JP4991583B2 - 制振装置及び制振建物 - Google Patents

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本発明は、交通振動や強風時または地震時などにおける建物の振動を減衰させる制振装置及び同制振装置を備えた制振建物に関するものである。
従来、交通振動や強風時または地震時などにおける建物の振動を減衰させるために、建物の最上階などに設置されるパッシブ型の制振装置が多く実施されている(例えば特許文献1等を参照)。
特開平10−8770号公報
しかしながら、上記した従来の制振装置は、建物の水平方向の振動のみを減衰させる構成とされており、建物の上下方向の振動は減衰できる構成ではなかった。
また、この従来の制振装置は、通常、建物の最上階などに設置しなければならないので、同制振装置の設置場所は他の用途に利用することができず、建物の設計の自由度を低くしていた。
そこで、本発明は、建物の上下方向の振動も減衰できるとともに、建物の設計の自由度を高くできる制振装置及び同制振装置を備えた制振建物を提供することを目的としている。
前記目的を達成するために、本発明の第1の制振装置は、建物本体に設置される制振装置であって、前記建物本体に、一側が回転支持部により回転可能に支持され、他側が滑動支持部により滑動可能に支持されて、上下方向へ可撓に、略水平に設けられる下側部材と、前記下側部材の上面に減衰部材を介して設けられた上側部材と、前記回転支持部と前記滑動支持部との間において、前記下側部材の上面で滑動可能に、前記上側部材と接合して設けられた錘とを備えていることを特徴とする。
ここで、前記下側部材は、長尺で平板状の部材であり、前記回転支持部が、当該下側部材の一方の短尺側の端辺近傍の上面側に設けられた回転軸であり、前記滑動支持部は、当該下側部材の他方の短尺側の端辺近傍の下面側に設けられた滑動支持軸であるとよい。
また、本発明の第2の制振装置は、建物本体に設置される制振装置であって、前記建物本体に、一側が回転支持部により回転可能に支持され、他側が揺動支持部により揺動可能に支持されて、上下方向へ可撓に、略水平に設けられる下側部材と、前記下側部材の上面に減衰部材を介して設けられた上側部材と、前記回転支持部と前記揺動支持部との間において、前記下側部材の上面で滑動可能に、前記上側部材と接合して設けられた錘とを備えていることを特徴とする。
ここで、前記下側部材は、長尺で平板状の部材であり、前記回転支持部が、当該下側部材の一方の短尺側の端辺近傍の上面側に設けられた回転軸であり、前記揺動支持部は、当該下側部材の他方の短尺側の端辺近傍の上面側に設けられ、揺動支持腕を介して当該下側部材を支持しているとよい。
また、前記上側部材は、長尺の平板状の部材であり、前記下側部材よりも、薄肉で幅狭且つ短尺であるとよい。
さらに、第1の制振装置において、前記錘は、前記回転支持部と前記滑動支持部との間の略中央部に設けられているとよい。
また、第2の制振装置において、前記錘は、前記回転支持部と前記揺動支持部との間の略中央部に設けられているとよい。
ここで、前記錘の下部にレールが設けられ、前記下側部材の上面には前記レールが滑動可能な車輪が設けられていてもよい。
また、前記錘の下部に車輪が設けられ、前記下側部材の上面には前記車輪が滑動可能なレールが設けられていてもよい。
さらに、第1の制振装置において、前記減衰部材は、前記回転支持部と前記滑動支持部との間の略中央部から略左右対称に2つ設けられているとよい。
また、第2の制振装置において、前記減衰部材は、前記回転支持部と前記揺動支持部との間の略中央部から略左右対称に2つ設けられているとよい。
また、前記減衰部材は、その下面が前記下側部材の上面に設けた受け台の上面に固定され、その上面に前記上側部材の下面が固定されていてもよい。
さらに、本発明の制振建物は、上記したいずれかの制振装置を備えていることを特徴とする。
具体的には、離し置きした建物ユニットを含むユニット建物における離間部に、上記したいずれかの制振装置が設置されているとよい。
このような本発明の第1の制振装置は、建物本体に、一側が回転支持部により回転可能に支持され、他側が滑動支持部により滑動可能に支持されて、上下方向へ可撓に、略水平に設けられる下側部材と、下側部材の上面に減衰部材を介して設けられた上側部材と、回転支持部と滑動支持部との間において、下側部材の上面で滑動可能に、上側部材と接合して設けられた錘とを備えた構成とされているので、建物が上下方向へ振動した際は、従来技術とは異なり、下側部材が錘の慣性力により撓んで曲げ変形するため、上側部材と下側部材との上下位相差によって、減衰部材に回転方向の剪断変形が生じ、建物の上下方向の振動を減衰させることができる。また、建物が水平方向へ振動した際には、錘の慣性力により、上側部材と下側部材との水平位相差によって、従来技術と略同様に、減衰部材に水平方向の剪断変形が生じ、建物の水平方向の振動を減衰させることができる。こうして、交通振動や強風時または地震時などにおける建物の水平方向の振動だけでなく、上下方向の振動も減衰させることができる。
ここで、下側部材が、長尺で平板状の部材であり、回転支持部が、下側部材の一方の短尺側の端辺近傍の上面側に設けられた回転軸であり、滑動支持部は、下側部材の他方の短尺側の端辺近傍の下面側に設けられた滑動支持軸である場合は、下側部材を容易に可撓とすることができるとともに、その部材量を必要最小限に近くできるので、経済的に実施できる。
また、このような本発明の第2の制振装置は、建物本体に、一側が回転支持部により回転可能に支持され、他側が揺動支持部により揺動可能に支持されて、上下方向へ可撓に、略水平に設けられる下側部材と、下側部材の上面に減衰部材を介して設けられた上側部材と、回転支持部と揺動支持部との間において、下側部材の上面で滑動可能に、上側部材と接合して設けられた錘とを備えた構成とされているので、第1の制振装置と略同様に、建物が上下方向へ振動した際は、従来技術とは異なり、下側部材が錘の慣性力により撓んで曲げ変形するため、上側部材と下側部材との上下位相差によって、減衰部材に回転方向の剪断変形が生じ、建物の上下方向の振動を減衰させることができる。また、建物が水平方向へ振動した際には、錘の慣性力により、上側部材と下側部材との水平位相差によって、従来技術と略同様に、減衰部材に水平方向の剪断変形が生じ、建物の水平方向の振動を減衰させることができる。こうして、交通振動や強風時または地震時などにおける建物の水平方向の振動だけでなく、上下方向の振動も減衰させることができる。
ここで、下側部材が、長尺で平板状の部材であり、回転支持部が、下側部材の一方の短尺側の端辺近傍の上面側に設けられた回転軸であり、揺動支持部は、下側部材の他方の短尺側の端辺近傍の上面側に設けられ、揺動支持腕を介して下側部材を支持している場合は、下側部材を容易に可撓とすることができるとともに、その部材量を必要最小限に近くできるので、経済的に実施できる。
また、上側部材が、長尺の平板状の部材であり、下側部材よりも、薄肉で幅狭且つ短尺である場合は、上側部材の部材量を必要最小限に近くできるので、より経済的に実施できる。
さらに、第1の制振装置において、錘が、回転支持部と滑動支持部との間の略中央部に設けられている場合は、建物が上下方向へ振動した際に、下側部材の応力が最も大きい部分に錘の慣性力が働き、曲げ変形が最も大きくなり、上側部材と下側部材との上下位相差が最も大きくなって、減衰部材に生じる回転方向の剪断変形が最も大きくなるので、建物の上下方向の振動を最も大きく減衰させることができる。
また、第2の制振装置において、錘が、回転支持部と揺動支持部との間の略中央部に設けられている場合も、建物が上下方向へ振動した際に、下側部材の応力が最も大きい部分に錘の慣性力が働き、曲げ変形が最も大きくなり、上側部材と下側部材との上下位相差が最も大きくなって、減衰部材に生じる回転方向の剪断変形が最も大きくなるので、建物の上下方向の振動を最も大きく減衰させることができる。
ここで、錘の下部にレールが設けられ、下側部材の上面にはレールが滑動可能な車輪が設けられている場合は、建物が水平方向へ振動した際に、錘の下部に働く摩擦力が低減され、錘の慣性力がより効率的に働き、上側部材と下側部材との水平位相差が大きくなって、減衰部材に生じる水平方向の剪断変形が大きくなるので、建物の水平方向の振動をより大きく減衰させることができる。
また、錘の下部に車輪が設けられ、下側部材の上面には車輪が滑動可能なレールが設けられている場合も、建物が水平方向へ振動した際に、錘の下部に働く摩擦力が低減され、錘の慣性力がより効率的に働き、上側部材と下側部材との水平位相差が大きくなって、減衰部材に生じる水平方向の剪断変形が大きくなるので、建物の水平方向の振動をより大きく減衰させることができる。
さらに、第1の制振装置において、減衰部材が、回転支持部と滑動支持部との間の略中央部から略左右対称に2つ設けられている場合は、1つの減衰部材を設けて実施する場合に比べて、最大約2倍の制振性能を発揮できるので、本発明の制振装置の構成を最大限に近く活かすことができる。
また、第2の制振装置において、減衰部材が、回転支持部と滑動支持部との間の略中央部から略左右対称に2つ設けられている場合も、1つの減衰部材を設けて実施する場合に比べて、最大約2倍の制振性能を発揮できるので、本発明の制振装置の構成を最大限に近く活かすことができる。
また、減衰部材が、その下面が下側部材の上面に設けた受け台の上面に固定され、その上面に上側部材の下面が固定されている場合は、比較的高価な減衰部材を、必要な厚さ分だけ設け、残る部分を安価な材料から成る受け台とすればよいので、さらに経済的に実施できる。
さらに、このような本発明の制振建物は、上記したいずれかの制振装置を備えた構成とされているので、上記した制振装置の効果を享受できる。
具体的に、離し置きした建物ユニットを含むユニット建物における離間部に、上記したいずれかの制振装置が設置されている場合は、上記した制振建物の効果に加え、制振装置を、従来技術のように建物の最上階などに設置するのではなく、デッドスペースである建物ユニットの離間部に設置するので、その分建物の設計の自由度を高くできる。
以下、本発明の最良の実施の形態について図面に基づいて説明する。
本実施の形態の制振装置は、図1に例示した建物としてのユニット建物1の建物本体1Aに設置される。
ここで、ユニット建物1の建物本体1Aは、6つの建物ユニット1a〜1fからなり、建物ユニット1aと1b及び1cと1dが離し置きされ、これらの桁面間に離間部Rを有する2階建ての構成である。
そして、図2及び図3に示すように、制振装置2は、建物本体1Aの一階部分の天井板21と2階部分の床板22との間の離間部分R1に桁行き方向に設置されている。
具体的には、図4及び図5に示すように、制振装置2は、建物ユニット1a,1bの天井梁30,30のウェブ部に、後側が回転支持部としての回転軸3により回転可能に支持され、前側が滑動支持部としての滑動支持軸4により滑動可能に支持されて、上下方向へ可撓に、略水平に設けられた下側部材5と、下側部材5の上面に減衰部材7,7を介して設けられた上側部材6と、回転軸3と滑動支持軸4との間において下側部材5の上面で滑動可能に上側部材6と接合して設けられた錘8とを備えた構成とされている。
ここで、下側部材5は、鋼製の長尺で平板状の部材であり、その後方短尺側の端辺近傍の上面側に、建物ユニット1a,1bの天井梁30,30に、小径の鋼管3aをボルト3b,3bで取り付けた回転軸3が溶接などで接合されているとともに、その前方短尺側の端辺近傍の下面側に、建物ユニット1a,1bの天井梁30,30に、小径の鋼管4aをボルト4b,4bで取り付けた滑動支持軸4が当接されている。
また、上側部材6は、鋼製の長尺の平板状の部材であり、下側部材5よりも、薄肉で幅狭且つ短尺である(図4及び図5を参照)。
さらに、錘8は、回転軸3と滑動支持軸4との間の略中央部に設けられている(図4及び図5を参照)。
ここで、錘8の下部にレール9,9が設けられ、下側部材5の上面にはレール9,9が滑動可能な4つの車輪10,・・・が設けられている(図3及び図5を参照)。
また、減衰部材7は、回転軸3と滑動支持軸4との間の略中央部から略左右対称に2つ設けられている(図4及び図5を参照)。
ここで、減衰部材7には、アクリル系のものが使用されているが、これに限定されない。この減衰部材7としては、アクリル系の他に、スチレン系、ブチルゴム系、又は、これらを複合したものなども好適に使用される。
さらに、減衰部材7,7は、その下面が下側部材5の上面に設けた断面台形状の鋼製の受け台11の上面に固定され、その上面に上側部材6の下面が固定されている(図5を参照)。
ここで、受け台11は、鋼製のものに限定されず、合成ゴム製のものなども好適に使用される。
次に、本実施の形態の制振装置及び同制振装置を備えた制振建物の作用効果について説明する。
このような本発明の制振装置は、建物としてのユニット建物1の建物本体1Aに、一側が回転支持部としての回転軸3により回転可能に支持され、他側が滑動支持部としての滑動支持軸4により滑動可能に支持されて、上下方向へ可撓に、略水平に設けられる下側部材5と、下側部材5の上面に減衰部材7,7を介して設けられた上側部材6と、回転軸3と滑動支持軸4との間において、下側部材5の上面で滑動可能に、上側部材6と接合して設けられた錘8とを備えた構成とされている。
よって、ユニット建物1が上下方向へ振動した際は、図6に示すように、従来技術とは異なり、下側部材5が錘8の慣性力により撓んで曲げ変形するため、上側部材6と下側部材5との上下位相差によって、減衰部材7,7に回転方向の剪断変形が生じ、ユニット建物1の上下方向の振動を減衰させることができる。
また、ユニット建物1が水平方向へ振動した際には、図7に示すように、錘8の慣性力により、上側部材6と下側部材5との水平位相差によって、従来技術と略同様に、減衰部材7,7に水平方向の剪断変形が生じ、ユニット建物1の水平方向の振動を減衰させることができる。
こうして、交通振動や強風時または地震時などにおけるユニット建物1の水平方向の振動だけでなく、上下方向の振動も減衰させることができる。
ここで、下側部材5が、長尺で平板状の部材であり、回転軸3が、下側部材5の一方の短尺側の端辺近傍の上面側に設けられており、滑動支持軸4は、下側部材5の他方の短尺側の端辺近傍の下面側に設けられているので、下側部材5を容易に可撓とすることができるとともに、その部材量を必要最小限に近くできるため、経済的に実施できる。
また、上側部材6が、長尺の平板状の部材であり、下側部材5よりも、薄肉で幅狭且つ短尺であるので、上側部材6の部材量を必要最小限に近くできるため、より経済的に実施できる。
さらに、錘8が、回転軸3と滑動支持軸4との間の略中央部に設けられているので、ユニット建物1が上下方向へ振動した際に、下側部材5の応力が最も大きい部分に錘8の慣性力が働き、曲げ変形が最も大きくなり、上側部材6と下側部材5との上下位相差が最も大きくなって、減衰部材7,7に生じる回転方向の剪断変形が最も大きくなるので、ユニット建物1の上下方向の振動を最も大きく減衰させることができる。
ここで、錘8の下部にレール9,9が設けられ、下側部材5の上面にはレール9,9が滑動可能な車輪10,・・・が設けられているので、ユニット建物1が水平方向へ振動した際に、錘8の下部に働く摩擦力が低減され、錘8の慣性力がより効率的に働き、上側部材6と下側部材5との水平位相差が大きくなって、減衰部材7,7に生じる水平方向の剪断変形が大きくなるので、ユニット建物1の水平方向の振動をより大きく減衰させることができる。
また、減衰部材7が、回転軸3と滑動支持軸4との間の略中央部から略左右対称に2つ設けられているので、1つの減衰部材7を設けて実施する場合に比べて、最大約2倍の制振性能を発揮できるため、本発明の制振装置2の構成を最大限に近く活かすことができる。
さらに、減衰部材7,7は、その下面が下側部材5の上面に設けた受け台11,11の上面に固定され、その上面に上側部材6の下面が固定されているので、比較的高価な減衰部材7,7を、必要な厚さ分だけ設け、残る部分を安価な鋼製又は合成ゴム製などの受け台11,11とすればよいため、さらに経済的に実施できる。
また、このような本発明の制振建物は、上記した制振装置2を備えた構成とされているので、本発明の制振装置と同様な作用効果を享受できる。
具体的には、離し置きした建物ユニット1a,1bを含むユニット建物1における離間部R1に、制振装置2が設置されているので、上記した本発明の制振建物の効果に加え、制振装置2を、従来技術のように建物の最上階などに設置するのではなく、デッドスペースである建物ユニット1a,1bの離間部R1に設置しているため、その分建物としてのユニット建物1の設計の自由度を高くできる。
また、制振装置2を、剛性の弱い建物ユニット1a,1bの桁行き方向に設置しているので、より高い制振性能を発揮できる。
以下、前記した実施の形態の実施例について、図8〜図10に基づいて説明する。なお、前記実施の形態で説明した内容と同一乃至均等な部分の説明については同一符号を付して説明する。
この実施例の制振装置20では、建物ユニット1a,1bの天井梁30,30のウェブ部に、後側が回転支持部としての回転軸3により回転可能に支持され、前側が揺動支持部としてのボルト40,40から揺動支持腕41,41を介して揺動軸42により揺動可能に支持されて、上下方向へ可撓に、略水平に設けられた下側部材5と、下側部材5の上面に減衰部材7,7を介して設けられた上側部材6と、回転軸3と揺動軸42との間において下側部材5の上面で滑動可能に上側部材6と接合して設けられた錘8とを備えた構成とされている。
ここで、下側部材5は、鋼製の長尺で平板状の部材であり、その後方短尺側の端辺近傍の上面側に、建物ユニット1a,1bの天井梁30,30に、小径の鋼管3aをボルト3b,3bで取り付けた回転軸3が溶接などで接合されている。
また、下側部材5の前方短尺側の端辺近傍の下面側に、小径の鋼管の揺動軸42が溶接などで接合され、この揺動軸42は、建物ユニット1a,1bの天井梁30,30に、揺動支持部としてのボルト40,40とナット43,43とで揺動可能とされた揺動支持腕41,41に両端を溶接などで接合されている。
すなわち、下側部材5の前方短尺側を揺動支持部としてのボルト40,40で揺動可能としたことが、前記実施の形態と主に異なる。
なお、他の構成及び作用効果については、前記実施の形態と略同様であるので説明を省略する。
以上、図面を参照して、本発明の最良の実施の形態を詳述してきたが、具体的な構成は、上記実施の形態及び実施例に限らず、本発明の要旨を逸脱しない程度の設計的変更は、本発明に含まれる。
例えば、上記実施の形態及び実施例では、建物としてユニット建物1を適用したが、これに限定されず、通常の建物においても実施できる。
また、上記実施の形態及び実施例では、2階建てのユニット建物1としたが、これに限定されず、平屋又は3階建て以上の建物でも実施できる。
さらに、上記実施の形態及び実施例では、制振装置2を建物ユニット1a,1bの離間部R1に1つだけ設置して実施したが、これに限定されず、様々な箇所に複数設置して実施してもよい。
また、上記実施の形態及び実施例では、錘8の下部にレール9,9を設け、下側部材5の上面にレール9,9を滑動可能な車輪10,・・・を設けて実施したが、その逆に、錘8の下部に車輪を設け、下側部材5の上面に車輪が滑動可能なレールを設けて実施してもよい。
本発明の最良の実施の形態の制振装置を備えたユニット建物の概略構成を示す斜視図である。 図1におけるA−A線矢視断面図である。 図1におけるB−B線矢視断面図である。 図3におけるC−C線矢視図である。 図4におけるD−D線矢視断面図である。 建物が上下方向へ振動した際における制振装置の状態を示す模式図である。 建物が水平方向へ振動した際における制振装置の状態を示す模式図である。 実施例の図1におけるB−B線矢視断面図である。 図8におけるE−E線矢視図である。 図9におけるF−F線矢視断面図である。
符号の説明
1 建物ユニット(建物)
1A 建物本体
2,20 制振装置
3 回転軸(回転支持部)
4 滑動支持軸(滑動支持部)
40 ボルト(揺動支持部)
41 揺動支持腕
5 下側部材
6 上側部材
7 減衰部材
8 錘
9 レール
10 車輪
11 受け台
R,R1 離間部

Claims (14)

  1. 建物本体に設置される制振装置であって、
    前記建物本体に、一側が回転支持部により回転可能に支持され、他側が滑動支持部により滑動可能に支持されて、上下方向へ可撓に、略水平に設けられる下側部材と、
    前記下側部材の上面に減衰部材を介して設けられた上側部材と、
    前記回転支持部と前記滑動支持部との間において、前記下側部材の上面で滑動可能に、前記上側部材と接合して設けられた錘とを備えていることを特徴とする制振装置。
  2. 前記下側部材は、長尺で平板状の部材であり、前記回転支持部が、当該下側部材の一方の短尺側の端辺近傍の上面側に設けられた回転軸であり、前記滑動支持部は、当該下側部材の他方の短尺側の端辺近傍の下面側に設けられた滑動支持軸であることを特徴とする請求項1に記載の制振装置。
  3. 建物本体に設置される制振装置であって、
    前記建物本体に、一側が回転支持部により回転可能に支持され、他側が揺動支持部により揺動可能に支持されて、上下方向へ可撓に、略水平に設けられる下側部材と、
    前記下側部材の上面に減衰部材を介して設けられた上側部材と、
    前記回転支持部と前記揺動支持部との間において、前記下側部材の上面で滑動可能に、前記上側部材と接合して設けられた錘とを備えていることを特徴とする制振装置。
  4. 前記下側部材は、長尺で平板状の部材であり、前記回転支持部が、当該下側部材の一方の短尺側の端辺近傍の上面側に設けられた回転軸であり、前記揺動支持部は、当該下側部材の他方の短尺側の端辺近傍の上面側に設けられ、揺動支持腕を介して当該下側部材を支持していることを特徴とする請求項3に記載の制振装置。
  5. 前記上側部材は、長尺の平板状の部材であり、前記下側部材よりも、薄肉で幅狭且つ短尺であることを特徴とする請求項2又は4に記載の制振装置。
  6. 前記錘は、前記回転支持部と前記滑動支持部との間の略中央部に設けられていることを特徴とする請求項1又は2又は5に記載の制振装置。
  7. 前記錘は、前記回転支持部と前記揺動支持部との間の略中央部に設けられていることを特徴とする請求項3又は4又は5に記載の制振装置。
  8. 前記錘の下部にレールが設けられ、前記下側部材の上面には前記レールが滑動可能な車輪が設けられていることを特徴とする請求項1乃至7のいずれか一項に記載の制振装置。
  9. 前記錘の下部に車輪が設けられ、前記下側部材の上面には前記車輪が滑動可能なレールが設けられていることを特徴とする請求項1乃至7のいずれか一項に記載の制振装置。
  10. 前記減衰部材は、前記回転支持部と前記滑動支持部との間の略中央部から略左右対称に2つ設けられていることを特徴とする請求項1又は2又は5又は6又は8又は9に記載の制振装置。
  11. 前記減衰部材は、前記回転支持部と前記揺動支持部との間の略中央部から略左右対称に2つ設けられていることを特徴とする請求項3又は4又は5又は7又は8又は9に記載の制振装置。
  12. 前記減衰部材は、その下面が前記下側部材の上面に設けた受け台の上面に固定され、その上面に前記上側部材の下面が固定されていることを特徴とする請求項1乃至11のいずれか一項に記載の制振装置。
  13. 請求項1乃至12のいずれか一項に記載の制振装置を備えていることを特徴とする制振建物。
  14. 離し置きした建物ユニットを含むユニット建物における離間部に、請求項1乃至12のいずれか一項に記載の制振装置が設置されていることを特徴とする制振建物。
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