JP4400123B2 - 液体分離膜および液体処理方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、液体中の多価イオンを選択分離するための液体分離膜及びそれを用いた液体処理方法に関し、特に、海水中に含まれるスケール分を除去するにあたり好適な液体分離膜およびそれを用いた液体処理方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、世界的な水不足・水質悪化などの水環境問題の深刻化に伴い、浄水場などにおける飲料水の製造や海水・かん水の淡水化に分離膜を用いたプロセスが普及しつつある。中でも、海水淡水化については、蒸留法や電気透析法など従来の方法に加えて省エネルギー性や省資源性、省スペース性に優れた逆浸透膜プロセスの適用が進められている。
【0003】
この海水淡水化のプロセスに対する改良要求は年々高まり、特に、省エネルギーという観点から、原海水をより有効に活用する高回収率可能なプロセスの出現が望まれている。一般に、原海水から淡水を採取して海水が濃縮されるにつれて、海水中に含まれるイオン成分の濃度は高まり、供給水(海水)側と透過水(淡水)側との水の濃度差によって、蒸気圧の低下、浸透圧の上昇、濃度分極の増大などを引き起こす。したがって、海水から淡水を効率的に分離するためには、より大きなエネルギー(例えば、蒸発法の場合はより高い温度)を加えなければならない。しかしながら、海水を高度に濃縮すると、硫酸マグネシウムや炭酸カルシウムといったスケール成分が溶解度を超えて濃縮海水の流路や膜面などに析出し、システムの運転を継続できなくなる。
【0004】
この課題を解決するために、蒸発法や海水淡水化逆浸透膜プロセスの原水を、ナノろ過膜で前処理することによってスケール成分である多価イオンを除去し、回収率を高めようという試みがなされている(特許文献1、2)。この方法は、一価イオンをある程度透過させ、多価イオンを選択的に除去することによって、浸透圧や濃度分極による分離効率低下も抑えられるため、エネルギーコストの低いスケール除去方法といえる。さらに、ナノろ過膜によって塩分をある程度除去することで後段の脱塩行程への負荷を低減できるため、プロセス全体としてのエネルギーコストを最適化することが可能であり、インテグレーテッドプロセスとして注目されている。
【0005】
しかしながら、ナノろ過膜は、従来、上水処理における農薬などの有害成分除去や硬水の軟水化など、比較的低濃度の原水を処理するために開発されてきた経緯があり、海水用のナノろ過膜としても、例えば、特許文献1、非特許文献1に示されるように、既存のナノろ過膜の考え方に基づいたものが利用されてきた。すなわち、前述の浸透圧や濃度分極、ファウリングなど溶質濃度が高濃度の場合に発生する問題などを厳密に考慮したものではなかった。そのため、既存のナノろ過膜を海水で使用すると、阻止性能と透水性のバランスが悪く、良好な性能が得られなかった。
【0006】
このようなファウリングに対して、表面素材を変更した低ファウリング膜(非特許文献2)や表面の形状を工夫した低ファウリング膜(非特許文献3)が開発されているが、これらの低ファウリング膜は、特定の原水条件においてファウリングの進行を抑えることはできるものの、原水水質によっては効果が小さかった。
【0007】
さらに、上水処理における農薬などの有害成分除去や硬水の軟水化など、比較的低濃度の原水を処理するために開発されてきた従来のナノろ過膜の場合、透水性能が高いため、クロスフロー効果が得られにくくファウリングを生じやすいが、運転圧力を低減することでフラックスを低減し、ファウリングを抑えることもできる。しかしながら、運転圧力を低減するとイオンの除去率が大きく低下してしまう。イオン除去率をあげるために、逆浸透膜に近い性能を有するナノろ過膜を適用することもできるが、その場合、イオン除去性能は向上されるものの、透水性が必要以上に低下し、浸透圧や濃度分極による分離特性やエネルギー効率の低下も大きくなる。とくに、高濃度で浸透圧の高い海水を処理する場合には数MPaの高圧運転が必要となるが、除去率による有効圧力の変動が大きいために、原水温度などをはじめとする運転環境変化によって除去率が大きく変化し、その結果、浸透圧差の変動も大きく、一定流量で運転する場合は、高圧運転の中で運転圧力を大きく変化させる必要があった。しかしながら、近年、開発されている高透水性の逆浸透膜やナノろ過膜は、低い圧力での使用には耐えうるものの、高透水化するために膜の強度が低下しており、数MPaでの高圧運転、さらには、高圧領域での圧力変動に対しては耐久性の点で問題であった。
【0008】
【特許文献1】
特開平8−206460号公報
【0009】
【特許文献2】
米国特許第6508936号明細書
【0010】
【非特許文献1】
A.M.Hassanら,Proc. of IDA World Congress Bahrain, 2002,P3-15
【0011】
【非特許文献2】
井上岳治ら,膜, 2001, 第26巻, 第5号, P231-233
【0012】
【非特許文献3】
Water Desalination Report, May 29, 2003, Vol.39, No.22
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記のような問題点を解決し、膜面へのファウリング抑制と高い多価イオン除去性能を併せ有するナノろ過膜およびその使用方法を提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するための本発明は、下記(1)〜(2)を特徴とするものである。
(1)液体中のイオンを選択分離する液体分離膜であって、少なくとも多官能アミンと多官能酸ハロゲン化物との重縮合反応により得られる架橋ポリアミドの薄膜層を微多孔性支持膜上に有し、該薄膜層中におけるNMR法により求められるo−芳香族ジアミンとm−芳香族ジアミン及び/またはp−芳香族ジアミンとの組成比が70/30〜85/15の範囲内であり、温度25℃、圧力1.0MPaにおける純水透過流束が5×10−6/m・s以上20×10−6/m・s以下であるとともに、温度25℃、pH6.5、全溶質濃度4.5重量%の模擬海水を透過流束0.5m/m・日で透過させたときの運転圧力が2.5MPa以下であり、かつ、ナトリウムイオン阻止率が20%以上60%以下であるとともにカルシウムイオン阻止率が70%以上であることを特徴とする液体分離膜。
(2)(1)に記載の液体分離膜を用いて海水中の多価イオンを除去することを特徴とする液体処理方法。
【0015】
なお、本発明において、模擬海水とは、pH6.5において組成比がNaCl=30.762g/l, Na2SO4=5.151g/l, KCl=0.949g/l, NaHCO3=0.252g/l, MgCl2=6.521g/l, CaCl2=1.475g/lに調整されたものをいう。
【0016】
【発明の実施の形態】
本発明の液体分離膜は、膜面へのファウリング抑制と高い多価イオン除去性能を併せ有するものであり、温度25℃、圧力1.0MPaにおける純水透過流束が5×10-63/m2・s以上20×10-63/m2・s以下であるとともに、温度25℃、pH6.5、全溶質濃度4.5重量%の模擬海水を透過流束0.5m3/m2・日で透過させたときの運転圧力が2.5MPa以下であり、かつ、ナトリウムイオン阻止率が20%以上60%以下であるとともにカルシウムイオン阻止率が70%以上である。
【0017】
たとえば、ファウリングは、膜の透水性や分離性能を著しく低下させるため、ファウリングを抑止することは、分離膜プロセスにとって非常に重要な要素である。そこで、分離膜プロセスでは、膜の表面に平行な流れ(クロスフロー)を生じさせ、膜面への汚れ物質の付着(ファウリング)を生じさせにくくするという技術を適用している場合が多く、ナノろ過膜に関しても同様である。しかしながら、ナノ濾過膜は、比較的低濃度の原水を処理するために開発されてきたため透水性がよいが、透過流束が高くなると膜面へ汚れ物質が接触しやすくなるため、クロスフロー効果が得られにくく、ファウリングを生じやすくなる。そのため、結局透過流束を一定の範囲内に制御する必要があり、具体的には、温度25℃、圧力1.0MPaにおける純水透過流束を5×10-63/m2・s以上20×10-63/m2・s以下とする。中でも、10×10-63/m2・s以上15×10-63/m2・s以下であることが好ましい。
【0018】
純水透過係数が、5×10-63/m2・sを下回る場合、海水淡水化用逆浸透膜と実質的に変わらなくなり、ナノろ過膜としてのメリット、すなわち、高透水性で低圧運転可能という効果を発揮できなくなくなる。一方、20×10-63/m2・sを上回る場合、クロスフロー効果が得られにくくファウリングを生じやすくなる。
【0019】
また、本発明の液体分離膜は、海水中の一価イオンをある程度透過させながら多価イオンを除去することによって浸透圧を抑え、ほとんどすべてのイオンを除去するために原水の浸透圧が有効圧力を減少させてしまう逆浸透膜よりも低圧で多価イオンを除去できるというエネルギー的メリットを出すために、温度25℃、pH6.5、全溶質濃度4.5重量%の模擬海水を透過流束0.5m3/m2・日で透過させたときの運転圧力が2.5MPa以下である必要があり、好ましくは2.0MPa以下である。また、蒸発法による液体分離の前処理や中東地域の夏季の液体分離に用いられることが想定される場合は、模擬海水の温度が45℃であっても運転圧力が同様に2.5MPa以下となる液体分離膜であることが好ましく、2.0MPa以下であることがより好ましい。
【0020】
さらに、本発明の液体分離膜は、海水淡水化の前処理用途としてコストを削減する観点から、スケール分をできるだけ除去して回収率を上げつつ、いくらかの塩分も除去して後段の脱塩工程への負担を軽減するように、温度25℃、pH6.5、全溶質濃度4.5重量%の模擬海水を透過流束0.5m3/m2・日で透過させたときのナトリウムイオン阻止率が20%以上60%以下であるとともにカルシウムイオン阻止率が70%以上である必要がある。
【0021】
そして、液体分離膜がアニオン性、すなわち、原液のpHにおける膜面のゼータ電位が負の値になる場合は、カルシウムイオン除去率を80%以上とすることで、他のスケール成分であるマグネシウムや硫酸イオン除去率が90%以上となるので好ましい。また、原液pHにおける膜面のゼータ電位が正になる場合は、カルシウムイオン除去率を90%以上とすることが好ましい。しかしながら、海水中のスケール成分の中で最も大きな問題となる物質は硫酸イオンであり、この点を鑑みると、運転範囲(一般的にはpH6〜8)において膜がアニオン性、すなわち、ゼータ電位が、負の値であることが好ましい。したがって、本発明に係る液体分離膜としては、少なくともpH8におけるゼータ電位が負の値であることが好ましく、さらには、pH6におけるゼータ電位が負になることがより好ましい。
【0022】
そして、本発明の液体分離膜を逆浸透膜による海水淡水化の前処理に用いる場合は、除去率が高いほうが好ましく、具体的には、温度25℃、pH6.5、全溶質濃度4.5重量%の模擬海水を透過流束0.5m3/m2・日で透過させたときのナトリウムイオン除去率が40%以上60%以下、カルシウムイオン除去率が90%以上であることが好ましく、蒸発法の前処理に用いる場合は、ナトリウムイオン除去率20%以上50%以下であることが好ましい。
【0023】
上述の本発明の液体分離膜は、液体中のイオンを選択分離する液体分離膜であって、微多孔性支持膜を含む支持体の上に架橋ポリアミドの薄膜層(分離機能層)を形成することで得られる。
【0024】
架橋ポリアミドの薄膜層を支持体上に形成するにあたっては、多官能アミンと多官能酸ハロゲン化物とを重縮合反応させる。具体的には、前述の支持体上に、多官能アミンを含有する水溶液を塗布した後、多官能酸ハロゲン化物を含有する、水と非混和性の有機溶媒溶液をさらに塗布し、支持体上で多官能アミンと多官能酸ハロゲン化物とを重縮合反応させる。
【0025】
ここで、多官能アミン水溶液における多官能アミンの濃度は0.1〜20重量%が好ましく、より好ましくは0.5〜15重量%である。
【0026】
そして、本発明の膜を得る方法としては、多官能アミン水溶液に含有される多官能アミンとして、オルト位(o−)にアミノ基を有するo−芳香族ジアミンと、メタ位(m−)にアミノ基を有するm−芳香族ジアミン及び/またはパラ位(p−)にアミノ基を有するp−芳香族ジアミンとを用いることが必要である。さらに、NMR法により求められる薄膜層中のo−芳香族ジアミンとm−芳香族ジアミン及び/またはp−芳香族ジアミンとの組成比が70/30〜85/15となるようにすることが必要である。o−芳香族ジアミンの組成比が高いほど阻止性能は低下し、透水性が大きくなり、m−芳香族ジアミン及び/またはp−芳香族ジアミンのモル組成比が高くなるほど、阻止性能は向上するが透水性が低下するが、組成比をこの範囲内にすることで、温度25℃、pH6.5、全溶質濃度4.5重量%の模擬海水を透過流束0.5m/m・日で透過させたときの圧力が2.5MPa以下であり、かつ、ナトリウムイオン阻止率が20%以上60%以下であるとともにカルシウムイオン阻止率が70%以上の性能を有する膜とすることができる。
【0027】
そして、o−芳香族ジアミンの組成比を75%以上85%以下にすれば、温度25℃でも温度45℃でも、pH6.5、濃度4.5重量%の模擬海水を透過流束0.5m3/m2・日で透過させたときの運転圧力を2.0MPa以下にすることが可能になり、好適である。
【0028】
また、温度25℃、圧力1.0MPaにおける純水透過流束を5×10-63/m2・s以上20×10-63/m2・s以下、好ましくは10×10-63/m2・s以上15×10-63/m2・s以下に制御するためには、架橋ポリアミドの薄膜層の厚みを適宜制御する必要がある。具体的には、多官能アミンと多官能酸ハロゲン化物の濃度を高くしたり、反応時間を長くすることによって機能層を厚膜化し、上述の運転圧力、イオン除去性能、重水透過流束を満足する液体分離膜を得ることができる。さらに、アミン液、酸ハロゲン化物液、反応雰囲気の温度を下げることにより、透水性の高い均一な薄膜を製造することができ、これと高濃度化や長反応時間化を併せて実施することで、膜の透水性能が最適に制御された耐久性の高い液体分離膜を得ることができる。
【0029】
このように、o−芳香族ジアミンの比率を70/30〜85/15に制御しつつ、膜厚を最適化することによって、本発明の膜を得ることが可能となる。
【0030】
そして、本発明に係る膜は、芳香族ジアミンを用いることで、高い耐熱安定性を得ることができるため、高温時でも低温時と同レベルの阻止性能を有し、透水性能の低下も生じにくい。その結果、温度45℃、pH6.5、全溶質濃度4.5重量%の模擬海水を透過流束0.5m3/m2・日で透過させたときの圧力が2.5MPa以下であり、かつ、ナトリウムイオン阻止率が20%以上60%以下であるとともにカルシウムイオン阻止率が70%以上という性能を有する膜とすることもでき、高温での使用にも好適である。
【0031】
なお、NMR法による組成比測定に関して、基材上にポリスルホンからなる多孔性支持膜を形成した支持体上に薄膜層を形成した複合半透膜については、次のように行う。まず、複合半透膜の支持体の一部である基材(ポリエステル繊維からなるタフタまたは不織布)を剥がし、ポリスルホンからなる微多孔性支持膜と架橋ポリアミドの薄膜層を得る。これを塩化メチレンに溶解後ろ過を行って薄膜層を得る。その薄膜層を乾燥後バイアル瓶に採取し、6N 水酸化ナトリウムを加えて120℃に加熱して溶解後、不溶物をろ過する。得られたろ液をNMRチューブに入れFT−NMR分析装置で分析を行い、得られたプロトンのピーク強度から膜中組成比を算出する。
【0032】
一方、多官能酸ハロゲン化物を含有する有機溶媒溶液について、多官能酸ハロゲン化物の濃度は特に限定されるものではないが、少なすぎると活性層である薄膜層の形成が不十分となり欠点になる可能性があり、多すぎるとコスト面から不利になるため、0.01〜1.0重量%程度の範囲が好ましい。有機溶媒は、水と非混和性であり、かつ多官能酸ハロゲン化物を溶解し微多孔性支持膜を破壊しないことが必要であり、重縮合反応により架橋ポリマを形成し得るものであればいずれであっても良い。このような有機溶媒の代表例としては、液状の炭化水素、トリクロロトリフルオロエタンなどのハロゲン化炭化水素が挙げられるが、オゾン層を破壊しない物質であることや入手のしやすさ、取り扱いの容易さ、取り扱い上の安全性を考慮するとオクタン、ノナン、デカン、ウンデカン、ドデカン、トリデカン、テトラデカン、ヘプタデカン、ヘキサデカン、シクロオクタン、エチルシクロヘキサン、1−オクテン、1−デセンなどの単体あるいはこれらの混合物が好ましく用いられる。
【0033】
また、多官能酸ハロゲン化物としては、たとえば、トリメシン酸ハライド、ベンゾフェノンテトラカルボン酸ハライド、トリメリット酸ハライド、ピロメリット酸ハライド、イソフタル酸ハライド、テレフタル酸ハライド、ナフタレンジカルボン酸ハライド、ジフェニルジカルボン酸ハライド、ピリジンジカルボン酸ハライド、ベンゼンジスルホン酸ハライド、クロルスルホニルイソフタル酸ハライドなどの芳香族酸ハライドを用いることができる。また、シクロヘキサントリカルボン酸ハライド、シクロヘキサンジカルボン酸ハライドなどの脂肪族酸ハライドも用いることができる。なかでも、製膜溶媒に対する溶解性や得られる複合半透膜の特性を考慮すると、イソフタル酸クロライド、テレフタル酸クロライド、トリメシン酸クロライドおよびこれらの混合物を用いることが好ましい。
【0034】
なお、多官能アミン水溶液や多官能酸ハロゲン化物を含有する有機溶媒溶液には、多官能アミンと多官能酸ハロゲン化物との反応を妨害しないものであれば、必要に応じて、アシル化触媒や極性溶媒、酸捕捉剤、界面活性剤、酸化防止剤等の化合物が含まれていてもよい。
【0035】
支持体表面への多官能アミン水溶液の被覆は、その水溶液が表面に均一にかつ連続的に被覆されればよく、公知の塗布手段、例えば、多官能アミン水溶液を支持体表面にコーティングする方法、支持体を多官能アミンに浸漬する方法等で行えばよい。多官能酸ハロゲン化物含有溶液の多官能アミン水溶液相への接触も、多官能アミン水溶液の支持体への被覆方法と同様の方法で行えばよい。
【0036】
また、多官能酸ハロゲン化物を含有する、水と非混和性の有機溶媒溶液を塗布する前には、過剰に塗布した多官能アミン水溶液を自然流下や膜面乾燥等により液切りすることが好ましく、さらに反応に過剰な多官能酸ハロゲン化物含有溶液もたとえば乾燥させることが好ましい。乾燥させる場合、例えば膜表面での風速が8m/s、温度30℃の空気を1分間吹き付けたり、自然乾燥させる。そして、支持体上での重縮合反応を停止させ、残存する多官能酸ハロゲン化物及び残存する有機溶媒を除去するため、例えば、炭酸ナトリウム1重量%と、ラウリル硫酸ナトリウム0.3重量%とを含む水溶液に2分間浸漬する。また、残存するアミノ化合物などを除去するために、30〜100℃の範囲内、好ましくは50〜100℃の範囲内にある水で膜を洗浄することも好ましい。さらに、例えばpHが5〜13の範囲内の塩素含有水溶液に常圧で接触させることで、膜を高性能化することも好ましい。
【0037】
また、前述のように本発明に適したアニオン性ナノろ過膜を得るには、分離機能層を形成して得られた膜を次亜塩素酸水溶液に浸漬処理する方法が簡便で効果的である。処理温度、濃度、やpHについては特に限定はないが、温度については、常温が簡便で好ましいが、加温することによって処理速度を上げることができる。pHについては、有害な塩素ガスが発生させないために6.0〜13.0が好ましい。濃度と時間は、大きいほど処理総量が増加するが、過剰に処理すると膜が分解してしまうため、注意を要する。具体的には、50〜10000ppmの濃度で、5秒〜1時間程度の処理が本発明への適用に好ましい。特に、50〜1000ppmの濃度で5秒〜5分程度でpH6における膜面ゼータ電位が負になる、また、処理効率を上げる方法として、触媒の併用も可能である。
【0038】
そして、微多孔性支持膜を含む支持体は、実質的には分離性能を有さない層であり、実質的に分離性能を有する架橋ポリアミドの薄膜層に機械的強度を与えるために設けられるもので、布帛や不織布などの基材上に微多孔性支持膜を形成したものなどが用いられる。
【0039】
支持体としては、ミリポア社製”ミリポアフィルターVSWP”(商品名)や、東洋濾紙社製”ウルトラフィルターUK10”(商品名)のような各種市販材料から選択することもできるが、通常は、”オフィス・オブ・セイリーン・ウォーター・リサーチ・アンド・ディベロップメント・プログレス・レポート”No.359(1968)に記載された方法に従って製造できる。
【0040】
支持体の素材としては、ポリスルホン、ポリアミド、ポリエステル、酢酸セルロース、硝酸セルロースやポリ塩化ビニル等のホモポリマーあるいはブレンドしたものが通常使用されるが、化学的、機械的、熱的に安定性の高い、ポリスルホンを使用するのが好ましい。
【0041】
また、支持体の厚みは、複合半透膜の強度や透水性能、扱いやすさ、モジュール加工のしやすさという観点から、1μm〜数mmの範囲内であるのが好ましく、10〜数100μmの範囲内であるのがより好ましい。
【0042】
微多孔性支持膜の素材としては、特に限定されず、例えば、ポリスルホン、酢酸セルロース、硝酸セルロース、ポリ塩化ビニル、ポリアクリロニトリル、ポリフェニレンスルフィド、ポリフェニレンスルフィドスルホン等のホモポリマーまたはコポリマーを単独あるいはブレンドして使用することができる。これらの素材の中では化学的、機械的、熱的に安定性が高く、成型が容易であることから、ポリスルホンが好ましく使用される。
【0043】
また、微多孔性支持膜の構造としては特に限定されず、膜の表面から裏面にわたって孔径が均一な微細な孔を有する構造であっても、片面に緻密で微細な孔を有し、その面からもう一方の面まで徐々に孔径が大きくなるような孔を有する非対称構造であってもよい。緻密な微細孔の大きさは100nm以下であることが好ましい。例えば、ポリスルホン素材の微多孔性支持膜を形成する場合、ポリスルホンのジメチルホルムアミド(DMF)溶液を、密に織ったポリエステル布あるいは不織布の上に一定の厚さに注型し、それをドデシル硫酸ソーダ0.5重量%およびDMF2重量%を含む水溶液中で湿式凝固させることによって、表面の大部分が直径数10nm以下の微細な孔を有した微多孔性支持膜が得られる。
【0044】
本発明の液体分離膜は、たとえば原液流路材や透過液流路材と共に集水管の周囲に巻囲され、スパイラル状のエレメントとして使用され、浸透圧以上の圧力を負荷することで、原液を透過液と濃縮液とに分離する。液体分離膜に供給される原液は、特に制限されるものではないが、海水中の多価イオン除去に使用すると本発明の液体分離膜の効果をより発揮できるので好ましい。その際、本発明に係る液体分離膜によれば、ファウリング発生を防ぐために運転圧力を下げたり、充分な透過流束を得るために運転圧力を高める必要がない。そして、得られた透過液はスケール成分が除去されているので、たとえば海水淡水化システム供給しても、スケール生成なしに高回収率での脱塩、淡水化が可能である。
【0045】
エレメントとしては、スパイラル状エレメントに限られるものではなく、複合半透膜の膜形態に合わして適切な形態のエレメントとすればよい。本発明の複合半透膜としては、中空糸膜,管状膜,平膜のいずれでもよく、エレメントとしては、複合半透膜の両側に実質的な液室を有し、複合半透膜の一方の表面から他方の表面に液体を加圧透過させることができるものであれば、とくに制限されるものではない。平膜の場合は、枠体で支持した複合半透膜を複数枚積層する構造のプレート&フレーム型や、上述のスパイラル型と呼ばれるタイプが一般的であり、これらのエレメントを矩形や円筒状の筐体に納めて用いる。また、中空糸膜、管状膜の場合は、複数本の複合半透膜の筐体内に配置するとともにその端部をポッティングして液質を形成してエレメントを構成する。なお、エレメントは、単体でも複数個を直列あるいは並列に接続して使用することもできる。
【0046】
また、原水には、本発明の液体分離膜に供給する前に、濁質成分の除去や殺菌などの前処理を施しておくことが好ましい。これらの処理により液体分離膜のファウリングなどによる性能低下を防ぐことができ、処理装置の長期に渡る安定運転を可能にする。具体的な前処理は、原水の性状により適宜選択すればよいが、たとえば、濁質成分が多く含まれる原水を処理する場合は、ポリ塩化アルミニウムなどの凝集剤を加えた後に砂ろ過を行い、さらに例えば複数本の中空糸膜を束ねた精密ろ過膜や限外ろ過膜によるろ過を行うことが好ましい。
【0047】
中空糸膜を用いる場合は、ろ過水による逆洗や、空気によるエアーフラッシング、スクラビング洗浄を行うようにモジュール化すれば、一旦低下した膜の透水性能を回復させることができる。中空糸膜の孔径は、10μm以下であると好ましく、さらに好ましくは2μm以下である。さらに微小な固体を除去する場合には、孔径0.1μm以下のものを用いると好ましい。その素材としては、ポリアクリロニトリル、ポリフェニレンスルフォン、ポリフェニレンスルフィドスルフォン、ポリフツ化ビニリデン、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリスルホン、ポリビニルアルコール、酢酸セルロースやセラミック等の無機素材からなる群から選ばれる少なくとも1種を含んでいると好ましく、さらに好ましくはアクリロニトリル系共重合体やポリフツ化ビニリデンが良い。
【0048】
また、原水中にバクテリアや藻類などの微生物が多く含まれる場合は、殺菌剤を添加することが好ましい。殺菌には塩素を用いることが好ましく、たとえば塩素ガスや次亜塩素酸ナトリウムを遊離塩素として1〜5mg/lの範囲内となるように原水に添加するとよい。この場合、なるべく原水の流れる方向に関して上流側で添加することが好ましい。この塩素は、あまり残留濃度が高いと液体分離膜や逆浸透膜を劣化させるため、膜の原水入口側近傍にて残留塩素濃度を測定し、この測定値に基づいて塩素ガスや次亜塩素酸ナトリウムの添加量を制御したり、亜硫酸水素ナトリウムなどを添加し還元するとよい。
【0049】
さらに、原水中に溶解性の有機物が多く含まれる場合には、塩素ガスや次亜塩素酸ナトリウムの添加によりそれら有機物を分解したり、活性炭ろ過により除去すればよい。また、溶解性の無機物が多く含まれている場合は、有機系高分子電解質やヘキサメタ燐酸ソーダなどのキレート剤を添加したり、イオン交換樹脂などを用いて溶解性イオンと交換したりするとよい。鉄やマンガンが可溶な状態で存在しているときは、曝気酸化ろ過法や接触酸化ろ過法などを用いることが好ましい。
【0050】
【実施例】
以下に実施例によって本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例により何ら限定されるものではない。
【0051】
なお、実施例において除去率は次式により求めた。
除去率(%)={1−(透過液中の溶質濃度)/(供給液中の溶質濃度)}×100
原水および透過水中の溶質濃度のうち、陽イオンはICP発光分析装置、また、陰イオン濃度の測定はイオンクロマト法で行った。
【0052】
また、透過流束は単位時間(日)に単位面積(m2)当たりの膜を透過する透過水量(m3/m2・日)で求めた。
【0053】
参考例
実施例および比較例において使用した繊維補強ポリスルホン微多孔性支持膜(支持体)は、以下の手法により製造した。
【0054】
タテ30cmヨコ20cmの大きさのポリエステル繊維からなるタフタ(タテ糸、ヨコ糸とも30本の単糸よりなる16.665テックスのマルチフィラメント糸、織密度タテ3543本/m、ヨコ2638本/m、厚さ160μm)をガラス板上に固定し、その上にポリスルホン(ユニオン・カーバイト社製のUdel(登録商標)−P3500)の15重量%ジメチルホルムアミド(DMF)溶液を200μmの厚みで室温(20℃)でキャストし、ただちに純水中に室温で浸漬して5分間放置することによって繊維補強ポリスルホン微多孔性支持膜(以下FR−PS支持膜と略す)を作製する。このようにして得られたFR−PS支持膜(厚さ210〜215μm)の透過流束は、圧力0.1MPa、温度25℃で測定して1.7m3/m2・日であった。
【0055】
実施例1
参考例に従って製造した支持膜をo−フェニレンジアミン2.4wt%、m−フェニレンジアミン0.6wt%、ε-カプロラクタム3wt%の混合水溶液中に1分間浸漬した。該支持膜を垂直方向にゆっくりと引上げ、支持膜表面から余分な水溶液を取除いた後、トリメシン酸クロライド0.1wt%を含んだデカン溶液を表面が完全に濡れるように塗布して1分間静置した。次に膜を垂直にして余分な溶液を液切りして除去した後、膜面に残った溶媒を蒸発させるために膜表面での風速が8m/s、温度30℃の空気を1分間吹き付けた。この膜を炭酸ナトリウムの1wt%と、ラウリル硫酸ナトリウム0.3wt%とを含む水溶液に2分間浸漬して反応を停止させた後、十分に水洗した。つづいて、90℃、2分間熱水洗浄した後、pH7で500ppmの塩素濃度の水溶液に2分間浸漬して液体分離膜を得た。この液体分離膜の薄膜層部分のNMRによるアミン組成は、o−フェニレンジアミン/m−フェニレンジアミン=82.5/17.5であった。
【0056】
このようにして得られた液体分離膜の温度25℃、圧力1.0MPaにおける純水透過流束は、14×10-63/m2・sであった。つづいて、この膜を東レ愛媛工場で取水し、NaCl=30.762g/l, Na2SO4=5.151g/l, KCl=0.949g/l, NaHCO3=0.252g/l, MgCl2=6.521g/l, CaCl2=1.475g/lの組成でpH6.5,25℃に調整した全溶質濃度4.5%の模擬海水を原水として、透過流束0.5m3/m2・日に設定したときの圧力は1.8MPaで、そのときのナトリウムイオン除去率は42%、カルシウムイオン除去率は77%であった。また、この模擬海水を45℃に昇温し、透過流束0.5m3/m2・日に設定したときの圧力は、1.6MPaで、そのときのナトリウムイオン除去率は42%、カルシウムイオン除去率は75%と、実用領域におけるイオン阻止性能のバランスに優れた膜であった。さらに、このまま45℃で2週間、圧力1.6MPaで定圧連続運転したところ、透過流束0.48m3/m2・日とほぼ初期値を維持し、イオン除去性能も変化しなかった。
【0058】
比較例1
参考例に従って製造した支持膜をm−フェニレンジアミン3wt%、ε-カプロラクタム3wt%の混合水溶液中に1分間浸漬した。該支持膜を垂直方向にゆっくりと引上げ、支持膜表面から余分な水溶液を取除いた後、トリメシン酸クロライド0.06wt%とトリメリット酸無水物クロライド0.026wt%を含んだデカン溶液を表面が完全に濡れるように塗布して1分間静置した。次に膜を垂直にして余分な溶液を液切りして除去した後、膜面に残った溶媒を蒸発させるために膜表面での風速が8m/s、温度30℃の空気を1分間吹き付けた。この膜を炭酸ナトリウムの1wt%と、ラウリル硫酸ナトリウム0.3wt%とを含む水溶液に2分間浸漬して反応を停止させた後、十分に水洗した。つづいて、90℃、2分間熱水洗浄した後、pH7で500ppmの塩素濃度の水溶液に2分間浸漬して液体分離膜を得た。
【0059】
このようにして得られた膜を実施例1と同条件で評価したところ、温度25℃、圧力1.0MPaにおける純水透過流束は、31×10-63/m2・s、25℃の4.5%模擬海水を原水として、透過流束0.5m3/m2・日に設定したときの圧力は2.2MPaで、そのときのナトリウムイオン除去率は54%、カルシウムイオン除去率は77%であった。また、この模擬海水を45℃に昇温し、透過流束0.5m3/m2・日に設定したときの圧力は、1.9MPaで、そのときのナトリウムイオン除去率は55%、カルシウムイオン除去率は76%となり、実用領域におけるイオン阻止性能のバランスに優れた膜となった。しかし、さらに、このまま45℃で2週間、圧力1.9MPaで定圧連続運転したところ、透過流束0.4m3/m2・日まで低下し、ナトリウムイオン除去性能は58%に増加し、膜の圧密化と思われる性能変化を示した。
【0060】
比較例2
脂肪族系ポリアミド超薄膜を備えた東レ製ナノろ過膜UTC−60を実施例1と同条件で評価したところ、温度25℃、圧力1.0MPaにおける純水透過流束は、23×10-63/m2・s、25℃の4.5%模擬海水を原水として、透過流束0.5m3/m2・日に設定したときの圧力は0.9MPaで、そのときのナトリウムイオン除去率は10%、カルシウムイオン除去率は78%であった。また、この模擬海水を45℃に昇温し、透過流束0.5m3/m2・日に設定したときの圧力は、0.8MPaで、そのときのナトリウムイオン除去率は9%、カルシウムイオン除去率は77%となり、カルシウムイオン阻止率は優れるものの、ナトリウムイオン阻止率が非常に低かった。この膜を25℃で実施例1と同じ圧力1.8MPaに上げて運転したところ、ナトリウムイオン除去率は38%と、実施例と同等まで上がったが、透過流束は1.05m3/m2・日となり、ファウリング危険領域の透過流束であった。
【0061】
【発明の効果】
本発明により、海水処理において実用的な、高いイオン除去性能を発揮しつつファウリングも容易に抑制することができるバランスに優れた液体分離膜を提供することができ、より高効率の海水淡水化システムを提供可能となった。

Claims (2)

  1. 液体中のイオンを選択分離する液体分離膜であって、少なくとも多官能アミンと多官能酸ハロゲン化物との重縮合反応により得られる架橋ポリアミドの薄膜層を微多孔性支持膜上に有し、該薄膜層中におけるNMR法により求められるo−芳香族ジアミンとm−芳香族ジアミン及び/またはp−芳香族ジアミンとの組成比が70/30〜85/15の範囲内であり、温度25℃、圧力1.0MPaにおける純水透過流束が5×10−6/m・s以上20×10−6/m・s以下であるとともに、温度25℃、pH6.5、全溶質濃度4.5重量%の模擬海水を透過流束0.5m/m・日で透過させたときの運転圧力が2.5MPa以下であり、かつ、ナトリウムイオン阻止率が20%以上60%以下であるとともにカルシウムイオン阻止率が70%以上であることを特徴とする液体分離膜。
  2. 請求項1に記載の液体分離膜を用いて海水中の多価イオンを除去することを特徴とする液体処理方法。
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