JP4396861B2 - 電源回路 - Google Patents

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Description

本発明は、電源回路に関し、特にスイッチングトランスの出力電圧の一を一次側に帰還し、この帰還電圧に基づいて上記スイッチングトランスのスイッチング制御を行う電源回路に関する。
従来、所定のデバイスに供給する電圧が落ち込む可能性があるときは、電源電圧供給を安定させるために、供給電圧の落ち込むタイミングにあわせて複数の電源電圧供給ラインをトランジスタで切り替えたり(たとえば特許文献1)、供給電圧が切り替わるタイミングにあわせてレギュレータICのオン/オフをマイコン制御したりすることにより行っていた(たとえば特許文献4)。
また、2系統の電源供給元を有しつつ、通常は一方から直接電源供給を行い、この一方の電源供給が低下した時もしくは大電流供給が必要な時は、逆方向に接続されたツェナダイオードを介して接続された他方から、ツェナ降伏により電源電圧を供給することも知られている(たとえば特許文献2や特許文献3)。
実用新案登録第3110950号 特開平10−150723 実開平1−115380 実用新案登録第3120526号
上述の特許文献1や特許文献4のように電源供給ラインの切り替えを行うと、電源供給に落ち込みが出たり、制御タイミングが難しかったりなどの問題があった。特に、電源投入/待機、などの予め予想された切り替えであればタイミング制御可能であるが、意図しない電源の落ち込みなどには対応できなかった。また、切り替えを行うにはトランジスタなどの切り替え素子を追加する必要もあり、コスト上昇を免れなかった。
また、特許文献2や特許文献4のようにレギュレータを使用すると、発熱が大きいためヒートシンクなどの熱対策が必要となり、回路設計に不利であるとともに、発熱に消費する電力が無駄になっていた。この発熱の問題は、特許文献3のようにツェナダイオードを使用した場合でも同じく存在する。
本発明は、上記課題にかんがみてなされたもので、外部(たとえばマイコン)からの制御を必要とせず、電源供給の落ち込みと発熱を回避し、コストを抑えることが可能な電源回路の提供を目的とする。
上記課題を解決するために、本発明のインバータ回路への電圧供給安定化回路では、スイッチングトランスの出力電圧の一を一次側に帰還し、この帰還電圧に基づいて上記スイッチングトランスのスイッチング制御を行う電源回路において、
電源投入時には第1電圧を出力し、待機時には第4電圧を出力する上記スイッチングトランスの第1出力端子と、
電源投入時には第2電圧を出力し、待機時には第5電圧を出力する上記スイッチングトランスの第2出力端子と、
上記第1出力端子から電圧供給されて第3電圧を出力する第1レギュレータと、
上記第2出力端子と上記第1レギュレータの何れか一方から電圧供給されて第6電圧を出力する第2レギュレータと、
上記第2レギュレータから上記第1レギュレータへの逆流を防止するダイオードと、
上記第2レギュレータから上記第2出力端子への逆流を防止するダイオードと、
を備え、
上記第1出力端子の出力電圧を上記帰還電圧とし、
上記各電圧が、第1電圧>第4電圧>第3電圧>第6電圧、第2電圧>第5電圧、第1電圧>第2電圧、第4電圧>第5電圧、第2電圧>第3電圧>第6電圧、なる大小関係を満たし、
電源投入状態から待機状態へ移行する過渡状態において、上記第2出力端子から出力される電圧が上記第3電圧よりも低下すると上記第2定電圧回路が上記第1定電圧回路の出力する第3電圧に基づいて上記第6電圧を出力する構成としてある。
また、上記課題を達成するために本発明の電圧供給安定化回路では、スイッチングトランスの出力電圧の一を1次側に帰還し、この帰還電圧に基づいて上記スイッチングトランスのスイッチング制御を行う電源回路において、
電源投入時には第1電圧を出力し、待機時には第4電圧を出力する上記スイッチングトランスの第1出力端子と、
電源投入時には第2電圧を出力し、待機時には第5電圧を出力する上記スイッチングトランスの第2出力端子と、
上記第1出力端子から電圧供給されて第3電圧を出力する第1定電圧回路と、
上記第2出力端子と上記第1定電圧回路の何れか一方から電圧供給されて第6電圧を出力する第2定電圧回路と、
上記第2定電圧回路から上記第1定電圧回路への逆流を防止するダイオードと、
上記第2定電圧回路から上記第2出力端子への逆流を防止するダイオードと、
を備え、
上記第1出力端子の出力電圧を上記帰還電圧とし、
上記各電圧が、第1電圧>第4電圧>第3電圧>第6電圧、第2電圧>第5電圧、第1電圧>第2電圧、第4電圧>第5電圧、第2電圧>第3電圧>第6電圧、なる大小関係を満たし、
電源投入状態から待機状態へ移行する過渡状態において、上記第2出力端子から出力される電圧が上記第3電圧よりも低下すると上記第2定電圧回路が上記第1定電圧回路の出力する第3電圧に基づいて上記第6電圧を出力する構成としてある。
すなわち、電源投入時には、スイッチングトランスの第1出力端子から出力された第1電圧は第1定電圧回路で第3電圧に降圧されつつ第2定電圧回路に入力され、同様にスイッチングトランスの第2出力端子から出力された第2電圧も第2定電圧回路に入力され、第2定電圧回路には第3電圧と第2電圧のいずれか高圧のものが入力される。そして第2定電圧回路では、入力された電圧を第6電圧に降圧して供給対象に供給する。
また、待機時には、スイッチングトランスの第1出力端子から出力された第4電圧は第1定電圧回路で第3電圧に降圧されつつ第2定電圧回路に入力され、同様にスイッチングトランスの第2出力端子から出力された第5電圧を第2定電圧回路に入力され、第2定電圧回路は第3電圧と第5電圧のいずれか高圧のものが入力される。そして第2定電圧回路では、入力された電圧を第6電圧に降圧して供給対象に供給する。
このように構成すると、スイッチングトランスの出力が低下したときに好適となる。具体的には、通常の各電圧の関係は、第1電圧>第4電圧>第3電圧>第6電圧、第2電圧>第5電圧、第1電圧>第2電圧、第4電圧>第5電圧、第2電圧>第3電圧>第6電圧、なる大小関係であるが、電源投入状態から待機状態へ移行する過渡状態においてスイッチングトランスの出力が低下したときなどに、上記第電圧が上記第3電圧よりも低下することがある。このようなことは、スイッチングトランスの出力を変化させた過渡状態や電源回路への電源供給が不安定な場合、節電のためにスイッチングトランス全体の出力を低下させた場合などに生ずる。このような時、従来であれば第2定電圧回路に入力する電圧をスイッチング回路などで切り換える必要があったが、本構成では切り換えを行わずとも自動的かつ遅滞無く(シームレスに)電圧供給元が上記第1定電圧回路の出力する第3電圧に切り換わり、第2定電圧回路への電圧供給が継続され続ける。
また、上記スイッチングトランスが上記第1電圧もしくは第4電圧に基づいて帰還制御される構成に対して、本発明を適用するとさらに好適である。上記構成において、通常は第2電圧が第2レギュレータICに供給されているため、上記第1出力端子には負荷がかかっておらず、第2出力端子にのみ負荷がかかっている。従って、スイッチングトランス全体の出力を減少させると、第1出力端子の出力より第2出力端子の出力の落ち込みの方が大きく、第2出力端子が第2定電圧回路に対して一時的に十分な電圧を供給できなくなるといった過渡現象が生ずることがある。よって、通常は第1出力端子に比べて低出力第2出力端子の出力電圧に基づく電圧をインバータ回路に供給しつつ、一時的に第2出力端子の出力電圧が落ち込んだときのみ第2出力端子より高出力第1出力端子の出力電圧を使用すると、通常時の消費電力を抑え、かつ通常時の第1定電圧回路の発熱を抑えることが出来る。
また、上記第1定電圧回路と上記第2定電圧回路のいずれかまたは組み合わせは、レギュレータICで実現される構成とすると好適である。すなわち、上記第1および第2定電圧回路がレギュレータICで実現されると、電圧供給安定化回路の回路構成がシンプルになり回路設計が容易になる。また、回路素子の配置に必要な基板面積も減少し、本発明の電圧供給安定化回路を使用する電気電子機器のコンパクト化に寄与する。
以上説明したように本発明によれば、外部からの制御による切り換えを行わずとも自動的かつ遅滞無く(シームレスに)電圧供給元が切り換わり、第2定電圧回路への電圧供給が継続され続けるため、電源供給の落ち込みと発熱を回避し、コストを抑えることが可能な電圧供給安定化回路を提供することが可能となる。
そして請求項にかかる発明によれば、電圧供給安定化回路の回路構成がシンプルになり回路設計が容易になる。また、回路素子の配置に必要な基板面積も減少し、本発明の電圧供給安定化回路を使用する電気電子機器をコンパクト化することが出来る。
さらに請求項1のような、より具体的な構成において、上述した請求項2,3の各発明と同様の作用を奏することはいうまでもない。
以下、下記の順序に従って本発明の実施形態を説明する。
(1)液晶テレビジョンの構成:
(2)電圧供給安定化回路の構成と作用:
(3)まとめ:
(1)液晶テレビジョンの構成:
以下、図1〜3を参照しつつ、本発明の電圧供給安定化回路20について、この回路を適用して具体化した液晶テレビジョンを例にとって説明する。図1は液晶テレビジョン10の構成(概略構成)を説明するブロック図、図2は液晶テレビジョン10の電源回路10jの内部のスイッチングトランス14から出力される電圧供給安定化回路20を示した回路図、図3は電圧供給安定化回路20の各所の電位変化を電源投入/待機に関連付けて示したタイミングチャートである。本実施例は、液晶テレビジョン10のインバータ回路10fの前段に電圧供給安定化回路20を適用した例であるが、むろん、チューナや他の回路への電源供給の際にも適用可能であるし、液晶テレビジョン10に限らず安定した電源供給を必要とする電気電子機器であればいかなるものにも適用可能であることは言うまでも無い。
図1において、液晶テレビジョン10は、本体の動作を制御するマイコン10hと、アンテナで受信されるテレビ放送信号から選択されているチャンネルのテレビ放送信号を抽出して出力するチューナ10aと、チューナ10aが出力したテレビ放送信号に基く映像を液晶パネル10eに表示させる映像処理部10dと、チューナ10aが出力したテレビ放送信号に基く音声をスピーカ10cから出力する音声処理部10bと、リモコン12から送信されてきた操作コマンドを受信してこの操作コマンドに対応する制御コマンド(電圧信号)をマイコン10hに出力するリモコン受信部10iと、液晶テレビジョン10の各部に電源電圧を供給する電源回路10jと、液晶パネル10eの背後から光を照射するバックライト10g、およびバックライト10gに電源を供給するインバータ回路10fから構成されている。
上記構成において、マイコン10hは、リモコン受信部10iから受信した制御コマンド(電圧信号)に応じて、P−ON−H信号(液晶テレビジョン10の電源投入/待機を制御する信号)などの制御信号を出力することにより各部を制御している。
また、電源回路10jには外部より商用電源(例えば、AC100V)が供給されており、供給された電源電圧を各種電圧に変換して、液晶テレビジョン10の各部に動作電源として供給している。中でもインバータ回路10fには、電源回路10jからの電源電圧が後述する電圧供給安定化回路20を介して供給されている。
(2)電圧供給安定化回路の構成と作用:
図2には、電源回路10jのスイッチングトランス14の出力が電圧供給安定化回路20に入力され、電圧供給安定化回路20で安定化された電圧が出力される部分を示してある。この電源回路10jのスイッチングトランス14の前段には、入力された交流電圧を整流する整流回路や、帰還(フィードバック)された出力端子Out1の電圧に基づいてスイッチングトランス14に入力する電圧をPWM制御する制御部などが備えられている。以下の記述および図2に記載するスイッチングトランス14の出力端子から出力される電圧は、目安であり、動作状況では上下する。具体的には、B点における電圧を10V/3V(電源投入時/待機時)としてあるが、8V/3Vとなることもありうる。また、各電圧の大小関係さえ変わらなければ、回路構成次第で様々な値をとりうることは言うまでも無い。また、以下の記述ではスイッチングトランスの出力や各レギュレータへの入力電圧や出力電圧を固定値で記載するが、無論これらは目安の値であり、温度、電流、使用する回路素子などの動作条件により上下する。
このスイッチングトランス14は、少なくとも、スイッチングトランス14の帰還制御に使用される電圧(図2では電源投入時22V(第1電圧)、待機時8V(第4電圧))と、同第電圧より低い電圧(図2では電源投入時10(第2電圧)、待機時3V(第5電圧))とを各々出力する端子(図2では、順に出力端子Out1、Out2)を有する。
また、電圧供給安定化回路20は、少なくとも、スイッチングトランス14の出力端子Out1より出力された第1電圧もしくは第4電圧を第電圧(図2では5V)に降圧する第1定電圧回路(図2ではレギュレータIC1)と、スイッチングトランス14の出力端子Out2より出力された第2電圧もしくは第5電圧電圧のいずれかが入力されて第電圧(図2では3.3V)を出力する第定電圧回路とから構成される。
そして、電圧供給安定化回路20は、少なくとも、出力端子Out1の出力電圧(図2では電源投入時22V、待機時8V)を第1定電圧回路(図2ではレギュレータIC1)で出力端子Out2の出力電圧(図2では電源投入時10V、待機時3V)より低い第電圧(図2では5V)に降圧しつつ第2定電圧回路(図2ではレギュレータIC2)に入力し、出力端子Out2の出力電圧を逆流防止のダイオードD3を介して第電圧と同じく第2定電圧回路に入力し、通常(本実施例では電源電源投入時)は第2電圧(ここでは10V)を第2定電圧回路にて第電圧(ここでは5V)より低い第電圧(ここでは3.3V)に降圧して供給対象(本実施例ではインバータ回路10f)に供給しつつ、出力端子Out2の出力圧が電圧よりも低下すると(本実施例では待機時において3Vとなる場合)第電圧(ここでは5V)を第2定電圧回路(図2ではレギュレータIC2)にて第電圧(ここでは3.3V)に降圧して供給対象に供給する。
具体的には、主として電圧供給安定化回路20は、逆流防止のダイオードD1,D2,D3,D4と、レギュレータIC1と、レギュレータIC2と、から構成される。スイッチングトランス14の出力端子Out1(第1出力端子)からレギュレータIC1(第1レギュレータ)へはダイオードD1(第1ダイオード)で順方向接続され、レギュレータIC1の出力からレギュレータIC2(第2レギュレータ)へはダイオードD2(第2ダイオード)で順方向接続される。そして、レギュレータIC2の出力はインバータ回路10fに入力される。
また、スイッチングトランス14の出力端子Out2(第2出力端子)からレギュレータIC2へは、ダイオードD4(第4ダイオード)とダイオードD3(第3ダイオード)の順に直列かつ順方向で接続される。さらにダイオードD3のアノードからは音声処理部10bへの電源供給ラインが出ている。
レギュレータIC1およびレギュレータIC2は、電圧が入力されるin端子と、電圧を出力するout端子と、グランドに接続されるGND端子(COM端子)とを備えている。レギュレータIC1は、電圧をin端子より5V以上の電圧(図2では電源投入時22V、待機時8V)が入力され、out端子より5Vを出力し、GND端子から対グランドに2つのダイオードが直列に接続されている。また、レギュレータIC2は、in端子より3.3V以上の電圧(図2では電源投入時10V、待機時5V)が入力され、out端子より3.3Vを出力する。またCOM端子(GND端子)から対グランドに抵抗が接続されつつ、in端子とout端子が抵抗で接続される。
上記構成により、出力端子Out1の出力はダイオードD1を介してレギュレータIC1に入力され、レギュレータIC1の出力はダイオードD2を介してレギュレータIC2に入力される。また、出力端子Out2の出力はダイオードD4,D3を介してIC2に入力される。同時に、出力端子Out2の出力はダイオードD4を介して音声処理部10bに供給される。すなわちレギュレータIC2へは、図2のC点を介して出力端子Out1および出力端子Out2から電圧が供給されているため、レギュレータIC2へ入力される電圧はレギュレータIC1の出力と出力端子Out2の出力のいずれか電圧の高い方と言える。そして、レギュレータIC2は入力されたいずれか高い方の電圧に基づいて出力をインバータ回路10fに供給する。
以下、上記構成からなる本実施形態の動作を図3のタイミングチャートを参照しつつ説明する。図3のA点、B点、C点、D点はそれぞれ図2のA、B、C、Dに対応する。
ユーザが液晶テレビジョン10を視聴中にリモコンの電源ボタンを押圧操作すると同操作に対応するリモコン信号が発信され、リモコン受信部が同リモコン信号を受信する。そしてリモコン受信部からマイコン10hへ制御コマンドが出力される。液晶テレビジョン10が電源投入時は、マイコン10hは電源回路10jに制御信号P−ON(パワーオン、電源投入)を出力しているが、リモコン受信部から制御コマンドを受信すると、制御信号S/B(スタンバイ、待機)の出力を開始する。
電源回路10jに制御信号P−ON入力中は、出力端子Out1から22Vが出力されるとともに出力端子Out2からは10Vが出力される。このとき図2の各点の電位は、A点で22V、B点で10V、C点で10V、D点で3.3Vとなる。つまり、出力端子Out1からC点に対しては電流は流れず、出力端子Out2からC点を経由してレギュレータIC2の入力端子に電流が流れる。従ってC点にはダイオードD4およびD3を介して出力端子Out2からの電圧が供給されるため、出力端子Out1からC点へは電流が流れない。従ってレギュレータIC1にも電流が流れることは無く、レギュレータIC1から発熱することは無い。
一方、電源回路10jに制御信号S/Bが入力されると、出力端子Out1からは8Vを出力するとともに出力端子Out2からは3Vを出力する。このとき図2の各点の電位は、A点で8V、B点で3V、C点で5V、D点で3.3Vとなる。つまり、出力端子Out2からC点へは電流が流れず、出力端子Out1からレギュレータIC1で降圧された電流がC点へ流れる。ここで、出力端子Out2はC点より低電位であるが、ダイオードD3の整流作用でC点から出力端子Out2へは電流は流れず、C点からレギュレータIC2の入力端子へ電流が流れる。従って、レギュレータIC1には電流が流れるため発熱するが、供給電圧が低いため(P−ON時と比べて)発熱量は少なく、安定した電圧供給できる。
以上より、P−ON時もS/B時もレギュレータICに一定電圧(図2では3.3V)以上の電圧を供給することが可能となる。よって、意図的にスイッチング回路などので電源の供給元を切り換えることをせずとも、P−ONとS/Bの切換時に遅滞無く(途切れる事無く)電源の供給元が切り換わり、レギュレータIC2に一定電圧以上の電圧が供給され続けるため、供給先(本実施例ではインバータ回路10f)に不具合(本実施例ではバックライトが消えるなど)が生ずることがない。
(3)まとめ:
つまり、スイッチングトランス14は電源投入時22V/待機時8Vを出力する端子と電源投入時10V/待機時3Vを出力する端子とを有し、22Vまたは8VがレギュレータIC1で5Vに降圧されつつレギュレータIC2に入力され、10Vまたは3VがレギュレータIC2に入力され、電源投入時は10VをレギュレータIC2が3.3Vに降圧してインバータ回路10fに供給し、待機時は8VをレギュレータICで3.3Vに降圧してインバータ回路10fに供給する。よって、マイコン10hからの制御を必要とせず、電源供給の落ち込みと発熱を回避し、コストを抑えることが可能な液晶テレビジョン10のインバータ回路への電圧供給安定化回路20を提供できる
なお、本発明は上記実施例に限られるものでないことは言うまでもない。当業者であれば言うまでもないことであるが、
・上記実施例の中で開示した相互に置換可能な部材および構成等を適宜その組み合わせを変更して適用すること
・上記実施例の中で開示されていないが、公知技術であって上記実施例の中で開示した部材および構成等と相互に置換可能な部材および構成等を適宜置換し、またその組み合わせを変更して適用すること
・上記実施例の中で開示されていないが、公知技術等に基づいて当業者が上記実施例の中で開示した部材および構成等の代用として想定し得る部材および構成等と適宜置換し、またその組み合わせを変更して適用すること
は本発明の一実施例として開示されるものである。
液晶テレビジョンの構成(概略構成)を説明するブロック図である。 液晶テレビジョンの電源回路の内部のスイッチングトランスから出力される電圧供給安定化回路を示した回路図である。 電圧供給安定化回路の各所の電位変化を電源投入/待機に関連付けて示したタイミングチャートである。
符号の説明
10…液晶テレビジョン
10a…チューナ
10b…音声処理部
10c…スピーカ
10d…映像処理部
10e…液晶パネル
10f…インバータ回路
10g…バックライト
10h…マイコン
10i…リモコン受信部
10j…電源回路
12…リモコン
14…スイッチングトランス
IC1、IC2…レギュレータ
D1、D2、D3、D4…ダイオード
Out1、Out2…出力端子

Claims (3)

  1. スイッチングトランスの出力電圧の一を一次側に帰還し、この帰還電圧に基づいて上記スイッチングトランスのスイッチング制御を行う電源回路において、
    電源投入時には第1電圧を出力し、待機時には第4電圧を出力する上記スイッチングトランスの第1出力端子と、
    電源投入時には第2電圧を出力し、待機時には第5電圧を出力する上記スイッチングトランスの第2出力端子と、
    上記第1出力端子から電圧供給されて第3電圧を出力する第1レギュレータと、
    上記第2出力端子と上記第1レギュレータの何れか一方から電圧供給されて第6電圧を出力する第2レギュレータと、
    上記第2レギュレータから上記第1レギュレータへの逆流を防止するダイオードと、
    上記第2レギュレータから上記第2出力端子への逆流を防止するダイオードと、
    を備え、
    上記第1出力端子の出力電圧を上記帰還電圧とし、
    上記各電圧が、第1電圧>第4電圧>第3電圧>第6電圧、第2電圧>第5電圧、第1電圧>第2電圧、第4電圧>第5電圧、第2電圧>第3電圧>第6電圧、なる大小関係を満たし、
    電源投入状態から待機状態へ移行する過渡状態において、上記第2出力端子から出力される電圧が上記第3電圧よりも低下すると上記第2レギュレータが上記第1レギュレータの出力する第3電圧に基づいて上記第6電圧を出力することを特徴とする電源回路。
  2. スイッチングトランスの出力電圧の一を1次側に帰還し、この帰還電圧に基づいて上記スイッチングトランスのスイッチング制御を行う電源回路において、
    電源投入時には第1電圧を出力し、待機時には第4電圧を出力する上記スイッチングトランスの第1出力端子と、
    電源投入時には第2電圧を出力し、待機時には第5電圧を出力する上記スイッチングトランスの第2出力端子と、
    上記第1出力端子から電圧供給されて第3電圧を出力する第1定電圧回路と、
    上記第2出力端子と上記第1定電圧回路の何れか一方から電圧供給されて第6電圧を出力する第2定電圧回路と、
    上記第2定電圧回路から上記第1定電圧回路への逆流を防止するダイオードと、
    上記第2定電圧回路から上記第2出力端子への逆流を防止するダイオードと、
    を備え、
    上記第1出力端子の出力電圧を上記帰還電圧とし、
    上記各電圧が、第1電圧>第4電圧>第3電圧>第6電圧、第2電圧>第5電圧、第1電圧>第2電圧、第4電圧>第5電圧、第2電圧>第3電圧>第6電圧、なる大小関係を満たし、
    電源投入状態から待機状態へ移行する過渡状態において、上記第2出力端子から出力される電圧が上記第3電圧よりも低下すると上記第2定電圧回路が上記第1定電圧回路の出力する第3電圧に基づいて上記第6電圧を出力することを特徴とする電源回路。
  3. 上記第1定電圧回路と上記第2定電圧回路の少なくとも一方は、レギュレータICで実現される請求項2に記載の電源回路。
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