JP4378699B2 - エピタキシャル成長装置 - Google Patents

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Description

この発明は半導体ウェーハの表面にエピタキシャル膜を成膜するエピタキシャル成長装置、詳しくはそのエピタキシャル成長装置におけるサセプタの外周に設けられたプリヒートリング(予熱リングまたは予加熱リング)の改良に関する。
近年、MOSデバイス用のシリコン基板として、表面側と裏面側とのドーパント濃度が異なるエピタキシャルウェーハが開発されている。これは、ドーパントが高濃度に添加された低抵抗率のシリコンウェーハの表面に、このウェーハのドーパント濃度よりも低濃度のドーパントが添加されたエピタキシャル膜を成膜したものである。このエピタキシャルウェーハは、MOSデバイスのゲート酸化膜の歩留りが高まるとともに、寄生容量の低減、ソフトエラー(メモリの誤動作)の防止、高ゲッタリング能力などの優れた特性を有している。
エピタキシャル膜を成膜する装置としては、例えば特許文献1のような枚葉式のエピタキシャル成長装置が知られている。特許文献1はコンパクトな反応室を有しており、ハロゲンランプによる輻射加熱方式を採用している。枚葉処理であるため、均熱条件、ガス流分布の設計が容易であり、エピタキシャル膜特性を高くすることが可能である。したがって、大口径のシリコンウェーハを処理するために有効な装置である。
図7および図8は、特許文献1のエピタキシャル成長装置50の構成を示している。このエピタキシャル成長装置50には、上側ドーム3と下側ドーム4とが対向して設けられ、これらはドーム取付体5により固定されている。これにより、密閉された反応室2が形成される。上側ドーム3および下側ドーム4は、石英などの透明な素材で形成されている。ドーム取付体5の所定位置には、反応室2にガスをシリコンウェーハWの表面に対して平行(水平)に流入させるガス供給口12が設けられる。また、ドーム取付体5のガス供給口12との対向位置には、反応室2内のガスを外部へ排出するガス排出口13が設けられている。そして、反応室2の上方および下方には、これを加熱するハロゲンランプ6がそれぞれ設けられる。
反応室2内には、シリコンウェーハWを搭載する円板状のサセプタ20が設けられている。サセプタ20の表面側には、シリコンウェーハWを搭載する所定広さの円形の凹部であるポケット部24が設けられている。また、ポケット部24の外周部には、シリコンウェーハWの裏面から外方拡散されるドーパントを反応室2の下側空間に排出する多数の貫通孔20aが形成されている。この下側空間への排出力を高めるため、反応室2の下側空間は上側空間よりも負圧化されている。また、サセプタ20の外周には、反応ガスをシリコンウェーハWと接触する直前に加熱する環状のプリヒートリング51が配置されている。プリヒートリング51は炭化珪素を塗布した黒鉛材料からなり、透光性を有した上側ドーム3および下側ドーム4を通して、各ハロゲンランプ6から照射された光により加熱される。プリヒートリング51の内周面とサセプタ20の外周面との間には、一般的に3mm程度の隙間aが形成されている。これは、プリヒートリング51がドーム取付体5に固定された状態で、サセプタ20が周方向に回転しながらエピタキシャル成長する際、両部材が接触すると発塵し、ウェーハ表面の品質に重大な欠陥が発生するためである。
サセプタ20は、その一部がサセプタ20の裏面に当接するサセプタ支持部材18により支持されている。サセプタ支持部材18は、中心部の支持材18dと、120°間隔を有して放射状に形成された3本の支持材18aとを有している。サセプタ支持部材18の下部には、図示しない回転モータの出力軸に固定された軸部7が連結され、これにより、サセプタ20はサセプタ支持部材18とともに回転自在に設けられている。
上記エピタキシャル成長装置50によるエピタキシャル膜を成膜する方法にあっては、まず、反応室2内のサセプタ20の表面にシリコンウェーハWを搭載する。次いで、軸部7を回転させ、サセプタ支持部材18に支持されたサセプタ20を回転させる。これにより、サセプタ20に搭載されたシリコンウェーハWも回転する。そして、ガス供給口12からSiHClなどのSiソースを水素ガスで希釈し、それにドーパントを微量混合してなる反応ガスが反応室2内に供給される。供給された反応ガスは、シリコンウェーハWと反応しながら、ガス排出口13より排出される。また、反応室2は、上方および下方に設けられたハロゲンランプ6により熱せられる。これにより、エピタキシャル成長装置50は、反応室2内において、シリコンウェーハWの表面にエピタキシャル膜を成膜することができる。
エピタキシャル成長中、ハロゲンランプ6を用いての高温加熱により、シリコンウェーハWの裏面からドーパントが外方拡散される。しかしながら、拡散されたドーパントはサセプタ20の各貫通孔を通過して反応室2の下側空間に排出される。これにより、ウェーハ裏面から拡散されたドーパントによるオートドープの抑制を図ることができる。
特開2003−197532号公報
しかしながら、従来のエピタキシャル成長装置50では、プリヒートリング51の内周面とサセプタ20の外周面との間に、3mm程度の隙間aが存在していた。そのため、反応室2の上側空間に供給された反応ガスが、この隙間aを通して反応室2の下側空間に漏れ出ていた。その結果、シリコンウェーハWの表面に対するシリコンのエピタキシャル成長速度が低下することになった。しかも、サセプタ20を中間とした反応室2の上側空間と下側空間との圧力差が小さくなり、ウェーハ裏面から外方拡散されるドーパントを、サセプタ20の各貫通孔20aを通して反応室2の下側空間に排出するというオートドープの抑制効果が半減していた。
また、この隙間aから反応ガスの一部が、シリコンウェーハWと接する前に前記下側空間に漏れ出ていたので、反応ガスの使用量(損失量)が増大し、下側ドーム4の内面にシリコンが堆積してこれが曇り、下側のハロゲンランプ6の熱効率を低下させていた。
この発明は、半導体ウェーハの表面へのエピタキシャル成長速度を高めることができ、またプリヒートリングとサセプタとの隙間からのガス漏れに起因したオートドープの抑制効果の低下を防止することができ、これによりエピタキシャル膜の比抵抗の均一性を高めることができ、しかも反応ガスの使用量を低減させることができるとともに、下側ドームの曇りも低減可能なエピタキシャル成長装置を提供することを目的としている。
請求項1に記載の発明は、反応室に収納され、半導体ウェーハが載置されるポケット部を有し、この半導体ウェーハに対してエピタキシャル層をエピタキシャル成長するとき、該ポケット部にこのポケット部の表面と裏面とを貫通する貫通孔が形成された円形のサセプタと、該サセプタの外周に所定幅の隙間を介して設けられ、前記反応室に供給された反応ガスを、前記半導体ウェーハと接触する直前に予熱する環状のプリヒートリングとを備えたエピタキシャル成長装置において、前記サセプタおよびまたはプリヒートリングに、前記サセプタとプリヒートリングとの隙間を被う環状のカバー部を、その上面の高さと、サセプタに載置された半導体ウェーハの表面の高さとが略等しくなるように設けたエピタキシャル成長装置である。
請求項1に記載の発明によれば、反応室に流入した反応ガスは、半導体ウェーハと接触する直前にプリヒートリングにより予熱される。これにより、半導体ウェーハとの反応が促進される。
このとき、プリヒートリングとサセプタとの間には、所定幅の隙間が存在する。そのため、この隙間から反応ガスの一部が反応室の下側空間に漏れ出ようとする。しかしながら、サセプタおよびまたはプリヒートリングに設けられたカバー部により、その隙間が被われるため、このガス漏れが抑制される。その結果、半導体ウェーハの表面へのエピタキシャル成長速度が高まり、プリヒートリングとサセプタとの隙間からのガス漏れに起因したオートドープの抑制効果の低下を防止することができる。これにより、エピタキシャル膜の比抵抗の均一性を高めることができ、しかも反応ガスの使用量を低減させることができるとともに、下側ドームの曇りも低減可能になる。
また、カバー部の上面の高さと、サセプタに載置されたシリコンウェーハの表面の高さとを略揃えたので、ウェーハの表面と平行に供給される反応ガスは、気流が乱れることなくシリコンウェーハの表面と接することができる。
半導体ウェーハとしては、シリコンウェーハ、ゲルマニウムウェーハまたはSiCウェーハなどを採用することができる。
半導体ウェーハを搭載するサセプタの素材は限定されない。例えば、炭素基材の表面にSiC被膜をコーティングしたものを使用する。サセプタの形状は円板状である。
サセプタは、半導体ウェーハを収納するポケットが形成されたものである。ポケット部に形成される貫通孔の大きさ、形状およびポケット部内での形成範囲は限定されない。例えば、ポケット部の外周部だけに貫通孔を形成してもよい。
プリヒートリングの素材は、例えば炭化珪素を塗布した黒鉛材料、石英などを採用することができる。カバー部の素材は、例えばサセプタと同じ素材でもよい。その他、炭化珪素などでもよい。カバー部とプリヒートリングとは、一体形成してもよいし、別体で形成してもよい。カバー部は、例えば環状の平板でもよいし、環状のブロックでもよい。
カバー部は、サセプタに設けてもよいし、プリヒートリングに設けてもよい。また、サセプタとプリヒートリングとの両方に設け、互いをオーバーラップさせてもよい。
また、カバー部は、プリヒートリングとサセプタとの隙間を上方から被ってもよいし、下方から被ってもよい。さらに、カバー部をサセプタの外周面およびプリヒートリングの内周面の何れか一方の厚さ方向の中間部に形成し、このカバー部が挿入される環状の挿入溝をサセプタの外周面およびプリヒートリングの内周面のうち、残った方の厚さ方向の中間部に形成してもよい。
請求項2に記載の発明は、上記カバー部のプリヒートリングの内周面からの突出長さを、サセプタのうち、ポケット部より外周部分の全域を被う長さとした請求項1に記載のエピタキシャル成長装置である。
請求項2に記載の発明によれば、カバー部のプリヒートリングの内周面からの突出長さを、サセプタのうち、ポケット部より外周部分の全域を被う長さとしたので、カバー部の内周部とシリコンウェーハの外周部との隙間が小さくなり、前記気流の乱れをさらに低減させることができる。
請求項1に記載のエピタキシャル成長装置によれば、プリヒートリングとサセプタとの隙間をカバー部により被うように構成したので、この隙間からのガス漏れが防止される。その結果、半導体ウェーハの表面へのエピタキシャル成長速度が高まり、このガス漏れによるオートドープの抑制効果の低下を防ぐことができる。これにより、エピタキシャル膜の比抵抗の均一性を高めることができ、しかも反応ガスの使用量を低減させることができるとともに、下側ドームの曇りも低減可能になる。
また、カバー部の上面の高さと、サセプタに載置されたシリコンウェーハの表面の高さとを略揃えたので、ウェーハの表面と平行に供給される反応ガスは、気流が乱れることなくシリコンウェーハの表面と接することができる。
請求項2に記載の発明によれば、カバー部のプリヒートリングの内周面からの突出長さを、サセプタのうち、ポケット部より外周部分の全域を被う長さとしたので、カバー部の内周部とシリコンウェーハの外周部との隙間が小さくなり、前記気流の乱れをさらに低減させることができる。
以下、この発明の参考例1に係るエピタキシャル成長装置を説明する。
図1において、10はこの発明の参考例1に係るエピタキシャル成長装置で、このエピタキシャル成長装置10は、凹面を有する円形の上側ドーム3と同じく円形の下側ドーム4とを有している。上側ドーム3および下側ドーム4は、石英などの透明な素材で形成されている。そして、上側ドーム3と下側ドーム4とを上下に対向して配設し、これらの外周端は円環状を有するドーム取付体5の内周側の上下端部にそれぞれ固定されている。これにより、密閉された平面視して略円形の反応室2が形成されている。
反応室2の上方および下方には、反応室2内を加熱するハロゲンランプ6が円周方向に略均等間隔で離間して複数個ずつ設けられている。ドーム取付体5の所定位置には、反応室2にガスを、シリコンウェーハWの表面と平行(水平)に流入させるガス供給口12が設けられている。また、ドーム取付体5の対向位置(ガス供給口と180°離間した位置)には、反応室2内のガスを外部へ排出するガス排出口13が設けられている。ガス供給口12およびガス排出口13は、上下に離間して2つずつ設けられている。これは、シリコンウェーハWの表面側およびサセプタ裏面側にガス流れを形成するためである。シリコンウェーハWは、直径300mm、厚さ780μm、表面の面方位(100)、比抵抗15mΩcmのP型の片面鏡面シリコン単結晶ウェーハである。シリコンウェーハWの裏面には、シリコン酸化膜が形成されておらず、ウェーハ表裏面が単結晶のシリコン面となっている。
反応室2の高さ方向の中間部には、シリコンウェーハWを搭載する円形のサセプタ20が設けられている。反応室2は、サセプタ20を仕切りとして、上側空間と下側空間とに区画されている。サセプタ20は、反応室2内の高温に耐え得るように炭素基材の表面にSiC被膜をコーティングしたものが採用されている。これにより、炭素部材からなるサセプタ母材からの炭素汚染など、使用するサセプタ母材に起因した汚染を防ぐことができる。サセプタ20は所定厚さの円板状である。
また、図3に示すようにサセプタ20の表面側には、シリコンウェーハWを搭載する所定広さの円形の凹部であるポケット部24が設けられている。すなわち、サセプタ20の半径は搭載するシリコンウェーハWのそれより大きい。ポケット部24の深さは、500μmである。シリコンウェーハWの厚さが780μmであるので、シリコンウェーハWの表面側が、厚さ280μmだけポケット部24から突出する。サセプタ20のポケット部24の外周部全域には、表裏面を貫通して多数の貫通孔20aが一定ピッチで形成されている。各貫通孔20aの直径は1mmである。これらの貫通孔20aを通して、シリコンウェーハWの裏面から外方拡散されるドーパントが反応室2の下側空間に排出される。反応室2の下側空間への反応ガスの排出力を高めるため、反応室2の下側空間は上側空間よりも100Paだけ負圧化されている。
サセプタ20の外周には、反応ガスをシリコンウェーハWと接触する直前に加熱する環状のプリヒートリング60が設けられている。プリヒートリング60は炭化珪素を塗布した黒鉛材料からなり、透光性を有した上側ドーム3および下側ドーム4を通して、各ハロゲンランプ6から照射された光により加熱される。プリヒートリング60の内周面とサセプタ20の外周面との間には、全周にわたって3mm程度の隙間aが形成されている。この隙間aは、プリヒートリング60の内周部の上端部に、プリヒートリング60と同じ素材で一体形成された環状のカバー部61により、上方から被われている。カバー部61の厚さは2000μmである。プリヒートリング60の内周面からのカバー部61の突出長さ(カバー部61の端部におけるカバー部61の半径方向の長さ)は30mmである。カバー部61の上面の高さと、サセプタ20に載置されたシリコンウェーハWの表面との高さの差hは2000μmである。
図1に示すように、サセプタ20は、その一部が裏面に当接するサセプタ支持部材18により支持されている。サセプタ支持部材18は石英製で、中心部の支持材18dと、120°間隔を有して放射状に形成された3本の支持材18aとを有している。サセプタ支持部材18の下部には、図示しない回転モータの出力軸に固定された軸部7が連結され、これにより、サセプタ20はサセプタ支持部材18とともに回転自在に設けられている。
サセプタ20には、エピタキシャル膜の成膜後、シリコンウェーハWを下方から支持するリフトピン9が3本設けられている。各リフトピン9は、サセプタ20およびサセプタ支持部材18に貫通した孔に挿通されて保持されている。なお、リフトピン9は、ベルヌイチャック方式等によるシリコンウェーハ搬送を行うエピタキシャル成長装置には不要である。
そして、上記軸部7の外周には、リフトアーム支持材25が軸部7と一体に配設される。このリフトアーム支持材25には、各リフトピン9を持ち上げる3本のリフトアーム11が各リフトピン9にそれぞれ対応して配設されている。このリフトアーム11、リフトアーム支持材25およびリフトピン9の構造、機能は従来のエピタキシャル成長装置のそれと同じである。
これにより、シリコンウェーハWは、反応室2内でサセプタ20に搭載され、その後、回転しながら反応ガスと反応して、その表面に所定厚さのエピタキシャル膜が成膜される。成膜後は、サセプタ支持部材18を下降してサセプタ20を下げ、サセプタ20の孔に挿入保持された各リフトピン9上にシリコンウェーハWを保持する。これにより、サセプタ20のポケット部24からシリコンウェーハWが持ち上げられ、図示しない移載機構によりシリコンウェーハWが反応室2から搬出される。
次に、参考例1のエピタキシャル成長装置10により、シリコンウェーハWの表面にエピタキシャル膜を成膜する方法について説明する。
まず、シリコンウェーハWを準備する。次いで、このシリコンウェーハWを、その研磨面を上方にして反応室2内のサセプタ20のポケット部24に載置する。この後、反応室2を密閉する。そして、サセプタ支持部材18の軸部7を所定速度で回転させ、サセプタ20に搭載されたシリコンウェーハWを回転させる。
次いで、反応室2内にシリコンウェーハWの表面と平行に水素ガスを供給し、ハロゲンランプ6により所定温度に加熱する。これにより、シリコンウェーハWに対して1150℃、20秒間の水素ベークを行う。その後、シリコンソースガスであるSiHClおよびボロンドーパントガスであるBが水素ガスにより希釈された混合ガスを、上下側の各ガス供給口12から反応室2の上側空間と下側空間とにそれぞれ供給する。このときの混合ガスの流量は、3L/min〜100L/minである。同時に、反応室2内で反応などに使用された混合ガスをガス排出口13から排出する。このとき、反応室2の下側空間の内圧は109.9KPa、上側空間の内圧は101.0KPaである。よって、反応室2の下側空間は上側空間よりも約100Paだけ負圧となっている。
そして、反応室2の上方および下方のハロゲンランプ6から放射された光(熱線)を、反応室2内で輻射させ、反応室2内の温度を1070℃に保持する。このとき、シリコンウェーハWを保持するサセプタ20は、下方のハロゲンランプ6により、サセプタ支持部材18を介して均一にその輻射熱を受ける。これにより、厚さ約6μm、比抵抗10ΩcmのP型のエピタキシャル膜が、均一にシリコンウェーハWの表面に成長させられる。
このように、反応室2に流入した反応ガスは、シリコンウェーハWと接触する直前にプリヒートリング60により予熱される。これにより、シリコンウェーハWとの反応が促進される。
このとき、プリヒートリング60とサセプタ20との間には、所定幅の隙間aが存在する。反応ガスの一部は、この隙間aから反応室2の下側空間に漏れ出ようとする。しかしながら、プリヒートリング60に設けられたカバー部61により、その隙間aが上方から被われ、このガス漏れが抑えられる。その結果、シリコンウェーハWの表面へのシリコンのエピタキシャル成長速度が高まり、この隙間aからのガス漏れに起因したオートドープの抑制効果の低下を防ぐことができる。これにより、得られたエピタキシャルウェーハの表面に成膜されたエピタキシャル膜の比抵抗の均一性を高めることができる。しかも、反応ガスの使用量を低減させることができるとともに、下側ドーム4の曇りも低減可能になる。
次に、図4を参照して、この発明の実施例1に係るエピタキシャル成長装置を説明する。
図4に示す実施例1のエピタキシャル成長装置10Aは、プリヒートリング60Aに一体的に形成されたカバー部61Aを、その上面の高さが、サセプタ20に載置されたシリコンウェーハWの表面の高さと略同じになるようにした点を特徴としている。
ここでいうカバー部61Aの上面の高さとシリコンウェーハWの表面の高さとが略同じとは、両面の高さの差が100μm程度であることを意味する。これを実現するため、サセプタ20のポケット部24の深さを300μmとしている。すなわち、ポケット部24の深さ(300μm)とカバー部61Aの厚さ(1000μm)さらにはサセプタ20自身のセッティング位置を600μm〜700μm下げることで、シリコンウェーハWの厚さと、ポケット部24の底面からカバー部61Aの上面までの高さとが略同じになる。また、カバー部61Aのプリヒートリング60の内周面からの突出長さを、サセプタ20のうち、ポケット部24より外周部分の全域を被う長さとしている。
このように、カバー部61Aの上面の高さと、サセプタ20に載置されたシリコンウェーハWの表面の高さとを略揃えたので、ウェーハの表面と平行に供給される反応ガスは、気流が乱れることなくシリコンウェーハWの表面と接することができる。
また、カバー部61Aのプリヒートリング60の内周面からの突出長さを、サセプタ20のうち、ポケット部24より外周部分の全域を被う長さとしたので、カバー部61Aの内周部とシリコンウェーハWの外周部との隙間が小さくなり、前記気流の乱れをさらに低減させることができる。
その他の構成、作用および効果は、参考例1から推測可能な範囲であるので説明を省略する。
次に、エピタキシャル成長装置10により成膜されたエピタキシャル膜のウェーハ面内における抵抗率と、シリコンのエピタキシャル成長速度とにつき、実際に実験を行った結果を報告する。
試験例1のウェーハは、参考例1のエピタキシャル成長装置10を使用し、サセプタ20とプリヒートリング61との隙間aをカバー部61により被い、実施例1のエピタキシャル成長条件で、エピタキシャル膜を成膜したエピタキシャルウェーハである。
試験例2のウェーハは、実施例1のエピタキシャル成長装置10Aを使用し、サセプタ20とプリヒートリング61Aとの隙間aをカバー部61Aにより上方から被い、実施例1のエピタキシャル成長条件で、エピタキシャル膜を成膜したエピタキシャルウェーハである。
また、比較例のウェーハは、プリヒートリングにカバー部が存在しない従来のエピタキシャル成長装置を使用し、実施例1のエピタキシャル成長条件で、エピタキシャル膜を成膜したエピタキシャルウェーハである。各エピタキシャル膜の抵抗率は、Surface Charge Profiler(QC solutions製)により測定した。
図5から明らかなように、比較例のエピタキシャルウェーハに比べて、試験例1,2のエピタキシャルウェーハは、ウェーハの外周部におけるエピタキシャル膜の抵抗率の低下がそれぞれ著しく小さかった。また、エピタキシャル成長速度についても、比較例のエピタキシャルウェーハに比べて、試験例1,2のエピタキシャルウェーハはその成長速度がそれぞれ高かった(図6)。
この発明の参考例1に係るエピタキシャル成長装置の反応室を示す概略の縦断面図である。 この発明の参考例1に係るエピタキシャル成長装置の反応室の平面図である。 この発明の参考例1に係るエピタキシャル成長装置のサセプタおよびプリヒートリングの周辺部分を示す拡大縦断面である。 この発明の実施例1に係るエピタキシャル成長装置のサセプタおよびプリヒートリングの周辺部分を示す拡大縦断面である。 この発明のエピタキシャル成長装置により得られたエピタキシャルウェーハと従来のエピタキシャルウェーハとにおけるエピタキシャル膜の抵抗率を示すグラフである。 この発明のエピタキシャル成長装置により得られたエピタキシャルウェーハと従来のエピタキシャルウェーハとにおけるエピタキシャル成長速度を示すグラフである。 従来手段に係るエピタキシャル成長装置の反応室を示す概略の縦断面図である。 従来手段に係るエピタキシャル成長装置のサセプタおよびプリヒートリングの周辺部を示す拡大縦断面である。
10,10A エピタキシャル成長装置、
2 反応室、
20 サセプタ、
60 プリヒートリング、
61 カバー部、
W シリコンウェーハ(半導体ウェーハ)、
a 隙間。

Claims (2)

  1. 反応室に収納され、半導体ウェーハが載置されるポケット部を有し、この半導体ウェーハに対してエピタキシャル層をエピタキシャル成長するとき、該ポケット部にこのポケット部の表面と裏面とを貫通する貫通孔が形成された円形のサセプタと、
    該サセプタの外周に所定幅の隙間を介して設けられ、前記反応室に供給された反応ガスを、前記半導体ウェーハと接触する直前に予熱する環状のプリヒートリングとを備えたエピタキシャル成長装置において、
    前記サセプタおよびまたはプリヒートリングに、前記サセプタとプリヒートリングとの隙間を被う環状のカバー部を、その上面の高さと、サセプタに載置された半導体ウェーハの表面の高さとが略等しくなるように設けたエピタキシャル成長装置。
  2. 上記カバー部のプリヒートリングの内周面からの突出長さを、サセプタのうち、ポケット部より外周部分の全域を被う長さとした請求項1に記載のエピタキシャル成長装置。
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