JPH11255439A - 群管理エレベータ - Google Patents

群管理エレベータ

Info

Publication number
JPH11255439A
JPH11255439A JP10355698A JP35569898A JPH11255439A JP H11255439 A JPH11255439 A JP H11255439A JP 10355698 A JP10355698 A JP 10355698A JP 35569898 A JP35569898 A JP 35569898A JP H11255439 A JPH11255439 A JP H11255439A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
elevator
group
sector
floor
floors
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP10355698A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3419332B2 (ja
Inventor
Hitoshi Aoki
均 青木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujitec Co Ltd
Original Assignee
Fujitec Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fujitec Co Ltd filed Critical Fujitec Co Ltd
Priority to JP35569898A priority Critical patent/JP3419332B2/ja
Publication of JPH11255439A publication Critical patent/JPH11255439A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3419332B2 publication Critical patent/JP3419332B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Elevator Control (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 1つのエレベータグループが1つのゾーンを
サービスする場合に、ホールを巨大化することなく1ゾ
ーン当りの階床数を大きくでき、乗換えを不要とすると
同時に運転効率の向上を図る。 【構成】 エレベータのサービスゾーンを複数のセクタ
ーS1とS2に分割し、乗場呼びを共通とする複数台の
エレベータを1組とした複数のエレベータグループG
1,G2を設ける。そして、前記複数のセクターを前記
複数のエレベータグループ毎のサブセクターS11,S
12,S21,S22に分割し、各サブセクターの乗場
にはそれぞれ、自セクターの行先階ボタンまたは他セク
ターの行先ボタンの何れかを配置する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、複数台のエレベ
ータが並設され、有機的に運行管理される群管理エレベ
ータの改良に関するもので、特にホールを巨大化するこ
となく1つのエレベータ群がサービスする1つのゾーン
の階床数をできるだけ大きくすることができ、しかも運
転効率のよい群管理エレベータを提供するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、高層ビルなどにおいては、建物や
エレベータの効率的運用、あるいはエレベータ利用客へ
のサービス性を考慮して、エレベータのサービス階床を
複数のゾーンに分け、それぞれのゾーンを各エレベータ
群が分担してサービスするようにしている。例えば図1
0に示すように、20階床のビルを1〜10階の低層ゾ
ーンと11〜20階の高層ゾーンとに分け、グループA
のエレベータ群は低層ゾーンの呼びに応答してサービス
し、グループBのエレベータ群は共通階である1階と1
0階及び高層ゾーンの呼びに応答するというようにし
て、エレベータ利用客へのサービスを向上させている。
また、低層ゾーンと高層ゾーンの2分割だけでなく、低
層,中層,高層の3ゾーンに分割したり、更に多数のゾ
ーンに分割することも提案されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来のゾーン分割方式
では、1つのゾーン内での階床間の移動は乗り換えなし
で行うことができるが、高層ゾーンの階から低層ゾーン
の階への移動或いはその逆への移動など、ある階床から
ゾーンの異なる階床へ移動しようとする場合、エレベー
タの利用客は1階或いは他の共通階で必ず乗り換えを必
要とし、利用客にとっては不便であるだけでなく、目的
階へ到着するまで非常に時間がかかるといった問題があ
る。このため、全階床をサービスするエレベータを別に
設置すれば乗り換えの必要はなくなるが、そのようなエ
レベータは一周運転時間が極端に長くなり、運転効率が
非常に悪くなる。
【0004】このような、乗り換えを極力少なくするた
めには、1ゾーン当りの階床数を出来るだけ大きくすれ
ばよいが、その場合、当然ながら1ゾーン当りの交通量
も大きくなるので、1ゾーンをサービスするエレベータ
の台数も増やす必要がある。しかし、単にエレベータ台
数を増やすだけでは次のように種々の問題が生じるた
め、1ゾーン当りの階床数をあまり大きくすることはで
きない。例えば1ゾーン当りの階床数が10階床程度で
あれば、そのゾーンをサービスするのに必要な群管理エ
レベータの台数は4台程度で十分でありそれほど問題は
ないが、1ゾーン当りの階床数を20階床程度にしよう
とすると、ビルの性質等によっても異なるが、そのゾー
ンに必要な群管理エレベータの台数は一般的には8台程
度となる。しかし8台群管理ともなると、エレベータホ
ールも大きなスペースを必要とし、また割当時や割当変
更時などの乗客の移動距離も長くなるなどの問題がある
ため、一般には適用されず、エレベータ設備計画の計画
指針でも1ゾーン当りの階床数を10〜15階床とする
ことを推奨しているのが現状である。
【0005】このように、単にエレベータ台数を増やす
ことによって1ゾーン当りの階床数を大きくすることは
困難であり、その結果高層ビルではそれだけゾーンの数
が増え、その分乗り換えの発生頻度も大きくなるという
問題があった。本発明の目的は、こうした問題点を解決
し、1ゾーン当りの階床数をできるだけ大きくすること
ができ、しかも運転効率の良い群管理エレベータを提供
することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明では、エ
レベータのサービスゾーンを複数のセクターに分割し、
乗場呼びを共通とする複数台のエレベータを1組とした
エレベータグループを複数組設け、前記各セクターを前
記各エレベータグループ毎のサブセクターに分割すると
ともに、各サブセクターのそれぞれの乗場には、当該階
の属する自セクターの行先ボタンまたはそれ以外の他の
セクターの行先ボタンの何れかを配置することにより、
乗換えを不要とすると同時に運転効率の向上を図り、ま
たホールを巨大化することなく、1ゾーン当りの階床数
を大きくできるようにしたものである。
【0007】請求項2に記載の発明では、エレベータの
サービスゾーンを複数のセクターに分割し、乗場呼びを
共通とする複数台のエレベータを1組としたエレベータ
グループを複数組設けて、前記複数のセクターを前記複
数のエレベータグループでそれぞれ分担してサービスす
る構成とし、前記各エレベータグループはそれぞれ、か
ご内に当該エレベータグループが分担するセクターの行
先ボタンを設けるとともに、前記サービスゾーン内の全
階床の各乗場にも当該エレベータグループが分担するセ
クターの各階床の行先ボタンを設けることにより、乗換
えを不要とすると同時に運転効率の向上を図り、またホ
ールを巨大化することなく、1ゾーン当りの階床数を大
きくできるようにしたものである。
【0008】請求項3に記載の発明は、エレベータのサ
ービスゾーンを複数のセクターに分割し、乗場呼びを共
通とする複数台のエレベータを1組としたエレベータグ
ループを複数組設けて、前記複数のセクターを前記複数
のエレベータグループでそれぞれ分担してサービスする
構成とし、前記各エレベータグループはそれぞれ、かご
内に前記サービスゾーンのすべての階床の行先ボタンを
設けるとともに、前記サービスゾーン内の全階床の各乗
場には当該エレベータグループが分担するセクターの各
階床の行先ボタンと、他のセクターの階床へ行くための
セクターボタンとを設け、通常は自グループが分担する
セクターの行先ボタンのみを有効とし、他グループが使
用不可のとき前記セクターボタンを有効とすることによ
り、1つ或いは複数のグループが故障等により使用でき
ない場合でも、最小限のボタンを追加するだけでバック
アップ運転ができるようにしたものである。
【0009】請求項4に記載の発明では、前記各エレベ
ータグループは2台1組とすることにより、割当て後の
乗客の移動距離が小さく、身体障害者でも安心して乗り
込むことのできるようにしたものである。
【0010】請求項5に記載の発明では、前記各エレベ
ータグループは、複数のセクターを分担してサービスす
ることにより、できるだけエレベータ台数が少なくて済
むようにしたものである。
【0011】請求項6に記載の発明は、前記エレベータ
としてダブルデッキエレベータを適用し、ダブルデッキ
エレベータでも同様に1ゾーン当りの階床数を大きくで
きるようにしたものである。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照し説明する。図1は本発明の実施形態1に
おけるエレベータの配置構成を示す図で、20階建ての
ビルを8台のエレベータ群によって、1ゾーンとしてど
の階へも乗換え無しでサービスできるようにする場合の
構成例を示したものである。
【0013】図1に示すように、まず乗場呼びを共通と
する4台1組のエレベータを1グループとして、8台の
エレベータを2つのグループG1とG2に分ける。すな
わち、#1〜#4号機をグループG1、#5〜#8号機
をグループG2とする。これらの各グループはそれぞれ
独立して群管理制御され、一方のグループの乗場呼びに
対して他方のグループのエレベータが応答することはな
い。
【0014】一方、この1ゾーン20階床を、まず低層
階と高層階の2つのセクターに分け、すなわち1〜10
階の低層階をセクターS1、11〜20階の高層階をセ
クターS2とし、さらにこの2つのセクターを各グルー
プ毎に分割してサブセクターとする。すなわち、セクタ
ーS1のうち、グループG1がサービスするサブセクタ
ーをS11、グループG2がサービスするサブセクター
をS12とし、セクターS2のうち、グループG1がサ
ービスするサブセクターをS21、グループG2がサー
ビスするサブセクターをS22とする。ここでセクター
とは、ゾーンを分割する連続した階の集合のことをい
う。
【0015】そして各サブセクターのそれぞれの乗場に
は、図2及び図3に示すように、当該階の属する自セク
ターの行先ボタンか、或いはそれ以外の他のセクターの
行先ボタンの何れかを配置し、同一セクター内では各サ
ブセクターの乗場の行先ボタンが同一とならないように
する。例えばサブセクターS11の各乗場に自セクター
の階床の行先ボタンすなわち1階〜10階の行先ボタン
を配置したとすると、同じセクター内のサブセクターS
12の各乗場には他セクターの階床の行先ボタンすなわ
ち11階〜20階の行先ボタンを配置する。同様に、サ
ブセクターS21の各乗場に自セクターすなわち11階
〜20階の行先ボタンを配置したとすると、同じセクタ
ー内のサブセクターS22の各乗場には他セクターであ
る1階〜10階の行先ボタンを配置する。
【0016】図2は、グループG1の乗場を示す平面図
で、#1〜#4号機に共通の行先階登録装置H1が設置
されており、各階ともに同様の構成である。図3は、図
2に示したグループG1用のサブセクターS11の各階
に設けられる行先階登録装置H1の詳細を示す図で、B
1は1階〜10階を行先階として登録するための行先ボ
タン(一部図示省略)、Y1は行先階を登録したときに応
答号機を案内するための矢印表示灯(一部図示省略)であ
る。
【0017】このようにグループG1のサブセクターS
11の各階床の乗場には、それぞれ自セクターの階床で
ある1〜10階の行先ボタンだけを設置し(ただし自階の
行先ボタンは不要)、同様にグループG1のサブセクタ
ーS21の乗場にもそれぞれ自セクターの階床である1
1〜20階の行先ボタンだけを設置する。
【0018】一方、グループG2についても図2及び図
3と同様の構成であり、サブセクターS12の各階床の
乗場には、それぞれ他セクターである11〜20階の行
先ボタンだけを設置し、サブセクターS22の各階床の
乗場にも他セクターの階床である1〜10階の行先ボタ
ンだけを設置する。
【0019】このような構成とすることにより、例えば
1階から7階へ行く場合のように低層階から低層階へ移
動する場合はグループG1のサブセクターS11の乗場
で行先階を登録すると、グループG1の中から最適な号
機が割り当てられ、また15階から20階のように高層
階から高層階へと移動する場合には、グループG1のサ
ブセクターS21の乗場で行先階を登録すると、やはり
グループG1の中から最適な号機が割り当てられてサー
ビスする。同様に1階から20階のように低層階から高
層階に移動する場合はグループG2のサブセクターS1
2の乗場で行先階を登録するとグループG2の中から最
適な号機が割り当てられ、また高層階から低層階への移
動はグループG2のサブセクターS22の乗場で行先階
を登録すると、やはりグループG2の中から最適な号機
が割当てられる。
【0020】このようにして行先階に応じたサブセクタ
ーの乗場で行先階を登録すると、ゾーン内のどの階から
でも乗換えなしで希望の階へ直接行くことができるの
で、実質的に20階床を1ゾーンとして1つのエレベー
タ群でサービスするのと同様となる。しかもこの場合、
どの階においても利用客は行先階に応じてグループ別に
ほぼ均等に分割され、行先階も半分の階床に限られてい
るので、実質的な停止回数は全階停止運転の場合に比べ
てほぼ半分となり、また同じかごに乗り込んだ乗客の行
先階が一致する確率も高くなるので、さらにその分だけ
停止回数の減少が期待されるため、待ち時間の減少と運
転効率の向上とが期待できる。
【0021】また各エレベータグループはそれぞれ独立
して制御されるので、各グループを一ヵ所にまとめて配
置する必要はなく、各グループ毎に分散して配置するこ
とができ、従ってホールが巨大化することもなくレイア
ウトが自由に行えるという優れた効果を発揮することが
できる。
【0022】なお、上記の実施例では4台のエレベータ
を1グループとしているが、1グループのエレベータの台
数はホールが巨大化しない範囲で任意であり、例えば1
0階建てのビルであれば、2台のエレベータを1グループ
として2組設置し、1〜5階を低層階のセクター、6〜1
0階を高層階のセクターというようにしてもよい。また
セクターの数とグループの数も2つに限らず任意であ
り、例えばそれぞれ3つずつとして全体を9つのサブセ
クターに分けるようにしてもよい。
【0023】また上記の実施例において、かご内の行先
ボタンは必ずしも必要ではないが、例えば全階床の行先
ボタンをかご内に設置し、それらを常時有効にしておく
と、乗場の行先ボタンと異なる階の行先階がかご内で登
録された場合、それによって停止数が増え運転効率の悪
化することが予想されるため、あるサブセクターの乗場
呼びに応答してかごが停止する場合、そのサブセクター
の乗場の行先ボタンと同一の行先階だけかご内の行先ボ
タンを有効にすることなどが考えられる。
【0024】次に本発明の実施の形態2について説明す
る。図4は本発明の実施の形態2によるエレベータの配
置構成を示す図で、20階建てのビルを8台のエレベー
タ群によって、1ゾーンとしてサービスできるようにす
る場合の構成例を示したものである。
【0025】図4に示すように、まず乗場呼びを共通と
する2台1組のエレベータを1グループとして、8台の
エレベータを4つのグループG1〜G4に分ける。すな
わち#1,#2号機をグループG1、#3,#4号機を
グループG2、#5,#6号機をグループG3、#7,
#8号機をグループG4とする。これらの各グループは
それぞれ独立して制御され、あるグループの乗場呼びに
対しては当該グループの2台のエレベータのどちらかが
応答してサービスするが、他のグループのエレベータが
応答することはない。
【0026】一方、この1ゾーン20階床を、上記グル
ープ数に等しい4つのセクターに分割する。ここでは、
1〜5階を第1セクターS1、6〜10階を第2セクタ
ーS2、11〜15階を第3セクターS3、16〜20
階を第4セクターS4とし、各グループがこれらのセク
ターをそれぞれ1つずつ分担してサービスする。
【0027】例えば、第1グループG1の2台のエレベ
ータは第1セクターS1を分担してサービスし、同様に
第2グループは第2セクター、第3グループは第3セク
ター、第4グループは第4セクターを分担してサービス
するようにする。
【0028】そして、各グループのエレベータのかご内
には、自グループが分担するセクターの階床の行先ボタ
ンを設けるとともに、各グループの乗場には、図5及び
図6に示すように、それぞれ自グループが分担するセク
ターの階床の行先ボタンを設置し、すべての階の乗場か
ら自グループが分担するセクターの階床を行先階として
登録できるようにする。
【0029】図5は第1グループG1の乗場を示した図
で、#1,2号機に共通の行先階登録装置H1が設置さ
れており、各階ともに同様の構成である。図6は図5に
示したグループG1用の行先階登録装置H1の詳細を示
す図で、B1は1階〜5階を行先階として登録するため
の行先ボタン、Y1は行先階を登録したときにどちらの
号機が応答するかを案内するための矢印表示灯である。
【0030】このように第1グループG1では、自グル
ープが分担するセクターの階床である1〜5階の行先ボ
タンだけを1〜20階のすべての乗場に設置し(但し1
階〜5階の乗場では自階の行先ボタンは不要)、かご内
にも同様に1〜5階の行先ボタンを設置する。従って、
第1グループG1の乗場では1階〜20階のどの階から
でも1階〜5階へは乗り換えなしで直接行くことができ
る。
【0031】同様にして、第2グループG2の各乗場に
は#3,4号機に共通の行先階登録装置として、自グル
ープが分担するセクターである6〜10階の行先ボタン
のみを1〜20階のすべての乗場に設置し、第2グルー
プの乗場でもどの階からでも6〜10階へ直接行けるよ
うにする。同様に、第3,第4グループについても、自
グループが分担するセクターの行先ボタンのみを自グル
ープの全階床の各乗場に設置する。
【0032】このような構成とすることにより、例えば
1〜5階に行きたい乗客は第1グループG1の乗場か
ら、また11〜15階に行きたい乗客は第3グループの
乗場からというように、ゾーン内のどの階からでも乗り
換えなしに希望の階へ直接行くことができるので、実質
的には20階床を1ゾーンとして1つのエレベータ群で
サービスするのと同様であり、しかも行先階を登録した
際、割当てられるのはそのグループのエレベータ、すな
わち2台のうちのどちらかのエレベータなので、割当て
後の乗客の移動距離は小さく、身体障害者でも安心して
乗り込むことができる。
【0033】また、各グループはそれぞれ独立している
ので各グループを一ヵ所にまとめて設置する必要はな
く、各グループ毎に分散して配置してもよいのでホール
が巨大化することもなく、レイアウトを自由に行うこと
ができる。
【0034】更に、各階の利用客は行先階に応じて4つ
のグループにほぼ均等に分割され、しかも各グループの
行先階は当該グループが分担するセクターの階床に限ら
れているので、同じかごに乗り込んだ乗客の行先階が一
致する確率が高くなり、その分エレベータの停止回数が
減少するので運転効率の向上が期待できるなど、種々の
効果を発揮することができる。
【0035】このように本発明によれば、エレベータホ
ールや乗客の移動距離を大きくすることなく、実質的に
8台の群管理が可能となり、1ゾーンの階床数も20階
床程度に大きくすることができる。従って更にグループ
数を増やしていくと、1ゾーンの階床数もより大きくす
ることが可能であるが、あまりグループ数を大きくする
とエレベータの昇降路面積ばかりがおおきくなってしま
うので、例えば40階床のビルであれば、20階床ずつ
低層ゾーンと高層ゾーンの2つのゾーンに分け、各ゾー
ンのそれぞれは上記の図1に示した構成とし、これとは
別に低層ゾーンと高層ゾーンとを結ぶシャトルエレベー
タを設けることなどが考えられる。
【0036】ところで、1ゾーンを20階床程度にしよ
うとすると一般的には8台群管理の適用が必要となるの
で、上記の実施例ではゾーンを4つのセクターに分け、
4つのエレベータグループがそれぞれ1つのセクターを
分担する例を示したが、上述のように本発明によれば同
じかごに乗車した乗客同士の行先階が一致する確率が高
くなり、運転効率が向上するので1ゾーン20階床に対
して必ずしも8台のエレベータが必要とは限らない。例
えば平均待ち時間が多少大きくなることが許容されるの
であれば、4台のエレベータで20階床をサービスする
ことも可能であり、その場合、エレベータのグループ数
は2となるので、セクターが4つの場合は1つのグルー
プで2つのセクターを分担すればよい。この場合の例を
本発明の実施の形態3として図7に示す。
【0037】図7は、1ゾーン20階床の建物を図4と
同様に4つのセクターに分割し、第1セクターS1と第
3セクターS3の2つのセクターをグループG1のエレ
ベータが、また、第2セクターS2と第4セクターS4
の2つのセクターをグループG2のエレベータが分担す
る例を示したものである。この場合、グループG1で
は、エレベータのかご内と1階〜20階の各乗場には、
それぞれ自グループが分担するセクターである1階〜5
階と11階〜15階の行先ボタンが、またグループG2
のエレベータのかご内と1階〜20階の各乗場には、自
グループが分担するセクターである6階〜10階と16
階〜20階の行先ボタンがそれぞれ設置されることにな
る。
【0038】このような構成とすると、第4図の場合と
同様に、ゾーン内のすべての階床間の移動を乗り換える
ことなく行うことができるだけでなく、通常の4台群管
理を適用した場合と比較して、各グループを独立して配
置することができ、割当時や割当変更時の乗客の移動距
離も小さく、また、同じかごに乗車した乗客の行先階が
一致する確率が高くなるので、その分運転効率が向上す
るなどの種々の効果を発揮することができる。
【0039】なお、上記のように1つのグループが複数
のセクターを分担する場合、その組み合わせは任意であ
り、例えば上記の例でグループG1がセクターS1とS
4を分担し、残りをグループG2が分担するようにして
もよいし、或いはグループG1がセクターS1とS2を
分担し、残りをグループG2が分担するようにしてもよ
い(この場合は実質的にセクターを2つに分割したのと
同様になる)。
【0040】次に本発明の実施の形態4について説明す
る。上記の実施例では、各セクターにはそれぞれ1つの
グループしか対応していないため、1つのグループが故
障したり或いはモダニゼーション等で使用できない場
合、そのグループが分担するセクターの階へは行くこと
ができなくなってしまう。このような事態を防ぐため、
かご内には自グループが分担するセクターの行先ボタン
だけでなくすべての階の行先ボタンを設けておき、通常
は自セクターの行先ボタンのみを有効としておき、他の
グループのエレベータが使用できなくなったときには、
他のセクターの行先ボタンも有効となるようにすればよ
い。同様にして乗場でもすべての階の行先ボタンを設置
しておき、通常は自セクターの行先ボタンのみを有効と
することが考えられるが、各グループのすべての階床の
乗場にすべての階の行先ボタンを設けるのは非常に不経
済である。
【0041】そこでこの実施形態では、エレベータの配
置構成は上記実施例と同様とし、各乗場に設置する行先
階登録装置として、図8に示すように自グループが分担
するセクター以外の他のセクターの階床の行先ボタンの
代わりに、それらの階を1つにまとめたセクターボタン
を設ける。
【0042】図8は、図4の場合と同じ構成において、
第2グループG2の各乗場に設けられる行先階登録装置
H2の例を示す図で、自グループが分担するセクターす
なわち6階〜10階の行先ボタンの他に、他のセクター
の階床を1つにまとめたセクターボタンSB2を設け
る。他のグループの乗場も同様の構成とする。
【0043】このような構成において、通常はグループ
G2の乗場では、自セクターの6〜10階の行先ボタン
のみ有効としてセクターボタンによる呼びの登録は無効
とする。また、グループG2のかご内も同様に6〜10
階の行先ボタンのみ有効とし、他の階の行先ボタンはす
べて無効としておく。他のグループでも同様である。そ
して、例えばグループG1が何らかの理由で使用できな
くなり1〜5階へ行くことができなくなったときには、
他のグループG2〜G4の各乗場のセクターボタンを有
効とするとともに各かごの行先ボタンもすべて有効とす
る。従って、例えば12階から3階へ移動しようとする
場合、グループG2〜G4の何れかの12階の乗場でセ
クターボタンを押せば、乗場呼びが登録されて当該グル
ープの何れかのエレベータが応答し、乗客はこのかご内
で3階の行先ボタンを押すと3階へサービスされること
になる。
【0044】このようにこの実施形態によれば、1つ或
いは複数のグループが故障等で使用できない場合でも、
各階の乗場にすべての階の行先ボタンを設けることな
く、必要最小限のボタンを追加するだけですべての階を
サービスすることができる。
【0045】なお、図8に示した例では、1〜5階と1
1〜20階をすべてまとめて1つのセクターボタンとし
たが、各セクター毎に別々のセクターボタン、すなわち
1〜5階を1つのセクターボタンに、また11〜15階
と16〜20階をそれぞれ1つのセクターボタンという
ように3つのセクターボタンに分け、グループG1が使
用できないときは、3つのセクターボタンのうち、1〜
5階のセクターボタンのみを有効とするようにしてもよ
い。
【0046】また、この実施形態においても図7の場合
と同様に、各グループがそれぞれ複数のグループを分担
するようにしてもよい。
【0047】以上の説明はすべてシングルデッキのエレ
ベータを対象として行ったが、これを同様にダブルデッ
キにも適用することが可能である。
【0048】図9は本発明をダブルデッキに適用した場
合の実施形態を示す図で、1ゾーン30階床のビルを1
0階床毎の3つのセクターWS1〜WS3に分け、各セ
クターを2台のダブルデッキエレベータを1組とした3
つのエレベータグループWG1〜WG3が分担してサー
ビスする例を示した図である。図示のように、セクター
WS1の1〜10階は、グループWG1の2台のダブル
デッキエレベータが分担し(例えば上かごは1〜9階、
下かごは2〜10階をサービス)、同様にセクターWS
2はグループWG2の2台のダブルデッキエレベータ
が、セクターWS3はグループWG3の2台のダブルデ
ッキエレベータがそれぞれサービスする。この場合も図
4の場合と同様に、ダブルデッキエレベータの上かごと
下かごのそれぞれには、自グループが分担するセクター
の行先ボタンを設け、1階〜30階の各階の乗場にも自
グループが分担するセクターの行先ボタンを設ける。な
お、この場合、各ダブルデッキエレベータの運転は、ダ
ブル方式、セミダブル方式、或いはそれらの変形等、何
れの方式であってもよい。
【0049】このような構成とすることにより、シング
ルデッキの場合と同様に、ゾーン内のすべての階床から
乗り換えることなく希望の階へ直接行くことができ、し
かも各階の乗場に設けられた行先ボタンは1つのセクタ
ーの階床に限定されているので、同乗者の行先階が一致
する確率が高くなり、運転効率が向上する他、各エレベ
ータグループはそれぞれ独立しているおり分散して配置
することができるので、ホールが巨大化するおそれもな
く、また割当時や割当変更時の乗客の移動距離も小さい
など、種々の優れた効果を発揮することができる。
【0050】また本発明によれば、これまでダブルデッ
キエレベータを用いても実現の困難だった1ゾーン30
階床を容易に実現することができ、従って、例えば60
階建てビルの場合には、30階床/1ゾーンとして60
階床を2つのゾーンに分け、各ゾーンを上記図9の構成
とし、2つのゾーンを結ぶシャトルエレベータを別に設
置するなどの方法が考えられる。なお、以上の説明では
1階を1つのセクターの中に含めたが、1階等の基準階
はセクターに含めずに全グループに共通のサービス階と
するようにしてもよい。
【0051】
【発明の効果】本発明によれば、各エレベータグループ
はそれぞれ独立しているのでエレベータの配置を自由に
することができ、ホールを巨大化することなく1ゾーン
当りの階床数を大きくすることができる。しかも、その
ゾーン内ではどの階からでも乗り換えを要することなく
希望の階へ直接行くことができ、割当時や割当変更時の
乗客の移動距離も小さく、同じかごに乗車した乗客の行
先階が一致する可能性が高まることによって運転効率も
向上するなど種々の優れた効果を発揮する。
【0052】また、1つ或いは複数のグループが故障等
により使用できない場合でも、必要最小限のボタンを設
置するだけで、バックアップ運転が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1におけるエレベータの配
置構成を示す図である。
【図2】本発明の実施の形態1における乗場平面図であ
る。
【図3】本発明の実施の形態1における行先階登録装置
を示す図である。
【図4】本発明の実施の形態2におけるエレベータの配
置構成を示す図である。
【図5】本発明の実施の形態2における乗場を示す図で
ある。
【図6】本発明の実施の形態2における行先階登録装置
を示す図である。
【図7】本発明の実施の形態3におけるエレベータグル
ープのセクターの分担例を示す図である。
【図8】本発明の実施の形態4における行先階登録装置
の例を示す図である。
【図9】本発明をダブルデッキエレベータに適用した場
合の、各グループとセクターの分担の一例を示す図であ
る。
【図10】従来におけるエレベータの配置構成の一例を
示す図である。
【符号の説明】
S1〜S4 各セクター S11,S12,S21,S22 サブセクター G1〜G4 各エレベータグループ H1,H2 行先階登録装置 B1,B2 行先ボタン Y1 矢印表示灯 SB2 セクターボタン

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エレベータのサービスゾーンを複数のセ
    クターに分割し、乗場呼びを共通とする複数台のエレベ
    ータを1組としたエレベータグループを複数組設け、前
    記各セクターを前記各エレベータグループ毎のサブセク
    ターに分割するとともに、各サブセクターのそれぞれの
    乗場には、当該階の属する自セクターの行先ボタン又は
    それ以外の他のセクターの行先ボタンの何れかを配置し
    たことを特徴とする群管理エレベータ。
  2. 【請求項2】 エレベータのサービスゾーンを複数のセ
    クターに分割し、乗場呼びを共通とする複数台のエレベ
    ータを1組としたエレベータグループを複数組設けて、
    前記複数のセクターを前記複数のエレベータグループで
    それぞれ分担してサービスする構成とし、前記各エレベ
    ータグループはそれぞれ、かご内に当該エレベータグル
    ープが分担するセクターの行先ボタンを設けるととも
    に、前記サービスゾーン内の全階床の各乗場にも当該エ
    レベータグループが分担するセクターの各階床の行先ボ
    タンを設けたことを特徴とする群管理エレベータ。
  3. 【請求項3】 エレベータのサービスゾーンを複数のセ
    クターに分割し、乗場呼びを共通とする複数台のエレベ
    ータを1組としたエレベータグループを複数組設けて、
    前記複数のセクターを前記複数のエレベータグループで
    それぞれ分担してサービスする構成とし、前記各エレベ
    ータグループはそれぞれ、かご内に前記サービスゾーン
    のすべての階床の行先ボタンを設けるとともに、前記サ
    ービスゾーン内の全階床の各乗場には当該エレベータグ
    ループが分担するセクターの各階床の行先ボタンと、他
    のセクターの階床へ行くためのセクターボタンとを設
    け、通常は自グループが分担するセクターの行先ボタン
    のみを有効とし、他グループが使用不可のとき前記セク
    ターボタンを有効とすることを特徴とする群管理エレベ
    ータ。
  4. 【請求項4】 前記各エレベータグループは、2台1組
    とすることを特徴とする請求項1乃至3に記載の群管理
    エレベータ。
  5. 【請求項5】 前記各エレベータグループは、複数のセ
    クターを分担してサービスすることを特徴とする請求項
    1乃至4に記載の群管理エレベータ。
  6. 【請求項6】 前記エレベータはダブルデッキエレベー
    タであることを特徴とする請求項1乃至5に記載の群管
    理エレベータ。
JP35569898A 1998-01-09 1998-12-15 群管理エレベータ Expired - Fee Related JP3419332B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP35569898A JP3419332B2 (ja) 1998-01-09 1998-12-15 群管理エレベータ

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1498698 1998-01-09
JP10-14986 1998-01-09
JP35569898A JP3419332B2 (ja) 1998-01-09 1998-12-15 群管理エレベータ

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH11255439A true JPH11255439A (ja) 1999-09-21
JP3419332B2 JP3419332B2 (ja) 2003-06-23

Family

ID=26351045

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP35569898A Expired - Fee Related JP3419332B2 (ja) 1998-01-09 1998-12-15 群管理エレベータ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3419332B2 (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20000051539A (ko) * 1999-01-22 2000-08-16 김남영 켤레베이터 [켤레 엘리베이터]
WO2003101874A1 (en) * 2002-06-03 2003-12-11 Kone Corporation Method for controlling the elevators in an elevator bank
CN110316625A (zh) * 2018-03-29 2019-10-11 奥的斯电梯公司 目的地调度分区
CN110395633A (zh) * 2018-04-24 2019-11-01 奥的斯电梯公司 用以减少乘客等待时间的电梯自动认知分析

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
SG134995A1 (en) * 2002-11-06 2007-09-28 Inventio Ag Method of and device for controlling a lift installation with zonal control

Family Cites Families (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3035787U (ja) 1996-06-10 1997-04-04 フジテック株式会社 エレベータの配置構造

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20000051539A (ko) * 1999-01-22 2000-08-16 김남영 켤레베이터 [켤레 엘리베이터]
WO2003101874A1 (en) * 2002-06-03 2003-12-11 Kone Corporation Method for controlling the elevators in an elevator bank
US6991068B2 (en) 2002-06-03 2006-01-31 Kone Corporation Method for controlling the elevators in an elevator bank in a building divided into zones
CN110316625A (zh) * 2018-03-29 2019-10-11 奥的斯电梯公司 目的地调度分区
US11027943B2 (en) 2018-03-29 2021-06-08 Otis Elevator Company Destination dispatch sectoring
CN110316625B (zh) * 2018-03-29 2021-11-26 奥的斯电梯公司 目的地调度分区
US11691845B2 (en) 2018-03-29 2023-07-04 Otis Elevator Company Destination dispatch sectoring
CN110395633A (zh) * 2018-04-24 2019-11-01 奥的斯电梯公司 用以减少乘客等待时间的电梯自动认知分析

Also Published As

Publication number Publication date
JP3419332B2 (ja) 2003-06-23

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP1497213B1 (en) Passenger guidance system and display device
JP3977882B2 (ja) ビルディングの複数のフロアに運行するための多数かごエレベータシステムおよびエレベータグループへのフロア割当方法
US7198136B2 (en) Elevator device for a multi-sky-lobby system
JPWO2003000579A1 (ja) エレベーターシステム
JPH09315708A (ja) 群管理エレベーター
WO2005102893A1 (ja) エレベータの群管理制御装置
JP2005500227A (ja) 乗場およびエレベータカー内で乗客に情報を与える階数ディスプレイ
JP4961774B2 (ja) エレベータシステム
KR20070106752A (ko) 승강로 내의 2 대의 카 중 어느 한 쪽에 부과되는 지연을최소화시키기 위하여 상기 2 대의 카 중 하나의 카에할당되는 호출들
JPH11255439A (ja) 群管理エレベータ
JP5194809B2 (ja) エレベータシステム
JPH04153169A (ja) エレベータの群管理装置
JP2008024413A (ja) エレベータ群管理制御装置
JP3413022B2 (ja) エレベーターの制御装置
JP4366347B2 (ja) エレベータシステム
JP3343075B2 (ja) エレベータ群管理制御装置
JP3035787U (ja) エレベータの配置構造
JPH11130349A (ja) エレベーターの群管理装置
JP2003073043A (ja) マルチスカイロビー方式のエレベーター装置
JP4053344B2 (ja) 独立上下かご式エレベーターの群管理装置
JP4765230B2 (ja) エレベータの群管理システム
JPH04179685A (ja) エレベータの群管理制御装置
JP5630486B2 (ja) エレベータシステム
WO2021176690A1 (ja) エレベーターの制御システム
JPH04345476A (ja) ダブルデッキエレベータの割当かご表示装置

Legal Events

Date Code Title Description
S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees