JP4368688B2 - 感熱記録材料 - Google Patents

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Description

本発明は、感熱記録材料に関し、特に通常のプリンターはもとより、搬送力の弱いプリンターにおいても印字不良をおこさず、印字可能で、高感度で、耐薬品性、画像残存率に優れ、耐熱保存性に優れた感熱記録材料に関する。
近年、情報の多様化やニーズの拡大に伴い、情報記録分野に於いて各種の記録材料が研究・開発され実用化されている。なかでも感熱記録材料は、(1)加熱プロセスのみによる簡易な画像の記録が可能なこと(2)必要な装置のメカニズムが簡単でコンパクト化が容易になり記録材料が取扱い易く安価であることなどの利点を有するので情報処理分野(卓上計算機、コンピュータ等のアウトプット)、医療計測用レコーダー分野、低、高速ファクシミリ分野、自動券売機分野(乗車券、入場券等)、感熱複写機分野、POSシステムのラベル分野等、多岐にわたり用いられている。
感熱記録材料は、これらの利用分野の中でもPOSシステムのラベル分野、特に弁当や惣菜といった画像の信頼性を重視する分野で、急速に使われるようになっており、包装等に使用される有機高分子材料に含有されている可塑剤や油脂類に対して高い保存安定性を要求する用途に使われている。またレシート・領収書などの数年間の保存安定性を要求する用途にも使われ、感熱記録材料への要求品質が年々高まっているのが現状である。そのために、染料・顕色剤・保存安定剤等の助剤の開発がなされているが、発色感度と画像の保存安定性をバランス良く十分に満足できる感熱記録材料は未だ見出されていない。
一般に感熱記録材料は、電子供与性染料前駆体(ロイコ染料)と電子受容性の顕色剤を用いており、外観がよい、感触がよい、発色濃度が高い等の優れた特性を有している。しかし、従来の感熱記録材料は、その記録画像部が、ポリ塩化ビニルなどのプラスチック等と接触するし、プラスチック中に含有される可塑剤や添加剤などにより消色したり、あるいは食品や化粧品等に含有される薬品と接触すると、容易に記録画像部が消色または地肌部が発色するなど、記録材料としての信頼性(保存性)が劣るという欠点を有していた。
そこで、従来では、感熱記録材料の画像部の保存安定性を向上させるために、ロイコ染料を発色させる顕色剤の開発が盛んに行なわれており、各種タイプの化合物が提案されている。そうした提案の中の一つとして尿素基を有する化合物を利用する方法が近年提案されている。
例えば、ジフェニル尿素化合物が挙げられており、これらの化合物はフェノール系顕色剤に比べると画像保存性に優れる性能を持つことは知られているが、可塑剤、油との接触によって発色画像部の濃度が低下する傾向があり、充分な画像信頼性を有しているとは言いがたい。更にこれらの系は、発色画像濃度が低いという欠点も有しており、実用的なレベルには達していない(例えば、特許文献1、2参照)。
また、尿素基とウレタン基を有する化合物として、ウレアウレタン化合物が挙げられている(例えば、特許文献3、4参照)。この化合物も前記の化合物と同様に、フェノール系顕色剤に比べて画像保存性に優れる性能を持つが、可塑剤、油との接触に対する画像部の保存性が不充分であると同時に、画像発色濃度も著しく低く、実用的であるとは言いがたい。
一方、尿素基と他の顕色能基を分子内に含有する化合物も提案されており、尿素基とサリチル酸残基を分子内に2つ有する化合物、尿素基と安息香酸残基を分子内に2つ有する化合物、尿素基とヒドロキシフェニル残基を分子内に2つ有する化合物が挙げられている(例えば、特許文献5、6、7参照)。
これらの化合物は、尿素基以外の顕色能基が分子内に導入されたことによって発色濃度は向上する傾向にあるが、発色画像部の信頼性が不充分であり、可塑剤、油との接触によって画像濃度が低下するので実用的であるとは言いがたい。また、サリチル酸残基は酸性度が強く、分子内に有する化合物は、50℃/80%以上の環境において、水に溶解し染料と反応して、地肌カブリが生じるという欠点がある。
また、ジイソシアネート化合物とジアミン化合物から誘導されるポリ尿素化合物が挙げられている(例えば、特許文献8参照)。これらの化合物は、分子量の大きなポリマーとなっているために発色特性が低く実用的でない。
更に、尿素基を有する化合物の類似化合物として、−SO−NHCONH−基を有する化合物、−SO−NHCONHCO−NH−基を有する化合物などが挙げられている(例えば、特許文献9、10参照)。これらの化合物についても発色濃度の向上が図られているが、何れも画像部の保存性が不充分であったり、地肌部のかぶりが大きくなっており、実用的ではない。
一方、分子量を大きくするという発想のもとで各種タイプの高分子(オリゴマー)型顕色剤が提案されている。その代表例としては、4−ヒドロキシ安息香酸と多価アルコールの縮合反応生成物を挙げることができる(例えば、特許文献11、12参照)。しかしながら、これらのオリゴマー系顕色剤は、画像部の保存特性、地肌部の保存特性とも充分ではなく、発色特性(発色濃度・発色感度)も低く、実用的ではない。
このうち、特に可塑剤や油脂類に対して高い保存安定性を示す顕色剤として、分子量の高いものが開発されてきている。例えば、特許文献13にはジフェニルスルホン酸誘導体の高分子型顕色剤が記載されている(特許文献13参照)。また(ポリ)4−ヒドロキシ安息香酸誘導体も記載されている(例えば、特許文献11参照)。しかしながら、これらの高分子タイプのものは発色特性や、高温での地肌発色(耐熱性)が不充分であり、まだまだ課題が残されているのが現状である。
特開平8−2110号公報 特開平8−2111号公報 特開2000−143611号公報 WO00/14058号公報 特開平8−244355号公報 特開平8−197851号公報 特開平8−2109号公報 特開平11−115314号公報 特開平05−169836号公報 特開平11−263769号公報 WO99/51444号公報 特開2001−30626号公報 特開平08−333329号公報
上述したように、従来の技術には、可塑剤、油との接触による発色画像部の濃度の低下、画像信頼性、発色画像濃度、保存性の不足、地肌カブリが発生等の多くの問題がある。
本発明は、上述した実情を考慮してなされたものであって、感熱記録材料において画像残存率、耐熱保存性に優れ、オリゴマータイプの高信頼性顕色剤の欠点である低トルクのプリンター印字適性(スティッキング)を克服した耐薬品性、耐熱性のある、高感度の感熱記録材料を提供することを目的とする。
本発明によれば、以下に示す感熱記録材料が提供される。
〔1〕 ロイコ染料及び該ロイコ染料を加熱時発色せしめる顕色剤を成分とする感熱記録層を支持体上に設けた感熱記録材料において、該感熱記録層が下記一般式(I)で表わされる3価以上の多価イソシアネート化合物と下記式(II)で表わされる芳香族アミンとの反応によって得られるオリゴマー組成物のルイス塩基塩を含有した感熱記録層形成液を支持体上に塗布し、乾燥することにより形成され、前記ルイス塩基塩を構成するルイス塩基がアミノ化合物であることを特徴とする感熱記録材料。
Figure 0004368688
Figure 0004368688
(式中Xは3価以上の基、aは3以上の整数を示す。b、cは0〜5の整数であり、b+c=1〜5の整数である関係を満足する組み合わせである。Zは水素原子、アルキル基、アリル基、又はアリール基を示し、アリール基の場合は縮合環の構造を形成している場合も含む。dは1〜5の整数であり、b+c+d=1〜5(但し、b+c=1〜5)の整数である関係を満足する組み合わせである)。
〔2〕 前記一般式(I)におけるXが下記式(III)又は(IV)で表わされる3価の構造であることを特徴とする前記〔1〕に記載の感熱記録材料。
Figure 0004368688
Figure 0004368688
(式中Yは、2価の基を示す。)
〔3〕 前記一般式(II)で表わされる化合物が下記式(V)で表わされるアミノサリチル酸誘導体であることを特徴とする前記〔1〕に記載の感熱記録材料。
Figure 0004368688
〔4〕 前記ルイス塩基の沸点が150℃以下であることを特徴とする前記〔1〕に記載の感熱記録材料。
〔5〕 前記ルイス塩基がアンモニアであることを特徴とする前記〔1〕〜〔4〕のいずれかに記載の感熱記録材料。
〔6〕 前記感熱発色層形成液中に2,4’−ビスヒドロキシジフェニルスルホン又は4−ヒドロキシ−4’−アリルオキシジフェニルスルホンの少なくとも1種類を含有させることを特徴とする前記〔1〕〜〔5〕のいずれかに記載の感熱記録材料。
〔7〕 前記支持体と前記感熱記録層との間に、少なくとも中空粒子を含むアンダーコート層を設けことを特徴とする前記〔1〕〜〔6〕のいずれかに記載の感熱記録材料。
本発明によれば、一般式(I)又は(III)又は(IV)で表わされる3価以上の多価イソシアネート化合物と一般式(II)又は(V)で表わされる芳香族アミンとの反応によって得られるオリゴマー組成物のルイス塩基塩にする事でスティッキングを改善することが可能となる。
また、ルイス塩基の沸点が150℃以下であることにより、感熱発色液の乾燥工程やキュア工程)にルイス塩基が元のカルボキシル基に戻っているので発色性が阻害されず耐薬品性、耐熱性、感度に優れた感熱記録材料を得ることが可能となる。
さらに、揮発性のあるアンモニウムを使用すると、分子量が小さい為に添加量が少なくてすみ、かつ感熱発色層形成液を塗布乾燥する際に、アンモニウムが離脱しているので発色性がほとんど阻害されなくて済むことが可能となる。
本発明において、高分子量の顕色剤である一般式(I)又は(III)又は(IV)で表わされる3価以上の多価イソシアネート化合物と一般式(II)又は(V)で表わされる芳香族アミンとの反応によって得られるオリゴマー組成物は、長期での耐薬品性に優れる品質を有するがオリゴマーであるが為に、印字時の加熱による溶融粘度が高くまた粘着性が大きいためその溶融物がサーマルヘッドに貼付き(スティッキング)、印字画像が縮む、白ぬけが生じるなどの印字不良の発生原因となる。従来の搬送力の強い(高トルクプリンター)ではそれほど印字への影響はみられなかったが、ハンディータイプの小型で搬送力が弱いプリンターでは貼付に逆らって搬送するトルク力がないため、搬送不良する事が問題となっている。
これらを改善する為に鋭意検討したところ、一般式(I)又は(III)又は(IV)で表わされる3価以上の多価イソシアネート化合物と一般式(II)又は(V)で表わされる芳香族アミンとの反応によって得られるオリゴマー組成物のルイス塩基塩を用いる事でスティッキングが改善する事が判明した。
その原因については定かではないが、一般式(I)又は(III)又は(IV)で表わされる3価以上の多価イソシアネート化合物と一般式(II)又は(V)で表わされる芳香族アミンとの反応によって得られるオリゴマー組成物のカルボシル基とルイス塩基が塩構造を示す事で水溶化し、感熱発色層形成液中でかたより無く分布する事ができそれを乾燥する事でオリゴマー化合物が均一に分布した感熱記録層が形成される。したがって、溶融時の粘着性が他の低粘着性の染料・顕色剤の素材を均一に混ざることでその粘着性が低減される為ではないかと考えられる。
これに対し、通常のオリゴマータイプでカルボキシル基を有していないフェノールタイプの顕色剤はスティッキングに対する効果は見られない。
特に上記効果を引き出す為には、予め一般式(I)又は(III)又は(IV)で表わされる3価以上の多価イソシアネート化合物と一般式(II)又は(V)で表わされる芳香族アミンとの反応によって得られるオリゴマー組成物のルイス塩基塩を作成するのではなく、一般式(I)又は(III)又は(IV)で表わされる3価以上の多価イソシアネート化合物と一般式(II)又は(V)で表わされる芳香族アミンとの反応によって得られるオリゴマー組成物にルイス塩基を加えた水溶液を、他の感熱発色層材料の分散液と混合させ感熱発色層形成液を調合するか、或いはオリゴマー組成物を含んだ感熱記録層形成液にルイス塩基を加え調合した液を塗布乾燥することにより感熱発色層を形成する事が望ましい。
ルイス塩基の添加量は等モル当量付近が好ましく、等モル量を100とした場合30以上110以下が好ましい。110以上だと塩基の影響により感熱発色層の地肌発色が発生する。30未満だとマッチングの効果が実用レベルでなくなる。
又ルイス塩基はそれ以外の塩基とは異なり、カルボルシル基のプロトンを離脱させてしまわないので染料との発色能力の低下が小さいのが特徴である(NaOH等の塩基を使用すると発色能が低下し、実用レベルでなくなる)。しかしながら、ルイス塩基が発色性の阻害をする事は事実であり、プリンターでの印字時又は印字前(詳細には、感熱発色液の乾燥工程やキュア工程)にルイス塩基が脱離し元のカルボキシル基に戻っていることが望ましい。これらを実現させる為には、沸点に注目し検討した結果、沸点が150℃以下である必要がある事が判明した。
特に揮発性のあるアンモニウムを使用すると、分子量が小さい為に添加量が少なくてすみ、かつ感熱発色層形成液を塗布乾燥する際に、アンモニウムが離脱しているので発色性がほとんど阻害されなくて済む特徴がある。
本願に使用されるルイス塩基とは、酸塩基反応により、プロトン脱離が行なわれない塩基であり、主にアミノ化合物があげられる。
本発明におけるアミノ化合物としては、アンモニア、モノアミン、ジアミン、ピペリジン、アミノ基を含有するベンゼン化合物があげられるが、前記したように水溶性塩基で沸点が150℃以下のものが望ましく、アンモニア、エタノールアミンが好ましい例として挙げられるが、これらに限定されない。

また本発明において使用される一般式(I)又は(III)又は(IV)で表わされる3価以上の多価イソシアネート化合物と一般式(II)又は(V)で表わされる芳香族アミンとの反応によって得られるオリゴマー組成物は、ロイコ染料1重量部に対して、2〜6重量部であることが好ましい。2重量部以下では発色性が不十分になり、6重量部以上では発色に関与しない成分が多くなり、発色を妨げ、感度が低下すると考えられる。また発色に関与しない成分を過剰に添加することは工業的に望ましくない。
本発明において添加できる顕色剤は以下のようなものが挙げられる。このような顕色剤としては、この種の感熱材料に適用されているものが任意に適用さるが、耐薬品性・高感度及び耐熱性を両立させる為には、2,4’−ビスヒドロキシジフェニルスルホン、4−アリルオキシ−4’−ヒドロキシジフェニルスルホンが最も有用である。
それ以外の具体例としては、例えば、以下に示すようなものが挙げられる。
4,4’−イソプロピリデンビスフェノール、4,4’−イソプロピリデンビス(o−メチルフェノール)、4,4’−セカンダリーブチリデンビスフェノール4,4’−イソプロピリデンビス(2−ターシャリーブチルフェノール)、4,4’−メチレンビス(オキシエチレンチオ)ジフェノール、p−ニトロ安息香酸亜鉛、1,3,5−トリス(4−ターシャリーブチル−3−ヒドロキシ−2,6−ジメチルベンジル)イソシアヌル酸、2,2−(3,4’−ジヒドロキシジフェニル)プロパン、ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)スルフィド、4−{β−(p−メトキシフェノキシ)エトキシ}サリチル酸、1,7−ビス(4−ヒドロキシフェニルチオ)−3,5−ジオキサヘプタン、1,5−ビス(4−ヒドロキシフェニルチオ)−5−オキサペンタン、フタル酸モノベンジルエステルモノカルシウム塩、4,4’−シクロヘキシリデンジフェノール、4,4’−イソプロピリデンビス(2−クロロフェノール)、2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−ターシャリーブチルフェノール)、4,4’−ブチリデンビス(6−ターシャリーブチル−2−メチル)フェノール、1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−ターシャリ−ブチルフェニル)ブタン、1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−シクロヘキシルフェニル)ブタン、4,4’−チオビス(6−ターシャリーブチル−2−メチル)フェノール、4,4’−ジフェノールスルホン、4−イソプロポキシ−4’−ヒドロキシジフェニルスルホン、4−ベンジロキシ−4’−ヒドロキシジフェニルスルホン、4,4’−ジフェノールスルホキシド、p−ヒドロキシ安息香酸イソプロピル、P−ヒドロキシ安息香酸ベンジル、プロトカテキユ酸ベンジル、没食子酸ステアリル、没食子酸ラウリル、没食子酸オクチル、1,3−ビス(4−ヒドロキシフェニルチオ)−プロパン、N,N’−ジフェニルチオ尿素、N,N’−ジ(m−クロロフェニル)チオ尿素、サリチルアニリド、ビス−(4−ヒドロキシフェニル)酢酸メチルエステル、ビス−(4−ヒドロキシフェニル)酢酸ベンジルエステル、1,3−ビス(4−ヒドロキシクミル)ベンゼン、1,4−ビス(4−ヒドロキシクミル)ベンゼン、2,2’−ジアリル−4,4’−ジフェノールスルホン、3,4−ジヒドロキシフェニル−4’−メチルジフェニルスルホン、1−アセチルオキシ−2−ナフトエ酸亜鉛、2−アセチルオキシ−1−ナフトエ酸亜鉛、2−アセチルオキシ−3−ナフトエ酸亜鉛、α,α−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−α−メチルトルエン、チオシアン酸亜鉛のアンチピリン錯体、テトラブロモビスフェノールA、テトラブロモビスフェノールS、4,4’−チオビス(2−メチルフェノール)、4,4’−チオビス(2−クロロフェノール)、スルホニルアミノカルボニルアミド基を有する化合物等である。
これらの顕色剤は耐薬品性を低下させない範囲での添加が好ましく、該感熱発色層中の前記オリゴマー組成物と2,4’−ビスヒドロキシジフェニルスルホン又は4−アリルオキシ−4’−ヒドロキシジフェニルスルホンとの重量比が、2:8〜5:5の間であることが望ましい。
本発明の感熱発色層において使用されるロイコ染料は単独又は2種以上混合して適用される。このロイコ染料としては、この種の感熱材料として適用されているものが任意に適用されるが、耐薬品性・高感度及び耐熱性を両立させる為には3−ジブチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジ(n−ペンチル)アミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−(N−エチル−N−p−トルイジノ)−6−メチル−7−アニリノフルオランが最も有用である。
それ以外の具体例としては、例えば、以下に示すようなものが挙げられる。
トリフェニルメタン系、フルオラン系、フエノチアジン系、オーラミン系、スピロピラン系、インドリノフタリド系等の染料のロイコ化合物が好ましく用いられる。このようなロイコ染料の具体例としては、例えば、以下に示すようなものが挙げられる。
3−ビス(p−ジメチルアミノフェニル)−フタリド、
3,3−ビス(p−ジメチルアミノフェニル)−6−ジメチルアミノフタリド(別名クリスタルバイオレットラクトン)、
3,3−ビス(p−ジメチルアミノフェニル)−6−ジエチルアミノフタリド、
3,3−ビス(p−ジメチルアミノフェニル)−6−クロルフタリド、
3,3−ビス(p−ジブチルアミノフェニル)フタリド、
3−シクロヘキシルアミノ−6−クロルフルオラン、
3−ジメチルアミノ−5,7−ジメチルフルオラン、
3−N−メチル−N−イソブチル−6−メチル−7−アニリノフルオラン、
3−N−エチル−N−イソアミル−6−メチル−7−アニリノフルオラン、
3−ジエチルアミノ−7−クロロフルオラン、
3−ジエチルアミノ−7−メチルフルオラン、
3−ジエチルアミノ−7,8−ベンズフルオラン、
3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−クロルフルオラン、
3−(N−p−トリル−N−エチルアミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン、
3−ピロリジノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、
2−{N−(3’−トリフルオルメチルフェニル)アミノ}−6−ジエチルアミノフルオラン、
2−{3,6−ビス(ジエチルアミノ)−9−(o−クロルアニリノ)キサンチル安息香酸ラクタム}、
3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−(m−トリクロロメチルアニリノ)フルオラン、
3−ジエチルアミノ−7−(o−クロルアニリノ)フルオラン、
3−ジブチルアミノ−7−(o−クロルアニリノ)フルオラン、
3−N−メチル−N−アミルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、
3−N−メチル−N−シクロヘキシルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、
3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、
3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−(2’,4’−ジメチルアニリノ)フルオラン、
3−(N,N−ジエチルアミノ)−5−メチル−7−(N,N−ジベンジルアミノ)フルオラン、
ベンゾイルロイコメチレンブルー、
6’−クロロ−8’−メトキシ−ベンゾインドリノ−スピロピラン、
6’−ブロモ−3’−メトキシ−ベンゾインドリノ−スピロピラン、
3−(2’−ヒドロキシ−4’−ジメチルアミノフェニル)−3−(2’−メトキシ−5’−クロルフェニル)フタリド、
3−(2’−ヒドロキシ−4’−ジメチルアミノフェニル)−3−(2’−メトキシ−5’−ニトロフェニル)フタリド、
3−(2’−ヒドロキシ−4’−ジエチルアミノフェニル)−3−(2’−メトキシ−5’−メチルフェニル)フタリド、
3−(2’−メトキシ−4’−ジメチルアミノフェニル)−3−(2’−ヒドロキシ−4’−クロル−5’−メチルフェニル)フタリド、
3−モルホリノ−7−(N−プロピル−トリフルオロメチルアニリノ)フルオラン、
3−ピロリジノ−7−トリフルオロメチルアニリノフルオラン、
3−ジエチルアミノ−5−クロロ−7−(N−ベンジル−トリフルオロメチルアニリノ)フルオラン、
3−ピロリジノ−7−(ジ−p−クロルフェニル)メチルアミノフルオラン、
3−ジエチルアミノ−5−クロル−7−(α−フェニルエチルアミノ)フルオラン、
3−ジエチルアミノ−7−(o−メトキシカルボニルフェニルアミノ)フルオラン、
3−ジエチルアミノ−5−メチル−7−(α−フェニルエチルアミノ)フルオラン、
3−ジエチルアミノ−7−ピペリジノフルオラン、
2−クロロ−3−(N−メチルトルイジノ)−7−(p−n−ブチルアニリノ)フルオラン、
3−(N−メチル−N−イソプロピルアミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン、
3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−(3−メチルアニリノ)フルオラン、
3,6−ビス(ジメチルアミノ)フルオレンスピロ(9,3’)−6’−ジメチルアミノフタリド、
3−(N−ベンジル−N−シクロヘキシルアミノ)−5,6−ベンゾ−7−α−ナフチルアミノ−4’−ブロモフルオラン、
3−ジエチルアミノ−6−クロル−7−アニリノフルオラン、
3−N−エチル−N−(2−エトキシプロピル)アミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、
3−N−エチル−N−テトラヒドロフルフリルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、
3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−メシチジノ−4’,5’−ベンゾフルオラン、
3−(p−ジメチルアミノフェニル)−3−{1,1−ビス(p−ジメチルアミノフェニル)エチレン−2−イル}フタリド、
3−(p−ジメチルアミノフェニル)−3−{1,1−ビス(p−ジメチルアミノフェニル)エチレン−2−イル}−6−ジメチルアミノフタリド、
3−(p−ジメチルアミノフェニル)−3−(1−p−ジメチルアミノフェニル−1−フェニルエチレン−2−イル)フタリド、
3−(p−ジメチルアミノフェニル)−3−(1−p−ジメチルアミノフェニル−1−p−クロロフェニルエチレン−2−イル)−6−ジメチルアミノフタリド、
3−(4’−ジメチルアミノ−2’−メトキシ)−3−(1’’−p−ジメチルアミノフェニル−1’’−p−クロロフェニル−1’’,3’’−ブタジエン−4’’−イル)ベンゾフタリド、
3−(4’−ジメチルアミノ−2’−ベンジルオキシ)−3−(1’’−p−ジメチルアミノフェニル−1’’−フェニル−1’’,3’’−ブタジエン−4’’−イル)ベンゾフタリド、
3−ジメチルアミノ−6−ジメチルアミノ−フルオレン−9−スピロ−3’(6’−ジメチルアミノ)フタリド、
3,3−ビス{2−(p−ジメチルアミノフェニル)−2−(p−メトキシフェニル)エテニル}−4,5,6,7−テトラクロロフタリド、
3−ビス{1,1−ビス(4−ピロリジノフェニル)エチレン−2−イル}−5,6−ジクロロ−4,7−ジブロモフタリド、
ビス(p−ジメチルアミノスチリル)−1−ナフタレンスルホニルメタン、
ビス(p−ジメチルアミノスチリル)−1−p−トリルスルホニルメタン等である。
本発明において使用される平均粒子径0.30μm以下のロイコ染料は、ロイコ染料に対して、界面活性剤を重量部で5〜20%含有していることが好ましい。界面活性剤が5%未満ではロイコ染料の分散が不十分になり、微分散物の凝集が起り、分散が進まなくなり、染料の粒径が十分に小さくならいと考えられる。また20%以上では分散に関与しない余剰の界面活性剤が感熱記録材料の発色性及び保存性を妨げると考えられる。
本発明に使用される平均粒子径が0.30μm以下のロイコ染料以下にする場合の界面活性剤は例えば以下のものが挙げられる。
ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル、ポリオキシエチレン2−エチルヘキシルエーテル、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル、ポリオキシエチレントリデシルエーテル、ポリオキシエチレンひまし油エーテル、ポリオキシエチレンセチルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルルエーテル、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンオレエート、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ソルビタンラウリレート、ソルビタンステアレート、ソルビタンオレエート、ソルビタントリオレエート、ポリオキシエチレンソルビタンラウレート、ポリオキシエチレンソルビタンステアレート、ポリオキシエチレンソルビタンオレエート、ポリオキシエチレンソルビタントリオレエート、ポリオキシエチレンポリスチレンフェニルエーテル、ポリエレングリコール、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンエーテル、ポリビニルアルコ−ル、殿粉及びその誘導体、ヒドロキシメチルセルロ−ス、ヒドロキシエチルセルロ−ス、カルボキシメチルセルロ−ス、メチルセルロ−ス、エチルセルロ−ス等のセルロ−ス誘導体、ポリアクリル酸ソ−ダ、ポリビニルピロリドン、アクリルアミド/アクリル酸エステル共重合体、アクリルアミド/アクリル酸エステル/メタクリル酸三元共重合体、スチレン/無水マレイン酸共重合体アルカリ塩、イソブチレン/無水マレイン酸共重合体アルカリ塩、ポリアクリルアミド、アルギン酸ソ−ダ、ゼラチン、カゼイン等の水溶性高分子の他、ポリ酢酸ビニル、ポリウレタン、ポリアクリル酸、ポリアクリル酸エステル、塩化ビニル/酢酸ビニル共重合体、ポリブチルメタクリレ−ト、エチレン/酢酸ビニル共重合体等のエマルジョンやスチレン/ブタジエン共重合体、スチレン/ブタジエン/アクリル系共重合体等のラテックス等であり、アニオン系界面活性剤としてはドデシルベンゼンスルホン酸塩、モノアルキルサキシネートスルホン酸塩、ジアルキルサクシネートスルホン酸塩、オクチルフェノキシエトキシスルホン酸塩、ナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物のナトリュウム塩、ポリオキシエチレンアリルエーテル硫酸エステルナトリウム塩、ラウリン酸カリウム塩、オレイン酸ナトリウム塩、ひまし油ナトリウム石鹸、オクチルサルフェート金属塩、ラウリルサルフェート金属塩、α−オレフィンスルホンサン塩、ラウリン酸アミドスルホネート金属塩、オレイン酸アミドスルホネート金属塩とうである。通常ポリビニルアルコール等を分散剤としてロイコ染料の微粒子化・分散した場合、粒径を小さくするほど分散液の着色濃度は高くなる。
さらに顕色剤と混合すると、着色がさらに激しくなり、作成した感熱記録紙は地肌濃度が高くなる。この原因は微粒子化の際、強いシェアーが働きポリビニルアルコールの未鹸化部分が変化し、酢酸ができるため分散液のPHが低下し一部発色したり、染料粒子の一部が非結晶化し発色し易くなるものと推定される。また、分散剤としてノニオン系界面活性剤を主成分として分散した場合にはPHの低下が少なく、染料の非結晶化を防止することができるものと推定される。
本発明のロイコ染料の平均粒径を0.30μm以下にする分散方法としてはボールミル、アトライター、サンドミル、高圧ジェットミル等を用いる事ができるが、メディアを用いた分散方式が好ましく、用いるメディアは直径が0.5mm以下のジルコニアメディアを用いる事により、ロイコ染料の微粒子化は達成される。また、ジルコニアメディア径を0.5mm〜1.0mmを用いて粗粉砕し、ついで0.5mm以下の径のメディアを用いて分散すると目的が達成される。
本発明の平均粒子径成分の測定方法は、例えばレーザー解析・散乱法によるもの(マイクロトラックHRA9320−X100型、堀場製作所製LA920型、レーゼンテックFBRM装置)や遠心沈降方式、コールターカウンター、電子顕微鏡等、通常用いられている測定機により測定する事ができる。また染料や顕色剤と共に感度向上剤を併用させることで高感度化する事も可能である。
感度向上剤の具体例としては以下に示すものが挙げられる。
ステアリン酸、ベヘン酸等の脂肪酸類、ステアリン酸アミド、パルチミン酸アミド等の脂肪酸アミド類、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸アルミニウム、ステアリン酸カルシウム、パルチミン酸亜鉛、ベヘン酸亜鉛等の脂肪酸金属塩類、p−ベンジルビフェニル、ターフェニル、トリフェニルメタン、p−ベンジルオキシ安息香酸ベンジル、β−ベンジルオキシナフタレン、β−ナフトエ酸フェニル、1−ヒドロキシ−2−ナフト酸フェニル、1−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸メチル、ジフェニルカーボネート、グレヤコールカーボネート、テレフタル酸ジベンシル、テレフタル酸ジメチル、1,4−ジメトキシナフタレン、1,4−ジエトキシナフタレン、1,4−ジベンジロキシナフタレン、1,2−ジフェノキシエタン、1,2−ビス(3−メチルフェノキシ)エタン、1,2−ビス(4−メチルフェノキシ)エタン、1,4−ジフェノキシ−2−ブテン、1,2−ビス(4−メトキシフェニルチオ)エタン、ジベンゾイルメタン、1,4−ジフェニルチオブタン、1,4−ジフェニルチオ−2−ブテン、1,3−ビス(2−ビニルオキシエトキシ)ベンゼン、1,4−ビス(2−ビニルオキシエトキシ)ベンゼン、p−(2−ビニルオキシエトキシ)ビフェル、p−アリールオキシプフェニル、p−プロパギルオキシビフェニル、ジベンゾイルオキシメタン、ジベンゾイルオキシプロパン、ジベンジルジスルフィド、1,1−ジフェニルエタノール、1,1−ジフェニルプロパノール、p−ベンジルオキシベンジルアルコール、1,3−フェノキシ−2−プロパノール、N−オクタデシルカルバモイル−p−メトキシカルボニルベンゼン、N−オクタデシルカルバモイルベンゼン、1,2−ビス(4−メトキシフェノキシ)プロパン、1,5−ビス(4−メトキシフェノキシ)−3−オキサペンタン、シュウ酸ジベンジル、シュウ酸ビス(4−メチルベンジル)、シュウ酸ビス(4−クロロベンジル)、4−アセチルビフェニル等。これらの増感剤は耐熱性・耐薬品性を低下させない範囲での添加が好ましい。
また本発明においては、先に触れたように発色層の感度を上げる為に、中空粒子を主成分とするアンダーコート層を設けることも可能である。中空粒子としては、例えば熱可塑性樹脂を殻として中空率30%以上で重量平均粒子径0.5〜10μmのものが利用可能である。そこでいう中空率とは中空粒子の外径と内径の比であり、(中空粒子の内径/中空粒子の外径)×100%で表される。アンダーコート層は乾燥時の重量が2〜10g/m、好ましくは2.5〜7g/mの範囲で設ける。
本発明の感熱記録材料を製造するために、上記材料を支持体上に結合支持させる場合、慣用の種々の結合剤を適宜用いることができ、その具体例としては、例えば、以下のものが挙げられる。
ポリビニルアルコ−ル、殿粉及びその誘導体、ヒドロキシメチルセルロ−ス、ヒドロキシエチルセルロ−ス、カルボキシメチルセルロ−ス、メチルセルロ−ス、エチルセルロ−ス等のセルロ−ス誘導体、ポリアクリル酸ソ−ダ、ポリビニルピロリドン、アクリルアミド/アクリル酸エステル共重合体、アクリルアミド/アクリル酸エステル/メタクリル酸三元共重合体、スチレン/無水マレイン酸共重合体アルカリ塩、イソブチレン/無水マレイン酸共重合体アルカリ塩、ポリアクリルアミド、アルギン酸ソ−ダ、ゼラチン、カゼイン等の水溶性高分子の他、ポリ酢酸ビニル、ポリウレタン、ポリアクリル酸、ポリアクリル酸エステル、塩化ビニル/酢酸ビニル共重合体、ポリブチルメタクリレ−ト、エチレン/酢酸ビニル共重合体等のエマルジョンやスチレン/ブタジエン共重合体、スチレン/ブタジエン/アクリル系共重合体等のラテックス等。またフィラー材料としてケイソウ土、タルク、カオリン、焼成カオリン、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化けい素、水酸化アルミニウム等を用いる事ができ、また架橋材料も使用する事ができる。
本発明における支持体として紙、合成紙、ラミネート紙等、再生紙のいずれも用いることができる。また支持体と感熱記録層を順次塗工した上に更にオーバーコート層設けてもよい。オーバーコート層を形成する材料は、前記した感熱記録層に使用した結合剤、フィラー、架橋剤等が使用できる。
本発明の感熱記録材料の記録方法は、使用目的によって熱ペン、サーマルヘッド、レーザー加熱等であり、特に限定されない。
次に、本発明を実施例により更に詳細に説明する。なお、以下に示す部及び%はいずれも重量基準である。
感熱発色層形成分散液の調整
下記組成の〔A液〕をサンドグラインダーで分散し、表1に示す物性の染料分散液を得た。平均粒径は(株)堀場製作所製LA−700を用いて測定した。
〔A液〕
6’−[エチル(4−メチルフェニル)アミノ]−3’−メチル−2’−(フェニルアミノ)−スピロ[イソベンゾフラン−(3H)9’−(9H)キサンテン]−3−オン, 20部
ポリビニルアルコールの10%水溶液 20部
水 60部
下記組成の〔B液〕〜〔C液〕の各液をサンドグラインダーを用いて、平均粒径が1.0μm程度となるように調製した。
〔B液〕
表1記載の顕色剤1 20部
表1記載のルイス塩基 20×9/2700×(ルイス塩基の分子量)部
ポリビニルアルコールの10%水溶液 20部
非晶質シリカ 10部
水 50部−20×9/2700×(ルイス塩基の分子量)部
〔C液〕
表−1記載の顕色剤2 20部
ポリビニルアルコールの10%水溶液 20部
水 60部
(2)感熱発色塗工液の調整
表1記載の〔A液〕10部、〔B液〕30部、表1記載の〔C液〕3部とコロイダルシリカ(固形分;20%)10部、スチレンブタジエンラテックス(固形分;50%)20部、ステアリン酸アミド分散液(固形分;20%)15部、ジオクチルスルホコハク酸水溶液(固形分;5%)1部からなる組成物を混合して感熱発色層塗工液を調整した。
(3)アンダーコート層形成液の調整
(3)−1
焼成カオリン :20部
スチレン/ブタジエン共重合ラテックス(固形分濃度47.5%) :20部
水 :60部
(3)−2
中空樹脂粒子(中空率90%、平均粒径3.5μm、固形分40%) :25部
スチレン/ブタジエン共重合ラテックス(固形分濃度47.5%) :15部
水 :60部
上記混合物を撹拌分散して、アンダーコート層形成液を調整した。
実施例1〜13、比較例1〜8
坪量60g/mの上質紙上に、表1記載のアンダーコート液を用い、乾燥塗布量が3.0g/mになるように塗工し、乾燥した後、表1記載で調整した感熱発色塗工液を用い、染料付着量が0.5g/mになるように塗布乾燥(付着量は乾燥付着量)し、その後スーパーキャレンダーにて処理し本発明の感熱記録材料を得た。
Figure 0004368688
表中Aは、一般式(I)又は(III)又は(IV)で表わされる3価以上の多価イソシアネート化合物と一般式(II)又は(V)で表わされる芳香族アミンとの反応によって得られるオリゴマー組成物(分子量2700、約9個のカルボキシル基が存在する。)を主顕色剤1に使用し、Bは下記式(VI)であらわされる化合物(日本曹達社製 D90) を主顕色剤1に使用した。
Figure 0004368688
〈評価法〉
感度倍率;キャレンダー製品を松下電器部品(株)製薄膜ヘッドを有する感熱印字実験装置にて、ヘッド電力0.45W/ドット1ライン記録時間20msec/L、走査密度8×385ドット/mm条件下で、1msec毎にパルス巾0.0〜0.7mmsecに印字し、印字濃度をマクベス濃度計RD−914にて測定し、濃度が0.8となるパルス巾を計算した。実施例−1を基準として、(実施例−1のパルス巾)/(測定したサンプルのパルス巾)=(感度倍率)として計算する。値が大きいほど感度(熱応答性)が良好である。
評価結果を表2に示す。
Figure 0004368688
耐可塑剤性
上記の条件で印字したサンプルに、信越ポリマー製塩ビラップ(ポリマラップ300)を3枚重ねて乗せ、10×10cmあたり荷重5kgをかけ、40℃の環境下で24時間保存後の画像部および地肌部の濃度をマクベス濃度計RD−914にて測定し、画像残存率として、(テスト後の濃度)/(試験前の濃度)×100(%)で表す。
スティッキング:富士ハンディープリンター(FHT502B1)の標準モードにて印字し印字画像部のスティッキング状態を下記ランクに従いランク付を実施した。
ランク1:スティッキングにより、搬送がストップしてしまう。
ランク2:スティッキングにより、画像の縮み、画像の欠損が発生する。
ランク3:スティッキングにより、やや画像の縮みがみられるが実用上問題はみられない。
ランク4:画像の縮み等なく、問題なく印字可能である。
耐熱性
上記の条件で印字したサンプルをそれぞれ90℃、で15時間放置した後、画像部、地肌部の濃度を測定した。

Claims (7)

  1. ロイコ染料及び該ロイコ染料を加熱時発色せしめる顕色剤を成分とする感熱記録層を支持体上に設けた感熱記録材料において、該感熱記録層が下記一般式(I)で表わされる3価以上の多価イソシアネート化合物と下記式(II)で表わされる芳香族アミンとの反応によって得られるオリゴマー組成物のルイス塩基塩を含有した感熱記録層形成液を支持体上に塗布し、乾燥することにより形成され、前記ルイス塩基塩を構成するルイス塩基がアミノ化合物であることを特徴とする感熱記録材料。
    Figure 0004368688
    Figure 0004368688
    (式中Xは3価以上の基、aは3以上の整数を示す。b、cは0〜5の整数であり、b+c=1〜5の整数である関係を満足する組み合わせである。Zは水素原子、アルキル基、アリル基、又はアリール基を示し、アリール基の場合は縮合環の構造を形成している場合も含む。dは1〜5の整数であり、b+c+d=1〜5(但し、b+c=1〜5)の整数である関係を満足する組み合わせである)。
  2. 前記一般式(I)におけるXが下記式(III)又は(IV)で表わされる3価の構造であることを特徴とする請求項1に記載の感熱記録材料。
    Figure 0004368688
    Figure 0004368688
    (式中Yは、2価の基を示す。)
  3. 記一般式(II)で表わされる化合物が下記式(V)で表わされるアミノサリチル酸誘導体であることを特徴とする請求項1に記載の感熱記録材料。
    Figure 0004368688
  4. 記ルイス塩基の沸点が150℃以下であることを特徴とする請求項1に記載の感熱記録材料。
  5. 記ルイス塩基がアンモニアであることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の感熱記録材料。
  6. 前記感熱発色層形成液中に2,4’−ビスヒドロキシジフェニルスルホン又は4−ヒドロキシ−4’−アリルオキシジフェニルスルホンの少なくとも1種類を含有させることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の感熱記録材料。
  7. 前記支持体と前記感熱記録層との間に、少なくとも中空粒子を含むアンダーコート層を設けことを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の感熱記録材料。
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