理物)
M1 常圧プラズマ処理装置
2 処理ガス源
10 ガス導入部
11a 上側チャンバー(1段目の均一化チャンバー)
11b 下側チャンバー(2段目、最終段の均一化チャンバー)
11c 隙間(連通路)
12 パイプユニット(均一化路)
17 容器(均一化路)
20 処理部
21 長尺部
21a 長尺部間ガス路
22 支持部
24 サイドプレート(剛性部材)
25 端プレート(ガス路側端画成部材)
26 端スペーサ(ガス路側端画成部材)
30 長尺電極
30a プラズマ化空間
30x 電極において被処理物と対応すべき長手方向の中間部
30y 電極において被処理物の縁より外側に突出する端部
40 ホルダ(被挟着部材)
41 被挟着部
42 被さり部
42a 段差
43 被さり部の本体部
43c 係着凹部
44 被さり部の角構成部
44e 係着凹部
51 押しボルト(押しネジ部材)
52 引きボルト(引きネジ部材)
70,70X,70Y 小片状中間スペーサ
70a 吹出し側ガス案内部(先細状端部)
70c ガス導入側ガス案内部(先細状端部)
71 ピン
72,72X 小片状中間スペーサ
72a,72b テーパ(先細状端部)
73 小片状中間スペーサ
73a 電極間部
73b 跨部
76,76X 小片状中間スペーサ
77 小片状中間スペーサ
77A 小片状中間スペーサ
77B,77D 小片状中間スペーサ
77c 通孔
77E 小片状中間スペーサ
78 長尺状中間スペーサ
78a 枠
78b 仕切り
78c 通孔
78d 枠の端板(ガス路側端画成部材)

Claims (24)

  1. 処理ガスをプラズマ化空間に通して吹出し、前記プラズマ化空間の外部に配置した被処理物に当てるプラズマ処理装置において、
    長尺状の電極をそれぞれ含む一対の長尺部を備え、これら長尺部が互いに並設されることにより、これら長尺部どうしの間にその長手方向及び並設方向と交差する方向に流れ方向を向けた長尺部間ガス路が形成され、この長尺部間ガス路の少なくとも一部が、一対の長尺部の電極どうしによって画成されることにより前記プラズマ化空間を構成しており、
    前記長尺部間ガス路の上流側には処理ガスを長手方向に均一化したうえで前記長尺部間ガス路の上流端に導入するガス導入部が設けられ、
    前記一対の長尺部の長手方向の一端部どうし間と他端部どうし間が、それぞれガス路側端画成部材にて塞がれ、これら両端のガス路側端画成部材によって前記長尺部間ガス路の長手方向両端の側端面が画成されており、
    これら両端の側端面から中央寄りに離れた長尺部間ガス路内の前記長手方向の中間部であって前記プラズマ化空間の前記流れ方向の中間部より上流側には、長尺部の前記長手方向の中間部どうしの間隔が狭まるのを阻止する小片状の中間スペーサが設けられており、前記中間スペーサより前記流れ方向の下流側に、前記プラズマ化空間の少なくとも下流側の部分が配置されていることを特徴とするプラズマ処理装置。
  2. 前記長尺部の長さが、被処理物の幅より大きく、前記ガス路側端画成部材が、前記長尺部における被処理物の縁と対応する位置より外側に配置されるとともに、前記小片状中間スペーサが、被処理物の縁と対応する位置より内側に配置されていることを特徴とする請求項1に記載のプラズマ処理装置。
  3. 前記小片状中間スペーサが、前記一対の長尺部の電極どうしの間に挟まれ、前記プラズマ化空間内に配置されていることを特徴とする請求項1又は2に記載のプラズマ処理装置。
  4. 前記小片状中間スペーサが、前記プラズマ化空間における上流側部に偏って配置されていることを特徴とする請求項3に記載のプラズマ処理装置。
  5. 1の長尺部が、前記電極と、この電極を前記並設方向に一体化可能に支持する支持部を有し、この支持部が、前記長尺部間ガス路の上流側を向く前記電極の側面に被さる被さり部を含み、この被さり部と他方の長尺部とによって、前記長尺部間ガス路における前記プラズマ化空間より上流側の路部分が画成されており、前記小片状中間スペーサが、前記電極間のプラズマ化空間から上流側に突出して前記路部分に差し入れられていることを特徴とする請求項3又は4に記載のプラズマ処理装置。
  6. 1の長尺部が、前記電極と、この電極を前記並設方向に一体化可能に支持する支持部を有し、この支持部が、前記長尺部間ガス路の上流側を向く前記電極の側面に被さる被さり部を含み、この被さり部と他方の長尺部とによって、前記長尺部間ガス路における前記プラズマ化空間より上流側の路部分が画成されており、前記小片状中間スペーサが、前記被さり部と他方の長尺部の間に挟まれ、前記路部分内に配置されていることを特徴とする請求項1又は2に記載のプラズマ処理装置。
  7. 前記小片状中間スペーサが、前記被さり部に係着されていることを特徴とする請求項5又は6に記載のプラズマ処理装置。
  8. 前記小片状中間スペーサが、前記被さり部にピンにて着脱可能に留められていることを特徴とする請求項5又は6に記載のプラズマ処理装置。
  9. 前記被さり部に係着凹部が形成され、この係着凹部に前記小片状中間スペーサが係着されていることを特徴とする請求項5又は6に記載のプラズマ処理装置。
  10. 前記被さり部に段差が形成され、この段差に前記小片状中間スペーサが係着されていることを特徴とする請求項5又は6に記載のプラズマ処理装置。
  11. 前記被さり部が、本体部と、この本体部の前記路部分側かつ電極側の角に設けられた角構成部とを有し、角構成部が、本体部より耐プラズマ性の高い材料で構成されていることを特徴とする請求項5又は6に記載のプラズマ処理装置。
  12. 前記被さり部の本体部が、前記角構成部の電極側とは逆側に被さる部分を有し、前記小片状中間スペーサが、前記本体部の角構成部への被さり部分と角構成部とに跨るとともにこれら被さり部分と角構成部にそれぞれピンにて着脱可能に留められていることを特徴とする請求項11に記載のプラズマ処理装置。
  13. 前記被さり部の本体部が、前記角構成部の電極側とは逆側に被さる部分を有し、この部分が角構成部より他方の長尺部とは逆側に後退することにより段差が形成されており、この段差に前記小片状中間スペーサが掛けられていることを特徴とする請求項11に記載のプラズマ処理装置。
  14. 1の長尺部において、前記支持部が、対応電極における他方の長尺部とは逆側の背部に配置された剛性部材と、この剛性部材に通されるとともに電極にねじ込まれた引きネジ部材とを含むことを特徴とする請求項5又は6に記載のプラズマ処理装置。
  15. 前記支持部が、前記剛性部材にねじ込まれるとともに電極の背面に突き当てられた押しネジ部材を更に含むことを特徴とする請求項14に記載のプラズマ処理装置。
  16. 前記支持部が、前記剛性部材と電極の間に挟まれた絶縁性の被挟着部材を更に含み、この被挟着部材が、前記被さり部と一体的になっていることを特徴とする請求項14又は15に記載のプラズマ処理装置。
  17. 前記小片状中間スペーサが、平板形状をなしていることを特徴とする請求項1〜16の何れかに記載のプラズマ処理装置。
  18. 前記小片状中間スペーサが、軸線を前記長尺部間ガス路の流れ方向に向けた円柱形状をなしていることを特徴とする請求項1〜16の何れかに記載のプラズマ処理装置。
  19. 前記小片状中間スペーサが、一対の長尺部の電極の上流側面どうし間に跨る跨部と、この跨部に連なるとともに電極間のプラズマ化空間に配置される電極間部とを一体に有していることを特徴とする請求項1〜16の何れかに記載のプラズマ処理装置。
  20. 前記小片状中間スペーサにおける前記長尺部間ガス路の下流側を向く端部が、先細り状になっていることを特徴とする請求項1〜19の何れかに記載のプラズマ処理装置。
  21. 前記小片状中間スペーサにおける前記長尺部間ガス路の上流側を向く端部が、先細り状になっていることを特徴とする請求項1〜20の何れかに記載のプラズマ処理装置。
  22. 処理ガスをプラズマ化空間に通して吹出し、前記プラズマ化空間の外部に配置した被処理物に当てるプラズマ処理装置において、
    長尺状の電極をそれぞれ含む一対の長尺部を備え、これら長尺部が互いに並設されることにより、これら長尺部どうしの間にその長手方向及び並設方向と交差する方向に流れ方向を向けた長尺部間ガス路が形成され、この長尺部間ガス路の少なくとも一部が、一対の長尺部の電極どうしによって画成されることにより前記プラズマ化空間を構成しており、
    前記長尺部間ガス路の上流側には処理ガスを長手方向に均一化したうえで前記長尺部間ガス路の上流端に導入するガス導入部が設けられ、
    前記一対の長尺部の長手方向の一端部どうし間と他端部どうし間が、それぞれガス路側端画成部材にて塞がれ、これら両端のガス路側端画成部材によって前記長尺部間ガス路の長手方向両端の側端面が画成されており、
    前記長尺部間ガス路内の長手方向の中間部であって前記プラズマ化空間の前記流れ方向の中間部より上流側には、長尺部の中間部どうしの間隔が狭まるのを阻止すべく、前記長尺部に沿って延びる長尺状の中間スペーサが設けられ、
    前記長尺状中間スペーサに、前記長尺部間ガス路の一部として提供される通孔が形成されており、前記中間スペーサより前記流れ方向の下流側に、前記プラズマ化空間の少なくとも下流側の部分が配置されていることを特徴とするプラズマ処理装置。
  23. 前記長尺状中間スペーサが、内部空間が長手方向と直交する両方向に開口された長尺状の枠と、この枠の内部空間を前記長手方向に沿って分割する仕切りとを有し、前記分割された内部空間が、前記通孔として提供されていることを特徴とする請求項22に記載のプラズマ処理装置。
  24. 前記枠が、前記長尺部の略全長にわたる長さを有し、その長手方向両端の端板が、前記ガス路側端画成部材として提供されていることを特徴とする請求項23に記載のプラズマ処理装置。
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