JP4379991B2 - 車両用駆動伝達装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明が属する技術分野】
本発明は、フロントエンジン・リヤドライブ(FR)車や四輪駆動(4WD)車等の車両に使用される、車両用駆動伝達装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般的に、前面衝突時における乗員への衝撃力を緩和させるためには、車体前部のつぶれ量を確保する必要がある。その際、パワーユニットが車体前部にある車両においては、前突時にパワーユニットを後退させなければならないが、後退量を確保する為にはキャビンとの干渉を避ける意味でパワーユニットを車体後方かつ車体下方に後退させる必要がある。
【0003】
ここで、フロントエンジン・リアドライブ車(以下FR車)や四輪駆動車(以下4WD車)は、パワーユニットの駆動力をプロペラシャフトを介して少なくとも後輪に伝達するため、衝突時、パワーユニットの後退とともにプロペラシャフトも車体後方に押される。しかし、プロペラシャフトは、その後端が車体に固定されたデファレンシャル装置に連結されている為、車体後方へ変位することができず、パワーユニットの後退を妨げてしまうという問題があった。
【0004】
これを防止する構造として、プロペラシャフトを分割構成とし、かつ前突時にプロペラシャフトを車体下方に脱落させることにより、パワーユニットの後退を可能とするものが知られている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記のような単純な構造では、前突時にプロペラシャフトを車体下方に脱落させた場合、プロペラシャフトが車幅方向へ振れて燃料タンク等のフロア下の補機類へ接触してしまうという問題があった。これを避けようとすると、燃料タンク等のフロア下の補機類とプロペラシャフトとは所定以上離間して配設しなければならず、補機類の容量確保や、レイアウトの困難性に起因する設計自由度の低下、室内空間の減少等を招くという問題があった。
【0006】
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであって、その目的は、前突時にプロペラシャフトを脱落させることにより、パワーユニットを確実に後退させ衝突エネルギの吸収を十分に行なわせることができるようにするとともに、プロペラシャフトが車幅方向に振れることなく確実に車体略直下方向に脱落するよう構成することで、燃料タンク等の補機類とプロペラシャフトとの近接配置を可能とし、補機類の容量確保やレイアウト自由度の向上等を図ることを目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成する為、本発明が講じた解決手段は、
車体前部に設けられたパワーユニットと、車体後部に設けられたデファレンシャル装置と、上記パワーユニットの駆動力を上記デファレンシャル装置に伝達する車体前後方向に延びるプロペラシャフトとを有する駆動伝達装置を備えた車両において、
上記デファレンシャル装置を車体に取付けるために、上記デファレンシャル装置の前方に設けられた前方支持部と、
上記プロペラシャフトより上方で、かつ上記前方支持部より後方の位置において、上記プロペラシャフトと略直交する車幅方向の揺動軸線回りに揺動可能となるよう、車体と上記デファレンシャル装置間に固定支持された左右一対の後方支持部とを備え、
上記駆動伝達装置には、二つの自在継手が介在するよう設けられ
上記前方支持部には、所定値以上の荷重により破断する脆弱部が構成されているとともに、車体前方からの衝撃荷重の入力を受けた時に上記後方支持部よりも早く変位不能となるよう変位規制手段が設けられていることを特徴とする。
【0008】
また、別の態様については、
車体前部に設けられたパワーユニットと、車体後部に設けられたデファレンシャル装置と、上記パワーユニットの駆動力を上記デファレンシャル装置に伝達する車体前後方向に延びるプロペラシャフトとを有する駆動伝達装置を備えた車両において、 上記デファレンシャル装置を車体に取付けるために、上記デファレンシャル装置の前方に設けられた前方支持部と、
上記プロペラシャフトより上方で、かつ上記前方支持部より後方の位置において、上記プロペラシャフトと略直交する車幅方向の揺動軸線回りに揺動可能となるよう、車体と上記デファレンシャル装置間に固定支持された左右一対の後方支持部とを備え、
上記駆動伝達装置には、二つの自在継手が介在するよう設けられ
上記前方支持部には、所定値以上の荷重により破断する脆弱部が構成され
上記前方支持部は、車体前後方向に形成されているとともに、その前端部から車体への取付部までは略垂直に形成され、かつ上記脆弱部として構成されていることを特徴とする。
【0009】
また、別の態様については、
車体前部に設けられたパワーユニットと、車体後部に設けられたデファレンシャル装置と、上記パワーユニットの駆動力を上記デファレンシャル装置に伝達する車体前後方向に延びるプロペラシャフトとを有する駆動伝達装置を備えた車両において、 上記デファレンシャル装置を車体に取付けるために、上記デファレンシャル装置の前方に設けられた前方支持部と、
上記プロペラシャフトより上方で、かつ上記前方支持部より後方の位置において、上記プロペラシャフトと略直交する車幅方向の揺動軸線回りに揺動可能となるよう、車体と上記デファレンシャル装置間に固定支持された左右一対の後方支持部とを備え、
上記駆動伝達装置には三つの自在継手が介在するよう構成されているとともに、車体前方から一つ目の自在継手の車幅方向への揺動変位を抑制する、上記プロペラシャフトのガイド手段が設けられ、
上記前方支持部には、所定値以上の荷重により破断する脆弱部が構成されているとともに、車体前方からの衝撃荷重の入力を受けた時に上記後方支持部よりも早く変位不能となるよう変位規制手段が設けられていることを特徴とする。
【0010】
また、別の態様については、
車体前部に設けられたパワーユニットと、車体後部に設けられたデファレンシャル装置と、上記パワーユニットの駆動力を上記デファレンシャル装置に伝達する車体前後方向に延びるプロペラシャフトとを有する駆動伝達装置を備えた車両において、 上記デファレンシャル装置を車体に取付けるために、上記デファレンシャル装置の前方に設けられた前方支持部と、
上記プロペラシャフトより上方で、かつ上記前方支持部より後方の位置において、上記プロペラシャフトと略直交する車幅方向の揺動軸線回りに揺動可能となるよう、車体と上記デファレンシャル装置間に固定支持された左右一対の後方支持部とを備え、
上記駆動伝達装置には三つの自在継手が介在するよう構成されているとともに、車体前方から一つ目の自在継手の車幅方向への揺動変位を抑制する、上記プロペラシャフトのガイド手段が設けられ、
上記前方支持部には、所定値以上の荷重により破断する脆弱部が構成され
上記前方支持部は、車体前後方向に形成されているとともに、その前端部から車体への取付部までは略垂直に形成され、かつ上記脆弱部として構成されていることを特徴とする
【0011】
さらに好ましい態様として、
請求項1乃至4に記載の車両用駆動伝達装置において、上記前方支持部は、上記デファレンシャル装置とは別体にされているとともに、車幅方向の板厚が車体上下方向の板厚より薄くなるよう構成されているとともに、上記デファレンシャル装置に対して一方側にオフセットして配設され、かつ、その前端部に車幅方向の振動を抑制するダイナミック・ダンパが設けられていることを特徴とする。
【0012】
さらに好ましい態様として、
請求項1乃至4に記載の車両用駆動伝達装置において、上記前方支持部は、上記デファレンシャル装置に対して一方側にオフセットして配設され、かつ、上記デファレンシャル装置の一方側に対応する上記プロペラシャフトの一方側に燃料タンクを配設したことを特徴とする。
【0013】
【発明の効果】
本発明は、以上の構成に基づき以下に記載されるような効果を奏することができるものである。
【0014】
請求項1にあっては、前突時、パワーユニットが車体後方かつ下方に変位してプロペラシャフトを車体後方に変位させようとした場合においても、上記前方支持部に所定値以上の荷重が入力されることで確実に破断する脆弱部を設けたことにより、デファレンシャル装置の前部が車体下方に脱落し、これに伴ってプロペラシャフトも確実に脱落するため衝突エネルギを効率よく確実に吸収させることができる。
【0015】
また、デファレンシャル装置の後部は、プロペラシャフトと略直交する車幅方向の揺動軸線回りに揺動可能となるよう設けられた左右一対の後方支持部によって支持されているため、デファレンシャル装置の前端部は、脱落時に車幅方向に首振り現象を起こすことがなく略直下に脱落する。さらに、上記駆動伝達装置中には二つしか自在継手を介在させていないため、デファレンシャル装置の略直下への脱落に追従して脱落するプロペラシャフトも車幅方向へ振れることなく車体略直下に脱落させることができる。
【0016】
このため、燃料タンク等のフロア下の補機類とプロペラシャフトを近接配置することが可能となり、これに伴って補機類の容量確保やレイアウトの自由度向上等実用上有意義な効果を種々奏することができる。
【0017】
また、上記前方支持部に、車体前方からの衝撃荷重の入力を受けた時に上記車両後方支持部よりも早く変位不能とさせる変位規制手段を設けたため、車体前方からの衝撃荷重を上記前方支持部に集中させて上記前方支持部を確実に破断させることができるという極めて有効な効果を奏することができる。
【0018】
請求項にあっては、上記前方支持部を車体前後方向に形成し、かつ脆弱部を略垂直に形成しているため、車体前方からの荷重に対して脆弱部以外の部分に高い剛性を持たせることができる。これにより、前突時に入力される車体前方からの衝撃荷重に対して脆弱部とその他の部分との強度の差を顕著にすることができるため、材質の変更や脆弱部の成形精度等をさほど高くすることなく確実に狙い通りの荷重値で脆弱部を破断させることができるという優れた効果を奏することができる。
【0019】
請求項にあっては、上記駆動伝達装置中に三つの自在継手を介在させているが、車体前方から一つ目の自在継手の車幅方向への揺動変位を抑制するよう構成しているため上記請求項1と全く同様の作用を示すことから、全く同様の効果を奏することができる。
【0020】
請求項4にあっては、上記駆動伝達装置中に三つの自在継手を介在させているが、車体前方から一つ目の自在継手の車幅方向への揺動変位を抑制するよう構成しているため上記請求項2と全く同様の作用を示すことから、全く同様の効果を奏することができる。
【0021】
請求項5にあっては、請求項1乃至4記載の車両用駆動伝達装置において、上記前方支持部とデファレンシャル装置とを別体にすることで、デファレンシャルケースと上記前方支持部の強度を独立して設定することができるため、脆弱部の強度とデファレンシャルケースの強度をそれぞれ好適なものとすることができる。また、車幅方向の板厚が車体上下方向の板厚より薄くなるよう構成しているため、脆弱部と同じ材質にしても脆弱部以外の部分の衝突荷重に対する曲げ力を高剛性なものとすることができる。さらに、本前方支持部をレイアウト上の要求からデファレンシャル装置に対して一方側にオフセットして配設した場合は、衝突時に破断するような材質強度であるためデファレンシャル装置からの振動によって前方支持部が車幅方向に共振するという問題を生じる。ここで、上記前方支持部の剛性を高めると共振が起こることは避けられるが、上記前方支持部の脆弱部を衝撃荷重により破断させ難くなってしまう。このため、請求項5においては、上記前方支持部の前端部に車幅方向の振動を抑制するダイナミック・ダンパを設けることで共振を防止するように構成したため材質強度を高める必要がなく、脆弱部を確実に破断させることができるという実用上優れた効果を奏することができる。
【0022】
請求項6にあっては、請求項1乃至4記載の車両用駆動伝達装置において、上記前方支持部と燃料タンクを、デファレンシャル装置の一方側に対応するプロペラシャフトの一方側に配設したため、前突時におけるデファレンシャル装置の後方への変位時に前方支持部を支点としてデファレンシャル装置及びプロペラシャフトが平面視でモーメントを生じるが、このモーメントが燃料タンクに対してプロペラシャフトを遠ざける方向に作用するため、特別な燃料タンクの保護機能等を設けることなく衝突時の安全性を確保することができるという実用上優れた効果を奏することができる。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下、添付の図面を参照して、本発明の好適な実施例を説明する。
【0024】
まず、第一実施例について説明する。
【0025】
第1図は本発明が適用された車両を示している。動力を発生させるエンジン1が配設されているエンジンルーム2は、車両の前面を構成しているフロントエンドパネル3と、車体前後方向に延設されているサイドフレーム4と、エンジンルームと乗員が乗車するキャビン5とを仕切るダッシュパネル6とから構成されており、エンジン1はサイドフレーム4に対してエンジン1の振動を緩和するエンジンマウント7を介して取付けられている。エンジン1の後部には、動力を駆動力に変換する変速機8が連結されており、変速機8の後部には、自在継手9を介して駆動力を伝達するプロペラシャフト10が連結され、プロペラシャフト10の後部は自在継手11を介して駆動力を左右両輪に分配するデファレンシャル装置12の前部に連結されている。なお、駆動力はインナージョイント13、ドライブシャフト14、アウタージョイント15を介してタイヤ16に伝達されるよう構成されている。
【0026】
また、車体床面であるフロア17の下方には、補機である燃料タンク18がプロペラシャフト10の車幅右方向に配設されているとともに、プロペラシャフト10の車幅左方向には予備用タイヤであるスペアタイヤ19が配設されている。
【0027】
デファレンシャル装置12は第2図の車体後部の平面図及び第3図の車体後部の側面図に示すように、前方支持部であるフロントデフマウント20と後方支持部である左右一対のリヤデフマウント21、22の計3点で車体に取付けられている。フロントデフマウント20はデファレンシャル装置12に対して車幅右方向にオフセットされているとともに、車体に対してはクロスメンバ23に溶接固定されたフロントデフマウントブラケット24を介して取付けられている。一方、リヤデフマウント21、22はフロントデフマウント20よりも後方かつプロペラシャフト10よりも上方に位置しているとともに、車体に対してはクロスメンバ23に溶接固定されたリヤデフマウントブラケット25を介して取付けられている。なお、第2図においてトーションビーム26、コイルスプリングシート27、ラテラルリンク取付ブラケット28、ラテラルリンク29、スイングアーム30、ブッシュ31、ダンパー32、ホイールサポート33はリヤサスペンションを構成しており、34はサイレンサー、35は排気管である。
【0028】
フロントデフマウント20は、第4図(a)及び(b)に図示するように、車体前後方向に形成されており、車幅方向の板厚が車体上下方向の板厚より薄くなるよう構成されている。また、フロントデフマウント20の前端部から車体への取付部36までは略垂直に形成され、そこに所定値以上の荷重で破断する脆弱部37が構成されているとともに、脆弱部37よりも車体後方側には曲げやねじれに対する強度を上げるリブ38が設けられている。このフロントデフマウント20は、デファレンシャル装置12に対してはボルト穴39において直接取付けられるとともに、クロスメンバ23に溶接固定されているフロントデフマウントブラケット24に対してはフロントデフマウントラバー40を介して取付けられており、このフロントデフマウントラバー40には車体上下方向の衝撃を吸収するぬすみ41と、車体前方からの衝撃に対する変位を許容するぬすみ42と、このぬすみ42の車体前方内側に車体前方からの衝撃に対してリヤデフマウント21、22よりも早く変位不能とするための変位規制手段であるストッパー43が設けられている。このストッパー43によりラバーの弾性変位量が後述するリヤデフマウントラバー44よりフロンデフマウントラバー40の変位量の方が小さくなるよう規制しているものである。
【0029】
また、図中45は、フロントデフマウント20の前端部における車幅方向の振動を抑制するダイナミック・ダンパであって、このダイナミック・ダンパ45は錘であるマス46が横方向のバネの役割を果たすブラケット47に取付けられることで構成されており、ボルト48によりフロントデフマウント20に取付けられている。
【0030】
リヤデフマウント21,22は、第2図及び第3図に示すようにプロペラシャフト10と直交する揺動軸線49回りに揺動可能にリヤデフマウントラバー44を介してリヤデフマウントブラケット25に固定されている。このリヤデフマウントラバー44は車体側面から見た場合に、第5図に示すように、車体への取付部からは車体斜め下前方及び車体斜め下後方に延びた形に形成され、車体上下方向に対しては変位しにくく、車体前後方向に対しては変位しやすく、車体前方からの衝撃荷重に対してはフロントデフマウントラバー40の変位許容量よりも大きな変位を許容する構成となっている。
【0031】
ここで、本実施例における衝突時の作用を説明する。
【0032】
本第一実施例の車両が前面衝突を起こした場合、乗員への衝撃力を緩和させるために車体前部のつぶれ量を確保する必要があるため、フロントエンドパネル3が車体後方に押し出されるとともに、サイドフレーム4が車体後方へ押しつぶされることによって衝撃を吸収する。その際、エンジン1はサイドフレーム4にエンジンマウント7を介して取付けられているために車体後方に押し出されるが、エンジン1の車体後方に設けられているダッシュパネル6との干渉を避けるために、車体後方かつ車体下方に変位するようにされている。また、エンジン1が車体後方かつ車体下方に変位するとこれに連結されている変速機8も同様に変位してプロペラシャフト10を車体後方に押し出す。
【0033】
ここで、このプロペラシャフト10は後端で自在継手11を介してデファレンシャル装置12に連結されていることから、デファレンシャル装置12には前方からの衝撃荷重が入力される。デファレンシャル装置12はフロントデフマウント20とリヤデフマウント21、22の三点でそれぞれフロントデフマウントラバー40及びリヤデフマウントラバー44を介して車体に取付けられているために、車体後方へ変位をおこす。しかしながら、フロントデフマウントラバー40にはリヤデフマウント21、22よりも早く変位不能とするための変位規制手段であるストッパー43が設けられているとともに、リヤデフマウントラバー44にはフロントデフマウントラバー40の変位許容量よりも大きな変位を許容する構成がなされているために、フロントデフマウント20に車体前方からの衝撃荷重が集中するよう構成されている。
【0034】
その際、フロントデフマウント20は車体前後方向に形成され、その前端部から車体への取付部36までは略垂直に形成され、そこに所定値以上の荷重で破断する脆弱部23が構成されているために、車体前方からの荷重に対して脆弱部37以外の部分に高い剛性を持たせることができ、脆弱部とその他の部分との強度の差を顕著にすることができるため、材質の変更や脆弱部の成形精度等をさほど高くすることなく確実に狙い通りの荷重値で脆弱部を破断させることができる。さらに、このフロントデフマウント20は、デファレンシャル装置12とは別体にされているために、デファレンシャル装置12のケースとフロントデフマウント20の強度を独立して設定することができるとともに、車幅方向の板厚が車体上下方向の板厚より薄くなるよう構成されているため、脆弱部37と同じ材質にしても脆弱部37以外の部分の衝突荷重に対する曲げ力を高剛性なものとすることができる。その上、本第一実施例では脆弱部37よりも車体後方側にリブ38が設けられているために、曲げやねじれに対する強度をより一層向上させ、脆弱部37との強度差を大きくして確実にフロントデフマウント20を脆弱部37で破断させるよう構成させている。
【0035】
さらに、フロントデフマウント20は衝突時に破断するような材質強度であるためデファレンシャル装置からの振動によって前方支持部が車幅方向に共振するという問題を生じるが、本実施例においては、フロントデフマウント20の前端部に車幅方向の振動を抑制するダイナミック・ダンパ45を設けたために、材質強度を高めてフロントデフマウント20を破断させ難くすることなく共振を防止することができるため、脆弱部37を確実に破断させることができている。
【0036】
フロントデフマウント20が脆弱部37から破断すると、デファレンシャル装置12の前部は車体下方に脱落し、これに伴って自在継手11を介してデファレンシャル装置12に連結されているプロペラシャフト10も確実に脱落するため、車両側面から見ると第6図(b)の模式図に示す状態になり、衝突前の状態である第6図(a)の模式図と比べると衝突時の車体前部のつぶれ量をAだけ取れ、衝突エネルギを効率よく確実に吸収させることができている。ここで、デファレンシャル装置12の後部は、プロペラシャフト10と略直交する車幅方向の揺動軸線49回りに揺動可能となるよう設けられた左右一対のリヤデフマウント21、22によって支持されているため、デファレンシャル装置12の前端部は、脱落時に車幅方向への首振り現象を起こすことがなく略直下に脱落する。さらに自在継手を9と11の二つしか介在させていないため、デファレンシャル装置12の略直下への脱落に追従して脱落するプロペラシャフト10も車幅方向へ振れることなく車体略直下に脱落させることができる。このため、燃料タンク18及びスペアタイヤ19等のフロア下の補機類とプロペラシャフト10を近接配置することが可能となり、これに伴って補機類の容量確保やレイアウトの自由度向上等の実用上有意義な効果を種々奏することができているものである。
【0037】
また、本実施例ではフロントデフマウント20及び燃料タンク18がプロペラシャフト10に対して右側にオフセットされているため、前突時にデファレンシャル装置12が車体後方へ変位する時にフロントデフマウント20を支点として第8図に示すように、平面視で左回りのモーメント(図中矢印M)を生じるが、この時、デファレンシャル装置12に自在継手11を介して連結されているプロペラシャフト10には燃料タンク18に対して遠ざかる方向に作用するため、特別な燃料タンクの保護機能等を設けることなく衝突時の安全性を確保することができているものである。
【0038】
次に、本発明に好適な第二実施例を説明する。
【0039】
第7図は本発明が適用された車両を示している。動力を発生させるエンジン1が配設されているエンジンルーム2は、車両の前面を構成しているフロントエンドパネル3と、車体前後方向に延設されているサイドフレーム4と、エンジンルームと乗員が乗車するキャビン5とを仕切るダッシュパネル6とから構成されており、エンジン1はサイドフレーム4に対してエンジン1の振動を緩和するエンジンマウント5を介して取付けられている。エンジン1の後部には、動力を駆動力に変換する変速機8が連結されており、変速機8の後部には、自在継手9を介して駆動力を伝達するプロペラシャフト10が連結され、プロペラシャフト10は車両前方側のプロペラシャフト50と車両後方側のプロペラシャフト51とに二分割されているとともに、自在継手52で連結されており、車体後方側のプロペラシャフト51の後部は自在継手11を介して駆動力を左右両輪に分配するデファレンシャル装置12の前部に連結されている。一方、車体前方側のプロペラシャフト50には車体前方から一つ目の自在継手9の車幅方向への揺動変位を抑制するプロペラシャフトガイド53が設けられている。なお、駆動力はインナージョイント13、ドライブシャフト14、アウタージョイント15を介してタイヤ16に伝達されるよう構成されている。
【0040】
他方、車体床面であるフロア17の下方には、補機である燃料タンク18がプロペラシャフト50、51の車幅右方向に配設されているとともに、プロペラシャフト50、51の車幅左方向には予備用タイヤであるスペアタイヤ19が配設されている。
【0041】
デファレンシャル装置12は第2図の車体後部の平面図及び第3図の車体後部の側面図に示すように、前方支持部であるフロントデフマウント16と後方支持部である左右一対のリヤデフマウント21、22の計3点で車体に取付けられている。フロントデフマウント20はデファレンシャル装置12に対して車幅右方向にオフセットされているとともに、車体に対してはクロスメンバ19に溶接固定されたフロントデフマウントブラケット24を介して取付けられている。一方、リヤデフマウント21、22はフロントデフマウント20よりも後方かつプロペラシャフト10よりも上方に位置しているとともに、車体に対してはクロスメンバ23に溶接固定されたリヤデフマウントブラケット25を介して取付けられている。なお、第7図においてトーションビーム26、コイルスプリングシート27、ラテラルリンク取付ブラケット28、ラテラルリンク29、スイングアーム30、ブッシュ31、ダンパー32、ホイールサポート33はリヤサスペンションを構成しており、34はサイレンサー、35は排気管である。
【0042】
フロントデフマウント20は、第4図(a)及び(b)に図示するように、車体前後方向に形成されており、車幅方向の板厚が車体上下方向の板厚より薄くなるよう構成されている。また、フロントデフマウント20の前端部から車体への取付部36までは略垂直に形成され、そこに所定値以上の荷重で破断する脆弱部37が構成されているとともに、脆弱部37よりも車体後方側には曲げやねじれに対する強度を上げるリブ38が設けられている。このフロントデフマウント20は、デファレンシャル装置12に対してはボルト穴39において直接取付けられるとともに、クロスメンバ23に溶接固定されているフロントデフマウントブラケット24に対してはフロントデフマウントラバー26を介して取付けられており、このフロントデフマウントラバー26には車体上下方向の衝撃を吸収するぬすみ41と、車体前方からの衝撃に対する変位を許容するぬすみ42と、このぬすみ42の車体前方内側に車体前方からの衝撃に対してリヤデフマウント21、22よりも早く変位不能とするための変位規制手段であるストッパー43が設けられている。このストッパー43によりラバーの弾性変位量が後述するリヤデフマウントラバー44よりフロンデフマウントラバー40の変位量の方が小さくなるよう規制しているものである。
【0043】
また、図中45は、フロントデフマウント20の前端部における車幅方向の振動を抑制するダイナミック・ダンパであって、このダイナミック・ダンパ45は錘であるマス46が横方向のバネの役割を果たすブラケット47に取付けられることで構成されており、ボルト48によりフロントデフマウント20に取付けられている。
【0044】
リヤデフマウント21、22は、第2図及び第3図に示すようにプロペラシャフト10と直交する揺動軸線49回りに揺動可能にリヤデフマウントラバー44を介してリヤデフマウントブラケット25に固定されている。このリヤデフマウントラバー44は車体側面から見た場合に、第5図に示すように、車体への取付部からは車体斜め下前方及び車体斜め下後方に延びた形に形成され、車体上下方向に対しては変位しにくく、車体前後方向に対しては変位しやすく、車体前方からの衝撃荷重に対してはフロントデフマウントラバー40の変位許容量よりも大きな変位を許容する構成となっている。
【0045】
ここで、本実施例における衝突時の作用を説明する。
【0046】
本第二実施例の車両が前面衝突を起こした場合、乗員への衝撃力を緩和させるために車体前部のつぶれ量を確保する必要があるため、フロントエンドパネル3が車体後方に押し出されるとともに、サイドフレーム4が車体後方へ押しつぶされることによって衝撃を吸収する。その際、エンジン1はサイドフレーム4にエンジンマウント7を介して取付けられているために車体後方に押し出されるが、エンジン1の車体後方に設けられているダッシュパネル6との干渉を避けるために、車体後方かつ車体下方に変位するようにされている。また、エンジン1が車体後方かつ車体下方に変位するとこれに連結されている変速機8も同様に変位してプロペラシャフト10を車体後方に押し出す。
【0047】
ここで、このプロペラシャフト10は後端で自在継手11を介してデファレンシャル装置12に連結されていることから、デファレンシャル装置12には前方からの衝撃荷重が入力される。デファレンシャル装置12はフロントデフマウント20とリヤデフマウント21、22の三点でそれぞれフロントデフマウントラバー40及びリヤデフマウントラバー44を介して車体に取付けられているために、車体後方へ変位をおこす。しかしながら、フロントデフマウントラバー40にはリヤデフマウント21、22よりも早く変位不能とするための変位規制手段であるストッパー29が設けられているとともに、リヤデフマウントラバー44にはフロントデフマウントラバー40の変位許容量よりも大きな変位を許容する構成がなされているために、フロントデフマウント20に車体前方からの衝撃荷重が集中するよう構成されている。
【0048】
その際、フロントデフマウント20は車体前後方向に形成され、その前端部から車体への取付部22までは略垂直に形成され、そこに所定値以上の荷重で破断する脆弱部20が構成されているために、車体前方からの荷重に対して脆弱部37以外の部分に高い剛性を持たせることができ、脆弱部とその他の部分との強度の差を顕著にすることができるため、材質の変更や脆弱部の成形精度等をさほど高くすることなく確実に狙い通りの荷重値で脆弱部を破断させることができる。さらに、このフロントデフマウント20は、デファレンシャル装置12とは別体にされているために、デファレンシャル装置12のケースとフロントデフマウント20の強度を独立して設定することができるとともに、車幅方向の板厚が車体上下方向の板厚より薄くなるよう構成されているため、脆弱部37と同じ材質にしても脆弱部37以外の部分の衝突荷重に対する曲げ力を高剛性なものとすることができる。その上、本第二実施例では脆弱部37よりも車体後方側にリブ38が設けられているために、曲げやねじれに対する強度をより一層向上させ、脆弱部37との強度差を大きくして確実にフロントデフマウント20を脆弱部37で破断させるよう構成させている。
【0049】
さらに、フロントデフマウント20は衝突時に破断するような材質強度であるためデファレンシャル装置からの振動によって前方支持部が車幅方向に共振するという問題を生じるが、本実施例においては、フロントデフマウント20の前端部に車幅方向の振動を抑制するダイナミック・ダンパ45を設けたために、材質強度を高めてフロントデフマウント16を破断させ難くすることなく共振を防止することができるため、脆弱部37を確実に破断させることができる。
【0050】
フロントデフマウント20が脆弱部37から破断すると、デファレンシャル装置12の前部は車体下方に脱落し、これに伴って自在継手11を介してデファレンシャル装置12に連結されているプロペラシャフト10も確実に脱落するため、車両側面から見ると第6図(c)の模式図に示す状態になる。衝突前の状態は第6図(a)の模式図においてプロペラシャフト10を50、51に分割してプロペラシャフトガイド53を設けたものであるので第6図(a)の模式図を代用し比べると衝突時の車体前部のつぶれ量をAだけ取れ、衝突エネルギを効率よく確実に吸収させることができている。ここで、デファレンシャル装置12の後部は、プロペラシャフト10と略直交する車幅方向の揺動軸線49回りに揺動可能となるよう設けられた左右一対のリヤデフマウント21、22によって支持されているため、デファレンシャル装置12の前端部は、脱落時に車幅方向への首振り現象を起こすことがなく略直下に脱落する。さらに自在継手を9と52と11の三つ介在しているが、車体前方から一つ目の自在継手9の車幅方向への揺動変位を抑制するプロペラシャフトガイド53が設けられているために、自在継手が二つしか介在していない第一実施例の場合と同様に、デファレンシャル装置12の略直下への脱落に追従して脱落するプロペラシャフト10も車幅方向へ振れることなく車体略直下に脱落させることができる。このため、燃料タンク18及びスペアタイヤ19等のフロア下の補機類とプロペラシャフト10を近接配置することが可能となり、これに伴って補機類の容量確保やレイアウトの自由度向上等の実用上有意義な効果を種々奏することができているものである。
【0051】
また、本実施例ではフロントデフマウント20及び燃料タンク18がプロペラシャフト10に対して右側にオフセットされているため、前突時にデファレンシャル装置12が車体後方へ変位する時にフロントデフマウント16を支点として第8図に示すように、平面視で左回りのモーメント(図中矢印M)を生じるが、この時、デファレンシャル装置12に自在継手11を介して連結されている車体後方側のプロペラシャフト51には燃料タンク14に対して遠ざかる方向に作用するため、特別な燃料タンクの保護機能等を設けることなく衝突時の安全性を確保することができているものである。
【0052】
なお、本実施例ではフロントエンジン・リヤドライブ(FR)車についてのみ示したが、四輪駆動(4WD)車においても、変速機の後部に駆動力を分配するトランスファーが配設されて前輪にも駆動力を伝達する構成を持つ点が相違するだけであるので、後輪駆動(FR)車と同様の効果を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明が適用された第一実施例の車両を示す斜視図
【図2】本発明が適用された車両の後部を示す平面図
【図3】本発明が適用された車両の後部を示す側面図
【図4】(a)本発明が適用された車両のフロントデフマウントを示す単体平面図
(b)本発明が適用された車両のフロントデフマウントを示す単体側面図
【図5】本発明が適用された車両のリヤデフマウントラバーを示す単体側面図
【図6】(a)本発明が適用された第一実施例の車両が衝突した状態を示す側面から見た模式図
(b)本発明が適用された第一実施例の車両が衝突した状態を示す側面から見た模式図
(c)本発明が適用された第二実施例の車両が衝突した状態を示す側面から見た模式図
【図7】本発明が適用された第二実施例の車両を示す斜視図
【図8】本発明が適用された車両が衝突した状態を示す後部平面図
【符号の説明】
1 エンジン
2 エンジンルーム
3 フロントエンドパネル
4 サイドフレーム
5 キャビン
6 ダッシュパネル
7 エンジンマウント
8 変速機
9 自在継手
10 プロペラシャフト
11 自在継手
12 デファレンシャル装置
13 インナージョイント
14 ドライブシャフト
15 アウタージョイント
16 タイヤ
17 フロア
18 燃料タンク
19 スペアタイヤ
20 フロントデフマウント
21 リヤデフマウント
22 リヤデフマウント
23 クロスメンバ
24 フロントデフマウントブラケット
25 リアデフマウントブラケット
26 トーションビーム
27 コイルスプリングシート
28 ラテラルリンク
29 ラテラルリンク取付ブラケット
30 スイングアーム
31 ブッシュ
32 ダンパー
33 ホイールサポート
34 サイレンサー
35 排気管
36 フロントデフマウントの車体への取付部
37 脆弱部
38 リブ
39 ボルト穴
40 フロントデフマウントラバー
41 空洞
42 空洞
43 ストッパー
44 ダイナミック・ダンパ
45 マス
46 ブラケット
47 ボルト
48 揺動軸線
49 リヤデフマウントラバー
50 車体前方側のプロペラシャフト
51 車体後方側のプロペラシャフト
52 自在継手
53 プロペラシャフトガイド

Claims (6)

  1. 車体前部に設けられたパワーユニットと、車体後部に設けられたデファレンシャル装置と、上記パワーユニットの駆動力を上記デファレンシャル装置に伝達する車体前後方向に延びるプロペラシャフトとを有する駆動伝達装置を備えた車両において、
    上記デファレンシャル装置を車体に取付けるために、上記デファレンシャル装置の前方に設けられた前方支持部と、
    上記プロペラシャフトより上方で、かつ上記前方支持部より後方の位置において、上記プロペラシャフトと略直交する車幅方向の揺動軸線回りに揺動可能となるよう、車体と上記デファレンシャル装置間に固定支持された左右一対の後方支持部とを備え、
    上記駆動伝達装置には、二つの自在継手が介在するよう設けられ
    上記前方支持部には、所定値以上の荷重により破断する脆弱部が構成されているとともに、車体前方からの衝撃荷重の入力を受けた時に上記後方支持部よりも早く変位不能となるよう変位規制手段が設けられていることを特徴とする車両用駆動伝達装置。
  2. 車体前部に設けられたパワーユニットと、車体後部に設けられたデファレンシャル装置と、上記パワーユニットの駆動力を上記デファレンシャル装置に伝達する車体前後方向に延びるプロペラシャフトとを有する駆動伝達装置を備えた車両において、 上記デファレンシャル装置を車体に取付けるために、上記デファレンシャル装置の前方に設けられた前方支持部と、
    上記プロペラシャフトより上方で、かつ上記前方支持部より後方の位置において、上記プロペラシャフトと略直交する車幅方向の揺動軸線回りに揺動可能となるよう、車体と上記デファレンシャル装置間に固定支持された左右一対の後方支持部とを備え、
    上記駆動伝達装置には、二つの自在継手が介在するよう設けられ
    上記前方支持部には、所定値以上の荷重により破断する脆弱部が構成され
    上記前方支持部は、車体前後方向に形成されているとともに、その前端部から車体への取付部までは略垂直に形成され、かつ上記脆弱部として構成されていることを特徴とする車両用駆動伝達装置。
  3. 車体前部に設けられたパワーユニットと、車体後部に設けられたデファレンシャル装置と、上記パワーユニットの駆動力を上記デファレンシャル装置に伝達する車体前後方向に延びるプロペラシャフトとを有する駆動伝達装置を備えた車両において、
    上記デファレンシャル装置を車体に取付けるために、上記デファレンシャル装置の前方に設けられた前方支持部と、
    上記プロペラシャフトより上方で、かつ上記前方支持部より後方の位置において、上記プロペラシャフトと略直交する車幅方向の揺動軸線回りに揺動可能となるよう、車体と上記デファレンシャル装置間に固定支持された左右一対の後方支持部とを備え、
    上記駆動伝達装置には三つの自在継手が介在するよう構成されているとともに、車体前方から一つ目の自在継手の車幅方向への揺動変位を抑制する、上記プロペラシャフトのガイド手段が設けられ、
    上記前方支持部には、所定値以上の荷重により破断する脆弱部が構成されているとともに、車体前方からの衝撃荷重の入力を受けた時に上記後方支持部よりも早く変位不能となるよう変位規制手段が設けられていることを特徴とする車両用駆動伝達装置。
  4. 車体前部に設けられたパワーユニットと、車体後部に設けられたデファレンシャル装置と、上記パワーユニットの駆動力を上記デファレンシャル装置に伝達する車体前後方向に延びるプロペラシャフトとを有する駆動伝達装置を備えた車両において、
    上記デファレンシャル装置を車体に取付けるために、上記デファレンシャル装置の前方に設けられた前方支持部と、
    上記プロペラシャフトより上方で、かつ上記前方支持部より後方の位置において、上記プロペラシャフトと略直交する車幅方向の揺動軸線回りに揺動可能となるよう、車体と上記デファレンシャル装置間に固定支持された左右一対の後方支持部とを備え、
    上記駆動伝達装置には三つの自在継手が介在するよう構成されているとともに、車体前方から一つ目の自在継手の車幅方向への揺動変位を抑制する、上記プロペラシャフトのガイド手段が設けられ、
    上記前方支持部には、所定値以上の荷重により破断する脆弱部が構成され
    上記前方支持部は、車体前後方向に形成されているとともに、その前端部から車体への取付部までは略垂直に形成され、かつ上記脆弱部として構成されていることを特徴とする車両用駆動伝達装置。
  5. 上記前方支持部は、上記デファレンシャル装置とは別体にされているとともに、車幅方向の板厚が車体上下方向の板厚より薄くなるよう構成されているとともに、上記デファレンシャル装置に対して一方側にオフセットして配設され、かつ、その前端部に車幅方向の振動を抑制するダイナミック・ダンパが設けられていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載の車両用駆動伝達装置。
  6. 上記前方支持部は、上記デファレンシャル装置に対して一方側にオフセットして配設され、かつ、上記デファレンシャル装置の一方側に対応するプロペラシャフトの一方側に燃料タンクを配設したことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載の車両用駆動伝達装置。
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