JP2001113274A - 脱塩方法 - Google Patents

脱塩方法

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JP2001113274A
JP2001113274A JP29251099A JP29251099A JP2001113274A JP 2001113274 A JP2001113274 A JP 2001113274A JP 29251099 A JP29251099 A JP 29251099A JP 29251099 A JP29251099 A JP 29251099A JP 2001113274 A JP2001113274 A JP 2001113274A
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淳夫 熊野
Yoichi Matsui
洋一 松井
Shunichiro Baba
俊一郎 馬場
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ナノろ過膜モジュールで2価イオン除去の前
処理をした後、脱塩処理する工程において、前処理用の
ナノろ過膜モジュールの設置スペースを削減できる高度
浄水処理方法を提供することを目的とする。 【解決手段】 2価イオンの除去が可能で高透水性の中
空糸膜を用いたナノろ過膜モジュールを前処理に用いる
ことを特徴とする脱塩方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、原水を脱塩処理す
る方法の改良に関するものである。さらに詳細に述べれ
ば、スケール成分である硬度成分や硫酸イオンなどの2
価イオンの除去が可能で、高透水性の中空糸膜からなる
膜モジュールを用いて前処理することにより、従来の、
脱塩方法に比べ、高回収率で脱塩が可能となり、エネル
ギーコストの低減を図ることができるのみならず、前処
理に要するモジュールの設置スペースを削減できる。特
に、スケールとなる硬度成分、硫酸イオンの多い、カン
水や海水の脱塩に有効である。
【0002】
【従来の技術】脱塩工程で原水に対する脱塩水の割合、
すなわち回収率を大きくすることは、脱塩工程の省エネ
ルギーになり、また濃縮排水量の削減にもなるため好ま
しい。しかしながら、原水にカルシウムやマグネシウ
ム、硫酸イオンなどのスケール成分が多いと、高回収率
運転での脱塩においては、これらのスケール成分が濃縮
し、スケールとなって、膜などの脱塩装置に析出し、脱
塩性能を低下させる場合がある。例えば、一般海水の脱
塩の場合、硫酸カルシウム類は、濃縮倍率が3倍を越え
るとスケール析出の可能性が高くなることが知られてい
る。このため、2価イオンの除去が可能なナノろ過膜を
用いて、原水中のスケール成分を除去し、脱塩工程での
前記スケールの問題を軽減することが、例えば、Des
alination、第118巻、1998年、35頁
から51頁に提案されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記ナ
ノろ過膜のほとんどが複合膜からなる平膜であり、膜面
積あたりの透水性能が大きいものの、膜モジュールあた
りの膜面積が小さいため設置スペースが小さくならな
い。一方、膜モジュール当りの膜面積が大きい中空糸膜
も検討されているが、膜面積あたりの透水性能が小さ
く、膜モジュールあたりの膜面積が大きくとも、設置ス
ペースは小さくならないのが実情である。また、平膜モ
ジュールの代表例であるスパイラル膜型モジュールでは
モジュール内を流れる濃縮水流量を確保するため、上流
側の膜モジュールの濃縮水を下流側の膜モジュールに供
給する、いわゆるクリスマスツリー型のリジェクトシリ
ーズにする必要があり、しかも、膜モジュール圧損が大
きいため、膜モジュール間に昇圧ポンプが必要とする場
合があり、配列も複雑である。流量を確保できない場合
は循環方式でモジュール内流量を大きくする必要があ
る。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記目的に鑑み鋭意研究
の結果、本発明者は、スケール成分となる2価イオン、
特に硫酸イオン、カルシウムイオンの除去が可能でしか
も高透水性の中空糸膜からなる膜モジュールを脱塩工程
の前処理に用いることにより、脱塩工程の前処理に用い
る膜モジュールの設置スペースを小さくできることを見
いだし本発明に至った。又、中空糸膜モジュールを用い
ることにより、膜モジュールの圧損も小さくなり、1段
法システムが可能となる。
【0005】すなわち、本発明は、下記のものである。 原水をナノろ過膜モジュールで前処理した後、脱塩
処理する工程において、前記ナノろ過膜モジュールが、
0.05重量%の硫酸マグネシウム水溶液を25℃、p
H6、0.5MPaの加圧下での硫酸マグネシウムの除
去率および、膜面積当たりの透水量がそれぞれ、90%
以上、0.3m3 /m2 /日以上の性能を有する中空糸
膜からなる膜モジュールであることを特徴とする脱塩方
法。 脱塩手段が逆浸透法である請求項1に記載の脱塩方
法。 原水が海水である上記またはに記載の脱塩方
法。 前処理でのナノろ過膜モジュールが1段法システム
である上記またはに記載の脱塩方法。 逆浸透法の逆浸透膜が中空糸型逆浸透膜である上記
ないしのいずれかに記載の脱塩方法。 ナノろ過膜モジュールの中空糸膜が複合中空糸膜で
ある上記ないしのいずれかに記載の脱塩方法。 複合中空糸膜の分離活性層がポリアミド系重合体で
ある上記に記載の脱塩方法。 ポリアミド系重合体が架橋ポリアミド系重合体であ
る上記に記載の脱塩方法。 架橋ポリアミド系重合体が主として架橋ポリピペラ
ジンアミドからなる上記に記載の脱塩方法。
【0006】本発明において、中空糸膜の硫酸マグネシ
ウムの除去性能は、回収率、すなわち、供給水流量に対
する透過水流量の割合が小さく、5%以下の場合をの値
を意味する。この除去性能が高いほど、スケール成分の
除去性能が高くなるため好ましい。例えば、スケール成
分には炭酸カルシウムや水酸化マグネシウムなどのいわ
ゆるソフトスケールと、硫酸カルシウム類(石膏、硫酸
カルシウム2水塩など)などのハードスケールがあり、
実用上は後者が問題となる。炭酸カルシウムはpH調整
することで、かなりスケール生成を抑えられるが、硫酸
カルシウム類は、濃度を下げる以外は困難であり、脱塩
工程での高回収率化の問題となっている。また、海水を
処理する場合などナノろ過膜にかかる浸透圧が大きくな
りすぎないように、塩化ナトリウムの除去率は50%以
下が好ましい。
【0007】本発明において、硫酸マグネシウムの除去
率は、供給液濃度0.05重量%、供給圧力1.0MP
a、温度25゜C 、回収率が5%以下の条件で測定した
場合の除去率であり、下記(1)式で定義される。
【数1】
【0008】本発明において、膜面積当たりの透水量と
は、0.05重量%の硫酸マグネシウム水溶液を、供給
圧力1.0MPa、温度25゜C 、回収率が5%以下の
条件で測定した場合の透水流量(m3 /m2 /日)であ
る。この値が大きいほど、膜モジュールあたりの透水量
が大きくなるため、高いほど好ましく、0.3m3 /m
2 /日以上が好ましく、0.6m3 /m2 /日以上がよ
り好ましい、さらに好ましくは、0.9m3 /m2 /日
以上である。
【0009】本発明において、中空糸膜は選択透過性を
有する中空糸状の分離膜であり、いわゆる非対称膜、複
合膜など特に限定されないが、性能の点から複合膜が好
ましい。また、外圧型、内圧型いずれでもかまわない。
有効膜面積が大きくなる外圧型が好ましい。中空糸膜の
外径は大きすぎると膜モジュールあたりの膜面積が小さ
くなり、また、中空糸膜の内径が小さすぎると中空部内
の流動圧損が大きくなるため、中空糸膜の寸法は性能等
を考慮して、設定することが望ましい。さらに少なくと
も操作圧力以上の圧力に耐え得ることが必要である。本
発明においては特に限定されないが、例えば、外径は1,
000 μm 〜100 μm が好ましく、より好ましくは、700
μm 〜150 μm である。内径は800 μm 〜70μm が好ま
しく、より好ましくは500 μm 〜100 μm である。
【0010】本発明において、中空糸膜からなる膜モジ
ュールは中空糸膜からなるものであれば特に限定されな
い。中空糸膜の配置方法としては平行配置、交差配置、
U字型配置などがあり、必要に応じて分配管を設けた
り、モジュールとしての性能が十分発現するものを選定
することが可能である。膜モジュール当たりの膜面積が
大きくなるように充填率は高い方が好ましいが、高すぎ
ると中空糸膜間でファウリングを生じる場合があるため
最適に設定することが望ましい。例えば30%〜80%
が好ましく、40%〜75%がより好ましい。また、中
空糸膜の性能が膜モジュールで十分発現するように、膜
モジュール内で偏流が生じないような構造、中空糸膜配
置を設定することが好ましい。
【0011】本発明において、脱塩方法とは、原水中か
ら塩分を除去する方法であり、蒸発法、電気透析法、逆
浸透法など特に限定されない。塩分の濃度にもよるが、
例えば海水を淡水化する場合は消費エネルギーの点から
逆浸透法が好ましい。逆浸透法では、逆浸透膜が平膜状
であるスパイラル型モジュールと、中空糸膜状である中
空糸型に大別される。コンパクト性、耐濁質性の点から
中空糸型が好ましい。
【0012】本発明において、1段法システムとは、前
記の上流側モジュールの濃縮水を下流のモジュールに供
給する、いわゆるクリスマスツリー配置を取ること無
く、また、モジュール間に昇圧手段を設けないシステム
であり、これにより、モジュール配置が複雑とならな
い。特に、中空糸膜モジュールでは一般的にはモジュー
ル内の圧力損失が小さいため、このような配置を設定す
ることが容易である。
【0013】本発明において、ナノろ過膜とは、限外ろ
過膜と逆浸透膜との間に位置づけられる分画特性を有す
る領域の膜を意味する。具体的には、原水中の1価イオ
ンの除去性能に比べ、2価イオンの除去性能が特に高い
ものである。スケール成分となる硬度成分や硫酸イオン
の除去性能が高いことが好ましく、例えば、硫酸マグネ
シウムの除去率が90%以上であり、好ましくは95%
以上である。
【0014】なお、ナノろ過膜による前処理工程自体が
高回収率運転となる場合があり、あまり除去率が高すぎ
ると運転条件によってはナノろ過膜自体にスケールが析
出するため最適な運転条件を設定することが必要であ
る。例えば、アルカリ側では、炭酸カルシウムの溶解度
が小さいため、炭酸カルシウムのスケールが析出する場
合があり、また、同じくアリカリ側ではスケール成分の
内、カルシウム、マグネシウムの硬度成分の除去性能が
低くなるため、ナノろ過膜による前処理は酸性側が好ま
しい。但し、膜の耐化学的安定性やpH調整のための使
用薬品量、コストの点から、pHが6から6.5が好ま
しい。
【0015】本発明において、複合中空糸膜は、分離対
象物に対して実質的に分離性能を示さない多孔質中空糸
膜の外表面及びまたは内表面に分離活性層を設けたもの
である。外表面に分離活性層を設けたものの方が有効膜
面積は大きくなるため好ましい。
【0016】多孔質中空糸膜は、分離活性層を支えるた
めの支持膜であれば特に限定されない。その外表面に好
ましくは0.1μm以下、より好ましくは0.05μm
以下の微細孔を有し、外表面以外の裏面までの構造は流
体の透過抵抗を必要以上に大きくしないために、外表面
の微細孔より大きな細孔からなるものが好ましく、網
状、指状ボイドまたはそれらの混合構造のいずれでもよ
い。素材は特に限定されないが、機械的強度、化学的安
定性、耐熱性等の特性から例えば、ポリスルホン系樹脂
が好ましい。
【0017】本発明において、分離活性層は分離対象物
である2価イオンを除去できる機能を有していれば特に
限定されない。例えば、ポリアミド系重合体薄膜があげ
られる。ポリアミド系重合体は、多官能性アミンと多官
能性酸ハロゲン化物の界面重縮合反応により得られた架
橋ポリアミド重合体薄膜が好ましく、架橋ポリピペラジ
ンアミド、全芳香族架橋ポリアミドなどがあげられる。
特に、架橋ポリピペラジンアミドが好ましい。厚みはピ
ンホールがなければ薄いほど好ましい。製膜安定性、透
過性能等を考慮すると1.0μm以下が好ましく、0.
5μm以下がより好ましい。この分離活性層の表面に必
要に応じて、例えばポリビニルアルコール系の保護層が
形成されていてもよい。
【0018】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明を説明するが、
本発明はこれらの実施例により何ら制限されるものでは
ない。
【0019】実施例 ポリスルホン20重量部、トリエチレングリコ- ル4重
量部、N,N- ジメチルアセトアミド(DMAc)7
5.5重量部、ラウリルベンゼンスルホン酸ナトリウム
0.5重量部からなる製膜原液を、チュ−ブインオリフ
ィス型紡糸ノズルを用いて外周部から、DMAc30重
量部、水70重量部からなる芯液を内周部から、それぞ
れ同時に押し出し、6cmの空気中を走行した後、DM
Ac5重量部、水95重量部からなる凝固液中に15m
/minの速度で引き取り、水洗工程を経て、中空糸型
多孔質支持体(外径350μm/内径200μm)を得
た。該多孔質支持体を、ピペラジン2重量部、トリエチ
レンジアミン1重量部、ラウリルベンゼンスルホン酸ナ
トリウム0.07重量部からなるアミン水溶液中に1分
間接触させ、該多孔質支持体を引き上げた後、余分なア
ミン水溶液を液切りし、トリメシン酸クロリド1重量部
を含むヘキサン溶液、フッ素系溶媒(フロリナ−ト F
C−70、住友3M社製)、1 重量部酢酸水溶液に順次
接触させることで、該多孔質支持体の外表面にポリアミ
ド薄膜を形成させた複合中空糸膜を得た。この複合中空
糸膜の透水量、硫酸マグネシウムの除去率を測定した結
果、透水量、硫酸マグネシウムの除去率はそれぞれ0.
37m3 /m2 /日、95.3%であった。なお、この
複合中空糸膜の性能は次のようにして求めた。上記複合
中空糸膜を用いた膜面積約100cm2 のミニモジュ−
ルを作製し、このミニモジュールに対し、温度25゜
C、pH6にて硫酸マグネシウムの500g/m3 水溶
液を複合中空糸膜の外側に操作圧力0.5MPaで供給
して脱塩を行い、透過水の単位膜面積あたりの透水量、
塩濃度を測定した。この場合の回収率すなわち供給水流
量に対する透過水流量の割合は5%以下と十分に小さい
ものであった。
【0020】これらの複合中空糸膜約50,000本を
多孔質芯管の回りにほぼ円筒状の束に配置して、両端を
樹脂で固化し、片端部を切断し中空糸膜を開口させた。
この膜エレメントを外径150mm、長さ840mmの圧力
容器に装着して、ナノろ過膜モジュールとした。このナ
ノろ過膜モジュールの有効膜面積は約38m2 であっ
た。
【0021】このナノろ過膜モジュールに温度25゜
C、pH6にて硫酸マグネシウムの500g/m3 水溶
液を膜モジュールの供給水口に操作圧力1.0MPaで
供給して脱塩を行い、10分後の塩濃度を測定した。こ
の場合の回収率は50%であり、除去率は91.1%で
あった。
【0022】実海水を砂ろ過で処理した後、このナノろ
過膜モジュール2本に0.5MPaで供給し、回収率を
20%に設定した。透過水の流量は10.4m3 /日
で、導電率は3530mS/mであった。供給水の導電
率は3920mS/mであった。スケール成分の内の代
表的な2価イオン濃度は表1に示すように低減されてい
る。この透過水を6MPaに昇圧して中空糸型逆浸透膜
モジュールHR5355(東洋紡製)に供給し、回収率
を55%に設定した。透過水の流量は5.2m3/日で
塩濃度は148mg/Lであった。この逆浸透膜モジュ
ールを前処理するのに要したナノろ過膜モジュールは1
本であり、膜モジュールの設置スペースが小さく、コン
パクトになることが確認された。
【0023】比較例 特開昭62−244404号公報に開示されているコポ
リアミド素材を用い、製膜原液のコポリアミド濃度が3
0重量%、ジグリセリン濃度が1.5重量%、塩化カル
シウム濃度が2.5%であり、製膜後の熱水処理条件が
75℃、1時間である以外は特開平2−63535号公
報に開示されて製法に準じて外径270μm、内径15
0μmの非対称中空糸膜を乾湿式紡糸法で作製した。こ
の非対称中空糸膜の透水量、硫酸マグネシウムの除去率
を実施例1と同様の条件で測定した結果、透水量、硫酸
マグネシウムの除去率はそれぞれ0.06m3 /m2
日、94.5%であった。
【0024】これらの非対称中空糸膜85,000本を
多孔質芯管の回りにほぼ円筒状の束に配置して、両端を
樹脂で固化し、片端部を切断し中空糸膜を開口させた。
この膜エレメントを外径150mm、長さ840mmの圧力
容器に装着して、膜モジュールとした。この膜モジュー
ルの有効膜面積は約50m2 であった。
【0025】この膜モジュールに温度25゜C、pH6
にて硫酸マグネシウムの500g/m3 水溶液を膜モジ
ュールの供給水口に操作圧力1.0MPaで供給して脱
塩実験を行い、10分後の各溶質濃度を測定した。この
場合の回収率は50%で、除去率は91.6%であっ
た。
【0026】ナノろ過膜モジュールが異なる以外は実施
例1と同様にして実海水の脱塩実験を行った。透過水量
はナノろ過膜モジュールが1本当り1.1m3 /日/本
であり、10本を並列配置にして、1段で処理し、透過
水量11.1m3 /日を得た。透過水の導電率は349
0mS/mであった。スケール成分の内の代表的な2価
イオン濃度は表1に示すように低減されている。この透
過水を6MPaに昇圧して中空糸型逆浸透膜モジュール
HR5355(東洋紡製)に供給し、回収率を55%に
設定した。透過水の流量は5.3m3 /日で塩濃度は1
46mg/Lであった。この逆浸透膜モジュールを前処
理するのに要したナノろ過膜モジュールは10本であ
り、前処理の効果は認められているが、膜モジュールあ
たりの透過水量が小さく、実装置の場合は膜モジュール
の設置スペースが大きくなり、好ましくない。
【0027】
【表1】
【0028】
【発明の効果】本発明の脱塩方法では、スケール成分と
なる2価イオンの除去が可能で高透水性の中空糸膜から
なるナノろ過膜モジュールを脱塩工程の前処理に設けて
いるため、前処理設備における膜モジュールの設置スペ
ースが大幅に削減することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B01D 63/02 B01D 63/02 69/08 69/08 71/56 71/56 71/82 510 71/82 510 Fターム(参考) 4D006 GA03 GA05 HA03 HA05 HA19 JA02B KA02 KA52 KA55 KA57 KB15 KE03P KE07P KE12P KE13P KE15Q KE16P KE19P KE30P MA01 MA07 MA09 MA22 MA33 MB02 MB06 MC33 MC56X MC62X NA04 PA01 PB03 PB27 PB28

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 原水をナノろ過膜モジュールで前処理し
    た後、脱塩処理する工程において、前記ナノろ過膜モジ
    ュールが、0.05重量%の硫酸マグネシウム水溶液を
    25℃、pH6、0.5MPaの加圧下での硫酸マグネ
    シウムの除去率および、膜面積当たりの透水量がそれぞ
    れ、90%以上、0.3m3 /m2 /日以上の性能を有
    する中空糸膜からなる膜モジュールであることを特徴と
    する脱塩方法。
  2. 【請求項2】 脱塩手段が逆浸透法である請求項1に記
    載の脱塩方法。
  3. 【請求項3】 原水が海水である請求項1または2に記
    載の脱塩方法。
  4. 【請求項4】 前処理でのナノろ過膜モジュールが1段
    法システムである請求項2または3に記載の脱塩方法。
  5. 【請求項5】 逆浸透法の逆浸透膜が中空糸型逆浸透膜
    である請求項2ないし4のいずれかに記載の脱塩方法。
  6. 【請求項6】 ナノろ過膜モジュールの中空糸膜が複合
    中空糸膜である請求項1ないし5のいずれかに記載の脱
    塩方法。
  7. 【請求項7】 複合中空糸膜の分離活性層がポリアミド
    系重合体である請求項6に記載の脱塩方法。
  8. 【請求項8】 ポリアミド系重合体が架橋ポリアミド系
    重合体である請求項7に記載の脱塩方法。
  9. 【請求項9】 架橋ポリアミド系重合体が主として架橋
    ポリピペラジンアミドからなる請求項8に記載の脱塩方
    法。
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