JP4215961B2 - 感熱記録材料 - Google Patents

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JP4215961B2 JP2001086333A JP2001086333A JP4215961B2 JP 4215961 B2 JP4215961 B2 JP 4215961B2 JP 2001086333 A JP2001086333 A JP 2001086333A JP 2001086333 A JP2001086333 A JP 2001086333A JP 4215961 B2 JP4215961 B2 JP 4215961B2
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、感熱記録材料に関し、さらに詳しくは発色感度及び耐熱保存安定性に優れ、地肌カブリの少ない感熱記録材料に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、情報の多様化やニーズの拡大に伴い、情報記録分野において各種の記録材料が研究・開発され実用化されているが、なかでも感熱記録材料は、(1)加熱プロセスのみによる簡易な画像の記録が可能なこと、(2)必要な装置のメカニズムが簡単でコンパクト化が容易になり記録材料が取り扱いやすく安価であること、等の利点を有するので情報処理分野(卓上計算機、コンピューター等のアウトプット)、医療計測用レコーダー分野、低、高速ファクシミリ分野、自動券売機分野(乗車券、入場券等)、感熱複写機分野、POSシステムのラベル分野等多岐にわたり用いられている。
これらの感熱記録材料としては、速やかに高濃度に発色し、発色した画像及び地肌の堅牢性の高いものが要望されている。
【0003】
そのために、低融点の顕色剤や増感剤としてロイコ染料や顕色剤と共融し、融点降下を起こす材料の添加が行なわれているが、低融点化すると感度は向上するが、発色温度が低下するため、感度向上と共に地肌カブリが低温で発生してくる。また、近年、耐薬品性を向上させるための顕色剤として分子量の高いものが開発されてきている(WO99/51444号公報、WO00/14058号公報、特開平8−333329号公報等に記載)。しかし、これらの顕色剤は高分子量のため、感度や発色濃度が低い等の問題がある。
【0004】
従来より、ロイコ染料を微粒子化し、感熱記録体を高感度にする種々の提案がなされてきた。例えば、体積平均粒径が2μm以下であるロイコ染料を使用すること(特開昭57−47693号公報に記載)、2種類以上のロイコ染料を同時に平均粒径が2μm以下となるように粉砕されたものを使用すること(特開平7−223375号公報に記載)、平均粒径が0.1〜0.8μmのロイコ染料及び呈色剤とコロイダルシリカを含有させた感熱記録体(特開平7−186527号公報に記載)等が提案されている。
【0005】
これらのロイコ染料の微粒子化方式は、分散剤としてセルロース系高分子材料やポリビニルアルコール等の水溶性高分子を用い、水中でボールミル、サンドミル、高速ジェットミル、アトライター等の分散機により所定粒径になるまで分散する方式であるが、平均粒子径を小さくするほど微粒子成分の割合が増加し、特に、平均粒子径0.3μm以下にしたものは感熱記録体の耐熱保存性が低下する。また、分散剤としてポリビニルアルコールを用いて微粒子化を行なうと、分散液の着色(液カブリ)が発生するため、感熱記録体の地肌濃度が高くなるという欠点がある。
【0006】
また、ロイコ染料を乳化方式により微粒子化することが提案されている。
例えば、特開昭61−2187283号公報には、有機溶媒にロイコ染料を溶解した溶液を水中で乳化することが記載されているが、乳化後有機溶媒を除去する工程が必要であり、残留有機溶剤により地肌カブリが発生する等の欠点がある。また、特開昭56−164890号公報には、ロイコ染料を熱可融性物質と共に乳化することが記載されているが、熱可融性物質により融点が降下し、耐熱保存性が低下する。また、特開平7−186531号公報には、ロイコ染料の体積平均粒径が0.3μm以下で、且つ紫外線吸収剤を含有した感熱記録材料が記載されており、ここではロイコ染料の微粒子化を、染料を熱溶融し、シリコン系乳化剤を用い高圧ホモジナイザーで乳化することにより行なうことが記載されている。また、特開平7−223379号公報には、ロイコ染料の平均粒子径が1.0μm以下で乳化分散されたものが記載されており、ここでは、ロイコ染料を加熱溶融したものを乳化剤を用いて高速攪拌機やノズルからの高圧噴霧により乳化分散させることが記載されている。ロイコ染料の融点は通常150℃以上であり、特開平7−186531号公報、特開平7−223379号公報に記載されているようにロイコ染料を熱溶融し、水中で乳化させるためには高圧容器等の特殊な装置が必要となり、工業的に大量の生産は困難である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、上記従来技術の欠点を改良し、発色濃度が高く、高感度で地肌カブリが少なく、耐熱保存性、耐可塑剤性に優れた感熱記録材料を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明者等は、高感度で地肌カブリが少なく、耐熱保存性に優れた感熱記録材料におけるロイコ染料の微粒子化について鋭意検討の結果、上記課題は本発明の(1)「支持体上にロイコ染料及び該ロイコ染料を加熱時発色せしめる顕色剤を主成分とする感熱記録層を有する感熱記録材料に用いるロイコ染料分散液であって、該ロイコ染料分散剤としてノニオン系界面活性剤のみロイコ染料1部に対して0.05〜0.20部含有し、分散機としてメディアを用いる分散方式により、ロイコ染料の平均粒子径が0.10μm〜0.30μm、0.07μm以下の粒子径成分含有量が1.0%以下としたことを特徴とするロイコ染料分散液」、(2)「支持体上にロイコ染料及び該ロイコ染料を加熱時発色せしめる顕色剤を主成分とする感熱記録層を有する感熱記録材料に用いるロイコ染料分散液であって、該ロイコ染料の分散剤の主体としてノニオン系界面活性剤をロイコ染料1部に対して0.05〜0.20部含有し、さらに、アニオン系界面活性剤及び/又は高分子分散剤をノニオン系界面活性剤1部に対し0.05〜1部含有し、分散機としてメディアを用いる分散方式により、ロイコ染料の平均粒子径が0.10μm〜0.30μm、0.07μm以下の粒子径成分含有量が1.0%以下としたことを特徴とするロイコ染料分散液」、()「該ロイコ染料分散液の平均粒子径が、0.10μm〜0.20μmの範囲であることを特徴とする前記第(1)項又は第(2)項に記載のロイコ染料分散液」、()「該ロイコ染料分散液中の0.07μm以下の粒子径成分含有率が0%〜0.3%の範囲であることを特徴とする前記第(1)項乃至第()項のいずれか1に記載のロイコ染料分散液」により解決できることを見出した。
【0009】
また、上記課題は、本発明の(5)「支持体上にロイコ染料及び該ロイコ染料を加熱時発色せしめる顕色剤を主成分とする感熱記録層を有する感熱記録材料であって、前記感熱記録層が、前記第(1)項乃至第(4)項のいずれか1に記載のロイコ染料分散液を用いて形成されていることを特徴とする感熱記録材料」、()「該支持体と感熱発色層との間に熱可塑性中空樹脂粒子を含む中間層を設けたことを特徴とする前記第()項に記載の感熱記録材料」、()「該顕色剤が、下記に示す(I)又は(II)又は(III)又は(IV)を含有していることを特徴とする前記第()項又は第(6)項に記載の感熱記録材料。
(I)(ポリ)4−ヒドロキシ安息香酸誘導体、
(II)ウレアウレタン化合物、
(III)下記一般式で表わされるジフェニルスルホン酸誘導体、
【0010】
【化2】
Figure 0004215961
(式中、Yは炭素数1〜12の炭化水素基、エーテル結合を有する炭素数1〜8の炭化水素基を表わす。)
(IV)スルホニルアミノカルボニルアミド基を有する顕色剤」により解決できることを見出した。
【0011】
すなわち、本発明は、ロイコ染料の平均粒子径を0.30μm以下にし、ロイコ染料の分散剤としてノニオン系界面活性剤を主体として用い、更に、ロイコ染料分散液中の0.07μm以下の粒子径成分含有率を1.0%以下にすることで、高感度化を達成でき、地肌カブリを少なくでき、且つ耐熱保存性に優れた感熱記録材料とすることを見出した。
【0012】
本発明の感熱発色層において用いられるロイコ染料は単独または2種以上混合して適用されるが、このようなロイコ染料としては、この種の感熱材料に適用されているものが任意に適用され、例えば、トリフェニルメタン系、フルオラン系、フェノチアジン系、オーラミン系、スピロピラン系、インドリノフタリド系等の染料のロイコ化合物が好ましく用いられる。このようなロイコ染料の具体例としては、例えば、以下に示すようなものが挙げられる。
【0013】
3,3−ビス(p−ジメチルアミノフェニル)−フタリド、
3,3−ビス(p−ジメチルアミノフェニル)−6−ジメチルアミノフタリド(別名クリスタルバイオレットラクトン)、
3,3−ビス(p−ジメチルアミノフェニル)−6−ジエチルアミノフタリド、
3,3−ビス(p−ジメチルアミノフェニル)−6−クロルフタリド、
3,3−ビス(p−ジブチルアミノフェニル)フタリド、
3−シクロヘキシルアミノ−6−クロルフルオラン、
3−ジメチルアミノ−5,7−ジメチルフルオラン、
3−ジエチルアミノ−7−クロロフルオラン、
3−ジエチルアミノ−7−メチルフルオラン、
3−ジエチルアミノ−7,8−ベンズフルオラン、
3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−クロロフルオラン、
3−(N−p−トリル−N−エチルアミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン、
3−ピロリジノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、
2−{N−(3’−トリフルオルメチルフェニル)アミノ}−6−ジエチルアミノフルオラン、
2−{3,6−ビス(ジエチルアミノ)−9−(o−クロルアニリノ)キサンチル安息香酸ラクタム}、
3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−(m−トリクロロメチルアニリノ)フルオラン、
3−ジエチルアミノ−7−(o−クロロアニリノ)フルオラン、
3−ジ−n−ブチルアミノ−7−(o−クロルアニリノ)フルオラン、
3−N−メチル−N,n−アミルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、
3−N−メチル−N−シクロヘキシルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、
3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、
3−(N,N−ジエチルアミノ)−5−メチル−7−(N,N−ジベンジルアミノ)フルオラン、
【0014】
ベンゾイルロイコメチレンブルー、
6’−クロロ−8’−メトキシ−ベンゾインドリノ−スピロピラン、
6’−ブロモ−3’−メトキシ−ベンゾインドリノ−スピロピラン、
3−(2’−ヒドロキシ−4’−ジメチルアミノフェニル)−3−(2’−メトキシ−5’−クロロフェニル)フタリド、
3−(2’−ヒドロキシ−4’−ジメチルアミノフェニル)−3−(2’−メトキシ−5’−ニトロフェニル)フタリド、
3−(2’−ヒドロキシ−4’−ジエチルアミノフェニル)−3−(2’−メトキシ−5’−メチルフェニル)フタリド、
3−(2’−メトキシ−4’−ジメチルアミノフェニル)−3−(2’−ヒドロキシ−4’−クロロ−5’−メチルフェニル)フタリド、
3−(N−エチル−N−テトラヒドロフルフリル)アミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、
3−N−エチル−N−(2−エトキシプロピル)アミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、
3−N−メチル−N−イソブチル−6−メチル−7−アニリノフルオラン、
3−モルホリノ−7−(N−プロピル−トリフルオロメチルアニリノ)フルオラン、
3−ピロリジノ−7−トリフルオロメチルアニリノフルオラン、
3−ジエチルアミノ−5−クロロ−7−(N−ベンジル−トリフルオロメチルアニリノ)フルオラン、
3−ピロリジノ−7−(ジ−p−クロルフェニル)メチルアニリノフルオラン、
3−ジエチルアミノ−5−クロル−7−(α−フェニルエチルアミノ)フルオラン、
3−(N−エチル−p−トルイジノ)−7−(α−フェニルエチルアミノ)フルオラン、
3−ジエチルアミノ−7−(o−メトキシカルボニルフェニルアミノ)フルオラン、
3−ジエチルアミノ−5−メチル−7−(α−フェニルエチルアミノ)フルオラン、
3−ジエチルアミノ−7−ピペリジノフルオラン、
【0015】
2−クロロ−3−(N−メチルトルイジノ)−7−(p−n−ブチルアニリノ)フルオラン、
3−ジ−n−ブチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、
3,6−ビス(ジメチルアミノ)フルオレンスピロ(9,3’)−6’−ジメチルアミノフタリド、
3−(N−ベンジル−N−シクロヘキシルアミノ)−5,6−ベンゾ−7−α−ナフチルアミノ−4’−ブロモフルオラン、
3−ジエチルアミノ−6−クロル−7−アニリノフルオラン、
3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−メシチジノ−4’,5’−ベンゾフルオラン、
3−N−メチル−N−イソプロピル−6−メチル−7−アニリノフルオラン、
3−N−エチル−N−イソアミル−6−メチル−7−アニリノフルオラン、
3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−(2’,4’−ジメチルアニリノ)フルオラン、
3−モルホリノ−7−(N−プロピル−トリフルオロメチルアニリノ)フルオラン、
3−ピロリジノ−7−トリフルオロメチルアニリノフルオラン、
3−ジエチルアミノ−5−クロロ−7−(N−ベンジル−トリフルオロメチルアニリノ)フルオラン、
3−ピロリジノ−7−(ジ−p−クロロフェニル)メチルアミノフルオラン、3−ジエチルアミノ−5−クロロ−(α−フェニルエチルアミノ)フルオラン、
【0016】
3−(N−エチル−p−トルイジノ)−7−(α−フェニルエチルアミノ)フルオラン、
3−ジエチルアミノ−7−(o−メトキシカルボニルフェニルアミノ)フルオラン、
3−ジエチルアミノ−5−メチル−7−(α−フェニルエチルアミノ)フルオラン、
3−ジエチルアミノ−7−ピペリジノフルオラン、
2−クロロ−3−(N−メチルトルイジノ)−7−(p−N−ブチルアニリノ)フルオラン、
【0017】
3,6−ビス(ジメチルアミノ)フルオレンスピロ(9,3’)−6’−ジメチルアミノフタリド、
3−(N−ベンジル−N−シクロヘキシルアミノ)−5,6−ベンゾ−7−α−ナフチルアミノ−4’−ブロモフルオラン、
3−ジエチルアミノ−6−クロロ−7−アニリノフルオラン、
3−N−エチル−N−(2−エトキシプロピル)アミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、
3−N−エチル−N−テトラヒドロフルフリルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、
3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−メシチジノ−4’,5’−ベンゾフルオラン、
【0018】
3−(p−ジメチルアミノフェニル)−3−{1,1−ビス(p−ジメチルアミノフェニル)エチレン−2−イル}フタリド、
3−(p−ジメチルアミノフェニル)−3−{1,1−ビス(p−ジメチルアミノフェニル)エチレン−2−イル}−6−ジメチルアミノフタリド、
3−(p−ジメチルアミノフェニル)−3−{1−p−ジメチルアミノフェニル−1−フェニルエチレン−2−イル)フタリド、
3−(p−ジメチルアミノフェニル)−3−(1−p−ジメチルアミノフェニル−1−p−クロロフェニルエチレン−2−イル)−6−ジメチルアミノフタリド、
3−(4’−ジメチルアミノ−2’−メトキシ)−3−(1”−p−ジメチルアミノフェニル−1”−p−クロロフェニル−1”,3”−ブタジエン−4”−イル)ベンゾフタリド、
3−(4’−ジメチルアミノ−2’−ベンジルオキシ)−3−(1”−p−ジメチルアミノフェニル−1”−フェニル−1”,3”−ブタジエン−4”−イル)ベンゾフタリド、
3−ジメチルアミノ−6−ジメチルアミノ−フルオレン−9−スピロ−3’−(6’−ジメチルアミノ)フタリド、
3,3−ビス{2−(p−ジメチルアミノフェニル)−2−(p−メトキシフェニル)エテニル}−4,5,6,7−テトラクロロフタリド、
3−ビス{1,1−ビス(4−ピロリジノフェニル)エチレン−2−イル}−5,6−ジクロロ−4,7−ジブロモフタリド、
ビス(p−ジメチルアミノスチリル)−1−ナフタレンスルホニルメタン、
ビス(p−ジメチルアミノスチリル)−1−p−トリルスルホニルメタン等である。
【0019】
また、本発明に用いられる顕色剤の具体例としては、以下に示すようなものが挙げられる。
4,4’−イソプロピリデンビスフェノール、
4,4’−イソプロピリデンビス(o−メチルフェノール)、
4,4’−sec−ブチリデンビスフェノール、
4,4’−イソプロピリデンビス(2−tert−ブチルフェノール)、
4,4’−メチレンビス(オキシエチレンチオ)ジフェノール、
p−ニトロ安息香酸亜鉛、
1,3,5−トリス(4−tert−ブチル−3−ヒドロキシ−2,6−ジメチルベンジル)イソシアヌル酸、
2,2−(3,4’−ジヒドロキシジフェニル)プロパン、
ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)スルフィド、
4−(β−(p−メトキシフェノキシ)エトキシ)サリチル酸、
1,7−ビス(4−ヒドロキシフェニルチオ)−3,5−ジオキサヘプタン、
1,5−ビス(4−ヒドロキシフェニルチオ)−5−オキサヘプタン、
【0020】
フタル酸モノベンジルエステルモノカルシウム塩、
4,4’−シクロヘキシリデンジフェノール、
4,4’−イソプロピリデンビス(2−クロロフェノール)、
2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−tert−ブチルフェノール)、
4,4’−ブチリデンビス(6−tert−ブチル−2−メチルフェノール)、
1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−ターシャリーブチル)ブタン、
1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−シクロヘキシルフェニル)ブタン、
4,4’−チオビス(6−tert−ブチル−2−メチルフェノール)、
4,4’−ジフェノールスルホン、
4−イソプロポキシ−4’−ヒドロキシジフェニルスルホン、
4−ベンジロキシ−4’−ヒドロキシジフェニルスルホン、
4,4’−ジフェノールスルホキシド、
p−ヒドロキシ安息香酸イソプロピル、
p−ヒドロキシ安息香酸ベンジル、
プロトカテキュ酸ベンジル、
【0021】
没食子酸ステアリル、
没食子酸ラウリル、
没食子酸オクチル、
1,3−ビス(4−ヒドロキシフェニルチオ)−プロパン、
N,N’−ジフェニルチオ尿素、
N,N’−ジ(m−クロロフェニル)チオ尿素、
サリチルアニリド、
ビス−(4−ヒドロキシフェニル)酢酸メチルエステル、
ビス−(4−ヒドロキシフェニル)酢酸ベンジルエステル、
1,3−ビス(4−ヒドロキシクミル)ベンゼン、
1,4−ビス(4−ヒドロキシクミル)ベンゼン、
2,4’−ジフェノールスルホン、
2,2’−ジアリル−4,4’−ジフェノールスルホン、
3,4−ジヒドロキシフェニル−4’−メチルジフェニルスルホン、
1−アセチルオキシ−2−ナフトエ酸亜鉛、
2−アセチルオキシ−1−ナフトエ酸亜鉛、
2−アセチルオキシ−3−ナフトエ酸亜鉛、
α,α−ビス(4−ヒロドキシフェニル)−α−メチルトルエン、
チオシアン酸亜鉛のアンチピリン錯体、
テトラブロモビスフェノールA、
テトラブロモビスフェノールS、
4,4’−チオビス(2−メチルフェノール)、
4,4’−チオビス(2−クロロフェノール)、
(ポリ)4−ヒドロキシ安息香酸誘導体(WO99/51444号公報に記載のもの)、
ウレアウレタン化合物(WO00/14058号公報に記載のもの)、
ジフェニルスルホン誘導体、スルホニルアミノカルボニルアミド基を有する顕色剤(特開平8−333329号公報に記載のもの)等である。
【0022】
顕色剤は、ロイコ染料1部に対して2〜10部使用される。耐薬品性を向上させた感熱紙を作成するためには、(ポリ)4−ヒドロキシ安息香酸誘導体、ウレアウレタン化合物、ジフェニルスルホン誘導体、スルホニルアミノカルボニルアミド基を有する顕色剤が好ましい。
【0023】
本発明に使用されるノニオン系界面活性剤は、例えば以下のものが挙げられる。
ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル、
ポリオキシエチレン−2−エチルヘキシルエーテル、
ポリオキシエチレンラウリルエーテル、
ポリオキシエチレンオレイルエーテル、
ポリオキシエチレントリデシルエーテル、
ポリオキシエチレンひまし油エーテル、
ポリオキシエチレンセチルエーテル、
ポリオキシエチレンステアリルエーテル、
ポリオキシアルキレンアルキルエーテル、
ポリオキシエチレンオレエート、
ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、
ソルビタンラウリレート、
ソルビタンステアレート、
ソルビタンオレエート、
ソルビタントリオレエート、
ポリオキシエチレンソルビタンラウレート、
ポリオキシエチレンソルビタンステアレート、
ポリオキシエチレンソルビタンオレエート、
ポリオキシエチレンソルビタントリオレエート、
ポリオキシエチレンポリスチレンフェニルエーテル、
ポリエチレングリコール、
ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンエーテル等であり、2種以上混合してもよい。ノニオン系界面活性剤の使用量は、ロイコ染料1部に対して、0.05〜0.20部使用することが好ましい。使用量が0.05部以下の場合は粒径が小さくならず、また、粒子同士が凝集する等の問題があり、また、0.20部以上使用すると感熱記録体として用いた場合、耐熱保存性が低下するという問題がある。
【0024】
ノニオン系界面活性剤は、以下の高分子分散剤や、アニオン系界面活性剤を併用して使用することもできる。
高分子分散剤としては、ポリビニルアルコール、澱粉及びその誘導体、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、メチルセルロース、エチルセルロース等のセルロース誘導体、ポリアクリル酸ソーダ、ポリビニルピロリドン、アクリルアミド/アクリル酸エステル共重合体、アクリルアミド/アクリル酸エステル/メタクリル酸三元共重合体、スチレン/無水マレイン酸共重合体アルカリ塩、イソブチレン/無水マレイン酸共重合体アルカリ塩、ポリアクリルアミド、アルギン酸ソーダ、ゼラチン、カゼイン等の水溶性高分子の他、ポリ酢酸ビニル、ポリウレタン、ポリアクリル酸、ポリアクリル酸エステル、塩化ビニル/酢酸ビニル共重合体、ポリブチルメタクリレート、エチレン/酢酸ビニル共重合体等のエマルジョンやスチレン/ブタジエン共重合体、スチレン/ブタジエン/アクリル系共重合体等のラテックス等であり、アニオン系界面活性剤としては、ドデシルベンゼンスルホン酸塩、モノアルキルサキシネートスルホン酸塩、ジアルキルサクシネートスルホン酸塩、オクチルフェノキシエトキシスルホン酸塩、ナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物のナトリウム塩、ポリオキシエチレンアリルエーテル硫酸エステルナトリウム塩、ラウリン酸カリウム塩、オレイン酸ナトリウム塩、ひまし油ナトリウム石鹸、オクチルサルフェート金属塩、ラウリルサルフェート金属塩、α−オレフィンスルホン酸塩、ラウリン酸アミドスルホネート金属塩、オレイン酸アミドスルホネート金属塩、アルキルホスフェート金属塩等が挙げられる。ノニオン系界面活性剤と上記の併用する高分子分散剤やアニオン系界面活性剤の割合は、ノニオン系界面活性剤1部に対し0.05〜1部であり、アニオン系界面活性剤と併用して使用することが好ましい。
【0025】
ノニオン系界面活性剤を分散剤として用いることによりロイコ染料を微粒子化すると、得られた分散液の着色を抑えることができる。通常、ポリビニルアルコール等を分散剤として用いてロイコ染料を微粒子化分散した場合、粒径を小さくするほど分散液の着色濃度は高くなる。さらに、顕色剤と混合した場合、更に着色が激しくなり、感熱記録紙とした場合には地肌濃度が高くなる。このような原因としては、微粒子化するために高いシェアリングによりポリビニルアルコールの未鹸化部分が変化し、酢酸ができることで分散液のpHが低下し、一部発色することや、染料粒子の一部が非結晶化し発色しやすくなるものと推定される。しがたって、本発明の分散剤としてノニオン系界面活性剤を主成分として用いて分散した場合には、pHの低下が少なく、染料の非結晶化を防止することができるものと推定される。
【0026】
本発明のノニオン系界面活性剤を含有してロイコ染料の平均粒径が0.30μm以下であり、粒度分布が0.07μm以下の粒子径成分の含有率を1.0%以下にする方法としては、分散機としてボールミル、アトライター、サンドミル、高圧ジェットミル等を用いることができるが、メディアを用いた分散方式が好ましく、用いるメディアは直径が0.5mm以下のジルコニアメディア等を用いることにより、ロイコ染料の微粒子化は良好に達成される。
【0027】
ロイコ染料の平均粒径は0.10μm〜0.30μmの範囲が好ましく、より好ましくは、0.10μm〜0.20μmの範囲である。分散液を着色せず分散するためには、ノニオン系界面活性剤をロイコ染料1部に対し0.05部〜0.20部含有させて分散することが好ましく、粒度分布が0.07μm以下の粒子径成分の含有率1.0%以下、好ましくは0.3%以下にするためには、分散液を高速循環させて分散することや、ジルコニアメディア径が0.5mm〜1.0mmのものを用いて粗粉砕し、次いで0.5mm以下の径のメディアを用いて分散すること等で達成される。
【0028】
本発明の平均粒子径や粒度分布が0.07μm以下の粒子径成分の測定方法は、例えばレーザー解析・散乱法によるもの(マイクロトラックHRA9320−X100型、堀場製作所製LA920型、レーゼンテックFBRM装置)や、遠心沈降方式、コールターカウンター、電子顕微鏡等、通常用いられている測定機により測定することができる。また、染料や顕色剤と共に感度向上剤を併用させることで高感度化することが可能である。
【0029】
本発明に用いられる感度向上剤としては、以下に示すものが挙げられる。
ステアリン酸、ベヘン酸等の脂肪酸類、ステアリン酸アミド、パルミチン酸アミド等の脂肪酸アミド類、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸アルミニウム、ステアリン酸カルシウム、パルミチン酸亜鉛、ベヘン酸亜鉛等の脂肪酸金属塩類、p−ベンジルビフェニル、ターフェニル、トリフェニルメタン、p−ベンジルオキシ安息香酸ベンジル、β−ベンジルオキシナフタレン、β−ナフトエ酸フェニル、1−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸フェニル、1−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸メチル、ジフェニルカーボネート、グレヤコールカーボネート、テレフタル酸ジベンジル、テレフタル酸ジメチル、1,4−ジメトキシナフタレン、1,4−ジエトキシナフタレン、1,4−ジベンジロキシナフタレン、1,2−ジフェノキシエタン、1,2−ビス(3−メチルフェノキシ)エタン、1,2−ビス(4−メチルフェノキシ)エタン、1,4−ジフェノキシ−2−ブテン、1,2−ビス(4−メトキシフェニルチオ)エタン、ジベンゾイルメタン、1,4−ジフェニルチオブタン、1,4−ジフェニルチオ−2−ブテン、1,3−ビス(2−ビニルオキシエトキシ)ベンゼン、1,4−ビス(2−ビニルオキシエトキシ)ベンゼン、p−(2−ビニルオキシエトキシ)ビフェニル、p−アリールオキシビフェニル、p−プロパギルオキシビフェニル、ジベンゾイルオキシメタン、ジベンゾイルオキシプロパン、ジベンジルジスルフィド、1,1−ジフェニルエタノール、1,1−ジフェニルプロパノール、p−ベンジルオキシベンジルアルコール、1,3−フェノキシ−2−プロパノール、N−オクタデシルカルバモイル−p−メトキシカルボニルベンゼン、N−オクタデシルカルバモイルベンゼン、1,2−ビス(4−メトキシフェノキシ)プロパン、1,5−ビス(4−メトキシフェノキシ)−3−オキサペンタン、シュウ酸ジベンジル、シュウ酸ビス(4−メチルベンジル)、シュウ酸ビス(4−クロロベンジル)等。
【0030】
本発明の感熱記録材料を製造するために、上記材料を支持体上に結合支持させる場合、慣用の種々の結合剤を適宜用いることができ、その具体例としては、例えば、以下のようなものが挙げられる。
【0031】
ポリビニルアルコール、澱粉及びその誘導体、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、メチルセルロース、エチルセルロース等のセルロース誘導体、ポリアクリル酸ソーダ、ポリビニルピロリドン、アクリルアミド/アクリル酸エステル共重合体、アクリルアミド/アクリル酸エステル/メタアクリル酸三元共重合体、スチレン/無水マレイン酸共重合体アルカリ塩、イソブチレン/無水マレイン酸共重合体アルカリ塩、ポリアクリルアミド、アルギン酸ソーダ、ゼラチン、カゼイン等の水溶性高分子の他、ポリ酢酸ビニル、ポリウレタン、ポリアクリル酸、ポリアクリル酸エステル、塩化ビニル/酢酸ビニル共重合体、ポリブチルメタクリレート、エチレン/酢酸ビニル共重合体のエマルジョンやスチレン/ブタジエン共重合体、スチレン/ブタジエン/アクリル系共重合体等のラテックス等。
また、フィラー材料としては、ケイソウ土、タルク、カオリン、焼成カオリン、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化けい素、水酸化アルミニウム等を用いることができ、また、架橋剤も使用することができる。
【0032】
本発明における支持体としては、紙、合成紙、ラミネート紙等のいずれも用いることができる。また、支持体と感熱記録層との間のアンダーコート層や感熱記録層上にオーバーコート層を設けてもよい。アンダーコート層やオーバーコート層を形成する材料は、前記した感熱記録層に使用した結合剤、フィラー、架橋剤等が使用できる。アンダーコート層には中空樹脂粒子をフィラーとして用いると、その断熱性により感度を向上させることができるため、特に好ましい。
【0033】
本発明の感熱記録材料の記録方法は、使用目的によって熱ペン、サーマルヘッド、レーザー加熱等、特に限定されない。
【0034】
【実施例】
以下、実施例により本発明を更に詳細に説明する。なお、以下に示す部および%はいずれも重量基準である。また、粒径は堀場製作所製LA−920で行なった。
A液の調製
3−ジブチルアミノ−6−メチル−N−アニリノフルオラン30部、表1に示すノニオン系界面活性剤水溶液からなる組成物(染料含有量30%)をサンドミルで分散し、表1に示す物性の染料分散液を得た(A−1、A−2、A−3、A−4)。なお、比較のため、ノニオン系界面活性剤を使用しない系で表1に示す物性の染料分散液(A−5、A−6)を作成した。
【0035】
【表1】
Figure 0004215961
【0036】
B液の調製
(2)−1
4−イソプロポキシ−4’−ヒドロキシジフェニールスルホン20部、10%ポリビニルアルコール水溶液20部、水60部からなる組成物をサンドミルで分散し、平均粒径0.81μmの分散液を得た。
(2)−2
(2)−1の4−イソプロポキシ−4’−ヒドロキシジフェニールスルホンの代わりに4−ヒドロキシ安息香酸のポリエステル(旭電化工業(株)製、K−5)を用いた以外は、(2)−1と同様にして平均粒径0.95μmの分散液を得た。
(2)−3
(2)−1の4−イソプロポキシ−4’−ヒドロキシジフェニールスルホンの代わりにウレタンウレア化合物(旭化成(株)製、UD)を用いた以外は、(2)−1と同様にして平均粒径0.78μmの分散液を得た。
(2)−4
(2)−1の4−イソプロポキシ−4’−ヒドロキシジフェニールスルホンの代わりにジフェニルスルホン酸誘導体(日本曹達(株)製、D−90)を用いた以外は、(2)−1と同様にして平均粒径0.72μmの分散液を得た。
(2)−5
(2)−1の4−イソプロポキシ−4’−ヒドロキシジフェニールスルホンの代わりにスルホニルアミノカルボニルアミド基を有する化合物(チバ・スペシャリティー・ケミカルズ(株)製、pergafast201)を用いた以外は、(2)−1と同様にして平均粒径0.88μmの分散液を得た。
【0037】
感熱発色塗工液の調製
A液20部、B液60部、コロイダルシリカ(固形分20%)10部、スチレンブタジエンラテックス(固形分50%)20部、ステアリン酸アミド分散液(固形分20%)15部、ジオクチルスルホコハク酸水溶液(固形分5%)1部からなる組成物を混合して感熱発色層塗工液を調製した。
【0038】
アンダーコート層形成液の調製
(4)−1
焼成カオリン 20部
スチレン/ブタジエン共重合ラテックス 20部
(固形分濃度47.5%)
水 60部
上記混合物を攪拌分散して、アンダーコート層形成液を調製した。
(4)−2
中空樹脂粒子 25部
(中空率90%、平均粒径3.5μm、固形分40%)
スチレン/ブタジエン共重合ラテックス 15部
(固形分濃度47.5%)
水 60部
上記混合物を攪拌分散して、アンダーコート層形成液を調製した。
【0039】
オーバーコート層形成液の調製
水酸化アルミニウム 20部
10%ポリビニルアルコール水溶液 20部
水 60部
上記の混合物をボールミルで24時間分散し、(E液)を調製した。
【0040】
実施例1
坪量60g/m2の上質紙上に前記(4)−1のアンダーコート液を用い、乾燥塗布量が3.0g/m2になるように塗工し、乾燥した。次いで、その上にB液として(2)−1を用い、(A−1)液を用いた感熱発色塗工液を用い、染料付着量が0.45g/m2になるように塗布乾燥し、更にその上に樹脂付着量が1.5g/m2になるように塗工し、乾燥した(付着量は乾燥付着量を表わす)。その後、スーパーキャレンダーにて処理し、本発明の感熱記録材料を得た。
【0041】
実施例2
実施例1の(A−1)液を用いた感熱発色塗工液の代わりに、(A−2)液を用いた感熱発色塗工液を用いた以外は、実施例1と同様にして本発明の感熱記録材料を得た。
【0042】
実施例3
実施例1の(A−1)液を用いた感熱発色塗工液の代わりに、(A−3)液を用いた感熱発色塗工液を用いた以外は、実施例1と同様にして本発明の感熱記録材料を得た。
【0043】
実施例4
実施例1の(A−1)液を用いた感熱発色塗工液の代わりに、(A−4)液を用いた感熱発色塗工液を用いた以外は、実施例1と同様にして本発明の感熱記録材料を得た。
【0044】
実施例5
実施例1の(4)−1のアンダーコート液を用いた代わりに、(4)−2のアンダーコート液を用いた以外は、実施例1と同様にして本発明の感熱記録材料を得た。
【0045】
実施例6
実施例1のB液として(2)−1を用いた代わりに、(2)−2を用いた以外は、実施例1と同様にして本発明の感熱記録材料を得た。
【0046】
実施例7
実施例1のB液として(2)−1を用いた代わりに、(2)−3を用いた以外は、実施例1と同様にして本発明の感熱記録材料を得た。
【0047】
実施例8
実施例1のB液として(2)−1を用いた代わりに、(2)−4を用いた以外は、実施例1と同様にして本発明の感熱記録材料を得た。
【0048】
実施例9
実施例1のB液として(2)−1を用いた代わりに、(2)−5を用いた以外は、実施例1と同様にして本発明の感熱記録材料を得た。
【0049】
比較例1
実施例1の(A−1)液を用いた感熱発色塗工液の代わりに、(A−5)液を用いた感熱発色塗工液を用いた以外は、実施例1と同様にして感熱記録材料を得た。
【0050】
比較例2
実施例1の(A−1)液を用いた感熱発色塗工液の代わりに、(A−6)液を用いた感熱発色塗工液を用いた以外は、実施例1と同様にして感熱記録材料を得た。
【0051】
比較例3〜6
実施例6〜実施例9の(A−1)液を用いた感熱発色塗工液の代わりに、それぞれに(A−5)液を用いた感熱発色塗工液を用いた以外は、各実施例と同様にして感熱記録材料を得た。
【0052】
評価方法
(感度倍率)
キャレンダー済品を松下電器部品(株)製薄膜ヘッドを有する感熱印字実験装置にて、ヘッド電力0.45W/ドット1ライン、記録時間20msec/L、走査密度8×385ドット/mm条件下で、1msec毎にパルス巾0.0〜0.7mmsecに印字し、印字濃度をマクベス濃度計RD−914にて測定し、濃度が1.0となるパルス巾を計算した。
比較例1を基準として、(比較例1のパルス巾)/(測定したサンプルのパルス巾)=感度倍率、として計算する。値が大きいほど感度(熱応答性)が良好である。
【0053】
(画像濃度)
キャレンダー済品を、上記感熱印字実験装置を用い、パルス巾0.5mmsecに印字し、印字濃度及び地肌濃度をマクベス濃度計RD−914にて測定した。
【0054】
(耐熱性)
上記の条件で印字したサンプルを、それぞれ80℃で15時間放置した後、画像部、地肌部の濃度を測定した。
【0055】
(耐熱可塑剤性)
上記の条件で印字したサンプルにジブチルテレフタレートを付着させて、40℃で72時間放置し、画像濃度を測定し、テスト後の濃度/元の濃度×100(%)で表わす。
【0056】
【表2】
Figure 0004215961
【0057】
【発明の効果】
以上、詳細且つ具体的な説明より明らかなように、本発明の感熱記録材料は、発色濃度が高く、高感度で地肌カブリが少なく、耐熱保存性に優れたものである。

Claims (7)

  1. 支持体上にロイコ染料及び該ロイコ染料を加熱時発色せしめる顕色剤を主成分とする感熱記録層を有する感熱記録材料に用いるロイコ染料分散液であって、該ロイコ染料分散剤としてノニオン系界面活性剤のみロイコ染料1部に対して0.05〜0.20部含有し、分散機としてメディアを用いる分散方式により、ロイコ染料の平均粒子径が0.10μm〜0.30μm、0.07μm以下の粒子径成分含有量が1.0%以下としたことを特徴とするロイコ染料分散液。
  2. 支持体上にロイコ染料及び該ロイコ染料を加熱時発色せしめる顕色剤を主成分とする感熱記録層を有する感熱記録材料に用いるロイコ染料分散液であって、該ロイコ染料の分散剤の主体としてノニオン系界面活性剤をロイコ染料1部に対して0.05〜0.20部含有し、さらに、アニオン系界面活性剤及び/又は高分子分散剤をノニオン系界面活性剤1部に対し0.05〜1部含有し、分散機としてメディアを用いる分散方式により、ロイコ染料の平均粒子径が0.10μm〜0.30μm、0.07μm以下の粒子径成分含有量が1.0%以下としたことを特徴とするロイコ染料分散液。
  3. 該ロイコ染料分散液の平均粒子径が、0.10μm〜0.20μmの範囲であることを特徴とする請求項1又は2に記載のロイコ染料分散液。
  4. 該ロイコ染料分散液中の0.07μm以下の粒子径成分含有率が0%〜0.3%の範囲であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1に記載のロイコ染料分散液。
  5. 支持体上にロイコ染料及び該ロイコ染料を加熱時発色せしめる顕色剤を主成分とする感熱記録層を有する感熱記録材料であって、前記感熱記録層が、請求項1乃至のいずれか1に記載のロイコ染料分散液を用いて形成されていることを特徴とする感熱記録材料。
  6. 該支持体と感熱発色層との間に熱可塑性中空樹脂粒子を含む中間層を設けたことを特徴とする請求項に記載の感熱記録材料。
  7. 該顕色剤が、下記に示す(I)又は(II)又は(III)又は(IV)を含有していることを特徴とする請求項5又は6に記載の感熱記録材料。
    (I)(ポリ)4−ヒドロキシ安息香酸誘導体、
    (II)ウレアウレタン化合物、
    (III)下記一般式で表わされるジフェニルスルホン酸誘導体、
    Figure 0004215961
    (式中、Yは炭素数1〜12の炭化水素基、エーテル結合を有する炭素数1〜8の炭化水素基を表わす。)
    (IV)スルホニルアミノカルボニルアミド基を有する顕色剤
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