JP4383062B2 - 多孔質炭化珪素焼結体の製造方法 - Google Patents

多孔質炭化珪素焼結体の製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、多孔質炭化珪素焼結体の製造方法に関し、より詳細には、冷間等方静 水圧(CIP)成形体の特定条件下での反応焼結、並びに、スリップキャスト成形体の特定条件下での再結晶化に夫々特徴を有する多孔質炭化珪素焼結体の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
セラミックスの一種である炭化珪素焼結体は、耐熱性、熱伝導性、耐食性、強度、耐摩耗性等の数多くの物性に優れているため、幅広い用途に使用され、半導体製造工業分野においても半導体ウエハ熱処理装置用の熱遮蔽板、炉心管、支持台等に使用され、半導体工業を支える重要な材料となっている。
この炭化珪素焼結体は、耐熱性と機械的強度の観点から、気孔率の小さい緻密な炭化珪素焼結体が望ましい。しかしながら、気孔率の小さい緻密な炭化珪素焼結体を得ようとすると、焼成前の成形体中に焼結助剤を配合する必要があり、焼結後に炭化珪素焼結体中に残存し、これらが不純物としてウエハに悪影響を及ぼすことが知られている。
【0003】
これを解決する方法として、焼結助剤を配合することなく製造した多孔質の炭化珪素焼結体に、金属シリコンを含浸させて、気孔を塞ぐことにより機械的強度を補う方法も知られている。
しかしながら、金属シリコンを含浸させた炭化珪素焼結体にあっては、シリコンウエハと化学的に同質であるため、該炭化珪素焼結体を半導体製造用治具として利用した場合、高温処理において該治具とウエハとが接着するという弊害が生じる。
【0004】
更に、これらを解決する方法として、多孔質の炭化珪素焼結体に炭化珪素膜を形成し、炭化珪素焼結体中の不純物あるいは、前記した金属シリコンを外部と遮蔽する方法も知られている。
しかしながら、多孔質の炭化珪素焼結体に炭化珪素膜を形成したものにあっては、急速な昇降温により、該炭化珪素膜が剥離し、パーティクルになるという弊害があった。即ち、耐熱衝撃性が弱いという弊害があった。
【0005】
そして、かかる弊害を改善するために、特許文献1に示すような平均粒子径10μm以下の粉末が少なくとも70重量%含まれる炭化珪素粉末原料を焼結して得た焼結体が有する気孔を、気相法で得られた炭化珪素の被膜で被覆することが提案されている。
【0006】
【特許文献1】
特開平3−23267号公報(特許請求の範囲、第2頁右下欄第9行乃至第3頁左欄第15行)
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上記従来の方法で製造された多孔質炭化珪素焼結体は必ずしも機械的強度が充分でないという問題があった。従来の多孔質の炭化珪素焼結体の場合、一般的に曲げ強度は10MPa以下であり、前記した特開平3−23267号公報(特許文献1)記載のものであっても、多孔質の炭化珪素焼結体の曲げ強度は21.5MPa以下であり、炭化珪素膜で被覆したものであっても、78MPa以下であった。
【0008】
本発明は、上記技術的課題を解決するためになされたものであり、半導体製造工業分野で使用される部材として十分高純度で、かつ高強度の多孔質炭化珪素焼結体の製造方法を提供することを目的とする。
【0009】
また、本発明の他の目的は、多孔質炭化珪素焼結体を基材とし、この表面に炭化珪素膜が形成された、耐熱衝撃性と強度特性を向上させた多孔質炭化珪素焼結体の製造方法を提供することにある。
【0017】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記技術的課題を解決するためになされたものであり、本発明によれば、平均粒径が1〜100μmの炭化珪素原料粉末に、炭素源となるレジンと、平均粒径が1〜20μmの珪素粉末を添加して冷間等方静水圧成形した後、前記成形体を温度1800〜2300℃、減圧度0.01〜10Torrで反応焼結することを特徴とする多孔質炭化珪素焼結体の製造方法が提供される。
【0018】
上記炭化珪素原料粉末の平均粒径が1μm未満では、1μm未満の微細な粉末が多量に含まれるため焼結体の気孔径を調整することが困難となり、また焼成後の変型量が多くなり、製品の寸法制御が困難となるため好ましくない。100μmを超えると焼結体のネック径/粒子径比を0.6以上とすることが難しく十分な強度を有する多孔質炭化珪素焼結体が得られないため好ましくない。また、気孔率及び気孔径が大きくなり、焼結体の表面の凹凸が大きくなり、特にボート等の半導体ウエハ熱処理装置用部材として好ましくない。
また、上記珪素粉末の平均粒径が1μm未満では珪素粉末の分散が悪く、局部的に強度が低い部分を形成するため好ましくない。20μmを超えると仮焼段階でこの表面のみがバインダー分のカーボンと反応し、中央部が珪素のまま残在し、これを焼結すると残在した珪素が揮発し、20μmを超える気孔径を形成するため好ましくない。
【0019】
上記成形体の反応焼結過度が1800℃未満では、ネック径/粒子径比を0.6以上とすることが困難であり、また各原料中の金属不純物を焼結中に揮発することができず、焼結体を高純度とすることができず好ましくない。2300℃を超える高温であると焼結中に炭化珪素自身の揮発が生じ易く、特にネック部の強度を低下せしめるため好ましくない。
また、上記減圧度が0.01Torr未満では過剰な設備が必要となり、工業生産性が適さず、10Torrを超えるとネック径/粒子径比を0.6以上とすることが困難であり、かつ、十分な純度の焼結体を得ることが困難となるため好ましくない。
【0020】
この製造方法は、炭化珪素粉末、レジン、珪素粉末から成る原料混合物をCIP成形した後、高温、真空下に焼成して反応焼結する点が構成上の顕著な特徴である。
即ち、ラバープレス等を用いた均一な押圧によって、成形体を均質に圧縮し、緻密化する。またその後の高温焼結における珪素粉末とレジン由来の炭素との反応で生成したSiCが、粒子間融着を促進しネック部を強化する。
その結果、前記製造方法で得られた多孔質焼結体は、30%以上50%以下とかなり高い気孔率を有しているにもかかわらず、ネック径/粒径比(l/r)が0.6以上と大きく、曲げ強度等の強度特性に優れている。また、平均気孔径も0.2〜20μmと比較的揃った孔径の開気孔を有する。更に、高温で減圧下にて焼成されるため、部分溶解により表面に出た金属成分が蒸発揮散し易く、従来法で製造された多孔質炭化珪素焼結体のように粒界に金属不純物成分が蓄積されることが少ない。このため得られる多孔質炭化珪素焼結体は高純度で、ウエハの汚染を抑制することができる。
【0021】
ここで、前記成形体を、前記減圧下で反応焼結する前に、温度1400〜1600℃、減圧度1〜50Torrで、仮焼成することが望ましい。
前記したように、減圧下で反応焼結する前に、成形体を該反応焼結温度より低い温度で減圧下に仮焼成することが、本焼成時の予期せぬ収縮変形の防止、強度特性の向上、高純度化等の観点から好ましい。
上記仮焼成温度が1400℃未満では、珪素粉末とバインダー分のカーボンとが十分反応せずネック径/粒子径比を0.6以上の焼結体を得ることが困難となり、また、仮焼成後に加工を行なった後の焼結時の熱収縮が大きいため製品の寸法管理が困難となり好ましくない。1600℃を超えると仮焼成後の強度が高くなりすぎ、均一性が劣るため好ましくない。また、バインダーの揮発分を適度に揮発させた上で、減圧度を1〜50Torrとすることが好ましい。
珪素粉末100重量部に対してアルミニウム1〜3重量部を、固溶させもしくは別体として加えることが望ましい。これにより、多孔質炭化珪素焼結体中のアルミニウム濃度が0.1〜3ppmであって、この濃度中の80%以上が炭化珪素粒子が結合するネック部に存在する多孔質炭化珪素焼結体を得ることができる。
【0022】
また、前記多孔質炭化珪素焼結体を基材とし、CVD法により炭化珪素膜を前記基材の気孔内部にまで堆積被覆させることが望ましい。
このように、CVD法により炭化珪素膜を前記基材の気孔内部にまで容易に堆積被覆させることができ、炭化珪素膜が前記基材の開気孔内部にまで堆積被覆するため、より高純度で、かつ機械的強度を増加させることができる。また前記炭化珪素膜が剥離し難く、耐熱衝撃性が強く、ウエハに対する汚染をより抑制することができる。
【0023】
更に、本発明は上記技術的課題を解決するためになされたものであり、本発明によれば、平均粒径1.5μm以下の炭化珪素粉末原料100重量部に対し、バインダーを1〜10重量部、分散剤を0.2〜2重量部の割合で配合したスラリーをスリップキャスト成形した後、成形体を、1500℃以上〜2200℃以下の温度で焼結して、炭化珪素多結晶粒を再結晶化させることを特徴とする多孔質炭化珪素焼結体の製造方法が提供される。
上記炭化珪素粉末原料の平均粒径が1.5μmを超えると、炭化珪素粉末どうしの再結晶化による結合が十分に行なわれず、結果、高い強度を得ることができないため好ましくない。
上記焼結温度が1500℃未満では、ネック径/粒子径比を0.6以上とすることができず好ましくなく、2300℃を超える高温であると焼結中に炭化珪素自身の揮発が生じ易く、特にネック部の強度を低下せしめるため好ましくない。
なお、この製造方法によると平均気孔径が0.2から5μmの開気孔を有する。
【0024】
ここで、前記成形体を焼結する前に、1100〜1500℃で、仮焼成することが望ましい。前記したように、減圧下で反応焼結する前に、成形体を該反応焼結温度より低い温度で減圧下に仮焼成することが、本焼成時の予期せぬ収縮変形の防止、強度特性の向上、高純度化等の観点から好ましい。
また、この製造方法においても、CVD法により炭化珪素膜を基材の気孔内部にまで堆積被覆させることが、より高純度で、かつ機械的強度を増加させることができる点から好ましい。また炭化珪素膜は剥離し難く、耐熱衝撃性が高く、ウエハに対する汚染をより抑制できる。
【0025】
【発明の実施の形態】
本発明にかかる多孔質炭化珪素焼結体の製造方法について説明する。この多孔質炭化珪素焼結体の製造方法として、二つの製造方法を例示し、夫々を順次説明する。
【0026】
まず、第一の多孔質炭化珪素焼結体の製造方法は、炭化珪素原料粉末に炭素源となるレジンと珪素粉末を添加して冷間等方静水圧(CIP)成形した後、1800℃以上2300℃以下で減圧下で反応焼結することを特徴とする。
原料として使用する炭化珪素粉末は、平均粒径が、1〜100μm、より好ましくは10〜80μmのものを使用することが好ましい。
また、平均粒径50〜100μm程度の粗粒粉末と平均粒径1〜10μm程度の細粒粉末を30:70〜70:30程度の配合比で混合したものを使用することもできる。
炭化珪素粉末には、αーSiCとβーSiCがあり、何れも用いることができるが、金属不純物が少なく、高純度で粒度分布が比較的良く管理されて、粗大粒の混入のないものが好ましく、この点からαーSiCがより好ましい。
【0027】
また、炭素源として用いるレジンとしてはレゾール形、ノボラック形等のフェノール樹脂、エポキシ樹脂、アクリル樹脂等を用いることができる。
また、前記炭化珪素粉末と炭素源となるレジンと共に用いる珪素微粉末としては、通常平均粒径1〜20μm、好ましくは5〜10μmの高純度品Si粉末を使用する。
上記方法では、通常、炭化珪素粉末100重量部に対し、炭素源としてのレジンを5〜30重量部、好ましくは5〜15重量部、珪素粉末を5〜40重量部、好ましくは5〜20重量部の割合で配合する。珪素粉末の量はレジンの種類により調整することが好ましい。
【0028】
次いで、上記配合割合の混合物を顆粒化し、これを、例えば、ラバープレス(ゴム型)等の型に入れて通常、常温〜40℃程度の温度で、80〜150MPaの加圧下に冷間等方静水圧(CIP)成形し、成形体とする。
この成形体を、1800℃以上、好ましくは2000〜2200℃の温度で、減圧0.01〜10Torr、好ましくは0.01〜1Torrの真空下に焼成し、反応焼結する。
【0029】
この第一の製造方法においては、この反応焼結の前に、成形体を前記反応焼結温度よりも低温で減圧下にプレ焼成(仮焼成)することが特に好ましい。
これにより、前記成形体を予め収縮させて本焼成(反応焼結)時の予期せぬ収縮変形を防止できる。また、その後の加工をし易くすると共に基材の強度を増加、均質化することができる。更に、この減圧焼成により金属成分等の不純物が表面から蒸発・揮散し、得られる多孔質焼結体の純度を向上させることができる。
【0030】
仮焼成は、温度1400〜1600℃、減圧度1〜50Torrで実施されることが好ましい。
もちろん、この製造方法の場合、前記不純物金属成分の揮散は、本焼成(反応焼結)時にも行われ、従って、この製造方法で得られた多孔質炭化珪素焼結体は、後に述べるように、不純物金属の代表としてのFe濃度が1ppm以下(通常0.01ppm程度)と極めて高純度のものとなる。
【0031】
この第一の製造方法では、前記仮焼成した、あるいは未焼成の成形体を、減圧下で高温反応焼結する工程が極めて重要で、この工程中において成形体中のレジン由来の炭素と微粒珪素が反応し、図1に示すように、これが焼結により半融状態にある炭化珪素粒子7間の接合を促進し、自らも該接合粒界部に付着してネック部Nを拡大強化する作用を奏する。
このため、得られた多孔質焼結体は、その気孔率が30〜50%と比較的大きいにもかかわらず、l/r(l:ネック径、r:粒子径)が大きく、高強度である。また、気孔径分布も0.2〜20μmと比較的揃った孔径の開気孔を有し、このこともこの多孔質焼結体が高強度を示す理由の一つと考えられる。
【0032】
次に、多孔質炭化珪素焼結体の第二の製造方法について説明する。
この第二の製造方法は、平均粒径1.5μm以下の炭化珪素粉末原料とバインダーと分散剤とのスラリーをスリップキャスト成形した後、1500℃以上2200℃以下の温度で焼結して結晶粒を再結晶化させることを特徴とする。
前記原料炭化珪素粉末は、平均粒径が、1.5μm以下、より好ましくは0.8〜1.5μm程度のものを使用することが好ましい。原料炭化珪素の粒径が上記1.5μmよりも大きい場合には、得られる多孔質焼結体の気孔率が50%を超えると共に曲げ強度が低下し、本発明の目的を達成することができない。
【0033】
この第二の製造方法において、原料炭化珪素粒子と共に用いるバインダーとしては、この方法での焼成条件で通常残炭率が、0.5%未満となる、例えば、ポリビニルアルコール、メチルセルローズ、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、フラン樹脂等を用いる。
また、分散剤としては、アクリル系共重合体樹脂、イミン系樹脂、スチレン・マレイン酸共重合体樹脂、それらのオリゴマー、ナフタレンスルフォン酸・ホルマリン縮合物、界面活性剤等を挙げることができる。
【0034】
また、上記製造方法では、通常、炭化珪素粉末100重量部に対し、バインダーを1〜10重量部、好ましくは2〜5重量部、分散剤を0.2〜2重量部、好ましくは0.5〜1重量部の割合で配合する。
更に、スラリー濃度は、固形分換算重量分率として、50〜80%、特に60〜70%が好ましい。
また、分散媒としては、ナフサ、シクロヘキサン、ベンゼン等の炭化水素系溶媒やアルコール、ケトン、エステル、エーテル等の含酸素有機溶媒等の有機系溶媒も使用できるが、分散質との比重差、分散性、安全性、経済性等の理由から、水、水性アルコール等の水性分散媒の使用が好ましい。
【0035】
上記配合割合のスラリーを石膏型あるいは他の多孔質材鋳型を用いて、常圧または加圧下に、常温〜30℃程度の温度下に鋳込み成形(スリップキャスト成形)する。そして、得られた成形体を乾燥した後、1500℃以上の温度、特に好ましくは1800〜2200℃で焼結して結晶粒を再結晶化させる。
【0036】
この第二の製造方法においても、この本焼成の前に、成形体を該焼成温度よりも低温で減圧下にプレ焼成(仮焼成)することが特に好ましい。これにより、前記成形体を予め収縮させて本焼成(反応焼結)時の予期せぬ収縮変形の防止ができ、また、この減圧焼成により金属成分等の不純物が表面から蒸発・揮散し、得られる多孔質焼結体の純度が向上する。
この仮焼成は、温度1100〜1500℃、減圧度1〜50Torrで実施されることが好ましい。この製造方法で得られた多孔質焼成体も、Fe濃度が1ppm以下(通常0.1ppm程度)と極めて高純度のものとなる。
【0037】
この第二の製造方法では、微粒で、粒径分布の比較的狭い炭化珪素粒子をスリップキャスト法で成形した後、再結晶焼結させている。
これにより、得られた多孔質焼結体も、前記第1の製造方法の多孔質焼結体と同様に、気孔率がかなり高いにもかかわらず、ネック径/粒子径比(l/r)が大きく、気孔径も比較的揃い、曲げ強度等の強度特性に優れ、高純度なものとなる。また、原料炭化珪素粉末が微粒であるため、得られる多孔質焼成体の気孔径は、前記第一の製造方法で製造された多孔質焼結体に比べ小さく、強度はより強いものとなる。
【0038】
次に、本発明によって製造される多孔質炭化珪素焼結体について詳述する。
この多孔質炭化珪素焼結体は、気孔率が30〜50%、好ましくは35〜45%、気孔径が0.2〜20μm、特に、前記第1の製造方法で得られた多孔質炭化珪素焼結体では5〜20μm程度、第2の製造方法で得られた多孔質炭化珪素焼結体では0.2〜5μm程度の各範囲にある。
また、気孔径分布が狭く比較的揃った開気孔を有している。
更に、図1に示すように、該多孔質焼結体の骨格を構成する炭化珪素結晶粒子7のネック径/粒子径比(l/r)が0.6以上、好ましくは0.7〜1.0の範囲にある。
【0039】
ここで、ネック径/粒子径比(l/r)とは、多孔質焼結体を構成する炭化珪素結晶粒子を球形近似したときの該粒子半径rと、それらが焼結により融着したネック部Nの断面径lとの比を平均したもので、焼結の進行度合いを表すと共に曲げ強度等の間接的指標となる。
また、本発明によって製造された多孔質炭化珪素焼結体は、曲げ強度(3点曲げ強度)が40MPa以上、好ましくは50〜150MPaであり、更に、Feをはじめ、K、Na、Ca、Ni、Cr、Al、Cu等の金属不純物濃度がいずれも夫々1ppm以下で、全金属不純物の合計濃度が10ppm以下である。
【0040】
次に、上記多孔質炭化珪素焼結体を基材とし、これにCVD法により炭化珪素膜を該多孔質焼結体の気孔内部にまで堆積被覆させた多孔質炭化珪素焼結体について説明する。
この多孔質焼結体のCVD法による炭化珪素膜の堆積は、例えば、トリクロルメチルシランガス等のカーボンを含むシランガスをキャリアガスとしての水素ガス等と共に導入し、好ましくは40Torr程度の減圧下で、1100〜1300℃程度の温度で多孔質焼結体にSiCを堆積させる。
通常、一回の処理で50〜60μmの膜厚に形成し、好ましくは、この処理を数回繰り返して120〜240μm程度の表面厚さの膜を形成させる。
【0041】
上記CVD処理された多孔質炭化珪素焼結体は、CVD処理により形成された炭化珪素膜が、その開気孔の内部にまで浸透し、表面から相当の深さの気孔内壁にまで堆積していることが顕著な特徴である。
図2に模式的に示すように、多孔質炭化珪素焼結体の基材1にCVD処理により炭化珪素膜2が形成された多孔質炭化珪素焼結体3の表面部分は、緻密な炭化珪素膜2となり、該緻密な炭化珪素膜2と基材(多孔質炭化珪素焼結体)1との界面4から基材(多孔質炭化珪素焼結体)1内部に向かって、炭化珪素膜2aの堆積により閉気孔5が形成され、更に内部に向かうと多孔質炭化珪素焼結体自体の開気孔6が存在する。
【0042】
具体的に図4に基づいて説明すると、第1の製造方法で製造された多孔質炭化珪素焼結体(R素材)を基材としたものにあっては、炭化珪素膜(120μm)と基材との界面から800μmの深さにある基材の気孔の内壁(炭化珪素結晶粒面)にも、0.5μm程度の炭化珪素膜の堆積が確認されている。
【0043】
前記CVD処理により、炭化珪素膜が被覆された多孔質炭化珪素焼結体は、曲げ強度が180MPa以上、好ましくは200〜300MPa以上、耐熱衝撃性(ΔTc)が1200℃以上である。
即ち、従来の炭化珪素膜で被覆した炭化珪素焼結体(特許文献1)の場合、78MPa以下であるのに対し、曲げ強度が180MPa以上となすことができる。また、従来の炭化珪素膜で被覆した炭化珪素焼結体(特許文献1)の耐熱衝撃性(ΔTc)は500℃まで異常が認められないの対して、1200℃まで異常が認められない。
しかも、全表面が高純度のCVDー炭化珪素膜で被覆されているため焼結体中の金属不純物を完全に閉じこめることができ、汚染を防止する作用も奏する。
【0044】
これら第一の製造方法、第二の製造方法で製造された多孔質炭化珪素焼結体、またこれら多孔質炭化珪素焼結体に炭化珪素膜を被覆した多孔質炭化珪素焼結体は、いずれも高純度、高強度であり、かつ緻密体に比べて軽量である。そのため、炭化珪素の本来の高温耐性を生かして、例えば、半導体ウエハ製造用のシリコン溶融ルツボ等の高温溶融容器で用いる部材や、熱遮蔽板、発熱体、抵抗体、炉芯管等の高温熱処理部材、更には、ウエハ熱処理用カセットボート、サセプタ等の半導体部材に好適に用いることができる。
【0045】
特に、第二の製造方法で製造された多孔質炭化珪素焼結体を炭化珪素で被覆したものは、高強度であるだけでなく、耐熱衝撃性に優れているため、高温でしかも温度昇降が激く、かつより完全な汚染の防止が求められるウエハ熱処理装置や治具用の部材、例えば、SIMOX(Silicon Implanted Oxide)法によるSOI(Silicon On Insulator)ウエハを製造するための部材として極めて好適である。
【0046】
【実施例】
「実施例1」
原料炭化珪素(SiC)粉末として平均粒径10μmと70μmで重量比が30:70である高純度αーSiC粉末100重量部と炭素源としても用いるレジンとしてレゾール形フェノール樹脂15重量部及びアルミニウム0.18重量部(Si粉末100重量部に対してアルミニウム1重量部)固溶させた平均粒径5μmの高純度Si粉末18重量部を混合・混練し、顆粒化した後、ゴム型に入れ、室温で、100MPaの加圧下にCIP成形し、硬化成形体とした。
【0047】
この成形体を、1550℃、20Torrの減圧下に仮焼成した後、2200℃、10Torrの真空下に本焼成し、反応焼結した。
得られた多孔質焼結体は、嵩密度が1.88g/cm、気孔率が39%、気孔径14μm、l/rが0.7、3点曲げ強度48MPaであった。また、不純物金属の含有濃度は、Feが0.01ppmであり、その他の不純物金属としては、K:0.01ppm未満、Na:0.01ppm未満、Ca:0.04ppm、Ni:0.01ppm、Cr:0.01ppm未満、Al:0.10ppm、Cu:0.01ppm未満、Mg:0.01ppm未満、Zn:0.01ppm未満、Mn:0.01ppm未満であった。また、多孔質焼結体の断面をTEM観察したところ、観察画面での面積比でAl存在部の85%以上がネック部であることが確認された。
また、この多孔質焼結体を基材として、前記したCVD処理(2回)を行った。この炭化珪素膜を被覆した多孔質炭化珪素焼結体(膜厚120μm)の強度は185MPaであった。
【0048】
「比較例1」
実施例1において、Si微粉末を配合せず、本焼成温度を2000℃とした以外は、実施例1と同様にして、多孔質焼結体を得た。
この多孔質焼結体の気孔率は30%、平均気孔径7μm、l/rは0.3、曲げ強度28MPa、不純物金属としてFe濃度0.16ppmであった。
Si微粉末の配合が無い比較例1の多孔質燒結体は、l/rが小さく、強度的に劣ることがわかった。
【0049】
「比較例2」
実施例1において、仮焼成温度を1400℃、本焼成温度を1550℃とした以外は、実施例1と同様にして、多孔質焼結体を得た。
この多孔質焼結体の気孔率は39%、気孔径12μm、l/rは0.3、曲げ強度11MPa、不純物金属としてFe濃度11ppmであった。
焼成温度が低い比較例2の多孔質焼結体は、l/rが小さく、強度が低く、純度レベルも劣ることがわかった。
【0050】
「比較例3」
実施例1において、レジンを添加せず、極少量(約3重量部)のメチルセルローズをバインダーとして添加した以外は、実施例1と同様にして、多孔質焼結体を得た。
この多孔質焼結体の気孔率は34%、気孔径5μm、l/rは0.5、強度36MPaであった。
炭素源レジンの配合が無い比較例3の多孔質焼結体は、l/rがやや小さく、強度的にもやや劣る。
【0051】
「比較例4」
実施例1において、実施例の原料にSi微粉を添加せず、1800℃本焼成した後に、Si含有雰囲気で、レジン由来のC源を珪化して多孔質焼結体を得た。
この多孔質焼結体の気孔率は27%、気孔径は0.4μm、l/rは0.4、強度は28MPaであった。
出発原料ではなく、後工程でSi源を供給して、更に焼成温度を低くしたため、多孔質焼結体のl/rが小さく、強度的にも劣る。
また、この多孔質焼結体を基材として、炭化珪素膜を被覆した多孔質炭化珪素焼結体は基材の気孔径が0.4μmと小さく基材内部にまでCVD堆積せず、このため強度も55MPaと低かった。
【0052】
「実施例2」
平均粒径0.9μmの炭化珪素微粉末100重量部、メチルセルローズをバインダーとして3重量部、非イオン系界面活性剤を分散剤として1重量部、純水55重量部を夫々配合した水性スラリーを石膏型に注入してスリップキャスト成形し、乾燥した後、1200℃、減圧度10Torrで仮焼成し、その後2200℃で焼結して結晶粒を再結晶化させ、多孔質焼結体を得た。
この多孔質焼結体を、実施例1と同様に物性評価したところ、気孔率は42%、平均気孔径3μm、l/r1.0、曲げ強度94MPa、不純物金属としてのFe濃度は0.08ppmであった。
また、この多孔質焼結体を基材としてCVD処理(2回)したCVDSiC被覆多孔質炭化珪素焼結体(膜厚120μm)の強度は246MPaであった。
【0053】
「比較例5」
実施例2において、仮焼成をせず、本焼成温度を1200℃とした以外は実施例2と同様にして多孔質焼結体を得た。
この多孔質焼結体の気孔率は42%、平均気孔径は0.2μm、l/rは0.4、曲げ強度20MPa、Fe濃度は17ppmであった。
焼成温度が低い比較例5の多孔質焼結体は、l/rが小さく、強度が低く、純度レベルも劣ることがわかった。
【0054】
「比較例6」
実施例2において、原料SiCに平均粒径10μmのαーSiC粉末を用いた以外は、実施例2と同様にして、多孔質焼結体を得た。
この多孔質焼結体の気孔率は52%、気孔径は12μm、l/rは0.55、強度は19MPaであった。
炭化珪素の平均粒径が大き過ぎるため、気孔率が52%と大きくなり、強度も顕著に低下している。
【0055】
「実施例3」
実施例1、2において種々本焼結温度を変え、CVD処理前の試料を作成し、3点曲げ強度測定用を行った。尚、試料の大きさを6×8×40mmとした。
その結果を図3に示す。
図3のRは第一の製造方法によるもので(実施例1)、40MPaを超える曲げ強度を得るには2000℃以上の温度での焼結(本焼成)が必要であることがわかった。また、図3のSは、第二の製造方法によるもので(実施例2)、40MPaを超える曲げ強度を得るには1500℃以上の温度での焼結が必要であることがわかった。
【0056】
「実施例4」
実施例1、2において炭化珪素膜の膜厚を変えて試料を作成し、3点曲げ強度測定用を行った。尚、試料の大きさを3×4×40mmとし、成膜条件:SiCl4:C410:H2=5:1:10、1200℃、40Torrとした。
その結果を図5に示す。
図5のRは第一の製造方法によるもので(実施例1)、CVD4回処理で表層膜厚220μmの場合、強度は197MPa、CVD2回処理で表層膜厚120μmの場合、強度は183MPaであり、180MPaを超える高強度のCVD被覆処理多孔質焼結体を得るためには、膜厚120μm以上が好ましいことがわかった。
また、図5のSは、第二の製造方法によるもので(実施例2)、CVD4回処理で表層膜厚220μmの場合、強度は298MPa、CVD2回処理で表層膜厚120μmの場合、強度は264MPaであることがわかった。
【0057】
「実施例5」
実施例1、2と同様にして作成された試料(CVD2回コート後の多孔質焼結体(CVDSiC表層膜厚120μm))について、気孔内部のSiC粒子上に堆積したCVD膜の厚さと、該気孔の基材界面からの深さ方向位置との関係を調べた。その結果を図4に示す。
図4のRは第一の製造方法によるもので(実施例1)、図から基材界面ではCVDSiCは粒子間の気孔を完全に埋め込んでいることがわかった。界面から数十μmのところでは閉気孔がみられ、更に中心方向に行くとCVD炭化珪素膜の付いている開気孔になり、内部粒子上の膜厚は次第に薄くなる。しかし、図より深さ800μmでも約0.5μmのCVD膜が堆積していることがわかった。
また、図4のSは、第二の製造方法によるもので(実施例2)、このCVDコート多孔質焼結体(S素材)の場合も、基材界面ではCVDSiCは粒子間の気孔を完全に埋め込んでいる。界面から数μmのところで閉気孔がみられ、更に中心方向に行くとCVD炭化珪素膜の付いている開気孔になり、内部粒子上の膜厚が次第に薄くなる。図より深さ100μmで約0.2μmのCVD膜が堆積していることがわかった。
【0058】
「実施例6」
SIMOX法SOIウエハの製造工程ではウエハを約600℃で酸素イオン注入した後に、600〜1000℃から1340〜1350℃に急加熱する。従って、これに使用するボートは、上記高温での急昇温のような過酷な条件に曝されても、膜剥離やチッピング、極端な強度低下等の不都合を招来することが無い優れた耐熱衝撃特性を有することが要求される。
【0059】
このため、次の夫々評価試験を実施した。
(耐熱衝撃性(ΔTc))
水中急冷法により測定した、実施例1,2により作成された多孔質焼結体試料(試料の基材サイズ2.5×3.5×40、膜厚220μm)のΔTcと3点曲げ強度との関係を図6に示す。
図6のRは第一の製造方法によるもので、この試料(R材)の曲げ強度は測定可能な最大(急冷)温度差である1200℃でも低下が無く、従ってΔTc値は1200℃以上であることがわかった。また、水中急冷後の試料には膜の剥がれ、クラック、水中に浸漬した後の重量増は認められなかった。
また、図6のSは、第二の製造方法によるもので(実施例2)、この試料の曲げ強度は測定可能な最大温度差1200℃迄低下が無く、従ってΔTc値は1200℃以上であることがわかった。また、水中急冷後の試料には膜の剥がれ、クラック、水中に浸漬した後の重量増は認められなかった。
【0060】
(熱サイクルによる加速検証試験)
実施例1,2によって作成された試料を、1200℃の炉内に一気に入れ、20分間加熱し、一気に炉外に搬出し、再び、炉内に搬入することを4回行い、その後16時間フッ硝酸洗浄を行う。これを繰り返し、爆裂、膜剥離、チッピング、層間剥離、クラック発生の有無等を確認した。
実施例1,2によって作成された試料にあっては、50回熱サイクルまでは爆裂、チッピング、層間剥離、洗浄後の重量変化は認められなかった。
【0061】
(高温強度測定)
実施例1,2によって作成された3×4×40mmサイズの試料について、Ar雰囲気中1400℃までの強度を測定した。なお、炭化珪素膜の膜厚は、CVD処理を4回行い、膜厚220μmとした。その結果を図7に示す。
実施例1,2によって作成された試料にあっては、1400℃までの強度低下は見られなかった。
【0062】
【発明の効果】
本発明によれば、半導体製造工業分野で使用される部材として十分高純度で、かつ高強度の炭化珪素多孔質焼結体の製造方法を得ることができる。
また、前記多孔質炭化珪素焼結体を基材とし、この表面に炭化珪素膜が形成された、耐熱衝撃性と強度特性を向上させた多孔質炭化珪素焼結体の製造方法を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】SiC粒子の結合状態を示す模式図である。
【図2】多孔質炭化珪素焼結体に炭化珪素膜を形成した状態を示す模式図である。
【図3】本発明にかかる多孔質焼結体素材(R素材、S素材)の焼成温度と3点曲げ強度と関係を示すグラフである。
【図4】本発明にかかるSiC被覆の多孔質炭化珪素焼結体における堆積膜・基材界面からの深さ距離と気孔内のSiC堆積厚さとの関係を示すグラフである。
【図5】本発明にかかるSiC被覆の多孔質炭化珪素焼結体の膜厚と3点曲げ強度と関係を示すグラフである。
【図6】本発明にかかるSiC被覆の多孔質炭化珪素焼結体の曲げ強度と耐熱衝撃性(ΔTc)との関係を示すグラフである。
【図7】本発明にかかるSiC被覆の多孔質炭化珪素焼結体における、温度と3点曲げ強度の測定結果を示すグラフである。
【符号の説明】
1 (多孔質炭化珪素焼結体)基材
2 炭化珪素膜
2a 炭化珪素結晶粒子に形成された炭化珪素膜膜
3 (炭化珪素膜が形成された)多孔質炭化珪素焼結体
4 界面
5 閉気孔
6 開気孔
7 炭化珪素結晶粒子
l ネック径
r 粒子径
N ネック部

Claims (7)

  1. 平均粒径が1〜100μmの炭化珪素原料粉末に、炭素源となるレジンと、平均粒径が1〜20μmの珪素粉末を添加して冷間等方静水圧成形した後、前記成形体を温度1800〜2300℃、減圧下0.01〜10Torrで反応焼結することを特徴とする多孔質炭化珪素焼結体の製造方法。
  2. 前記成形体を、前記減圧下で反応焼結する前に、温度1400〜1600℃、減圧度1〜50Torrで、仮焼成することを特徴とする請求項1に記載された多孔質炭化珪素焼結体の製造方法。
  3. 前記珪素粉末に固溶させもしくは別体として加えることでアルミニウムを1〜3重量部添加することを特徴とする請求項1または請求項2に記載された多孔質炭化珪素焼結体の製造方法。
  4. 前記多孔質炭化珪素焼結体を基材とし、CVD法により炭化珪素膜を前記基材の気孔内部にまで堆積被覆させることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載された多孔質炭化珪素焼結体の製造方法。
  5. 平均粒径1.5μm以下の炭化珪素粉末原料100重量部に対し、バインダーを1〜10重量部、分散剤を0.2〜2重量部の割合で配合したスラリーをスリップキャスト成形した後、成形体を、1500℃以上〜2200℃以下の温度で焼結して、炭化珪素多結晶粒を再結晶化させることを特徴とする多孔質炭化珪素焼結体の製造方法。
  6. 前記成形体を焼結する前に、1100〜1500℃で、仮焼成することを特徴とする請求項5に記載された多孔質炭化珪素焼結体の製造方法。
  7. 前記多孔質炭化珪素焼結体を基材とし、CVD法により炭化珪素膜を前記基材の気孔内部にまで堆積被覆させることを特徴とする請求項5または請求項6に記載された多孔質炭化珪素焼結体の製造方法。
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