JP3646121B1 - プラズマ処理装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 プラズマ処理装置は、長尺状の電極30を含む一対の平行な長尺部21を有している。これら長尺部の長手方向の一端部どうし間と他端部どうし間は、それぞれガス路側端画成部材26にて塞がれている。一対の長尺部21,21どうしの間であって両端のガス路側端画成部材26,26どうしの中間の長尺部間ガス路21a内には、小片状のスペーサ70が設けられている。
【選択図】 図6
Description
リモート式のプラズマ処理装置として、例えば特許文献1に記載のものでは、平板状をなす一対の電極を平行に配置してある。これら平行平板電極間のプラズマ化空間に処理ガスを導入してプラズマ化し、被処理物へ向けて吹出すようになっている。特許文献2に記載のものでは、長尺の板状をなす高圧電極と接地電極の下側部分どうし間にプラズマ化空間が形成される一方、これら電極の上側部分どうし間には全長にわたって絶縁板が埋め込まれている。処理ガスは、接地電極の内部に形成された通路を通って電極間のプラズマ化空間に導入されるようになっている。
特許文献2に記載のものでは、一対の長尺電極の上側部分については絶縁板によって接近変形を防止できるが、肝心のプラズマ化空間が形成された下側部分については変形のおそれがある。
特許文献3に記載のものでは、一対の長尺電極の両端部をそれぞれ支持枠にて支持しているが、中間部の接近変形に対してはあまり効果的と言えない。
上記特徴構成によれば、スペーサによって、長尺部間ガス路の厚さを確実に一定に維持でき、長手方向の中間部で狭くなるのを確実に防止することができる。よって、処理ガスを長手方向に沿って一様に吹出すようにすることができ、ひいては均一なプラズマ表面処理を行なうことができる。なお、前記スペーサは、リモート式のプラズマ処理装置において適用可能であり、ダイレクト式では被処理物との干渉を来たし不適である。
前記長尺部の長さが、被処理物の幅より大きく、前記ガス路側端画成部材が、前記長尺部における被処理物の縁と対応する位置より外側に配置されることになる場合には、前記スペーサが、被処理物の縁と対応する位置より内側に配置されていることが望ましい。これによって、少なくとも被処理物と対応する範囲において長尺部間の間隔が一定に維持されるようにすることができ、処理の均一化を確保することができる。
前記被さり部に係着凹部が形成され、この係着凹部に前記スペーサが係着されていてもよい。
前記被さり部に段差が形成され、この段差に前記スペーサが係着されていてもよい。
他方の長尺部(スペーサの接続構造も含む)についても1の長尺部と同様に構成されていてもよい。
前記本体部の角構成部への被さり部分が角構成部より他方の長尺部とは逆側に後退することにより段差が形成されており、この段差に前記スペーサが掛けられていてもよい。
1の長尺部の電極を他方の長尺部側へ近づける接近手段(例えば前記押しネジ部材)と、遠ざける離間手段(例えば前記引きネジ部材)とが、それぞれ長手方向に互いに離間して複数設けられていることが望ましい。これによって、電極を真っ直ぐになるように調節でき、ひいては電極間間隔が長手方向に沿って均一になるように調節でき、プラズマ表面処理を一層均一に行なうことができる。
前記スペーサは、軸線を前記長尺部間ガス路の流れ方向に向けた円柱形状をなしていてもよい。
前記スペーサにおける前記長尺部間ガス路の上流側(ガス導入側)を向く端部が、先細り状になり、これにより、導入側ガス案内部を構成していてもよい。これによって、処理ガスがスペーサの両側にスムーズに流れて行くようにすることができる。
前記スペーサに、前記長尺部間ガス路として提供される通孔が形成されていてもよい。これによって、スペーサの配置位置においても処理ガスが前記通孔を通って下流側へ流れて行くことができ、プラズマ表面処理を一層確実に均一に行なうことができる。この場合、前記スペーサは、小片状である必要はなく、前記長尺部に沿って延びる長尺状をなしていてもよい。
前記スペーサが、前記長尺部に沿って延びるとともに内部空間が長手方向と直交する両方向に開口された長尺状の枠と、この枠の内部空間を前記長手方向に沿って分割する仕切りとを有し、前記分割された内部空間が、前記長尺部間ガス路として提供されていてもよい。更に、前記枠が、前記長尺部の略全長にわたる長さを有し、その長手方向両端の端板が、前記ガス路側端画成部材として提供されていてもよい。
図1〜図6は、本発明の第1実施形態を示したものである。図1及び図2に示すように、第1実施形態に係る常圧プラズマ処理装置M1は、例えばローラコンベア4からなるワーク送り機構と、その上方に位置された長尺ノズルヘッド1と、このノズルヘッド1に接続された処理ガス源2と、電界印加手段3(図4)を備えている。被処理物として大面積のワークWが、ローラコンベア4上に載せられ、前後方向(図1において紙面と直交する方向)へ送られる。勿論、ワークWを固定する一方、ノズルヘッド1を移動させるようになっていてもよい。そして、処理ガス源2からの処理ガスが、ノズルヘッド1のプラズマ化空間30aに導入されるとともに電界印加手段3の電界印加によってプラズマ化された後、ワークWへ吹き付けられる。これによって、ワークWの洗浄などのプラズマ表面処理が常圧下で実行される。
なお、本発明における略常圧(大気圧近傍の圧力)とは、1.013×104〜50.663×104Paの範囲を言い、圧力調整の容易化や装置構成の簡易化を考慮すると、1.333×104〜10.664×104Paが好ましく、9.331×104〜10.397×104Paがより好ましい。
図1及び図2に示すように、ノズルヘッド1は、上側のガス導入部10と、下側の処理部20を備え、左右方向に長く延びている。
なお、処理ガス源2には、例えばプラズマ洗浄用の処理ガスとして、N2の純ガスまたはN2と微量のO2との混合ガスが貯えられている。
図6において実線で模式的に示すように、処理部20は、左右に延びるとともに互いに前後に対向するように並設された一対の長尺部21,21と、これら長尺部21,21の左右長手方向の両端部にそれぞれ設けられた端プレート25とを備えている。長尺部21,21どうしの間に、下側チャンバー11bに連なる処理ガス路21aが形成されている(図4参照)。この長尺部間ガス路21aの流れ方向は、長尺部21,21の長手方向及び並設方向と交差する垂直下方向(図6において紙面奥方向)に向けられている。各長尺部21は、電極30と、この電極30を支持する支持部22とを有している。なお、図6において、電極30の厚さ、電極間間隔、後記スペーサ26,70の厚さ等は、誇張されている。
なお、電界印加手段3は、例えばパルス状の電圧を出力するようになっている。このパルスの立上がり時間及び/又は立下り時間は、10μs以下、後記電極間空間30aでの電界強度は10〜1000kV/cm、周波数は0.5kHz以上であることが望ましい。
図1、図3、図4、図6に示すように、支持部22は、被挟着部材としての電極ホルダ40と、アッパープレート23と、剛性部材としてのサイドプレート24と、ロア部60とを有している。
図3及び図4に示すように、電極ホルダ40は、電極30の背面に宛がわれた被挟着部41と、電極30の上側に被せられた被さり部42とを有し、断面L字状をなして左右に延びている。被さり部42は、被挟着部41の上端に一体に連なる本体部43と、これとは別体をなす角構成部44とを含んでいる。一体をなす被挟着部41と被さり部42の本体部43とによって電極ホルダ本体が構成されている。電極ホルダ本体41,43は、ポリテトラフルオロエチレン等の絶縁性樹脂によって構成されている。
角構成部44は、左右に細長い角柱形状をなし、上記切欠き43aに嵌め込まれている。角構成部44は、ホルダ本体41,43より耐プラズマ性の高い絶縁性材料、例えばセラミックで構成されている。一般に、セラミックのような耐プラズマ性の高い材料は、そうでないポリテトラフルオロエチレン等の樹脂と比べ高価である。これによって、プラズマ化空間30aのプラズマによってホルダ40が傷むのを防止できるとともに、プラズマに曝されるおそれの少ないホルダ本体41,43については安価な材料で構成でき、ひいてはホルダ40全体を耐プラズマ性の高い材料で構成するよりも材料コストを削減することができる。
スリット23aとホルダ間通路40aは、長尺部間ガス路21aにおけるプラズマ化空間30aより上流側の路部分を構成している。
なお、一方の長尺部21の絶縁板62と他方の長尺部21の絶縁板62は、左右長手方向の両端部において一体に連なっていてもよい。絶縁板61、導電板63においても同様である。
図1、図3、図6に示すように、一対の長尺部21,21どうし間の長手方向の中間部には、中間スペーサ70が複数配置されている。詳述すると、一対の長尺部21,21どうしの間であって両端スペーサ26,26どうしの中間の長尺部間ガス路21a内には、2つの小片状の中間スペーサ70が設けられている。これら中間スペーサ70は、左右に離れて配されている。なお、中間スペーサ70は、2つに限らず、長手方向に互いに離して3つ以上設けてもよく、長手方向の中央部に1つだけ設けることにしてもよい。
各中間スペーサ70は、例えばセラミックなどの絶縁性の硬質材料にて構成されている。図5に示すように、中間スペーサ70は、上下に細長い板状をなしている。中間スペーサ70の左右幅は、例えば4mm程度である。中間スペーサ70の上側部の左右両縁は、垂直をなす一方、下側部の左右両縁は、下方へ向かうにしたがって接近するように斜設されている。これにより、中間スペーサ70の下側部は、逆さ三角形状(先細り)に尖り、吹出し側ガス案内部70aを構成している。
また、図5に示すように、中間スペーサ70は、プラズマ化空間30aの上側部に偏って配置されているため、中間スペーサ70より下側のプラズマ化空間30aへ処理ガスを回り込ませることができる。しかも、逆三角形状の案内部70aによって処理ガスをスペーサ70の下側へスムーズに回り込ませることができる。これによって、スペーサ70の配置位置においても、他の位置と同様に処理ガスを吹出すことができ、処理の均一性を確保することができる。
加えて、押しボルト51と引きボルト52によって、電極30間の間隔が長手方向に沿って均一になるように維持できるので、均一なプラズマ表面処理を一層確実に行なうことができる。
ここで、「接触角度」とは、処理後のワークWの表面に垂らした液滴の縁と頂点とを結ぶ線が、ワークWの表面となす角度を示し、濡れ性の指標となるものである。
図8に示す中間スペーサ70Xは、下側部だけでなく上側部も三角形状(先細り)に尖り、導入側ガス案内部70cを構成している。これによって、上方からの処理ガスを中間スペーサ70Xの左右両側へスムーズに流すことができ、その後、スペーサ70Xの下側へスムーズに回り込ませることができる(同図(b)参照)。
例えば、図9に示す中間スペーサ72は、軸線を上下に向けた細い円柱形状(ピン形状)をなしている。中間スペーサ72は、第1実施形態のピン71と同様の留めピンにてホルダ40に着脱可能に留められていてもよい。スペーサ72の上端部は、平らになる一方、下側部には、下方へ向かって尖る先細テーパ72a(吹出し側ガス案内部)が形成されている。これにより、処理ガスをスペーサ72の下側へスムーズに回り込ませることができる。
すなわち、図13に示す中間スペーサ70Yは、一対のホルダ40,40どうし間の通路40aだけ配置されており、電極30,30どうし間のプラズマ化空間30aには入り込んでいない。ホルダ40は、第1実施形態と同様にボルト51,52によって電極30およびサイドプレート24と構造的に一体になっている。これによって、一対の電極30,30の長手方向の中間部どうしが接近方向に歪もうとし、この接近力が各長尺部21のボルト52及びカラー53を介してサイドプレート24に作用して、サイドプレート24までもが歪もうとしても、これと各々一体になったホルダ40,40どうしがスペーサ70Yによって接近を阻止されているため、サイドプレート24及び電極30の接近変形を阻止でき、プラズマ化空間30aの厚さを一定に維持することができる。
ホルダ間通路40aは、段差42aを境にして上側部で広く、下側部で狭くなっている。
また、被挟着部41の電極30側を向く内側面には、絶縁用の溝41aが形成されている。
図示は省略するが、電界印加側の被挟着部41における押しボルト51に対応する部位には、溝41aが形成されておらず、当該被挟着部41の内面が電極30の背面に押し当てられている。
例えば、図21に示す中間スペーサ77Aは、軸線を水平に向けた円柱形状のスペーサ本体77aと、このスペーサ本体77aの両端部にそれぞれ設けられた四角形の被係着部77b,77bを有している。図22及び図23に示すように、中間スペーサ77Aの被係着部77bが、ホルダ40の段差42aに載せられるとともに係着凹部43cに嵌め込まれている。スペーサ本体77aが、2つの長尺部21,21のホルダ40,40間に架け渡されている。処理ガスは、円柱形状をなすスペーサ77aの周面に沿ってスペーサ本体77aの下方へスムーズに回り込むことになる。
なお、中間スペーサ77Aの全体を円柱形状とし、その両端部をホルダ40の係着凹部43cでしっかり固定するようにしてもよい。
すなわち、図29に示すように、端スペーサ26を省くことにしてもよい。この場合、長尺部間ガス路21aの長手方向両端は、端プレート25にて塞がれる。端プレート25が、「ガス路側端画成部材」を構成することになる。端プレート25と電極30,30の長手方向両端面との間には、パッキン27が介装されている。また、端プレート25に通されたボルト28が、電極30,30の端面に捩じ込まれることより、端プレート25が、パッキン27を介して電極30,30端面に押し当てられている。これによって、長尺部間ガス路21a(特にプラズマ化空間30a)の長手方向両端の側端面が、確実にシールされている。
すなわち、図30〜図32に示す実施形態では、長尺状の中間スペーサ78が用いられている。図30及び図32に示すように、中間スペーサ78は、長尺状の枠78aと、この枠78aの内部に設けられた仕切り78bとを有している。枠78aは、長尺部21の全長にわたる長さを有している。枠78aの内部空間は、上下両方向に開口されている。仕切り78bは、長尺部21の長手方向と直交する板状をなし、枠78aの内部空間を長手方向に沿って分割している。仕切り78bは、長手方向に離れて3つ設けられ、これにより、枠78aの内部空間が、4つに分割されている。これら分割内部空間が、長尺部間ガス路21aの一部としての通孔78cを構成している。なお、仕切り78bは、3つに限定されるものではなく、長手方向の中央部に1つ、または長手方向に離して2つ若しくは4つ以上設けることにしてもよい。
例えば、中間スペーサを、電極30,30間のプラズマ化空間30a内にのみ配置し、ホルダ40,40間の通路40aには配置されないようにしてもよい。
少なくともプラズマ化空間30a内に中間スペーサが配置されている場合には、電極30と支持部22が一体構造になっていなくてもよい。
中間スペーサが、一方(例えば接地側)の長尺部と一体になっていてもよい。
接地側の長尺部においては、ホルダ40の被挟着部41が導電金属にて構成されていてもよく、この金属製被挟着部41とサイドプレート24とが一体になっていてもよく、更に、ロア部60の全体が金属にて構成され、この金属ロア部60と前記金属製被挟着部41とサイドプレート24とが一体になっていてもよい。この場合、例えばサイドプレート24やアッパープレート23をアースすることにより、接地電極30をもアースすることができる。
本発明は、常圧下だけでなく、減圧下でのプラズマ処理にも適用でき、グロー放電だけでなく、コロナ放電や沿面放電によるプラズマ処理にも適用でき、洗浄だけでなく、エッチング、成膜、表面改質、アッシング等の種々のプラズマ処理に遍く適用できる。
M1 常圧プラズマ処理装置
2 処理ガス源
10 ガス導入部
11a 上側チャンバー(1段目の均一化チャンバー)
11b 下側チャンバー(2段目、最終段の均一化チャンバー)
11c 隙間(連通路)
12 パイプユニット(均一化路)
17 容器(均一化路)
20 処理部
21 長尺部
21a 長尺部間ガス路
22 支持部
24 サイドプレート(剛性部材)
25 端プレート(ガス路側端画成部材)
26 端スペーサ(ガス路側端画成部材)
30 長尺電極
30a プラズマ化空間
30x 電極において被処理物と対応すべき長手方向の中間部
30y 電極において被処理物の縁より外側に突出する端部
40 ホルダ(被挟着部材)
41 被挟着部
42 被さり部
42a 段差
43 被さり部の本体部
43c 係着凹部
44 被さり部の角構成部
44e 係着凹部
51 押しボルト(押しネジ部材)
52 引きボルト(引きネジ部材)
70,70X,70Y 小片状中間スペーサ
70a 吹出し側ガス案内部(先細状端部)
70c ガス導入側ガス案内部(先細状端部)
71 ピン
72,72X 小片状中間スペーサ
72a,72b テーパ(先細状端部)
73 小片状中間スペーサ
73a 電極間部
73b 跨部
76,76X 小片状中間スペーサ
77 小片状中間スペーサ
77A 小片状中間スペーサ
77B,77D 小片状中間スペーサ
77c 通孔
77E 小片状中間スペーサ
78 長尺状中間スペーサ
78a 枠
78b 仕切り
78c 通孔
78d 枠の端板(ガス路側端画成部材)
Claims (24)
- 処理ガスをプラズマ化空間に通して吹出し、前記プラズマ化空間の外部に配置した被処理物に当てるプラズマ処理装置において、
長尺状の電極をそれぞれ含む一対の長尺部を備え、これら長尺部が互いに並設されることにより、これら長尺部どうしの間にその長手方向及び並設方向と交差する方向に流れ方向を向けた長尺部間ガス路が形成され、この長尺部間ガス路の少なくとも一部が、一対の長尺部の電極どうしによって画成されることにより前記プラズマ化空間を構成しており、
前記長尺部間ガス路の上流側には処理ガスを長手方向に均一化したうえで前記長尺部間ガス路の上流端に導入するガス導入部が設けられ、
このガス導入部が、前記処理ガス流の略半分ずつを前記長手方向に沿って互いに対向するように流しながら周側部の略全長域から路外へ漸次漏らす一対の均一化路と、各々前記長手方向に沿う細長状をなすとともに段ごとに1又は複数の連通路で連通された複数段の均一化チャンバーとを有し、1段目の均一化チャンバーが、前記一対の均一化路の路外空間を構成し、各連通路が、連通すべき前後の段の均一化チャンバーの略全長域に延在されたスリット状又は複数のスポット状をなし、最終段の均一化チャンバーが、前記長尺部間ガス路の上流端の略全長にわたって連なっており、
前記一対の長尺部の長手方向の一端部どうし間と他端部どうし間が、それぞれガス路側端画成部材にて塞がれ、これら両端のガス路側端画成部材によって前記長尺部間ガス路の長手方向両端の側端面が画成されており、
これら両端の側端面から中央寄りに離れた長尺部間ガス路の中間部には、長尺部の中間部どうしの間隔が狭まるのを阻止する小片状の中間スペーサが設けられていることを特徴とするプラズマ処理装置。 - 前記長尺部の長さが、被処理物の幅より大きく、前記ガス路側端画成部材が、前記長尺部における被処理物の縁と対応する位置より外側に配置されるとともに、前記小片状中間スペーサが、被処理物の縁と対応する位置より内側に配置されていることを特徴とする請求項1に記載のプラズマ処理装置。
- 前記小片状中間スペーサが、前記一対の長尺部の電極どうしの間に挟まれ、前記プラズマ化空間内に配置されていることを特徴とする請求項1又は2に記載のプラズマ処理装置。
- 前記小片状中間スペーサが、前記プラズマ化空間における上流側部に偏って配置されていることを特徴とする請求項3に記載のプラズマ処理装置。
- 1の長尺部が、前記電極と、この電極を前記並設方向に一体化可能に支持する支持部を有し、この支持部が、前記長尺部間ガス路の上流側を向く前記電極の側面に被さる被さり部を含み、この被さり部と他方の長尺部とによって、前記長尺部間ガス路における前記プラズマ化空間より上流側の路部分が画成されており、前記小片状中間スペーサが、前記電極間のプラズマ化空間から上流側に突出して前記路部分に差し入れられていることを特徴とする請求項3又は4に記載のプラズマ処理装置。
- 1の長尺部が、前記電極と、この電極を前記並設方向に一体化可能に支持する支持部を有し、この支持部が、前記長尺部間ガス路の上流側を向く前記電極の側面に被さる被さり部を含み、この被さり部と他方の長尺部とによって、前記長尺部間ガス路における前記プラズマ化空間より上流側の路部分が画成されており、前記小片状中間スペーサが、前記被さり部と他方の長尺部の間に挟まれ、前記路部分内に配置されていることを特徴とする請求項1又は2に記載のプラズマ処理装置。
- 前記小片状中間スペーサが、前記被さり部に係着されていることを特徴とする請求項5又は6に記載のプラズマ処理装置。
- 前記小片状中間スペーサが、前記被さり部にピンにて着脱可能に留められていることを特徴とする請求項5又は6に記載のプラズマ処理装置。
- 前記被さり部に係着凹部が形成され、この係着凹部に前記小片状中間スペーサが係着されていることを特徴とする請求項5又は6に記載のプラズマ処理装置。
- 前記被さり部に段差が形成され、この段差に前記小片状中間スペーサが係着されていることを特徴とする請求項5又は6に記載のプラズマ処理装置。
- 前記被さり部が、本体部と、この本体部の前記路部分側かつ電極側の角に設けられた角構成部とを有し、角構成部が、本体部より耐プラズマ性の高い材料で構成されていることを特徴とする請求項5又は6に記載のプラズマ処理装置。
- 前記被さり部の本体部が、前記角構成部の電極側とは逆側に被さる部分を有し、前記小片状中間スペーサが、前記本体部の角構成部への被さり部分と角構成部とに跨るとともにこれら被さり部分と角構成部にそれぞれピンにて着脱可能に留められていることを特徴とする請求項11に記載のプラズマ処理装置。
- 前記被さり部の本体部が、前記角構成部の電極側とは逆側に被さる部分を有し、この部分が角構成部より他方の長尺部とは逆側に後退することにより段差が形成されており、この段差に前記小片状中間スペーサが掛けられていることを特徴とする請求項11に記載のプラズマ処理装置。
- 1の長尺部において、前記支持部が、対応電極における他方の長尺部とは逆側の背部に配置された剛性部材と、この剛性部材に通されるとともに電極にねじ込まれた引きネジ部材とを含むことを特徴とする請求項5又は6に記載のプラズマ処理装置。
- 前記支持部が、前記剛性部材にねじ込まれるとともに電極の背面に突き当てられた押しネジ部材を更に含むことを特徴とする請求項14に記載のプラズマ処理装置。
- 前記支持部が、前記剛性部材と電極の間に挟まれた絶縁性の被挟着部材を更に含み、この被挟着部材が、前記被さり部と一体的になっていることを特徴とする請求項14又は15に記載のプラズマ処理装置。
- 前記小片状中間スペーサが、平板形状をなしていることを特徴とする請求項1〜16の何れかに記載のプラズマ処理装置。
- 前記小片状中間スペーサが、軸線を前記長尺部間ガス路の流れ方向に向けた円柱形状をなしていることを特徴とする請求項1〜16の何れかに記載のプラズマ処理装置。
- 前記小片状中間スペーサが、一対の長尺部の電極の上流側面どうし間に跨る跨部と、この跨部に連なるとともに電極間のプラズマ化空間に配置される電極間部とを一体に有していることを特徴とする請求項1〜16の何れかに記載のプラズマ処理装置。
- 前記小片状中間スペーサにおける前記長尺部間ガス路の下流側を向く端部が、先細り状になっていることを特徴とする請求項1〜19の何れかに記載のプラズマ処理装置。
- 前記小片状中間スペーサにおける前記長尺部間ガス路の上流側を向く端部が、先細り状になっていることを特徴とする請求項1〜20の何れかに記載のプラズマ処理装置。
- 処理ガスをプラズマ化空間に通して吹出し、前記プラズマ化空間の外部に配置した被処理物に当てるプラズマ処理装置において、
長尺状の電極をそれぞれ含む一対の長尺部を備え、これら長尺部が互いに並設されることにより、これら長尺部どうしの間にその長手方向及び並設方向と交差する方向に流れ方向を向けた長尺部間ガス路が形成され、この長尺部間ガス路の少なくとも一部が、一対の長尺部の電極どうしによって画成されることにより前記プラズマ化空間を構成しており、
前記長尺部間ガス路の上流側には処理ガスを長手方向に均一化したうえで前記長尺部間ガス路の上流端に導入するガス導入部が設けられ、
このガス導入部が、前記処理ガス流の略半分ずつを前記長手方向に沿って互いに対向するように流しながら周側部の略全長域から路外へ漸次漏らす一対の均一化路と、各々前記長手方向に沿う細長状をなすとともに段ごとに1又は複数の連通路で連通された複数段の均一化チャンバーとを有し、1段目の均一化チャンバーが、前記一対の均一化路の路外空間を構成し、各連通路が、連通すべき前後の段の均一化チャンバーの略全長域に延在されたスリット状又は複数のスポット状をなし、最終段の均一化チャンバーが、前記長尺部間ガス路の上流端の略全長にわたって連なっており、
前記一対の長尺部の長手方向の一端部どうし間と他端部どうし間が、それぞれガス路側端画成部材にて塞がれ、これら両端のガス路側端画成部材によって前記長尺部間ガス路の長手方向両端の側端面が画成されており、
前記長尺部間ガス路内の長手方向の中間部には、長尺部の中間部どうしの間隔が狭まるのを阻止すべく、前記長尺部に沿って延びる長尺状の中間スペーサが設けられ、
前記長尺状中間スペーサに、前記長尺部間ガス路として提供される通孔が形成されていることを特徴とするプラズマ処理装置。 - 前記長尺状中間スペーサが、内部空間が長手方向と直交する両方向に開口された長尺状の枠と、この枠の内部空間を前記長手方向に沿って分割する仕切りとを有し、前記分割された内部空間が、前記長尺部間ガス路として提供されていることを特徴とする請求項22に記載のプラズマ処理装置。
- 前記枠が、前記長尺部の略全長にわたる長さを有し、その長手方向両端の端板が、前記ガス路側端画成部材として提供されていることを特徴とする請求項23に記載のプラズマ処理装置。
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