JP4386606B2 - 支持装置の製造方法 - Google Patents

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、支持装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
特開平11−171659号公報には、窒化アルミニウム質セラミックスからなるセラミックスヒーターを、略円筒形状の支持部材に対して接合する方法が開示されている。この技術について、図11を参照しつつ説明する。セラミックスヒーター4は、セラミックス基体2と、基体2内に埋設された抵抗発熱体3とを備えている。支持部材20Aは略円筒形状をしている。この支持部材20Aの端面を基体2の背面2bに接合する。この際、ポリアルキルイミノアランの重合体のゲルを、基体2の背面2bと支持部材20Aの端面との間に塗布し、1600℃程度で熱処理し、基体2の背面2bと支持部材20Aの端面との間に窒化アルミニウムの接合層を生成させる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、サセプターの設計を検討する過程において、次の要望が生じてきており、前述した従来技術のサセプターでは、新たな要望に答えることが困難であった。即ち、本発明者は、セラミックスヒーターの内部に冷却媒体を流すための通路を形成することを試みていた。しかし、セラミックスのバルクの内部に、抵抗発熱体を埋設した後に、細長い通路を加工によって形成することは不可能である。このため、本発明者は、グリーンシート積層法によってセラミックスサセプターの内部に通路を形成することを試みた。グリーンシート積層法によって、所定深さの通路をサセプター内部に形成するためには、グリーンンシートに所定深さの溝を予め形成し、この後に複数のグリーンシートを積層し、一体焼結させる必要がある。しかし、こうした方法では、グリーンシートの焼結段階で溝の近辺でシートの変形が生じ、所定深さの溝を正確に形成することはできない。特に、複数のグリーンシートの接合界面において、焼結後の接合界面における気体漏れが発生し易く、気密性を維持することが困難であった。このように、セラミック基体2の内部に、高い気密性をもって気体や液体の流路を形成することは困難であり、かつ高コストである。
【0004】
本発明の課題は、設置面と背面とを備えるセラミックス製のサセプター、およびサセプターを支持するセラミックス製の支持部材を備えている支持装置において、高い気密性をもって容易に空隙部を形成可能な装置を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明は、設置面と背面とを備え、抵抗発熱体3が内部に埋設されたセラミックス製のサセプター、およびサセプターを支持するセラミックス製の支持部材を備えている支持装置であって、
支持部材が、抵抗発熱体に接続された電力供給部材が内側空間に収容された筒状の本体部分と、この本体部分の端部に設けられた平板状部とを備えており、この平板状部がサセプターに対向する対向面を備えており、平板状部が、対向面の内周側に設けられたリング状内周側突起と外周側に設けられたリング状外周側突起とを備えており、内周側突起および外周側突起がサセプターに対して接合されており、サセプターと平板状部との間で内周側突起と外周側突起によってリング状空隙部が形成されており、空隙部が、バックサイドガスまたはパージガスを流すためのガス供給路であり、サセプターに空隙部と設置面とに開口する貫通孔が形成されている支持装置を製造するのに際して、
サセプターを一体焼結によって作製する工程、
支持部材を焼結法で形成する工程、および
内周側突起および外周側突起をサセプターの背面に対して固相接合する工程を有することを特徴とする。
また、本発明は、設置面と背面とを備え、抵抗発熱体が内部に埋設されたセラミックス製のサセプター、およびサセプターを支持するセラミックス製の支持部材を備えている支持装置であって、
支持部材が、抵抗発熱体に接続された電力供給部材が内側空間に収容された筒状の本体部分と、この本体部分の端部に設けられた平板状部とを備えており、サセプターの背面側に、この背面の内周側にある円盤状内周側突起と外周側にあるリング状外周側突起とが設けられており、内周側突起および外周側突起が支持部材の平板状部に対して接合されており、サセプターと平板状部との間で内周側突起と外周側突起によってリング状空隙部が形成されており、空隙部が、バックサイドガスまたはパージガスを流すためのガス供給路であり、サセプターに空隙部と設置面とに開口する貫通孔が形成されている支持装置を製造するのに際して、
サセプターを一体焼結によって作製する工程、
サセプターの背面に内周側突起および外周側突起を形成する工程、および
内周側突起および外周側突起を平板状部に対して固相接合する工程を有することを特徴とする。
【0006】
本発明者は、中空の本体部分と、この本体部分の端部に設けられた平板状部とを備えるセラミックス製の一体の支持部材を準備し、この支持部材の平板状部とサセプターとを接合することを想到した。これによって、サセプターと平板状部との界面に沿って、あるいは支持部材の平板状部の内部に空隙部を比較的容易に形成することができ、空隙部の気密性を高く維持できる。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下、適宜図面を参照しつつ、本発明を更に詳細に説明する。図1は、本発明の一実施形態に係る支持装置1Aを示す断面図であり、図2は、図1の装置をII−II線に沿って矢視方向に見た図であり、図3は、図1の装置をIII−III線に沿って矢視方向に見た図である。II−II線、III−III線は、いずれも接合面に沿って切っている。
【0008】
本実施形態の装置1Aは、サセプター4Aと支持部材5Aとを備えている。サセプター4Aは、円板形状のセラミック基体2と、基体2の内部に埋設された機能部材3と、機能部材3に接続された端子14とを備えている。基体2の上面2aは、物品(例えば本例では半導体)を設置するための設置面である。ただし、半導体と設置面2aとの間に別部材を挟むことは可能である。設置面2aと背面2bとの間には、所定箇所に貫通孔10が形成されている。
【0009】
支持部材5Aは、円板形状の平板状部11Aと、細長い中空の本体部分6とを備えている。本体部分6の内側空間8には電力供給部材13が挿入されており、部材13の末端が端子14に接続されている。平板状部11Aには、図2に示すように、リング状の外周側突起11bと、リング状の内周側突起11cとが形成されている。突起11bと11cとの間には凹部9Aが形成されている。突起11bおよび11cは、図1に示すように背面2bに対して接合されており、それぞれリング状の接合面12A、12Bを形成している。9Aは、平板状部11Aと背面2bとの界面に沿って空隙部を形成する。
【0010】
本例では、支持部材5Aの本体部分6および平板状部11Aを貫通する連通孔7が設けられている。連通孔7の一端7aは、本体部分6の末端面6aに対して開口している。連通孔7の他端は空隙部9Aに連通している。そして、上述の基体2側の貫通孔10は、それぞれ空隙部9Aに連通している。なお、図3においては、接合面12A、12Bの位置を点線で示した。
【0011】
このような空隙部9Aは、例えば平板状部や背面に凹部を形成し、次いで平板状部と基体2とを接合することによって、容易に形成できる。しかも、平板状部5Aと本体部分6とはセラミックスからなる一体の部材であるので、気密性が保持されている。そして、空隙部を平面的に見て包囲している接合面12Aや12Bの形状や寸法、および接合方法を選択することによって、空隙部に対して容易に所望の度合いの気密性を確保することができる。
【0012】
基体2や支持部材を構成するセラミックスの種類は特に限定されないが、窒化アルミニウム、窒化珪素、炭化珪素、アルミナが特に好適である。
【0013】
好適な実施形態においては、サセプターと平板状部との間に空隙部を形成する。この場合には、サセプターの背面側、あるいは平板状部の表面側に、凹部を形成することによって、前記した空隙部を容易に形成できる。
【0014】
この場合、サセプターの背面に凹部を形成することができる。あるいは、支持部材の平板状部に凹部を形成することができる。支持部材側は、通常は常圧焼結法によって製造できるので、焼結前に凹部を成形することができる。従って、空隙部の形成を一層低コストで容易に実施できる。更に、平板状部とサセプターの背面との双方に凹部を形成することもできる。
【0015】
本発明においては、上述のように、サセプターと平板状部との界面に沿って、両者の間に空隙部を形成する。
【0016】
図4は、本発明の他の実施形態に係る支持装置1Bを示す断面図であり、図5は、図4の装置をV−V線に沿って矢視方向に見た図であり、図6は、図4の装置をVI−VI線に沿って矢視方向に見た図である。この実施形態では、支持部材の平板状部側には凹部を設けず、基体2の背面2b側に凹部を設ける。
【0017】
本実施形態の装置1Bは、サセプター4Bと支持部材5Bとを備えている。サセプター4Bは、円板形状のセラミック基体2Aと、基体2Aの内部に埋設された機能部材3と、機能部材3に接続された端子14とを備えている。設置面2aと背面2bとの間には、所定箇所に貫通孔10が形成されている。
【0018】
支持部材5Bは、円板形状の平板状部11Bと、細長い中空の本体部分6とを備えている。本体部分6の内側の空間8には電力供給部材13が挿入されており、部材13の末端が端子14に接続されている。平板状部11Bの上面20は略平坦面である。
【0019】
図6に示すように、リング状の外周側突起2cと、内周側の円盤状突起2dとが形成されている。突起2cと2dとの間には凹部9Bが形成されている。突起2cおよび2dは、図4に示すように平板状部11Bの上面20に対して接合されており、それぞれリング状の接合面12A、12Bを形成している。空隙部9Bは、平板状部11Bと背面2bとの界面に沿って形成されている。
【0020】
本例では、支持部材5Bの本体部分6および平板状部11Bを貫通する連通孔7が設けられている。連通孔7の端部は空隙部9Bに連通しており、基体2側の貫通孔10もそれぞれ空隙部9Bに連通している。なお、図5、図6においては、接合面12A、12Bの位置を一部点線で示した。
【0021】
本発明においては、支持部材の製法は特に限定されない。例えば、支持部材を、ゲルキャスト法、コールドアイソスタティックプレス法、イソシアネート法または型プレス法など、任意の方法によって成形し、次いで焼成することができる。
【0022】
好適な実施形態においては、支持部材をゲルキャスト法によって成形する。これによって、平板状部と細長い中空の本体部分とを含む一体のセラミックス製の支持部材を比較的に容易に成形することができる。特に、平板状部の前記凹部を容易に成形することができる。その上、得られた成形体を常圧焼成させた後に、焼結体の形状や寸法が、成形体の形状や寸法に比べて大きく変化しない。
【0023】
ゲルキャスト法を採用した場合には、セラミック粉末とゲル生成物質の粉末とを溶剤に分散してスラリーとし、このスラリーをキャスト成形して成形体を得る。このゲル生成物質としては、ゼチラン、デンプン、カラギーナン、寒天、ペクチン、グルカンを例示できる。
【0024】
本発明においては、前記空隙部をバックサイドガスやパージガスのガス供給路とる。
【0025】
図1の例では、連通孔7、空隙部9A、貫通孔10をガス流路として機能させる。
【0026】
好適な実施形態においては、サセプターの側面側からパージガスを噴出させることによって、腐食性ガスや成膜ガス、クリーニングガスなどがサセプターの背面側に回り込むことを有効に防止できる。
【0027】
好適な実施形態においては、図1に示すように、支持部材に、空隙部と連通する連通孔7を形成する。この場合には、支持部材の内側空間8に対して、連通孔や空隙部を隔離することができる。
【0028】
本発明のサセプターには、抵抗発熱体や静電チャック電極を埋設することができる。また、サセプターに、高周波を発生させるための電極を埋設することができる。更には、サセプター内部に、抵抗発熱体と静電チャック電極との双方を埋設でき、あるいはサセプター内部に、静電チャック電極と、高周波を発生させるための電極との双方を埋設でき、あるいはサセプター内部に、抵抗発熱体と、高周波を発生させるための電極との双方を埋設できる。
【0029】
本発明の支持部材によって支持されるべき物品は限定はされないが、半導体(特に半導体ウエハー)や、アルミニウムウエハー、鉄ウエハーなどの金属ウエハーを例示できる。
【0030】
好適な実施形態においては、サセプターを構成するセラミックスの熱伝導率が、支持部材を構成するセラミックスの熱伝導率よりも高い。このように、サセプターを構成するセラミックスの熱伝導率を高くすることによって、サセプターにおいて横方向への熱伝導が促進され、設置面2aの温度の均一性に寄与する。これと共に、支持部材を構成するセラミックスの熱伝導率を低くすることによって、サセプターの背面から支持部材を通る熱伝導を抑制することができ、これによって設置面の一部にコールドスポットが生ずる傾向を抑制できる。これによって、設置面について所望の温度の均一性を確保することが容易になる。
【0031】
この観点からは、サセプターを構成するセラミックスの熱伝導率は、10W/mK 以上とすることが好ましく、50W/mK以上とすることが更に好ましい。このようなセラミックスとしては以下を例示できる。
Y添加系窒化アルミニウム、炭化ケイ素、窒化ケイ素
【0032】
また、支持部材を構成するセラミックスの熱伝導率は、200W/mK以下とすることが好ましく、100W/mK以下とすることが一層好ましい。このようなセラミックスとしては以下を例示できる。
高純度窒化アルミ、アルミナ、窒化ケイ素、YAG、Y2O3
【0033】
また、サセプターを構成するセラミックスの熱伝導率は、支持部材を構成するセラミックスの熱伝導率以上であることが好ましく、その差は50W/mK以上とすることが一層好ましい。
【0034】
好適な実施形態においては、サセプターと支持部材との接合面の外径が、本体部分の外径の1.3倍以上である。例えば、図1を参照すると、サセプターと支持部材との接合面12Aの外径Lが、本体部分6の外径Mの1.3倍以上である。このような形態とすることによって、空隙部の設置余地が大きくなり、本発明の作用効果を達成する上で一層有益である。この観点からは、サセプターと支持部材との接合面の外径を、本体部分の外径の2倍以上とすることが更に好ましい。
【0035】
好適な実施形態においては、サセプターを加圧焼結法によって製造する。これによって、サセプターの内部に機能部材3を埋設しつつ、基体2の相対密度を非常に高くすることが可能である。ただし、この場合には、基体2の内部に空隙部を形成することが一層困難になる。従って、平板状部側、あるいは平板状部とサセプターとの間に空隙部を形成できる本発明が、一層有効となる。
【0036】
サセプターと支持部材の平板状部との接合方法は固相接合である。固液接合法は、特開平10−273370号公報に記載された方法である。
【0037】
本発明においては、サセプターと支持部材とが固相接合されている。固相接合法においては、サセプターを構成するセラミックスと、支持部材を構成するセラミックスとの少なくとも一方に対して有効な焼結助剤を含有する溶液を接合面に塗布し、接合面に対して略垂直方向へと向かって圧力を加えながら、焼結温度よりも若干低い程度の温度で熱処理する。特に好ましくは、以下のようにして固相接合を行う。
【0038】
(1)アルミニウム−窒素結合を有する窒化アルミニウムの前駆体化合物を、支持部材の平板状部とサセプター背面との間に介在させた状態で熱分解させることによって、両者を接合する。この場合において好ましくは、平板状部およびサセプターが、窒化アルミニウム質セラミックスからなる。
【0039】
この前駆体化合物としては、アルミニウム−窒素結合を有する有機金属化合物または無機化合物を使用できる。これには、RAlとアンモニアやエチレンジアミンの付加物(Rはメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基)、AlHとNHとの縮合生成物、ポリアルキルイミノアラン[(HAlNR)n]を使用できる。ポリアルキルイミノアランは、アルキルイミノアラン(HAlNR)の重合体であり、いわゆるカゴ型構造を有するもので、Rはアルキル基である。これを製造するには、アルミニウムの水素化物を、アミンやアミン塩酸塩と反応させる。Rがエチル基の場合には8量体[(HAlNR)8:Rはエチル基]が主として生成し、イソプロピル基の場合には6量体[(HAlNR)6:Rはイソプロピル基]が主として生成する。Rがメチル基であると、不溶性の高分子が生成しやすい。
【0040】
アルミニウム−窒素結合を有する化合物の熱分解温度は、好ましくは1600℃以下である。接合時の雰囲気は、アルゴン等の不活性ガスやアンモニア−窒素等の還元性雰囲気が好ましく、熱分解時にアルミニウム−窒素結合を有する化合物から発生する炭素を除去するためには、アンモニア−不活性ガスの雰囲気が好ましい。
【0041】
接合時には、各接合面に対して略垂直の方向に向かって加圧することが、接合強度を一層向上させる上で好ましい。加圧の効果は、実質的には0.1kg/cm2 の圧力で現れる。上限は500kg/cm2 である。
【0042】
なお、アルミニウム−窒素結合を有する化合物に加えて、珪素−窒素結合を有する化合物をも使用できる。
【0043】
(2)平板状部とサセプター背面との間に、サセプターを構成するセラミックスと支持部材を構成するセラミックスとの少なくとも一方に対して有効な焼結助剤を含む溶液を介在させ、次いで熱処理を行う。例えば、セラミックスが窒化アルミニウムまたは窒化珪素からなる場合には、イットリウム化合物、イッテルビウム化合物およびアルカリ土類元素の化合物からなる群より選ばれた一種以上の接合助剤が好ましく、イットリウム化合物が特に好ましい。
【0044】
焼結助剤は、例えば塩化物、硫酸塩、リン酸塩、硝酸塩、炭酸塩が濡れやすく、ハンドリング性が良い。例えば塩化イットリウム、塩化イットリウム水和物、硫酸イットリウム、酢酸イットリウムの水溶液や、塩化イットリウム、塩化イットリウム水和物、酢酸イットリウムの水溶液を使用することが好ましい。
【0045】
接合時の加熱方法としては、常圧での熱処理、ホットプレス法、プラズマ活性化焼結、レーザーによる局部加熱法等がある。
【0046】
本発明においては、サセプター以外の他の部材を、支持部材の平板状部に対して接合することができる。この接合方法は限定されず、前述した接合方法を利用可能である。また、サセプターを平板状部に対して接合するのと同じ接合工程で、他の部材も平板状部に接合することが好ましい。
【0047】
他の部材は、サセプターの側面の外側に設置する環状部材である。この場合には、サセプターの側面と環状部材との間に気体通路を形成することができる。
【0048】
図7は、本発明外の参考形態に係る支持装置1Cを概略的に示す断面図であり、図8は、図7において矢視方向に見た図である。本例においては、支持部材5Bの平板状部11Bに対して、サセプター4Cの背面2bが接合されている。そして、サセプター4Cの外側に、円環形状の部材22が、サセプター4Cを包囲するように設置されている。サセプター4Cと円環状部材22との間には、円形の気体通路21が形成されている。連通孔7が空隙部23の一端に連通しており、連通孔23の他端が気体通路21に連通している。この気体通路は、前述したように、パージガスなどの各種のガスの通路として利用できる。12、27は各接合面である。
【0049】
なお、本発明においては、支持装置内に、バックサイドガスやパージガスを流すための気体通路と、設置面側から気体を吸引するための気体吸引路との双方を設けることができる。
図9は、本発明外の参考形態に係る支持装置1Dを概略的に示す断面図であり、図10は、図9の装置をX−X線に沿って矢視方向に見た図である。
【0050】
本装置1Dにおいては、サセプター4Dに空隙部23と気体通路25とが形成されている。空隙部23の一方の端部は連通孔7に連通しており、空隙部23の他方の端部は気体通路25に連通している。これらは、パージガスなどのガスの流通路として作用する。また、サセプター4Dには貫通孔24が形成されており、この貫通孔24が、支持部材6の連通孔7Aに連通している。
【0051】
【実施例】
図1〜図3を参照しつつ説明した前記方法に従って、支持装置1Aを製造した。ただし、基体2は相対密度99.9%の窒化アルミニウム焼結体によって形成した。この窒化アルミニウム焼結体の焼結温度は1800−2000℃であり、焼結助剤として5mol%のイットリウムを含有している。
【0052】
支持部材5Aは、寒天を使用したゲルキャスト法によって成形し、1800℃で焼成した。Mは80mmであり、Lは350mmであり、本体部分6の長さは150mmである。
【0053】
次いで、支持部材5Aの平板状部11Aと基体2の背面2bとを、それぞれ研磨加工した。各接合面の間に、8量体[(HAlNC2fH5)8]のゲルを介在させ、アルゴン雰囲気内で、1600℃で2時間熱処理し、接合体を得た。空隙部9Aの外径は300mmであり、内径は60mmであり、深さは2 mmである。
【0054】
得られた接合体を切り出し、接合界面を光学顕微鏡(1000倍)で観察したところ、剥離、変形、クラックは見られなかった。
【0055】
また、接合体の超音波探傷試験を行った。即ち、接合体の寸法20mm×40mm×20mm、プローブ周波数25MHz、プローブ径0.25秒、焦点距離4秒の条件下において、接合面に対して実施した。この結果、接合面に剥離は見られなかった。
【0056】
また、アルバック社製のヘリウムリークディテクターを使用して、リーク量を測定した。この結果、ヘリームリーク量は10−8sccm未満であった。
【0057】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明によれば、設置面と背面とを備えるセラミックス製のサセプター、およびサセプターを支持するセラミックス製の支持部材を備えている支持装置において、高い気密性をもって容易に空隙部を形成可能な装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は、本発明の一実施形態に係る支持装置1Aを示す断面図である。
【図2】 図1の装置をII−II線に沿って矢印の方向に見た図である。
【図3】 図1の装置をIII−III線に沿って矢印の方向に見た図である。
【図4】 本発明の他の実施形態に係る支持装置1Bを示す断面図である。
【図5】 図4の装置をV−V線に沿って矢印の方向に見た図である。
【図6】 図4の装置をVI−VI線に沿って矢印の方向に見た図である。
【図7】 本発明外の参考形態に係る支持装置1Cを概略的に示す断面図である。
【図8】 図7の装置をVIII−VIII線に沿って矢視方向に見た図である。
【図9】 本発明外の参考形態に係る支持装置1Dを概略的に示す断面図である。
【図10】 図9の装置をX−X線に沿って矢視方向に見た図である。
【図11】 従来の支持装置を示す断面図である。
【符号の説明】
1A、1B、1C、1D 支持装置 2、2A 基体 2a 設置面 2b 背面 2c 外周側のリング状突起 2d内周側の円形突起 3 機能部材 4A、4B、4C、4D サセプター 5A、5B 支持部材 6 支持部材の本体部分 7、7A 連通孔 8 本体部分6内の空間 9A 9B、23 空隙部 10 基体内の貫通孔 11A、11B 平板状部 12A、12B 接合面 13 電力供給部材 14 端子 L 接合面の外径 M 支持部材の本体部分6の外径

Claims (3)

  1. 設置面と背面とを備え、抵抗発熱体が内部に埋設されたセラミックス製のサセプター、および前記サセプターを支持するセラミックス製の支持部材を備えている支持装置であって、
    前記支持部材が、前記抵抗発熱体に接続された電力供給部材が内側空間に収容された筒状の本体部分と、この本体部分の端部に設けられた平板状部とを備えており、この平板状部が前記サセプターに対向する対向面を備えており、前記平板状部が、前記対向面の内周側に設けられたリング状内周側突起と外周側に設けられたリング状外周側突起とを備えており、前記内周側突起および前記外周側突起が前記サセプターに対して接合されており、前記サセプターと前記平板状部との間で前記内周側突起と前記外周側突起によってリング状空隙部が形成されており、前記空隙部が、バックサイドガスまたはパージガスを流すためのガス供給路であり、前記サセプターに前記空隙部と前記設置面とに開口する貫通孔が形成されている支持装置を製造するのに際して、
    前記サセプターを一体焼結によって作製する工程、
    前記支持部材を焼結法で形成する工程、および
    前記内周側突起および前記外周側突起を前記サセプターの背面に対して固相接合する工程
    を有することを特徴とする、支持部材の製造方法。
  2. 設置面と背面とを備え、抵抗発熱体が内部に埋設されたセラミックス製のサセプター、および前記サセプターを支持するセラミックス製の支持部材を備えている支持装置であって、
    前記支持部材が、前記抵抗発熱体に接続された電力供給部材が内側空間に収容された筒状の本体部分と、この本体部分の端部に設けられた平板状部とを備えており、前記サセプターの背面側に、この背面の内周側にある円盤状内周側突起と外周側にあるリング状外周側突起とが設けられており、前記内周側突起および前記外周側突起が前記支持部材の前記平板状部に対して接合されており、前記サセプターと前記平板状部との間で前記内周側突起と前記外周側突起によってリング状空隙部が形成されており、前記空隙部が、バックサイドガスまたはパージガスを流すためのガス供給路であり、前記サセプターに前記空隙部と前記設置面とに開口する貫通孔が形成されている支持装置を製造するのに際して、
    前記サセプターを一体焼結によって作製する工程、
    前記サセプターの前記背面に前記内周側突起および前記外周側突起を形成する工程、および
    前記内周側突起および前記外周側突起を前記平板状部に対して固相接合する工程
    を有することを特徴とする、支持部材の製造方法。
  3. 前記サセプターに前記設置面と前記背面とに開口する第二の貫通孔を形成し、前記支持部材に前記本体部分および前記平板状部を貫通する連通孔を形成し、前記連通孔が前記内側空間から隔離されており、前記第二の貫通孔と前記連通孔とを連通させ,前記第二の貫通孔および前記連通孔を通じて気体を吸引する前記支持部材を製造することを特徴とする、請求項1または2記載の方法。
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