JP4394863B2 - ガス含有アルコール飲料の注出方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ガス含有アルコール飲料の注出方法に関し、更に詳しくは、ビール、発泡酒のように、ジョッキ等の容器に注いだ際に、その液面に、含有するガスを発泡させて適正量の泡層を形成させる場合に、短時間でかつ容易に泡層を形成することを可能とする注出方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
例えば、ビールをジョッキに注ぐと、ビールに含有されている炭酸ガスが発泡し、液面に泡層を形成する。この泡層の存在は、単に見栄えを良くするという効果だけでなく、ビールと空気との接触を妨げることにより、ビールの酸化を防止し、ビールの美味さを持続するという効果を有する。上記双方の効果を満足させるために、ビールを容器に注いだ際の、泡層と液層(ビール)の割合は3:7〜4:6(泡層の厚さ:液層の厚さ)の範囲が一般に適正とされるが、注ぎ方によっては、すぐに消失してしまうような少量の泡しか形成されない状態や、逆に、泡だらけで肝心のビールが少ない状態となって適正量のビールが注出されないという状態となったりする。このように、ビールの注出に際しては、ビール層と泡層とが適正の割合となって注出されることが肝要である。
【0003】
ビールの注出装置であるサーバは、通常、炭酸ガスなどにより加圧された容器内にビールを貯蔵し、必要に応じて飲用容器に弁機構を備えた注出装置により注出するものである。このビールサーバは、ビールを注ぐ機能の他に泡付けの機能を有するものがある。このようなサーバでは、先ず、容器にビールを注ぎ、容器の6−7分程度まで注いだ後、残りの3−4分に上記泡付け機能を利用して泡のみを加える。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、この従来の注出方法では、先ず、ビールを注ぎ込むときに、理想的には発泡させないようにし、後の泡付け時に表面に泡層を形成する。従って、出来るだけ泡立たせないようにしてビールを注ぎ、なお且つ泡付けを行うため、注出時間がかかってしまい、また、熟練を要するという欠点を有していた。
【0005】
本発明は、上記従来の問題点を解消するためになされたものであり、短時間に効率的に適正量に泡付けした、ビールや発砲酒などのガス含有飲料を注ぐことを可能としたガス含有泡付け方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、ガス含有アルコール飲料が充填されガスにより加圧された貯蔵容器に接続され、泡注出と液注出を選択的に行うことのできる操作レバーと、飲用容器へガス含有アルコール飲料を注出する注出ノズルを備え、前記注出ノズルは、前記飲用容器の底部に達する長さを有する長ノズルである注出装置を使用して飲用容器へガス含有アルコール飲料を注出する方法であって、前記操作レバーの泡注出操作を選択して飲用容器の底部へ所定量の泡を供給する段階と、前記操作レバーの液注出操作を選択して前記飲用容器の底部に供給した泡内にガス含有アルコール飲料を供給して泡を増殖させて泡層を形成する段階と、
前記操作レバーの液注出操作を選択して形成された泡層の下部に前記長ノズルよりガス含有アルコール飲料を注入して前記泡層を上昇させる段階と、を有するガス含有アルコール飲料を注出することを特徴とする。
本発明は、泡付け機能を有するサーバにおいて、先ず泡付け機能を作動させて注出すべきビール、発泡酒などのガス含有飲料の泡を注出し、容器の底部に泡層を形成し、次に注出装置の注出ノズルをその泡層内に挿入して、液体を注入する。この際、液体の注出口は泡層内に挿入しておく。このようにしてガス含有アルコール飲料を注ぎ込むと、液は既に存在している泡層内に揉まれて更に液が発泡して泡層を増殖する。暫くすると泡層の下に形成された液部に液を注ぐ状態となり、液は泡を発泡しなくなり、液部が増加することになる。このようにして、泡層と液層とがバランスのとれた割合で容器に注がれる。
【0007】
また、本発明の特徴は、上記注出方法を達成するために、液体の注出ノズルの注出口が容器の底まで達すような長さを有する注出装置を使用することである。これは、容器の底に形成された泡層の中に飲料液を注入する必要があり、この泡層そのものは注出口を覆う程度の厚さ(数mm程度)であれば良い。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明をより詳細に説明するために図面に基づき本発明の実施の形態を示す。
【0009】
図1は本発明のガス含有アルコール飲料の注出方法(以下、単に「注出方法」という。)をビールの注出に適用した場合のビールの注出方法を実施するためのビール注出装置(以下、単に「注出装置」という。)の一実施例を示す。図1(A)は液及び泡が遮断状態にある場合、Bは泡を注出する状態、Cは液の注出状態にある場合を示す。
【0010】
注出装置1は、液注出ノズル12と泡注出用の泡付けノズル13を有する弁本体11からなる。弁本体11は図示しない炭酸ガスによって加圧された貯蔵容器であるビール樽に接続される弁座14を有する。弁本体11は内部に栓体15を備え、矢印(イ)−(ロ)方向へ移動可能に収容されている。
栓体15は、また、中央を貫通する細径の泡通路16を有し、その通路16の他端は弁17に連通している。栓体15の弁座14側には頭部18を有し、通常は弁本体11の弁座14への開口部19を閉鎖している。 弁17には弁体20が収容され、この弁体20は操作レバー21の下端部22に固定されており、操作レバー21の回動操作により弁17の弁室17a内で矢印(イ)−(ロ)方向へ移動可能とされている。なお、弁体20は弁室17a内で常に矢印(イ)方向にばね23により付勢されている。
【0011】
弁17の通路16の開口近傍には、弁室17aと泡付けノズル13とを連通する泡付け用貫通路17bを有する。泡の形成については、通路16を経たビールは弁室17aの先端部(通路開口側)の間隙から該貫通路17bを通過し、ノズル13に吹き出すことにより泡が形成される。この場合、通路16は直径2mm程度、貫通路17bは直径0.8mm程度とする。また、栓体15は操作レバー21により弁体20を介して、後述するように、矢印(イ)−(ロ)方向に移動される。
【0012】
本実施例の注出装置1は図示のごとく、液注出ノズル12は泡付けノズル13に比較して下方に長く延長されている。具体的には前述のように、ビールを注ぐビールジョッキの底部近くにまで届く長さとされている。
【0013】
以上の構成になる注出装置1の泡注出及び液注出の操作について説明する。
【0014】
図1Aの状態においては、操作レバー21は直立状態にあり、栓体15は弁座14内の頭部16が開口部19を閉鎖しており、したがって、弁座側からのビールは頭部16によって遮断されている。
【0015】
また、弁室17内の弁体20は栓体15内に形成された通路16を閉鎖している。したがって、この状態においては、ビール樽に接続された注出装置1を介して、ビールの液も泡も注出されない。
【0016】
[泡の注出]
図1Aの状態から図1Bに示すように操作レバー21を矢印(a)側に倒す。すると、操作レバー21の下端部22は矢印(ロ)側に移動し、それに伴い弁体20が矢印(ロ)方向に移動し、栓体15を貫く通路16を開く。するとビール樽内よりビールが通路16を通り弁体17aの隙間、貫通路17bを経て泡付けノズル13に排出されるが、貫通路17bは細径であるため、泡付けノズル13に排出される際には泡となって排出される。
【0017】
[液の注出]
次に、操作レバー21を図1Cに示すように矢印(b)方向へ倒す。すると、操作レバー21の下端部22に固定されている弁体20は矢印(イ)方向へ移動し、通路16を閉鎖し、更に、弁体20を介して栓体15を矢印(イ)方向に移動させる。すると、弁座14内で開口部19を閉鎖している頭部18が矢印(イ)方向へ、移動し、その結果、開口部19と頭部18との間に間隙Sが形成され、ビール樽と液注出ノズル12との間が連通状態となり、ビールが飲用容器であるジョッキ(図示せず)の底部近傍まで延びる液注出ノズル12を通して排出される。
【0018】
[ビールの注出方法]
次に、図2を参照し、上述の注出装置1を利用してジョッキ10にビールを注ぐ注出方法を説明する。
【0019】
先ず、注出装置1の液注出ノズル12及び泡付けノズル13をジョッキ10の開口部より内部に挿入した状態とする。この場合、上述のように、液注出ノズル12はジョッキ10の底部近傍にまで到達された状態となる。
【0020】
そこで、次に、図1Bにより説明した操作により、最初に泡付けノズル13より泡を注出し、図2Aに示すように、ジョッキの底に泡を注ぐ。この場合、泡の層厚は数mm程度でよい。次に、図1Cで説明した操作により、液注出ノズル12よりビール液をジョッキの底部に形成された泡層上に注ぐ(図2B)。すると予め形成された泡層が注がれたビール液により揉まれて泡層がさらに厚くなる。
【0021】
次に、ジョッキ10の底部近傍まで挿入されている液注出ノズル12よりビールを注出する。すると、ジョッキ下方に注入された液により既に形成された泡層が最上の層としてそのまま上昇し、注入されたビールから発生する泡とともに泡層を次第に厚くしながら液面が上昇する(図2C)。形成された泡層の最上部が略ジョッキ10の最上部に達した段階でビールの注入を終える(図2D)。これにより、適正量の泡層を形成した状態でジョッキ10にビールが注出され、ビールの注出操作が終了する。
【0022】
上述のように、本発明の一定手順による注出方法によれば、一定の泡層と液層の比率をもって容器にビールの注出が可能となり、微妙な操作や熟練を必要としない。したがって、本注出方法を使用することにより、ビールのジョッキ等の飲用容器への注出を機械化しても理想的な泡層を形成することが可能となる。
【0023】
図3は本発明の注出方法を実施するために使用する他の注出装置3を示す。図1の注出装置1は液注出ノズル12と泡付けノズル13を別個に有するものであるが、本注出装置3は、泡と液を共通ノズルから注入するようにしたものである。
【0024】
注出装置3は注出ノズル32を有する弁本体31を有する。なお、注出ノズル32はその延長部分である延長ノズル32aを取外し可能なパイプにより形成している。弁本体31は図示しないビール樽に接続され、弁本体31の開口部39に連なる弁座34と、弁本体31内に設けられた栓体35を有する。弁座34内に位置する栓体35の先端部には頭部38が栓体35の先端に設けられた棒部材37により取り付けられており、棒部材37は栓体35の移動に伴い頭部38に対して矢印(ロ)方向に移動可能とされている。頭部38の中央には細径の通路36が貫通して設けられおり、栓体35と頭部38との相対移動により通路36と開口部39との間で連通状態又は閉鎖状態が達成される。
【0025】
栓体35の後方において、操作レバー41の下端部42が連結されており、以下に示す操作レバー41の操作によって示すビールの注出がなされる。
【0026】
図3Aはビール樽との連通が遮断された初期状態を示す。即ち、操作レバー41は直立状態にあり、この場合、弁座34内の頭部38は弁座34への開口部39を塞いでいる。また、頭部38と栓体35は密着しており、通路36は弁本体31の内部とは連通状態にない。
【0027】
図3Aの状態から、図3Bに示すように、操作レバー41を矢印(a)方向に回動する。すると、操作レバー41の下端部42は栓体35を矢印(ロ)方向に移動させる。これにより、栓体35と弁座34内の頭部38は分離して間隙sが形成され、通路36と弁本体31の内部とは連通状態となり、通路36を経由して間隙Sより注出のズル32にビールが供給される。この時、間隙Sからノズル32への吹き出しによりビールは泡状となり、形成された泡は注出ノズル32より排出される。
【0028】
また、図3Cに示すように、操作レバー41を矢印(b)方向に倒すと、操作レバーの下端部42は栓体35を矢印(イ)方向に押し、栓体35の先端部は頭部38と当接した状態で、頭部38を矢印(イ)方向へ押す。これにより、弁座34内の頭部38と開口部39との間に比較的大きな間隙Sが形成され、この間隙Sを通じてビールが弁本体ないに供給され、注出ズル32経由して外部に取り出される。
【0029】
上述の注出装置3を使用して行うビールのジョッキへの注出は、図2で説明した手順と同様な手順で行う。即ち、図2Aに示すように、図3Bの操作によって先ず注出ノズル32よりジョッキ10の底に泡を注出する。ついで、ジョッキ10の底部に注出された泡にビールを供給し泡立ちを行わせ(図2B)、さらにビールを注出ノズルの延長ノズル32aよりジョッキ底部に注入して次第に液量を増加させるとともに、泡層を徐々に厚くし(図2C)、所定量のビールを注入した段階で注出を終了する(図3C)。
【0030】
上述のように、本発明による注出装置の液を注出するノズルは飲用容器の底部近傍に達する長さとされているが、注出ノズル32自体を延長し、すなわち、延長ノズル32aを注出ノズル32と一体に形成してもよい。また、この延長部をゴム製なのフレキシブル管とすることにより延長部のジョッキ内への出し入れが容易となり注出操作が容易となる。
【0031】
図4(A)は、図1に示した液注出ノズルと泡付けノズルを別口とした注出装置1の改良型の注出装置4を示す。注出装置4は、延長された液注出ノズル12の下端部にドーム状に形成した部材25を取り付けたものである。他の構成は図1に示した注出装置1と同じであるため、ここではそれらの説明は省略する。本発明による注出方法及び注出装置の使用に際しては、液注出ノズルをジョッキの底部近傍まで挿入することを必要とするが、ノズルをジョッキ底部にまで当接させた状態とすると、ノズル出口が塞がれてビール液がスムースに供給されなくなる状態となる。本実施形態のように、ノズル出口に部材25を取り付けることにより、ノズル出口とジョッキの底部との間で必要とされる間隔dを容易に確保することが可能となる。また、ノズルの先端に異物侵入防御網を設けることにより、異物や虫類の侵入を防ぐという衛生上の付加的な効果を得ることができる。
【0032】
図4(B)は部材を設ける代りにノズル先端部の開口部を傾斜して形成したものである。これによってもノズルの先端がジョッキ底部に当接した場合であっても、所定の間隔dを確保することができる。いずれにしても、ノズル出口とジョッキ底部とが密着しないようにノズルの先端に液流通可能なスペーサを設けたりノズル先端を加工する。
なお、上記の部材や傾斜状の開口部は、図1の注出装置1の液注出ノズルに限ることなく、図3に示した液注出ノズルと泡付けノズルを共通にした同口タイプの注出ノズルにも適用できることは言うまでもない。また、ノズル出口を斜めにカットすることにより容器底部との間隔dを確保するようにしてもよい。
【0033】
図5は本発明の注出方法を実施するための注出装置の種々の弁本体の例の概略構成を示すもので、弁機構の要部のみを示している。尚、ここに示す弁機構はいずれも、操作レバーを一方向に移動するのみで、泡付けと液注出とを行うようにしたものであり、その泡付けの機能を中心に説明するものである。
【0034】
先ず、図5Aの弁機構について説明すると、弁機構50は、弁座62を有する弁本体61と、内部に軸方向(矢印(イ)−(ロ)方向)に移動可能な栓体64とその栓体64の先端で弁座62内に位置する頭部65と、栓体64に下端部72が取り付けられている操作レバー71を基本的に備える。なお、本例では、弁本体内の弁座62に連通する開口部63に位置する栓体64は細径部64aと拡大径部64bを有している。
【0035】
操作レバーが図示の直立の状態においては、弁座62内の頭部65はそのパッキン部66により、弁本体61の内部の弁座62に連通する開口部63を閉鎖している。この状態において、操作レバー71を矢印(a)方向に若干量だけ倒すと、栓体64は矢印(イ)方向に僅かに移動し、同右図に示す状態となり、開口部63とパッキン66は離れ、弁本体の内部は栓体64の拡大径部64bと開口部63との間に僅かな間隙sを形成する。実際の設計においては、この間隙は0.05mm程度としている。この狭い間隙sを通してビールが弁本体61内に供給されるため、泡となって注出ノズル(図示せず)に供給される。更に、操作レバー71を矢印(a)方向に倒すと、開口部63は栓体64の細径部64aが位置することとなり、より大きな間隙が形成され、その間隙を通じてビール液が注出される。これにより、操作レバー71の単一方向の操作により、その操作量を調整することにより泡出し又は液の注出の切り換えを行うことができる。
【0036】
図5Bの弁機構51は、栓体64は細径部64aと拡大径部64bを有するが、図5Aと異なる点は、拡大径部64bは開口部63の内径と略同とされており、その拡大径部64bに泡用通路溝64cが形成されている点である。この構成においては、栓体64が矢印(イ)方向に移動すると、通路溝64cを通してビールが泡状となって弁本体61内に供給される。なお、この例では実際の設計においては、通路溝64cの深さは0.8mm程度である。
【0037】
図5Cの弁機構52は、図5Bと同様であるが、通路溝61aを拡大径部64bに対応する弁本体側に形成している。本例においても、栓体64が矢印(イ)方向に僅かに移動すると通路溝61aを通して泡が形成されつつ注入される。
【0038】
図5Dは、図5Cと同様に、通路溝62aが弁座62の取り付け部に形成されている。この例においては、栓体64が矢印(イ)方向に僅かに移動すると、通路溝62aを通して弁本体61の内部と連通状態となり、供給されるビールは泡となって弁本体61内に注入される。
【0039】
以上の弁機構50〜53はいずれも、操作レバー71の僅かな初期操作段階で泡付けを行い、更に操作レバーを操作することでビール液を注出することが可能となる。これらの弁機構を図3に示したような同口タイプの注出装置に適用することにより、より操作が簡単な泡付け機構を備えた注出装置を構成することができる。
【0040】
図6は、図5と同様の一方向のレバー操作により泡出しと液注出を行えるようにした他の弁機構の変形例を示す。
【0041】
弁機構54は栓体64の径拡大部64bに泡用通路64dが形成されている。また、栓体64の拡大径部64bの外周部にOリング64eが装着されている。
【0042】
図6(a)は弁機構が閉止状態となっている状態を示し、弁座62内の頭部65により通路が完全に閉止された状態となっている。
【0043】
この状態から栓体64を図6(b)に示す状態に矢印(イ)方向に若干移動させると栓体64の拡大径部に形成されていた通路64dが弁座62に内と連通状態となり、この通路64dを通り弁本体61の内部にビールが泡となって導入され注出ノズルに供給される。栓体64を更に矢印(イ)方向に図6(c)に示すように移動させると、栓体64の拡大径部64bの外周のOリング64eと弁本対61の内壁との間に間隙Sが形成され、この間隙Sを通ってビールが注出される。この弁機構64によっても、図5の弁機構50〜53と同様に同一の操作方向によるレバー操作で泡出しと液注出を行うことができる。
【0044】
図7は図3に示した種類の同口タイプの注出装置の一部を改良した注出装置4を示す。この注出装置4はビールを注出した後で注出装置内に残存するビールの後だれを防止する機能を注出装置の弁本体の横側に吸気穴を設けたものである。
【0045】
尚、本例の注出装置4は図3に示した注出装置3と基本的に同一の構成とされており、説明の便宜上図3の注出装置3と共通部分には同一の符号を付して説明する。図7のA,Bは、ビール注出が閉の状態を夫々平面図、側面図を、C,Dはビールの注出が開の場合の平面図、側面図を示す。
【0046】
注出装置4の弁本体31の側壁に一対の吸気穴45が形成されている。一方、栓体35は操作レバー41が取り付けられる拡大径部35aが所定の長さをもって形成されている。そして、この吸気穴45の形成されている位置は、栓体35がビールの注出が遮断されて状態(図7A,B)おいては、拡大径部35aによって遮断されない、即ち、外気が注出装置4の内部と連通する位置とされている。したがって、ビール注出の閉の状態A,Bにおいては、外気の導入により注出ノズル32より残存ビールが排出される。
【0047】
また、ビールを注出している状態C,Dにおいては、栓体35の拡大径部35aが吸気穴45を塞ぐ位置となり、注出装置4の内部と外気は遮断され、ビールの注出時にビールと外気とが接触することを防止する。
【0048】
図8は、本発明注出方法を実施するための注出装置に使用する注出ノズルを構成するための延長ノズルを示す。
【0049】
本実施例の延長ノズル8は、図3に示した延長ノズル32aのように、従来の短い注出ノズルに着脱自在としたものである。
【0050】
延長ノズル8は、短い従来の注出ノズルに取り付けるための取付部81と、取付部81に連なる同径部82と、同径部82に連なり、内径が徐々に拡大するテーパー部83により構成される。この延長ノズルは、全体として、注出ノズルに取り付けたとき、ビールを注出する容器の底部付近に達する長さを有する。
【0051】
延長ノズル8はシリコン樹脂などの透明又は半透明の樹脂製で一体成形され、取付部81の部分はやや肉厚に成形される。本実施例のノズル延長部8は全長が110mm、取付部81の長さが10mm、同径部82が40mm、テーパー部83が60mmとされている。また、取付部81及び同径部82のビール通路となる内径は直径10mm、テーパー部83の出口部84の内径が15mmとされている。
【0052】
この延長ノズル8を使用してビールを注出する場合、取付部81を注出ノズルの短い注出ノズルに取り付けて注出するが、その注出方法はこれまで述べてきた注出方法と特に変わるところはない。これまで述べた手順通り、容器の底部に、先ず泡を所定量注出し、次いで、延長ノズル8の先端を容器の底部付近まで挿入し、ビールを泡層の下部に注入していく。
【0053】
本実施例の延長ノズル8は、徐々に流路径が拡大するようにしてありため、ノズルを通して注入されるビールの流通速度が徐々に遅くなり、容器底部に注入されて底部に当たる際の発泡が抑制される。即ち、ノズルの流路径が同径の場合、ノズル出口から出るビール通路は急に拡大することとなり、ビールの流れに乱流が生じ、これによって発泡が促進され、結果として過剰の泡が注出されるといったおそれがある。
【0054】
本実施例のような流路径が徐々に拡大する延長部8を備えたノズルを使用すれば、特に、熟練を要することなく、ビール液注出時に過剰な泡の発生を防止、適正比率の泡とビール液を注出することが可能となる。
【0055】
上述のテーパー部を備える延長ノズル8は従来の短い注出ノズルに取り付けて使用することを予定して取付部を有するものであり、これによって、従来の短いノズルを有する注出装置をそのまま利用することができる利点がある。しかしながら、このように取付部を設けることなく。注出装置の注出ノズルと一体的に延長ノズルを形成するようにしてもよい。
【0056】
以上本発明の好ましい実施例について種々詳述したが、本発明は係る特定の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。
【0057】
【発明の効果】
以上詳述したところから明らかなように、本発明のガス含有アルコール飲料の飲用容器への注出方法によれば、特に微妙な操作や熟練を要することなく、泡層と液層とを理想的な比率で飲用容器に注出することができる。また、本発明の注出方法によれば、所定の手順を踏んで行うこととなるため、飲用容器の注出を機械化することが容易となる。
【0058】
また、本発明の注出方法は、液を注出するノズルを注出される飲用容器の底部近傍に達する長さとしている注出装置を使用するため、初めに飲用容器底部に形成した泡層内に液層を注入することが可能となり、本発明による注出方法を実現することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の注出方法を実施するための注出装置の一実施形態を示す図である。
【図2】 本発明の注出方法の各段階を示す図である。
【図3】 本発明の注出方法を実施するための他の注出装置を示す図である。
【図4】 本発明の注出方法を実施するための他の注出装置を示す図である。
【図5】 本発明の注出方法を実施するための注出装置の弁機構の変形例を示す図である。
【図6】 本発明の注出方法を実施するための注出装置の弁機構の他の変形例を示す図である。
【図7】 注出装置の後だれ防止機構を説明する図である。
【図8】 本発明の注出方法を実施するための延長ノズルを示す図である。
【符号の説明】
1 注出装置
8 延長ノズル
10 ジョッキ
11 弁本体
12 液注出ノズル
13 泡付けノズル
14 弁座
15 栓体
16 泡通路
21 操作レバー
32 注出ノズル
45 吸気穴

Claims (2)

  1. ガス含有アルコール飲料が充填されガスにより加圧された貯蔵容器に接続され、泡注出と液注出を選択的に行うことのできる操作レバーと、飲用容器へガス含有アルコール飲料を注出する注出ノズルを備え、前記注出ノズルは、前記飲用容器の底部に達する長さを有する長ノズルである注出装置を使用して飲用容器へガス含有アルコール飲料を注出する方法であって、
    前記操作レバーの泡注出操作を選択して飲用容器の底部へ所定量の泡を供給する段階と、
    前記操作レバーの液注出操作を選択して前記飲用容器の底部に供給した泡内にガス含有アルコール飲料を供給して泡を増殖させて泡層を形成する段階と、
    前記操作レバーの液注出操作を選択して形成された泡層の下部に前記長ノズルよりガス含有アルコール飲料を注入して前記泡層を上昇させる段階と、
    を有するガス含有アルコール飲料を注出する方法。
  2. 前記泡層の最上部が前記飲用容器の最上部に到達した後にガス含有アルコール飲料の注入を終了する段階を有する請求項1のガス含有アルコール飲料を注出する方法。
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