以下、図面を参照して、本発明の画像形成システムの構成について説明する。
図1は、本発明の一実施形態を示す画像形成システムの構成の一例を示すシステム構成図である。
図1において、101−1及び101−2は画像形成装置である(以後、これらを総称して画像形成装置101とする)。なお、画像形成装置101は、2つに限られるものではなく幾つあってもよい。
画像形成装置101は、情報処理装置(ユーザ端末)102−1及び102−2から受信した印刷データを印刷する印刷機能やコピー機能、ファクシミリ機能を備えている。
また、画像形成装置101は、スキャナで読み込んだ画像データをもとに指定されたフォーマットのデータを作成し、指定された情報処理装置に対して送信するファイル転送機能も備えている。
さらに、画像形成装置101は、情報処理装置102−1及び102−2から受信した印刷データを一旦外部記憶装置に蓄積し、画像形成装置のタッチパネルやテンキー等の操作部を介しての印刷指示を受けた場合に、外部記憶装置に記憶してある印刷データの印刷処理を行うボックス印刷機能もさらに備えている。
また、画像形成装置101は、情報処理装置102や管理サーバ103に対して、画像形成装置101の状態を通知する機能や、設定情報を変更するための画面情報を送信し、その画面情報を介しての操作指示に従って設定情報を変更する機能も備えている。
なお、本実施形態では、画像形成装置101として複合機を図示しているが、プリンタのように単機能の画像形成装置であってもよい。
情報処理装置102−1及び102−1(以後、これらを総称して情報処理装置102とする)は、画像形成装置101に対して印刷データを送信し、印刷処理を行わせる。なお、情報処理装置102は、2つに限られるものではなく幾つあってもよい。
103は管理サーバであって、本システムの管理者が使用する端末で、画像形成装置101の設定情報の変更を行うために使用される。
104は上記各装置を相互に接続するためのLAN(Local Area Network)である。
尚、本図はシステムの構成の一例であって、必ずしもこの構成でなくともかまわない。例えば、認証サーバやプリントサーバを備える構成であってもよい。
以下、図2を参照して、図1に示した画像形成装置101を制御するコントローラユニットのハードウェア構成について説明する。
図2は、図1に示した画像形成装置101を制御するコントローラユニットのハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
図2において、220はコントローラユニットである。コントローラユニット220は、画像入力デバイスとして機能するスキャナ部216や、画像出力デバイスとして機能するプリンタ部214と接続する一方、LAN(例えば、図1に示したLAN104)や公衆回線(WAN)(例えば、PSTNまたはISDN等)と接続することで、画像データやデバイス情報の入出力を行う。
コントローラユニット220において、201はCPUで、システム全体を制御するプロセッサである。202はRAMで、CPU201が動作するためのシステムワークメモリであり、プログラムを記録するためのプログラムメモリや、画像データを一時記録するための画像メモリでもある。
203はROMで、システムのブートプログラムや各種制御プログラムが格納されている。204はハードディスクドライブ(HDD)で、システムを制御するための各種プログラム,画像データ等を格納する。また、保存要求があった印刷データもこのHDD204に記憶されることになる。
207は操作部I/F(インタフェース)で、操作部(UI;ユーザインタフェース)208とのインタフェース部であり、操作部208に表示する画像データを操作部208に対して出力する。また、操作部I/F207は、操作部208から本システム使用者が入力した情報(例えば、ユーザ情報等)をCPU201に伝える役割をする。なお、操作部208は、タッチパネルを有する表示部を備え、該表示部に表示されたボタンを、ユーザが押下(指等でタッチ)することにより、各種指示をCPU201に対して入力することができる。
205はネットワークI/F(インタフェース)で、ネットワーク(例えばLAN104)に接続し、データの入出力を行う。206はモデムで、公衆回線に接続し、FAXの送受信等のデータの入出力を行う。
209は外部I/F(インタフェース)で、USB、IEEE1394,プリンタポート,RS−232C等の外部入力を受け付けるI/F部であり、本実施形態においては認証で必要となるICカードの読み取り用のカードリーダ210が外部I/F209に接続されている。
そして、CPU201は、この外部I/F209を介してカードリーダ210によるICカードからの情報読み取りを制御し、該ICカードから読み取られた情報を取得可能である。以上のデバイスがシステムバス218上に配置される。
211はイメージバスI/F(インタフェース)であり、システムバス218と画像データを高速で転送する画像バス219とを接続し、データ構造を変換するバスブリッジである。
画像バス219は、PCIバスまたはIEEE1394で構成される。画像バス219上には以下のデバイスが配置される。
212はラスタイメージプロセッサ(RIP)で、例えば、PDLコード等のベクトルデータをビットマップイメージに展開する。213はプリンタI/F(インタフェース)で、プリンタ部214とコントローラユニット220を接続し、画像データの同期系/非同期系の変換を行う。
また、215はスキャナI/F(インタフェース)で、スキャナ部216とコントローラユニット220を接続し、画像データの同期系/非同期系の変換を行う。
217は画像処理部で、入力画像データに対し補正、加工、編集を行ったり、プリント出力画像データに対して、プリンタの補正、解像度変換等を行う。また、これに加えて、画像処理部217は、画像データの回転や、多値画像データに対してはJPEG、2値画像データはJBIG、MMR、MH等の圧縮伸張処理を行う。
スキャナ部216は、原稿となる紙上の画像を照明し、CCDラインセンサで走査することで、ラスタイメージデータとして電気信号に変換する。また、スキャナ部216は、図示しない原稿フィーダを備える。この原稿フィーダのトレイに原稿用紙がセットされた状態で、装置使用者が操作部208から読み取り起動指示する。これにより、CPU201は、スキャナ部216に指示を与え、原稿フィーダが原稿用紙を1枚ずつフィードしスキャナ部216で原稿画像の読み取り動作が行われる。
プリンタ部214は、ラスタイメージデータを用紙上の画像に変換する部分である。プリンタ部214のプリント方式には、感光体ドラムや感光体ベルトを用いた電子写真方式、微少ノズルアレイからインクを吐出して用紙上に直接画像を印字するインクジェット方式、昇華式等があるが、どの方式でも構わない。プリント動作の起動は、CPU201からの指示によって開始する。なお、プリンタ部214には、異なる用紙サイズまたは異なる用紙向きを選択できるように複数の給紙段を持ち、それに対応した用紙カセットがある。
操作部208は、LCD表示部を有し、LCD上にタッチパネルシートが貼られており、システムの操作画面を表示するとともに、表示してあるキーが押されるとその位置情報を操作部I/F207を介してCPU201に伝える。また、操作部208は、各種操作キーとして、例えば、スタートキー、ストップキー、IDキー、リセットキー等を備える。
ここで、操作部208のスタートキーは、原稿画像の読み取り動作を開始する時などに用いる。スタートキーの中央部には、緑と赤の2色LEDがあり、その色によってスタートキーが使える状態にあるかどうかを示す。また、操作部208のストップキーは、稼働中の動作を止める働きをする。また、操作部208のIDキーは、使用者のユーザIDを入力する時に用いる。リセットキーは、操作部からの設定を初期化する時に用いる。
カードリーダ210は、CPU201からの制御により、ICカード(例えば、ソニー社のフェリカ(FeliCa)(登録商標))内に記憶されている情報を読み取り、該読み取った情報を外部I/F209を介してCPU201へ通知する。
以上のような構成によって、画像形成装置101は、スキャナ部216から読み込んだ画像データをLAN104上に送信したり、LAN104から受信した印刷データをプリンタ部214により印刷出力したりすることができる。
また、スキャナ部216から読み込んだ画像データをモデム206により、公衆回線上にFAX送信したり、公衆回線からFAX受信した画像データをプリンタ部214により出力したり、LAN104上に送信したりすることできる。
以下、図3を参照して、図1に示した情報処理装置102及び管理サーバ103に適用可能な情報処理装置のハードウェア構成について説明する。
図3は、図1に示した情報処理装置102及び管理サーバ103に適用可能な情報処理装置のハードウェア構成を示すブロック図である。
図3において、301はCPUで、システムバス312に接続される各デバイスやコントローラを統括的に制御する。また、ROM303或いはHDD304には、CPU301の制御プログラムであるBIOS(Basic Input/Output System)やオペレーティングシステムプログラム(以下、OSとする)や、情報処理装置102或いは管理サーバ103が実行する後述する機能を実現するために必要な各種プログラム等が記憶されている。
302はRAMで、CPU301の主メモリ、ワークエリア等として機能する。CPU301は、処理の実行に際して必要なプログラム等をROM303あるいはHDD304からRAM302にロードして、該ロードしたプログラムを実行することで各種動作を実現するものである。
305はネットワークI/F(インタフェース)であって、ネットワーク(例えば、図1に示したLAN104)を介して外部機器と接続・通信するものであり、ネットワークでの通信制御処理を実行する。例えば、TCP/IPを用いた通信等が可能である。
306はビデオI/F(インタフェース)であって、例えばCRTディスプレイ(CRT)や液晶ディスプレイ等で構成されるディスプレイ装置311等の表示器への表示を制御する。
307はポインティングデバイス、308はキーボードであって、情報処理装置を操作するユーザはこれら装置を操作することでCPU301に対しての指示を入力することが可能である。これらは入力部として機能する。
309は記録媒体ドライブであって、例えばCD−ROM等の記録媒体に記録されているデータをCPU301の制御に従って読み出す。
310は外部装置I/F(インタフェース)であって、例えばUSBやIEEE1394等のポートで構成され、情報処理装置102に周辺機器を接続するのに用いられる。
以下、図4〜図30を参照して、本発明の画像形成システムによって行われる一連の処理について説明する。
図4は、本発明における第1の制御処理手順の一例を示すフローチャートであり、画像形成装置101のCPU201がROM203又はHDD204に格納されたプログラムを読み出して実行することにより実現される一連の処理に対応する。
まず、電源が投入され画像形成装置101が起動されると、CPU201は、ボックス印刷アプリケーションを起動し、ステップS401において、ボックスの設定処理を実行する。なお、このボックスの設定処理の詳細については図7を用いて後述する。
次に、ステップS402において、CPU201は、キャッシュ情報の作成処理を実行する。このキャッシュ情報の作成処理では、CPU201は、画像形成装置101のHDD204に記憶されている印刷データの書誌データの作成を行い、キャッシュ情報(後述する図11)を作成する。このキャッシュ情報の作成処理の詳細については図9を用いて後述する。
なお、ステップS402のキャッシュ情報の作成処理が終了すると、図示しないステップにおいて、CPU201は、図5に示すログイン画面を操作部208の表示部に表示するように制御する。
図5は、図2に示した画像形成装置101の操作部208の表示部に表示されるログイン画面の一例を示す模式図である。
次に、CPU201は、ボックス設定の変更要求を受けたか(設定変更指示受け:S403)、ボックス印刷機能を使用しての印刷要求がある印刷データを受信したか(印刷データの保存要求あり:S405)、ユーザのログイン要求を受けたか(S407)、ユーザがログイン中の場合には、ユーザから保存中のデータの印刷要求を受けたか(ステップS410)、ユーザのログアウト要求を受けたか(ステップS414)等を常時監視している。以下詳細に説明する。
まず、ステップS403において、CPU201は、管理サーバ103から設定変更の指示を受けたか否かを判定し、設定変更の指示を受けたと判定した場合には、ステップS404に処理を進める。ステップS404では、CPU201は、ボックスの設定変更処理を実行し、ステップS405に処理を進める。なお、ボックスの設定変更処理の詳細については図12を用いて後述する。
一方、ステップS403で、CPU201が、管理サーバ103から設定変更の指示を受けていないと判定した場合には、そのままステップS405に処理を進める。
ステップS405では、CPU201は、ボックス印刷機能を使用しての印刷要求がある印刷データを情報処理装置102から受信したか否かを判定し、受信したと判定した場合には、ステップS406に処理を進める。ステップS406では、CPU201は、データの保存処理を実行し、ステップS405に処理を進める。なお、データの保存処理の詳細については図19を用いて後述する。
一方、ステップS405でCPU201が、ボックス印刷機能を使用しての印刷要求がある印刷データを情報処理装置102から受信していないと判定した場合には、そのままステップS407に処理を進める。
ステップS407では、CPU201が、操作部208からユーザのログイン要求を受けたか否かを判定する。
なお、ユーザは図5に示したログイン画面が表示された状態で、カードリーダ210に自身が保有するICカードをかざし、カードリーダ210がICカードに記憶されている情報を取得しCPU201に入力することで、ログイン要求を行うことができる。なお、ICカードを紛失してしまった場合に対応するために、例えば図5中の「キーボード入力」ボタン2601をタッチすることで、不図示のユーザID・パスワード入力画面を操作部208に表示させ、その画面に入力された情報(ユーザ名,パスワード等)を基にログイン要求を行うことも勿論可能である。
ステップS407で、CPU201が、操作部208からユーザのログイン要求を受けたと判定した場合には、ステップS408において、CPU201は、ユーザのログイン処理を実行する。ログイン処理では、ログイン要求の際にカードリーダ210より読み取られたICカード内の情報(ユーザ名,パスワード)に基づいてユーザ認証を行い、ユーザ認証に成功した場合に、該ユーザをログイン状態とする。そして、ログイン処理の終了後にステップS409に処理を進める。
なお、ステップS408のユーザのログイン処理が成功すると(ユーザ認証が成功すると)、図示しないステップにおいて、CPU201は、図6に示す初期画面を操作部208の表示部に表示するように制御する。
図6は、図2に示した画像形成装置101の操作部208の表示部に表示される初期画面の一例を示す模式図である。
一方、ステップS407で、CPU201が、操作部208からユーザのログイン要求を受けていないと判定した場合には、そのままステップS409に処理を進める。
次に、ステップS409では、CPU201が、ユーザログイン中であるか否かを判定し、ユーザログイン中でないと判定した場合には、CPU201は、ステップS416に処理を進める。
一方、ステップS409で、CPU201が、ユーザログイン中であると判定した場合には、CPU201は、ステップS410に処理を進める。
ステップS410で、CPU201は、ボックスに保存されている文書の印刷を行うか否かを判定する。
ユーザは、図6に示した初期画面で、ボックス印刷タブ2901にタッチすることにより、ボックスに保存されている文書の印刷を画像形成装置101に要求することができる。
ステップS410で、CPU201が、ボックスに保存されている文書の印刷を行うと判定した場合には、ステップS411に処理を進める。なお、本フローチャートでは、ログイン後、図6に示した初期画面を表示し、該初期画面からボックスに保存されている文書の印刷を行う指示があると、ステップS411に処理を移行させる場合を示している。しかし、ユーザがログインした際に、該ユーザに対応する印刷データが使用するボックス(後述する図13の1303,1304で設定指示)内に存在する場合、自動的に(ユーザによる指示無しに)、該ボックスに保存されている文書の印刷を要求するように構成してもよい(即ち、ログイン後そのまま、ステップS411に処理を進めるように構成してもよい)。
次に、ステップS411では、CPU201は、ダイレクト印刷モードが設定されているか否かを判定する。なお、このダイレクト印刷モードの設定(後述する図13の1301で設定指示)は、ステップS404のボックスの設定変更処理によって行われ、HDD204に格納される。
ステップS411で、CPU201が、ダイレクト印刷モードが設定されていないと判定した場合には、ステップS412に処理を進め、印刷処理(UIあり)を実行し、終了後にステップS414に処理を進める。なお、印刷処理(UIあり)の詳細については図23を用いて後述する。
一方、ステップS411で、CPU201が、ダイレクト印刷モードが設定されていると判定した場合には、ステップS413に処理を進め、印刷処理(UIなし)を実行し、終了後にステップS414に処理を進める。なお、印刷処理(UIなし)詳細については図20を用いて後述する。
一方、ステップS410で、CPU201が、ボックスに保存されている文書の印刷を行わないと判定した場合には、CPU201は、そのままステップS414に処理を進める。
次に、ステップS414では、CPU201は、ログアウト要求があったか否かを判定する。なお、ユーザは、操作部208の図示しないIDキーを押下することにより、画像形成装置101にログアウト要求を行うことができる。
ステップS414で、CPU201が、ログアウト要求があったと判定した場合には、ステップS415において、CPU201は、ユーザログアウト処理を実行し、終了後ステップS416に処理を進める。また、一定時間ユーザからの操作部208を介しての操作指示が入力されなかった場合にも、CPU201はログアウト要求があったものと見なすことになる。
一方、ステップS414で、CPU201が、ログアウト要求がなかったと判定した場合には、そのままステップS416に処理を進める。
次に、ステップS416では、CPU201は、電源遮断等による終了であるか否かを判定し、終了でないと判定した場合には、ステップS403に処理を戻す。
一方、ステップS416で、CPU201が、終了であると判定した場合には、そのまま処理を終了する。
以下、図7を参照して、図4のステップS401で示したボックスの設定処理について説明する。
図7は、本発明における第2の制御処理手順の一例を示すフローチャートであり、画像形成装置101のCPU201がROM203又はHDD204に格納されたプログラムを読み出して実行することにより実現される。
なお、このフローチャートの処理は、図4のステップS401で示したボックスの設定処理に対応するものである。また、この処理は、画像形成装置101の電源がONになった場合に、ボックス印刷アプリケーションプログラムが起動され、その制御に基づき行われる。なお、図中、S501〜S509は各ステップを示す。
まず、ステップS501において、CPU201は、HDD204に設定変更前の設定情報ファイルを記録している旧設定ファイルがあるか否かを検索する。なお、ここで旧設定ファイルについて説明する。旧設定ファイルとは、ボックス設定に変更が加えられた場合に(即ち、図4のステップS404において)生成されるものであり、再起動後にボックス設定の変更を行うために前回設定を初期化するために必要なデータが記録されている。具体的には、当該ボックス印刷アプリケーションプログラムが使用する印刷データが保存されている処理対象となるボックス情報や、そのボックスにアクセスするために必要なパスワード情報などである。旧設定ファイルについては、予め設定されたファイル名で保存されることになり、CPU201はそのファイル名を持つファイルがHDD204の所定の領域(論理的)に存在するかを検索することになる。
ステップS501で、CPU201が旧設定ファイルがあると判定した場合には、ステップS502に処理を進める。ステップS502では、CPU201は、旧設定ファイルに記録されている変更前のボックス設定に従ってボックスに対してアクセスし、アプリケーションプログラムの処理対象となるボックス全てについて設定されているパスワードを解除することにより、前回の設定をキャンセルしてボックスに対する設定を初期化する。そして、ステップS503に処理を進める。
一方、ステップS501で、CPU201が旧設定ファイルがないと判定した場合には、そのままステップS503に処理を進める。
次に、ステップS503では、CPU201は、ボックスの設定を行うために必要な設定ファイルがHDD204にあるか否かを判定し、無いと判定した場合には、ステップS504に処理を進める。ステップ504では、CPU201は、アプリケーションプログラムの制御に基づいて、(HDD204に格納されたデフォルトの設定で)設定ファイルを新規に作成する。そして、ステップS505に処理を進める。
一方、ステップS503で、CPU201が、ボックスの設定を行うために必要な設定ファイルがHDD204にあると判定した場合には、そのままステップS505に処理を進める。
次に、ステップS505では、CPU201は、設定ファイルに基づいて処理対象となるボックスに対する設定を行い、ステップS506に処理を進める。
次に、ステップS506では、CPU201は、ボックスに対する設定処理が正常に終了したかを判定し、正常に終了したと判定した場合には、ステップS507に処理を進める。
ステップS507では、CPU201は、旧設定ファイルがHDD204に記憶されているか否かを判定し、HDD204に旧設定ファイルが記憶されていると判定した場合には、ステップS508に処理を進める。ステップS508では、CPU201は、旧設定ファイルを削除し、処理を終了する。
一方、ステップS507で、CPU201が、旧設定ファイルがHDD204に記憶されていないと判定した場合には、そのまま処理を終了する。
また、ステップS506で、CPU201が、ボックスに対する設定処理が正常に終了しなかったと判定した場合には、ステップS509に処理を進める。ステップS509では、CPU201は、エラー通知処理を行う。例えば、CPU201は、操作部208の表示部に図8に示すようなメッセージ画面を表示制御し、さらに、予めHDDに登録されている管理者等のメールアドレスに対してメール等の手段でエラー通知を行う。そして、ステップS509のエラー通知後、処理を終了する。以上が、画像形成装置の起動時に行われるボックス設定の処理である。
尚、ステップS506で、アプリケーションの処理対象として指定されているボックスのうち一部のボックスについての設定(パスワード設定)が正常に行われなかったこと(設定ファイルにあるパスワードを使用してのアクセスに失敗したこと)により、CPU201がボックスに対する設定処理が正常に終了しなかったと判断した場合には、アプリケーションの処理対象から前記一部のボックスを処理対象から除外して、後述の処理を行っても勿論良い。その際には、前記一部のボックスが「監視対象ボックス」として設定されている場合には振り分け処理は行われない。また、「使用するボックス」に指定されている場合には、「保存する文書の振り分け」をすると設定されている場合には、当該ボックスにはデータの振り分けは行われないし、当該ボックスに保存された印刷データの書誌情報を作成することもない。振り分け処理や書誌情報の作成処理については後述する。
図8は、ボックスに対する設定処理が正常に終了しなかった場合に操作部208の表示部に表示されるメッセージ画面の一例をしめす模式図である。
以下、図9を参照して、図4のステップS402で示したキャッシュ情報の作成処理について説明する。
図9は、本発明における第3の制御処理手順の一例を示すフローチャートであり、画像形成装置101のCPU201がROM203又はHDD204に格納されたプログラムを読み出して実行することにより実現される。なお、このフローチャートの処理は、図4のステップS402で示したキャッシュ情報の作成処理に対応するものであり、情報処理装置102から受信しHDD204に保存されている印刷データの書誌情報であるキャッシュ情報を作成するための処理である。また、図中、S601〜S613は各ステップを示す。
まずステップS601において、CPU201は、HDD204に保存されている設定ファイルを読み込み、ボックス印刷アプリケーションプログラムの処理対象となっているボックスの範囲(使用するボックスの範囲;後述する図13の1304で設定指示)を取得する。
次にステップS602において、CPU201は、当該ボックス印刷アプリケーションプログラムがステップS601で取得した使用するボックスにアクセスするためのポインタ(ボックスを特定するデータ)のリストを取得する。
次にステップS603において、CPU201は、正常にポインタリストを取得できたか否かを判定し、取得できなかったと判定した場合には、ステップS613に処理を進め、エラー通知処理を行う。例えば、CPU201は、操作部208の表示部にメッセージ画面を表示制御し、さらに、予めHDDに登録されている管理者等のメールアドレスに対してメール等の手段でエラー通知を行う。そして、ステップS613のエラー通知後、処理を終了する。なお、エラー終了した場合には、当該ボックス印刷アプリケーションは、図4のステップS403以降の一連の処理を行うことなく終了することになる。
一方、ステップS603で、CPU201が、正常にポインタリストを取得できたと判定した場合には、ステップS604に処理を進める。
次に、ステップS604〜S611において、CPU201は、当該アプリケーションが使用する全てのボックスに保存されている全ての印刷データを取得する処理を行う。以下、詳細に説明する。
まず、ステップS604では、CPU201は、当該アプリケーションが使用する全てのボックスについてステップS605〜S611の処理が終了したか否かを判定し、まだ終了していないと判定した場合には、ステップS605に処理を進める。
ステップS605では、CPU201は、印刷文書の取得を行うボックスのIDを設定する。次に、ステップS606において、CPU201は、ステップS602で取得したポインタリストのうち、当該IDを持つボックスへアクセスするためのポインタ情報を使用してボックスにアクセスし、当該ボックスに保存されている全てのボックス内データ情報を取得する。なお、各ボックスに保存されている印刷データは、各ボックス毎に図10に示すようなボックス内データ情報で管理されている。ここで、図10を用いてボックス内データ情報について説明する。
図10は、図1に示した画像形成装置101のボックス毎に設定されているボックス内データ情報の一例を示すデータ構成図である。
図10に示すように、ボックス内データ情報は、文書ID2701,パス情報2702,ユーザ情報2703から構成されている。文書ID2701は、画像形成装置101が文書毎に付加したユニークなデータである。パス情報2702は、データが実際に格納されているHDD204内のパス情報が格納されている。ユーザ情報2703は、ユーザ名等のユーザ情報が格納されている。なお、ユーザ情報2703は、ボックス内データ情報に含まれず、実際のデータ内に含まれるように構成されてもよい。
以上示したボックス内データ情報を用いて、CPU201は、使用する範囲のボックスに保存されている全ての印刷データを取得することが可能である。なお、ボックスにはファクシミリデータやスキャナで読み取り作成したイメージデータ等の印刷データ以外も登録することが可能であるが、それらデータについてはステップS606では取得しないものとする。例えばデータ構造(ヘッダ情報など)に基づいて、印刷データを特定して印刷データのみを取得するようにする。
次に、ステップS607において、CPU201は、ステップS606で印刷データの取得に成功したか否かを判定する。なお、アプリケーション起動後に本ボックス印刷アプリケーションとは別の手段で管理者はそれぞれのボックスのパスワードを変更することが可能である。そして、例えば、設定情報ファイルでボックスに設定されているパスワードとは違うパスワードが本ボックス印刷アプリケーションが処理対象としているボックスに対して設定されてしまった場合、認証エラーが起きてしまい情報が取得できなくなってしまう場合がある。このような場合、印刷データの取得に失敗する。
ステップS607で、CPU201がステップS606で印刷データの取得に失敗したと判定した場合には、ステップS613に処理を進め、エラー通知を行い、処理を終了する。
尚、本実施例では処理対象としているボックスに対してのアクセス処理がエラーになってしまった場合には処理を終了しているが、アクセスに失敗した当該ボックスを、キャッシュ情報を作成する対象となるボックスから除外して処理を継続することも勿論可能である。
一方、ステップS607で、CPU201がステップS606で印刷データの取得に成功したと判定した場合には、ステップS608に処理を進める。
次に、ステップS608〜ステップS611において、CPU201は、ステップS606で取得した全ての印刷データから書誌情報を取得しキャッシュ情報に追加する処理を実行する。以下、詳細に説明する。
ステップS608では、CPU201は、ステップS606で取得した全ての印刷データについてステップS609〜S611までの処理を終了したか否かを判定し、まだ終了していないと判定した場合には、ステップS609に処理を進める。
ステップS609では、CPU201は、印刷データを特定するために文書IDを設定し、ステップS610において、該文書IDで特定される印刷データの中に含まれる書誌情報を取得する。ここで書誌情報とは、具体的には印刷指示を行ったユーザ名、ファイル名、印刷データが作成されたアプリケーション名(APP名)、頁数、印刷部数、受信日時を示すタイムスタンプ等である。
そして、ステップS611において、CPU201は、ステップS610で取得した書誌情報情報を印刷データを一意に識別する文書ID、その印刷データが保存されているボックスのID情報とともにキャッシュ情報として図11に示すようにRAM202に追加保存する。なお、キャッシュ情報の保存先としてはHDD204であってもかまわない。ここで、図11を用いてキャッシュ情報について説明する。
図11は、図1に示した画像形成装置101に保存される印刷データから取得されるキャッシュ情報の一例を示すデータ構成図である。
図11に示すように、キャッシュ情報は、文書ID,ユーザ名,ファイル名,APP名,保存ボックス,頁数,部数,タイムスタンプ等から構成されている。以上示したキャッシュ情報を用いて、CPU201は後述する印刷データリストを生成可能である。
以下、図9のフローチャートの説明に戻る。
ステップS611の処理を終了すると、CPU201は、ステップS608に処理を戻す。
そして、ステップS608で、CPU201は、ステップS606で取得した全ての印刷データについてステップS609〜S611までの処理を終了したと判定した場合には、ステップS604に処理を戻す。
そして、ステップS604で、CPU201が、当該アプリケーションが使用する全てのボックスについてステップS605〜S611の処理が終了したと判定した場合には、ステップS612に処理を進める。
次に、ステップS612では、CPU201は、RAM202に記憶されているキャッシュ情報に含まれる書誌情報を、印刷の優先度が高い順(例えば受信した順番)等にソート処理を行って、本処理を終了する。以上が、画像形成装置の起動時に行われるキャッシュ情報の作成処理である。
尚、本実施例では、ボックスに保存されているデータにアクセスできなかった場合に(ステップS607でNO)処理を終了しているが、そのボックスに保存されている印刷データのみを取得せず、次のボックスに保存されている印刷データを取得する手法を採用しても勿論かまわない。
本発明では、従来行われていたユーザ(グループ)毎に割り当てられているボックスを指定し、そのボックスに保存されているデータを選択可能に表示する手法は異なり、画像形成装置の予め設定されたボックス(複数の場合もある)に保存されているデータのうち、ログインしたユーザが保存した印刷データ(FAXデータやスキャナ部により作成された画像データは除く)を選択可能に表示するものである。
本発明においては、上記のような構成をとることにより、ユーザログイン後の当該ユーザ向けの印刷データ選択画面情報をより効率的に行うことが可能になる。
また、従来の方法においては、ユーザのオペレーションミスにより他ユーザに割り当てられたボックスに間違えて保存した場合などにその文書を勝手に印刷されてしまい情報が漏洩する危険性があったが、本発明では、印刷データを保存したユーザのみがそのデータの印刷指示を行える構成であるので、ユーザのオペレーションミスにより情報漏洩の危険性が低減する。
以下、図12を参照して、図4のステップS404で示したボックスの設定変更処理について説明する。
図12は、本発明における第4の制御処理手順の一例を示すフローチャートである。なお、このフローチャートのS721〜S728の処理は、図4のステップS404で示したボックスの設定変更処理に対応するものであり、画像形成装置101のCPU201がROM203又はHDD204に格納されたプログラムを読み出して実行することにより実現される。また、S701〜S707は、管理サーバ103側の処理に対応するものであり、管理サーバ103のCPU301がHDDに格納されたプログラムを読み出して実行することにより実現される。
まずステップS701において、管理サーバ103のCPU301は、管理サーバ103を操作する管理者の入力部からの指示でボックスの設定変更要求があった場合には、ボックスの設定用の画面要求を画像形成装置101に対して送信する。
画像形成装置101のCPU201は、管理サーバ103からの要求を受信すると(S721)、ステップS722において、図13に示すボックス設定用の画面情報を管理サーバ103に対して送信する。
また、管理サーバ103のCPU301は、画像形成装置101より画面情報(図13)を受信すると(S702)、ステップS703において、該受信した画面情報を管理サーバ103のディスプレイ装置311に表示制御する。ここで、図13を参照して、ボックス設定用の画面について説明する。
図13は、ボックス設定変更を行う際に画像形成装置101から管理サーバ103に送信されるボックス設定用の画面の一例を示す模式図である。
図13において、1301は「保存文書のリスト表示」設定であり、この設定でダイレクト印刷を行う(UIなし印刷モード)/行わない(UIあり印刷モード)が設定される。
1302は「保存文書の振り分け」設定であり、監視対象ボックスに保存された印刷データの振り分けをする/しないの設定が可能である。「しない」に設定した場合には、「監視対象ボックス」設定1303は行わない(行っても無効となる)ように制御される。
「監視対象ボックス」設定1303は、このボックスの中に印刷データが保存された場合に印刷データが「使用するボックス」設定1304で設定されるボックスのどれかに移動される。
「使用するボックス」設定1304は、ここで設定されるボックスに保存されている印刷データがボックス印刷アプリケーションプログラムの処理の対象になる(FAXデータやスキャナで読み取られて作成されたイメージデータは対象外)。
1305は「ボックスのパスワード」設定、1306は「パスワードの確認入力」であり、「使用するボックス」設定1304で設定されたボックスにアクセスするためのパスワードが設定可能である。なお、ここで設定されるパスワードは「監視対象ボックス」設定1303及び「使用するボックス」設定1304で設定された全てのボックスに適用される。
1307は「プリント後文書の自動消去」設定であり、印刷処理が終了したデータをHDDから消去する/しないの設定が可能である。
1308は「設定する」ボタンであり、このボタンがキーボード308又はポインティングデバイス307等で指示されると、管理サーバ103のCPU301は、この画面上で設定した情報を画像形成装置101に送信するように制御する。
以下、図12のフローチャートの説明に戻る。
図13に示した画面情報が管理サーバ103のディスプレイ装置311に表示されると、管理サーバ103のCPU301は、該表示されている画面情報を介してユーザから入力される、監視対象とするボックス(S703)、監視対象のボックスにデータが保存された場合にそのデータを振り分ける振り分け先となるボックス(S704)、それらボックスにアクセスするためのパスワード(S705)の設定を受け付ける。なお、振り分け設定に関しては必須の項目ではない。また、設定受付順序はこれに限られるものではない。
そして、「設定する」ボタン1308がキーボード308又はポインティングデバイス307等で指示されると、管理サーバ103のCPU301は、ステップS706において、図13に示した設定画面上で設定された情報を画像形成装置101に送信するように制御する。
画像形成装置101のCPU201は、管理サーバ103からの設定情報を受信すると(S723)、ステップS724において、画像形成装置101のHDD204に保存されている設定ファイルに記録されている設定情報(監視先ボックス情報、使用するボックスの範囲情報、ボックスのパスワード情報)を旧設定ファイルとしてHDD204に保存する。なお、この際に、旧設定ファイルに保存すべきデータ(監視先ボックス情報、使用するボックスの範囲情報、ボックスのパスワード情報)に変更が加えられていない場合には、旧設定ファイルを作成しなくても良い。
次に、ステップS725において、画像形成装置101のCPU201は、設定ファイルの内容をステップS723で管理サーバ103から受信した設定情報に置き換える。
次に、ステップS726において、画像形成装置101のCPU201は、ステップS725で置き換えた設定ファイルに基づいて、図14に示すような設定終了通知画面情報を生成し、管理サーバ103に対して送信する。
そして管理サーバ103のCPU301は、画像形成装置101より設定終了通知画面情報(図14)を受信すると、該受信した設定終了通知画面情報を管理サーバ103のディスプレイ装置311に表示制御し(S707)、処理を終了する。
図14は、ボックス設定変更の終了の際に画像形成装置101から管理サーバ103に送信される設定終了通知画面情報の一例を示す模式図である。
図14に示すように、設定終了通知画面情報では、1401に示すように、画像形成装置101の再起動を促す指示がされる。なお、画像形成装置101が再起動される際に、1402に示すように、設定が変更される。
その後、画像形成装置101のCPU201は、再起動の再起動指示を受け付けると(S727)、ステップS728において、再起動処理を実行し処理を終了する。
なお、画像形成装置101では、再起動が行われた段階で、図4のステップS401(図5)に示した設定処理が行われ、設定の変更が完了することになる。以上がボックスの設定変更処理の一例である。
以下、図15を参照して、情報処理装置102によって行われる印刷データの作成・送信処理について説明する。
図15は、本発明における第5の制御処理手順の一例を示すフローチャートであり、情報処理装置102によって行われる印刷データの作成・送信処理について説明する。なお、このフローチャートの処理は、情報処理装置102のCPU301がHDD304に格納されたプログラムを読み出して実行することにより実現される。なお、図中、S801〜S805は各ステップを示す。
まずステップS801において、情報処理装置102のCPU301は、ユーザのポインティングデバイス307やキーボード308からの操作指示に基づいて、文書編集アプリケーションプログラムや表計算アプリケーション等のアプリケーションによって作成されたデータに対しての印刷指示を受けたか否かを判断する。そして、印刷指示を受けたと判定した場合には、情報処理装置102のCPU301は、図16に示すアプリケーションの印刷画面をディスプレイ装置311に表示させる。以下、図16を参照して、アプリケーションの印刷画面について説明する。
図16は、印刷指示がなされた際に情報処理装置102のディスプレイ装置311に表示されるアプリケーションの印刷画面の一例を示す模式図である。
図16において、3001は「プロパティ」ボタンであり、このボタンをポインティングデバイス307で指示すると、情報処理装置102のCPU301は図17に示すの印刷設定画面をディスプレイ装置311に表示させ、印刷設定を受け付ける。
3002は「OK」ボタンであり、このボタンをポインティングデバイス307で指示すると、情報処理装置102のCPU301は印刷処理を実行する。
以下、図15のフローチャートの説明に戻る。
次に、ステップS802において、「プロパティ」ボタン3001による印刷設定指示を受けると、情報処理装置102のCPU301は、印刷設定を行うために、情報処理装置102のディスプレイ装置311に図17に示すような画面情報(プリンタドライバのユーザインタフェース)を表示し、印刷設定を受け付ける。そして情報処理装置102を操作するユーザがポインティングデバイス307やキーボード308の操作指示を行うと、情報処理装置102のCPU301は該指示に基づいて印刷設定を行う。以下、図17を参照して、印刷設定を行うために情報処理装置102のディスプレイ装置311に表示されるプリンタドライバのユーザインタフェースについて説明する。
図17は、印刷設定を行うために情報処理装置102のディスプレイ装置311に表示されるプリンタドライバのユーザインタフェースの一例を示す模式図である。
図17において、2401は「出力方法」コンボボックスであり、この「出力方法」コンボボックス2401を「保存」に設定することによって、印刷データが画像形成装置のボックスに保存されることになる。また、この「出力方法」コンボボックス2401を「保存」に設定すると、保存先ボックスと保存された際のファイル名称を指定するための保存先ダイアログボックス(図18)を表示するためのボタン2402が表示される。
このボタン2402をポインティングデバイス307で指示すると、情報処理装置102のCPU301は図18に示すの保存先ダイアログボックスをディスプレイ装置311に表示させ、保存するデータの名称,ボックス番号の設定を受け付ける。
2403は「OK」ボタンであり、このボタンをポインティングデバイス307で指示すると、情報処理装置102のCPU301は印刷設定を確定し、図16の画面に表示を戻す。
図18は、保存する印刷データの名称とボックス番号を設定する保存先ダイアログボックスの一例を示す模式図である。
図18において、2501は「保存するデータの名称」設定欄であり、保存する印刷データの名称を設定可能である。ここで設定された保存するデータの名称が、印刷データを指定する際の画面情報で表示されることになる。
2502は「ボックス番号」設定欄であり、印刷データを保存するボックス番号を設定可能である。なお、ここで指定されるボックス番号が、図13の1303,1304で設定されたボックス番号に含まれる場合、本発明の対象となる。
2503は「OK」ボタンであり、このボタンをポインティングデバイス307で指示すると、情報処理装置102のCPU301は保存先の設定を確定し、図17の画面に表示を戻す。
以下、図15のフローチャートの説明に戻る。
ステップS802で印刷設定が終了し、図16に示した「OK」ボタン3002への指示による最終的な印刷指示があると、情報処理装置102のCPU301ステップS803に処理を進める。なお、印刷設定を行う必要がない場合には、ステップS802を行わなくてもよい。
ステップS803では、情報処理装置102のCPU301は、情報処理装置102にログインしているユーザ情報を取得し、ステップS804に処理を進める。
ステップS804では、情報処理装置102のCPU301は、ステップS802で設定した印刷設定,ステップS803で取得したユーザ情報に基づいて印刷データを作成する。
そしてステップS805において、情報処理装置102のCPU301は、ステップS803で取得したユーザ情報、ステップS804で作成した印刷データを指定された画像形成装置101に対して送信し、処理を終了する。なお、ユーザ情報については印刷データから独立していても、印刷データに含まれる形態でもどちらでもかまわない。
以下、図19を参照して、図4のステップS406で示したデータ保存処理について説明する。
図19は、本発明における第6の制御処理手順の一例を示すフローチャートであり、図4のステップS406で示したデータ保存処理に対応する。なお、このフローチャートの処理は、画像形成装置101のCPU201がROM203又はHDD204に格納されたプログラムを読み出して実行することにより実現される。また、S901〜S907は、各ステップを示す。
画像形成装置101のCPU201は、監視対象(図13の1302で設定指示)又は使用するボックスの範囲(図13の1304で設定指示)に設定されたボックスに印刷データが保存されたか監視している(S901)。
そして、ステップS902において、画像形成装置101のCPU201は、印刷データが監視対象又は使用するボックスの範囲に設定されたボックスに保存されたか否かを判定し、保存されていない場合には、ステップS901の監視を継続する。
一方、ステップS902で、画像形成装置101のCPU201は、印刷データが監視対象又は使用するボックスの範囲に設定されたボックスに保存されたと判断した場合には、ステップS903に処理を進める。なお、以下この印刷データを当該印刷データという。
次にステップS903では、画像形成装置101のCPU201は、当該印刷データの保存先が監視対象ボックスか否かを判定する。そして、画像形成装置101のCPU201は、当該印刷データの保存先が監視対象ボックスであると判定した場合には、ステップS904に処理を進める。
ステップS904では、画像形成装置101のCPU201は、使用するボックスの範囲に設定されたボックス(図13の1304で設定指示)のうちの任意のボックス(振り分け先ボックス)に、当該印刷データの保存先を変更し、ステップS905において、該変更したボックスに当該印刷データを移動させて保存する。そして、ステップS906に処理を進める。
一方、ステップS903で、画像形成装置101のCPU201が、当該印刷データの保存先が監視対象ボックスでない(即ち、使用するボックスの範囲に設定されたボックス(図13の1304で設定指示)である)と判定した場合には、ステップS906に処理を進める。
ステップS906では、画像形成装置101のCPU201は、当該印刷データから書誌情報データを取得し、ステップS907において、該取得した書誌情報データを追加してキャッシュ情報(図11)を更新し、処理を終了する。以上が印刷データの登録処理である。
以下、図20を参照して、図4のステップS413で示した印刷処理(UIなし)について説明する。
図20は、本発明における第7の制御処理手順の一例を示すフローチャートであり、図4のステップS413で示した印刷処理(UIなし)に対応する。なお、この処理は、図13に示したボックス設定画面において「保存文書のリスト表示」設定値1302を「しない」と設定指示した場合に行われることになる。また、このフローチャートの処理は、画像形成装置101のCPU201がROM203又はHDD204に格納されたプログラムを読み出して実行することにより実現される。また、S1001〜S1020は、各ステップを示す。
画像形成装置101のCPU201は、先ず、ステップS1001において、図21に示すようなダイレクトプリントが有効になっている旨を通知する画面情報を表示し、ステップS1002に処理を進める。
図21は、ダイレクトプリント時に画像形成装置101の操作部208の表示部に表示されるダイレクトプリントが有効になっている旨を通知する画面情報の一例を示す模式図である。
次に、ステップS1002において、画像形成装置101のCPU201は、現在ログインしているユーザ(以下、当該ユーザという)が画像形成装置101のHDD204に保存した印刷データリストの作成処理を行う。詳細は図30を参照して後述する。
次に、ステップS1003〜1020において、画像形成装置101のCPU201は、当該ユーザの印刷データリスト(ステップS1002で生成されRAM202上に保持される)が示すデータのうち印刷対象のデータとなる全てのデータの印刷処理を実行する。本実施形態では、ここで印刷対象のデータとなるのは例えば当該ユーザが登録した印刷データのうち優先度が高い順から所定数以内のデータになる。優先度は例えば登録された順、印刷優先度設定の高い順等で設定されることになる。このようにすれば、特定のユーザの印刷処理により、他のユーザが印刷処理を行えなくなってしまうことを好適に防止可能である。しかし、ここで当該ユーザが登録した印刷データの全てを印刷対象のデータとするように構成しても勿論よい。
以下、ステップS1003〜1020の処理について詳細に説明する。
まず、ステップS1003では、画像形成装置101のCPU201は、当該ユーザの印刷データリストが示すデータのうち印刷対象のデータとなる全てのデータの印刷処理を終了したか否かを判定する。そして、画像形成装置101のCPU201が、まだ印刷対象のデータとなる全てのデータの印刷処理を終了していないと判定した場合には、ステップS1004に処理を進める。
ステップS1004では、画像形成装置101のCPU201は、印刷対象のデータから優先度が一番高い印刷データをHDD204から取得する。以下、この印刷データを、当該印刷データと呼ぶ。なお、このとき、RAM202上に当該印刷データのステータスを「未印刷」として保持する。
次に、ステップS1005において、画像形成装置101のCPU201は、当該印刷データから印刷すべき用紙情報を取得し、当該用紙情報に対応する用紙が画像形成装置101の給紙段の用紙カセットにあるか否かを判定する。そして、当該用紙情報に対応する用紙が画像形成装置101の給紙段の用紙カセットにあると判定した場合には、ステップS1011に処理を進め、当該印刷データの印刷処理を行う。
一方、ステップS1005で、画像形成装置101のCPU201が、当該印刷データを印刷すべき用紙が画像形成装置101の給紙段の用紙カセットに無いと判定した場合には、ステップS1006に処理を進める。
ステップS1006では、画像形成装置101のCPU201は、印刷処理を一時中止して、操作部208の表示部にエラー表示を行う。例えば、図22のような画面を表示する。そして、ステップS1007に処理を進める。ここで、図22のエラー表示画面について説明する。
図22は、印刷データに設定されている用紙が画像形成装置101の給紙トレイに無かった場合のエラー表示画面の一例を示す模式図である。
図22において、2301は「中止」ボタンであり、印刷キャンセルを指示するためのものである。この「中止」ボタン2301がタッチ指示されると、用紙なしにより印刷エラーになった印刷ジョブをスキップする(印刷をキャンセルする)。
2302は「中止後文書消去」ボタンであり、印刷キャンセルの指示及び印刷データの削除指示をするためのものである。この「中止後文書消去」ボタン2302がタッチ指示されると、用紙なしにより印刷エラーになった印刷ジョブをスキップする(印刷をキャンセルする)とともに、当該印刷データを画像形成装置101のHDD204から消去する。
なお、「中止」ボタン2301がタッチ指示されると、用紙なしにより印刷エラーになった印刷ジョブをスキップする(印刷をキャンセルする)。
以下、図20のフローチャートの説明に戻る。
次に、ステップS1007〜S1009において、画像形成装置101のCPU201は、予め設定された時間(所定時間)内に印刷のキャンセルが指示されたか(S1008)もしくは所定時間内に該当する用紙が補充されたか(S1009)を判断する。
所定時間内に該当する用紙が補充されたと判定した場合(S1009でYES)には、画像形成装置101のCPU201は、ステップS1010に処理を進める。そして、ステップS1010では、画像形成装置101のCPU201は、操作部208に表示されているエラー表示(図22)を非表示にして画面を図21に戻し、エラー状態から回復したことをユーザに通知するとともに、ステップS1011に進み、当該印刷データの印刷処理を行う。
また、所定時間内に印刷のキャンセルが指示された(具体的には図22中の「中止」ボタン2301もしくは「中止後文書消去」ボタン2302が指示された)場合には(S1008でYES)、もしくはキャンセル指示もエラー状態から回復することもなく所定時間が経過した場合(S1007でYES)、画像形成装置101のCPU201は、ステップS1016に処理を進める。
ステップS1016では、画像形成装置101のCPU201は、当該印刷データに対するエラー表示(図22)を非表示にして画面を図21に戻し、当該印刷データをスキップすることをユーザに通知するとともに、ステップS1017に進み、当該印刷データを印刷対象のデータから除外する。
その後、ステップS1018において、画像形成装置101のCPU201は、当該印刷データの削除指示があったか否かを判断する。本実施形態では、図22中の「中止後文書消去」ボタン2303が指示されたことによって印刷が中止された場合には、削除指示があったと判断する。
ステップS1018で、削除指示があったと判定した場合には、ステップS1019において、画像形成装置101のCPU201は、当該印刷データをHDD204から削除し、ステップS1020において、キャッシュ情報からも当該印刷データの書誌情報を削除する。ここで、当該印刷データを削除したことをユーザに通知するようにしてもよい。そして、画像形成装置101のCPU201は、ステップS1003に処理を戻し、次の印刷データの印刷処理に移る。
一方、ステップS1018で、削除指示がなかったと判定した場合には、画像形成装置101のCPU201は、そのままステップS1003に処理を戻し、次の印刷データの印刷処理に移る。
また、ステップS1011の印刷処理終了後、画像形成装置101のCPU201は、ステップS1012において、RAM202上に保持する当該印刷データのステータスを「印刷済み」に変更する。
次に、ステップS1013において、画像形成装置101のCPU201は、印刷済みデータの削除設定があるか否かを判断する。具体的には図13で「プリント後文書の自動消去」設定1307を「する」の設定でS404(図4)のボックス設定処理が行われていた場合には、画像形成装置101のCPU201は、印刷済みのデータを消去すると判断することになる。
ステップS1013で、印刷が終了したデータを削除する設定があると判定した場合には、ステップS1014において、画像形成装置101のCPU201は、印刷が終了した当該印刷データをHDD204から削除する。そしてその後、ステップS1015において、画像形成装置101のCPU201は、キャッシュ情報から当該印刷データの書誌情報(文書IDを含む)を削除し、ステップS3に処理を戻し、次の印刷データの印刷処理に移る。
一方、ステップS1013で、印刷が終了したデータを削除する設定が無いと判定した場合には、画像形成装置101のCPU201は、そのままステップS1003に処理を戻し、次の印刷データの印刷処理に移る。
以上の処理を、印刷を行うものとして選択された(ステップS1002で作成された印刷データリスト内の)全ての印刷データの印刷処理が終了するまで行う。即ち、ステップS1003で、画像形成装置101のCPU201が、当該ユーザの印刷データリストが示す全ての印刷データの印刷処理を終了したと判定した場合には、画像形成装置101のCPU201は、本フローチャートの処理を終了する。以上が印刷処理(UIなし)になる。
このような構成をとることで、従来ではボックスに保存されたデータを印刷するためには、保存先のボックスを指定し、その中から実際に印刷処理をするデータを指定して印刷を行っておりユーザにとっては手間であったが、その手間を省くことが可能となり、処理効率が向上する。
また、印刷データをボックスに保存させ、その後印刷を行うような構成では、印刷データ作成から画像形成装置による印刷処理を行うのに時間間隔があることが考えられる。印刷指示を行った際には用紙があったのに、実際に印刷を行う際に用紙が切れてしまっている、また、給紙段の用紙カセットの設定が変えられてしまうなどが考えられる。用紙が単に切れてしまった場合には、印刷をスキップすることにより、スムーズな印刷が可能になる。そして用紙を補充して再度印刷処理を行うことが可能である。また、給紙段の用紙カセットの設定が変えられてしまった場合などは再度その用紙カセットに用紙を設定し直すまで印刷処理がエラーになってしまうことも考えられる。その場合には単にスキップするだけでなく印刷データを削除してしまうことが可能である。
以下、図23A,図23Bを参照して、図4のステップS412で示した印刷処理(UIあり)について説明する。
図23A,図23Bは、本発明における第8の制御処理手順の一例を示すフローチャートであり、図4のステップS412で示した印刷処理(UIあり)に対応する。なお、この処理は、図13に示したボックス設定画面において、「保存文書のリスト表示」設定値1302を「する」と設定した場合に行われることになる。また、このフローチャートの処理は、画像形成装置101のCPU201がROM203又はHDD204に格納されたプログラムを読み出して実行することにより実現される。また、S1101〜S1127は、各ステップを示す。
画像形成装置101のCPU201は、先ず、ステップS1101において、画像形成装置101のCPU201は、現在ログインしているユーザ(以下、当該ユーザという)が画像形成装置101のHDD204に保存した印刷データリストの作成処理を行う。詳細は図30を参照して後述する。
次に、ステップS1102において、画像形成装置101のCPU201は、図24に示すような印刷データリストを画像形成装置101の操作部208の表示部に表示する。ここで、図24を用いて印刷データリスト画面について説明する。
図24は、印刷処理(UIあり)時に画像形成装置101の操作部208の表示部に表示される印刷データリスト画面の一例を示す模式図である。
この印刷データリスト画面は、当該ユーザが登録した印刷データのうち所定数以下のデータのみが表示される。即ち、この印刷データリスト画面には、ステップS1101で作成した印刷リストデータにある全ての印刷データが表示されるのではない(印刷対象として指定可能になるのではない)。
この構成は、画像形成装置101は複数のユーザにより共有されているものなので、一人のユーザが印刷処理を行うために画像形成装置101を長時間占有してしまうことを防ぐためである(一度に印刷指示を行える印刷データ数を制限している)。
図24において、1501はログインユーザ表示欄であり、ログイン中のユーザ情報が表示される(ここでは「ユーザA」がログインしている)。
1502はリストボックスであり、ログイン中のユーザが保存した印刷データが表示され、ユーザはこのリストボックス1502で印刷する文書(若しくは削除する文書)を選択する。なお、このリストボックス1502は複数選択可能である。また、このリストボックス1502に表示しきれない場合には「▲」「▼」ボタンでページ変更(スクロール)可能である。1503は文書数表示欄であり、選択対象であるデータ数が表示される。
1504は「更新」ボタンであり、印刷データリストを再作成してリストボックス1502に表示されているデータの更新処理を行う再に使用される。この「更新」ボタン1506を繰り返し用いることにより、当該ユーザに対応する全ての印刷データの印刷処理,削除処理等を実行可能である。
1505は、プリント部数表示欄であり、印刷を行う部数が表示される。なお、このプリント部数表示欄は、操作部208の図示しないテンキー等で変更可能である。また、プリント部数を変更した場合にはリストボックス1502で選択されている全ての印刷データに適用される。
1506は「プリント後文書消去」チェックボックスであり、リストボックス1502で選択されている文書の印刷が終了した場合にデータをHDD204から消去する(チェックあり)/しない(チェックなし)の設定が可能である。なお、デフォルトは、ボックス設定に従うものとし、変更可能である。
1507は「全選択」ボタンであり、リストボックス1502に表示される全ての印刷データを選択状態にする際に使用される。1508は「選択解除」ボタンであり、リストボックス1502の選択状態を全て解除にする際に使用される。
1509は「消去」ボタンであり、リストボックス1502で選択状態となっている印刷データを消去する際に使用される。なお、このボタンがタッチされると、図25に示す確認画面1600が表示される。
図25は、図24に示した「消去」ボタン1509が指示された際に表示される確認画面の一例を示す模式図である。
図25において、1601は「はい」ボタンであり、このボタンをタッチすることにより、リストボックス1502で選択状態となっている印刷データの削除指示が発行され、確認画面1600が閉じられる。
1602は「いいえ」ボタンであり、このボタンをタッチすると、削除指示は発行されず、確認画面1600が閉じられる。
以下、図24の説明に戻る。
図24において、1510は「プリントボタン」であり、リストボックス1502で選択状態となっている印刷データのプリント実行を指示する際に使用される。なお、このボタンがタッチされると、図26に示す確認画面1700が表示される。
図26は、図24に示した「プリント」ボタン1510が指示された際に表示される確認画面の一例を示す模式図である。
図26において、1701は「はい」ボタンであり、このボタンをタッチすることにより、リストボックス1502で選択状態となっている印刷データの印刷指示が発行され、確認画面1700が閉じられる。
1702は「いいえ」ボタンであり、このボタンをタッチすると、印刷指示は発行されず、確認画面1700が閉じられる。
以下、図24の説明に戻る。
図24において、ボタン1511は、印刷処理(UIあり)の終了を指示する際に使用される。このボタン1511がタッチ指示されると、画像形成装置101のCPU201は、図24の印刷データリスト画面を閉じ、図6に示した初期画面を表示するように制御する。
なお、図24には示していないが、印刷データリスト画面に「印刷設定変更」ボタンを設け、リストボックス1502で選択状態となっている印刷データの印刷設定(例えば、部数、ステイプル処理,製本処理等の後処理、両面/片面等の設定)を変更可能に構成してもよい。
以下、図23のフローチャートの説明に戻る。
ステップS1102で印刷データリスト表示(図24)が行われた後、ステップS1103において、画像形成装置101のCPU201は、図24中の「更新」ボタン1504をユーザがタッチすることにより発せられる表示更新の指示があったか否かを判断する。
そして、ステップS1103で、表示更新指示を受けたと判断した場合には、画像形成装置101のCPU201は、ステップS1101に処理を戻し、当該ユーザの再度印刷データリスト作成処理を実行する。
一方、ステップS1103で、表示更新指示を受けていないと判断した場合には、画像形成装置101のCPU201は、ステップS1104において、図24中のリストボックス1502での印刷データの選択指示が操作部208を介して入力された否かを判断する。
そして、ステップS1104で、印刷データの選択指示が操作部208を介して入力されたと判定した場合には、ステップS1105において、画像形成装置101のCPU201は、指定された印刷データを選択状態にするように制御する。なお、リストボックス1502で指定された印刷データが既に選択状態であった場合には、その選択状態を解除することになる。そして、ステップS1106に処理を進める。
次に、ステップS1006において、画像形成装置101のCPU201は、印刷データの削除指示が操作部208を介して入力されたか否かを判断する。
そして、ステップS1006で、印刷データの削除指示が入力されたと判断した場合には、画像形成装置101のCPU201は、ステップS1109において、選択状態の印刷データを示す書誌情報をキャッシュ情報から削除し、その後ステップS1110において、HDD204から当該書誌情報が示す印刷データを削除する。そして、ステップS1101に処理を戻す。なお、「消去」ボタン1509の指示を受けたと判断した場合でも、選択されている印刷データがない場合には、削除指示を受けていないものとして処理を継続するものとする。
一方、ステップS1106で、削除指示を受けていないと判断した場合には、画像形成装置101のCPU201は、ステップS1107に処理を移行し、印刷指示を受けたかを判断する。
ステップS1107で、印刷指示を受けていないと判断した場合には、画像形成装置101のCPU201は、ステップS1103に処理を戻す。
一方、ステップS1107で、印刷指示を受けたと判断した場合には、画像形成装置101のCPU201は、ステップS1108に処理を進め、印刷対象の印刷データの印刷が全て終了したと判断するまで(S1108でYES)、図23Bに示すステップS1112〜S1127の処理を行うように制御する。以下、ステップS1112〜S1127の処理の詳細について図23Bを用いて説明する。
まず、図23BのステップS1112では、画像形成装置101のCPU201は、印刷対象のデータから優先度が一番高い印刷データをHDD204から取得する。以下、この印刷データを、当該印刷データと呼ぶ。なお、このとき、RAM202上に当該印刷データのステータスを「未印刷」として保持する。
次に、ステップS1113において、画像形成装置101のCPU201は、当該印刷データから印刷すべき用紙情報を取得し、当該用紙情報に対応する用紙が画像形成装置101の給紙段の用紙カセットにあるか否かを判定する。そして、当該用紙情報に対応する用紙が画像形成装置101の給紙段の用紙カセットにあると判定した場合には、ステップS1118に処理を進め、当該印刷データの印刷処理を行う。この際、画像形成装置101のCPU201は、図27に示すような画面1800を操作部208の表示部に表示するように制御する。
図27は、印刷中に画像形成装置101の操作部208の表示部に表示される画面の一例を示す模式図である。
図27において、1801は「キャンセル」ボタンであり、印刷処理を中止する際に使用される。このボタンが指示されると、画像形成装置101のCPU201は、図28に示すようなキャンセル画面1900を操作部208の表示部に表示するように制御する。
図28は、印刷キャンセル時に画像形成装置101の操作部208の表示部に表示される画面の一例を示す模式図である。
なお、図23のフローチャートには示していないが、印刷中に「キャンセル」ボタン1801がタッチされると、画像形成装置101のCPU201は、図23のフローチャートの処理を終了するものとする。なお、この際、「プリント後文書削除」が設定されているときには、画像形成装置101のCPU201は、印刷終了した印刷データのみ消去・全て消去などの処理を実行する。
以下、図23Bのフローチャートの説明に戻る。
一方、ステップS1113で、画像形成装置101のCPU201が、当該印刷データを印刷すべき用紙が画像形成装置101の給紙段の用紙カセットに無いと判定した場合には、ステップS1114に処理を進める。
ステップS1114では、画像形成装置101のCPU201は、印刷処理を一時中止して、操作部208の表示部にエラー表示を行う。例えば、図22に示したような画面を表示する。そして、ステップS1115に処理を進める。
次に、ステップS1115〜S1117において、画像形成装置101のCPU201は、予め設定された時間(所定時間)内に印刷のキャンセルが指示されたか(S1116)もしくは所定時間内に該当する用紙が補充されたか(S1117)を判断する。
所定時間内に該当する用紙が補充されたと判定した場合(S1117でYES)には、画像形成装置101のCPU201は、図示しないステップにおいて、操作部208に表示されているエラー表示(図22)を非表示にしてエラー状態から回復したことをユーザに通知するとともに画面を図27に戻し、ステップS1118において、当該印刷データの印刷処理を行う。
また、キャンセル指示もエラー状態から回復することもなく所定時間が経過した場合には(S1115でYES)、画像形成装置101のCPU201は、図示しないステップにおいて、当該印刷データの優先度を一番低くするなどの処理を行い、ステップS1108に処理を戻し、次の印刷データに対する処理に移行する。なお、これに限らず、例えば「中止」ボタン2301が押下されて印刷がキャンセルされた場合と同等に扱っても勿論かまわない。
また、所定時間内に印刷のキャンセルが指示された(具体的には図22中の「中止」ボタン2301もしくは「中止後文書消去」ボタン2302が指示された)場合には(S1116でYES)、図示しないステップにおいて、当該印刷データに対するエラー表示(図22)を非表示にして画面を図27に戻し、ステップS1123に処理を進める。
そして、ステップS1123では、画像形成装置101のCPU201は、当該印刷データの削除指示があったか否かを判断する。本実施形態では、図22中の「中止後文書消去」ボタン2303が指示されたことによって印刷が中止された場合には、削除指示があったと判断する。
ステップS1123で、削除指示があったと判定した場合には、ステップS1124において、画像形成装置101のCPU201は、当該印刷データを印刷対象から除外し、ステップS1108に処理を戻し、次の印刷データに対する処理に移行する。
一方、ステップS1123で、削除指示がなかったと判定した場合には、ステップS1125において、画像形成装置101のCPU201は、当該印刷データを印刷対象から除外し、ステップS1126に処理を進める。
そして、ステップS1126では、画像形成装置101のCPU201は、当該印刷データをHDD204から削除し、ステップS1127において、キャッシュ情報から当該印刷データの書誌情報(文書IDを含む)を削除する。そして、ステップS1108に処理を戻し、次の印刷データに対する処理に移行する。
また、ステップS1118の印刷処理終了後、画像形成装置101のCPU201は、ステップS1119において、RAM202上に保持する当該印刷データのステータスを「印刷済み」に変更する。
次に、ステップS1120において、画像形成装置101のCPU201は、印刷済みデータの削除設定があるか否かを判断する。具体的には図13で「プリント後文書の自動消去」設定1307を「する」の設定でS404のボックス設定処理(図4)が行われていた場合には、画像形成装置101のCPU201は、印刷済みのデータを消去すると判断することになる。
ステップS1120で、印刷が終了したデータを削除する設定があると判定した場合には、ステップS1121において、画像形成装置101のCPU201は、印刷が終了した当該印刷データをHDD204から削除する。そしてその後、ステップS1122において、画像形成装置101のCPU201は、キャッシュ情報から当該印刷データの書誌情報(文書IDを含む)を削除し、ステップS3に処理を戻し、次の印刷データの印刷処理に移る。
一方、ステップS1122で、印刷が終了したデータを削除する設定が無いと判定した場合には、画像形成装置101のCPU201は、そのままステップS1008に処理を戻し、次の印刷データの印刷処理に移る。
以上の処理を、印刷を行うものとして選択された(ステップS1106で選択された印刷データリスト内の)全ての印刷データの印刷処理が終了するまで行う。
そして、図23AのステップS1108において、画像形成装置101のCPU201は、印刷対象の印刷データの印刷が全て終了したと判定した場合には、図示しないステップにおいて、図29に示すような画面2000を操作部208の表示部に表示し、ステップS1111に処理を進める。
図29は、印刷完了時に画像形成装置101の操作部208の表示部に表示される画面の一例を示す模式図である。
図29において、2001は「OK」ボタンであり、このボタンをタッチされると、画像形成装置101のCPU201は画面2000を閉じる。
以下、図23Aのフローチャートの説明に戻る。
次に、ステップS1111では、画像形成装置101のCPU201は、印刷処理を継続するか否かを判定する。なお、画像形成装置101のCPU201は、印刷対象の印刷データの印刷処理が全て終了した状態で、図24中の「更新」ボタン1504がタッチされると、印刷処理を継続すると判断するものとする。一方、印刷対象の印刷データの印刷処理が全て終了した状態で、図24中のボタン1511がタッチされると、印刷処理を継続しない(印刷処理を終了する)と判断するものとする。
ステップS1111で、印刷処理を継続すると判定した場合には、画像形成装置101のCPU201は、ステップS1101に処理を戻す。
一方、ステップS1111で、印刷処理を継続しないと判定した場合には、画像形成装置101のCPU201は、そのまま本フローチャートの処理を終了する。以上が印刷処理(UIあり)になる。
以下、図30のフローチャートを参照して、図20のステップS1002及び図23AのステップS1101で示した当該ユーザの印刷データリスト作成処理について説明する。即ち、ログイン中のユーザの指示に基づいて、情報処理装置102から画像形成装置101対して送信されて画像形成装置101のHDD204に保存されている印刷データのリスト情報(印刷データリスト)を作成する処理について説明する。
図30は、本発明における第9の制御処理手順の一例を示すフローチャートであり、図20のステップS1002及び図23AのステップS1101で示した当該ユーザの印刷データリスト作成処理に対応する。なお、このフローチャートの処理は、画像形成装置101のCPU201がROM203又はHDD204に格納されたプログラムを読み出して実行することにより実現される。また、S1201〜S1204は、各ステップを示す。
先ず、ステップS1201において、画像形成装置101のCPU201は、画像形成装置101のRAM202もしくはHDD204に保存されているキャッシュ情報に含まれる当該ユーザの印刷データの書誌情報を取得する。
次に、ステップS1202において、画像形成装置101のCPU201は、ステップS1201で取得した書誌情報を印刷の優先度順に並びかえ、RAM202上に印刷データリストを作成する。
そして、ステップS1203において、画像形成装置101のCPU201は、ステップS1202で作成した印刷データリスト中に当該ユーザがログイン後、情報処理装置102から画像形成装置101に送信されてきた印刷データの書誌情報(文書ID)が含まれているか否かを判断する。この判断は、ログイン中のユーザに対してログイン処理を行った時刻と、印刷データリストに含まれる全ての印刷データの書誌情報のタイムスタンプ情報とを比較することによって行われる。
そして、ステップS1203で、画像形成装置101のCPU201が、印刷データリスト中に当該ユーザがログイン後に情報処理装置102から画像形成装置101に送信されてきた印刷データの書誌情報が含まれていないと判定した場合には、そのまま処理を終了する。
一方、ステップS1203で、画像形成装置101のCPU201が、印刷データリスト中に当該ユーザがログイン後に情報処理装置102から画像形成装置101に送信されてきた印刷データの書誌情報が含まれていると判定した場合には、ステップS1204に処理を進める。
そして、ステップS1204において、画像形成装置101のCPU201は、当該印刷データリストからユーザログイン後に受信しHDD204に保存された印刷データの書誌情報を除外し、処理を終了する。以上が印刷データリスト作成処理である。
この印刷データリスト作成処理により、ユーザがログインした後に情報処理装置102から送信された印刷データに関しては、印刷データリストに含めないように制御される。
なお、ユーザがログインした後に情報処理装置102から送信された印刷データとは、以下の(1)(2)のようなものが考えられる。
(1)ユーザが画像形成装置101の側で操作している間に、第三者が画像形成装置101にログインしているユーザの情報処理装置102を用いて不正に画像形成装置101に送信した印刷データ。
(2)ユーザが画像形成装置101にログイン状態のまま、一旦、画像形成装置101を離れて、該ログインユーザ自身が情報処理装置102から画像形成装置101に送信した印刷データ。
このように、ユーザがログインした後に情報処理装置102から送信された印刷データには、(1)のような不正な印刷データが含まれる恐れがある。よって、本実施形態では、このようなデータの印刷処理を禁止するように制御し、セキュリティを確保するように構成している。
また、(2)のような場合には、ログイン後(ログアウトする前)に保存されたデータの印刷を可能にしてしまうと、例えばユーザがログアウト処理を忘れて画像形成装置から離れてしまった場合に、例えば図24の「更新」ボタン1504を他のユーザが指示した場合、既に図24に表示され印刷指示可能になっている印刷データだけでなく、新たに保存された印刷データの印刷処理も行うことが可能になってしまう。その印刷データが機密性の高いものであった場合、情報が洩れてしまう危険性がある。本実施形態ではこのような構成をとることにより、(2)の場合にも一定レベルのセキュリティを確保するように構成している。
なお、ステップS1203で、印刷データリスト中に当該ユーザがログイン後に情報処理装置102から画像形成装置101に送信されてきた印刷データの書誌情報が含まれていると判定した場合に、該印刷データの書誌情報を印刷データリストに含めるか否かをユーザに選択させるように構成してもよい。
また、印刷データリスト中に当該ユーザがログイン後に情報処理装置102から画像形成装置101に送信されてきた印刷データの書誌情報を印刷データリストに含めるか否かを予め図13の設定画面等から設定させるように構成しておいてもよい。
以上示したように、本実施形態の画像形成システムでは、画像形成装置101は、本実施形態の対象となるボックス(図13で示した設定画面から監視対象ボックス,使用するボックスの範囲に設定された全てのボックス)から、ログインユーザの全ての印刷データを抽出して印刷可能にするので、従来のようにユーザがボックス毎に印刷データを選択し印刷指示を行う煩雑な操作を簡略化することができる。
また、従来では、各ユーザ毎にボックスを使用していたため、画像形成装置で使用可能なボックス数のユーザ数しかボックスを使用することができなかった。そのため、画像形成装置で使用可能なボックス数以上のユーザでボックスを使用する場合、1つのボックスを複数のユーザで共有していた。なお、1つのボックスを複数のユーザで共有する場合、共有するユーザ間では互いのデータを印刷可能となってしまい、印刷データの機密性を保つことができなかった。
なお、本実施形態でも、複数のボックス(上述の本実施形態の対象となるボックス)を複数のユーザで共有する構成であるが、本実施形態では、ログインしたユーザのデータのみを抽出し印刷可能に表示する構成であるので、印刷データを他のユーザに見られてしまうことがなく、ユーザ毎に印刷データの機密性を保つことができる。
また、本実施形態では、このようにセキュリティを保ったまま複数のユーザによりボックスを共有する構成であるので、セキュリティを保ったままボックスを使用可能なユーザ数の制限を事実上超えることができる。例えば、画像形成装置101で使用可能なボックス数が「100」であったとしても、本実施形態の構成を用いることにより、機密性を保ったまま「1000」人のユーザがボックスを使用して印刷処理をすることも可能である。
なお、本実施形態では(例えば、図20のステップS1005,図23BのステップS1113では)、印刷データに対応する用紙が無い場合を「印刷エラー」の例として説明したが、他の印刷エラーであってもよい。例えば、印刷データに対応する印刷資源が不足している場合(カラー印字剤(例えば、カラートナー,カラーインク,カラーインクシート等)が不足している場合)の印刷エラーも、該印刷データをスキップし、モノクロ印刷データを印刷処理するように構成してもよい。また、ステイプラの針が無い又は故障により使用できない場合,製本処理部が糊切れや故障等により使用できない場合,両面ユニットが故障等により使用できない場合等の印刷エラーも、ステイプラ処理,製本処理,両面印刷処理等を含む印刷データをスキップし、ステイプラや製本処理等を含まない印刷データを印刷処理するように構成してもよい。
即ち、本発明の画像形成装置では、ある印刷データが印刷不可能であっても、他の印刷データの印刷が可能な場合には、印刷不可能な印刷データの印刷をスキップして、印刷可能な印刷データの印刷を行うように構成する。
また、図20のステップS1016,図23BのステップS1124,1125等で印刷データを印刷対象のデータから除外する際、待ち行列の最後に移動させる(即ち、印刷データリストの最後(優先度を一番低い状態にする))ように構成してもよい。また、該印刷データを割り込み対象の印刷データとするように構成してもよい。またさらに、他の印刷資源を用いて印刷させるように構成してもよい。例えば、他の印刷用紙で印刷処理させたり、ステイプラ処理,製本処理,両面印刷処理を行わないように印刷設定を変更して印刷処理するように構成してよい。
以上示したように、本実施形態の画像形成システムによれば、あるユーザがプリンタ(画像形成装置101)に記憶させたデータを他人に知られることなく(機密性を保った状態で)出力可能な画像出力環境を構築することができる。
また、画像形成装置に保存されたデータの印刷処理を行うに際して、印刷が不可能な印刷データの印刷処理をスキップして、他の印刷データの印刷データを先行して行うことが可能な画像出力環境を構築することができる。即ち、画像形成装置に保存されたデータの印刷処理を行うに際して、印刷指示された印刷データ内に印刷が不可能な印刷データが存在している場合でも、一連の印刷処理の全てを中止してしまうことなく、印刷可能な印刷データを先行して印刷処理することを可能とする。
なお、上述した各種データの構成及びその内容はこれに限定されるものではなく、用途や目的に応じて、様々な構成や内容で構成されることは言うまでもない。
以上、一実施形態について示したが、本発明は、例えば、システム、装置、方法、プログラムもしくは記録媒体等としての実施態様をとることが可能であり、具体的には、複数の機器から構成されるシステムに適用しても良いし、また、一つの機器からなる装置に適用しても良い。
以下、図31に示すメモリマップを参照して本発明に係る画像形成システムを構成する画像形成装置101,情報処理装置102,管理サーバ103で読み取り可能なデータ処理プログラムの構成について説明する。
図31は、本発明に係る画像形成システムを構成する画像形成装置101,情報処理装置102,管理サーバ103で読み取り可能な各種データ処理プログラムを格納する記録媒体(記憶媒体)のメモリマップを説明する図である。
なお、特に図示しないが、記録媒体に記憶されるプログラム群を管理する情報、例えばバージョン情報,作成者等も記憶され、かつ、プログラム読み出し側のOS等に依存する情報、例えばプログラムを識別表示するアイコン等も記憶される場合もある。
さらに、各種プログラムに従属するデータも上記ディレクトリに管理されている。また、インストールするプログラムやデータが圧縮されている場合に、解凍するプログラム等も記憶される場合もある。
本実施形態における図4,図7,図9,図12,図15,図19,図20,図23,図30に示す機能が外部からインストールされるプログラムによって、ホストコンピュータにより遂行されていてもよい。そして、その場合、CD−ROMやフラッシュメモリやFD等の記録媒体により、あるいはネットワークを介して外部の記録媒体から、プログラムを含む情報群を出力装置に供給される場合でも本発明は適用されるものである。
以上のように、前述した実施形態の機能を実現するソフトウェアのプログラムコードを記録した記録媒体を、システムあるいは装置に供給し、そのシステムあるいは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU)が記録媒体に格納されたプログラムコードを読出し実行することによっても、本発明の目的が達成されることは言うまでもない。
この場合、記録媒体から読み出されたプログラムコード自体が本発明の新規な機能を実現することになり、そのプログラムコードを記憶した記録媒体は本発明を構成することになる。
プログラムコードを供給するための記録媒体としては、例えば、フレキシブルディスク,ハードディスク,光ディスク,光磁気ディスク,CD−ROM,CD−R,DVD−ROM,磁気テープ,不揮発性のメモリカード,ROM,EEPROM,シリコンディスク等を用いることができる。
また、コンピュータが読み出したプログラムコードを実行することにより、前述した実施形態の機能が実現されるだけでなく、そのプログラムコードの指示に基づき、コンピュータ上で稼働しているOS(オペレーティングシステム)等が実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
さらに、記録媒体から読み出されたプログラムコードが、コンピュータに挿入された機能拡張ボードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書き込まれた後、そのプログラムコードの指示に基づき、その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わるCPU等が実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
また、本発明は、複数の機器から構成されるシステムに適用しても、1つの機器からなる装置に適用してもよい。また、本発明は、システムあるいは装置にプログラムを供給することによって達成される場合にも適応できることは言うまでもない。この場合、本発明を達成するためのソフトウェアによって表されるプログラムを格納した記録媒体を該システムあるいは装置に読み出すことによって、そのシステムあるいは装置が、本発明の効果を享受することが可能となる。
さらに、本発明を達成するためのソフトウェアによって表されるプログラムをネットワーク上のサーバ,データベース等から通信プログラムによりダウンロードして読み出すことによって、そのシステムあるいは装置が、本発明の効果を享受することが可能となる。
なお、上述した各実施形態の変形例を組み合わせた構成も全て本発明に含まれるものである。