JP4399723B2 - 制振装置 - Google Patents

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Description

本発明は、所謂ダイナミックダンパと呼ばれる制振装置に関する。
振動発生源となる相手部材に取付して相手部材の振動を抑制する制振装置としては、従来より種々のものが知られている。これら制振装置の一種に、質量部材と取付部材と弾性部材とを備える、所謂ダイナミックダンパと呼ばれるものがある。ダイナミックダンパと呼ばれる制振装置は、質量部材が取付部材を介して相手材に取付されるものであり、質量部材と取付部材との間に、質量部材と取付部材とにそれぞれ弾接する弾性部材が介挿されてなるものである。以下本明細書においては、ダイナミックダンパと呼ばれる制振装置を単に制振装置と略する。制振装置の一例を模式的に表す一部切り欠き斜視図を図10に示し、従来の制振装置を説明する。
図10に示される制振装置100は、金属からなり略直方体状の形状を持つ質量部材101と、相手材(図示せず)に取付される取付部材102と、質量部材101と取付部材102との間に介装され両者に弾接する弾性部材103と、を備えている。質量部材101には螺合孔105が穿設されており、この螺合孔105にはネジからなる組付具106が螺合している。組付具106のうち質量部材101と螺合している端部と反対側の端部にはゴム製の弾性部材103が取付され、この弾性部材103は取付部材102に加硫接着されて一体化されている。さらに、取付部材102には孔状の取付部108が設けられている。この制振装置100は、取付部108に図示しないネジ部材が挿通されるとともにネジ部材を相手材に螺合させることで相手材に取付されている。そしてこの制振装置100では、弾性体103を支持バネとして質量体101が共振することで、相手材の振動が抑制される。共振周波数は質量部材の質量と弾性部材のバネ定数とによって決定される。
ところで、図10に示されるような制振装置100では、質量部材101はネジからなる組付具106を介して弾性体103に取付されている。このため、この制振装置100を製造する際には、質量部材101に組付具106と螺合する螺合孔105を穿設する工程や、質量部材101に組付具106を螺合させる工程等が必要となる。さらに、図10に示されるような制振装置100では弾性部材103と取付部材102とは加硫接着されて一体化されているが、接着の際には取付部材102に表面処理加工を施して接着に適した状態にする必要もあった。これらのことから、制振装置100の製造には煩雑な工程を要し製造コストが高くなる問題があった。このため近年では、製造コストを低減させる種々の制振装置が開発されている(例えば、特許文献1〜3)。
特許文献1に開示されている制振装置は、弾性体と取付部材とを嵌合して一体化するものである。弾性部材と取付部材とを嵌合一体化することで、上述した表面処理加工に要する工数が削減される。しかしこの制振装置においても、質量部材と弾性部材とはピン状の組付具により組付一体化されている。このため、質量部材に組付具を挿入するための孔を穿設する工程や、質量部材に組付具を組み付けるとともに組付具を弾性部材に組み付ける工程が必要となり、依然多大な製造工数を要する問題があった。
特許文献2に開示されている制振装置もまた、同様にピン状の組付具により質量部材と弾性部材とを組付一体化するものであり、同様に依然多大な製造工数を要する問題があった。さらに、この制振装置では、取付部材の取付部と組付具との位置関係を制御することで、弾性部材が過度に変形した際にも質量部材が脱落しないようになっているが、取付部と組付具との位置や寸法に制約が多くなり、汎用性が乏しい問題もあった。
特許文献3に開示されている制振装置は、筒状の金属材からなる組付具を持つものであり、組付具の筒内部で質量部材の端部を保持するとともに、筒状の組付具に弾性部材を介して柱状の組付具を取り付け、この柱状の組付具を取付部材に固定するものである。この制振装置では、質量部材に螺合孔等を形成する必要はないが、筒状の組付具と弾性体と柱状の組付具とを予め一体化した上で相手材に取り付ける必要があった。したがって、この制振装置を相手材に取り付ける際の取付位置の自由度が低くなり、製造コストが高くなる問題があった。また、筒状の金属材からなる組付具を質量部材に組み付けるために、組付具と質量部材とに高い寸法制度が要求され製造コストが高くなる問題もあった。
特開平9−184538号公報 特開平10−252819号公報 特開平11−325169号公報
本発明は容易かつ安価に製造することができる制振装置を提供することを目的とする。
前記課題を解決する本発明の制振装置は、質量部材が取付部材を介して相手材に取付され、質量部材と取付部材との間には質量部材と取付部材とにそれぞれ弾接する弾性部材が介挿されて、相手材に生じる振動を抑制する制振装置であって、
弾性部材は、質量部材の端部外形状に対応する形状の保持孔を持つ保持部と、保持部の端部に連続する嵌合部とを持ち、
取付部材は、嵌合部と嵌合する被嵌合部と、被嵌合部から延び相手材に取付される取付部とを持ち、
弾性部材と取付部材とは嵌合部と被嵌合部とが嵌合し一体化され、質量部材と弾性部材とは質量部材の端部が保持孔内に保持され一体化され
取付部材は被嵌合部から立設され保持部の過度の変形を規制するストッパ部を持つことを特徴とする。
上記被嵌合部は溝状に形成され、上記嵌合部と上記被嵌合部とはスライド嵌合していることが好ましい。
上記被嵌合部は孔状に形成され、上記嵌合部は上記被嵌合部に圧入されて嵌合していることが好ましい。
上記被嵌合部は孔状に形成され、上記嵌合部と上記被嵌合部とは、インサート成形により上記弾性部材が上記取付部材と一体に形成されて嵌合していることが好ましい。
上記保持孔は貫通孔状に設けられ、上記保持部は略枠状に形成されていることが好ましい。
上記保持部は、上記質量部材と上記ストッパ部との間に介在していることが好ましい。
本発明の制振装置では、弾性部材と取付部材とは嵌合部と被嵌合部とが嵌合し一体化され、質量部材と弾性部材とは質量部材の端部が保持孔内に保持され一体化されている。このため、従来の制振装置のように、質量部材にネジ止め用の螺合孔等を設ける必要や取付部材に表面処理加工を施す必要がなくなり、容易かつ安価に製造することが可能になる。
さらに、質量部材は長尺材を切り出すのみで製造することができ、かつ、その長尺方向の長さを適宜調整することで共振周波数を所望の周波数に設定できる。このため、種々の周波数の振動を抑制できる種々の制振装置を容易かつ安価に製造することが可能になる。
嵌合部と被嵌合部とは、既知の種々の機構で嵌合させることができるが、例えば、以下の(1)〜(3)の機構で嵌合させることが好ましい。何れの場合も、嵌合部と被嵌合部とを容易かつ強固に嵌合させることができる。
(1)被嵌合部を溝状に形成し、嵌合部と被嵌合部とをスライド嵌合させる。
(2)被嵌合部を孔状に形成し、嵌合部を被嵌合部に圧入して嵌合させる。
(3)被嵌合部を孔状に形成し、インサート成形により弾性部材を取付部材と一体に形成して、嵌合部と被嵌合部とを嵌合させる。
また、保持孔を貫通孔状に設け、保持部を略枠状に形成する場合には、保持孔内に挿入された質量部材の端部を、保持孔を通して保持部の外側から視認することができる。このため、質量部材の端部が確実に保持孔内に挿入されているか否かを容易に確認でき、質量部材と保持部とを取り付ける際の作業性が向上する。
さらに、本発明の制振装置は、取付部材に、被嵌合部から立設され保持部の過度の変形を規制するストッパ部を設けたものである。このため、本発明の制振装置によると、保持部が過度に変形して質量部材が保持部から脱落することが防止される。
本発明の制振装置においては、保持部を、質量部材とストッパ部との間に介在するように設けることで、ストッパ部と質量部材との接触が防止され干渉音の発生が防止される。例えば、質量部材および取付部材を金属から形成する場合には、質量部材と取付部材とが接触した際に大きな干渉音(金属音)が生じるが、保持部を質量部材とストッパ部との間に介在するように設けて緩衝材として機能させることで、干渉音の発生を防止できる利点がある。
以下、本発明の制振装置の一例を本発明の実施形態として挙げ、本発明の制振装置を説明する。本実施形態の制振装置は、溝状に形成された被嵌合部を持つものであり、嵌合部と被嵌合部とがスライド嵌合しているものである。本発明の制振装置の一例を模式的に表す斜視図を図1に示し、図1に示す制振装置のうち質量部材と弾性部材とを分解した様子を模式的に表す斜視図を図2に示す。また、図1に示す制振装置を図1中A−A’方向に切断した様子を模式的に表す断面図を図3に示す。図1に示す制振装置のうち取付部材と弾性部材とを分解した様子を模式的に表す斜視図を図4に示し、取付部材と弾性部材とを図1中B−B’方向に切断した様子を模式的に表す断面図を図5に示す。
本実施形態の制振装置1は、建造物の梁に取り付けるものであり、建造物の上階で生じた振動を減衰し、階下への振動伝達を抑制して騒音を低減するためのものである。
本実施形態の制振装置1は、図1に示すように、質量部材2と、取付部材3と、弾性部材5とを持つ。
質量部材2は、略直方体の形状を持つ金属製の長尺材よりなる。
弾性部材5はゴムよりなり、略枠状の保持部6と、この保持部6の端部に連続する嵌合部7とを持つ。このうち保持部6は弾性部材5と質量部材2とを連結する部分となり、嵌合部7は、弾性部材5と取付部材3とを連結する部分となる。
保持部6には保持孔10が設けられている。この保持孔10は、図2および図3に示すように、保持部6のうち質量部材2の挿入端となる前面9側に開口する第1孔部14と、第1孔部14に連通し保持部6の背面19側に開口する第2孔部24とからなる貫通孔状に形成されている。第1孔部14は質量部材2の端部外形状に対応する形状に形成され、第2孔部24は第1孔部14よりも小径に形成されている。さらに、保持部6の前面9側の部分のうち保持孔10の外縁部分は、図3に示すように、テーパー形状に形成されている。
嵌合部7は、図4および5に示すように、保持部6側の部分(バネ部15)が縮径し、端側の部分(嵌合端部16)が拡径した形状になっている。嵌合端部16は、延長方向の両端(挟持部17)が拡径しており、中央部分(溝部18)が一旦縮径した略板状の形状を持つ。溝部18は後述する被嵌合部20の内壁21と対応する形状になっており、挟持部17は被嵌合部20よりも大形になっている。
取付部材3は金属製であり、弾性部材5の嵌合部7と嵌合する被嵌合部20と、被嵌合部20の2端より延びる2つの取付部25とを持つ。被嵌合部20は、金属板の略中央部分が一方に開口する溝状に切り欠かれた形状に形成されている。各々の取付部25は、被嵌合部20の開口26を挟んだ両端側に立設され、互いに対向している。各々の取付部25の延長端部には、貫通穴状の取付穴27が設けられている。また、各々の取付部25の基部には所定の2箇所に補強リブ30が設けられている。この補強リブ30は取付部25の変形を防ぎ取付部材3の強度を確保するものである。
さらに、この取付部材3には、被嵌合部20のうち各々の取付部25の間の位置であり開口26と逆側の位置から、取付部25と同方向に延びるストッパ部35が立設されている。この取付部材3は、板材に打ち抜き加工を施すことにより形成されている。
質量部材2と弾性部材5とは、図2に示すように、質量部材2の端部36が保持部6の保持孔10内に保持されて一体化されている。このとき弾性部材5は、質量部材2の端部36に保持孔10の内壁37が弾接しつつ質量部材2を保持するため、質量部材2とさらに強固に一体化される。また、保持部6の前面9側のうち保持孔10の外縁部分がテーパー形状に形成されており、このテーパー形状の部分が、保持孔10内に質量部材2の端部36を挿入する際のガイドとして働くために、保持孔10内に質量部材2の端部36を挿入する作業性が向上する。
さらに、図3に示すように、質量部材2の端部36は保持孔10の第1孔部14内に保持され、端部36のうち端面の一部が第2孔部24を通して保持部6の背面19側から視認されるようになっている。このため、保持孔10内に挿入された質量部材2の端面を保持部6の背面19側から視認しつつ質量部材2を保持孔10に挿入することができる。したがって、質量部材2の端部36が確実に保持孔10内に挿入されているか否かを容易に確認することができ、保持孔10内に質量部材2の端部36を挿入する作業性が向上する。なお、第2孔部24は第1孔部14よりも小径に形成されているために、質量部材2の端面は第2孔部24の周縁部に当接し固定される。このため、質量部材2の端部36が保持孔10をとおして保持部6の背面19側に通り抜ける等の不具合が生じることはない。
そして、保持孔10の第2孔部24が保持部6の背面19側に開口しているため、保持孔10内に質量部材2の端部36を挿入する際には、保持孔10内のエアは第2孔部24を通して外界に抜ける。このために、保持孔10内に質量部材2の端部36を挿入する際の作業性がさらに向上する。
また、図4に示すように、弾性部材5と取付部材3とは嵌合部7が開口26から被嵌合部20内にスライド嵌合して一体化されている。弾性部材5は、嵌合端部16の溝部18が被嵌合部20の内壁21に当接し、2つの挟持部17が被嵌合部20の周縁部と上下で当接している。さらに弾性部材5は、図5に示すように、2つの挟持部17が被嵌合部20の周縁部に上下で弾接して挟持するために、取付部材3とさらに強固に一体化される。
本実施形態の制振装置1は、相手材に設けられている取付突起(図示せず)を取付部材3の取付穴27に挿入することで相手材に取り付けられる。相手材に振動が生じると、振動は取付部材3に伝達され、さらに、取付部材3に一体化されている弾性部材5に伝達される。そして、弾性部材5に保持されている質量部材2が弾性部材5のバネ部15を支持バネとして共振するために、相手材の振動が抑制される。
本発明の制振装置1では、弾性部材5が、質量部材2を保持するための組付具として働くとともに、質量部材2が共振する際の支持バネとして働く。このため、制振装置1に要する部品点数が少なくなり、製造に要するコストが低減する。
また、弾性部材5と取付部材3とは嵌合部7と被嵌合部20とが嵌合し一体化され、質量部材2と弾性部材5とは質量部材2の端部36が保持孔10内に保持され一体化されている。このように、質量部材2、弾性部材5および取付部材3は、簡単な構造で容易に一体化されるために、質量部材2や取付部材3に特殊な加工処理を要さない。したがって、制振装置1の製造に要するコストはさらに低減する。さらに、本実施形態の制振装置1では、嵌合部7と被嵌合部20との嵌合はスライド嵌合であり、嵌合部7と被嵌合部20とを嵌合させる組付操作は非常に容易である。このため、制振装置1の製造に要するコストはより一層低減する。さらに、弾性部材5により質量体を保持することから、弾性部材5および質量体には高い寸法制度が要求されず、製造コストがさらに低減する。
さらに、質量部材2の長尺方向の長さを変更すれば種々の周波数の振動に対応することも可能である。
本実施形態の制振装置1では、取付部材3にストッパ部35が設けられているために、相手材が過度に振動した場合にも保持部6が過度に変形することが規制され、保持部6の過度の変形に起因する質量部材2の脱落等が防止される。なお、本実施形態の制振装置1では、取付部25とストッパ部35とは同方向に立設されており、取付部材3と弾性部材5とを一体化した際には、弾性部材5の保持部6を取付部25とストッパ部35とで3方から取り囲むようになっている。このため、本実施形態の制振装置1では、取付部25もまたストッパ部35と同様の効果を発揮する。
さらに、ストッパ部35と質量部材2との間、および、取付部25と質量部材2との間には、保持部6が介装されており、ストッパ部35および取付部25は、金属製の質量部材2とは接触しないようになっている。このため、ストッパ部35および取付部25が質量部材2と接触して干渉音(金属音)が生じることが防止されている。
なお、ストッパ部35の形状は、これに限らず、保持部6が過度に変形することを規制できる形状であれば良い。例えば、ストッパ部35を取付部25の一部から延び取付部25とともに保持部6を取り囲む形状に形成しても良いし、ストッパ部35のみで保持部6の過度の変形を規制する構成にしても良い。
本実施形態の制振装置1では、各々の取付部材3に2つずつの取付部25を互いに背向するように設けているため、相手材への取付方向を2方向から選択できる。このため、本実施形態の制振装置1は汎用性に優れたものとなっている。
また、この制振装置1では取付部25に貫通孔状の取付穴27が設けられているが、取付部25の形状はこれに限定されない。例えば、取付部25に突起を設け、相手材に貫通穴を設けて、取付部25の突起を相手材の貫通穴に挿入することで制振装置1を相手材に取り付けても良いし、取付部25をその他の形状に設け、制振装置1をその他の方法で相手材に取り付けても良い。
なお、本実施形態においては、弾性部材はゴムからなるものを用いたが、これに限らず、所望する共振周波数に応じたバネ定数を持つ種々の弾性材料を用いることができる。また、本実施形態においては、弾性部材の保持孔は背面側が小径の貫通孔状に形成されているが、前面側と背面側とが略同形状となる断面略均一の貫通孔状に設けてもよい。この場合には、質量部材の端面は保持部に当接せず、ストッパ部と質量部材との間には保持部が介装されないが、保持孔を通して保持部の背面側から質量部材の端面が視認される。このため、保持孔内に質量部材の端部を挿入する作業性は向上する。
そして、本実施形態では保持部は略枠状に形成されているが、他の形状に形成することもできる。例えば保持孔を行き止まり穴状に設けて保持部を略箱状に形成しても良い。この場合には、保持孔を通して保持部の背面側から質量部材の端面を視認することはできないが、ストッパ部および取付部と質量部材との間には保持部が介装される。このため、ストッパ部および取付部は質量部材と接触せず、干渉音の発生が防止される。
さらに、本実施形態の制振装置1は建造物の梁に取り付けるものであるが、本発明の制振装置1はこれに限らず、その他の用途に用いることもできる。例えば、建造物の柱や根太等に取り付けることもできるし、あるいは自動車の車体フレーム等に取り付けることもできる。
以下、本発明の制振装置を図面を基に説明する。
(実施例1)
本実施例の制振装置は、嵌合部と被嵌合部の形状以外は上述した実施形態のものと同じものである。本実施例の制振装置のうち、取付部材と弾性部材とを分解した様子を模式的に表す斜視図を図6に示し、取付部材および弾性部材を図1に示されるB−B’と同方向で切断した様子を模式的に表す断面図を図7に示す。
本実施例の制振装置において、被嵌合部20は貫通孔状に形成されている。そして嵌合部7は、嵌合端部16の先端に突起状のつまみ部40が設けられている以外は実施形態のものと同形状に形成されている。
本実施例の制振装置において、弾性部材5を取付部材3に取り付ける際には、先ず、つまみ部40を被嵌合部20に通す。そして、つまみ部40を裏面側から引っ張ることで嵌合部7を被嵌合部20に圧入して嵌合一体化する。本実施例の制振装置では、弾性部材5と取付部材3とが圧入により嵌合一体化されていることで、弾性部材5と取付部材3との一体化がより強固になり、弾性部材5と取付部材3とが互いに脱離し難くなる利点がある。
また、実施形態の制振装置と同様に、弾性部材5は、質量部材を保持する組付具として働くとともに支持バネとしても働くため、部品点数を少なくして製造コストを低減する効果が発揮される。また、実施形態の制振装置と同様に、質量部材と弾性部材5と取付部材3とは簡単な構造で容易に一体化されるために、制振装置の製造コストはより低減する。
(実施例2)
本実施例の制振装置は、嵌合部と被嵌合部の形状以外は上述した実施形態のものと同じものである。本実施例の制振装置の取付部材と、取付部材と弾性部材とをインサート成形するための成形型と、を模式的に表す斜視図を図8に示し、取付部材および弾性部材を図1に示されるB−B’と同方向で切断した様子を模式的に表す断面図を図9に示す。
本実施例の制振装置において、取付部材3は実施例1のものと同形状に形成されている。また、弾性部材5は、保持部6の保持孔10が行き止まり穴状に形成され、保持部6が箱状に形成されている以外は、実施形態のものと同形状に形成されている。そして弾性部材5と取付部材3とは、インサート成形により一体に形成されて嵌合している。本実施例の制振装置のうち弾性部材5と取付部材3とは以下のように形成する。
先ず、取付部材3と弾性部材5とが一体化された形状が型面46に形成されている成形型45を準備する。次いで、成形型45内に取付部材3を載置し、取付部材3が載置された成形型45に未加硫ゴム材料を注入する。その後、未加硫ゴム材料を加硫固化させ弾性体を取付部材3と一体に成形する。得られた弾性部材5は取付部材3と嵌合している形状に成形されるため、弾性部材5の成形工程と弾性部材5と取付部材3との一体化工程とを同時におこなうことができ、弾性部材5と取付部材3とを強固に一体化できるとともに製造工数がより低減して製造コストがより低減する。
そして、本実施例の制振装置もまた、実施形態の制振装置と同様に、弾性部材5が質量部材を保持する組付具として働くとともに支持バネとしても働くことで製造コストが低減するとともに、質量部材と弾性部材5と取付部材3とが簡単な構造で容易に一体化されることで製造コストが低減する。
本発明の制振装置の一例を模式的に表す斜視図である。 図1に示す本発明の制振装置のうち質量部材と弾性部材とを分解した様子を模式的に表す斜視図である。 図1に示す本発明の制振装置を模式的に表す断面図である。 図1に示す本発明の制振装置のうち取付部材と弾性部材とを分解した様子を模式的に表す斜視図である。 図1に示す本発明の制振装置のうち取付部材と弾性部材との断面を模式的に表す断面図である。 実施例1の制振装置のうち、取付部材と弾性部材とを分解した様子を模式的に表す斜視図である。 実施例1の制振装置のうち、取付部材と弾性部材との断面を模式的に表す断面図である。 実施例2の制振装置の取付部材と、取付部材と弾性部材とをインサート成形するための成形型と、を模式的に表す斜視図である。 実施例2の制振装置のうち、取付部材3と弾性部材5との断面を模式的に表す断面図である。 従来の制振装置を模式的に表す一部切り欠き斜視図である。
符号の説明
100:制振装置 101:質量部材 102:取付部材 103:弾性部材 105:螺合孔 106:組付具
1:制振装置 2:質量部材 3:取付部材 5:弾性部材 6:保持部 7:嵌合部 10:保持孔 20:被嵌合部 25:取付部 35:ストッパ部

Claims (6)

  1. 質量部材が取付部材を介して相手材に取付され、該質量部材と該取付部材との間には該質量部材と該取付部材とにそれぞれ弾接する弾性部材が介挿されて、該相手材に生じる振動を抑制する制振装置であって、
    該弾性部材は、該質量部材の端部外形状に対応する形状の保持孔を持つ保持部と、該保持部の端部に連続する嵌合部とを持ち、
    該取付部材は、該嵌合部と嵌合する被嵌合部と、該被嵌合部から延び該相手材に取付される取付部とを持ち、
    該弾性部材と該取付部材とは該嵌合部と該被嵌合部とが嵌合し一体化され、該質量部材と該弾性部材とは該質量部材の端部が該保持孔内に保持され一体化され
    該取付部材は該被嵌合部から立設され該保持部の過度の変形を規制するストッパ部を持つことを特徴とする制振装置。
  2. 前記被嵌合部は溝状に形成され、前記嵌合部と前記被嵌合部とはスライド嵌合している請求項1記載の制振装置。
  3. 前記被嵌合部は孔状に形成され、前記嵌合部は前記被嵌合部に圧入されて嵌合している請求項1記載の制振装置。
  4. 前記被嵌合部は孔状に形成され、前記嵌合部と前記被嵌合部とは、インサート成形により前記弾性部材が前記取付部材と一体に形成されて嵌合している請求項1記載の制振装置。
  5. 前記保持孔は貫通孔状に設けられ、前記保持部は略枠状に形成されている請求項1記載の制振装置。
  6. 前記保持部は、前記質量部材と前記ストッパ部との間に介在している請求項1記載の制振装置。
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