JP6250729B2 - 電磁駆動式ダイアフラムポンプ - Google Patents

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Description

本発明は、永久磁石付きの振動子を電磁石との磁気的相互作用により振動させて、振動子に連結されたダイアフラムを駆動する電磁駆動式ダイアフラムポンプに関するものである。
従来、例えば浄化槽や養魚用水槽における気体移送用、あるいは、噴霧装置や塗装装置や理化学装置における液体移送用に電磁駆動式ダイアフラムポンプが利用されている(例えば、特許文献1参照。)。このような電磁駆動式ダイアフラムポンプでは、多くの場合、コアに空隙を開けて互いに対向する一対の磁極が形成されるように電磁石を設け、その空隙にダイアフラム駆動用の振動子が配置されている。
特許第2856483号明細書
ここで、電磁石における磁気特性を良好なものとするためには、振動子を配置するための上記のような空隙は出来る限り狭い方が望ましい。このとき、電磁石については、予め筒状に巻き回されたコイルを、空隙から挿入して内側にコアを通すように構成することで組立ての簡単化が図られることがある。一方で、このような構成では、コイルにおける中心軸方向の幅を、空隙の幅以上に広くすることができない。
そこで、本発明の目的は、簡単に組み立てられるとともに、幅広のコイルを備えた電磁駆動式ダイアフラムポンプを提供することにある。
上記目的を達成するために本発明の電磁駆動式ダイアフラムポンプは、空隙を開けて互いに対向している一対の端部を有するC字形状のコア、及び、該コアに巻き回されたコイル、を有する電磁石と、前記空隙に配置され、前記コイルに交流電流が流されると、前記C字形状を含む平面と交差する振動方向に振動する永久磁石付きの振動子と、前記振動子に連結されて前記振動子とともに振動するダイアフラムと、前記ダイアフラムとともに所定空間を区画し、前記ダイアフラムの振動で生じる内圧変化によって、前記所定空間に流体を吸引して吐出するボックス部と、を備え、前記コアは、前記一対の端部の対向方向について前記空隙の間隔よりも長く延びたアームを各々が有する一対のコア部分を備え、該一対のコア部分それぞれにおける前記アームとは反対側で互いに連結固定されて、全体としてC字形状に形成されたものであり、前記コイルは、前記一対のコア部分それぞれにおける前記アームに、前記対向方向について前記空隙の間隔よりも幅広に巻き回された一対のコイル部分を備え、前記一対のコア部分のうちの一方のコア部分において、該コア部分の長さ方向について前記アームとは反対側の端部から所定範囲の部分が、前記振動方向と、該振動方向と略直交するとともに前記C字形状を含む平面に沿った方向と、の何れか一方向の厚みが薄くなった段差部分となっており、前記一対のコア部分のうちの他方のコア部分において、該コア部分の長さ方向について前記アームとは反対側の端部から所定範囲の部分が、前記一方向の厚みが、前記一方のコア部分の段差部分の厚み分だけ薄くなった段差部分となっており、前記一対のコア部分は、前記一方のコア部分の段差部分と前記他方のコア部分の段差部分とが、互いの厚みを補い合うように重ね合わされた状態で連結固定され、前記一対のコア部分それぞれが、前記一方向に電磁鋼板が積層された積層鉄心であり、前記所定範囲の部分について前記電磁鋼板における前記対向方向の長さが、積層枚数のうちの一部の枚数分の前記電磁鋼板については長く形成され、残りの枚数分の前記電磁鋼板については短く形成されることで、前記一対のコア部分それぞれにおける前記段差部分が形成されていることを特徴としている。
本発明の電磁駆動式ダイアフラムポンプによれば、先ず、互いに分離状態にある一対のコア部分それぞれにおけるアームに上記のコイル部分を取付け、その後、アームとは反対側で連結固定する、という電磁石の組立て手順が可能となる。このような組立て手順が可能となることで、空隙の間隔よりも幅広のコイル部分のアームへの取付けが可能となる。つまり、本発明によれば、上記のような組立て手順により簡単に組み立てられるとともに、幅広のコイルを備えた電磁駆動式ダイアフラムポンプを得ることができる。また、本発明の電磁駆動式ダイアフラムポンプでは、各々の段差部分が、互いの厚みを補い合うように重ね合わされた状態で連結固定される。このため、全体としてC字形状に形成されたコアは、連結部における凸凹が抑えられて滑らかに繋がったものとなる。これにより、周辺部材との干渉等が抑えられるので、一層簡単に電磁駆動式ダイアフラムポンプを組み立てることができる。
また、本発明の電磁駆動式ダイアフラムポンプにおいて、前記一対のコア部分それぞれが、前記アームと、該アームにおける前記端部とは反対側から略直交する方向に延出した直交部と、該直交部における前記アームとは反対側から前記アームと略平行に延出した平行部と、を備え、前記一対のコア部分が、前記平行部における前記直交部とは反対側で互いに連結固定されていることは好適である。
この好適な電磁駆動式ダイアフラムポンプでは、一対のコア部分が、コイル部分を取付けられるアームから離れた位置で連結固定される。これにより、アームにコイル部分を取付けた後、その状態を安定的に維持させたままで容易に一対のコア部分を連結固定することができる。
また、本発明の電磁駆動式ダイアフラムポンプにおいて、前記一対のコア部分は、それぞれにおける前記アームとは反対側の端部から所定範囲の部分が、前記振動方向の厚みが略半分だけ薄い段差部分となった、互いに同形状の部材であることが更に好適である。
この更に好適な電磁駆動式ダイアフラムポンプによれば、一対のコア部分が互いに同形状の部材であるので、コア部分の製造コスト、つまりは電磁駆動式ダイアフラムポンプの製造コストの低減を図ることができる。
また、本発明の電磁駆動式ダイアフラムポンプにおいて、前記一対のコア部分は、重ね合わされた前記一方のコア部分の段差部分及び前記他方のコア部分の段差部分の両方を貫通するネジと、該ネジに締結されるナットと、によって互いに連結固定されたものであることも更に好適である。
この更に好適な電磁駆動式ダイアフラムポンプによれば、ネジへのナットの締結という簡単な作業により一対のコア部分が連結固定されるので、一層簡単に電磁駆動式ダイアフラムポンプを組み立てることができる。
本発明によれば、簡単に組み立てられるとともに、幅広のコイルを備えた電磁駆動式ダイアフラムポンプを得ることができる。
本発明の電磁駆動式ダイアフラムポンプの一実施形態を示す模式的な断面図である。 図1に示されている電磁石の構造を示す模式図である。 図1及び図2に示されている電磁石を示す斜視図である。 図2及び図3に示されているコア部分を、そのアームを図中で上にして示した斜視図である。 一対のコア部分がネジを用いて互いに連結固定される様子を示す模式図である。 第1比較例の電磁駆動式ダイアフラムポンプの電磁石を示す斜視図である。 図6に示されている電磁石の分解斜視図である。 第2比較例の電磁駆動式ダイアフラムポンプの電磁石を示す斜視図である。 図8に示されている電磁石において、コイル部分がアームに取り付けられる様子を示す図である。
以下、本発明の電磁駆動式ダイアフラムポンプの一実施形態について説明する。
図1は、本発明の電磁駆動式ダイアフラムポンプの一実施形態を示す模式的な断面図である。この図1に示されている電磁駆動式ダイアフラムポンプ1は、例えば浄化槽や養魚用水槽における気体移送用のブロワとして用いられ、電磁石10と、振動子20と、一対のダイアフラム30と、一対のボックス部40と、を備えている。
電磁石10は、コア11と、そのコア11に巻き回されたコイル12と、を備えている。
図2は、図1に示されている電磁石の構造を示す模式図であり、図3は、図1及び図2に示されている電磁石を示す斜視図である。尚、図2は、図1に示されている振動子20も、その断面図で示されている。
これらの図1〜3に示されているように、コア11は、空隙112を開けて互いに対向している一対の端部111a−1を有するC字形状を有している。更に、コア11は、一対の端部111a−1の対向方向D11について空隙112の間隔よりも長く延びたアーム111aを各々が有する一対のコア部分111を備えている。そして、一対のコア部分111が、アーム111aとは反対側で、詳細については後述するように互いに連結固定されて、全体としてC字形状のコア11が形成されている。
コイル12は、一対のコイル部分121を備えている。各コイル部分121は、コア部分111のアーム111aに巻き回されている。また、各コイル部分121は、その形状を安定させるための筒状のコイルボビン121aに導線が巻かれたものである。そして、図2に示されているように、コイルボビン121aの、対向方向D11の幅、つまりはコイル部分121の幅W11が、コア11における空隙112の間隔よりも幅広な、アーム111aの略全長分の幅となっている。
電磁駆動式ダイアフラムポンプ1の駆動時、このコイル12には、不図示の交流電源から交流電流が流される。これにより、コア11における一対の端部111a−1が、相互間で逆極性となって各々の極性が変化する交番磁極として機能する。
振動子20は、上記の電磁石10における、コア11の空隙112と、一対のコイル部分121の相互間と、を含む空間に配置される。この振動子20は、上記の交番磁極に応じて、コア11のC字形状を含む平面P11と略直交する振動方向D12に振動する。この振動は、振動子20が有する次のような構造による。
振動子20は、コア11における一対の端部111a−1や一対のコイル部分121との間に若干の間隙が開く程度の厚みを有し、上記の振動方向D12に延在する矩形板部21を備えている。そして、図1に示されているように、この矩形板部21に2個の永久磁石211が振動方向D12に並べられて固定されている。一方の永久磁石211は、図中上方がN極で下方がS極となるように配置され、他方の永久磁石211は、それとは逆に図中上方がS極で下方がN極となるように配置されている。そして、上記の交番磁極と各永久磁石211との磁気的相互作用により振動子20が振動方向D12に振動する。そして、この振動子20では、矩形板部21における振動方向D12の両端縁それぞれから、ダイアフラム30に連結するための連結軸22が、振動方向D12に延出している。
ダイアフラム30は、相互間に電磁石10及び振動子20を挟んで一対設けられている。各ダイアフラム30は、ゴム製の柔軟な平板であり、コア11のC字形状を含む平面P11と略平行に配置されている。その中央には、不図示の貫通孔が設けられ、エンジニアリングプラスチック製の円盤形状の板であるダイアフラム押え31が嵌め込まれている。ダイアフラム押え31は、貫通孔を通る部分と、相互間にダイアフラム30を挟むようにダイアフラム30の両面に沿って延在する部分とを備えている。このダイアフラム押え31を介して、振動子20の連結軸22が連結されている。この連結方法としては、例えば、連結軸22にネジを切っておき、ダイアフラム押え31の中央に設けた貫通孔を通してナットを締結する、等といった方法が挙げられる。ナットの締結力は、エンジニアリングプラスチック製で強固なダイアフラム押え31で受けられるので、ゴム製で柔軟なダイアフラム30が締結時に潰れる等といった事態が回避される。そして、振動子20が上記のように振動する時には、一対のダイアフラム30が振動子20とともに振動する。
ボックス部40は、各々が各ダイアフラム30とともに所定空間を区画するように、一対設けられている。各ボックス部40は、ダイアフラム受け41とバルブボックス42とを備えている。ダイアフラム受け41は、ダイアフラム30の周縁を、その周縁に密接するように保持する。このダイアフラム受け41での保持により、ダイアフラム30、ダイアフラム受け41、及びバルブボックス42で囲われて所定空間が区画される。この空間は、密閉されており、以下では、この空間のことを密閉空間40aと呼ぶ。ダイアフラム30が振動するとき、ダイアフラム30が電磁石10側に引かれると密閉空間40aの容積が膨張するとともに内圧が低下し、逆にダイアフラム30がボックス部40側に押されると密閉空間40aの容積が収縮するとともに内圧が上昇する。
バルブボックス42には、吸引バルブ421と吐出バルブ422とが設けられている。吸引バルブ421は、密閉空間40aの内圧が低下すると開いて流体としての気体を空間内に通す。吐出バルブ422は、密閉空間40aの内圧が上昇すると開いて空間外に通す。また、バルブボックス42には、吸引バルブ421へと気体を導く吸引ノズル423と、吐出バルブ422からの空気を吐出する吐出ノズル424と、が設けられている。ダイアフラム30が振動すると、吸引ノズル423からの気体の吸引と吐出ノズル424からの気体の吐出とが交互に繰り返される。また、一対のダイアフラム30は、一方が電磁石10側に引かれるときには他方がボックス部40側に押される。このため、一対のボックス部40では、一方で気体が吸引されるときには他方で気体が吐出されるようになっている。
本実施形態の電磁駆動式ダイアフラムポンプ1は、電磁石10のコイル12に交流電流が流れると、以上に説明したように動作することで、気体を吸引して吐出するブロワとして機能する。
ここで、本実施形態では、電磁石10において、上述したように、一対のコア部分111が、アーム111aとは反対側で互いに連結固定されて、全体としてC字形状のコア11が形成されている。また、本実施形態では、一対のコア部分111は、互いに同形状の部材であって、その形状が、以下に説明する形状となっている。
図4は、図2及び図3に示されているコア部分を、そのアームを図中で上にして示した斜視図である。
コア部分111は、コイル部分121が上述したように取り付けられる矩形柱状のアーム111aと、矩形柱状の直交部111bと、矩形柱状の平行部111cと、からなるC字形状を有している。直交部111bは、アーム111aにおける端部111a−1とは反対側から略直交する方向に延出した部分である。平行部111cは、直交部111bにおけるアーム111aとは反対側からアーム111aと略平行に延出した部分である。
アーム111aは、一対のコア部分111が連結固定されたときに端部111a−1の間に空隙112が形成されるように、対向方向D11についての長さが平行部111cより短くなっている。また、アーム111aは、直交部111bの延出方向についての幅が平行部111cより幅広となっている。
そして、平行部111cにおける直交部111bとは反対側の端部111c−1から所定範囲の部分が、振動方向D12の厚みが薄くなった段差部分111c−2となっている。また、段差部分111c−2は、振動方向D12の厚みが略半分だけ薄くなったものとなっている。
このような形状のコア部分111は、複数枚の電磁鋼板を積層した積層鉄心となっている。このとき、半数の電磁鋼板について、平行部111cに相当する部分の対向方向D11の長さを短くすることで、上記の段差部分111c−2が形成されている。
本実施形態では、各々がこのような形状を有する、互いに同形状の一対のコア部分111が、各々の段差部分111c−2が、互いの厚みを補い合うように重ね合わされた状態で連結固定されて、全体としてC字形状のコア11が形成されている。また、この連結固定は、次のようにネジ113を用いて行われる。
図5は、一対のコア部分がネジを用いて互いに連結固定される様子を示す模式図である。
上記の図4にも示されているように、一対のコア部分111それぞれの段差部分111c−2の略中央には、ネジ113が通る貫通孔111c−3が設けられている。そして、各コア部分111の段差部分111c−2が、互いに面接触するように重ね合わされると、各段差部分111c−2に設けられた貫通孔111c−3が互いに連通する。ネジ113は、このように連通した貫通孔111c−3に通される。このようにして、ネジ113は、重ね合わされた一方のコア部分111の段差部分111c−2及び他方のコア部分111の段差部分111c−2の両方を振動方向D12に貫通する。このネジ113にナット114が締結されて、一対のコア部分111が互いに連結固定される。
そして、本実施形態では、上記のネジ113とナット114によるコア部分111の連結固定を含む次のような組立て手順で、電磁石10が組みたてられる。先ず、筒状のコイルボビン121aに導線が巻かれたコイル部分121が2つ用意される。次いで、互いに分離状態にある一対のコア部分111それぞれにおけるアーム111aがコイル部分121の内側に通される。このようにして、各コア部分111のアーム111aにコイル部分121が取付けられる。その後、各コア部分111の段差部分111c−2が重ね合わされ、連通した貫通孔111c−3にネジ113が通されて、そのネジ113にナット114が締結される。このナット114の締結により、電磁石10が完成する。
このように組み立てられた電磁石10が、上述した振動子20、一対のダイアフラム30、及び、一対のボックス部40、とともに不図示のケースに収められて電磁駆動式ダイアフラムポンプ1が構成される。
次に、以上に説明した本実施形態の電磁駆動式ダイアフラムポンプ1と比較するための、2つの比較例について説明する。尚、以下では、各比較例について電磁石の構成に注目した説明を行う。まず、第1比較例について説明する。
図6は、第1比較例の電磁駆動式ダイアフラムポンプの電磁石を示す斜視図であり、図7は、図6に示されている電磁石の分解斜視図である。
第1比較例における電磁石50は、上述した本実施形態の電磁駆動式ダイアフラムポンプ1の電磁石10と同様に、一対のコア部分511を備えて全体としてC字形状を有するコア51と、2つのコイル部分521を備えたコイル52と、を備えている。各コア部分511は、アーム511aと直交部511bと平行部511cとを備えている。一対のコア部分511は、アーム511aの端部511a−1の相互間に、不図示の振動子が配置されるための空隙512を開けて配置されている。そして、各コイル部分521が、各コア部分511のアーム511aに取り付けられている。
ここで、第1比較例における電磁石50では、本実施形態における電磁石10のように、一対のコア部分511が互いに連結固定はされていない。第1比較例における電磁石50では、平行部511cの端部511c−1どうしが面接触しているのみである。各々コイル部分521が取り付けられて上記のように配置された一対のコア部分511が、一対のケース板53で挟まれている。各ケース板53が4本のネジ54でコア部分511に固定されることで、全体としてC字形状のコア51が形作られている。
この第1比較例における電磁石50も、本実施形態における電磁石10と同様に、先ずコイル部分521を分離状態のコア部分511に取付けて、その後にケース板53の固定によりC字形状のコア51を構成する、という組立て手順が可能となる。このため、電磁石50に、空隙512の間隔よりも幅広のコイル部分521を組み込むことが可能となる。
他方、第1比較例における電磁石50では、平行部511cの端部511c−1どうしが面接触しているのみで一対のコア部分511が互いに連結固定されていない。このとき、上記の面接触が高いレベルで均一な接触となるように一対のコア部分511や一対のケース板53の組立てを高精度で行う必要がある。組立ての精度が低く面接触が不均一となると、コア部分511に交番磁束が通ったときに保磁力によって電磁音が発生することがある。上述したようなブロワとして利用される電磁駆動式ダイアフラムポンプには、駆動時の静音性が求められることがあるので、上記のような電磁音は抑えられている方が望ましい。また、一対のコア部分511が互いに連結固定されていないため、電磁石50の性能、つまりは電磁駆動式ダイアフラムポンプの性能のバラつきが大きくなりがちである。
次に、第2比較例について説明する。
図8は、第2比較例の電磁駆動式ダイアフラムポンプの電磁石を示す斜視図である。
第2比較例における電磁石60は、上述した本実施形態の電磁駆動式ダイアフラムポンプ1の電磁石10や第1比較例の電磁石50とは異なり、空隙60aを開けて互いに対向している一対の端部611a有するC字形状で一体部材のコア61を備えている。このコア61は、上記の各端部611aを有する一対のアーム611と、一対の直交部612と、一本の平行部613を備えている。一方で、コイル62は、本実施形態の電磁石10や第1比較例の電磁石50と同様に、一対のコイル部分621を備えている。そして、各コイル部分621が各アーム611に取り付けられている。
ここで、第2比較例における電磁石60では、各コイル部分621が各アーム611に次のように取り付けられる。
図9は、図8に示されている電磁石において、コイル部分がアームに取り付けられる様子を示す図である。
第2比較例における電磁石60では、上記のようにコア61が一体部材で分離が不可能であることから、コア61の空隙60aからコイル部分621が1つずつ差し入れられてアーム611に取り付けられる。
この第2比較例における電磁石60は、コア61が一体部材であることから第1比較例の電磁石50で懸念されるような電磁音の発生が抑えられる。また、同様の理由から、電磁石60の性能、つまりは電磁駆動式ダイアフラムポンプの性能のバラつきも抑えられる。
他方、第2比較例における電磁石60では、図9に示されているようにアーム611へのコイル部分621の取付けがコア61の空隙60aから行なわれるので、コイル部分621の幅は、空隙60aの間隔以下の幅に制限される。
以上に説明した第1比較例及び第2比較例に対し、本実施形態の電磁駆動式ダイアフラムポンプ1では、繰り返しになるが、電磁石10が次のように組み立てられる。即ち、先ず、互いに分離状態にある一対のコア部分111それぞれにおけるアーム111aにコイル部分121が取り付けられ、その後、一対のコア部分111が、アーム111aとは反対側で連結固定される。
このように組み立てられることで、第2比較例とは異なり、空隙112の間隔よりも幅広のコイル部分121のアーム111aへの取付けが可能となる。また、一対のコア部分111が互いに連結固定されるので、第1比較例の電磁石50で懸念されるような電磁音の発生が抑えられる。また、同様の理由から、電磁石60の性能、つまりは電磁駆動式ダイアフラムポンプの性能のバラつきも抑えられる。つまり、本実施形態の電磁駆動式ダイアフラムポンプ1は、第1比較例の電磁石50において電磁音の発生や性能のバラつきを抑えるために必要とされるような高い組立て精度を必要とせず簡単に組み立てることができる。
このように、本実施形態の電磁駆動式ダイアフラムポンプ1は、上記のような組立て手順により簡単に組み立てられるとともに、幅広のコイル部分121を備えたものとなっている。
また、本実施形態の電磁駆動式ダイアフラムポンプ1では、第1比較例において一対のコア部分511でC字形状のコア51を構成するのに要する一対のケース板53等といった大掛かりな接合用部品が不要である。これにより、本実施形態の電磁駆動式ダイアフラムポンプ1は、第1比較例の電磁駆動式ダイアフラムポンプに比べて、組立工数と部品点数の削減によるコストダウンが図られたものとなっている。
ここで、本実施形態の電磁駆動式ダイアフラムポンプ1の電磁石10は、コア11にのみ注目した場合、一体部材のコア61を備える第2比較例の電磁石60に比べて、コア11での磁気抵抗が高く効率が低いように思われる。しかしながら、本実施形態では、上述したようにコイル12を構成する一対のコイル部分121の幅が、コア11の空隙112の間隔による制限を受けないので、第2比較例の電磁石60のコイル部分621よりも幅広に形成できる。これにより、コイル12での効率が高くなり、本実施形態の電磁駆動式ダイアフラムポンプ1の電磁石10は、第2比較例の電磁石60に比べて、総合効率は高いものとなっている。
また、本実施形態の電磁駆動式ダイアフラムポンプ1は、一対のコア部分111それぞれが、アーム111aと直交部111bと平行部111cと、を備えている。そして、一対のコア部分111が、平行部111cにおける直交部111bとは反対側で互いに連結固定されている。このように、一対のコア部分111は、コイル部分121を取付けられるアーム111aから離れた位置で連結固定される。これにより、アーム111aにコイル部分121を取付けた後、その状態を安定的に維持させたままで容易に一対のコア部分111を連結固定することができる。
また、本実施形態の電磁駆動式ダイアフラムポンプ1では、一対のコア部分111は、各々の段差部分111c−2が、互いの厚みを補い合うように重ね合わされた状態で連結固定される。このため、全体としてC字形状に形成されたコア11は、連結部における凸凹が抑えられて滑らかに繋がったものとなる。これにより、周辺部材との干渉等が抑えられるので、この点においても電磁駆動式ダイアフラムポンプ1の組立ての簡単化が図られている。
また、本実施形態の電磁駆動式ダイアフラムポンプ1では、一対のコア部分111が互いに同形状の部材であるので、コア部分111の製造コスト、つまりは電磁駆動式ダイアフラムポンプ1の製造コストの低減を図ることができる。
また、本実施形態の電磁駆動式ダイアフラムポンプ1によれば、ネジ113へのナット114の締結という簡単な作業により一対のコア部分111が連結固定されるので、この点においても電磁駆動式ダイアフラムポンプ1の組立ての簡単化が図られている。
尚、上述した実施形態は本発明の代表的な形態を示したに過ぎず、本発明は、これに限定されるものではない。即ち、本発明の骨子を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。かかる変形によってもなお本発明の電磁駆動式ダイアフラムポンプの構成を具備する限り、勿論、本発明の範疇に含まれるものである。
例えば、上述した実施形態では、本発明にいう電磁駆動式ダイアフラムポンプの一例として、例えば浄化槽や養魚用水槽における気体移送用のブロワとして用いられる電磁駆動式ダイアフラムポンプ1が例示されている。しかしながら、本発明にいう電磁駆動式ダイアフラムポンプは、これに限るものではなく、噴霧装置や塗装装置や理化学装置における液体移送用に用いられるものであってもよい。
また、上述した実施形態では、本発明にいう電磁駆動式ダイアフラムポンプの一例として、ダイアフラム30を一対備えた電磁駆動式ダイアフラムポンプ1が例示されている。しかしながら、本発明にいう電磁駆動式ダイアフラムポンプは、これに限るものではなく、ダイアフラムを1つだけ備えたもの等であってもよい。
また、上述した実施形態では、本発明にいうコア部分の一例として、3つの矩形柱が互いに略直交するように組み合わされた形状のコア部分111が例示されている。しかしながら、本発明にいうコア部分は、このような形状のものに限らず、一対を組み合わせて全体としてC字形状のコアを構成できるものであれば、その具体的な形状を問うものではない。
また、上述した実施形態では、本発明にいう段差部分の一例として、振動方向D12の厚みが薄くなった段差部分111c−2が例示されている。しかしながら、本発明にいう段差部分はこれに限るものではない。本発明にいう段差部分は、振動方向D12と略直交するとともにコア11のC字形状を含む平面P11に沿った方向(即ち、コア部分111の直交部111bと略平行な方向)の厚みが薄くなったものであってもよい。ただし、本実施形態のように、厚みを薄くする方向を振動方向D12とし、略半分だけ薄くなった段差部分111c−2とすることで、一対のコア部分111を互いに同形状の部材としてコストが低減されることは上述したとおりである。
1 電磁駆動式ダイアフラムポンプ
10 電磁石
11 コア
12 コイル
20 振動子
21 矩形板部
22 連結軸
30 ダイアフラム
31 ダイアフラム押え
40 ボックス部
40a 密閉空間
41 ダイアフラム受け
42 バルブボックス
111 コア部分
111a アーム
111a−1 端部
111b 直交部
111c 平行部
111c−1 端部
111c−2 段差部分
111c−3 貫通孔
112 空隙
113 ネジ
114 ナット
121 コイル部分
121a コイルボビン
211 永久磁石
421 吸引バルブ
422 吐出バルブ
423 吸引ノズル
424 吐出ノズル
D11 対向方向
D12 振動方向
P11 コアのC字形状を含む平面
W11 コイル部分の幅

Claims (4)

  1. 空隙を開けて互いに対向している一対の端部を有するC字形状のコア、及び、該コアに巻き回されたコイル、を有する電磁石と、
    前記空隙に配置され、前記コイルに交流電流が流されると、前記C字形状を含む平面と交差する振動方向に振動する永久磁石付きの振動子と、
    前記振動子に連結されて前記振動子とともに振動するダイアフラムと、
    前記ダイアフラムとともに所定空間を区画し、前記ダイアフラムの振動で生じる内圧変化によって、前記所定空間に流体を吸引して吐出するボックス部と、を備え、
    前記コアは、前記一対の端部の対向方向について前記空隙の間隔よりも長く延びたアームを各々が有する一対のコア部分を備え、該一対のコア部分それぞれにおける前記アームとは反対側で互いに連結固定されて、全体としてC字形状に形成されたものであり、
    前記コイルは、前記一対のコア部分それぞれにおける前記アームに、前記対向方向について前記空隙の間隔よりも幅広に巻き回された一対のコイル部分を備え
    前記一対のコア部分のうちの一方のコア部分において、該コア部分の長さ方向について前記アームとは反対側の端部から所定範囲の部分が、前記振動方向と、該振動方向と略直交するとともに前記C字形状を含む平面に沿った方向と、の何れか一方向の厚みが薄くなった段差部分となっており、
    前記一対のコア部分のうちの他方のコア部分において、該コア部分の長さ方向について前記アームとは反対側の端部から所定範囲の部分が、前記一方向の厚みが、前記一方のコア部分の段差部分の厚み分だけ薄くなった段差部分となっており、
    前記一対のコア部分は、前記一方のコア部分の段差部分と前記他方のコア部分の段差部分とが、互いの厚みを補い合うように重ね合わされた状態で連結固定され、
    前記一対のコア部分それぞれが、前記一方向に電磁鋼板が積層された積層鉄心であり、前記所定範囲の部分について前記電磁鋼板における前記対向方向の長さが、積層枚数のうちの一部の枚数分の前記電磁鋼板については長く形成され、残りの枚数分の前記電磁鋼板については短く形成されることで、前記一対のコア部分それぞれにおける前記段差部分が形成されている
    ことを特徴とする電磁駆動式ダイアフラムポンプ。
  2. 前記一対のコア部分それぞれが、前記アームと、該アームにおける前記端部とは反対側から略直交する方向に延出した直交部と、該直交部における前記アームとは反対側から前記アームと略平行に延出した平行部と、を備え、
    前記一対のコア部分が、前記平行部における前記直交部とは反対側で互いに連結固定されていることを特徴とする請求項1に記載の電磁駆動式ダイアフラムポンプ。
  3. 前記一対のコア部分は、それぞれにおける前記アームとは反対側の端部から所定範囲の部分が、前記振動方向の厚みが略半分だけ薄い段差部分となった、互いに同形状の部材であることを特徴とする請求項1又は2に記載の電磁駆動式ダイアフラムポンプ。
  4. 前記一対のコア部分は、重ね合わされた前記一方のコア部分の段差部分及び前記他方のコア部分の段差部分の両方を貫通するネジと、該ネジに締結されるナットと、によって互いに連結固定されたものであることを特徴とする請求項1〜3のうち何れか一項に記載の電磁駆動式ダイアフラムポンプ。
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