JP4401094B2 - 炭素元素円筒型構造体へのオーミック接続構造及びその作製方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、カーボンナノチューブに代表される炭素元素円筒型構造体へのオーミック接続構造及びその作製方法に関し、炭素元素円筒型構造体を電子デバイスに適用する場合に広く適用可能な技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、電子デバイスにおいて炭素元素円筒型構造体を導電性又は半導体材料として使用することが検討されている。電子デバイスにおいては、炭素元素円筒型構造体と電極や配線などとの接続部の電気抵抗の上昇を避けるため、それらをオーミック接続させることが要求される。
【0003】
図1に、電子デバイスの縦方向配線ビア材料としてビアホール内に形成した炭素元素円筒型構造体11とCuの下部配線層13及びCuの上部配線層15との接続を模式的に示す。下部配線層13上の層間絶縁膜17に形成したビアホール内に炭素元素円筒型構造体11の束が垂直配向形成されている。炭素元素円筒型構造体11は化学気相成長(CVD)法を用いて成長され、このとき、ビアホール内に露出した配線層上には炭素元素円筒型構造体の成長に必要な触媒金属(例えばNi)層19が存在する。一方、炭素元素円筒型構造体11と上部配線層15との間にはTi層21が挿入されている。
【0004】
炭素元素円筒型構造体11と上部配線層15との接続は、間に介在するTi層21のカーバイド化(TiC化)により、オーミック接続となっている。この方法は、炭素元素円筒型構造体とTi層を接触させた後に、高温の熱処理を行うことにより界面をTiC化することによってオーミック接触を得る技術である(Y. Zhang et al., Science 285, 1719 (1999))。
【0005】
【非特許文献1】
Y. Zhang et al., Science 285, 1719 (1999)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
図1に示すように、従来、下部配線(Cu)層13上には炭素元素円筒型構造体11の成長に必要な触媒金属(Ni)層19のみが存在する構造となる。この構造では、炭素元素円筒型構造体11と下部配線層13との間にTi層が存在しないため、TiC化によるオーミック接触を形成することはできない。また、下部配線層13との接触については、上部配線層15の場合のように炭素元素円筒型構造体11の成長後にTi層を堆積し、引き続き高温熱処理することによってオーミック接触を形成するといったことができない。つまり、従来の下部配線層上の構造では、炭素元素円筒型構造体との間に抵抗が十分に低いオーミック接触が形成できないために、炭素元素円筒型構造体で形成した配線ビア部で高抵抗となるという問題がある。
【0007】
本発明は、炭素元素円筒型構造体の成長と同時に実現できる炭素元素円筒型構造体へのオーミック接続構造とその作製方法を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明による炭素元素円筒型構造体へのオーミック接続構造は、接続対象に接合した炭素元素円筒型構造体の接合部の内部に金属材料が位置し、炭素元素円筒型構造体と接続対象とがオーミック接触により接続していることを特徴とする。オーミック接触での接続により、炭素元素円筒型構造体と接続対象との接続部の抵抗の上昇が抑制される。
【0009】
本発明の炭素元素円筒型構造体へのオーミック接続構造は、炭素元素円筒型構造体とのオーミック接触が可能である接続対象上に金属材料を配置し、この金属材料を触媒として化学気相成長により炭素元素円筒型構造体を、炭素元素円筒型構造体と接続対象とのオーミック接触を果たしながら形成する方法により作製することができる。接続対象を炭素元素円筒型構造体とオーミック接触可能な材料とすることにより、炭素元素円筒型構造体の成長と同時にそれらのオーミック接続構造を実現できる。
【0010】
あるいは、本発明の炭素元素円筒型構造体へのオーミック接続構造は、炭素元素円筒型構造体とのオーミック接触が可能な第一の材料と、この材料の上に配置した触媒金属の第二の材料との第一の積層体を形成し、真空中あるいは水素雰囲気中での熱処理により第一の積層体から、第一の材料と第二の材料との合金の下層、第一の材料の中間層、及び第二の材料からなる微粒子の上層から構成される第二の積層体を形成し、そしてこの第二の積層体表面の第二の材料の微粒子を触媒として化学気相成長により炭素元素円筒型構造体を形成して、第二の材料の微粒子を炭素元素円筒型構造体の内部に取り込むと同時に、炭素元素円筒型構造体の側壁を第一の材料の中間層にオーミック接触により接続させる方法により作製することができる。炭素元素円筒型構造体が、オーミック接触可能な第一の材料上に微粒子触媒の作用で成長するため、炭素元素円筒型構造体の成長と同時にそれを第一の材料の中間層にオーミック接触により接続することができる。
【0011】
ここで使用する炭素元素円筒型構造体という用語は、炭素原子から構成される線状ナノ構造体であり、カーボンナノチューブ、カップスタック型構造体、カーボンファイバーなどと呼ばれるものの総称である。以下においては、その一つの代表であるカーボンナノチューブを参照して、本発明を説明することにする。
【0012】
【発明の実施の形態】
図2(a)、2(b)に、本発明を電子デバイスの縦方向配線ビアに適用した場合の模式図を示す。下部配線(Cu)層33上の層間絶縁膜37に形成したビアホール内にカーボンナノチューブ31の束が垂直配向形成されている。本発明では、図3(a)に示したようにビアホール内の下部配線層33上に、カーボンナノチューブ31の下部配線層33への接合部のTiC化のためのTi層45を予め形成し、更にその上にナノチューブ成長に必要な触媒金属(例えばNi)層46を形成した積層膜を用いる。このようなNi/Ti積層膜を用いると、カーボンナノチューブを化学気相成長(CVD)法により成長する際に、基板温度上昇の作用を受けてNi/Ti積層膜はNiTi合金層45a(図3(b))に変化する。カーボンナノチューブ31は、NiTi合金層45a表面において合金中の触媒金属Ni微粒子を核として成長する。図2(a)のBで表示した部分の拡大図である図2(b)に示したように、Ni微粒子39は成長するカーボンナノチューブ31の根元の内部に包み込まれ、ナノチューブ31の側壁は合金層45a表面に残ったTiと接触する構造となる。この接触部分47では、Tiがカーバイド化されたオーミック接触の部位となる。言い換えれば、カーボンナノチューブ成長と同時に合金層45aとナノチューブ31がオーミック接触する構造が得られる。
【0013】
実際に、従来例(図1)と本発明(図2)の構造について、ナノチューブ11、31と下部配線層13、33との間の接触抵抗を測定したところ、本発明の方が1〜2桁低い抵抗を示す実験結果が得られた(従来例15MΩ、本発明130kΩ)。この結果より、本発明を用いると、カーボンナノチューブ成長と同時にカーボンナノチューブと下部配線層との接触部分でTiC化が起きていることが推測できる。
【0014】
ビアホール内に形成したカーボンナノチューブ31と上部配線層35とは、従来と同様に、それらの間に介在するTi層41のカーバイド化(TiC化)によりオーミック接続することができる。このように、本発明を用いると、カーボンナノチューブと下部及び上部の両配線層33、35とを良好なオーミック接触により接続することが可能となり、低抵抗な配線ビアが実現できる。
【0015】
上で説明した事例(第一の態様)では、カーボンナノチューブ31がオーミック接続する接続対象は合金層45aであり、その上の金属材料は触媒金属微粒子39である。
【0016】
次に、本発明を電子デバイスの縦方向配線ビアに適用した第二の態様を説明する。図2(a)、2(b)を参照して説明した第一の態様におけるのと同様に、図4(a)に示したようにビアホール内の下部配線層33上に、カーボンナノチューブの下部配線層33への接合部のTiC化のためのTi層52とその上の触媒金属Ni層53との第一の積層体54を形成する。この積層体を真空中又は水素雰囲気中で熱処理して、図2(b)と同様の部分拡大図である図4(b)に示したように、TiNi合金の下層55、Tiの中間層57、及びNi微粒子59の上層から構成される第二の積層体61を形成する。続いて、積層体61の表面のNi微粒子を触媒とする化学気相成長を行うことにより、Ni微粒子をカーボンナノチューブ51の内部に取り込むと同時に、カーボンナノチューブ51の側壁下部と接する中間層57のTiの一部がカーバイド化されて、カーボンナノチューブ51とTi中間層57とがオーミック接触により接合させる。
【0017】
この態様では、Ti層57が第一の態様におけるカーボンナノチューブのオーミック接続する接続対象に相当し、Ni微粒子59が同じく先の事例における触媒微粒子の金属材料に相当する。
【0018】
炭素元素円筒型構造体がオーミック接触により接続する接続対象は、先に説明した第一の態様ではNiTi合金層45aであり、これは予め形成したTi層45に由来している。第二の態様では、接続対象はTi中間層57であり、これも予め形成した(熱処理前の)Ti層に由来する。この意味において、どちらの態様においても、カーボンナノチューブの接続対象は予め形成した、カーバイド化のためのTi層(ナノチューブ成長に伴う熱処理前(第一の態様の場合)、又はナノチューブ成長前の熱処理(第二の態様の場合)の)、すなわちカーバイド化によりカーボンナノチューブにオーミック接続する材料であると見なすこともできる。
【0019】
本発明では、そのようなカーバイド化によりカーボンナノチューブにオーミック接続される材料(接続対象)として、上述のTi以外に、Nb、Si、Cを挙げることができる。接続対象の材料がC(炭素)の場合は、カーボンナノチューブと接続対象とは炭素−炭素結合により接続するが、ここではこの場合の炭素−炭素結合による接続もカーバイド化による接続と呼ぶことにする。
【0020】
CVD法によるカーボンナノチューブの成長用の触媒として働く金属材料としては、上述のNiのほかに、Fe又はCoを使用することができる。あるいは、Ni、Fe、Coのうちの少なくとも1種を含む合金の使用も可能である。
【0021】
【実施例】
次に、実施例により本発明を更に説明するが、本発明はこれらの例に限定されるものではない。
【0022】
(実施例1)
ここでは、本発明を配線ビアに適用した例を説明する。
図5(a)に示したように、初めに基板(図示せず)上のCuの下部配線層101の上にSiO2の層間絶縁膜103(500nm)を堆積し、その上に、配線ビアとなる予定領域に開口を有するレジストパターン(図示せず)を形成する。レジストパターンをマスクに、相関絶縁膜103に配線ビア105を形成する。その後、基板全面に、スパッタ法あるいは蒸着法を用いてTi層(50nm)、Ni触媒金属層(10nm)をこの順に堆積する。続いて、レジスト膜を用いたリフトオフ法により、配線ビア内にTi層107(50nm)/Ni層109(10nm)の積層膜を残す。触媒金属層として、Ni層に代えて、Fe又はCoから形成した層を用いてもよく、あるいはNi、Fe、Coの少なくとも1種を含む合金を用いてもよい。触媒金属の薄層に代えて、微粒子を用いることも可能である。また、Ti層の代わりにNb層、Si層、あるいはグラファイトカーボン層を用いてもよい。
【0023】
CVD法を用いて配線ビア105内にカーボンナノチューブ111を成長する(図5(b))。カーボンナノチューブ成長には、例えば、熱CVD法を用いる。この場合、真空チャンバ(反応室)内に基板を入れ、そして例えば、反応ガスとしてアセチレンと水素の混合ガスをそれぞれ80sccm、20sccmの流量で真空チャンバ内に導入し、圧力200Pa、基板温度900℃とする。熱フィラメントによりガス解離を行う熱フィラメントCVD法を用いてもよい。この場合、例えば、反応ガスとしてアセチレンと水素の混合ガスをそれぞれ80sccm、20sccmの流量で真空チャンバ内に導入し、圧力1000Pa、基板温度600℃、熱フィラメント温度1800℃とする。あるいは、直流(DC)プラズマと熱フィラメントを組み合わせたDCプラズマ熱フィラメントCVD法を用いてもよい。この場合、例えば、反応ガスとしてアセチレンと水素の混合ガスをそれぞれ80sccm、20sccmの流量で真空チャンバ内に導入し、圧力1000Pa、基板温度600℃、熱フィラメント温度1800℃とする。垂直配向させるために、チャンバ(接地)に対して基板にマイナス400Vの直流(DC)電界を印加する。直流(DC)電界の印加は、基板に対し縦方向に配向したカーボンナノチューブを得るのに優位性がある。カーボンナノチューブ111は、根元の内部にNi層109からNi微粒子109aを取り込んで成長し、下層107のTiの一部のカーバイド化により生じたTiCを介してTi層107にオーミック接続する。
【0024】
カーボンナノチューブ成長前に、真空チャンバ内の基板を真空中あるいは水素雰囲気中において熱処理(例えば600℃、30分)することにより、Ni/Ti積層膜を合金化してもよい。この熱処理により、膜表面からNi微粒子、Ti層、NiTi合金層がこの順で形成される。その後、CVD法により、最上部のNi微粒子を触媒金属としてチューブ側壁の内部に取り込んでカーボンナノチューブ111を成長させ、同時にそのナノチューブの側壁を直下のTi層107aと接合させる。
【0025】
次に、図5(c)に示したように、Ti層113(50nm)、Cu層115(500nm)の順にスパッタ法あるいは蒸着法を用いて堆積する。引き続き、熱処理(例えば500〜800℃、30分)を行うことによりカーボンナノチューブ111の上端をTiC化する。これにより、カーボンナノチューブ111は上下の配線層101、115にオーミック接触により接続される。
【0026】
(実施例2)
ここでは、本発明を横方向配線に適用した例を説明する。
図6(a)に示したように、初めにSi基板121上にSiO2絶縁膜123(500nm)を堆積し、その上に、電極となる予定領域に開口を有するレジストパターン(図示せず)を形成する。基板全面に、スパッタ法あるいは蒸着法を用いてTi層(50nm)、Ni触媒金属層(10nm)をこの順に堆積する。レジスト膜を用いたリフトオフ法により、レジストパターンの開口内のTi層125(50nm)/Ni層127(10nm)積層膜(電極パターン)のみを残す。
【0027】
CVD法を用いて、対向する一対の電極パターン間にカーボンナノチューブ129を成長する(図6(b))。使用するCVD法、成長条件は、実施例1で説明したとおりでよい。また、CVD法によるカーボンナノチューブ成長に先立ち、Ni/Ti積層膜を熱処理してよいことも、実施例1と同様である。カーボンナノチューブを基板面と平行に、横方向配向させるために、電極間に400Vの直流(DC)電界を印加する。カーボンナノチューブ129は、Ni層127の一部のNiを触媒金属127aとして内部に取り込んで成長し、Ti層125のTiの一部のカーバイド化により生じたTiCを介してTi層125にオーミック接続する。
【0028】
本発明は、以上説明したとおりであるが、その特徴を種々の態様ととも付記すれば、次のとおりである。
(付記1)接続対象に接合した炭素元素円筒型構造体の接合部の内部に金属材料が位置し、炭素元素円筒型構造体と接続対象とがオーミック接触により接続していることを特徴とする、炭素元素円筒型構造体へのオーミック接続構造。
(付記2)前記金属材料がNi、Fe又はCoであり、あるいはそれらのうちの少なくとも1種を含む合金である、付記1記載のオーミック接続構造。
(付記3)前記接続対象の材料がTi、Nb、Si又はCである、付記1又は2記載のオーミック接続構造。
(付記4)前記接続対象が電子デバイスにおける配線の一部である、付記1から3までのいずれか一つに記載のオーミック接続構造。
(付記5)前記炭素元素円筒型構造体がカーボンナノチューブである、付記1から4までのいずれか一つに記載のオーミック接続構造。
(付記6)炭素元素円筒型構造体とのオーミック接触が可能である接続対象上に金属材料を配置し、この金属材料を触媒として化学気相成長により炭素元素円筒型構造体を、炭素元素円筒型構造体と接続対象とのオーミック接触を果たしながら形成することを特徴とする、炭素元素円筒型構造体へのオーミック接続構造の作製方法。
(付記7)前記化学気相成長の際の温度上昇により前記接続対象の材料と前記金属材料とを合金化し、この合金中の当該金属材料の粒子を前記化学気相成長の触媒として炭素元素円筒型構造体を成長させる、付記6記載のオーミック接続構造の作製方法。
(付記8)前記接続対象の材料がTi、Nb、Si又はCである、付記6又は7記載のオーミック接続構造の作製方法。
(付記9)前記金属材料がNi、Fe又はCoであり、あるいはそれらのうちの少なくとも1種を含む合金である、付記6から8までのいずれか一つに記載のオーミック接続構造の作製方法。
(付記10)炭素元素円筒型構造体の成長方向に電界を印加して前記化学気相成長を行う、付記6から9までのいずれか一つに記載のオーミック接続構造の作製方法。
(付記11)前記炭素元素円筒型構造体がカーボンナノチューブである、付記6から10までのいずれか一つに記載のオーミック接続構造の作製方法。
(付記12)炭素元素円筒型構造体とのオーミック接触が可能な第一の材料と、この材料の上に配置した触媒金属の第二の材料との第一の積層体を形成し、真空中あるいは水素雰囲気中での熱処理により第一の積層体から、第一の材料と第二の材料との合金の下層、第一の材料の中間層、及び第二の材料からなる微粒子の上層から構成される第二の積層体を形成し、そしてこの第二の積層体表面の第二の材料の微粒子を触媒として化学気相成長により炭素元素円筒型構造体を形成して、第二の材料の微粒子を炭素元素円筒型構造体の内部に取り込むと同時に、炭素元素円筒型構造体の側壁を第一の材料の中間層にオーミック接触により接続させることを特徴とする、炭素元素円筒型構造体へのオーミック接続構造の作製方法。
(付記13)前記第一の材料がTi、Nb、Si又はCである、付記12記載のオーミック接続構造の作製方法。
(付記14)前記第二の材料がNi、Fe又はCoであり、あるいはそれらのうちの少なくとも1種を含む合金である、付記12又は13記載のオーミック接続構造の作製方法。
(付記15)炭素元素円筒型構造体の成長方向に電界を印加して前記化学気相成長を行う、付記12から14までのいずれか一つに記載のオーミック接続構造の作製方法。
(付記16)前記炭素元素円筒型構造体がカーボンナノチューブである、付記12から15までのいずれか一つに記載のオーミック接続構造の作製方法。
【0029】
【発明の効果】
本発明は、カーボンナノチューブが接続対象の金属材料(例えば電極材料や配線材料)と良好なオーミック接触により接続する構造を提供するものである。このオーミック接続構造はカーボンナノチューブの成長と同時に形成されるものであり、これにより、電子デバイスの配線ビアの下部の接合部において従来ナノチューブ成長後に行っていたオーミック接続構造の形成工程が不要となる。従って、特にULSI配線用に縦方向配線ビアの材料としてカーボンナノチューブを適用する場合、これまで作製が困難であったナノチューブ/下部接合部間に良好なオーミック接続を形成することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】炭素元素円筒型構造体を電子デバイスの縦方向配線ビア材料に用いる従来技術を説明する模式図である。
【図2】電子デバイスの縦方向配線ビアに適用した本発明の第一の態様を説明する模式図である。
【図3】本発明で用いる積層膜とそれから得られる合金層を説明する模式図である。
【図4】本発明の第二の態様を説明する模式図である。
【図5】実施例1における製造過程を示す模式図である。
【図6】実施例2における製造過程を示す模式図である。
【符号の説明】
31、51…カーボンナノチューブ
33、35…配線層
37…層間絶縁膜
39…Ni微粒子
41、45…Ti層
45a…NiTi合金層
47…TiCの接触部分
55…TiNi合金層
57…Ti層
59…Ni微粒子
101…下部配線層
103…層間絶縁膜
107…Ti層
109…Ni層
109a…Ni微粒子
111…カーボンナノチューブ
121…Si基板
123…SiO2絶縁膜
125…Ti層
127…Ni層
129…カーボンナノチューブ
Claims (2)
- カーボンナノチューブとのオーミック接触が可能なTiと、このTiの上に配置した触媒金属のNiとの第一の積層体を形成し、真空中あるいは水素雰囲気中での熱処理により第一の積層体から、TiとNiとの合金の下層、Tiの中間層、及びNiからなる微粒子の上層から構成される第二の積層体を形成し、そしてこの第二の積層体表面のNiの微粒子を触媒として化学気相成長によりカーボンナノチューブを形成して、Niの微粒子をカーボンナノチューブの内部に取り込むと同時に、カーボンナノチューブの側壁をTiの中間層にTiCによるオーミック接触により接続させることを特徴とする、カーボンナノチューブへのオーミック接続構造の作製方法。
- カーボンナノチューブの成長方向に電界を印加して前記化学気相成長を行う、請求項1に記載のオーミック接続構造の作製方法。
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