JP4397564B2 - 板状部材の製造方法およびこれにより製造される回転多面鏡 - Google Patents

板状部材の製造方法およびこれにより製造される回転多面鏡 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、一定板厚の板状部材から塑性加工によって板厚を部分的に増大させた板状部材を製造する方法およびこれを後加工することによって製造される回転多面鏡に関する。
【0002】
【従来の技術】
レーザビームプリンタなどの画像形成装置にて用いられる金属製の回転多面鏡(ポリゴンミラー)を製造する場合、外周面が鏡面加工機によって鏡面加工される多角形の板材、すなわちミラーブランクを最初に用意する必要がある。このようなミラーブランクは、多角柱状の引抜材を丸鋸盤などを用いて所望の板厚に切断したり、丸棒材を丸鋸盤などを用いて所望の板厚に切断した後、これをプレス加工によって多角形に打ち抜いたり、あるいは特開昭61−133920号公報や特開平4−32815号公報に開示されているように、金属製の圧延シート材からプレス加工にて打ち抜くことによって得られる。何れの場合も、後工程での仕上げ切削代をできる限り少なくするため、極めて平滑な剪断面が得られるファインブランキングプレス、すなわち静水圧を利用した複動プレス装置によるプレス加工が行われる。
【0003】
このようにして得られたミラーブランクは、NC旋盤によって鏡面となる複数の外周面やモータ軸嵌合穴などを切削加工し、必要に応じて焼鈍などの熱処理を施して結晶粒径の均一化および残留応力の除去を行った後、鏡面加工機によって外周面の仕上げ加工、つまり鏡面切削が行われる。あるいは、所望の板厚に切断された円形の板材をプレス加工によって多角形状に打ち抜く際に、モータ軸嵌合穴も同時に打ち抜き、その後、精密フライス盤で外周面を修正加工すると共に精密旋盤を用いて多角形状の板材の表裏両面およびモータ軸嵌合穴を仕上げ、必要に応じて熱処理を施し、結晶粒径を均一化すると共に加工歪みを除去した後、鏡面加工機によって外周面の鏡面切削が行われる。
【0004】
金属製の圧延シート材からプレス加工にて打ち抜かれた従来のミラーブランクの平面形状を図20に示し、そのXXI−XXI矢視断面構造を図21に示す。すなわち、輪郭形状が正六角形の板状をなすミラーブランク1の中央には、モータ軸嵌合穴として仕上げ加工される中心穴2が形成され、外周にはそれぞれ鏡面加工される複数(図示例では6つ)の平坦面3が形成されている。ミラーブランク1の外周側には、中心穴2に対して同心状をなす傾斜段部4が形成され、この傾斜段部4よりも中心側の板厚が厚くなるように設定されている。このようなミラーブランク1をファインブランキングプレスによって製造した場合、ミラーブランク1の傾斜段部4よりも外周側の部分は塑性作用により圧縮されて薄肉化され、中心穴2および平坦面3はそれぞれ剪断作用によって形成される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
丸棒材からすべて切削加工によってミラーブランクを製造する従来の方法は、大量の切粉が発生して原料に対する廃材の割合が多くなりため、材料コストや加工時間が嵩み、製造コストが極めて高価となる欠点がある。
【0006】
丸棒材や多角柱状の引き抜き材を所望の板厚に丸鋸盤などを用いて切断した後、これをプレス加工によって成形する従来の方法も、切断に要する時間が嵩む上、切断に用いられる鋸刃の厚みに応じた切粉が発生して材料に対する廃材の割合が多くなり、すべて切削加工する場合ほどではないけれども材料コストや加工時間が嵩み、製造コストが高価となる欠点がある。
【0007】
図20および図21に示すようなミラーブランク1を圧延シート材からファインブランキングプレスにて製造する特開昭61−133920号公報や特開平4−32815号公報に開示された従来の方法は、丸棒材や多角形の引き抜き材を板状に切断する必要のある上述した方法と比較すると、丸棒材や多角形の引き抜き材を板状に切断するための工程を削減することができる。しかしながら、複動プレス装置の金型内に圧延シートを保持するための静水圧リングを組み込むスペースや、金型内に圧延シートの位置決めを行うパイロット穴を設けるスペースを確保しなければならず、その材料歩留まりを50%以上にすることが難しく、前述した丸棒材や多角形の引き抜き材を切断する場合よりも材料コストが嵩んでしまう欠点を有する。しかも、複動プレス装置を使用する必要があることと相俟って設備コストが嵩む上、通常の単動プレス装置を用いたものよりも生産効率が低くなってしまう欠点を有する。
【0008】
また、図21中の矢視XXII部を抽出拡大した図22に示すように、プレス加工によって平坦面3を剪断成形した場合、ミラーブランク1の外周端縁にミラーブランク1を構成する材料の一部が飛び出す「バリ」5と、線状の稜が丸くつぶれた「ダレ」6とが必然的に発生する。このうち、ダレ6は鏡面となる平坦面3の平面度を損なうものであるので、これを除去するため、特開平4−32815号公報に開示されているように、あらかじめミラーブランクの外周側の肉厚が厚めとなるようにプレス成形しておき、しかる後、ミラーブランクの外周部を切削加工によって所定の板厚まで削り落とし、同時にダレの部分も削り落とす方法が提案されている。
【0009】
しかしながら、この特開平4−32815号公報に開示された方法は、プレス加工後にミラーブランクの外周側の板厚を薄く切削加工しなければならず、ファインブランキングプレスに伴う材料歩留りの悪さをさらに悪化させる原因となってしまう。
【0010】
今日、回転多面鏡の主要な材料である高純度アルミニウムにマグネシウムを3〜5%添加した合金は、一般的なアルミニウム材料の3倍以上の材料単価を有するため、材料歩留まりの悪さは、得られるミラーブランクの製造コストダウンを図る上で最大の問題となっており、何らかの改善が望まれている。
【0011】
【発明の目的】
本発明の目的は、ミラーブランクを製造する際の材料歩留まりを飛躍的に改善し、生産効率が良好で生産コストを低減させることができる板状部材の製造方法およびこれによって製造される回転多面鏡を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明の第1の形態は、表裏面の少なくとも一方にある凹部と、多角形状をなす複数の平坦面と、外周にあるフランジ部とを有する板状部材を製造する方法であって、製造される板状部材の最大板厚よりも薄い板厚の板状素材を用意するステップと、前記板状素材の表裏面の少なくとも一方を前記凹部と対応した所定形状に圧縮してこの表裏面の少なくとも一方の残りの部分を圧縮方向と逆方向に流動させ、板状部材の板厚方向に沿った中間部分にフランジ部が形成されるように、板状部材を成形するステップとを具えたことを特徴とするものである。
【0014】
本発明の第の形態は、本発明の第1の形態による板状部材の製造方法によって製造された板状部材のフランジ部を多角形状をなす複数の平坦面から打ち抜き、多角形状をなす複数の平坦面を切削加工した後、鏡面となるように仕上げ加工を行うことによって製造された回転多面鏡にある。
【0015】
【発明の実施の形態】
本発明の第1の形態による板状部材の製造方法において、板状部材が回転多面鏡の中間加工製品であり、凹部が板状部材の中央部の円形領域およびこれを同心円状に囲む環状領域に形成され、円形領域にる凹部が板状部材の表裏両面に形成されるものであってよい
【0017】
【実施例】
本発明による板状部材の製造方法を六角形の回転多面鏡に対応したミラーブランクに応用した実施例について、図1〜図15を参照しながら詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例のみに限らず、これらをさらに組み合わせたり、この明細書の特許請求の範囲に記載された本発明の概念に包含されるあらゆる変更や修正が可能であり、従って本発明の精神に帰属する他の技術にも当然応用することができる。
【0018】
まず、本発明の対象となるミラーブランクの一例の平面形状を図1に示し、そのII−II矢視断面構造を図2に示す。すなわち、正六角形の板状をなすミラーブランク10は、その外周にそれぞれ鏡面加工される6つの平坦面11を有する。このミラーブランク10の中央部には、円形のモータ軸嵌合穴12が形成されており、さらにこのモータ軸嵌合穴12と同心状をなす環状のバランス修正用ウエイト接着溝13が図示例では2本、ミラーブランク10の一方の端面14側に形成されている。
【0019】
このようなミラーブランク10を得るため、図3に示すような正六角形の板素材15をまず用意する。この板素材15は、例えば図4に示すような所定厚さの圧延シート材16をプレス加工することによって、図中の二点鎖線で示すように3枚ずつ同時に打ち抜くことができる。この場合、板素材15を打ち抜くことによって圧延シート材16に残る桟やキャリア17などの廃材ができるだけ少なくなるように、板素材15の寸法に応じて圧延シート材16の板幅寸法などを設定しておくことが好ましい。また、この圧延シート材16の幅方向両側縁部に沿ってあらかじめ位置決め用のパイロット穴18を形成しておき、このパイロット穴18を利用して板素材15の打ち抜き位置を正確に設定することが好ましい。本実施例では、桟無し打ち抜きを行っているため、ミラーブランク10の平坦面11となる外周面にダレ19やバリを左右非対称に有する板素材15が打ち抜かれる。
【0020】
圧延シート材16の厚み、つまり板素材15の厚みtは、上述したミラーブランク10の最大厚みTよりも薄いことが本発明の特徴の一つであり、後述する塑性流動を伴うミラーブランク10の成形加工を行った場合、図2に示すような断面形状を持つミラーブランク10が廃材を生ずることなく形成されるように、板素材15の厚みtが適切に設定される。従って、板素材15の輪郭寸法は、ミラーブランク10の輪郭形状よりも若干小さめでよいが、ミラーブランク10の輪郭形状は、その平坦面11に対する超精密切削加工の仕上げ代などを考慮して最終的な製品となる回転多面鏡の仕上げ寸法よりも多少大きめに設定しておく必要がある。
【0021】
板素材15は、上述したような圧延シート材16からのプレス加工による打ち抜きの他に、図5に示すような正六角柱の棒材20を所定の厚さtに切断することによって得ることも可能である。ただし、この場合には切削加工となるため、材料の歩留りや加工効率などが上述したプレス加工の場合よりも低下する可能性がある。
【0022】
このようにして得られた板素材15を図6に示すような金型内に装填し、密閉鍛造(閉塞鍛造)型式でプレス加工を行う。この金型は、ミラーブランク10の一方の端面14に対応した形状の成形面21を有する六角柱状をなす溝パンチ22と、この溝パンチ22の中央部を摺動自在に貫通してモータ軸嵌合穴12を形成するための丸棒状をなす丸パンチ23と、ミラーブランク10の他方の端面24に対応した形状の成形面25を有する六角柱状をなす下型パンチ26と、ミラーブランク10の平坦面11に対応した六角柱状のキャビティを画成するダイ27とで主要部が構成されている。
【0023】
板素材15は、型開き状態の下型パンチ26の上に載置され、図6に示すように丸パンチ23と下型パンチ26とで板素材15を挟持した状態で型が閉じられ、加工が開始される。すなわち、図7に示すように下型パンチ26がその上昇端まで上昇することにより、丸パンチ23が板素材15の中央部に入り込み、板素材15の中央部にモータ軸嵌合穴12の形成が始まる。このようにして板素材15の中央部が圧縮を受けて塑性流動を起こし、板素材15と溝パンチ22の成形面21との間の空隙に移動する。この状態から、溝パンチ22が下型パンチ26側に移動してバランス修正用ウエイト接着溝13の成形を始める。溝パンチ22の成形面21によって圧縮される板素材15は、この溝パンチ22の成形面21との間に残された空隙に移動し、最終的に溝パンチ22がその下降端まで移動することにより、板素材15は溝パンチ22の成形面21と丸パンチ23と下型パンチ26の成形面25とダイ27とで囲まれたキャビティ、つまりミラーブランク10と対応した輪郭形状の空隙内に充填された状態となって成形を終える。
【0024】
このように、板素材15からミラーブランク10への加工がニアネットシェイプ成形となるため、回転多面鏡の反射面となるミラーブランク10の平坦面11とその上下の両端面14,24とが交わる稜部にダレが発生しにくく、このダレを見込んでミラーブランク10の外周側の板厚を厚く設定する必要がなく、材料コストや後加工を最小限に抑えることができ、材料の歩留まりを改善することも可能である。
【0025】
板素材15の塑性流動は、その径方向外側にも起こって板素材15の外周面に存在していたダレ19やバリの矯正も行われるが、主として圧縮方向と逆向きの方向に発生し、これによって板素材15よりも板厚の厚い部分を持つミラーブランク10を成形することができる。溝パンチ22の下降による最終的な成形工程は、完全な閉塞鍛造となるため、溝パンチ22の下降端位置およびその加圧力をインプロセスにてモニタリングし、溝パンチ22が下降端に達する前に加圧力があらかじめ設定した加圧力よりも高くなったり、あるいは溝パンチ22が下降端に達してもその加圧力があらかじめ設定した加圧力に到達していない場合には、成形不良と判断するような制御を行うことが有効である。
【0026】
しかる後、型開きを行って成形されたミラーブランク10を下型パンチ26の上から取り出し、新たな板素材15をこの下型パンチ26に載置して次の成形作業を再開する。成形されたミラーブランク10は、次工程にてモータ軸嵌合穴12が精密に打ち抜かれ、さらに平坦面11の修正切削加工などが行われた後、回転多面鏡を製造するための最終的な鏡面仕上げ加工が行われる。
【0027】
上述した実施例では、最終製品である正六角形の回転多面鏡の形状にほぼ対応した正六角形の板状をなすミラーブランク10を製造する場合について説明したが、材料の塑性流動に無理が生じないように、図9に示すような余分なフランジ部28が平坦面11の周囲に存在するミラーブランク29を製造する際にも本発明を応用することができる。この場合、板素材30(図12参照)をほぼその板厚方向上下対称に加圧することにより、フランジ部28がミラーブランク29の板厚の中央部分に形成されるようにし、板素材30の反りや巻き込み傷のない厚肉のミラーブランク29を得ることができる。このようなミラーブランク29のフランジ部28は、モータ軸嵌合穴12を打ち抜く際にこれと同時に平坦面11から打ち抜き、この平坦面11の修正切削加工などを行った後、回転多面鏡を製造するための最終的な仕上げ加工を行えばよい。
【0028】
かかるミラーブランク29を得るため、まず正方形の板素材30を用意し、この板素材30の一方の端面14に対して図10中の斜線で示す領域を圧縮すると同時に、他方の端面24の中央領域および外周領域を同時に圧縮する。この成形状態を図11に示す。本実施例の金型は、先の実施例に対し、下型パンチ26の中央部を貫通する下型丸パンチ31をさらに具えており、下型パンチ26の成形面25には正六角形の窪み32が形成されている。
【0029】
本実施例による板素材30の塑性流動過程を図12〜図14に示す。図12は圧縮成形開始状態を表し、図13はその成形途中を表し、図14は成形完了時の状態を表している。
【0030】
これに対し、板素材30の一方の端面14側のみ圧縮成形した場合、この時の成形状態を図15に示す。すなわち、板素材30の他方の端面24が平坦であって、この平坦な端面24からフランジ部28が延在するような加工を行った場合、この時の板素材の塑性流動過程を図16〜図19に示す。図16は圧縮成形開始状態を表し、図17および図18はその成形途中を表すが、板素材の他方の端面24側に反りが発生していることが理解されよう。また、図19は成形完了時の状態を表しているが、上述した反りによって板素材30の他方の端面24側に巻き込み傷33が発生している。
【0031】
このように、板素材30をほぼその板厚方向上下対称に加圧することにより、反りや巻き込み傷のない厚肉のミラーブランクを得ることができる。また、圧延シート材から板素材30を板取りする際に、板素材30の輪郭寸法をそれほど正確に設定する必要がない上、圧延シート材の廃材をまったくなくすことができる。
【0032】
【発明の効果】
表裏面の少なくとも一方にある凹部と、多角形状をなす複数の平坦面と、外周にあるフランジ部とを有する本発明の板状部材の製造方法によると、製造される板状部材の最大板厚よりも薄い板厚の板状素材の表裏面の少なくとも一方を凹部と対応した所定形状に圧縮してこの表裏面の少なくとも一方の残りの部分を圧縮方向と逆方向に流動させ、板状部材の板厚方向に沿った中間部分にフランジ部が形成されるように、板状部材を成形するようにしたので、プレス加工の場合に発生する「ダレ」の部分を見込んで板厚を余分に厚く設定する必要がなく、しかも材料欠陥のない高剛性の板状部材を製造することができる。
【0035】
板状部材を回転多面鏡の中間加工製品として用い、凹部を板状部材の中央部の円形領域およびこれを同心円状に囲む環状領域に形成すると共に円形領域にある凹部を板状部材の表裏両面に形成することにより、環状領域に形成される凹部をバランス修正用ウエイト接着溝として用いることができ、円形領域に形成された凹部をモータ軸嵌合穴として後加工すると共にフランジ部を除去して平坦面を鏡面に仕上げるまでの2次加工に要する時間が短縮され、生産効率を改善することができる。
【0036】
本発明の回転多面鏡によると、本発明の第1の形態による板状部材のフランジ部を多角形状をなす複数の平坦面から打ち抜き、多角形状をなす複数の平坦面を切削加工した後、鏡面となるように仕上げ加工を行うことによって製造するので、回転多面鏡を効率よく生産することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の対象となる回転多面鏡の中間加工製品としてのミラーブランクの一例を表す平面図である。
【図2】図1中のII−II矢視断面図である。
【図3】図1に示したミラーブランクに対応する板素材の外観を表す斜視図である。
【図4】図3に示した板素材をシート材から打ち抜く場合の一例を示す作業概念図である。
【図5】図3に示した板素材を正六角棒状材から切り出す場合の一例を示す作業概念図である。
【図6】図7および図8と共に図1に示したミラーブランクの成形過程を表す作業概念図であり、成形開始直前の状態を表す。
【図7】図6および図8と共に図1に示したミラーブランクの成形過程を表す作業概念図であり、成形途中の状態を表す。
【図8】図6および図7と共に図1に示したミラーブランクの成形過程を表す作業概念図であり、成形完了の状態を表す。
【図9】本発明の対象となる中間加工製品としてのミラーブランクの他の一例の外観を表す斜視図である。
【図10】図9に示したミラーブランクを製造するための板素材に対する圧縮領域を表す平面図である。
【図11】図9に示したミラーブランクの成形状態を表す作業概念図である。
【図12】図13および図14と共に図9に示したミラーブランクの成形過程を材料の流線と共に表す作業概念図であり、成形直前の状態を表す。
【図13】図12および図14と共に図9に示したミラーブランクの成形過程を材料の流線と共に表す作業概念図であり、成形途中の状態を表す。
【図14】図12および図13と共に図9に示したミラーブランクの成形過程を材料の流線と共に表す作業概念図であり、成形完了の状態を表す。
【図15】図9に示したミラーブランクとの比較のため、他の形状のミラーブランクの成形状態を表す作業概念図である。
【図16】図17〜図19と共に図15に示した比較用のミラーブランクの成形過程を材料の流線と共に表す作業概念図であり、成形直前の状態を表す。
【図17】図16,図18および図19と共に図15に示した比較用のミラーブランクの成形過程を材料の流線と共に表す作業概念図であり、成形初期の状態を表す。
【図18】図16,図17および図19と共に図15に示した比較用のミラーブランクの成形過程を材料の流線と共に表す作業概念図であり、成形途中の状態を表す。
【図19】図16〜図18と共に図15に示した比較用のミラーブランクの成形過程を材料の流線と共に表す作業概念図であり、成形完了の状態を表す。
【図20】本発明の対象となった回転多面鏡に対応するミラーブランクの一例を表す平面図である。
【図21】図20中のXXI−XXI矢視断面図である。
【図22】図21中の矢視XXII部の抽出拡大断面図である。
【符号の説明】
10 ミラーブランク
11 平坦面
12 モータ軸嵌合穴
13 バランス修正用ウエイト接着溝
14 ミラーブランクの一方の端面
15 板素材
16 圧延シート材
17 キャリア
18 パイロット穴
19 ダレ
20 棒材
21 成形面
22 溝パンチ
23 丸パンチ
24 ミラーブランクの他方の端面
25 成形面
26 下型パンチ
27 ダイ
28 フランジ部
29 ミラーブランク
30 板素材
31 下型丸パンチ
32 窪み
33 巻き込み傷
t 板素材の厚み
T ミラーブランクの最大厚み

Claims (5)

  1. 表裏面の少なくとも一方にある凹部と、多角形状をなす複数の平坦面と、外周にあるフランジ部とを有する板状部材を製造する方法であって、
    製造される板状部材の最大板厚よりも薄い板厚の板状素材を用意するステップと、
    前記板状素材の表裏面の少なくとも一方を前記凹部と対応した所定形状に圧縮してこの表裏面の少なくとも一方の残りの部分を圧縮方向と逆方向に流動させ、板状部材の板厚方向に沿った中間部分にフランジ部が形成されるように、板状部材を成形するステップと
    を具えたことを特徴とする板状部材の製造方法。
  2. 板状部材が回転多面鏡の中間加工製品であることを特徴とする請求項に記載の板状部材の製造方法。
  3. 前記凹部は、板状部材の中央部の円形領域およびこれを同心円状に囲む環状領域に形成されていることを特徴とする請求項に記載の板状部材の製造方法。
  4. 円形領域にある凹部は、板状部材の表裏両面に形成されることを特徴とする請求項に記載の板状部材の製造方法。
  5. 請求項から請求項の何れかに記載の方法によって製造された板状部材の前記フランジ部を前記多角形状をなす複数の平坦面から打ち抜き、前記多角形状をなす複数の平坦面を切削加工した後、鏡面となるように仕上げ加工を行うことによって製造された回転多面鏡。
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