JP4397641B2 - 静電吸引型流体吐出装置、およびそれを用いた描画パターン形成方法 - Google Patents

静電吸引型流体吐出装置、およびそれを用いた描画パターン形成方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、インク等の導電性流体を帯電させて静電吸引することで、対象物中に流体を吐出する静電吸引型流体吐出装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般に、インク等の流体を対象物(記録媒体)上に吐出する流体ジェット方式にはインクジェットプリンタとして実用化されているピエゾやサーマルなどの方式があるが、その他の方式として、吐出する流体を導電性流体とし、導電性流体に電界を印加してノズルから吐出させる静電吸引方式がある。
【0003】
このような静電吸引方式の流体吐出装置(以下、静電吸引型流体吐出装置と称する)としては、例えば特許文献1および特許文献2において開示がある。
【0004】
また、特許文献4には、ノズルをスリットとして、ノズルより突出した針電極を設け微粒子を含むインクを吐出するインクジェット装置が開示されている。例えば特許文献3には、ノズルより内部に電圧印加用の電極を設けたインクジェット装置が開示されている。
【0005】
ここで、従来の静電吸引型流体吐出装置における流体吐出モデルを説明する。
【0006】
静電吸引型流体吐出装置とりわけオンデマンド型の静電吸引型流体吐出装置の設計要因としては、インク液体の導電性(例えば比抵抗106〜1011Ωcm)、表面張力(例えば0.020〜0.040N/m)、粘度(例えば0.011〜0.015Pa・s)、印加電圧(電場)がある。そして、印加電圧としては、ノズルに印加する電圧、およびノズルと対向電極間との距離が特に重要とされていた。
【0007】
静電吸引型流体吐出装置においては、電気流体的な不安定性を利用しており、図12にこの様子を示す。一様電界の中に導電性流体を静置すると、導電性流体の表面に作用する静電力が表面を不安定にし、曳き糸の成長を促す(静電曳き糸現象)。この時の電場は、ノズルと、ノズルとhだけ距離を隔てて対向する対向電極との間に電圧Vを印加したときに発生する電場E0とする。この時の成長波長λcは物理的に導くことが可能であり(例えば、非特許文献1)、次式で表される。
【0008】
【数1】
Figure 0004397641
【0009】
ここで、γ:表面張力(N/m)、ε0:真空の誘電率(F/m)、E0:電界の強さ(V/m)である。ノズル径d(m)が、λcよりも小さい場合、成長は起こらない。すなわち、
【0010】
【数2】
Figure 0004397641
【0011】
が、吐出のための条件となっていた。
【0012】
ここで、E0は平行平板を仮定した場合の電界強度(V/m)で、ノズル−対向電極間距離をh(m)、ノズルに印加する電圧をV0として、
【0013】
【数3】
Figure 0004397641
【0014】
したがって、
【0015】
【数4】
Figure 0004397641
【0016】
となる。
【0017】
【特許文献1】
特公昭36−13768号公報(公告日昭和36年8月18日)
【0018】
【特許文献2】
特開2001−88306号公報(公開日平成13年4月3日)
【0019】
【特許文献3】
特開平8−238774号公報(公開日平成8年9月17日)
【0020】
【特許文献4】
特開2000−127410号公報(公開日平成12年5月9日)
【0021】
【非特許文献1】
画像電子情報学会,第17巻,第4号,1988年,p.185-193
【0022】
【発明が解決しようとする課題】
流体吐出装置では、一般的により微細なドット形成やライン形成を可能とするために、インクを吐出するノズルの径を小さくしたいといった要望がある。
【0023】
しかしながら、現在実用化されているピエゾ方式やサーマル方式などの流体吐出装置では、ノズル径を小さくして、例えば1plを下回るような微小量の流体の吐出は困難である。これは、流体を吐出するノズルが微細になるほど吐出に必要な圧力が大きくなるためである。
【0024】
また、上述のような流体吐出装置では、液滴の微細化と高精度化は相反する課題であり、両方を同時に実現するのは困難であった。これは以下の理由による。
【0025】
ノズルから吐出された液滴に付与される運動エネルギーは、液滴半径の3乗に比例する。このため、ノズルを微細化した場合に吐出される微細液滴は、吐出時の空気抵抗に耐えるほどの十分な運動エネルギーを確保できず、空気滞留などによる撹乱を受け、正確な着弾を期待できない。さらに、液滴が微細になるほど、表面張力の効果が増すため、液滴の蒸気圧が高くなり蒸発量が激しくなる.このため、微細液滴は飛翔中に著しい質量の消失を招き、着弾時に液滴の形態を保つことすら難しいという問題があった。
【0026】
またさらに、上述した従来の静電吸引型流体吐出装置における流体吐出モデルに基づくと、上記(2)式より、ノズル径の減少は吐出に必要な電界強度の増加を要請することとなる。そして、電界強度は、上記(3)式に示すように、ノズルに印加する電圧(駆動電圧)V0とノズル−対向電極間距離hとによって決まるため、ノズル径の減少は駆動電圧の上昇を招来する。
【0027】
ここで、従来の静電吸引型流体吐出装置における駆動電圧は、1000V以上と非常に高いため、各ノズル間でのリークや干渉化を考慮すると小型化および高密度化は難しく、ノズル径をさらに小さくすると上記問題がより大きなものとなる。また、1000Vを越えるような高電圧のパワー半導体は一般的に高価で周波数応答性も低い。
【0028】
尚、上記特許文献1で開示されているノズル径は0.127mmであり、特許文献2で開示されているノズル径の範囲は50〜2000μm、より好ましくは100〜1000μmといった範囲であった。
【0029】
ノズル径に関して、従来の静電吸引型流体吐出における典型的な動作条件を当てはめて計算してみると、表面張力0.020N/m、電界強度107V/mとして、上記(1)式に代入して計算すると、成長波長λcは約140μmとなる。すなわち、限界ノズル径として70μmという値が得られる。すなわち、上記条件下では107V/mの強電界を用いてもノズル径が直径70μm程度以下の場合は背圧を印加して強制的にメニスカス形成させるなどの処置をとらない限り、インクの成長は起こらず、静電吸引型流体吐出は成立しないと考えられていた。すなわち、微細ノズルと駆動電圧の低電圧化は両立しない課題と考えられていた。
【0030】
以上のように、従来の流体吐出装置では、ノズルの微細化と高精度化は相反する課題であり、両方を同時に実現することは困難であった。また、特に静電吸引型流体吐出装置では、ノズルの微細化と駆動電圧の低電圧化とは両立しない課題と考えられていた。
【0031】
本発明は、上記の問題点を解決するためになされたもので、その目的は、ノズルの微細化と微小流体の吐出及び着弾位置の高精度化、さらに、駆動電圧の低電圧化をすべて実現した静電吸引型流体吐出装置を提供することにある。
【0032】
【課題を解決するための手段】
本発明の静電吸引型流体吐出装置は、上記の課題を解決するために、電圧印加により帯電された吐出流体を、ノズルの流体噴出孔から静電吸引によって吐出させ基板に着弾させることによって、該基板表面に吐出流体による描画パターンを形成する静電吸引型流体吐出装置において、上記ノズルの流体噴出孔は、そのノズル径が0.01〜25μmであると共に、上記基板が絶縁性基板であり、該絶縁性基板の表面に所定のパターンにて電荷を付与する電荷付与手段を備えていることを特徴としている。
【0033】
上記の構成によれば、ノズルの流体噴出孔径(ノズル径)を0.01〜25μmの微細径とすることで、本願発明者らが提案する新たな吐出モデルにしたがって、局所電界が発生し、微細ノズル化により吐出における駆動電圧の低下が可能となる。このような駆動電圧の低下は、装置の小型化およびノズルの高密度化において極めて有利となる。もちろん、駆動電圧を低下させることで、コストメリットの高い低電圧駆動ドライバの使用をも可能にする。
【0034】
さらに、上記吐出モデルでは、吐出に必要な電界強度は、局所的な集中電界強度に依存することになるため、対向電極の存在が必須とならない。すなわち、対向電極を要さずに絶縁性基板などに対しても印字を行うことが可能となり、装置構成の自由度が増す。また、厚い絶縁体に対しても印字を行うことが可能となる。
【0035】
また、上述のような微細ノズル化は、絶縁基板上に付着した電荷が存在する場合、その電荷の電界反発力を受けて、吐出形成した微細パターンに乱れが生じたり、逆に吐出不良が発生したりと安定した微細パターンを形成するのが困難となるといった問題がある。
【0036】
これに対し、上記電荷付与手段は、吐出流体によるパターン描画前に、該絶縁性基板の表面に所定のパターンにて電荷を付与することができ、この電荷パターンによって、微細ノズルから吐出される流体によって描画されるパターンの乱れや、吐出不良を防止し、安定した微細パターンを形成することができる。
【0037】
例えば、上記電荷付与手段によって付与される電荷の極性を駆動電圧極性とは逆極性とし、パターニングデータに基づいた所望の付与電荷パターンを形成する。そして、この付与電荷パターンの真上から流体吐出を行うことにより、付与電荷による引き込み電界力が作用して、より鮮明な微細パターンを形成することができる。
【0038】
あるいは、上記電荷付与手段によって付与される電荷の極性を駆動電圧極性とは同極性とし、所望のパターンの周辺を囲むような付与電荷パターンを絶縁性基板上に形成する。そして、この付与電荷パターンで囲まれた所望のパターン部分の真上から流体吐出を行うことにより、吐出された流体は絶縁性基板上に着弾する直前で、付予電荷による反発電界力を横方向に受け、所望パターン部分に集中する方向に液滴が着弾することで、その微細パターンをより鮮明に形成することができる。
【0039】
また、上記静電吸引型流体吐出装置では、上記電荷付与手段は、感光性材料からなる絶縁性基板に対して電荷を付与するものであり、上記絶縁性基板の表面を一様に帯電させる一様帯電手段と、一様帯電された上記絶縁性基板の表面に所定のパターンにてレーザ照射を行い、レーザ照射された箇所の除電を行う除電手段とを備えている構成とすることができる。
【0040】
上記の構成によれば、上記付与電荷パターンを形成するにあたって、特に該付与電荷パターンの極性を駆動電圧極性と同極性とする場合(すなわち、付与電荷パターンで囲まれた所望のパターンを描画パターン領域とする場合)、レーザ照射によって形成される描画パターン領域は、レーザスポット径は最小で5μm程度まで絞ることができるため、例えば針電極等による電荷付与方式に比べて精度の高いパターン形成が可能となる。
【0041】
また、本発明の他の静電吸引型流体吐出装置は、上記の課題を解決するために、電圧印加により帯電された吐出流体を、ノズルの流体噴出孔から静電吸引によって吐出させ基板に着弾させることによって、該基板表面に吐出流体による描画パターンを形成する静電吸引型流体吐出装置において、上記ノズルの流体噴出孔は、そのノズル径が0.01〜25μmであると共に、上記基板が絶縁性基板であり、導電材がパターニングされた該絶縁性基板に対して接触配置可能であり、流体吐出時に該絶縁性基板上の導電部に電圧を印加する電圧印加手段を備えていることを特徴としている。
【0042】
上記の構成によれば、絶縁性基板上に既にパターニングされている導電パターンがある場合、該導電パターンとなる導電部に対し電圧印加手段を接触配置させ、導電部に電圧を印加しながら流体吐出を行うことができる。これにより、導電パターン上への吐出の集中度が大きくなり、特に、導電パターンのライン上への重ね塗りや、導電パターンのライン同士の連結を行う際に有効となる。
【0043】
また、本発明の描画パターン形成方法は、上記の課題を解決するために、電圧印加により帯電された吐出流体を、ノズルの流体噴出孔から静電吸引によって吐出させ絶縁性基板に着弾させることによって、該絶縁性基板表面に吐出流体による描画パターンを形成する静電吸引型流体吐出装置による描画パターン形成方法において、上記ノズルの流体噴出孔は、そのノズル径が0.01〜25μmであると共に、上記基板が絶縁性基板であり、該絶縁性基板に対し、吐出流体の吐出前に、描画パターンを形成すべき箇所に、予め吐出流体を帯電させるための駆動電圧極性とは逆極性の電荷を付与することで電荷パターンを形成し、上記電荷パターンの上に流体吐出を行うことによって吐出流体による描画パターンを形成することを特徴としている。
【0044】
上記の構成によれば、吐出流体の吐出前に、駆動電圧極性とは逆極性の電荷により、描画パターンと同一の箇所に電荷パターンを形成する。そして、この電荷パターンの真上から流体吐出を行うことにより、付与電荷による引き込み電界力が作用して、より鮮明な微細パターンを形成することができる。
【0045】
また、本発明の他の描画パターン形成方法は、上記の課題を解決するために、電圧印加により帯電された吐出流体を、ノズルの流体噴出孔から静電吸引によって吐出させ絶縁性基板に着弾させることによって、該絶縁性基板表面に吐出流体による描画パターンを形成する静電吸引型流体吐出装置による描画パターン形成方法において、上記ノズルの流体噴出孔は、そのノズル径が0.01〜25μmであると共に、上記基板が絶縁性基板であり、該絶縁性基板に対し、吐出流体の吐出前に、描画パターンを形成すべき箇所の周囲に、予め吐出流体を帯電させるための駆動電圧極性とは同極性の電荷を付与することで電荷パターンを形成し、上記電荷パターンにて囲まれた描画パターン形成領域上に流体吐出を行うことによって吐出流体による描画パターンを形成することを特徴としている。
【0046】
上記の構成によれば、吐出流体の吐出前に、駆動電圧極性とは同極性の電荷により所望の描画パターンの周辺を囲むような電荷パターンを形成する。そして、この電荷パターンで囲まれた所望の描画パターン部分の真上から流体吐出を行うことにより、描画パターン部分に集中する方向に液滴が着弾し、その微細パターンをより鮮明に形成することができる。
【0047】
また、上記描画パターン形成方法では、感光性材料からなる絶縁性基板を用い、上記電荷パターンは、上記絶縁性基板の表面を一様に帯電させた後、一様帯電された絶縁性基板の表面に所定のパターンにてレーザ照射を行い、レーザ照射された箇所の除電を行うことによって形成される構成とすることができる。
【0048】
上記の構成によれば、電荷パターンを形成するにあたって、特に該付与電荷パターンの極性を駆動電圧極性と同極性とする場合(すなわち、付与電荷パターンで囲まれた所望のパターンを描画パターン領域とする場合)、レーザ照射によって形成される描画パターン領域は、レーザスポット径は最小で5μm程度まで絞ることができるため、例えば針電極等による電荷付与方式に比べて精度の高いパターン形成が可能となる。
【0049】
また、本発明のさらに他の描画パターン形成方法は、上記の課題を解決するために、電圧印加により帯電された吐出流体を、ノズルの流体噴出孔から静電吸引によって吐出させ絶縁性基板に着弾させることによって、該絶縁性基板表面に吐出流体による描画パターンを形成する静電吸引型流体吐出装置による描画パターン形成方法において、上記ノズルの流体噴出孔は、そのノズル径が0.01〜25μmであると共に、上記基板が絶縁性基板であり、該絶縁性基板に対し、吐出流体の吐出前に、描画パターンを形成しない非描画領域に、予め吐出流体を帯電させるための駆動電圧極性とは同極性の電荷を付与することで電荷パターンを形成し、上記流体吐出への電圧印加を上記非描画領域の上でも停止することなく描画パターンを形成することを特徴としている。
【0050】
上記の構成によれば、上記非描画領域に形成される電荷パターンは、連続した流体吐出によって形成される描画パターンが、一旦途切れるような箇所において形成される。このように、絶縁性基板上に予め非描画領域に対応した電荷パターンを流体吐出電圧と同極性で与えることにより、流体吐出の停止を行うことなしに非描画領域を的確に形成することができる。
【0051】
また、本発明のさらに他の描画パターン形成方法は、上記の課題を解決するために、電圧印加により帯電された吐出流体を、ノズルの流体噴出孔から静電吸引によって吐出させ絶縁性基板に着弾させることによって、該絶縁性基板表面に吐出流体による描画パターンを形成する静電吸引型流体吐出装置による描画パターン形成方法において、上記ノズルの流体噴出孔は、そのノズル径が0.01〜25μmであると共に、上記基板が絶縁性基板であり、該絶縁性基板の導電材による第1の描画パターンがすでに形成されている状態で、第1の描画パターンの上からさらに第2の描画パターンを形成する際、第1の描画パターンを形成する導電部に電圧を印加しながら第2の描画パターンを形成することを特徴としている。
【0052】
上記の構成によれば、絶縁性基板上に既にパターニングされている第1の描画パターンがある場合、該第1の描画パターンとなる導電部に対し電圧を印加しながら流体吐出を行うことができ、第1の描画パターン上への吐出の集中度が大きくなる。これにより、特に、第1の描画パターンにおけるライン上への重ね塗りや、ライン同士の連結を行う際に有効となる。
【0053】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の一形態について図1ないし図11に基づいて説明すれば、以下の通りである。
【0054】
本実施の形態に係る静電吸引型流体吐出装置は、そのノズル径を0.01μm〜25μmとしており、なおかつ、1000V以下の駆動電圧にて吐出流体の吐出制御を可能としている。
【0055】
ここで、従来の流体吐出モデルにおいては、ノズル径の減少は駆動電圧の上昇に繋がるため、50〜70μm以下のノズル径では、吐出流体に背圧を与えるなどの他の工夫を行わない限り、1000V以下の駆動電圧での流体吐出は不可能と考えられていた。しかしながら、本願発明者らは鋭意検討の結果、あるノズル径以下では、従来の流体吐出モデルとは異なる吐出モデルでの吐出現象が起こることを突き止めた。本発明は、この流体吐出モデルにおける新たな知見に基づいてなされたものである。
【0056】
先ずは、本願発明者他によって発見された流体吐出モデルについて説明する。
【0057】
直径d(以下の説明においては、特に断らない限りノズルの内径を指す)のノズルに導電性流体を注入し、無限平板導体からhの高さに垂直に位置させたと仮定する。この様子を図2に示す。このとき、ノズル先端に誘起される電荷Qは、ノズル先端の吐出流体によって形成される半球部に集中すると仮定し、以下の式で近似的に表される。
【0058】
【数5】
Figure 0004397641
【0059】
ここで、Q:ノズルの先端部に誘起される電荷(C)、ε0:真空の誘電率(F/m)、d:ノズルの直径(m)、V0:ノズルに印加する総電圧である。また、αは、ノズル形状などに依存する比例定数であり、1〜1.5程度の値を取るが、特にD<<h(h:ノズル−基板間距離(m))の時はほぼ1となる。
【0060】
また、基板として導電基板を用いた場合、ノズルと対向して基板内の対称位置に、上記電荷Qと反対の極性を持つ鏡像電荷Q’が誘導されると考えられる。基板が絶縁体の場合は、誘電率によって定まる対称位置に同様に電荷Qと逆極性の映像電荷Q’が誘導される。
【0061】
ノズル先端部における集中電界強度Elocは、先端部の曲率半径をRと仮定すると、
【0062】
【数6】
Figure 0004397641
【0063】
で与えられる。ここで、kは、ノズル形状などに依存する比例定数であり、1.5〜8.5程度の値を取るが、多くの場合5程度と考えられる(P.J. Birdseye and D.A. Smith, Surface Science, 23(1970), p.198-210)。また、ここでは、流体吐出モデルを簡単にするため、R=d/2と仮定する。これは、ノズル先端部において表面張力によって導電性流体がノズル径dと同じ曲率径を持つ半球形状に盛り上がっている状態に相当する。
【0064】
ノズル先端の吐出流体に働く圧力のバランスを考える。まず、静電的な圧力Peは、ノズル先端部の液面積をSとすると、
【0065】
【数7】
Figure 0004397641
【0066】
となる。(5)〜(7)式より、α=1とおいて、
【0067】
【数8】
Figure 0004397641
【0068】
と表される。
【0069】
一方、ノズル先端部における吐出流体の表面張力をPsとすると、
【0070】
【数9】
Figure 0004397641
【0071】
となる。ここで、γ:表面張力である。静電的な力により吐出が起こる条件は、静電的な力が表面張力を上回ることなので、
【0072】
【数10】
Figure 0004397641
【0073】
となる。
【0074】
図3に、ある直径dのノズルを与えた時の、表面張力による圧力と静電的な圧力との関係を示す。吐出流体の表面張力としては、吐出流体が水(γ=72mN/m)の場合を仮定している。ノズルに印加する電圧を700Vとした場合、ノズル直径dが25μmにおいて静電的な圧力が表面張力を上回ることが示唆される。このことより、V0とdとの関係を求めると、
【0075】
【数11】
Figure 0004397641
【0076】
が吐出の最低電圧を与える。
【0077】
また、その時の吐出圧力ΔPは、
【0078】
【数12】
Figure 0004397641
【0079】
より、
【0080】
【数13】
Figure 0004397641
【0081】
となる。
【0082】
ある直径dのノズルに対し、局所的な電界強度によって吐出条件を満たす場合の吐出圧力ΔPの依存性を図4に、また、吐出臨界電圧(すなわち吐出の生じる最低電圧)Vcの依存性を図5に示す。
【0083】
図4から、局所的な電界強度によって吐出条件を満たす場合(V0=700V,γ=72mN/mと仮定した場合)のノズル直径の上限が25μmであることが分かる。
【0084】
図5の計算では、吐出流体として水(γ=72mN/m)及び有機溶剤(γ=20mN/m)を想定し、k=5の条件を仮定した。この図より、微細ノズルによる電界の集中効果を考慮すると、吐出臨界電圧Vcはノズル径の減少に伴い低下することが明らかであり、吐出流体が水の場合においてノズル直径が25μmの場合、吐出臨界電圧Vcは700V程度であることが分かる。
【0085】
従来の吐出モデルにおける電界の考え方、すなわちノズルに印加する電圧V0とノズル−対向電極間距離hとによって定義される電界のみを考慮した場合では、ノズル径が微小になるに従い、吐出に必要な駆動電圧は増加する。
【0086】
これに対し、本願発明者らが提案する新たな吐出モデルのように、局所電界強度に注目すれば、微細ノズル化により吐出における駆動電圧の低下が可能となる。このような駆動電圧の低下は、装置の小型化およびノズルの高密度化において極めて有利となる。もちろん、駆動電圧を低下させることで、コストメリットの高い低電圧駆動ドライバの使用をも可能にする。
【0087】
さらに、上記吐出モデルでは、吐出に必要な電界強度は、局所的な集中電界強度に依存することになるため、対向電極の存在が必須とならない。すなわち、従来の吐出モデルでは、ノズル−基板間に電界を印加するため、絶縁体の基板に対してはノズルと反対側に対向電極を配置するか、あるいは基板を導電性とする必要があった。そして、対向電極を配置する場合、すなわち基板が絶縁体の場合では、使用できる基板の厚さに限界があった。
【0088】
これに対し、本発明の吐出モデルでは、対向電極を要さずに絶縁性基板などに対しても印字を行うことが可能となり、装置構成の自由度が増す。また、厚い絶縁体に対しても印字を行うことが可能となる。
【0089】
以上のように、本実施の形態に係る静電吸引型流体吐出装置では、局所電界強度に着目して新たに提案された吐出モデルに基づいているため、ノズル径0.01μm〜25μmの微細ノズルとすることが可能であり、かつ、1000V以下の駆動電圧にて吐出流体の吐出制御を行うことができる。尚、上記モデルに基づいて考察を行った結果、直径25μm以下のノズルの場合は700V以下の駆動電圧で、直径10μm以下のノズルの場合は500V以下の駆動電圧で、直径1μm以下のノズルの場合は300V以下の駆動電圧で吐出制御が可能である。
【0090】
図6に、吐出臨界電圧Vcのノズル径依存性を実験的に求めた結果を示す。ここでは、吐出流体として、ハリマ化成(株)製の銀ナノペーストを用い、ノズル−基板間距離100μmの条件で測定を行った。図6より、微細ノズルになるにしたがって、吐出臨界電圧Vcが低下し、従来より低電圧で吐出が可能となっていることが分かる。
【0091】
本実施の形態に係る静電吸引型流体吐出装置では、上述したように、ノズル径および駆動電圧を共に小さくすることが可能であるが、この場合、従来の静電吸引型流体吐出装置に比べ、以下のような問題が顕著に発生する。
【0092】
絶縁性基板上で静電吸引型流体吐出装置による流体吐出を行った場合、流体吐出の前工程で絶縁基板上に付着した電荷が存在すると、その電荷の電界反発力を受けて、吐出形成した微細パターンに乱れが生じたり、逆に吐出不良が発生したりと安定した微細パターンを形成するのが困難となる。
【0093】
また、予め絶縁基板上に付着電荷がない場合でも、絶縁基板上に吐出し着弾した流体中には電荷が存在するため、絶縁基板上に吐出流体によるパターンを形成することで基板上に電荷の存在が生じ、この電荷の反発電界力を受けて吐出特性が低下する。
【0094】
実際に、絶縁基板上に吐出流体によるパターンが形成され該基板がある程度帯電した状態では、以下の表1に示すように、表面抵抗値が1015Ω/sqのポリイミド上での吐出最低電圧が、表面抵抗値が1010Ω/sqのガラス或いは導電体のSUS基板よりも高くなっており、吐出特性が低下していることがわかる。尚、上記表1は、ノズル径が1μmの場合の結果を示している。
【0095】
【表1】
Figure 0004397641
【0096】
本実施の形態に係る静電吸引型流体吐出装置は、所望の微細パターンに適合した電荷を予め絶縁基板上に付与することで、より鮮明な微細ドットパターンの形成を可能とする。このような静電吸引型流体吐出装置について、以下の実施の形態1〜5に説明する。
【0097】
〔実施の形態1〕
実施の形態1に係る静電吸引型流体吐出装置の構成を図1に示す。上記静電吸引型流体吐出装置では、接地されたステージ10上に絶縁性基板20を設置している。そして、絶縁性基板20に先端が対向するように、電荷付与ヘッド100と流体吐出ヘッド200が設置されている。
【0098】
電荷付与ヘッド100は、先端径がφ0.1〜5μmで形成された金属製または金属コートされた絶縁性の針状構造であり、絶縁性基板20に対して針先端とのギャップが50μm以下に設定されている。また、電荷付与ヘッド100の先端は絶縁性基板上に接していても構わない。そして電荷付与ヘッド100には、独立に電圧制御するための電源110が繋がっている。また電荷付与ヘッド100は、独立して駆動するための3次元ロボットに備え付けられている。
【0099】
流体吐出ヘッド200は、先端孔径がφ1〜5μmで形成されており、内部に駆動電極210を有している。またその駆動電極210には、独立に電圧制御をするための電源220が繋がっている。また、ヘッドの内部全体は所望の吐出材料、すなわち吐出流体で充填されている。流体吐出ヘッド200も電荷付与ヘッド100と同様に、独立して駆動するための3次元ロボットに備え付けられている。
【0100】
次に、本実施の形態1に係る静電吸引型流体吐出装置の動作について説明する。まず、所望のパターニングデータに対応して電荷付与ヘッド100がXY2次元の駆動をするが、その際、電荷付与ヘッド100の先端と絶縁性基板20との間の距離を常に5μm以下に保持しながら、電源110によって電荷付与ヘッド100の先端に電圧を与え、コロナ放電を発生させる。
【0101】
電荷付与ヘッド100の先端への印加電圧は、その先端径により異なるが基本的に先端径がφ5μm以下であれば400V以上で放電が可能である。そして、放電された電荷は、電荷付与ヘッド100の先端と絶縁性基板20との間の電界力により、絶縁性基板20上の電荷付与ヘッド100の真下に付着し、付着電荷50となる。
【0102】
このような放電作用を電荷付与ヘッド100をXY走査させながら行うことで、絶縁性基板20上にパターニングデータに基づいた所望の付与電荷パターンが形成される。そして次に、付着電荷50にてパターニングされた部分の真上から、流体吐出ヘッド200を近づけてヘッド先端と絶縁性基板20表面との距離を30〜200μmに保ちながら、付着電荷50とは逆極性の電圧を駆動電極210に印加して流体吐出を行うことにより、付着電荷50による引き込み電界力が作用して、より鮮明な微細パターンを形成することができる。
【0103】
また、図7に示すように、流体吐出時の駆動電圧は、付着電荷50による表面電位に依存し、予め付着電荷量を多くすることにより駆動電圧を低減することが可能である。
【0104】
以上のように本実施の形態1に係る静電吸引型流体吐出装置の構成では、絶縁性基板20に対して流体吐出前に予め描画すべき箇所に駆動電圧極性とは逆極性の電荷を付与することにより、駆動電圧を低下することができ、且つ鮮明な微細流体吐出による微細パターニング形成を行うことができる。
【0105】
〔実施の形態2〕
実施の形態2に係る静電吸引型流体吐出装置の構成を図8に示す。本実施の形態2については、上記実施の形態1と同じ部分の説明は省略し、異なる部分のみを説明する。本実施の形態2では、装置構成は上記実施の形態1と同じである。但し、実施の形態1に係る静電吸引型流体吐出装置の場合、電荷付与ヘッド100が絶縁性基板20に付与する電荷が流体吐出の駆動電圧極性とは逆極性の電荷であったのに対し、本実施の形態2の場合、絶縁性基板20に付与される電荷の極性は流体吐出の駆動電圧極性と同極性である点で異なる。
【0106】
実施の形態2の動作について説明すると以下の通りである。まず、所望のパターニングデータに応じて電荷付与ヘッド100がXYの2次元駆動をするが、その際、電荷付与ヘッド100の先端が所望のパターニングポイントに対して数μm〜10μm外れた周辺位置全体を走査するようにプログラムされている。そして電荷付与ヘッド100の先端と絶縁性基板20との間の距離を常に5μm以下に保持しながらヘッド先端に電圧を与え、コロナ放電を発生させる。ヘッド先端への印加電圧は、先端径により異なるが基本的に先端径がφ5μm以下であれば400V以上で放電が開始する。
【0107】
そして、放電された電荷は電荷付与ヘッド100の先端と絶縁性基板20との間の電界力により、絶縁性基板20上に付着し付着電荷50となる。このような放電作用を電荷付与ヘッド100をXY走査させながら行うことで、最終的に、所望のパターンの周辺を囲むような付着電荷パターンを絶縁性基板20上に形成することができる。
【0108】
次に、電荷パターニングで囲まれた所望のパターン部分の真上に、流体吐出ヘッド200を近づけてヘッド先端と絶縁性基板20表面との距離を30〜200μmに保ちながら、付着電荷50と同極性の電圧を印加して流体吐出を行う。これにより、吐出された流体は絶縁性基板20上に着弾する直前で、付着電荷50による反発電界力を横方向に受け、所望パターン部分に集中する方向に液滴が着弾することで、その微細パターンをより鮮明に形成することができる。
【0109】
以上、本実施の形態2に係る構成では、流体吐出の駆動電圧極性と同極性の付着電荷50を絶縁性基板20に予め与えることにより、付着電荷50の反発力を横方向に受けて、所望のポイントの周辺に吐出流体が着弾するのを抑制してパターンをより鮮明にし、さらに、その付着電荷50の着弾位置を最適化することにより、所望パターンのライン幅及びドット径を最小にすることが可能である。
【0110】
〔実施の形態3〕
実施の形態3に係る静電吸引型流体吐出装置の構成を図9に示す。本実施の形態2については、上記実施の形態1と同じ部分の説明は省略し、異なる部分のみを説明する。
【0111】
実施の形態3では、絶縁性基板20の材料として感光性材料を用いている。そして、上記絶縁性基板20に電荷を付与する手段としては、実施の形態1および2のような針状の電荷付与ヘッドを用いるのではなく、絶縁性基板20の表面全体を一様に帯電させることのできるコロナチャージャ等の一様電荷付与システム(図示せず)が用いられる。
【0112】
また、表面全体を一様に帯電された絶縁性基板20に対し、所望のパターンにて除電を行う除電機構としてレーザユニット300が設置されている。レーザユニット300は電子写真技術で使用されるポリゴンミラーやfθレンズ、シリンドリカルレンズ等で構成されている。
【0113】
次に、本実施の形態3の動作について説明する。まず、一様電荷付与システムにより絶縁性基板20の上に一様に電荷が付与される。このような電荷付与手段としてコロナ放電が使用される場合は、絶縁性基板20上に与える電荷の表面電位をコロナ帯電器のスリット電圧で制御して所望の電荷量を付与することができる。
【0114】
そして、一様電荷が付与された感光性材料からなる絶縁性基板20に対し、レーザユニット300にて所望のパターン部分にのみレーザ310を照射することで除電が行われる。その際のレーザスポット径は最小で5μm程度まで絞ることができる。そのため、針電極による電荷付与方式に比べて精度の高い除電パターンの形成が可能である。
【0115】
そして、実施の形態2と同様に、付着電荷50で囲まれた所望の除電パターン部分に、流体吐出ヘッド200を近づけてヘッド先端と絶縁性基板20表面との距離を30〜200μmに保ちながら、付着電荷50とは同極性の電圧を印加して流体吐出を行うことにより、付着電荷50から横方向に反発電界力を受けて、より鮮明に微細パターンを形成することができる。
【0116】
本実施の形態3に係る構成では、有機感光体である絶縁性基板20を用い、該絶縁性基板に対して、一様帯電機構とレーザによる除電機構とを組み合わせて使用することにより、より高精度な除電パターンを形成することができ、吐出の乱れを生じることなく、除電パターン上に的確に吐出流体を着弾させることが可能になる。
【0117】
〔実施の形態4〕
実施の形態4に係る静電吸引型流体吐出装置の構成を図10に示す。本実施の形態2については、上記実施の形態1と同じ部分の説明は省略し、異なる部分のみを説明する。
【0118】
実施の形態4に係る静電吸引型流体吐出装置の基本構成は、実施の形態2に係る静電吸引型流体吐出装置の構成と同じである。すなわち、図10に示す電荷付与は、実施の形態2に示すように針電極によるコロナ放電や、微細パターン電極による接触帯電などで行われる。但し、実施の形態2は所望のパターン部周辺に吐出流体に印加する電圧と同極性の電荷を付与するものであったが、本実施の形態4では所望のパターン部の非描画部分に電荷を付与する。
【0119】
次に、本実施の形態4の動作について説明する。まず、コロナ帯電などの電荷付与手段(図1または図8に示す電荷付与ヘッド100等が使用可能)により予め絶縁基板20上に付着電荷50を与え、該付着電荷50によって所望の非描画パターンを形成する。そして、その上から、所望の描画パターンを流体吐出ヘッド200を用いて形成するが、その際、非描画パターンを形成する付着電荷50上では、選択的に反発電界力を受けるので吐出流体が絶縁性基板20上に着弾することができない。このため、流体吐出ヘッド200内部の駆動電圧を停止することなく描画パターンの合間に非描画パターンを形成することが可能である。
【0120】
すなわち、上記付着電荷50によって形成される非描画パターンは、連続した流体吐出によって形成される描画パターンが、一旦途切れるような箇所において形成される。
【0121】
非描画パターンの形成条件は、付着電荷50による絶縁性基板20上の表面電位と流体吐出ヘッド200の駆動電圧との電位差を考慮し、例えば、絶縁性基板20がポリイミドの場合、その電位差を330V未満に設定しておけば非描画領域を形成することができる。また、非描画領域の大きさは、絶縁性基板20上の表面電位と流体吐出ヘッド200の駆動電圧との電位差の大きさにより制御することができる。
【0122】
本実施の形態4に係る構成では、絶縁性基板20上に予め非描画領域に対応したパターンの電荷を流体吐出電圧と同極性で与えることにより、流体吐出ヘッド200の停止を行うことなしに非描画領域を的確に形成することができ、さらには、付与電荷50の表面電位とヘッドの駆動電圧との差を制御することによって、非描画領域の大きさを制御することができる。
【0123】
〔実施の形態5〕
実施の形態5に係る静電吸引型流体吐出装置の構成を図11に示す。本実施の形態2については、上記実施の形態1と同じ部分の説明は省略し、異なる部分のみを説明する。
【0124】
本実施の形態5に係る静電吸引型流体吐出装置は、既にパターニングされている導電パターン70を有する絶縁性基板20に対し、導電パターン70のライン上の重ね塗り、もしくはライン同士の連結のための流体吐出を高精度に行うことを目的とするものである。
【0125】
上記静電吸引型流体吐出装置にて、ラインの重ね塗り、またはライン同士の連結を行う場合には、絶縁性基板20上にパターニングされた導電パターン70の端に共通電極80が配置される。この共通電極80は、静電吸引型流体吐出装置が備えるものであり、絶縁性基板20に対する描画実施時に導電パターン70の端部に接触するように置かれるものである。共通電極80には電圧制御が可能になるように電源90が繋がれている。
【0126】
次に、実施の形態5の動作について説明する。図11に示すように、電源90から共通電極80に電圧を印加し、さらに、流体吐出ヘッド200に共通電極80に対して逆極性の電圧を印加すると、共通電極80に接触した導電パターン70に対して集中して流体の吐出が行われる。
【0127】
この時、共通電極80と流体吐出ヘッド200の駆動電極210との間の電位差が大きいほど、導電パターン70上への吐出の集中度が大きくなり、特に、導電パターン70上への重ね塗り吐出パターン71や、導電パターン70同士の連結パターン72を描画する際に有効となる。
【0128】
また、導電パターン70同士を連結する際、連結部分の接触抵抗値をできるだけ下げるために連結部分の吐出量を少し大きくして、ラインの重なり部分の面積を大きくすることが好ましいが、その吐出量は共通電極80への印加電圧により制御することができる。
【0129】
本実施の形態5に係る構成では、絶縁基板20上に存在する導電パターン70に予め電圧を印加することにより、導電パターン70上への吐出を集中して行うことができ、ラインの重ね塗りやライン同士の連結の描画精度を向上することができる。
【0130】
尚、上記実施の形態1〜4では、流体吐出ヘッド200内部の駆動電極210に印加される電圧を駆動電圧として説明したが、実際、駆動力として必要な電圧はヘッド内部の電極210に印加された信号電圧とステージ10側に印加された電圧の電位差であるため、各電極の信号形態は任意で構わない。また、駆動電圧の符号は、正負どちらでも構わない。
【0131】
【発明の効果】
本発明の静電吸引型流体吐出装置は、以上のように、上記ノズルの流体噴出孔は、そのノズル径が0.01〜25μmであると共に、上記基板が絶縁性基板であり、該絶縁性基板の表面に所定のパターンにて電荷を付与する電荷付与手段を備えている構成である。
【0132】
それゆえ、ノズルの流体噴出孔径(ノズル径)を0.01〜25μmの微細径とする場合、微細ノズル化により吐出における駆動電圧の低下が可能となる。このような駆動電圧の低下は、装置の小型化およびノズルの高密度化において極めて有利となるといった効果を奏する。
【0133】
さらに、吐出に必要な電界強度は、局所的な集中電界強度に依存することになるため、対向電極を要さずに絶縁性基板などに対しても印字を行うことが可能となり、装置構成の自由度が増すといった効果を奏する。
【0134】
さらに、上記電荷付与手段が、吐出流体によるパターン描画前に該絶縁性基板の表面に所定のパターンにて電荷を付与することで、この電荷パターンによって、微細ノズルから吐出される流体によって描画されるパターンの乱れや、吐出不良が防止され、安定した微細パターンを形成することができるといった効果を奏する。
【0135】
また、上記静電吸引型流体吐出装置では、上記電荷付与手段は、感光性材料からなる絶縁性基板に対して電荷を付与するものであり、上記絶縁性基板の表面を一様に帯電させる一様帯電手段と、一様帯電された上記絶縁性基板の表面に所定のパターンにてレーザ照射を行い、レーザ照射された箇所の除電を行う除電手段とを備えている構成とすることができる。
【0136】
それゆえ、レーザ照射によって形成される描画パターン領域は、レーザスポット径は最小で5μm程度まで絞ることができるため、例えば針電極等による電荷付与方式に比べて精度の高いパターン形成が可能となるといった効果を奏する。
【0137】
また、本発明の他の静電吸引型流体吐出装置は、以上のように、上記ノズルの流体噴出孔は、そのノズル径が0.01〜25μmであると共に、上記基板が絶縁性基板であり、導電材がパターニングされた該絶縁性基板に対して接触配置可能であり、流体吐出時に該絶縁性基板上の導電部に電圧を印加する電圧印加手段を備えている構成である。
【0138】
それゆえ、絶縁性基板上に既にパターニングされている導電パターンがある場合、該導電パターンとなる導電部に対し電圧印加手段を接触配置させ、導電部に電圧を印加しながら流体吐出を行うことで、導電パターン上への吐出の集中度が大きくなり、特に、導電パターンのライン上への重ね塗りや、導電パターンのライン同士の連結を行う際に有効となるといった効果を奏する。
【0139】
また、本発明の描画パターン形成方法は、以上のように、上記ノズルの流体噴出孔は、そのノズル径が0.01〜25μmであると共に、上記基板が絶縁性基板であり、該絶縁性基板に対し、吐出流体の吐出前に、描画パターンを形成すべき箇所に、予め吐出流体を帯電させるための駆動電圧極性とは逆極性の電荷を付与することで電荷パターンを形成し、上記電荷パターンの上に流体吐出を行うことによって吐出流体による描画パターンを形成する構成である。
【0140】
それゆえ、吐出流体の吐出前に、駆動電圧極性とは逆極性の電荷により、描画パターンと同一の箇所に電荷パターンを形成し、この電荷パターンの真上から流体吐出を行うことにより、付与電荷による引き込み電界力が作用して、より鮮明な微細パターンを形成することができるといった効果を奏する。
【0141】
また、本発明の他の描画パターン形成方法は、以上のように、上記ノズルの流体噴出孔は、そのノズル径が0.01〜25μmであると共に、上記基板が絶縁性基板であり、該絶縁性基板に対し、吐出流体の吐出前に、描画パターンを形成すべき箇所の周囲に、予め吐出流体を帯電させるための駆動電圧極性とは同極性の電荷を付与することで電荷パターンを形成し、上記電荷パターンにて囲まれた描画パターン形成領域上に流体吐出を行うことによって吐出流体による描画パターンを形成する構成である。
【0142】
それゆえ、吐出流体の吐出前に、駆動電圧極性とは同極性の電荷により所望の描画パターンの周辺を囲むような電荷パターンを形成し、この電荷パターンで囲まれた所望の描画パターン部分の真上から流体吐出を行うことにより、描画パターン部分に集中する方向に液滴が着弾し、その微細パターンをより鮮明に形成することができるといった効果を奏する。
【0143】
また、上記描画パターン形成方法では、感光性材料からなる絶縁性基板を用い、上記電荷パターンは、上記絶縁性基板の表面を一様に帯電させた後、一様帯電された絶縁性基板の表面に所定のパターンにてレーザ照射を行い、レーザ照射された箇所の除電を行うことによって形成される構成とすることができる。
【0144】
それゆえ、レーザ照射によって形成される描画パターン領域は、レーザスポット径は最小で5μm程度まで絞ることができるため、例えば針電極等による電荷付与方式に比べて精度の高いパターン形成が可能となるといった効果を奏する。
【0145】
また、本発明のさらに他の描画パターン形成方法は、以上のように、上記ノズルの流体噴出孔は、そのノズル径が0.01〜25μmであると共に、上記基板が絶縁性基板であり、該絶縁性基板に対し、吐出流体の吐出前に、描画パターンを形成しない非描画領域に、予め吐出流体を帯電させるための駆動電圧極性とは同極性の電荷を付与することで電荷パターンを形成し、上記流体吐出への電圧印加を上記非描画領域の上でも停止することなく描画パターンを形成する構成である。
【0146】
それゆえ、上記非描画領域に形成される電荷パターンは、連続した流体吐出によって形成される描画パターンが、一旦途切れるような箇所において形成され、該電荷パターンを流体吐出電圧と同極性で与えることにより、流体吐出の停止を行うことなしに非描画領域を的確に形成することができるといった効果を奏する。
【0147】
また、本発明のさらに他の描画パターン形成方法は、以上のように、上記ノズルの流体噴出孔は、そのノズル径が0.01〜25μmであると共に、上記基板が絶縁性基板であり、該絶縁性基板の導電材による第1の描画パターンがすでに形成されている状態で、第1の描画パターンの上からさらに第2の描画パターンを形成する際、第1の描画パターンを形成する導電部に電圧を印加しながら第2の描画パターンを形成することを特徴としている。
【0148】
それゆえ、絶縁性基板上に既にパターニングされている第1の描画パターンがある場合、該第1の描画パターンとなる導電部に対し電圧を印加しながら流体吐出を行うことで、第1の描画パターン上への吐出の集中度が大きくなり、特に、第1の描画パターンにおけるライン上への重ね塗りや、ライン同士の連結を行う際に有効となるといった効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態を示すものであり、実施の形態1に係る静電吸引型流体吐出装置の概略構成を示す斜視図である。
【図2】本発明の基本となる吐出モデルにおいて、ノズルの電界強度の計算を説明するための図である。
【図3】表面張力圧力および静電的圧力のノズル径依存性のモデル計算結果を示すグラフである。
【図4】吐出圧力のノズル径依存性のモデル計算結果を示すグラフである。
【図5】吐出限界電圧のノズル径依存性のモデル計算結果を示すグラフである。
【図6】吐出開始電圧のノズル径依存性を実験的に求めた結果を示すグラフである。
【図7】付着電荷の表面電位と流体吐出における駆動最低電圧との関係を示すグラフである。
【図8】本発明の実施の形態2に係る静電吸引型流体吐出装置の概略構成を示す斜視図である。
【図9】本発明の実施の形態3に係る静電吸引型流体吐出装置の概略構成を示す斜視図である。
【図10】本発明の実施の形態4に係る静電吸引型流体吐出装置の概略構成を示す斜視図である。
【図11】本発明の実施の形態5に係る静電吸引型流体吐出装置の概略構成を示す斜視図である。
【図12】静電吸引型流体吐出装置における静電曳き糸現象による吐出流体の成長原理を示す図である。
【符号の説明】
20 絶縁性基板
50 付着電荷
80 共通電極(電圧印加手段)
100 電荷付与ヘッド(電荷付与手段)
200 流体吐出ヘッド
300 レーザユニット(除電手段)

Claims (8)

  1. 駆動電圧印加により駆動電圧極性に応じて帯電された吐出流体を、流体吐出ヘッドのノズルの流体噴出孔から静電吸引によって吐出させ基板に着弾させることによって、該基板表面に吐出流体による描画パターンを形成する静電吸引型流体吐出装置において、
    上記ノズルの流体噴出孔は、そのノズル径が0.01〜25μmであると共に、
    上記基板が絶縁性基板であり、該絶縁性基板の表面に所定のパターンにて電荷を付与する電荷付与手段を備えていることを特徴とする静電吸引型流体吐出装置。
  2. 上記電荷付与手段は、
    感光性材料からなる絶縁性基板に対して電荷を付与するものであり、
    上記絶縁性基板の表面を一様に帯電させる一様帯電手段と、
    一様帯電された上記絶縁性基板の表面に所定のパターンにてレーザ照射を行い、レーザ照射された箇所の除電を行う除電手段とを備えていることを特徴とする請求項1に記載の静電吸引型流体吐出装置。
  3. 駆動電圧印加により駆動電圧極性に応じて帯電された吐出流体を、流体吐出ヘッドのノズルの流体噴出孔から静電吸引によって吐出させ基板に着弾させることによって、該基板表面に吐出流体による描画パターンを形成する静電吸引型流体吐出装置において、
    上記ノズルの流体噴出孔は、そのノズル径が0.01〜25μmであると共に、
    上記基板が絶縁性基板であり、導電材がパターニングされた該絶縁性基板に対して接触配置可能であり、流体吐出時に該絶縁性基板上の導電部に電圧を印加する電圧印加手段を備えていることを特徴とする静電吸引型流体吐出装置。
  4. 駆動電圧印加により駆動電圧極性に応じて帯電された吐出流体を、流体吐出ヘッドのノズルの流体噴出孔から静電吸引によって吐出させ絶縁性基板に着弾させることによって、該絶縁性基板表面に吐出流体による描画パターンを形成する静電吸引型流体吐出装置による描画パターン形成方法において、
    上記ノズルの流体噴出孔は、そのノズル径が0.01〜25μmであると共に、
    上記基板が絶縁性基板であり、該絶縁性基板に対し、吐出流体の吐出前に、描画パターンを形成すべき箇所に、予め吐出流体を帯電させるための駆動電圧極性とは逆極性の電荷を付与することで電荷パターンを形成し、
    上記電荷パターンの上に流体吐出を行うことによって吐出流体による描画パターンを形成することを特徴とする描画パターン形成方法。
  5. 駆動電圧印加により駆動電圧極性に応じて帯電された吐出流体を、流体吐出ヘッドのノズルの流体噴出孔から静電吸引によって吐出させ絶縁性基板に着弾させることによって、該絶縁性基板表面に吐出流体による描画パターンを形成する静電吸引型流体吐出装置による描画パターン形成方法において、
    上記ノズルの流体噴出孔は、そのノズル径が0.01〜25μmであると共に、
    上記基板が絶縁性基板であり、該絶縁性基板に対し、吐出流体の吐出前に、描画パターンを形成すべき箇所の周囲に、予め吐出流体を帯電させるための駆動電圧極性とは同極性の電荷を付与することで電荷パターンを形成し、
    上記電荷パターンにて囲まれた描画パターン形成領域上に流体吐出を行うことによって吐出流体による描画パターンを形成することを特徴とする描画パターン形成方法。
  6. 感光性材料からなる絶縁性基板を用い、
    上記電荷パターンは、上記絶縁性基板の表面を一様に帯電させた後、一様帯電された絶縁性基板の表面に所定のパターンにてレーザ照射を行い、レーザ照射された箇所の除電を行うことによって形成されることを特徴とする請求項5に記載の描画パターン形成方法。
  7. 駆動電圧印加により駆動電圧極性に応じて帯電された吐出流体を、流体吐出ヘッドのノズルの流体噴出孔から静電吸引によって吐出させ絶縁性基板に着弾させることによって、該絶縁性基板表面に吐出流体による描画パターンを形成する静電吸引型流体吐出装置による描画パターン形成方法において、
    上記ノズルの流体噴出孔は、そのノズル径が0.01〜25μmであると共に、
    上記基板が絶縁性基板であり、該絶縁性基板に対し、吐出流体の吐出前に、描画パターンを形成しない非描画領域に、予め吐出流体を帯電させるための駆動電圧極性とは同極性の電荷を付与することで電荷パターンを形成し、
    上記吐出流体への電圧印加を上記非描画領域の上でも停止することなく描画パターンを形成することを特徴とする描画パターン形成方法。
  8. 駆動電圧印加により駆動電圧極性に応じて帯電された吐出流体を、流体吐出ヘッドのノズルの流体噴出孔から静電吸引によって吐出させ絶縁性基板に着弾させることによって、該絶縁性基板表面に吐出流体による描画パターンを形成する静電吸引型流体吐出装置による描画パターン形成方法において、
    上記ノズルの流体噴出孔は、そのノズル径が0.01〜25μmであると共に、
    上記基板が絶縁性基板であり、該絶縁性基板の導電材による第1の描画パターンがすでに形成されている状態で、第1の描画パターンの上からさらに第2の描画パターンを形成する際、第1の描画パターンを形成する導電部に電圧を印加しながら第2の描画パターンを形成することを特徴とする描画パターン形成方法。
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