JP4397839B2 - 窒化珪素鉄粉末及び耐火物 - Google Patents

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本発明は、窒化珪素鉄粉末及び耐火物に関する。
従来、レンガ等の定形耐火物や、高炉出銑口閉塞用マッド材、出銑樋材等の不定形耐火物においては、スラグ等に対する耐食性を向上させるため、特定の粒度分布で構成された窒化珪素鉄粉末の使用が提案されている(特許文献1)。耐火物における今日の課題は、近年の更なる溶鋼の操業条件の過酷化と、要求特性の高度化に対応するために、耐食性と強度を向上させることの他に、耐亀裂性(高温粘性)を高めることである。
特開平8−325004号公報
本発明の目的は、耐火物の耐食性と強度と耐亀裂性(高温粘性)を更に向上させることができる窒化珪素鉄粉末と、それを用いた耐火物、特に出銑樋材や高炉出銑口閉塞用マッド材などとして好適な耐火物を提供することである。
本発明はカルシウムシアナミド(CaCN)を含有することを特徴とする窒化珪素鉄粉末である。とくに、カルシウムシアナミド(CaCN)が2〜40質量%、窒化珪素(Si)が30〜96質量%、鉄(Fe)が2〜30質量%を含有することを特徴とする窒化珪素鉄粉末である。これらの場合において、カルシウムシアナミド(CaCN)の供給源が石灰窒素であることが好ましく、特に石灰窒素に含まれている生石灰(CaO)の少なくとも一部が消化されていることが更に好ましい。
また、本発明は、本発明の窒化珪素鉄粉末と、耐熱性骨材と、炭素粉末及び/又は加熱によって炭素が生成する有機バインダーとを含有してなることを特徴とする耐火物である。
本発明によれば、耐火物の耐食性と強度と耐亀裂性(高温粘性)を更に向上させることができる窒化珪素鉄粉末と、それを用いた耐火物、特に出銑樋材や高炉出銑口閉塞用マッド材などとして好適な耐火物が提供される。
本発明の窒化珪素鉄粉末は、例えばカルシウムシアナミドを含んでいない通常の窒化珪素鉄粉末に、カルシウムシアナミド含有物質を混合することによって製造することができる。これによって、耐火物の耐食性と強度と耐亀裂性(高温粘性)を一段と向上させることができる。
カルシウムシアナミド含有物質とは、カルシウムシアナミドを含む物質のことであり、それを例示すれば、カルシウムシアナミド、石灰窒素などである。石灰窒素としては、例えばカルシウムシアナミドが55〜70質量%、生石灰(CaO)が15〜25質量%を含有し、残りの主成分が炭素等からなるものを用いることができる。石灰窒素に含まれる生石灰(CaO)は、水の存在下において反応(消化)し発熱をするので、その一部又は全部を消化させておき、消石灰(Ca(OH)2にしておくことが好ましい。カルシウムシアナミド含有物質の平均粒径は200μm以下が好ましい。
カルシウムシアナミド含有物質が添加される窒化珪素鉄粉末としては、窒化珪素(Si)粉末と鉄(Fe)粉末の混合物を使用することができる。窒化珪素鉄粉末の組成の一例を示せば、鉄(Fe)分を2〜30質量%、窒化珪素(Si)が70〜98質量%からなるものである。その市販品の一例をあげれば、例えば電気化学工業社製商品名「ファイアレン」等である。
本発明においては、カルシウムシアナミド(CaCN)が2〜40質量%、窒化珪素(Si)が40〜96質量%、鉄(Fe)が2〜30質量であることが好ましい。カルシウムシアナミドが2質量%未満であると耐食性が不十分となる恐れがあり、また40質量%をこえると強度が低下する恐れがある。窒化珪素が40質量%未満であると高温でのスラグ侵食が進みやすくなり、また96質量%をこえると耐食性と強度と耐亀裂性(高温粘性)のいずれもが不十分となる恐れがある。鉄が2質量%未満であると、窒化珪素との反応が遅くなり、また30質量%をこえると窒化珪素との反応が極端に進みすぎてマトリックス内へのスラグ浸潤防止効果が短時間化する恐れがある。特に好ましい組成は、カルシウムシアナミドが5〜20質量%、窒化珪素が60〜85質量%、鉄が10〜20質量%である。
本発明の作用効果の発現する理由は以下ようであると考えている。窒化珪素鉄は1350℃以上の温度に高められると、鉄成分と窒化珪素成分と炭素との反応によって窒素ガスを発生しながら炭化珪素を生成し、それが耐火物の耐食性向上に寄与することが知られている。この場合、窒化珪素鉄にカルシウムシアナミドを含有させておくと、この反応が促進され、1000℃程度より反応が開始する。その結果、窒素ガスが発生する(すなわち1000℃以上となる)耐火物の領域が広がるので、耐火物に存在する気孔の内圧をより広範囲に高められることになるので、高温スラグの浸潤防止効果が助長され耐食性は一段と向上する。
本発明の窒化珪素鉄粉末は、窒化珪素鉄インゴットを製造した後粉砕する際に、窒化珪素鉄インゴットを粗砕した段階で、好ましくは平均粒径5〜30mmとした段階でカルシウムシアナミド含有物質の所定量を添加した後、製品粒度が平均粒径として1mm以下、特に100μm以下になるまで更に微粉砕して製造することが好ましい。このような方法であれば、窒化珪素鉄粒子表面の空隙ないしは開気孔の内部に、カルシウムシアナミド含有物質をより多く存在させることができるので、本発明の効果が助長される。
窒化珪素鉄インゴットは、珪素鉄(FeSi)及び/又はシリコン(Si)の成分と、鉄(Fe)成分を含む原料を、例えば窒素、アンモニア等の窒素含有の非酸化性雰囲気下で窒化することによって製造することができる。窒化珪素鉄インゴットの粗砕は、例えばジョークラッシャー、ロールミル等の粉砕機を用いておこなうことができ、またその後の微粉砕は、例えばボールミル、アトライターミル、振動ミル等の粉砕機を用いて行うことができる。
本発明の耐火物は、本発明の窒化珪素鉄粉末と、耐熱性骨材と、炭素粉末及び/又は加熱によって炭素となる有機バインダーとを必須成分として含有してなるものである。耐火物の種類には特に制約はないが、炭素含有耐火物である場合に本発明の窒化珪素鉄粉末が良く適合し本発明の効果が特に大きくなる。炭素含有耐火物とは、例えば黒鉛等の炭素質材料を含む耐火物であると定義されており、例えばアルミナ、ばん土頁岩等の炭素不含の耐火物に比べて、高熱伝導率かつ低熱膨張率であるので耐スポーリング性に優れ、溶融金属やスラグ等に濡れ難く、耐食性にも優れているものである。
本発明の耐火物の組成の一例を示せば、窒化珪素鉄粉末が5〜50質量%、耐熱性骨材が2〜90質量%、炭素粉末が1〜30質量%及び/又は有機バインダーが3〜30質量%である。これらの材料の混合には、例えばボールミル、ミキサー等の混合機が用いられる。
耐熱性骨材としては、耐火物の使用温度で溶融し難い無機物質が用いられ、それを例示すれば、炭化珪素、シリカ、焼結アルミナ、電融アルミナ、ボーキサイト、ロー石、ファイアークレイなどである。炭素粉としては、天然黒鉛粉、人造黒煙粉、コークス粉、例えばファーネスブラック、アセチレンブラック等のカーボンブラック粉など、特に制約はない。有機バインダーとしては、例えばタール、ピッチ、フェノール樹脂、ワックス類等のように、加熱によって炭素となる有機質結合材のようなものであればよい。炭素粉末及び/又は有機バインダーの中でも、残炭分の多い有機バインダーを用いることが好ましい。
実施例1〜8 比較例1
市販の窒化珪素鉄粉末(質量基準で、Feが15%、Siが80%、他が5%)とカルシウムシアナミド含有物質をボールミルで1時間混合して、表1に示す窒化珪素鉄粉末を種々製造した。ここで用いたカルシウムシアナミド含有物質のカルシウムシアナミドは工業試薬であり、石灰窒素は市販品(質量基準で、CaCNが67%、CaOが15%、Cが15%、他が3%)であり、スレーク石灰は市販の石灰窒素を消化させたもの(質量基準で、CaCNが66%、CaOが1%、Ca(OH)2が15%Cが15%、他が3%)である。
つぎに、得られた窒化珪素鉄粉末20質量%、アルミナ質骨材(ボーキサイト粉末1mm下)30質量%、炭化珪素粉末(1mm下)15質量%、コークス粉末(1mm下)15質量%、コークス微粉(0.1mm下)5質量%、無水タール15質量%を配合し、60℃に加熱しながら混練した後、耐食性評価用サンプル(50mm×50mm×160mm)と、高温強度/高温粘性評価用サンプル(25mm×25mm×160mm)とをプレス成形し、400℃まで加熱して脱ガスしてから、以下に従って、(1)耐食性、(2)高温強度、(3)高温粘性を測定した。それらの結果を表1に示す。
(1)耐食性
回転ドラム法により、ドラムの内側にサンプルを厚み50mmに内張りししてから高温のスラグを入れ、中通しされた発熱体で1500℃に加熱し、ドラムを低速で回転させながら10時間侵食試験を行い、サンプルの厚みの減少量を侵食量(mm)として測定した。
(2)高温強度
サンプルをアルゴンガス雰囲気中、1400℃に加熱して3点曲げ強度を測定した。
(3)高温粘性
炉内にサンプルを配置し、プッシュプルゲージにてサンプルに変形しない程度の荷重をかけ、その状態を保持したまま急速に温度を1500℃まで上昇させ、形状が変形する温度(荷重が急激に低下を開始する温度)を測定した。高温粘性が大きいほど(変形温度が低いほど)耐亀裂性が高くなる。
Figure 0004397839
本発明の窒化珪素鉄粉末は、各種の不定形耐火物や定形耐火物の製造用原料として用いられる。また、本発明の耐火物は、出銑樋材や高炉出銑口閉塞用マッド材などとして用いられる。

Claims (3)

  1. カルシウムシアナミド(CaCN )の供給源が、石灰窒素であるカルシウムシアナミド含有物質を混合し、該石灰窒素に含まれている生石灰(CaO)の少なくとも一部が消化されていることを特徴とする窒化珪素鉄粉末混合物。
  2. カルシウムシアナミド(CaCN)2〜40質量%、窒化珪素(Si)40〜96質量%、鉄(Fe)2〜30質量%を含有してなることを特徴とする請求項1記載の窒化珪素鉄粉末混合物。
  3. 請求項1又は2に記載の窒化珪素鉄粉末混合物と、耐熱性骨材と、炭素粉末及び/又は加熱によって炭素が生成する有機バインダーとを含有してなることを特徴とする耐火物。

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