JP4370748B2 - 遮光構造 - Google Patents

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Description

技術分野
本発明は、光を遮断する遮光構造に関し、例えばズーム機能を備えたカメラの複数の鏡筒間の遮光に使用される遮光構造に関する。
背景技術
従来、この種のカメラのズームレンズ部等の遮光構造を形成する遮光シールは、オイルシールなどと比べてシール自体にそれほどの力もかからず、また摺動も比較的低速で低頻度に行われるものである。
従来から知られている構成としては、例えば、▲1▼含油シリコーンゴム製の遮光シール、▲2▼シリコーンゴムにPTFEをコーティングした遮光シール、▲3▼含油シリコーンゴムを金具に焼き付けた遮光シール、▲4▼PTFEをコーティングしたシリコーンゴムを金具に焼き付けた遮光シールなどがあった。
図11に▲4▼の遮光シールを示す。図11において、遮光シール100は、PTFEがコーティングされたシリコーンゴム製のリングからなるシールリップ部101と、金具としての金属製のリングからなる補強部102とを接着して構成されている。
シールリップ部101のシール内径端は、鏡筒200の外径に対して少し小さ目の径に設けられている。
そして、使用時には、シール内径に鏡筒200を挿入し、シールリップ部101がL字形に変形し、その緊迫力で鏡筒200に密着することで、ズームアップなどで鏡筒が出入りする際の光及びダストの侵入を防ぎ、遮光性及び密封性を持たせている。
このように、従来の遮光シールは、シールリップ部に対し、含油としたり、PTFEをコーティングすることによって、摺動抵杭の低下を図っていた。
しかしながら、上記のような従来技術の場合には、下記のような問題が生じていた。
近年、コンパクトカメラは、小型化が進み、かつ多機能化を実現している。その一方で、コンパクトカメラの電源からの電力量は限られており、各ユニット毎に省電力化を図っている。
そのような中で、従来の遮光シールでは、鏡筒と遮光シールの固体同士の接触による摺動のため、含油としたり、PTFEをコーティングして、いかに摺動抵抗の低下を図っても、その低減効果には限界があった。例えば、摺動抵抗の比較的低い上記した▲4▼の遮光シールでも、1個当たりの摺動抵抗は20〜100gfと大きなものであった。
このように、遮光シールの摺動抵抗が大きいために、ズームを行う際に比較的大きな電力を消費してしまっていた。
一方、鏡筒が伸縮する際には、鏡筒の偏心量によって遮光シール設置スペースが変化するため、偏心量が大きい場合には、例えば遮光シール全体がゴムでできていた場合であっても、遮光シール設置スペースが狭いところでは押しつぶされ、またスペースが広いところでは隙間が生じ、漏光が起こってしまう。
このため、従来の遮光装置では、小型化を図る場合であっても、図11に示すように、遮光シールの外径側に偏心量と同等以上のスペースSを設ける必要があった。このスペースSが偏心があった場合には、図12に示すように、偏心量を吸収することにより遮光シールの機能を損なわないように構成されていた。
また鏡筒には、型割面にバリ(パーティングライン)があり、そこから漏光が起こる場合もあった。
また、このような近年のコンパクトカメラにあっては、高倍率ズーム化が進み、多鏡筒のレンズ部を有するものがほとんどである。このような多鏡筒のズームレンズ部を有するコンパクトカメラにおいては、鏡筒は互いに移動しながら、カメラ本体から繰り出され、また、格納されるものであり、相対して往復動するように構成されており、一対の互いに移動する鏡筒間において配設された遮光シール部には、固定された鏡筒に対して移動可能に形成された鏡筒が設けられている場合よりもより大きな鏡筒軸方向における力が作用することとなる。従って、従来より、上記課題に加えて、このように互いに移動して往復動する複数の鏡筒間において、軸方向において大きな力が作用した場合であっても、遮光を有効に行いうる遮光構造が望まれていた。
本発明は上記の従来技術の課題を解決するためになされたもので、請求項1乃至6記載の技術的課題は、複数の互いに移動する部材間に配設され、摺動抵抗を低減できると共に遮光性を向上し、さらには省スペース化を図り、さらに、互いに移動する複数の部材間において、移動方向において引っ張り力が発生した場合であっても、確実に遮光することができる遮光構造を提供することにある。
請求項7記載の発明の技術的課題は、請求項1記載の発明の技術的課題に加えて、磁性流体のより大きな保持力を確保すると共に、複数の部材間に組み付けの誤差等が合った場合であっても有効に誤差を吸収することができる遮光構造を提供することにある。
請求項8記載の発明の技術的課題は、請求項1記載の発明の技術的課題に加えて、より遮光効果を向上させることができる遮光構造を提供することにある。
請求項9記載の発明の技術的課題は、請求項1記載の発明の技術的課題に加えて、複数の鏡筒を有するカメラにおいて、鏡筒間の遮光を確実に行うことができる遮光構造を提供することにある。
請求項10記載の発明の技術的課題は、請求項1記載の発明の技術的課題に加えて、鏡筒の組み付け作業の容易なカメラの鏡筒の遮光構造を提供することにある。
請求項11記載の発明の技術的課題は、請求項9記載の発明の技術的課題に加えて、カメラの鏡筒の軸中心に誤差が発生している場合であっても、当該誤差を有効に吸収することができる遮光構造を提供することにある。
請求項12記載の発明の技術的課題は、請求項10記載の発明の技術的課題に加えて、外方から鏡筒内部へのちりの侵入を有効に防止することができる遮光構造を提供することにある。
請求項13記載の発明の技術的課題は、請求項9記載の発明の技術的課題に加えて、カメラの鏡筒が前出又は後退した場合であっても、確実に鏡筒に当接する磁性流体が流れてしまうことなく、磁力発生手段位置に保持しうる遮光構造を提供することにある。
請求項14記載の発明の技術的課題は、請求項1記載の発明の技術的課題に加えて、部材に接触した際の磁性流体の濡れを防止し、より遮光性を向上させうる遮光構造を提供することにある。
発明の開示
上記技術的課題を達成するために請求項1記載の本発明にあっては、所定間隔を置いて互いに相対して往復動しうるように配置される複数の部材間に設けられ、これらの複数の部材間に形成される空隙からの光の侵入を防止しうる遮光構造であって、上記複数の部材のいずれか一方に配設された磁力発生手段と、この磁力発生手段に磁気的に保持され、他方の部材に当接する磁性流体を備え、上記磁力発生手段は、上記複数の部材が互いに移動した場合であっても上記磁性流体を確実に保持しうるように構成されていることを特徴とする。
従って、請求項1記載の発明にあっては、互いに移動する複数の部材間において上記磁性流体を確実に保持しうるように構成されていることから、複数の互いに移動する複数の部材間の遮光を有効に行うことができる。
ここに磁力発生手段とはいわゆる磁石を指し、また、磁性流体とは、強磁性の微粒子を、界面活性剤を磁性微粒子表面に吸着させて安定に分散させた液体の意であり、炭化水素、フッ素、シリコーン等のベースオイルに界面活性剤吸着の磁性微粒子を混入したものが使用される。この所定濃度の磁性微粒子により、磁性流体の遮光方向の厚さ寸法との関連で、適宜、必要な遮光性を得ることができる。この磁性流体は磁力発生手段から発生する磁力線により、磁力線の形状に沿った形の磁性流体が形成され、他の部材に当接するため、外部からの光は遮断される。また、磁性流体は磁力線により保持されているため、所定の形状を維持し続ける。
また、上記他方の部材は磁性流体に接触するので、従来の固体同士の接触による摺動抵抗よりも飛躍的に摺動抵抗を低減することができる。その結果、このように摺動抵抗が低減されたため、2部材の相対移動に必要とされる電力の消費量を低減し、省電力化が可能となる。
また、2部材の偏心により遮光シール設置スペースが変化した場合や、型割面のバリ(パーティングライン)がある場合でも、磁場分布に追随して磁性流体が移動して2部材間の隙間を埋めるため、偏心追随性が向上し、完全な遮光ができる。
さらに、偏心追随性が向上した結果、遮光シールの外径側に、従来のように偏心量と同等以上のスペースを設ける必要がなくなるため、特に、小型化が要求される小型カメラにおいて、効率的に省スペース化を図ることができる。
請求項2記載の発明にあっては、上記磁力発生手段は、磁性流体に対し並列に配置された複数の磁石により構成されていることを特徴とする。
従って、請求項2記載の発明にあっては、磁性流体に対し並列に配置された複数の磁石により磁性流体を保持するように構成されており、単数の磁石の場合よりも大きな磁力により磁性流体を保持するものであることから、より確実に磁性流体を保持し、複数の部材が共に移動する場合であっても、確実に複数の部材間の遮光を行うことができる。
請求項3記載の発明にあっては、上記磁力発生手段には、磁性体からなる磁性流体保持手段が設けられ、上記磁性流体は、磁力発生手段及び磁性流体保持手段により磁気的に保持されていることを特徴とする。
従って、請求項3記載の発明にあっては、磁性流体は磁力発生手段から発生する磁力のみならず、磁性流体保持手段により磁気的に保持されるため、より強固に保持されることとなる。
請求項4記載の発明にあっては、上記磁性流体保持手段は、磁力を他の部材側に集中させることができる形状に形成されていることを特徴とする。
従って、請求項4記載の発明にあっては、磁性流体保持手段のより他の部材に位置的に近い部位に磁力線が集中することから、磁性流体もその磁力線に沿った形状になり、その結果、他の部材側への磁性流体の当接量をより大きくすることができる。
従って、請求項4記載の発明にあっては、より確実に遮光することができる。
請求項5記載の発明にあっては、上記磁力発生手段は、他方の部材方向へ突出する先端形状に形成されていることを特徴とする。
従って、請求項5記載の発明にあっては、磁力発生手段の先端形状が他方の部材へ突出するように形成された場合には、磁力発生手段2,3,5の先端部が平面形状の場合に比して、磁性流体4,8の表面張力をより大きく形成できるため、磁性流体4,8はより大きな保持力で磁力発生手段に保持されることになる。その結果、より確実に遮光することが可能となる。
請求項6記載の発明にあっては、上記磁力発生手段2,3,5には、多孔質材が配設されていることを特徴とする。
ここに多孔質材とは、例えば、織布や不織布等が該当する。このような多孔質材が配設された場合には、磁力による保持力に加えて、多孔質材の毛管力により磁性流体がより強固に磁力発生手段に保持されることとなり、確実に遮光することが可能となる。
請求項7記載の発明にあっては、上記他方の部材は非磁性材により形成されていることを特徴とする。
請求項7記載の発明によれば、磁性流体が磁力発生手段からの磁力により磁力線に沿った形状となった場合、磁性流体は非磁性材に対して、結果的に押圧されることとなる。
従って、一方の部材と他方の部材との間に組み付け誤差等が合った場合であっても、当該誤差を有効に吸収できる。
請求項8記載の発明によれば、上記他方の部材は磁性材により形成されていることを特徴とする。
従って、請求項8記載の発明によれば、上記他方の部材は磁性材により形成されているため、上記磁力発生手段に磁性材のみならず、他の部材も磁力で引きつけられるため、磁性流体が磁力線の形とはならずつぶれ変形することにより、他の部材との接触面積を大きくすることができる。
その結果、請求項8記載の発明にあっては、より遮光効果を向上させることができる。
請求項9記載の発明にあっては、上記複数の部材は、カメラのレンズの鏡筒であって、上記磁力発生手段は外方側鏡筒の内側面部全周に亘って固定され、磁性流体は内方側鏡筒の外側面部全周に亘って当接し、外方側鏡筒と内方側鏡筒との間の空隙を遮蔽することを特徴とする。
従って、請求項9記載の発明にあっては、例えば、カメラのズーム時に、内方側鏡筒が前後動した場合であっても、外方側鏡筒と内方側鏡筒との間においては、外方側鏡筒の全周に亘って固定された磁力発生手段により磁気的に保持された磁性流体が、内方側鏡筒の外側面部全周に亘って当接した状態で配置されているため、外方側鏡筒と内方側鏡筒との間は上記磁性流体により遮光される。
請求項10記載の発明にあっては、上記磁力発生手段及び磁性流体保持手段は、上記鏡筒の端部に装着される金属部材にあらかじめ固定されていることを特徴とする。
従って、請求項10記載の発明にあっては、鏡筒の製造作業の容易な遮光構造を提供することができる。
請求項11記載の発明にあっては、上記磁力発生手段及び磁性流体保持手段は上記外方側鏡筒の内周面部とは離間して配置されていることを特徴とする。
従って、請求項11記載の発明にあっては、磁力発生手段及び磁性流体保持手段が外方側鏡筒の内周面部に形成された取付部とは離間して配置されているため、磁力発生手段及び磁性流体保持手段と外方側鏡筒の内周面部に形成された取付部との間にはわずかに空隙が形成されている。
その結果、例えば、カメラのレンズの鏡筒の製造誤差、組み付け誤差等により軸中心に若干のずれがあった場合であっても、上記空隙部が上記誤差を吸収することができ、各鏡筒の軸中心を合致させる、いわゆるセンタリングを行うことが可能となる。
請求項12記載の発明にあっては、上記磁性流体保持手段の外方側には、外方からのちりの侵入を防止しうる遮蔽部材が設けられていることを特徴とする。
従って、請求項11記載の発明にあっては、上記遮蔽部材により外方からのちりの侵入を防止できる。その結果、外方から侵入したちりが磁性流体保持手段と他の部材との間に挟まり、他方の部材とこすれ、摺動抵抗が大きくなり、カメラの消費電力の増大を招く、という事態を防止することができる。
請求項13記載の発明にあっては、上記磁力発生手段又は磁性流体保持手段の先端部、もしくは、内方側鏡筒の外表面には、内方側鏡筒及び外方側鏡筒の相対的な回転運動により、磁性流体を磁力発生手段位置に保持しうるように、内方側鏡筒の回転方向に対して所定の角度傾斜して刻設された溝が設けられていることを特徴とする。
従って、他の部材が一方の部材に対して移動した場合であっても、他方の部材に当接している磁性流体は、他方の部材に引かれ、流れてしまうことなく、上記溝により磁性流体は常時、磁力発生手段位置に止まる。
その結果、請求項13記載の発明にあっては、より確実に遮光を行うことができる。
請求項14記載の発明にあっては、上記磁性流体が接触する他方の部材の表面には、撥油性を確保しうる表面皮膜処理が施されていることを特徴とする。
ここで撥油性を確保しうる表面処理とは、例えば、撥油性の固体膜を他方の部材の表面に形成する場合や、当該磁性流体を構成するオイルとなじまないオイルを塗布し油膜を形成する場合が該当する。
従って、請求項14記載の発明にあっては、他方の部材表面にこのような処理を施した場合には、磁性流体が他の部材と当接又は摺接した場合であっても、磁性流体が内方側鏡筒の表面に対して濡れにくくなるため、磁性流体は流れにくくなり、より確実に遮光シールを形成することができる。
発明を実施するための最良の形態
以下に図面を参照して、この発明の好適な実施の形態を例示的に詳しく説明する。ただし、この実施の形態に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対配置などは、特に特定的な記載がない限りは、この発明の範囲をそれらのみに限定する趣旨のものではない。
(第1の実施の形態)
図5に第1の実施の形態に係る遮光装置として、コンパクトカメラについて説明する。概略図5に示すコンパクトカメラ10は、カメラ本体11から移動可能に突き出た3連の鏡筒12,13,14と、1番内側の鏡筒14内部に配置されたレンズ15及びシャッターユニット16と、を有するズームレンズ部を備えている。
このズームレンズ部には、各鏡筒12,13,14間、及び鏡筒12とカメラ本体11間の隙間に、遮光シール1が設けられており、ズームなどでズームレンズ部が出入りする際の光及びダストの侵入を防いでいる。
図1に第1の実施の形態に係るズームレンズ部に装着された遮光シール1を示す。遮光シール1はどれも同じ構成で設けてあり、ここでの説明は、円筒状の鏡筒13,14間に設けられた遮光シール1について行うものである。
遮光シール1は、径方向に互いに逆向きに着磁され、鏡筒13内周面に配置された環状の一対の磁石2,3(磁力発生手段)と、一対の磁石2,3の内周端部に保持された磁性流体4と、から構成される。
一対の磁石2,3は、径方向に互いに逆向きに着磁された磁石2,3の向かい合う軸方向端面同士を接合され、磁石2,3間の磁場分布に従って一対の磁石の内周端部に磁性流体4が磁気的に保持されている。
また一対の磁石2,3は、鏡筒13,14が偏心していた場合であっても内周端部が対向する鏡筒14外周面に当接しない高さに鏡筒13内周面から突出して設けられている。
磁石2,3としては、金属、又は磁石粉を充填した有機材料等からなる永久磁石を用いている。
磁性流体4としては、Fe等の粒子を油,水,有機溶媒等の中にコロイド状に分散させたものを用いている。本実施の形態においては、飽和磁化約250ガウスの炭化水素ベースの磁性流体を遮光方向における厚さ寸法が約200μmとなるように遮光シール1に充填し、可視光で20000〜100,000ルクスの照射を行い、写真フィルムの感光の如何により透過光の有無を判定した。この光透過試験の結果、光の透過は認められなかった。また、微粒子を混入するベースオイルとして、炭化水素油以外に、フッ素油、シリコーン油をも使用して試験を行ったが結果は略同様であった。
そして、遮光シール1の内径に鏡筒14を装着すると、磁性流体4は流体であるので、固体である鏡筒14の外周面形状に合わせて変形し、鏡筒13,14間の隙間を塞ぎ、常に遮光すると共に摺動抵抗を低減することができる。
ここで、鏡筒14の外周面は、磁性流体4の撥油性を向上させる材料、即ち、磁性流体4との濡れ性を低下させる材料によって被膜処理が施されてコーティングされた場合には、磁性流体4の保持力が向上する。この場合、例えば、撥油性の固体膜を鏡筒表面に形成してもよく、また、フッ素を有するカップリング剤や、高分子量化が容易なフッ素鎖を有するモノマー等の表面改質剤を用いることが好ましい。
また、フッ素系の油を多孔質材としての識布や不織布に含浸させ、このような織布を上記遮光シール1の前方部に配設して鏡筒表面に油膜を形成してもよい。この場合、ブラシやフェルト等を用いてもよい。また、このような油膜を形成する油としては磁性流体とはなじまない流体であればよい。例えば、炭化水素ベースのオイルとフッ素ベースのオイルとはなじまないことから、当該遮光シール1に使用されているオイルとなじまないオイルを用いることにより、磁性流体に対する撥油性を向上させることができ、磁性流体4が内方側鏡筒14の表面に関する「濡れ」の事態を防止することができる。
以上の構成の第1の実施の形態について以下に示すように摺動抵抗を測定した。測定は、図3に示すように、外径φ40mmの模擬鏡筒に、試料となる遮光シール1を装着して行った。詳しくは、試料となる遮光シール1を治具に固定し、また模擬鏡筒も固定用治具に固定し、遮光シール1を固定した治具側を摺動させることで行った。
測定装置は、島津製作所製オートグラフAG−1000KNであり、測定条件は、摺動方向をズーム縮み方向(回転なし)、摺動速度を50mm/min、摺動距離15mm、測定温度を室温として行った。
本実施の形態に係る試料として実施例1の遮光シール1は、図2に示すもので、外径φ43mm、内径φ40.6mm、幅0.2mmの磁石を、径方向に互いに着磁方向を反対として接合した一対の磁石2,3と、一対の磁石2,3の内周端部に保持された磁性流体4と、から構成される。
これに対し、従来技術の試料として比較例の遮光シール1は、図4に示すもので、外径φ43mm、内径φ41.2mm、幅0.2mmのSUS板からなる補強部102と、SUS板を焼き付けられ、一部(厚さ0.1mm)SUS板内径側に回り込み、外径φ43mm、内径φ38mm、幅0.3mmのPTFEでコーティングされたシリコーンゴムからなるシールリップ部101と、から構成される。
これら二つの試料について上記の装置で摺動抵抗を測定した結果は、実施例1の遮光シール1では起動抵抗及び摺動抵抗共に測定限界の1gf以下となり、比較例の遮光シール1では起動抵抗46gf、摺動抵抗30gfとなった。
このように、従来の構成に比して本実施の形態の遮光シール1の摺動抵抗が飛躍的に低減することが上記の測定で確認できた。
したがって、本発明は、流体である磁性流体4を用いた遮光シール1を設けることで、固体である鏡筒14との摺動抵抗の飛躍的な低減を図ることができる。 このため、コンパクトカメラにあっては、ズームレンズ部のズーム時に必要とされる電力の消費量が低減でき省電力化を達成することができる。
また、鏡筒14の偏心により遮光シール1設置スペースが変化した場合や、鏡筒14外周面に型割面のバリ(パーティングライン)がある場合でも、磁場分布に追随して磁性流体4が移動して鏡筒13,14間の隙間を埋めるため、偏心追随性が向上し、完全な遮光ができる。
さらに、偏心追随性が向上した結果、遮光シール1の外径側に、従来のように偏心量と同等以上のスペースSを設ける必要がなくなるため、省スペース化を図ることができる。
本実施の形態の遮光シール1は、互いに逆向きに着磁されて接合された一対の磁石2,3に、一対の磁極部を設けたことで、構成が容易で製造性、組立性に優れる。
なお、図6に示すように、遮光シール1を内側の鏡筒14外周面に配置し、磁性流体4と鏡筒13内周面とを当接させて、鏡筒13,14間の隙間を埋める構成としてもよいし、さらに、本発明は磁性流体4によって鏡筒13,14間の隙間を埋める構成であれば形状に限定されないものである。
磁力発生手段としての磁石の形状に関しては、磁力を上記他方の部材方向へ集中させうる形状に形成されていてもよい。このように磁力を上記他方の部材方向へ集中させうる形状に形成されていた場合には、磁性流体4は集中した磁力により強固に保持される。その結果、より強く他の部材に押圧した状態で接触することとなり、上記のように、例えば、磁性流体4が当接した状態で内方側鏡筒13が移動した場合あっても、内方側鏡筒13の摺動抵杭により磁性流体4が引きづられにくく、常時遮光シールとしての形状を確保するため、遮光性を向上させることができる。
即ち、例えば、図13に示すように、2つの磁石20そのものをそれぞれL字状に形成し、互いに、異なる磁極を対向させて配置し、磁石20の接曲された先端部の間に磁性流体を保持することもできる。
磁力発生手段としての磁石の構成については、図14に示すように、単一の磁石2でもよく、この場合、長方形に形成された磁石の長さ方向において互いに反対の磁極となる磁石21を鏡筒の半径方向において装着してもよく、また、磁石幅方向において反対の磁極となる磁石22を鏡筒の半径方向において装着してもよい。また、図15(A),(B)に示すように、磁石23は複数でもよい。このように複数の磁石23,23により磁力発生手段を構成した場合には、より磁力を大きくすることができ、その結果、磁性流体の保持力を大きくすることができる。
更に、図16に示すように、一対の磁石20,20の間に磁性材24を、磁石20の長さ方向の内方側鏡筒14側において挟持させ、内方側鏡筒14に近接した部位において使用してもよい。このように、磁性材24を挟持して構成した場合には内方側鏡筒14側に磁力が集中し、磁性流体4を内方側鏡筒14により強く押圧することができ、より効果的な遮光処理を行うことができる。
また、上記磁力発生手段としての磁石は、他方の部材方回へ突出する先端形状に形成されていてもよい。即ち、図1及び図17乃至19に示すように、例えば、外方の鏡筒13に固定した場合に、磁石を、内方の鏡筒14方向に突出する突出部25を有する形状に形成することもできる。このような突出部25が形成された場合には、上記同様に磁力を集中させることができると共に、上記突出部25の先端において磁性流体の表面張力がより大きく形成されることになるため、磁性流体はより大きな保持力で磁力発生手段としての磁石に保持されることになる。その結果、より確実に遮光することが可能となる。
この場合、図17Aにおいては、複数の磁石23,23を左右断面において略対象の形状のものを、磁極を互いに逆にして接合させたものであり、図17Bにおいては、複数の磁石23,23を左右断面において略対象の形状のものを同一の磁極を接合させたものである。
図18においては、左右断面において左右非対称の磁石22,22を、同一の磁極を接合させて構成したものである。この場合、このような左右非対称の磁石の突部を鏡筒の内方より部位に配置した場合には、内方側鏡筒14の移動によって摺動抵抗が発生した場合であっても、磁性流体が内方側鏡筒14により引きずられ鏡筒外方へ流出する、という事態を低減することができる。
また、図19に示すように、図18と同一の形状の磁石22,22を、磁極が鏡筒の軸方向において反対となって配置しうるように構成してもよい。
さらに、図20〜図23に示すように、上記磁力発生手段としての磁石23,23には、多孔質材26を固定させ、磁性流体をより強固に保持させることもできる。ここに多孔質材26とは、例えば、織布や不織布等が該当する。このような織布等の多孔質材26が磁石2,3に配設された場合には、多孔質材26の毛管力により磁性流体がより強固に磁力発生手段としての磁石2,3に保持されることとなり、確実に遮光することが可能となる。
図20においては、多孔質材26を、鏡筒の半径方向において互いに反対の磁極となるように配置した一対の磁石2,3の間に挟持させており、また、図21においては、鏡筒の軸方向において互いに反対の磁極となるように配置した一対の磁石2,3の間に挟持させている。更に、図22においては、鏡筒の半径方向において互いに反対の磁極となるように配置した一対の磁石2,3の中央に内方側鏡筒部側に固定したものであり、図23においては、鏡筒の軸方向において互いに反対の磁極となるように配置した一対の磁石2,3の中央に内方側鏡筒部側に固定したものである。
(第2の実施の形態)
図7には、第2の実施の形態が示されている。遮光シール1は、軸方向に着磁した環状の磁石5(磁力発生手段)と、この磁石5の軸方向両側に固着された磁性体からなる環状の一対のポールピース6,7と、一対のポールピース6,7間に保持された磁性流体8と、から構成される。
ここでは、第2の実施の形態に係る遮光シール1について説明し、その他の第1の実施の形態と同じ構成は、同じ符号を付して説明を省略する。
磁石5,ポールピース7,磁性流体8,ポールピース6とによって磁気回路が形成されており、磁性流体8はこの磁気回路の磁場分布によって磁気的に保持されている。
一対のポールピース6,7は、磁石5を挟んだ状態で鏡筒13に設置され、鏡筒13内周面に突出する。このポールピース6,7の鏡筒13内周面に突出する高さは、偏心した場合でも内周端部が対向する鏡筒14外周面に当接しない高さに設けられている。
磁石5としては、金属、磁石粉を充填した有機材料、又は電磁石等からなるものを用いている。
ポールピース6,7としては、金属、又は磁性金属粉を充填した有機材料などからなるものを用いている。
そして、遮光シール1の内径に鏡筒14を装着すると、磁性流体8は流体であるので、固体である鏡筒14の外周面形状に合わせて変形し、鏡筒13,14間の隙間を塞ぎ、常に遮光すると共に摺動抵抗を低減することができる。
以上の構成の第2の実施の形態について以下に示すように摺動抵抗を測定した。測定は、第1の実施の形態と同じように、図3に示すように、外径φ40mmの模擬鏡筒に、試料となる遮光シール1を装着して行った。
本実施の形態に係る試料として実施例2の遮光シール1は、図8に示すもので、外径φ41.8mm、内径φ40.6mm、幅0.2mmの一対のポールピース6,7と、一対のポールピース6,7間に挟まれ、幅1.0mmの軸方向に着磁された永久磁石5と、一対のポールピース6,7内周端部間に保持される磁性流体8と、から構成されるものである。
この試料について測定した結果を以下に示す。実施例2の遮光シール1では、第1の実施の形態での実施例1の遮光シール1と同様に、起動抵抗及び摺動抵抗共に測定限界の1gf以下であった。
このように、本実施の形態でも、従来の構成に比して遮光シール1の摺動抵抗が飛躍的に低減することが上記の測定で確認できた。したがって、第1の実施の形態と同様の効果を得ることができる。
なお、磁性流体8と接触する鏡筒14外周面も磁性体で設け、磁性流体8をそれぞれのポールピース6,7と鏡筒14外周面間で保持するようにしてもよい。
また、図9に示すように、従来と同様のシリコーンゴム製等のシールリップ部9をポールピース6,7の両側(或いは片側)に設ける構成とすることもできる。この図9のシールリップ部9は、磁性流体8と鏡筒14外周面との接触を妨げることがないように、鏡筒14外周面に軽く先端を接触させる構成としている。
この図9の構成によると、シールリップ部9が相対移動に伴う磁性流体8の漏出防止を確実にすることができ、よって遮光シール1のシール性を向上することができる。
さらに、図10に示すように、遮光シール1を内側の鏡筒14外周面に配置し、磁性流体8と鏡筒13内周面とを当接させて鏡筒13,14間の隙間を埋める構成としてもよい。
また、上記磁性流体保持手段としてのポールピースは、磁束を他の部材側に集中させることができる形状に形成されていてもよい。ポールピースがこのような形状に形成された場合には、磁性流体保持手段のより内方側鏡筒に位置的に近い部位に磁力線が集中することから、磁性流体もその磁力線に沿った形状に形成されてシール材として機能し、その結果、他の部材側への磁性流体の当接量をより大きくすることができる。その結果、より確実に遮光することができる。
即ち、図24に示すように、上記ポールピース6,7の先端形状に関しては、ポールピース6,7の先端側27,27を内方にL字状に接曲形成し、この一対の先端部27,27の間に磁性流体4を挟持するように構成してもよい。このようにポールピース6,7の先端側27,27をL字状に形成した場合には、先端部27,27に磁力は集中され、一対の先端部27,27により挟持された磁性流体4もより確実に保持される。
更に 図25に示すように、上記一対の先端部27,27の外方側鏡筒側を切削形成して、内方側鏡筒側に先端縁28,28を形成した場合には、上記図27の場合よりも更に内方側鏡筒方向に磁力線が発生し、その磁力線に従って磁性流体4が造形されてシール材として機能するため、より多く内方側鏡筒14に当接した状態となる。従って、図24の場合よりも、より大きく内方側鏡筒14と外方側鏡筒13との間の空隙29を遮蔽することができる。
また、図26に示すように、内方側鏡筒14が非磁性材30により形成された場合には、本実施の形態に係る遮光構造を用いることにより自動的な調芯機能もしくは偏芯追随機能を得ることができる。
即ち、内方側鏡筒14は本体部分が樹脂成形により形成されていた場合には、磁石2により発生する磁力により磁性流体4は磁力線の形状に従った形状に造形される。この場合、内方側鏡筒14は非磁性材により形成されているため、内方側鏡筒14は遮光シール1に引きつけられることはない。従って、磁性流体4の磁力線に従った形状に造形される際に、磁性流体4から内方側鏡筒14へ向かって押圧する力が作用する。この力は磁性流体4が磁力線に配向しようとする力によるものである。
この場合、遮光シール1は外方側鏡筒13の内側面部全周に配設されているため、内方側鏡筒14の周面方向全体において上記の軸中心へ向かう押圧力が作用する。従って、内方側鏡筒14の軸中心に向かって全方位から軸中心に向かって押圧力が作用することとなり、この押圧力により、内方側鏡筒14の軸中心にずれが生じていた場合であっても、偏芯を修正することができる。
一方、内方側鏡筒14が磁性材により形成された場合には、図27に示すように、磁石2の磁力により磁性流体が磁力線に沿って造形されてシール材として機能するが、この時、同時に、内方側鏡筒14そのものも磁力発生手段の磁力により、磁力発生手段方向に吸引される。その結果、内方側鏡筒14の外側面部が磁性流体を若干押圧するため、磁性流体の内方側鏡筒14との当接部分はつぶれ変形して、内方側鏡筒14との当接部分が拡大する。従って、磁性流体4は内方側鏡筒14の軸方向における内方側鏡筒14との接触領域も、図26の場合よりも拡大し、より確実に遮光することが可能となる。
なお、このような磁力発生手段及び磁性流体保持手段を備えた遮光シール1は図28乃至31に示すように、外方側鏡筒14の端部に装着される金属部材32にあらかじめ固定されていてもよい。
本実施の形態にあっては、外方側鏡筒13の先端部に固定された断面L字状に形成された金属製のリング部材32の内周面部に、磁石の両側部に一対のポールピース6,7が固定されると共にポールピース6,7により,磁性流体4が保持されて構成された遮光シール1が固定されている。即ち、図28においては、一方のポールピース6の側面部のみが上記リング部材32の半径方向部に固定されている。
従って、外方側鏡筒13を製作する場合には、あらかじめこのように構成された遮光シール1が固定されたリング部材32を、例えば、合成樹脂製の鏡筒本体に一体の部品として取付固定する。
このように構成された実施の形態にあっては、樹脂により一体成形された鏡筒に対して、あらかじめ、一体の部品としての、遮光シール1が取り付けられたリング部材32を取付固定すればよく、取付作業の容易な遮光構造を提供することができる。
このような遮光シール1をあらかじめ鏡筒の構成部品であるリング部材32に固定する場合には、上記実施の形態に限定されず、図30に示すように、一方のポールピース6の側面部、磁石2及び他方のポールピース7全体がリング部材32に固定されていてもよい。また、図29及び図31に示すように、遮光シール1が内方側鏡筒14の後端部側のリング部材32に固定され、磁性流体2が外方側鏡筒13の内側面部に当接するように構成されていてもよい。
なお、上記実施の形態にあっては、遮光シール1がリング部材32にあらかじめ固定されている場合を例に説明したが、上記実施の形態に限定されず、例えば、樹脂製の外方側鏡筒13に一体に組み付けられていてもよい。
さらに、このような遮光シール1は、上記鏡筒に固定されていなくてもよい。即ち、図32及び図33に示すように、本実施の形態にあっては、磁石2及びポールピース6,7からなる遮光シール1は上記外方側鏡筒13の内周面部33とは離間して配置されている。
図32に示す実施の形態にあっては、合成樹脂製の外方側鏡筒13の先端部に凹部からなる遮光シール1取付部34が形成されており、この遮光シール1取付部34の底面部との間にわずかに間隙35が形成された状態で遮光シール1が配置されている。また、図33においては、外方側鏡筒13の先端部に固定されたリング部材32の内周面部との間にわずかに間隙35が形成された状態で遮光シール1が配置されている。
この場合、上記間隙35は0.1mm程度であり、このような間隙35をもって遮光シール1を配置した場合には、鏡筒の製作誤差、組み付け誤差等が原因となって軸心がわずかにずれていた場合であっても、上記間隙により軸心の誤差を吸収することができ、自動的な調芯機能を保持させることができ、容易にセンタリングを行うことができる。また、上述のように、上記間隙35は0.1mm程度であり非常に小さく形成されているため、このように間隙35を以て遮光シール1が装着された場合であっても、鏡筒の移動時等に、特に、がたつき等の不具合は生じることはない。
さらに、図34及び図35に示すように、遮光シール1の外方側には、外方からのちりの侵入を防止しうる遮蔽部材36が設けられていてもよい。図34及び図35に示すように、本実施の形態にあっては、磁石2の側方に固定された外方側のポールピース6とリング部材32との間には、外方からのちりの侵入を防止しうる遮蔽部材36が設けられている。この遮蔽部材360幅寸法Lは、ポールピースの幅寸法よりも大きく、かつ、ポールピース基端部から内方側鏡筒までの間隔寸法L1よりも小さく形成されている。この遮蔽部材36の素材としては、例えば、フェルト、ゴム、マイラー、PTFE、スポンジ等が適当である。
従って、本実施の形態にあっては、上記遮蔽部材36が設けられていることから、上記遮蔽部材36により外方からのちりの侵入を防止できる。その結果、外方から侵入したちりがポールピース6,7と内方側鏡筒14との間に挟まり、内方側鏡筒14の移動時にこすれ、摺動抵抗が増大し、カメラの電力消費が大きくなる、という事態を防止することができる。
この遮蔽部材36は、特に磁性材からなるちりに関して有効である。即ち、このような遮蔽部材36がない場合であっても、非磁性材のちりは磁石の磁力により排除されることから鏡筒内部への侵入を防止しうるが、磁性材からなるちりは磁石の磁力により鏡筒内部へ侵入し、磁性流体4内においてポールピース6,7に吸着して鏡筒表面部とこすれる可能性があるが、上記遮蔽部材36を設けた場合には上記磁性材からなるちりの侵入を有効に防止しうる。
さらに、図34に示すように、遮蔽部材36が磁石2の内方側鏡筒側のみに配置されている場合を例に説明したが、上記実施の形態に限定されず、例えば、図35に示すように、磁石2の内方側のポールピース7側に設けられていてもよい。
また、上記各実施の形態においては、図36に示すように、磁性流体4が、磁石2,3と内方側鏡筒14との間に配設されている場合を例に説明したが、上記実施の形態に限定されず、図37に示すように、更に、外方側鏡筒13の先端部に固定されたリング部材32との間にも配置されていてもよい。
このように磁石2,3と内方側鏡筒14との間及び、磁石2,3とリング部材32との間の双方に磁性流体4が配置された場合には、双方の磁性流体4,4が磁力により磁力線に従った形状に造形されて遮光シール材として機能する。また、この実施の形態の場合には、遮光シール1を構成する磁石2,3は磁気浮揚力により外方側鏡筒に浮遊状態で組み付けられることとなる。
その結果、上記他の実施の形態の場合には、遮光シール1の外方側鏡筒13への取付誤差等により、遮光シール1材と外方側鏡筒13との間にわずかながら隙間が形成される場合もあり、このような隙間からの光の侵入の可能性もあったが、本実施の形態にあっては、遮光シール1と外方側鏡筒13の構成部材との間も磁性流体4により遮蔽されるため、より完全に外光を遮蔽することが可能となる。また、軸心に直交する方向において2カ所に磁性流体4,4が配置されることから、鏡筒の軸心にずれがあった場合に、軸心に直交する方向において1カ所のみ磁性流体がある場合に比して、より大きな軸芯のずれに対しても充分に追随することができる。
また、図38に示すように、磁性流体4により磁石2,3を包囲するように、全周面に亘って配置することもできる。この場合、磁石2,3の磁力線は磁石の鏡筒軸方向においても形成されるものであるため、磁性流体4は磁石2,3の磁力線の形状に従って帯磁し、磁石2,3を包囲する形での遮光シール材として機能する。
このように構成された場合には、磁石2,3の鏡筒軸方向においても磁性流体4が遮光シール材として機能することから、鏡筒に設けられた遮光シール1の取付部の側壁部37との直接的な接触を防止することとができる。
更に、図39に示すように、外方側鏡筒13に固定された遮光シール1に対向する内方側鏡筒14の部位に、スパイラルグルーブと呼ばれる、非常に細径な溝38を複数刻設して、鏡筒13,14の移動時に、常時、磁性流体4を遮光シール部から流出しないようにガイドするように構成してもよい。
いわゆるズームタイプのカメラの鏡筒は、例えば、フォーカスの合焦時、又はズーム時には若干回転しながら前出、後退を行う。従って、この回転方向及び鏡筒の移動方向を考慮して、、内方側鏡筒14の遮光シール1に対向する部位に、上記複数の非常に細い溝38を刻設し、鏡筒の前出、後退時に、常時、磁性流体4が遮光シール部から流出しないように磁性流体4をガイドするように構成することもできる。
本実施の形態にあっては、上記溝38を内方側鏡筒14側に設けた場合について説明したが、上記実施の形態に限定されず、例えば、遮光シール側、即ち、ポールピース6,7の先端部表面、磁石2又は上記の遮蔽部材36の先端部表面に設けてもよい。
さらに、上記外方側鏡筒13の遮光シール1の磁性流体4が接触する内方側鏡筒13の表面には、上記磁性流体が接触する他方の部材の表面には、撥油性を備える表面被膜処理が施されていてもよい。
ここで、撥油性を備える表面被膜処理とは、例えば、撥油性の固体膜を他方の部材の表面に形成する場合や、当該磁性流体を構成するオイルとなじまないオイルを塗布し油膜を形成する場合が該当する。
このような処理を施した場合には、磁性流体4が内方側鏡筒13と接触し、内方側鏡筒13が移動した場合であっても、内方側鏡筒13には撥油性の表面皮膜処理が施されており、磁性流体4が内方側鏡筒13に対して「濡れ」にくくなることから、磁性流体4が、磁性流体4が他の部材と当接又は摺接した場合に、磁性流体4は流れにくく、より確実に遮光シール1を形成する。
以上説明したように、請求項1記載の本発明にあっては、所定間隔を置いて往復動しうるように配置される複数の部材間に設けられ、これらの複数の部材間に形成される空隙からの光の侵入を防止しうる遮光構造であって、上記複数の部材のいずれか一方に配設された磁力発生手段と、この磁力発生手段に磁気的に保持され、他方の部材に当接する磁性流体を備え、上記磁力発生手段は、上記複数の部材が互いに移動した場合であっても上記磁性流体を確実に保持しうるように構成されていることを特徴とする。
従って、請求項1記載の発明にあっては、互いに移動する複数の部材間において上記磁性流体を確実に保持しうるように構成されていることから、複数の互いに移動する複数の部材間の遮光を有効に行うことができる。
請求項2記載の発明にあっては、上記磁力発生手段は、複数の磁石により構成されていることを特徴とする。
従って、請求項2記載の発明にあっては、複数の磁石により磁性流体を保持するように構成されており、単数の磁石の場合よりも大きな磁力により磁性流体を保持するものであることから、より確実に磁性流体を保持し、複数の部材が共に移動する場合であっても、確実に複数の部材間の遮光を行うことができる。
請求項3記載の発明にあっては、上記磁力発生手段には、磁性体からなる磁性流体保持手段が設けられ、上記磁性流体は、磁力発生手段及び磁性流体保持手段により磁気的に保持されていることを特徴とする。
従って、請求項3記載の発明にあっては、磁性流体は磁力発生手段から発生する磁力のみならず、磁性流体保持手段により磁気的に保持されるため、より強固に保持されることとなる。
請求項4記載の発明にあっては、上記磁性流体保持手段は、磁力を他の部材側に集中させることができる形状に形成されていることを特徴とする。
従って、請求項4記載の発明にあっては、磁性流体保持手段のより他の部材に位置的に近い部位に磁力線が集中することから、磁性流体もその磁力線に沿った形状になり、その結果、他の部材側への磁性流体の当接量をより大きくすることができる。
従って、請求項4記載の発明にあっては、より確実に遮光することができる。
請求項5記載の発明にあっては、上記磁力発生手段は、他方の部材方向へ突出する先端形状に形成されていることを特徴とする。
従って、請求項5記載の発明にあっては、磁力発生手段の先端形状が他方の部材へ突出するように形成された場合には、磁力発生手段の先端部が平面形状の場合に比して、磁性流体の表面張力をより大きく形成できるため、磁性流体4,8はより大きな保持力で磁力発生手段に保持されることになる。その結果、より確実に遮光することが可能となる。
請求項6記載の発明にあっては、上記磁力発生手段には、多孔質材が配設されていることを特徴とする。
ここに多孔質材とは、例えば、織布や不織布等が該当する。このような多孔質材が配設された場合には、磁力による保持力に加えて、多孔質材の毛管力により磁性流体がより強固に磁力発生手段に保持されることとなり、確実に遮光することが可能となる。
請求項7記載の発明にあっては、上記他方の部材は非磁性材により形成されていることを特徴とする。
請求項7記載の発明によれば、磁性流体が磁力発生手段からの磁力により磁力線に沿った形状となった場合、磁性流体は非磁性材に対して、結果的に押圧されることとなる。
従って、一方の部材と他方の部材との間に組み付け誤差等が合った場合であっても、当該誤差を有効に吸収できる。
請求項8記載の発明によれば、上記他方の部材は磁性材により形成されていることを特徴とする。
従って、請求項8記載の発明によれば、上記他方の部材は磁性材により形成されているため、上記磁力発生手段に磁性材のみならず、他の部材も磁力で引きつけられるため、磁性流体が磁力線の形とはならずつぶれ変形することにより、他の部材との接触面積を大きくすることができる。
その結果、請求項8記載の発明にあっては、より遮光効果を向上させることができる。
請求項9記載の発明にあっては、上記複数の部材は、カメラのレンズの鏡筒であって、上記磁力発生手段は外方側鏡筒の内側面部全周に亘って固定され、磁性流体は内方側鏡筒の外側面部全周に亘って当接し、外方側鏡筒と内方側鏡筒との間の空隙を遮蔽することを特徴とする。
従って、請求項9記載の発明にあっては、例えば、カメラのズーム時に、内方側鏡筒が前後動した場合であっても、外方側鏡筒と内方側鏡筒との間においては、外方側鏡筒の全周に亘って固定された磁力発生手段により磁気的に保持された磁性流体が、内方側鏡筒の外側面部全周に亘って当接した状態で配置されているため、外方側鏡筒と内方側鏡筒との間は上記磁性流体により遮光される。
請求項10記載の発明にあっては、上記磁力発生手段及び磁性流体保持手段は、上記鏡筒の端部に装着される金属部材にあらかじめ固定されていることを特徴とする。
従って、請求項10記載の発明にあっては、鏡筒の製造作業の容易な遮光構造を提供することができる。
請求項11記載の発明にあっては、上記磁力発生手段及び磁性流体保持手段は上記外方側鏡筒の内周面部とは離間して配置されていることを特徴とする。
従って、請求項11記載の発明にあっては、磁力発生手段及び磁性流体保持手段が外方側鏡筒の内周面部に形成された取付部とは離間して配置されているため、磁力発生手段及び磁性流体保持手段と外方側鏡筒の内周面部に形成された取付部との間にはわずかに空隙が形成されている。
その結果、例えば、カメラのレンズの鏡筒の製造誤差、組み付け誤差等により軸中心に若干のずれがあった場合であっても、上記空隙部が上記誤差を吸収することができ、各鏡筒の軸中心を合致させる、いわゆるセンタリングを行うことが可能となる。
請求項12記載の発明にあっては、上記磁性流体保持手段の外方側には、外方からのちりの侵入を防止しうる遮蔽部材が設けられていることを特徴とする。
従って、請求項11記載の発明にあっては、上記遮蔽部材により外方からのちりの侵入を防止できる。その結果、外方から侵入したちりが磁性流体保持手段と他の部材との間に挟まり、他方の部材とこすれ、摺動抵抗が大きくなり、カメラの消費電力の増大を招く、という事態を防止することができる。
請求項13記載の発明にあっては、上記磁力発生手段又は磁性流体保持手段の先端部、もしくは、内方側鏡筒の外表面には、内方側鏡筒及び外方側鏡筒の相対的な回転運動により、磁性流体を磁力発生手段位置に保持しうるように、内方側鏡筒の回転方向に対して所定の角度傾斜して刻設された溝が設けられていることを特徴とする請求項9記載の遮光構造。
従って、他の部材が一方の部材に対して移動した場合であっても、他方の部材に当接している磁性流体は、他方の部材に引かれ、流れてしまうことなく、上記溝により磁性流体は常時、磁力発生手段位置に止まる。
その結果、請求項13記載の発明にあっては、より確実に遮光を行うことができる。
請求項14記載の発明にあっては、上記磁性流体が接触する他方の部材の表面には、撥油性を確保しうる表面皮膜処理が施されていることを特徴とする。
ここで撥油性を確保しうる表面処理とは、例えば、撥油性の固体膜を他方の部材の表面に形成する場合や、当該磁性流体を構成するオイルとなじまないオイルを塗布し油膜を形成する場合が該当する。
従って、請求項14記載の発明にあっては、他方の部材表面にこのような処理を施した場合には、磁性流体が他の部材と当接又は摺接した場合であっても、磁性流体が内方側鏡筒の表面に対して濡れにくくなるため、磁性流体は流れにくくなり、より確実に遮光シールを形成することができる。
産業上の利用可能性
以上のように、本発明に係る遮光構造は、ズーム機能を備えた多鏡筒のカメラの鏡筒間の遮光に非常に有用であり、また、カメラに限らず、小さな間隔寸法にをおいて相対移動しうるように配置される複数の部材間において遮光する場合に非常に適している。
【図面の簡単な説明】
第1図は、第1の実施の形態に係る遮光シール1を示す半断面図であり、第2図は、第1の実施の形態に係る実施例1の遮光シール1を示す半断面図であり、第3図は、摺動抵抗を測定する状態を示す説明図であり、第4図は、従来技術に係る比較例の遮光シール1を示す半断面図であり、第5図は、第1の実施の形態に係るコンパクトカメラを示す説明図であり、第6図は、第1の実施の形態に係る他の例の遮光シール1を示す半断面図であり、第7図は、第2の実施の形態に係る遮光シール1を示す半断面図であり、第8図は、第2の実施の形態に係る実施例2の遮光シール1を示す半断面図であり、第9図、第2の実施の形態に係る他の例の遮光シール1を示す半断面図であり、第10図は、第2の実施の形態に係る他の例の遮光シール1を示す半断面図であり、第11図は、従来技術の遮光シール1を示す半断面図であり、第12図は、従来技術の遮光シール1の偏心状態を示す説明図であり、第13図は、磁石の構成の一態様であって、先端を接曲形成したものを示す図であり、第14図は、単一の磁石の構成の一態様を示す図であり、第15図は、複数の磁石の構成の一態様を示す図であり、第16図は、複数の磁石の間に磁性材を挟持した構成を示す図であり、第17図は、複数の磁石により突出部を形成した構成を示す図であり、第18図は、複数の磁石により突出部を形成した構成を示す図であり、第19図は、複数の磁石により突出部を形成した構成を示す図であり、第20図は、複数の磁石により多孔質材を挟持して構成した磁石を示す図であり、第21図は、複数の磁石により多孔質材を挟持して構成した磁石を示す図であり、第22図は、複数の磁石の中央に多孔質材を固定して構成した磁石を示す図であり、第23図は、複数の磁石の中央に多孔質材を固定して構成した磁石を示す図であり、第24図は、ポールピースの先端部を接曲形成した実施の形態を示す図であり、第25図は、ポールピースの先端部を接曲形成し、さらに先端部を切り欠いた状態の実施の形態を示す図であり、第26図は、磁性流体が非磁性材に当接している状態を示す図であり、第27図は、磁性流体が磁性材に当接している状態を示す図であり、第28図は、遮光シールが鏡筒の先端部リング部材にあらかじめ固定されている場合を示す図であり、第29図は、遮光シールが鏡筒の先端部のリング部材にあらかじめ固定されている場合を示す図であり、第30図は、遮光シールが鏡筒の後端部のリング部材にあらかじめ固定されている場合を示す図であり、第31図は、遮光シールが鏡筒の後端部リング部材にあらかじめ固定されている場合を示す図であり、第32図は、遮光シールが鏡筒に対して浮遊状態で取り付けられている場合を示す図であり、第33図は、遮光シールが鏡筒に対して浮遊状態で取り付けられている場合を示す図であり、第34図は、遮光シールに遮蔽部材が取り付けられている場合を示す図であり、第35図は、遮光シールに遮蔽部材が取り付けられている場合を示す図であり、第36図は、一般的な、磁性流体を利用した遮光構造を示す図であり、第37図は、磁石の複数部材の双方側に磁性流体を設けた場合を示す図であり、第38図は、磁石全体を被覆するように磁性流体を設けた場合を示す図であり、第39図は、内方側鏡筒の遮光シール対応部位に微細な複数の溝を刻設した状態を示す図である。

Claims (1)

  1. 所定間隔を置いて互いに相対して軸方向に往復動しうるように同心的に配置される複数の鏡筒間に設けられ、これらの複数の鏡筒の周面間に形成される空隙からの光の侵入を防止しうる遮光構造であって、
    上記複数の鏡筒うちの互いに隣接する2つの鏡筒のいずれか一方に、軸方向に並べて配設された一対の磁石により構成された磁力発生手段と、この磁力発生手段に磁気的に保持され、他方の鏡筒の周面に当接する磁性流体を備えた遮光構造において、
    上記磁力発生手段は、上記磁性流体を上記一対の磁石の境目付近を中心として一箇所に集中的に保持すべく、上記一対の磁石の磁極の配置が互い違いとなるように配設されるとともに、
    上記磁力発生手段には、上記一対の磁石の境目に多孔質材が配設されていることを特徴とする遮光構造。
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