JP4372008B2 - 塩化水素の気相触媒的酸化による固定床塩素製造方法 - Google Patents

塩化水素の気相触媒的酸化による固定床塩素製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、塩化水素の気相触媒的酸化による固定床塩素製造方法に関する。
塩化水素の触媒的酸化について1868年にDeaconにより開発された方法では、発熱平衡反応において、酸素による塩化水素の酸化により塩素が得られる。塩化水素を塩素に変換することにより、クロロアルカリの電気分解による水酸化ナトリウムの製造と、塩素の製造とが分離される。当業界では、水酸化ナトリウムの需要に比較して、塩素の需要がより急速に増大しているために、このような製造の分離には意味がある。更に、塩化水素は、例えばイソシアネート製造におけるホスゲン化反応等の副生成物として大量に得られる。イソシアネート製造において生成する塩化水素は、エチレンをオキシクロリネーションに付し1,2−ジクロロエタンを得る場合に多く用いられている。1,2−ジクロロエタンは、更に加工して塩化ビニルとされ、次いでPVCとされる。すなわち、Deacon法はイソシアネートの製造と、塩化ビニルの製造の分離も可能としている。
EP−B0233773号公報には、流動床法において粉体状の酸化クロム触媒を用いて塩化水素を触媒的酸化する方法が記載されている。
流動床法を用いると、上述の方法を極めて等温に実施することが可能となる。このように、触媒床中に局所的な過熱帯域が生ずること、すなわち「ホットスポット」の形成を大幅に回避することができる。しかしながら、流動床法には不具合がある。その例としては、流動床法は大規模での使用が困難であること、流動床反応器の稼働中に反応気体と共に触媒材料の大量に放出される場合があること、更に触媒粒子の癒着により流動床が不安定となることが挙げられる。
固定床法は、上記の不具合を有さない。固定床法は、一般に中間に冷却反応器又はシェルアンドチューブ反応器を有するトレー反応器を用いて行われる。EP−A0936184号公報においては、Deacon反応はルテニウム触媒を用いた固定触媒床で行われている。しかしながら、固定触媒床における発熱反応を行うことにより、通常はホットスポットが生じてしまう。
EP−B0233773号公報 EP−A0936184号公報
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的は上位従来技術の欠点を克服し、塩化水素から塩素を製造する改善された方法を提供することにある。
本発明者等は、塩化水素を固定触媒床にて気相触媒的酸化させることにより塩素を製造する方法であって、
a)塩化水素を含む供給気体流Iと、酸素含有供給気体流IIを利用可能とし、
b)供給気体流I、供給気体流II、必要に応じて、塩化水素を含む循環流Ia、必要に応じて、酸素含有循環流IIa、及び循環流IIIを酸化帯域に供給し、固定床中の触媒の存在下に、塩化水素を塩素に酸化させて、塩素、未反応酸素、未反応塩化水素及び水蒸気を含む生成気体流IVを得、
c)生成気体流IVから循環流IIIを取り出し、これを酸化帯域に循環させ、生成気体流IVaを残留させる各工程を含む、塩素の製造方法により上記目的が達成されることを見出した。
第一工程a)では、塩化水素を含む供給気体Iを準備する。塩化水素は、酸塩化物の製造、芳香族化合物の塩素化、塩化ビニルの製造、及びポリカーボネートの製造において、対応するポリアミン及びホスゲンから、例えば芳香族ポリイソシアネート、例えばトリレンジイソシアネート及びジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)を製造する場合に得られる。この塩化水素は、炭化水素又は塩素化炭化水素を不純物として、例えば100ppm〜3000ppmの量で含むことがある。更に、他の気体成分、例えば一酸化炭素、二酸化炭素、窒素又は不活性気体が一般的には0〜1質量%の量で存在する。
供給ガス流中の炭化水素又は塩素化炭化水素を触媒使用下に燃焼させること、又は適当な吸収剤に炭化水素または塩素化炭化水素を吸着させること等により供給ガス流から不純物を除去することができる。
更に、酸素を含む供給ガス流IIが利用可能である。供給ガス流IIとしては、純粋な酸素、工業用等級の酸素、例えば酸素含有率94容量%又は98容量%の工業用等級の酸素、空気、この他の酸素/不活性ガス混合物を用いることが可能である。空気は高含有率の不活性ガスを含むため、あまり好ましくない。更に、コストの面からは純粋な酸素もあまり好ましいとは言えない。
処理工程b)では、少なくとも供給ガス流I、供給ガス流II、及び循環流IIIを酸化帯域に供給し、固定床中に含まれる触媒の存在下に塩化水素を塩素に酸化し、塩素、未反応酸素、未反応塩化水素及び水蒸気を含む生成気体流を得る。塩化水素の触媒的酸化において生じた生成ガス流から循環流IIIを取り出す。
処理工程c)では、循環流IIIを生成ガス流IVから取り出し、これを酸化帯域に再循環させ、生成ガス流IVaを残す。塩化水素の触媒的酸化による生成物、すなわち塩素及び水蒸気を含む循環流IIIにより循環気体混合物が希釈される。この循環気体混合物は、不活性成分(塩素及び水蒸気)による塩化水素の触媒的酸化に供給される。この結果、反応で生ずる熱がより大きな気体容量に対して分配される。特に希釈によりホットスポットの発生が回避される。熱容量が大きいために、塩化水素の触媒的酸化に用いられる供給気体混合物中に水蒸気が存在すると極めて有効である。
一般に、再循環用の生成気体流IVの割合は、循環流IIIの残存する生成気体流IVaに対する割合が0.005〜3、好ましくは0.2〜1.5、特に好ましくは0.4〜1となるようにされる。
循環流IIIの循環は、コンプレッサを用いて行うことができる。固定床の圧力低下が小さい場合には、ブロアーの使用も十分である。供給気体流I、II及び/又は循環流IIaが過大気圧下にある場合、例えば5バールを超過する場合、ジェットノズルを用いた循環を行ってもよい。ジェットノズルを用いると、気体流I、II及びIIaの1種類以上により循環流IIIが取り込まれる。すなわち、循環流IIIは複数流から構成されてもよい。
好ましい方法では、酸素の液化により得られた高い固有圧力を有する工業等級の酸素が供給気体流IIに含まれ、ジェットノズルを用いた供給気体流IIにより供給気体流IIIが導入される。空気の液化により得られた工業等級酸素は30バール以上の固有圧力を有する。
Deacon法としても公知の上記の触媒を用いたプロセスでは、発熱平衡反応において酸素により塩化水素が塩素に酸化される。ここでは水蒸気も生成する。一般的に反応の温度は、150℃〜500℃の範囲にあり、一般的な反応圧は1〜25バールとされる。反応が平衡反応であるために、触媒が十分な活性を維持できる最低温度で反応を行うと有利である。更に、化学量論量を超過する量の酸素を用いると有利である。例えば、一般的には2倍から4倍過剰量の酸素が用いられる。選択性が低下する恐れはないため、比較的高圧力として、大気圧下よりも長い滞留時間で操作すると経済的に有利なこともある。
酸化ルテニウム、塩化ルテニウム、又は他のルテニウム化合物を、担体としての二酸化珪素、酸化アルミニウム、二酸化チタン又は二酸化ジルコニウム上に有する触媒を用いると好ましい。例えば担体上に塩化ルテニウムを施与し、次いで乾燥させるか、又は乾燥及びか焼させることにより適する触媒が得られる。適する触媒は、ルテニウム化合物の代わりに、又はルテニウム化合物との併用として他の貴金属類、例えば金、パラジウム、白金、オスミウム、イリジウム、銀、銅又はルテニウムを含んでもよい。適する触媒は、酸化クロム(III)を含んでもよい。
本発明の方法によると、塩化水素の触媒的酸化は1個以上の固定床にて行われる。塩化水素の酸化は複数段階で行われる。
塩化水素の触媒的酸化は、透熱状態か、又は好ましくは恒温又は略恒温状態で、バッチ式か、又は好ましくは連続法で、固定床法にて、好ましくはシェルアンドチューブ反応器中で、不均一触媒の使用下に、反応器温度180〜500℃、好ましくは200〜400℃、特に好ましくは220〜350℃、圧力1〜25バール、好ましくは1.2〜20バール、特に好ましくは1.5〜17バール、更に好ましくは2.0〜15バールで行われる。
恒温又は略恒温法では、2〜10個、好ましくは2〜6個、特に好ましくは2〜5個、更に好ましくは2〜3個の反応器を直列に連結し、更に付加的な中間冷却手段を用いることができる。第一の反応器の上流で塩化水素と共に酸素の全量を導入しても、或いは複数の反応器に対して複数の箇所で酸素を導入してもよい。直列的に配置した反応器を一個の装置中で結合させることも可能である。
好ましい実施の形態において、流動方向に触媒活性が増大する所定構造の触媒床が用いられる。触媒床の構造決定は、活性組成物による触媒用担体の含浸を変化させること、又は不活性材料を用いて触媒の希釈に変化を与えることにより行われる。不活性材料として、例えば、二酸化チタン、二酸化ジルコニウム又はこれらの混合物、酸化アルミニウム、ステアタイト、セラミック、ガラス、グラファイト、ステンレス鋼からなる環状、円筒状又は球状の材料が使用される。所定形状を有する固体触媒を好ましく用いるためには、不活性材料も固体触媒と類似の外形寸法を有すると好ましい。
適当な形状を有する固体触媒の例にはあらゆる形態が含まれるが、好ましくはペレット、環状体、円筒体、星型材料、車のホイール形状又は球形、特に好ましくは環状体、円筒体又は星型押出材料が挙げられる。
適する不均一触媒の例は、例えば担体上にルテニウム化合物又は銅化合物を施した材料(ドープしてもよい)であり、ドープした又は非ドープルテニウム触媒が好ましく用いられる。適する担体材料の例は、二酸化シリコン、グラファイト、ルチル構造又はアナターゼ構造の二酸化チタン、二酸化ジルコニウム、酸化アルミニウム又はこれらの混合物、好ましくは二酸化チタン、二酸化ジルコニウム、酸化アルミニウム又はこれらの混合物、特に好ましくは酸化γ-アルミニウム、又は酸化δ-アルミニウム又はこれらの混合物である。
担体を有する銅触媒又は担体を有するルテニウム触媒は、例えば担体材料にCuCl2又はRuCl3の水溶液と、更に場合に応じてドーピング用の促進剤、好ましくは塩化物形態の促進剤とを含浸させることにより得られる。触媒の形状は、担体材料の含浸の後に決定することも可能であるが、担体材料の含浸前に決定すると好ましい。
ドーピングに適する促進剤は、アルカリ金属、例えばリチウム、ナトリウム、カリウム、ルビジウム及びセシウム、好ましくはリチウム、ナトリウム、及びカリウム、特に好ましくはカリウム、アルカリ土類金属、例えばマグネシウム、カルシウム、ストロンチウム、バリウム、好ましくはマグネシウム及びカルシウム、特に好ましくはマグネシウム、希土類金属、例えばスカンジウム、イットリウム、ランタン、セリウム、プラセオジウム、ネオジム、好ましくはスカンジウム、イットリウム、ランタン、及びセリウム、特に好ましくはランタン、セリウム又はこれらの混合物である。
上記により所定形状を付与した固体触媒を、次いで100〜400℃、好ましくは100〜300℃の温度で、例えば窒素、アルゴン又は空気雰囲気下に乾燥し、場合によりか焼する。固体触媒はまず100〜150℃で乾燥し、次いで200〜400℃でか焼すると好ましい。
一度の処理における塩化水素の転化率は15〜95%、好ましくは40〜90%である。未反応の塩化水素は分離可能であり、一部又は全量が塩化水素の触媒的酸化に循環利用される。反応器導入口での塩化水素の酸素に対する割合は1:1〜20:1、好ましくは2:1〜8:1、特に好ましくは2:1〜5:1である。
本発明の方法は、上記の他に、生成気体混合物の分別と各成分の精製に関する更なる処理工程を含むと好ましい。以下の付加工程d)〜g)を行うことが一般的である。
d)生成気体流IVaから塩化水素と水を分離し、気体流Vを得る。
e)気体流Vを乾燥する。
f)気体流Vから酸素含有流を分離し、必要に応じてその一部を酸素含有循環流IIaとして酸化帯域に循環させて、塩素含有生成流VIを残存させる。
g)場合により、更に塩素含有生成流VIを精製する。
処理工程d)において、生成気体流IVaから未反応の塩化水素と水蒸気を分離する。これは、生成気体流IVaを冷却して塩酸水溶液を濃縮することにより可能となる。更に、塩化水素は希塩酸又は水中に吸収可能とされる。
本発明の実施の形態においては、下記のように分離工程d)が行われる。処理工程d1)では、生成気体流IVaを吸収帯域で濃度c1の希塩酸と接触させ、塩化水素を希塩酸に吸収させて、濃度c2の塩酸と、塩素と酸素とを含む気体流Bとを得る。処理工程d2)では、上記により吸収した塩化水素を、脱着帯域にて、濃度c2の塩酸から再び分離する。このように遊離した塩化水素の少なくとも一部、好ましくは全量を、塩化水素を含有する循環流Iaとして酸化帯域に循環させることが可能である。酸化帯域では循環した塩化水素から塩素が得られる。濃度c1の希塩酸は吸収媒体として回収され、少なくとも部分的に吸収帯域に循環使用される。
吸収媒体としては、塩化水素で飽和していない希塩酸が使用可能である。濃度c3は、通常、塩化水素濃度25質量%以下、例えば15質量%程度である。吸収温度は、通常、0〜150℃、好ましくは30〜100℃であり、吸収圧力は、一般に0.5〜20バール、好ましくは1〜10バールである。脱着は、理論段数3〜10の脱着カラムにより好ましく行われる。脱着圧力は、一般に0.3〜10バール、好ましくは0.5〜5バールである。
これにより塩素と酸素を含むか、又は実質的にこれらの気体のみからなる気体流Vが得られる。しかしながら、気体流Vは一般には微量の湿分を含む。従って、通常は気体流Vを乾燥工程e)で適する乾燥剤と接触させることにより、微量の湿分を除去する。適する乾燥剤は、例えば、濃硫酸、モレキュラーシーブ又は吸湿剤である。
処理工程f)では、気体流Vから酸素含有流が除去され、少なくとも部分的に酸素含有循環流IIaとして酸化帯域に循環使用される。酸素は蒸留により分離されることが好ましく、一般的には理論段数10〜100の蒸留塔で、−20〜+50℃の温度、1〜20バールの圧力で留去されることが好ましい。酸素含有循環流IIaは高圧下に用いられることが多い。
これにより、塩素含有生成流VIが残存する。次工程でこれを更に精製してもよい。
以下に図面を参照しつつ、本発明を更に詳細に説明する。
図1は、本発明の方法の一実施の形態を示すプロセスフローチャートである。
酸素含有供給気体流1、塩化水素を含む供給流2、酸素含有循環流17
及び塩化水素の酸化生成物を含む循環流6aが塩化水素酸化反応器3に給送され、同反応器中で塩化水素が触媒的に塩素に酸化される。循環流6aはジェットノズル4を用いて酸素含有流1中に導入され、循環流6と酸素含有流1とが合体して気体流5として反応器3に給送される。ここで使用される供給気体流1は、例えばP・S・A方式(Pressure Swing Adsorption)により得られる濃度94容量%の酸素(工業等級酸素)又は空気を液化して得られた酸素である。これは高圧下、例えば30バールでの操作である。塩素、未反応酸素、未反応塩化水素、及び水蒸気を含む生成気体流6が得られる。生成気体流6は循環流6aと、更に処理の行われる生成気体流6bとに分別される。生成気体流6bは急冷冷却器7に導入され、塩酸9が凝縮する。必要に応じて、水8を冷媒として急冷冷却器に給送することが可能であり、希塩酸の分流9aは冷媒として急冷冷却器に循環させることが可能である。塩化水素がほぼ完全に分離され、塩素、酸素及び水蒸気を含む流体10が急冷冷却器7から放出され、乾燥工程11に給送される。乾燥工程11では、気体流10を適する吸収剤、例えば硫酸、モレキュラーシーブ又は吸湿剤と接触させて、これにより微量の水を除去する。乾燥工程の下流域にデミスター13を配置してもよく、これにより混入した液体粒子を乾燥気体流12から除去することができる。乾燥工程11で硫酸を用いた吸収を行う場合にデミスターを用いると好ましい。乾燥し、必要に応じて液体粒子を排除した塩素と酸素を含む気体流14を蒸留工程15に給送する。蒸留工程では酸素が分離され、循環流17として塩化水素酸化反応器に循環される。塩素を含む生成物流16が得られる。不活性ガス、例えば窒素、アルゴン(純粋な酸素を用いない場合には酸素含有供給流4から得てもよい)の蓄積を回避するために、パージ流17aが用いられる。
図2に、図1の方法の変形例を示す。同変形例では酸素含有循環流17を用いて、第二のジェットノズル4bにより他の循環流6cが取り込まれる。
図3は、図1の方法の他の変形例を示す。この場合には、生成気体流6bが相接触装置7に導入され、同装置にて希塩酸20a及び必要に応じて水と接触する。分離した塩化水素が装填され、高濃度の塩酸を含む流体9が、脱着カラム18に給送される。脱着カラム18では、吸収された塩化水素が再び遊離し、循環流19として塩化水素酸化反応器5に給送される。脱着により得られた希塩酸20は、一部が相接触装置7に循環され、更に一部が蒸留塔21に給送される。共沸混合物を回避するために減圧下に蒸留が行われる。これにより水22と脱着カラム18に循環する濃塩酸23が得られ、更に塩化水素を遊離させることが可能となる。
図1は、本発明の方法の一実施の形態を示すプロセスフローチャートである。 図2は、図1の方法の変形例を示す。 図3は、図1の方法の他の変形例を示す。

Claims (10)

  1. 塩化水素を固定触媒床にて気相触媒的酸化させることにより塩素を製造する方法であって、
    a)塩化水素を含む供給気体流Iと、酸素含有供給気体流IIを利用可能とし、
    b)供給気体流I、供給気体流II、及び循環流IIIを酸化帯域に供給し、固定床中の触媒の存在下に、塩化水素を塩素に酸化させて、塩素、未反応酸素、未反応塩化水素及び水蒸気を含む生成気体流IVを得、
    c)生成気体流IVから生成気体流IVと組成が同じ循環流IIIを取り出し、この塩素、未反応酸素、未反応塩化水素及び水蒸気を含む生成気体流IIIを酸化帯域に循環させ、生成気体流IVaを残す、塩素の製造方法。
  2. 循環流III/生成気体流IVaの割合が、0.005〜3である請求項1に記載の製造方法。
  3. 循環流IIIが、ジェットノズルの使用により、1種類以上の気体流I、IIに取り込まれる、請求項1又は2に記載の製造方法。
  4. 循環流IIIが供給流IIに取り込まれる、請求項3に記載の製造方法。
  5. 供給気体流IIが、空気の液化、すなわち30バール以上の固有圧力下により得られた工業用等級の酸素を含む、請求項4に記載の製造方法。
  6. d)生成気体流IVaから塩化水素と水を分離して気体流Vを得、
    e)気体流Vを乾燥させ、
    f)気体流Vから酸素含有流を分離し、塩素含有生成流VIを残す、請求項1〜5のいずれか1項に記載の製造方法。
  7. f)の工程が、
    気体流Vから酸素含有流を分離し、及び少なくともその一部を酸素含有循環流IIaとして酸化帯域に循環させ、塩素含有生成流VIを残す工程である、請求項6に記載の製造方法。
  8. f)の工程に続いて、
    g)更に塩素含有生成流VIを精製する、請求項6に記載の製造方法。
  9. d)の工程が、
    d1)生成気体流IVaを吸収帯域で濃度c1の希塩酸と接触させ、塩化水素を希塩酸に吸収させて、濃度c2の塩酸と、塩素と酸素とを含む気体流Vとを得る工程、及び
    d2)上記により吸収した塩化水素を、脱着帯域にて、濃度c2の塩酸から再び分離し、このように遊離した塩化水素の少なくとも一部を、塩化水素を含有する循環流Iaとして酸化帯域に循環させ、その酸化帯域では循環した塩化水素から塩素が得られ、濃度c1の希塩酸は吸収媒体として回収され、少なくとも部分的に吸収帯域に循環使用される工程からなる、請求項6に記載の製造方法。
  10. 工程b)で用いられる触媒が、二酸化珪素、酸化アルミニウム、二酸化チタン及び二酸化ジルコニウムから選択された担体上に酸化ルテニウムを有する触媒である、請求項1〜9のいずれか1項に記載の製造方法。
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