JP4387504B2 - エレベータの群管理制御装置 - Google Patents
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【発明の属する技術分野】
本発明は、エレベータの群管理制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、複数号機のエレベータを同時に就役させ、あるホール呼びに対して最適な号機のエレベータを選定して当該ホール呼びに応答させる群管理制御を行うエレベータの群管理制御装置のシステム構成は、図7に示すようなものである。この従来のエレベータの群管理制御装置は、各階に就役する複数号機のエレベータかご1A,1B,1C、各階のエレベータ乗場に設置されているホール呼び装置2A,2B,3A,3B、各エレベータかご1A,1B,1Cそれぞれと単体制御伝送ライン4A,4B,4Cを経由して通信し、各エレベータかごからのかご呼びを受付け、またエレベータかごの運行を個別に制御するエレベータ制御装置5A,5B,5C、各号機のエレベータ制御装置5A,5B,5Cと並設されている群管理サブ制御装置6A,6B,6C、これらの群管理サブ制御装置6A,6B,6Cと群管理制御伝送ライン7を経由して通信し、ホール呼びに対する応答指令を該当する号機の群管理サブ制御装置6A,6B,6Cに送信し、また各号機のエレベータかご1A,1B,1Cの運行状況、例えば、かご位置と方向、かご呼び発生状況、乗員荷重などの情報を受信し、群管理制御演算処理を実行する群管理メイン制御装置8を備えている。
【0003】
さらに従来のエレベータの群管理制御装置は、各階のエレベータ乗場に設置されているホール呼び装置2A,2B,2Cに対して伝送制御装置9A,9B,9C、ホール呼び専用伝送ライン10によって群管理メイン制御装置8と接続し、ホール呼びが発生したときに、ホール呼びの登録処理を高速に行うようにしている。なお、ホール呼び専用伝送ライン10は群管理サブ制御装置6A,6B,6Cそれぞれにも接続してある。
【0004】
これにより、従来のエレベータの群管理制御装置では、エレベータ乗場からホール呼び装置2A,2B,3A,3Bのいずれかのホール呼びボタン(ここでは、ホール呼び装置2Aのホール呼びボタンとする)を押すことにより、それに接続されている伝送制御装置9Aとホール呼び専用伝送ライン10を通じて群管理メイン制御装置8及び各群管理サブ制御装置6A,6B,6Cに伝送し、同じ乗場階の他のホール呼び装置2Bにもホール呼び発生を伝える。
【0005】
群管理メイン制御装置8はホール呼び専用伝送ライン10を通じてホール呼びを受け取ると、そのホール呼びに対してホール呼びランプを点灯させてよいかどうか判断し、受付けを承認するとホール呼び装置2Aのホール呼びランプを点灯させる指令を同じホール呼び専用ライン10を通じて伝送し、またすべての群管理サブ制御装置6A,6B,6Cに対してもホール呼び受付けを伝送し、これにより、ホール呼びの発生した階のすべてのホール呼びランプを一斉に点灯させる。
【0006】
また群管理メイン制御装置8はホール呼び信号を受け取って各号機のエレベータの運行状況を検索し、応答するのに最適な号機のエレベータかごを選定してその号機の群管理サブ制御装置(ここでは例えば群管理サブ制御装置6Aとする)に群管理制御伝送ライン10を通じて応答指令を伝送する。応答指令を受けた号機の群管理サブ制御装置6Aでは、エレベータ制御装置5Aに群管理割付けを伝え、エレベータ制御装置5Aは新たに発生したホール呼びに対して応答するようにエレベータかご1Aを単体制御伝送ライン4Aを通じて制御する。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
このような構成の従来のエレベータの群管理制御装置では、単体制御伝送ライン、群管理制御伝送ラインとは別にホール呼び専用の伝送ラインを布設しているため、ホール呼びが発生したときのホール呼びの登録処理や、ホール呼び受付けを示すために同じ階のすべてのホール呼びランプを点灯させる処理を高速で行うことができて利用者を待たせない。しかしながら、高速応答性を実現するために単体制御伝送ライン、群管理制御伝送ラインとは別にホール呼び専用の伝送ラインを布設する必要があり、伝送ラインが多数本になり、施工、メンテナンス作業を複雑化し、また設置、メンテナンスコストが高くなる問題点があった。
【0008】
本発明はこのような従来の問題点に鑑みてなされたもので、ホール呼び発生に対する応答処理の高速応答性を維持しつつも、ホール呼び専用の伝送ラインを省略することができ、施工、メンテナンス作業を簡素化し、また設置、メンテナンスコストの低減が図れるエレベータの群管理制御装置を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明のエレベータの群管理制御装置は、複数号機のエレベータを同時に就役させ、あるホール呼びに対して最適な号機のエレベータを選定して当該ホール呼びに応答させる群管理制御を行うエレベータの群管理制御装置において、各階のエレベータ乗場に設置され、ホール呼びランプを有するホール呼び装置と、複数号機のエレベータそれぞれの運行を制御する複数の単体制御装置と、前記複数の単体制御装置それぞれに並設され、マスク情報を供する複数の群管理サブ制御装置と、前記単体制御装置それぞれと通信し、エレベータ各号機の運行情報を取得し、新たに発生したホール呼びに対して最適な号機のエレベータを選定して該当する前記単体制御装置に当該ホール呼びに対する応答指令を与える群管理メイン制御装置と、前記複数号機のエレベータそれぞれとそれに対応する前記単体制御装置それぞれとの間を結ぶ単体制御伝送ラインと、前記群管理メイン制御装置と前記群管理サブ制御装置それぞれとの間を結ぶ群管理制御伝送ラインとを備え、前記ホール呼び装置の1つに発生したホール呼び信号を前記単体制御伝送ラインを通じて前記単体制御装置に伝送して受付けさせ、当該単体制御装置において前記群管理サブ制御装置から得られるマスク情報と合成し、当該合成情報を前記単体制御伝送ラインを通じて前記ホール呼び装置に出力してホール呼びランプを点灯させ、前記合成情報を前記群管理制御伝送ラインを通じて他の群管理サブ制御装置各々を経て前記単体制御装置各々に送信し、それらの単体制御装置各々において前記群管理サブ制御装置各々からのマスク情報と合成し、当該合成結果の情報を各単体制御伝送ラインを通じて各ホール呼び装置に出力してホール呼びランプ各々を点灯させるものである。
【0013】
請求項1の発明のエレベータの群管理制御装置では、ある階でホール呼び装置の1つにホール呼びが発生した場合、そのホール呼び信号を単体制御伝送ラインを通じて単体制御装置に伝送して受付けさせ、当該単体制御装置において群管理サブ制御装置から得られるマスク情報と合成し、当該合成情報を同じ単体制御伝送ラインを通じてホール呼びの発生したホール呼び装置に出力することによりそのホール呼びランプを点灯させる。また同時に、合成情報を群管理制御伝送ラインを通じて他の群管理サブ制御装置に送信し、これらの群管理サブ制御装置各々を経て単体制御装置各々に渡し、それらの単体制御装置各々において群管理サブ制御装置各々からのマスク情報と合成し、当該合成結果の情報を各単体制御伝送ラインを通じて各ホール呼び装置に出力して残りのすべてのホール呼びランプを点灯させる。
【0014】
これにより、従来のホール呼び専用の伝送ラインがなくても、あるホール呼び装置のホール呼びボタンを押すことによって新たなホール呼びが発生したときには、遅れることなくその階のすべてのホール呼び装置のホール呼びランプを点灯させてホール呼び受付けを利用者に知らせる。
【0015】
請求項2の発明のエレベータの群管理制御装置は、複数号機のエレベータを同時に就役させ、あるホール呼びに対して最適な号機のエレベータを選定して当該ホール呼びに応答させる群管理制御を行うエレベータの群管理制御装置において、各階のエレベータ乗場に設置され、ホール呼びランプを有するホール呼び装置と、複数号機のエレベータそれぞれの運行を制御する複数の単体制御装置と、前記複数の単体制御装置それぞれに並設され、マスク情報を供する複数の群管理サブ制御装置と、前記単体制御装置それぞれと通信し、エレベータ各号機の運行情報を取得し、新たに発生したホール呼びに対して最適な号機のエレベータを選定して該当する前記単体制御装置に当該ホール呼びに対する応答指令を与える群管理メイン制御装置と、前記複数号機のエレベータそれぞれとそれに対応する前記単体制御装置それぞれとの間を結ぶ単体制御伝送ラインと、前記群管理メイン制御装置と前記群管理サブ制御装置それぞれとの間を結ぶ群管理制御伝送ラインとを備え、前記ホール呼び装置の1つに発生したホール呼び信号を前記単体制御伝送ラインを通じて前記単体制御装置に伝送して受付けさせ、当該単体制御装置において前記群管理サブ制御装置から得られるマスク情報と合成し、当該合成情報を前記単体制御伝送ラインを通じて前記ホール呼び装置に出力してホール呼びランプを点灯させ、前記合成情報を前記群管理制御伝送ラインを通じて前記群管理メイン制御装置及び他の群管理サブ制御装置各々に送信し、それらの群管理サブ制御装置から各単体制御装置及びそれらに接続されている各単体制御伝送ラインを通じて各ホール呼び装置に出力してホール呼びランプ各々を点灯させるものである。
【0016】
請求項2の発明のエレベータの群管理制御装置では、ある階でホール呼び装置の1つにホール呼びが発生した場合、そのホール呼び信号を単体制御伝送ラインを通じて単体制御装置に伝送して受付けさせ、当該単体制御装置において群管理サブ制御装置から得られるマスク情報と合成し、当該合成情報を同じ単体制御伝送ラインを通じてホール呼びの発生したホール呼び装置に出力することによりそのホール呼びランプを点灯させる。また同時に、合成情報を群管理制御伝送ラインを通じて群管理メイン制御装置と共に他の群管理サブ制御装置に送信し、これらの群管理サブ制御装置各々を経て単体制御装置各々に渡し、それらの単体制御装置各々において群管理サブ制御装置各々からのマスク情報と合成し、当該合成結果の情報を各単体制御伝送ラインを通じて各ホール呼び装置に出力して残りのすべてのホール呼びランプを点灯させる。
【0017】
これにより、従来のホール呼び専用の伝送ラインがなくても、あるホール呼び装置のホール呼びボタンを押すことによって新たなホール呼びが発生したときには、遅れることなくその階のすべてのホール呼び装置のホール呼びランプを点灯させてホール呼び受付けを利用者に知らせる。また群管理メイン制御装置がダウンした場合にも群管理制御伝送ラインを通じて群管理サブ制御装置にホール呼び情報が保持され、継続してホール呼びの応答処理を継続する。
【0018】
請求項3の発明のエレベータの群管理制御装置は、請求項1又は2において、前記ホール呼び装置各々を、その両側に隣接するエレベータ号機に対する単体制御伝送ラインそれぞれに同時に接続したものであり、ホール呼び受付け処理の冗長性を高い。
【0019】
請求項4の発明のエレベータの群管理制御装置は、請求項1又は2において、前記ホール呼び装置各々を、全エレベータ号機に対する単体制御伝送ラインすべてに同時に接続したものであり、ホール呼び受付け処理の冗長性がいっそう高い。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図に基づいて詳説する。図1は本発明のエレベータの群管理制御装置の1つの実施の形態のシステム構成を示している。以下、図7に示した従来例と共通する部分には同一の符号を用いて説明する。図1に示した実施の形態のエレベータの群管理制御装置は、各階に就役する複数号機のエレベータかご1A,1B,1C、各階のエレベータ乗場に設置されているホール呼び装置2A,2B,3A,3B、各エレベータかご1A,1B,1Cそれぞれと単体制御伝送ライン4A,4B,4Cを経由して通信し、各エレベータかごからのかご呼びを受付け、またエレベータかごの運行を個別に制御するエレベータ制御装置5A,5B,5C、各号機のエレベータ制御装置5A,5B,5Cと並設され、群管理制御伝送ライン7を制御する群管理サブ制御装置6A,6B,6C、これらの群管理サブ制御装置6A,6B,6Cと群管理制御伝送ライン7を経由して通信し、ホール呼びに対する応答指令を該当する号機の群管理サブ制御装置6A,6B,6Cに送信し、また各号機のエレベータかご1A,1B,1Cの運行状況、例えば、かご位置及び運転方向、かご呼びの発生状況、乗員荷重などの情報を受信し、群管理制御演算処理を実行する群管理メイン制御装置8を備えている。
【0021】
この実施の形態のエレベータの群管理制御装置では、各階のエレベータ乗場に設置されているホール呼び装置2A,2B,3A,3Bそれぞれは、伝送制御装置9A,9B,9C,9Dそれぞれを経由して前述の単体制御伝送ライン4A,4Cそれぞれに接続されている。したがって、図7に示した従来例では必須であったホール呼び専用伝送ライン10は削除されている。
【0022】
次に、上記構成のエレベータの群管理制御装置の動作を説明する。図2は、ホール呼び装置2Aを用いたホール呼びが発生した場合の動作のシーケンスを示している。ホール呼び装置2Aのホール呼びボタンを利用者が押した場合、ホール呼び情報S1が制御伝送ライン4Aを介してエレベータ制御装置5Aに送信される。一方、群管理サブ制御装置6Aからはマスク情報S3がエレベータ制御装置5Aに与えられる。
【0023】
エレベータ制御装置5Aでは、ホール呼び情報S1とマスク情報S3との合成を行い(S2)、その合成結果S4を単体制御伝送ライン4Aを介してホール呼び装置2Aに出力し、そのホール呼びランプを点灯させてホール呼び受付けを利用者に知らせる(S5)。これにより、ホール呼びの受付けを従来のホール呼び専用の伝送ラインがなくても高速に処理することができる。
【0024】
次に、1つのホール呼び装置2Aにより登録されたホール呼びを受付けて他のホール呼び装置2Bのホール呼びランプを点灯させる処理について、図3のシーケンスを用いて説明する。ホール呼び装置2A上のホール呼びボタンが押されると、ホール呼び情報S11が単体制御伝送ライン4Aを介してエレベータ制御装置5Aに送信される。一方、群管理サブ制御装置6Aからはマスク情報S13がエレベータ制御装置5Aに与えられる。
【0025】
エレベータ制御装置5Aでは、ホール呼び情報S11とマスク情報S13とを合成し(S12)、その合成結果S14を群管理サブ制御装置6Aに与え、群管理サブ制御装置6Aはこれを群管理制御伝送ライン7を介して他号機の群管理サブ制御装置6Cに送信する。群管理サブ制御装置6Cでは、受信した合成結果S14を追加情報S15としてマスク情報S16と共にエレベータ制御装置5Cに与える。エレベータ制御装置5Cでは、追加情報S15とマスク情報S16とを合成して(S17)、その合成結果S18を単体制御伝送ライン4Cを介してホール呼び装置2Bに出力し、そのホール呼びランプを点灯させる(S19)。
【0026】
これにより、ホール呼びの受付け処理、そしてホール呼び発生階のすべてのホール呼びランプの点灯処理を従来のホール呼び専用の伝送ラインがなくても高速に行うことができる。
【0027】
なお、群管理サブ制御装置6A,6B,6Cに次のような機能を持たせることによって、群管理制御系の信頼性をいっそう高めることができる。すなわち、図4のシーケンスに示すように、例えばホール呼び装置2Aのホール呼びボタンが押されたときには、ホール呼び情報S11が単体制御伝送ライン4Aを介してエレベータ制御装置5Aに送信される。一方、群管理サブ制御装置6Aからはマスク情報S13がエレベータ制御装置5Aに与えられる。エレベータ制御装置5Aでは、ホール呼び情報S11とマスク情報S13とを合成し(S12)、その合成結果S14を群管理サブ制御装置6Aに与える。そして群管理サブ制御装置6Aはこの合成結果S14を群管理伝送ライン7を介して群管理メイン制御装置8に送信すると共に、他の群管理サブ制御装置6B,6Cにも送信する(S15)。
【0028】
このようにして、上記の実施の形態の場合と同様に、従来必要としていたホール呼び専用の伝送ラインを不要としながらも、ホール呼びの受付け処理とホール呼びランプの点灯処理とを高速に行うことができる上に、ホール呼びの登録情報を群管理メイン制御装置8と共に他の全群管理サブ制御装置にも同時に送信することで、群管理メイン制御装置が何らかの原因でダウンした場合でも、登録されたホール呼びを取り消すことなく複数のいずれかの号機のエレベータに割当てることができる。
【0029】
次に、本発明のエレベータの群管理制御装置の第2の実施の形態を、図5に基づいて説明する。第2の実施の形態のエレベータの群管理制御装置は、図1に示した第1の実施の形態のエレベータの群管理制御装置に対して、ホール呼び受付け処理に冗長性を持たせたことを特徴とする。以下、図1に示した第1の実施の形態と同一の部分には同一の符号を用いて説明する。
【0030】
各階のエレベータ乗場にはホール呼び装置2A,2B,3A,3Bが設置されており、それぞれのホール呼び装置の両側のどちらにエレベータかごが到着して利用者が乗降できる場合には、その両側のエレベータかご各々に対する単体制御伝送ラインに対して伝送制御装置を用いてホール呼び装置が接続してある。つまり、ホール呼び装置2A,3Aそれぞれは、伝送制御装置9A,9Bまた9E,9Fを用いて両側の単体制御伝送ライン4A,4Bそれぞれに接続し、ホール呼び2B,3Bそれぞれは、伝送制御装置9C,9D又9G,9Hを用いて両側の単体制御伝送ライン4B,4Cそれぞれに接続してある。
【0031】
そして、例えばホール呼び装置2Aによりホール呼びが発生した場合には、ホール呼び信号は伝送制御装置9A,9B、単体制御伝送ライン4A,4Bを介して両側のエレベータ制御装置5A,5Bに同時に送信され、これらのエレベータ制御装置5A,5B、群管理サブ制御装置6A,6Bで第1の実施の形態と同様、図2及び図3に示したシーケンスでホール呼び受付け処理とホール呼びランプの点灯処理を行う。
【0032】
このように構成することにより、伝送制御装置の1つが故障したような場合でもホール呼び受付け処理に対する冗長性が増し、動作の信頼性が高くなる。
【0033】
次に、本発明のエレベータの群管理制御装置の第3の実施の形態を、図6に基づいて説明する。第3の実施の形態のエレベータの群管理制御装置は、第2の実施の形態の群管理制御装置に対してさらに冗長性を高めたものである。すなわち、各階のホール呼び装置それぞれをすべての単体制御伝送ライン4A,4B,4Cに接続している。例えば、ホール呼び装置2Aは伝送制御装置9A,9B,9Cによって単体制御伝送ライン4A,4B,4Cのすべてに接続し、同様にホール呼び装置2Bも伝送制御装置9A,9B,9Cによって単体制御伝送ライン4A,4B,4Cのすべてに接続してある。
【0034】
これにより、伝送制御装置の複数が故障しても、1台だけでも正常であればホール呼び登録処理が行なえることになり、動作の信頼性がさらに高まる。
【0035】
【発明の効果】
以上のように請求項1の発明によれば、従来のホール呼び専用の伝送ラインがなくても、あるホール呼び装置のホール呼びボタンを押すことによって新たなホール呼びが発生したときには、遅れることなくそのホール呼び装置のホール呼びランプを点灯させてホール呼び受付けを利用者に知らせることができる。
【0036】
【発明の効果】
請求項1の発明によれば、従来のホール呼び専用の伝送ラインがなくても、あるホール呼び装置のホール呼びボタンを押すことによって新たなホール呼びが発生したときには、遅れることなくその階のすべてのホール呼び装置のホール呼びランプを点灯させてホール呼び受付けを利用者に知らせることができる。
【0037】
請求項2の発明によれば、従来のホール呼び専用の伝送ラインがなくても、あるホール呼び装置のホール呼びボタンを押すことによって新たなホール呼びが発生したときには、遅れることなくその階のすべてのホール呼び装置のホール呼びランプを点灯させてホール呼び受付けを利用者に知らせる。また群管理メイン制御装置がダウンした場合にも群管理制御伝送ラインを通じて群管理サブ制御装置にホール呼び情報が保持され、継続してホール呼びの応答処理を継続することができる。
【0038】
請求項3の発明によれば、請求項1又は2の発明の効果に加えて、ホール呼び装置各々を、その両側に隣接するエレベータ号機に対する単体制御伝送ラインそれぞれに同時に接続することにより、ホール呼び受付け処理の冗長性を高めることができる。
【0039】
請求項4の発明によれば、請求項1又は2の発明の効果に加えて、ホール呼び装置各々を、全エレベータ号機に対する単体制御伝送ラインすべてに同時に接続することにより、ホール呼び受付け処理の冗長性をいっそう高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態のシステム構成を示すブロック図。
【図2】上記の実施の形態によるホール呼び受付け処理のシーケンス図。
【図3】上記の実施の形態によるホール呼び受付け処理及び全ホール呼びランプの点灯処理のシーケンス図。
【図4】本発明の第1の実施の形態によるホール呼び受付け処理及び全ホール呼びランプの点灯処理の変形例のシーケンス図。
【図5】本発明の第2の実施の形態のシステム構成を示すブロック図。
【図6】本発明の第3の実施の形態のシステム構成を示すブロック図。
【図7】従来例のシステム構成を示すブロック図。
【符号の説明】
1A,1B,1C エレベータかご
2A,2B,2C ホール呼び装置
3A,3B,3C ホール呼び装置
4A,4B,4C 単体制御伝送ライン
5A,5B,5C 単体制御装置
6A,6B,6C 群管理サブ制御装置
7 群管理制御伝送ライン
8 群管理メイン制御装置
9A,9B,9C,9D,9E,9F 伝送制御装置
Claims (4)
- 複数号機のエレベータを同時に就役させ、あるホール呼びに対して最適な号機のエレベータを選定して当該ホール呼びに応答させる群管理制御を行うエレベータの群管理制御装置において、
各階のエレベータ乗場に設置され、ホール呼びランプを有するホール呼び装置と、
複数号機のエレベータそれぞれの運行を制御する複数の単体制御装置と、
前記複数の単体制御装置それぞれに並設され、マスク情報を供する複数の群管理サブ制御装置と、
前記単体制御装置それぞれと通信し、エレベータ各号機の運行情報を取得し、新たに発生したホール呼びに対して最適な号機のエレベータを選定して該当する前記単体制御装置に当該ホール呼びに対する応答指令を与える群管理メイン制御装置と、
前記複数号機のエレベータそれぞれとそれに対応する前記単体制御装置それぞれとの間を結ぶ単体制御伝送ラインと、
前記群管理メイン制御装置と前記群管理サブ制御装置それぞれとの間を結ぶ群管理制御伝送ラインとを備え、
前記ホール呼び装置の1つに発生したホール呼び信号を前記単体制御伝送ラインを通じて前記単体制御装置に伝送して受付けさせ、当該単体制御装置において前記群管理サブ制御装置から得られるマスク情報と合成し、当該合成情報を前記単体制御伝送ラインを通じて前記ホール呼び装置に出力してホール呼びランプを点灯させ、前記合成情報を前記群管理制御伝送ラインを通じて他の群管理サブ制御装置各々を経て前記単体制御装置各々に送信し、それらの単体制御装置各々において前記群管理サブ制御装置各々からのマスク情報と合成し、当該合成結果の情報を各単体制御伝送ラインを通じて各ホール呼び装置に出力してホール呼びランプ各々を点灯させることを特徴とするエレベータの群管理制御装置。 - 複数号機のエレベータを同時に就役させ、あるホール呼びに対して最適な号機のエレベータを選定して当該ホール呼びに応答させる群管理制御を行うエレベータの群管理制御装置において、
各階のエレベータ乗場に設置され、ホール呼びランプを有するホール呼び装置と、
複数号機のエレベータそれぞれの運行を制御する複数の単体制御装置と、
前記複数の単体制御装置それぞれに並設され、マスク情報を供する複数の群管理サブ制御装置と、
前記単体制御装置それぞれと通信し、エレベータ各号機の運行情報を取得し、新たに発生したホール呼びに対して最適な号機のエレベータを選定して該当する前記単体制御装置に当該ホール呼びに対する応答指令を与える群管理メイン制御装置と、
前記複数号機のエレベータそれぞれとそれに対応する前記単体制御装置それぞれとの間を結ぶ単体制御伝送ラインと、
前記群管理メイン制御装置と前記群管理サブ制御装置それぞれとの間を結ぶ群管理制御伝送ラインとを備え、
前記ホール呼び装置の1つに発生したホール呼び信号を前記単体制御伝送ラインを通じて前記単体制御装置に伝送して受付けさせ、当該単体制御装置において前記群管理サブ制御装置から得られるマスク情報と合成し、当該合成情報を前記単体制御伝送ラインを通じて前記ホール呼び装置に出力してホール呼びランプを点灯させ、前記合成情報を前記群管理制御伝送ラインを通じて前記群管理メイン制御装置及び他の群管理サブ制御装置各々に送信し、それらの群管理サブ制御装置から各単体制御装置及びそれらに接続されている各単体制御伝送ラインを通じて各ホール呼び装置に出力してホール呼びランプ各々を点灯させることを特徴とするエレベータの群管理制御装置。 - 前記ホール呼び装置各々を、その両側に隣接するエレベータ号機に対する単体制御伝送ラインそれぞれに同時に接続したことを特徴とする請求項1又は2に記載のエレベータの群管理制御装置。
- 前記ホール呼び装置各々を、全エレベータ号機に対する単体制御伝送ラインすべてに同時に接続したことを特徴とする請求項1又は2に記載のエレベータの群管理制御装置。
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