JP2014017360A - 配線形成方法および配線形成装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】描画材料により形成された描画パターン12と、前記描画材料とは電気抵抗率の異なる非描画材料からなる非描画部13とを基板上11に有する原画板10を形成する工程と、
液状の配線用材料を吐出する吐出ヘッド30と原画板10との間に電位差を発生させ、吐出ヘッド30から飛翔させた配線用材料34の液滴を描画パターン12上に着弾させて配線パターン14を形成する工程を含むことを特徴とする配線形成方法。
【選択図】図5
Description
(1−1)描画パターンを形成する工程
図1及び図2に基づき、基板上に描画パターンを形成し、原画板を製造する工程の一実施形態について説明する。
図1は原画板の上面図(A)及び断面図(B)であり、図2は該原画板を製造する装置の構成を模式的に示す断面図である。
基板11を絶縁性材料とすることにより、電位差の発生や電荷付与手段(コロナ放電等)により高電位雰囲気状態をつくると、電気伝導性の大きい導電性材料からなる描画パターン12へ電気力線の密度を高め、電界を集中させることが出来る。
インクタンク31から、キャピラリー36の内部に描画材料32が供給される。
本実施形態の装置は、インクタンク31から配線用材料を供給することにより、後述する配線パターンを形成する工程に用いることができる。
図2に示す描画材料32を注入した吐出ヘッド30に高電圧を印加し、吐出ヘッド30と基板11との間に電界を発生させ、電界中の静電吸引力により吐出ヘッド30から描画材料32を飛翔させ、基板11に着弾させる。このとき、電圧制御装置41からの電圧変動と、移動ステージ21,22の駆動を連動させ、ベクタースキャン方式による描画を行い、所望の描画パターン12を形成する。
(1−2)描画パターンを形成する工程
図3及び図4に基づき、基板上に描画パターンを形成し、原画板を製造する工程の一実施形態について説明する。
図3は原画板の上面図(A)及び断面図(B)であり、図4は該原画板を製造する装置の構成を模式的に示す断面図である。
非描画部13は、絶縁性で誘電率の高い材料からなることが好ましく、例えば、ガラスや高分子材料(プラスチック材料)等が挙げられる。本実施形態では、非描画材料として、紫外線硬化型のアクリル樹脂(体積抵抗率:1015Ω・cm、誘電率:3.1)からなる非描画部の例を示す。
描画パターン12を形成する描画材料32としては、例えば、はんだペーストや、金属ナノ粒子を含むインク等が挙げられ、本実施形態では、実施形態1と同様、粒径7nm程度の金ナノ粒子を水又は溶剤中に分散させた金ナノインクの例を示す。
インクタンク31から、キャピラリー36の内部に描画材料32が供給される。
本実施形態の装置は、インクタンク31から配線用材料を供給することにより、後述する配線パターンを形成する工程に用いることができる。
絶縁性材料33を塗布した表面に、描画パターン12を形成する。描画パターン12を形成する方法としては、圧電素子によるインクジェット方式、静電吸引型インクジェット方式、及び電子写真方式などの方法から適宜選択することができるが、本実施形態では、静電吸引型インクジェット方式による描画パターン形成の例を示す。
描画パターン12は、実施形態1と同様、電圧制御装置41からの電圧変動と、移動ステージ21,22の駆動を連動させ、ベクタースキャン方式により形成される。
(2−1)配線パターンを形成する工程
図5及び図6に基づき、複製される配線パターン(複製パターン)14を形成する工程の一実施形態について説明する。
図5は配線パターン14を形成する装置の概略の一例を示す断面図、図6は上面の模式図である。
インクタンク31から、キャピラリー36の内部に配線用材料34が供給される。
配線用材料34としては、焼成工程を経て導電性を示す材料であればよく、例えば金、銀、銅等が挙げられ、本実施形態では、粒径7nm程度の銀ナノ粒子を水又は溶剤中に分散させた銀ナノインクの例を示す。
キャピラリー36から吐出された配線用材料34の着弾時の厚みムラを抑制するために、吐出ヘッド30を移動ステージ21,22の移動方向に対して任意の角度で設置することができる。
配線用材料34の飛翔状態及び着弾状態に応じてキャピラリー36の間隔、吐出ヘッド30の設置角度、吐出ヘッド30と原画板10との距離、印加する電圧、移動ステージの送り速度等の条件を調整する。具体的には、導電性の基板をリファレンスとして、着弾する液滴の重なりムラが小さくなるように調整する。ここでは、例えば、移動ステージ21の送りを速度50mm/秒、印加する電圧を1kVとする。
吐出ヘッド30から配線用材料34の液滴が原画板10へ向かって飛翔すると、飛翔中に電荷の斥力により液滴がより細かく(例えば、直径が1μm以下に)分散するとともに、分散間隔は等間隔に近づく。原画板10上の描画パターン12はアースされているが、その周囲は誘電率の高い非描画部13が存在するため、電気力線は、電気の通りやすい描画パターン12上に集中する。これにより、配線用材料34は電気力線に沿って飛翔し、描画パターン12上に着弾する。
こうして、描画パターン12上に配線用材料34が堆積し、配線パターン14が形成される。配線パターン14は、次の工程で別の被転写基板に転写される。
(2−2)配線パターンを形成する工程
図7及び図8に基づき、複製される配線パターン(複製パターン)14を形成する工程の一実施形態について説明する。
図7は配線パターン14を形成する装置の概略の一例を示す断面図、図8は上面の模式図である。
針状電極46の先端は、ノズル37からわずかに(約5μm以下)突出しており、この構造により、先端に接している配線用材料34に電界集中を起こしやすくなっている。
ノズルの孔径は直径30μm程度が好ましく、針状電極46の先端径は1μm以下が好ましい。
吐出ヘッド30の先端から配線用材料34を吐出する対象である原画板10表面との距離は0.5mmとしている。また、実施形態3と同様に、吐出された配線用材料34の着弾時の厚みムラを抑制するために、吐出ヘッド30を移動ステージ21,22の移動方向に対して任意の角度で設置することができる。
配線用材料34としては、焼成工程を経て導電性を示す材料であればよく、例えば金、銀、銅等が挙げられ、本実施形態では、粒径7nm程度の銀ナノ粒子を水又は溶剤中に分散させた銀ナノインクの例を示す。
配線用材料34の飛翔状態及び着弾状態に応じて放電条件、ノズル37の間隔、吐出ヘッド30と原画板10との距離、印加する電圧、移動ステージの送り速度等の条件を調整する。ここでは、例えば、放電装置45と原画板10との間隔を0.5mm、電圧を1kV、移動ステージ21の送り速度を20mm/秒とする。
原画板上の描画パターン12は導電性材料であり、その周囲は誘電率の高い非描画部13が存在するため、電気力線は電気の通りやすい描画パターン12上に集中し、電気力線に沿って描画パターン12上にイオンがより多く着弾し、描画パターンが帯電する。
この状態で、吐出ヘッド30を移動させることにより電界が発生し、電界の集中により吐出ヘッド30から配線用材料34の液滴が原画板10へ向かって飛翔する。
針状電極46の先端から飛翔した液滴は微細(直径1μm以下)である。この液滴が描画パターン12上に着弾し、描画パターン12上に配線用材料34が堆積し、配線パターン14が形成される。配線パターン14は、次の工程で別の被転写基板に転写される。
配線用材料34に対する親和性を向上させるために、描画パターン12にプラズマ処理や紫外線オゾン処理等を行ってもよい。
(3−1)配線を形成する工程
図9及び図10に基づき、複製された配線パターン14を転写して、被転写基板上に配線パターン(転写パターン)15を形成する工程を含む配線形成方法の一実施形態について説明する。
図9は、配線形成装置における配線パターンの転写を行う機構の要部断面図であり、図10は、転写された配線パターンを有する複製板の上面図(A)及び断面図(B)である。
原画板上に形成された配線パターンを転写して他の基板上に配線パターンを形成する方法により、高速の連続作製が可能となる。
(3−2)配線を形成する工程
図11に基づき、複製された配線パターン14を転写して、被転写基板上に配線パターン(転写パターン)15を形成する工程を含む配線形成方法の一実施形態について説明する。
図11は、配線形成装置における配線パターンの転写を行う機構の要部断面図である。
中間転写体54に原画板10を圧接させることにより、原画板10上の配線パターン14が中間転写体54に転写される。
中間転写体54と被転写基板51とが圧接することにより、中間転写体54上の配線パターン14は、被転写基板51に転写される。
(3−3)配線を形成する工程
配線を形成する工程において、上記実施形態5または6の配線パターンの転写を行い、配線パターンを焼成して配線(導電回路)を形成する工程に加え、必要に応じて配線パターンの厚みを増加させる工程を行うことができる。
これにより、形成される配線の電気伝導性を向上させることができ、また配線の厚みを増すことによりフリップチップ等の接合が容易となる。
配線の厚みとしては、1〜40μmとすることができる。
11 基板
12 描画パターン
13 非描画部
14 配線パターン(複製パターン)
15 配線パターン(転写パターン)
21 移動ステージ(X方向移動ステージ)
22 移動シテージ(Y方向移動ステージ)
23 移動ステージ(Z方向移動ステージ)
30 吐出ヘッド
31 インクタンク
32 描画材料
33 絶縁性材料(周辺材料)
34 配線用材料
35 集塵部材(集塵機)
36 キャピラリー
37 ノズル
38 インク貯留部
41 電圧制御装置
42 高圧電源
43 導線
44 絶縁体
45 放電装置
46 針状電極
50 複製板
51 被転写基板
52 支持体
53 圧着ローラ
54 中間転写体
Claims (10)
- 描画材料により形成された描画パターンと、前記描画材料とは電気抵抗率の異なる非描画材料からなる非描画部とを基板上に有する原画板を形成する工程と、
液状の配線用材料を吐出する吐出ヘッドと前記原画板との間に電位差を発生させ、前記吐出ヘッドから飛翔させた前記配線用材料の液滴を前記描画パターン上に着弾させて配線パターンを形成する工程を含むことを特徴とする配線形成方法。 - 前記原画板を電荷付与手段により高電位に帯電させることにより、前記吐出ヘッドと前記原画板表面との間に電位差を発生させることを特徴とする請求項1に記載の配線形成方法。
- 形成された前記配線パターンを、被転写基板上に転写する工程を含むことを特徴とする請求項1または2に記載の配線形成方法。
- 形成された前記配線パターンを、中間転写体に転写し、該中間転写体から被転写基板上に転写する工程を含むことを特徴とする請求項1または2に記載の配線形成方法。
- 液状の配線用材料を吐出する吐出ヘッドと前記配線パターンが転写された被転写基板との間に電位差を発生させ、前記吐出ヘッドから飛翔させた前記配線用材料の液滴を前記配線パターン上に着弾させ、配線パターンの厚みを増加させる工程をさらに含むことを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の配線形成方法。
- 前記原画板を構成する基板が絶縁性材料からなることを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載の配線形成方法。
- 前記原画板を構成する基板が導電性材料からなり、該基板表面の前記描画パターン以外の領域に、絶縁性材料からなる非描画部が形成されていることを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載の配線形成方法。
- 前記描画パターンは、液体状の前記配線用材料との接触角が90°以下であることを特徴とする請求項1または2に記載の配線形成方法。
- 描画パターンおよび/または前記描画パターン上に配線パターンを形成する装置であって、
吐出ヘッドと、電圧印加手段と、基板移動手段と、前記吐出ヘッド移動手段とを少なくとも備え、
前記電圧印加手段により、液滴を吐出する吐出ヘッドと基板との間に電位差を発生させ、
前記基板移動手段及び前記吐出ヘッド移動手段により、前記基板及び前記吐出ヘッドを所望の位置に移動させながら、前記吐出ヘッドから飛翔させた液滴を前記基板上に着弾させて描画パターンおよび/または前記描画パターン上に配線パターンを形成することを特徴とする配線形成装置。 - 形成された配線パターンを基板に転写する手段をさらに備えることを特徴とする請求項9に記載の配線形成装置。
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