JP4389362B2 - 車両用ティルト式サンルーフ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、自動車のルーフに備えられるティルト式サンルーフに係り、詳しくはサンルーフパネルを閉位置に固定する技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の一般的なティルト式サンルーフは、ガラス製のサンルーフパネル、パネル開閉の回転軸を構成する左右一対のフロントヒンジ、パネル閉時の開き防止として後側中央に設定されるセンターロック及び左右一対のサイドリンク機構によって構成されている。
サイドリンク機構は、サンルーフパネルの開閉時において、開閉行程の中間の分岐点を境にして力の作用方向が反転するスプリングを用いたオーバーターン機構を備えており、開時にはサンルーフパネルをティルトアップされた上方位置に保持し、閉時にはサンルーフパネルを下方へ押さえ込むように働く。また、閉状態では、サンルーフパネルはボデー側に対して前側に設定された左右のフロントヒンジと、後側中央に設定されたセンターロックとの3点で固定される。
上記のように構成されるティルト式サンルーフにおいては、車両の高速走行時にサンルーフパネルは上方へ引っ張られるような力、すなわち吸い出され力を受ける。その場合、上記の固定点から最も離れている後側コーナー部が吸い出され力の影響を強く受けることになるが、これに対して従来の構造では、ガラス自体が持つ剛性とサイドリンク機構の抑え込みによって吸い出され変位を抑え、シールアウト(エアー漏れ)を生じさせない構造となっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
サンルーフの軽量化、低コスト化の目的で、サンルーフパネルをガラス製から樹脂製に転換しようとした場合、樹脂パネルは、ガラスに比べて剛性が低い関係で、上述の3点固定構造を採用したときは、固定点から離れているリヤコーナー部に関して、パネルの剛性とサイドリンク機構の抑え込み力だけでは、高速走行時の吸い出され変位を抑えきれないといった問題点がある。
そこで、樹脂パネルの剛性を上げるために、樹脂パネルに金属フレーム等の補強材を追加設定するといった対策が考えられるが、その場合には本来の目的である軽量化のメリットが小さくなり、あるいは達成されなくなる。
【0004】
本発明は、上述した従来の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、サンルーフパネルを樹脂パネルによって形成する場合において、樹脂化のメリットである軽量化を損なうことなく、高速走行時の吸い出され変位を抑えることができる車両用ティルト式サンルーフを提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記課題を達成するため、本発明に係る車両用ティルト式サンルーフは、特許請求の範囲の各請求項に記載の通りの構成を備えた。
従って、請求項1に記載の発明によれば、前側に設定されたフロントヒンジを回転軸として開閉するサンルーフパネルを有するティルト式サンルーフにおいて、サンルーフパネルの後側中央部をセンターロックにて閉位置に固定することに加え、後側コーナー部に設定された左右のサイドロックの係止部に対するフック部の係止によってサンルーフパネルのコーナー部を閉位置に固定することができる。このため、車両の高速走行時におけるサンルーフパネルの、特に後側コーナー部の吸い出され変位が抑えられる。
このことにより、サンルーフパネルをガラスから樹脂パネルに転換する場合において、サンルーフパネルの剛性アップのための補強が不要となり、軽量化、低コスト化を達成することができる。
【0006】
また、請求項2に記載の発明によれば、センターロック操作用としてセンターロックに備えられるハンドルによるロック操作及びロック解除操作に連動してサイドロックを作動できるので、操作性を向上することができる。
【0007】
また、請求項3に記載の発明によれば、サンルーフパネルの後側周縁部に沿って補強用のフレームを設けることによって、該サンルーフパネルの剛性を高めて特に、センターロックとサイドロックとの中間位置における吸い出され変位を効果的に抑えることができる。勿論、この場合の補強用のフレームは、上記中間部位に関して必要最小限の剛性を確保するために設定されるものであり、サンルーフパネルの軽量化を損なうものではない。
【0008】
ところで、車両用ティルト式サンルーフにおいては、サンルーフパネルの閉時には、該サンルーフパネルの外周縁部とボデー側開口部の内周縁との間に配置されるウエザーストリップの中空シール部を加圧して弾性変形(潰す)状態で密封する構成となっている。従って、サンルーフパネルを閉じるとき、該サンルーフパネルは閉じ切り直前よりも上部で止まることになる。
【0009】
このような場合においては、請求項4に記載した発明の構成、すなわち、サイドロックのロック操作時において、サイドロックフックのフック部が、サイドロックストライカに設けたフックガイドの傾斜面によって係止位置である係止部の下面に潜り込むように案内される構成を採用することによって、サイドロックにおけるサイドロックフックの係止作用が容易化されるとともに、サンルーフパネルを規定の閉じ切り位置へ移動することができる。
【0010】
また、請求項5に記載の発明によれば、サイドロックに横ずれ防止部を備えたことによって、サンルーフパネルの吸い出され変位に起因するサイドロックの不測のロック解除を防止できる。すなわち、サンルーフパネルが車幅方向に横長の長方形状であるとき、高速走行時における吸い出され力の影響で車幅方向の中央部が中高となる向きに湾曲する傾向がある。そして、このような現象で、サンルーフパネルのサイド部が内側へ変位し、それが原因でサイドロックのサイドロックフックがサイドロックストライカから外れて不測に解除するおそれがあるが、請求項5に記載の発明によれば、このような不具合を未然に防止することが可能となる。
【0011】
また、請求項6に記載の発明によれば、サンルーフパネルの開状態において、サンルーフパネルに設けられた開方向の動きを規制する第1のストッパと、センターロックのハンドル操作でボデー側に係止されて閉方向の動きを規制する第2のストッパとにより、サンルーフパネルを簡単な機構で開位置に保持することが可能なパネル保持機構を提供できる。
また、請求項7に記載の発明によれば、前側に設定されたフロントヒンジを回転軸として開閉するサンルーフパネルを有するティルト式サンルーフにおいて、サンルーフパネルの後側中央部をセンターロックにて閉位置に固定することに加え、後側コーナー部に設定された左右のサイドロックにてサンルーフパネルのコーナー部を閉位置に固定することができる。このため、車両の高速走行時におけるサンルーフパネルの、特に後側コーナー部の吸い出され変位が抑えられる。このことにより、サンルーフパネルをガラスから樹脂パネルに転換する場合において、サンルーフパネルの剛性アップのための補強が不要となり、軽量化、低コスト化を達成することができる。さらに、センターロック操作用としてセンターロックに備えられるハンドルによるロック操作及びロック解除操作に連動してサイドロックを作動できるので、操作性を向上することができる。また、サンルーフパネルの開状態において、サンルーフパネルに設けられた開方向の動きを規制する第1のストッパと、センターロックのハンドル操作でボデー側に係止されて閉方向の動きを規制する第2のストッパとにより、サンルーフパネルを簡単な機構で開位置に保持することが可能なパネル保持機構を提供できる。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。図1はティルト式サンルーフを示す平面図、図2は図1のII−II線断面図、図3はサイドリンク部の分解斜視図、図4は同じく組付斜視図、図5はセンターロック部の分解斜視図、図6は同じく組付斜視図、図7はサイドロック部の分解斜視図、図8は同じく組付斜視図、図9は図8のIX−IX線断面図である。なお、図中の矢印FRは車両前方、矢印RHは車両右側方を示している。
【0013】
図1に示すように、本実施の形態に係るティルト式サンルーフは、樹脂製のサンルーフパネル1と、パネル開閉の回転軸を構成する左右一対のフロントヒンジ2と、サンルーフパネル1を閉位置に固定するセンターロック3及び左右のサイドロック4と、サンルーフパネル1の開度を規制する左右一対のサイドリンク5とから構成されている。
【0014】
サンルーフパネル1は、例えばポリカーボネート樹脂あるいはアクリル樹脂等の透明樹脂製であって、車幅方向に長い長方形に形成されており、その外周端縁には全周に亘ってウエザーストリップ6が取り付けられている。また、サンルーフパネル1の室内面側の後側には、補強用としての金属製のリヤフレーム7が配置されており、このリヤフレーム7はサンルーフパネル1の後縁部に沿って延びるとともに両端部が左右両側部の途中まで回り込んでいる。リヤフレーム7はサンルーフパネル1の剛性を確保する上で必要最小限の補強のために設定したものであり、図2に示す如く断面略溝形に形成され、フランジ部がウレタン接着剤8によってサンルーフパネル1に接合されている。
【0015】
左右のフロントヒンジ2は、図2に示すように、一片2aがサンルーフパネル1の室内面側の前側に固定され、他片2bがボデー側のヒンジブラケット9aに固定される。
サンルーフパネル1の開度を規制するサイドリンク5は、図2〜図4に示すように、リヤフレーム7にスタッドボルト10及びナット11により固定されたサイドリンクプレート12と、ボデー側のリンクブラケット9bにスタッドボルト13及びナット14により固定されたサイドリンクガイド15とに対してそれぞれピン5a、5bを介して回動可能に連結されている。
そして、サイドリンクガイド15にはサンルーフパネル1の開閉動作に対応してピン5bが摺動するための長孔15aが設けられ、またサイドリンクプレート12には、サンルーフパネル1の開時において、図4に示すように、サイドリンク5の先端と当接することによって該サイドリンク5の回動を阻止する、すなわちサンルーフパネル1の開度を規制するストッパ片12aが形成されている。このサイドリンク5が本発明の第1のストッパに対応する。
【0016】
サンルーフの後側中央部に設定されるセンターロック3は、図5及び図6に示すように、リヤフレーム7の下面に水平回動可能に取り付けられるセンターハンドル31と、該センターハンドル31のボス部31aの外周後面に固着されて後方へ突出するフック32と、ボデー側に固着されるセンターロックストライカ40とを主体に構成されている。センターロックストライカ40は、図6に示すように、棒材を折り曲げることによって略コ字形に形成されている。
【0017】
センターハンドル31は、図5に示すように、リヤフレーム7の下面にボルト33によって固定されるベースプレート34に対して、ボス部31aの中央を貫通してベースプレート34にカシメ固定される段付きピン35を介して水平回転可能に取り付けられる。そして、図6に実線で示すように、センターハンドル31をロック方向へ回動操作したときは、フック32がセンターロックストライカ40の下片部40aの下面に水平方向から潜り込むように係止することによってサンルーフパネル1を閉位置にロックし、反対方向への回動によってロックを解除する構成となっている。
【0018】
また、フック32は、ロック解除後、サンルーフパネル1を開位置へ押し上げた状態でセンターハンドル31をロック方向へ回動操作したときには、図6に仮想線で示すように、センターロックストライカ40の上片部40bの上面に係止し、このことによってサンルーフパネル1が開位置から閉方向へ動くことを規制するようになっている。
すなわち、上片部40bに係止するフック32が本発明の第2のストッパに対応する。そして、この第2のストッパと、前記第1ストッパとしてのサイドリンク5とによって、サンルーフパネル1を開位置に保持するパネル保持機構が構成されている。
【0019】
また、図5に示すように、センターハンドル31とベースプレート34との間には、センターハンドル31をロック方向に付勢する捻りバネ36が組み付けられ、これによりフック32はセンターロックストライカ40に対してロック状態が保持される。
さらに、センターハンドル31におけるボス部31aの上面には、2本の連結ピン37が突設され、それら連結ピン37はベースプレート34及びリヤフレーム7の逃が用の切欠孔34a,7aを貫通してリヤフレーム7の溝内に突出され、センターハンドル31の回転操作をサイドロック4のサイドロックフック42に伝達するための連接ロッド45に連結される。
なお、センターロック3は、段付きピン35に取付ネジによって固定される樹脂製のカバー(図示省略)によって、センターハンドル31の先端部及びフック32を除いた全体が覆われる。
【0020】
一方、サンルーフの後側コーナー部に設定される左右のサイドロック4は、図7及び図8に示すように、リヤフレーム7の下面にピン41を介して水平回動可能に取り付けられるサイドロックフック42と、ボデー側に固着されたサイドロックストライカ43とを主体に構成されている。
サイドロックフック42はその一端の立ち上がり部分がリヤフレーム7に設けた逃がし用の切欠孔7bを貫通してリヤフレーム7の溝内に突出され、その突出端部が前記連接ロッド45にスナップ46を介して連結されている。すなわち、サイドロック4のロック及びロック解除動作は、連接ロッド45を介してセンターロック3と連動される構成となっており、この連接ロッド45が本発明の機械的連動手段に対応する。
【0021】
また、サイドロックフック42の他端側には、フック部42aと係合溝42bが横並びに設けられている。これに対応して、サイドロックストライカ43は、パネルのコーナー部に、上側に向かって折り曲げ加工することによって形成された第1と第2の2つの係止部43a,43bを備えている。
具体的には、第1係止部43aはサイドロックフック42のフック部42aが係止可能な天板部によって構成され、第2係止部43bは係合溝42bに嵌合可能な縦板部によって構成されており、さらに、第1係止部43aを構成する天板部に連なる形で上向きに傾斜するガイド面を有するフックガイド43cが形成されている。
【0022】
すなわち、サイドロックストライカ43は、サイドロックフック42がロック方向に回動されるとき、図9に示すように、サイドロックストライカ43に向かって進入するフック部42aを、フックガイド43cに沿って斜め下方へ案内して第1係止部43aの下面に潜り込ませる構成となっており、また、そのとき、第2係止部43bが係合溝42bに嵌合することによってサイドロックフック42の横方向の動きを規制するようになっている。
【0023】
なお、サイドロックストライカ43は、図7に示すように、ボデー側に固定されるリインホース47に溶接され、サイドロックフック42の係止を可能とするために、第1及び第2係止部43a、43bがリヤフレーム7の下面に潜り込むように配置される。そして、第1及び第2係止部43a、43bとの干渉を回避するためにリヤフレーム7には上方膨出部7cが形成されている。
【0024】
本実施の形態に係るティルト式サンルーフは、上記のように構成したものである。従って、サンルーフパネル1の閉状態では、センターロック3のフック32がセンターロックストライカ40の下片部40aの下面に係止され、またサイドロックフック42のフック部42aがサイドロックストライカ43の第1係止部43a下面に係止され、かつ係合溝42bに第2係止部43bが係止される。
すなわち、サンルーフパネル1の閉位置では、該サンルーフパネル1はボデー側に対して左右のフロントヒンジ2とセンターロック3及び左右のサイドロック4との5点で固定されるため、高速走行時の吸い出され変位を防止することが可能となる。このことにより、ガラスに比べて剛性の低い樹脂パネルを、ガラス並の剛性アップの対策を講ずるまでもなく、サンルーフパネル1として用いることが可能となり、軽量化、低コスト化が達成される。
【0025】
この場合、本実施の形態においては、サンルーフパネル1にリヤフレーム7を設けたことにより、センターロック3とサイドロック4との中間位置に関するサンルーフパネル1の吸い出され変位を効果的に抑えることができる。つまり、リヤフレーム7は、センターロック3とサイドロック4との間の吸い出され変位を抑える上で必要な剛性を確保することを目的に設定されている。
【0026】
ところで、サンルーフパネル1が車幅方向に横長の長方形状であるとき、高速走行時における吸い出され力を受けるサンルーフパネル1は、車幅方向の中央部が中高となる向きに湾曲する傾向がある。そして、そのことに起因してサンルーフパネル1の両サイド部が内側へ変位しようとしても、本実施の形態によれば、サイドロックフック42の係合溝42bがサイドロックストライカ43の第2係止部43bに嵌合して内側への変位を規制されるため、フック部42aの第1係止部43aに対する係止状態を確保することができる。
【0027】
また、サンルーフパネル1を開く場合は、図6に仮想線で示すように、センターハンドル31をロック解除側に回動操作すれば、センターロック3のフック32がセンターロックストライカ40から引き離されるとともに、それに連動して図8に示すように、サイドロック4のフック部42aが第1係止部43aから引き離され、サンルーフパネル1のロックが解除される。
従って、サンルーフパネル1の後部を持ち上げて開放することができる。その開き動作時には、サイドリンク5の先端がサイドリンクプレート12のストッパ片12aに当接してその回動を規制されることでサンルーフパネル1の開度が規制(図2の仮想線参照)されるので、その状態でセンターハンドル31をロック側に回動操作すれば、図6に仮想線で示す如く、センターロック3のフック32がセンターロックストライカ40の上片部40b上に乗り上がる。
かくして、サンルーフパネル1は開方向と閉方向との両方向への移動を規制された状態で開位置に保持されることになる。
【0028】
一方、サンルーフパネル1を閉じるときは、サンルーフパネル1に取り付けられたウエザーストリップ6の中空シール部6aがボデー側に当接されると、該中空シール部6aの反発力でサンルーフパネル1が正規の閉じ切り位置よりも上部で止まる。従って、センターハンドル31を掴んでサンルーフパネル1を室内側に引っ張り込んでロックするが、この場合、中空シール部6aの反発力でサンルーフパネル1が撓み、サイドロックフック42が正規の係止位置よりも上部に残る可能性がある。
しかるに、本実施の形態では、センターハンドル31のロック方向への回動操作時に、図9に示すように、サイドロックフック42のフック部42aが第1係止部43aの下面へ潜り込むように案内するフックガイド43cを設けてあるため、サイドロック4に関して、サンルーフパネル1の剛性が低いことによる弊害は生じない。
【0029】
また、本実施の形態においては、リヤフレーム7にセンターロック3、サイドロック4及びサイドリンク5を組み付ける構成のため、それらをサブアッシーとしてサンルーフパネル1に組み付けることができる。また、センターロック3とサイドロック4とを連動する連接ロッド45を断面溝形のリヤフレーム7内に収納する構造であり、見栄えが損なわれない。
【0030】
なお、本実施の形態では、係合溝42bと第2係止部43bとの係止による横ずれ防止機能及びウエザーストリップ6の反発力に抗してサイドロックフック42のフック部42aを規定の閉位置へ誘導するフックガイド43cを備えた構造のサイドロック4は、車両用ティルト式サンルーフにおいて、センターロック3を備えかつ該センターロック3と連動することを前提に説明したが、センターロック3の有無を前提にしなくてもよい。
つまり、横ずれ防止機能付きサイドロック4として、またフックガイド43c付きサイドロック4として、それぞれを単独で又はそれらを併用した形で実施することが可能である。
【0031】
そして、サイドロック4に横ずれ防止機能を備える構成としたときは、サンルーフパネル1に作用する吸い出され力で該サンルーフパネル1が中高状に湾曲して内側へ変位しようとしたときの、その変位を抑えてサイドロックストライカ43の第1係止部43aに対するサイドロックフック42の係止状態(ロック状態)を確保することができる。
また、サイドロック4にフックガイド43cを備える構成としたときは、サンルーフパネル1の閉時において、閉じ切り前の状態下でサイドロックフック42をロック方向に操作してとき、フック部42aを規定のロック位置である第1係止部43aの下面へ容易に誘導することが可能となり、ロック操作の操作性が高いサイドロック4を提供することができる。
【0032】
また、サイドロック4のフックガイド43cによるフック部42aの誘導機能は、センターロック3に適用してもよい。
また、上記の実施の形態では、センターロック3及びサイドロック4のフック32,42をサンルーフパネル1側に設け、センターロック3及びサイドロック4のストライカ40,43をボデー側に設けたが、その位置関係は逆さまに設定することが可能である。さらには、リヤフレーム7を省略した形態での実施も可能である。
【0033】
【発明の効果】
以上詳述したように、本発明によれば、車両用ティルト式サンルーフにおいて、サンルーフパネルを樹脂パネルによって形成した場合であっても、樹脂化のメリットである軽量化を損なうことなく、高速走行時の吸い出され変位を抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】ティルト式サンルーフを示す平面図である。
【図2】図1のII−II線断面図である。
【図3】サイドリンク部の分解斜視図である。
【図4】同じく組付斜視図である。
【図5】センターロック部の分解斜視図である。
【図6】同じく組付斜視図である。
【図7】サイドロック部の分解斜視図である。
【図8】同じく組付斜視図である。
【図9】図8のIX−IX線断面図である。
【符号の説明】
1 サンルーフパネル
2 フロントヒンジ
3 センターロック
4 サイドロック
5 サイドリンク
7 リヤフレーム
31 センターハンドル
32 フック
40 センターロックストライカ
42 サイドロックフック
43 サイドロックストライカ
Claims (7)
- 前側に設定されたフロントヒンジを回転軸として開閉可能とされたサンルーフパネルを有する車両用ティルト式サンルーフであって、
後側中央部に設定されたセンターロックによって前記サンルーフパネルの後側中央部を閉位置に固定可能とし、
後側コーナー部に、ボデー側に固定される係止部と前記サンルーフパネル側に固定されて前記係止部に係止可能なフック部とからなる左右のサイドロックを設定し、
前記両サイドロックの前記係止部に対する前記フック部の係止によって前記サンルーフパネルのコーナー部を閉位置に固定可能とした
ことを特徴とする車両用ティルト式サンルーフ。 - 請求項1に記載の車両用ティルト式サンルーフであって、前記サイドロックは、前記センターロックと機械的な連動手段を介して連結されるとともに、前記センターロックに設定されたハンドルによって操作される構成としたことを特徴とする車両用ティルト式サンルーフ。
- 請求項1又は2に記載の車両用ティルト式サンルーフであって、前記サンルーフパネルの室内面側には、後側周縁部に沿って補強用フレームが設けられていることを特徴とする車両用ティルト式サンルーフ。
- 請求項1〜3のいずれかに記載の車両用ティルト式サンルーフであって、
前記サイドロックは、ボデー側に固定されて前記係止部を備えるサイドロックストライカと、サンルーフパネル側に固定されて前記サイドロックストライカの係止部に係止可能な前記フック部が設けられたサイドロックフックとからなり、
前記サイドロックストライカには、前記サイドロックフックの上面に対向状に係止される前記係止部と、該サイドロックフックを前記係止部の下面へ潜り込むように案内する下向きの傾斜面を持つフックガイドとが備えられている
ことを特徴とする車両用ティルト式サンルーフ。 - 請求項1〜4のいずれかに記載の車両用ティルト式サンルーフであって、前記サイドロックフックは、前記サイドロックストライカに対して車両外側方から係止することで内側への変位を規制する横ずれ防止部を備えていることを特徴とする車両用ティルト式サンルーフ。
- 請求項2に記載の車両用ティルト式サンルーフであって、
前記サンルーフパネルを開位置に保持するためのパネル保持機構が備えられており、このパネル保持機構は、前記サンルーフパネルに設けられ、該サンルーフパネルが所定の開位置へ移動されたときに、ボデー側と係止することによってそれ以上の開動作を規制する第1のストッパと、該第1のストッパがボデー側に係止された状態において前記ハンドルのロック解除操作によってボデー側に係止されることで前記サンルーフパネルの閉動作を規制する第2のストッパとによって構成されていることを特徴とする車両用ティルト式サンルーフ。 - 前側に設定されたフロントヒンジを回転軸として開閉可能とされ、後側中央部に設定されたセンターロックによって閉位置に固定可能とされたサンルーフパネルを有する車両用ティルト式サンルーフであって、
後側コーナー部に前記サンルーフパネルのコーナー部を閉位置に固定可能な左右のサイドロックを設定し、
前記サイドロックは、前記センターロックと機械的な連動手段を介して連結されるとともに、前記センターロックに設定されたハンドルによって操作される構成とし、
前記サンルーフパネルを開位置に保持するためのパネル保持機構が備えられており、このパネル保持機構は、前記サンルーフパネルに設けられ、該サンルーフパネルが所定の開位置へ移動されたときに、ボデー側と係止することによってそれ以上の開動作を規制する第1のストッパと、該第1のストッパがボデー側に係止された状態において前記ハンドルのロック解除操作によってボデー側に係止されることで前記サンルーフパネルの閉動作を規制する第2のストッパとによって構成されている
ことを特徴とする車両用ティルト式サンルーフ。
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