JP3035787U

JP3035787U - エレベータの配置構造

Info

Publication number: JP3035787U
Application number: JP1996006227U
Authority: JP
Inventors: 均青木; 数成箕牧
Original assignee: Fujitec Co Ltd
Current assignee: Fujitec Co Ltd
Priority date: 1996-06-10
Filing date: 1996-06-10
Publication date: 1997-04-04
Anticipated expiration: 2002-06-10

Abstract

(57)【要約】【課題】高層ビルにおいて、どの階から乗っても目的
階まで乗り換えの必要がなく、しかも運転効率の悪化す
ることのないエレベータの配置構造を提供する。【解決手段】建物を複数階床毎のセクターに分割する
とともに、該セクターのうち任意の２セクターのすべて
の組合せのそれぞれに対して、その２セクター内の階床
をサービスするエレベータを配置する。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

この考案は、特に高層、超高層ビルにおけるエレベータの配置構造に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

高層ビルにおいては、床面積の有効面積を広くとるために、エレベータの配置を工夫し、占有面積を極力効率的かつ最小とすることが求められる。

【０００３】このため、ビルを高層部と低層部とに分け、各々独立して複数台のエレベータを就役させ、低層部から高層部に行くためには、低層部基準階から高層部基準階へ直行運転されるシャトルエレベータを利用し、高層部基準階で高層部ローカルエレベータに乗り換えるようにするエレベータシステムが一般に採用されている。

【０００４】図３は、このようなエレベータシステムの一例を示しており、高層部ローカルエレベータＨ、シャトルエレベータＳ、そして低層部においては低層群、中層群高層群それぞれに分けられた低層部ローカルエレベータＬＬ、ＬＭ、ＬＨから構成されている（図の斜線部分がサービス対象階）。

【０００５】

【考案が解決しようとする課題】

ところがこのような従来のエレベータシステムでは、高層部から低層部への移動或いはその逆の移動の場合には必ず乗り換えの必要が生じ、また低層部内の移動であってもその移動先によっては乗り換えの必要な場合が生じるため、利用客にとっては不便であるだけでなく、目的階へ到着するまで非常に時間がかかるといった問題がある。このため、全階にサービスするエレベータを設置すれば乗り換えの必要はなくなるが、そのようなエレベータは一周運転時間が極端に長くなり、運転効率が非常に悪い。

【０００６】本考案は、このような問題点を解決するためになされたもので、どの階から乗っても、また目的階がどの階であっても乗り換えの必要がなく、しかも運転効率の悪化することのないエレベータの配置構造を提供することを目的とする。

【０００７】

【課題を解決するための手段】

本考案は、上記問題点を解決するため、建物を複数階床毎のセクターに分割するとともに、該セクターのうち任意の２セクターのすべての組合せのそれぞれに対して、その２セクター内の階床をサービスするエレベータを配置するようにしたものである。

【０００８】

【考案の実施の形態】

本考案では、任意の２セクターの組合せに対して、その２セクター内の階床だけを対象としてサービスするエレベータが必ず存在するようにする。

【０００９】

【実施例】

以下、本考案の一実施例を図面に基づいて説明する。図１は、本考案によるエレベータの配置構成を示す図である。図１に示すように、例えば６０階建のビルの場合、１０階床ずつ６つのセクターに分割し、第１セクター（１階〜１０階）と第２セクター（１１階〜２０階）には＃１号機がサービスし、第１セクター（１階〜１０階）と第３セクター（２１階〜３０階）には＃２号機がサービスするというように、任意の２セクター間のそれぞれにエレベータを配置する（図の斜線部分が各号機のサービス対象階）。この例ではセクターの数は６であり、従って任意の２セクターの組合せは図示のように１５通りとなる。このように任意の２セクターの全ての組合せに対して、その２セクター内の階床をサービスするエレベータを配置することによって、例えば１階から３５階へ行きたい乗客は＃３号機を、また４８階から１５階へ行きたい乗客は＃８号機を利用するなど、乗車階と目的階がどこであっても乗客は乗り換えることなく直接目的階へ行くことができる。

【００１０】なお、上記の実施例では、便宜上＃１号機〜＃１５号機を横１列に配置しているが、昇降路スペースを有効に活用するため、例えば＃１号機の上部に＃１４号機を配置し、＃２号機の上部に＃１５号機を配置するなどのようにしてもよい。

【００１１】また、＃１号機〜＃１５号機はそれぞれ１台のエレベータである必要はなく、それぞれ複数台のエレベータからなるバンクや或いはダブルデッキエレベータで構成するようにしてもよい。

【００１２】例えば、図２は第１セクターと第４セクターとをサービスする＃３のエレベータを、Ａ号機とＢ号機の２台からなるバンクで構成した場合の乗り場を示した図で、Ａ号機とＢ号機はそれぞれ第１セクター（１階〜１０階）と第４セクター（３１階〜４０階）をサービスすることを、表示装置１，２で乗り場に案内する。また、この例では、乗り場で行き先階登録装置１０を設け、乗り場で行き先釦１１を操作し登録すると、ＡとＢのどちらの号機が応答するかを矢印表示灯１２で案内するようにしている。

【００１３】また、上記の実施例では、便宜上１セクターは１０階床としており、従って各エレベータのサービス階床数はそれぞれ２セクターの合計で２０階床となるが、エレベータ協会発行のエレベータの設備計画の指針では１０階床〜１５階床／ゾーンに収めるように記されていることから、２セクターの合計階床が１０〜１５階床となるように１セクターの階床数を決めるようにするとよい。ただし、ダブルデッキエレベータを利用する場合には、ダブル運転やセミダブル運転により停止回数ができるだけ少なくて済むような運転制御を行うと、図１のように２セクターの階床数の合計が２０階床であっても実質的な停止階床数は１０〜１５階床となり効率よく運転を行うことができる。

【００１４】

【考案の効果】

本考案によれば、あるセクター内で移動する場合は勿論、あるセクター内の階床から他のセクター内の階床へ移動するばあいでも、そのセクター間のサービスを行うエレベータが必ず存在するので、どの階から乗車しまたどの階を目的階とする場合でも乗り換えの必要は一切なく、しかもどのエレベータも２セクター分だけを対象としてサービスを行っているので、運転効率が悪化することもない。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案におけるエレベータの配置構成を示す図
である。

【図２】本考案における乗り場を示す図である。

【図３】従来のエレベータの配置構成を示す図である。

【符号の説明】

＃１〜＃１５エレベータの各号機またはバンク１，２表示装置１０行き先階登録装置１１行き先釦１２矢印表示灯ＳシャトルエレベータＨ高層部ローカルエレベータＬＬ，ＬＭ，ＬＨ低層部ローカルエレベータ

【手続補正書】

【提出日】平成８年１０月２５日

【手続補正１】

【補正対象書類名】明細書

【補正対象項目名】実用新案登録請求の範囲

【補正方法】変更

【補正内容】

【実用新案登録請求の範囲】

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】建物を複数階床毎のセクターに分割する
とともに、該セクターのうち任意の２セクターのすべて
の組合せのそれぞれに対して、その２セクター内の階床
をサービスするエレベータを配置するようにしたことを
特徴とするエレベータの配置構造。
【請求項２】２セクター内の階床をサービスするエレ
ベータのサービス階床数は１０〜１５階床であることを
特徴とするエレベータの配置構造。
【請求項３】２セクター内の階床をサービスするエレ
ベータはダブルデッキエレベータであることを特徴とす
るエレベータの配置構造。