JP5298693B2 - 感熱記録材料 - Google Patents

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本発明は、通行券、入場券、切符、食料品用のPOS分野、電卓等のプリンタ分野、医療計測用のレコーダー分野、低速及び高速ファクシミリ分野、自動券売機分野、ハンディターミナル分野などで好適に用いられる感熱記録材料に関する。
従来より、紙、合成紙、樹脂フィルム等の支持体上に、加熱により発色する感熱記録層を有してなる感熱記録材料について数多くの提案がなされている。このような感熱記録材料は、例えばサーマルヘッドを感熱記録材料に接触させて加熱することにより記録できるため、現像、定着等の煩雑な処理を施す必要がなく、比較的簡単な装置で短時間に記録できる上に、コストが安いという利点がある。このため、感熱記録材料は、例えば生鮮食料品、弁当、惣菜用のPOS分野、図書、文書等の複写分野、ファクシミリ等の通信分野、券売機、レシート、領収書等の発券分野などの多方面に用いられている。
近年、生鮮食料品、弁当、惣菜用のPOS分野において、消費者の注目を集めるために様々な色で「○○商店」等の文字、値段などをカラー印刷した枠で囲んで、POSラベル自体にインパクトを持たせることが行われている。特に、カラーインク単色(無色透明を含む)でベタ印刷し、ベタ印刷部(横幅:3cm〜10cm、縦幅:2cm〜5cm)、又はラベル(横幅:3cm〜10cm、縦幅:5cm〜10cm)全体にベタ印刷(厚み:1μm〜3μmが一般的)で「お買い得」や「特売」、商品の値段などを印字する傾向がみられる。更に、消費者の目を引くように、2〜5色のインクで、印刷部(文字、ベタ印刷部)を積層(厚み:3μm〜10μm)させて、よりインパクトのある色鮮やかな印刷を施したPOSラベルやラベル全体(印刷部上にも)をニスで印刷し光沢を付与して高級感を持たせたPOSラベルなどが市場に提供されている。そして、このようなPOSラベルの記録媒体として感熱記録材料が使われている。
ラベル用プリンタを使用して、ラベル上に「歌い文句(お買い得など)」「値段」等の文字を印字する際に、印刷面上でスティッキングすることなく印字可能であることが重要である。最近では印字情報の高精細化、EAN128バーコードや二次元バーコードにも対応するための印字ドットの精細化が求められており、サーマルプリンタヘッドのドットの高密度化にともない、スティッキングを起こさないことに対する要求は、ますます高まってきている。
また、上述したようにPOSラベルに高級感をもたせるために印刷部が積層され、印刷部の厚みが増して、表面の平滑性がより高くなるため、サーマルヘッドと印刷された感熱記録材料とがより密着し、よりスティッキングが起こりやすい表面状態となっている。このようにPOSラベルの平滑性が高くなった状態でもスティッキングが発生しないこと、印刷部の積層による感度及び精細性の劣化がないことが必要とされているのは言うまでもない。
ところで、前記POSラベルの印刷では、一般的に所望のパターン(文字やベタ)を、紫外線硬化型インクを用いて印刷している。このような紫外線硬化型インクとしては、例えば非特許文献1などに詳しく記載されている。例えば光重合性モノマー、プレポリマー、又はポリマー類と光重合開始剤が必須の成分として含まれる紫外線硬化型樹脂組成物に紫外線を照射して重合させることにより得られる。光重合性モノマーとプレポリマー又はポリマー類は相溶性をもち、かつ共重合性を有するものである。前記プレポリマーとしては、例えば不飽和ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、各種ポリエステル樹脂などが挙げられる。前記光重合性モノマーとしては、例えば各種エチレン誘導体などが挙げられる。
実際に市場で使用されている感熱記録材料への印刷は、図1及び図2に示すようにラベル全面積に対して80%〜100%印刷(全面印刷)されているのがほとんどであるが、印刷スティッキング現象はラベル全面積に対して30%を超えると顕著に発生しやすくなる。
ここで、前記印刷スティッキング現象は、感熱記録層上に種々のインクが印刷された面をサーマルヘッドを搭載したプリンタで印字するときに生じる。サーマルヘッドが印刷面を接触しながら感熱記録材料がプラテンロールで搬送され、一般に印刷を施すことで平滑度が著しく上昇してサーマルヘッドと印刷面の接触面積が高まり、感熱記録材料を輸送するためプラテンロールが空回りを生じてしまい、正常に印字することができず印字ツブレが生じてしまう。例えば感熱記録層上に黄色の印刷がほぼ全面に施されたラベル上にサーマルヘッドで所定の印字を行うと、図3に示すような印字ツブレが発生してしまう(印刷スティッキング現象)。なお、図4には印刷スティッキングが発生していないラベルを示す。このような印刷スティッキング現象は高湿環境になるほど生じ易くなることが確認されており、サーマルヘッドと印刷面の密着性に加えて空気中の水分が寄与して生じる。
前記印刷部のスティッキングを抑えるための技術として、例えば保護層中に体積平均粒子径0.6μm〜5.0μmの無機フィラーを結着樹脂100質量部に対し150質量部〜400質量部含有し、かつ架橋ポリメタクリル酸メチル粒子を含有させることが提案されている(特許文献1参照)。この提案では、印刷部の積層による印刷スティッッキング改善効果について記載されていないが、印刷スティッキング改善の効果はあると推測される。しかし、この提案でも、保護層中の無機フィラーの粒径が0.6μm〜5.0μmと大きいため、印刷部の平滑度が悪くなり、感度及び精細性の面で不十分である。
また、感度を向上させる技術として、ロイコ染料の粒径を小さくした感熱記録材料が提案されている(特許文献2及び3参照)。しかし、これらの提案では、保護層についての記載がなく、印刷スティッキング改善の効果は不明である。
また、感度及び精細性を向上させる技術として、アンダー層に中空フィラーを含有させた感熱記録材料が提案されている(特許文献4及び5参照)。しかし、この提案では、感度及び精細性は向上するが、保護層中により大きな微粒子が添加されていないため、印刷部の平滑度が驚くほど上がり、サーマルヘッドとの密着性が極端に増加し、印刷スティッキングが発生するという問題がある。
また、中空率の異なる中空フィラーを含有し、クッション性を抑えることで、サーマルヘッドとの密着を抑制し、印刷スティッキングを改善する方法が提案されている(特許文献6参照)。しかし、この提案では、感度及び精細性が劣化してしまうため、印刷スティッキング改善と、感度及び精細性を両立させることは極めて困難である。
一方、保護層にポリメタクリル酸メチル(PMMA)粒子を含有させることにより、保存性が向上した感熱記録材料が提案されている(特許文献7参照)。この提案のような、樹脂とPMMA粒子との組み合わせでは、印刷部の平滑度が抑えられ、印刷スティッキングに効果はあると思われるが、感度及び精細性が不十分である。
また、水溶性高分子及びグリオキサールを含有する保護層と、該保護層上に紫外線硬化型樹脂層を設けた、耐水性に優れた感熱記録材料が提案されている(特許文献8参照)。しかし、この提案の実施例では、保護層にシリカ(P−527)を含有するとしか記載がなく、その粒径範囲は記載されておらず、印刷スティッキング改善に効果があるのか不明である。更に、支持体と感熱記録層の間にアンダー層を設けていないため、感度及び精細性が不十分であった。
したがって印刷部が形成された印刷済み感熱記録材料において、スティッキングが発生することなく、印刷部及び保護層の感熱記録層隠蔽による画像濃度低下、精細性の低下が抑制された感熱記録材料は未だ提供されていないのが現状である。
特開2007−216676号公報 特開2006−175673号公報 特開2003−266950号公報 特開2004−114310号公報 特開平5−318928号公報 特開平5−238143号公報 特開平5−185726号公報 特開平7−040658号公報 「光・放射線硬化型技術」 大成社発行
本発明は、かかる現状に鑑みてなされたものであり、従来における前記諸問題を解決し、以下の目的を達成することを課題とする。即ち、本発明は、印刷部が形成された印刷済み感熱記録材料において、スティッキングが発生することなく、印刷部及び保護層の感熱記録層隠蔽による画像濃度低下、精細性の低下が抑制された感熱記録材料を提供することを目的とする。
前記課題を解決するため本発明者らが鋭意検討を重ねた結果、支持体と、該支持体上に、ロイコ染料、顕色剤、及び無機フィラーを含有する感熱記録層と、水溶性ポリマー、無機フィラー、及び有機ポリマー粒子を含有する保護層と、印刷部とをこの順に有してなる感熱記録材料において、前記有機ポリマー粒子の平均粒径が、2.50μm以上5.00μm以下であり、前記印刷部の王研式平滑度が、1,500秒以上4,000秒以下であることにより、前記保護層上に印刷部を設けてもスティッキングを起こすことなく、また、印刷部及び保護層による感熱記録層隠蔽による画像濃度低下、精細性の低下が抑制できることを知見した。
本発明は、本発明者らによる前記知見に基づくものであり、前記課題を解決するための手段としては以下の通りである。即ち、
<1> 支持体と、該支持体上に、ロイコ染料、顕色剤、及び無機フィラーを含有する感熱記録層と、バインダー、無機フィラー、及び有機ポリマー粒子を含有する保護層と、印刷部とをこの順に有してなり、
前記有機ポリマー粒子の平均粒径が、2.50μm以上5.00μm以下であり、
前記印刷部の王研式平滑度が、1,500秒以上4,000秒以下であることを特徴とする感熱記録材料である。
<2> 有機ポリマー粒子が、架橋ポリメタクリル酸メチル粒子である前記<1>に記載の感熱記録材料である。
<3> 有機ポリマー粒子の保護層における含有量が、バインダー100質量部に対して25質量部〜40質量部である前記<1>から<2>のいずれかに記載の感熱記録材料である。
<4> 保護層における無機フィラーの平均粒径が、0.1μm〜0.6μmである前記<1>から<3>のいずれかに記載の感熱記録材料である。
<5> 支持体と感熱記録層との間に、中空率が80%以上の中空粒子を含有するアンダー層を有する前記<1>から<4>のいずれかに記載の感熱記録材料である。
<6> 感熱記録層における無機フィラーの含有量が、ロイコ染料及び顕色剤の総量100質量部に対して20質量部〜40質量部である前記<1>から<5>のいずれかに記載の感熱記録材料である。
<7> ロイコ染料の体積平均粒径が、0.05μm〜0.3μmである前記<1>から<6>のいずれかに記載の感熱記録材料である。
<8> 顕色剤の体積平均粒径が、0.6μm〜1.0μmである前記<1>から<7>のいずれかに記載の感熱記録材料である。
<9> 印刷部が、紫外線硬化型樹脂を含む無色透明インク及び有色インクの少なくともいずれかで形成されている前記<1>から<8>のいずれかに記載の感熱記録材料である。
<10> 支持体の感熱記録層を有する面とは反対側の面に、アイマーク加工を施した前記<1>から<9>のいずれかに記載の感熱記録材料である。
<11> 支持体の感熱記録層を有する面とは反対側の面に、擬似接着加工を施した前記<1>から<9>のいずれかに記載の感熱記録材料である。
<12> 支持体の感熱記録層を有する面とは反対側の面に、磁気記録層を有する前記<1>から<9>のいずれかに記載の感熱記録材料である。
本発明によると、従来における諸問題を解決することができ、印刷部が積層された印刷済み感熱記録材料において、スティッキングが発生することなく、印刷部、及び保護層の感熱記録層隠蔽による画像濃度低下、精細性の低下が抑制された感熱記録材料を提供することができる。
本発明の感熱記録材料は、支持体と、該支持体上に感熱記録層と、該感熱記録層上に保護層と、該保護層上に印刷部とを有してなり、更に必要に応じて、アンダー層、バック層、などのその他の層を有してなる。
<感熱記録層>
前記感熱記録層は、少なくともロイコ染料、顕色剤、及び無機フィラーを含有してなり、バインダー、更に必要に応じてその他の成分を含有してなる。
−ロイコ染料−
前記ロイコ染料としては、特に制限はなく、感熱記録材料に使用されているものの中から目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、トリフェニルメタン系、フルオラン系、フェノチアジン系、オーラミン系、スピロピラン系、インドリノフタリド系等の染料のロイコ化合物が好適に挙げられる。
前記ロイコ染料としては、例えば、3,3−ビス(p−ジメチルアミノフェニル)−フタリド、3,3−ビス(p−ジメチルアミノフェニル)−6−ジメチルアミノフタリド(別名クリスタルバイオレットラクトン)、3,3−ビス(p−ジメチルアミノフェニル)−6−ジエチルアミノフタリド、3,3−ビス(p−ジメチルアミノフェニル)−6−クロルフタリド、3,3−ビス(p−ジブチルアミノフェニル)フタリド、3−シクロヘキシルアミノ−6−クロルフルオラン、3−ジメチルアミノ−5,7−ジメチルフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−クロロフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−メチルフルオラン、3−ジエチルアミノ−7,8−ベンズフルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−クロルフルオラン、3−(N−p−トリル−N−エチルアミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン、2−{N−(3’−トリフルオルメチルフェニル)アミノ}−6−ジエチルアミノフルオラン、2−{3,6−ビス(ジエチルアミノ)−9−(o−クロルアニリノ)キサンチル安息香酸ラクタム}、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−(m−トリクロロメチルアニリノ)フルオラン、3−ジエチルアミノ−7−(o−クロルアニリノ)フルオラン、3−ピロリジノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジ−n−ブチルアミノ−7−o−クロルアニリノ)フルオラン、3−N−メチル−N,n−アミルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−N−メチル−N−シクロヘキシルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−(N,N−ジエチルアミノ)−5−メチル−7−(N,N−ジベンジルアミノ)フルオラン、ベンゾイルロイコメチレンブルー、6’−クロロ−8’−メトキシ−ベンゾインドリノ−スピロピラン、6’−ブロモ−3’−メトキシ−ベンゾインドリノ−スピロピラン、3−(2’−ヒドロキシ−4’−ジメチルアミノフェニル)−3−(2’−メトキシ−5’クロルフェニル)フタリド、3−(2’−ヒドロキシ−4’−ジメチルアミノフェニル)−3−(2’−メトキシ−5’−ニトロフェニル)フタリド、3−(2’−ヒドロキシ−4’−ジエチルアミノフェニル)−3−(2’−メトキシ−5’−メチルフェニル)フタリド、3−(2’−メトキシ−4’−ジメチルアミノフェニル)−3−(2’−ヒドロキシ−4’−クロル−5’−メチルフェニル)フタリド、3−(N−エチル−N−テトラヒドロフルフリル)アミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−N−エチル−N−(2−エトキシプロピル)アミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−N−メチル−N−イソブチル−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−モルホリノ−7−(N−プロピル−トリフルオロメチルアニリノ)フルオラン、3−ピロリジノ−7−トリフルオロメチルアニリノフルオラン、3−ジエチルアミノ−5−クロロ−7−(N−ベンジル−トリフルオロメチルアニリノ)フルオラン、3−ピロリジノ−7−(ジ−p−クロルフェニル)メチルアミノフルオラン、3−ジエチルアミノ−5−クロル−7−(α−フェニルエチルアミノ)フルオラン、3−(N−エチル−p−トルイジノ)−7−(α−フェニルエチルアミノ)フルオラン、3−ジエチルアミノ−7−(o−メトキシカルボニルフェニルアミノ)フルオラン、3−ジエチルアミノ−5−メチル−7−(α−フェニルエチルアミノ)フルオラン、3−ジエチルアミノ−7−ピペリジノフルオラン、2−クロロ−3−(N−メチルトルイジノ)−7−(p−n−ブチルアニリノ)フルオラン、3−ジ−n−ブチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3,6−ビス(ジメチルアミノ)フルオレンスピロ(9,3’)−6’−ジメチルアミノフタリド、3−(N−ベンジル−N−シクロヘキシルアミノ)−5,6−ベンゾ−7−α−ナフチルアミノ−4’−プロモフルオラン、3−ジエチルアミノ−6−クロル−7−アニリノフルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−メシチジノ−4’,5’−ベンゾフルオラン、3−N−メチル−N−イソプロピル−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−N−エチル−N−イソアミル−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−(2’,4’−ジメチルアニリノ)フルオラン、3−モルホリノ−7−(N−プロピル−トリフルオロメチルアニリノ)フルオラン、3−ピロリジノ−7−トリフルオロメチルアニリノフルオラン、3−ジエチルアミノ−5−クロロ−7−(N−ベンジル−トリフルオロメチルアニリノ)フルオラン、3−ピロリジノ−7−(ジ−p−クロルフェニル)メチルアミノフルオラン、3−ジエチルアミノ−5−クロル−(α−フェニルエチルアミノ)フルオラン、3−(N−エチル−p−トルイジノ)−7−(α−フェニルエチルアミノ)フルオラン、3−ジエチルアミノ−7−(o−メトキシカルボニルフェニルアミノ)フルオラン、3−ジエチルアミノ−5−メチル−7−(α−フェニルエチルアミノ)フルオラン、3−ジエチルアミノ−7−ピベリジノフルオラン、2−クロロ−3−(N−メチルトルイジノ)−7−(p−N−ブチルアニリノ)フルオラン、3,6−ビス(ジメチルアミノ)フルオレンスピロ(9,3’)−6’−ジメチルアミノフタリド、3−(N−ベンジル−N−シクロヘキシルアミノ)−5,6−ベンゾ−7−α−ナフチルアミノ−4’−ブロモフルオラン、3−ジエチルアミノ−6−クロル−7−アニリノフルオラン、3−N−エチル−N−(−2−エトキシプロピル)アミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−N−エチル−N−テトラヒドロフルフリルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−メシチジノ−4’,5’−ベンゾフルオラン、3−p−ジメチルアミノフェニル)−3−{1,1−ビス(p−ジメチルアミノフェニル)エチレン−2−イル}フタリド、3−(p−ジメチルアミノフェニル)−3−{1,1−ビス(p−ジメチルアミノフェニル)エチレン−2−イル}−6−ジメチルアミノフタリド、3−(p−ジメチルアミノフェニル)−3−(1−p−ジメチルアミノフェニル−1−フェニルエチレン−2−イル)フタリド、3−(p−ジメチルアミノフェニル)−3−(1−p−ジメチルアミノフェニル−1−p−クロロフェニルエチレン−2−イル)−6−ジメチルアミノフタリド、3−(4’−ジメチルアミノ−2’−メトキシ)−3−(1”−p−ジメチルアミノフェニル−1”−p−クロロフェニル−1”,3”−ブタジエン−4”−イル)ベンゾフタリド、3−(4’−ジメチルアミノ−2’−ベンジルオキシ)−3−(1”−p−ジメチルアミノフェニル−1”−フェニル−1”,3”−ブタジエン−4”−イル)ベンゾフタリド、3−ジメチルアミノ−6−ジメチルアミノ−フルオレン−9−スピロ−3’−(6’−ジメチルアミノ)フタリド、3,3−ビス(2−(p−ジメチルアミノフェニル)−2−p−メトキシフェニル)エテニル)−4,5,6,7−テトラクロロフタリド、3−ビス{1,1−ビス(4−ピロリジノフェニル)エチレン−2−イル}−5,6−ジクロロ−4,7−ジプロモフタリド、ビス(p−ジメチルアミノスチリル)−1−ナフタレンスルホニルメタン、ビス(p−ジメチルアミノスチリル)−1−p−トリルスルホニルメタンなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記ロイコ染料の体積平均粒径は、0.05μm〜0.3μmであることが好ましい。前記体積平均粒径が、0.05μm未満であると、耐熱性、及び耐油性が低下してしまうことがあり、0.3μmを超えると、発色感度が低下することがある。
前記ロイコ染料の体積平均粒径は、例えばレーザー散乱/回折型の粒径測定装置(LA−920、堀場製作所製)を用いて測定することができる。
−顕色剤−
前記顕色剤としては、前記ロイコ染料を発色させる電子受容性の種々の化合物、又は酸化剤等が挙げられる。このような顕色剤としては、特に制限はなく、公知のものの中から目的に応じて適宜選択することができるが、例えば4,4’−イソプロピリデンビスフェノール、4,4’−イソプロピリデンビス(o−メチルフェノール)、4,4’−セカンダリーブチリデンビスフェノール、4,4’−イソプロピリデンビス(2−ターシャリーブチルフェノール)、4,4’−シクロヘキシリデンジフェノール、4,4’−イソプロピリデンビス(2−クロロフェノール)、2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−ターシャリーブチルフェノール)、2,2’−メチレンビス(4−エチル−6−ターシャリーブチルフェノール)、4,4’−ブチリデンビス(6−ターシャリーブチル−2−メチルフェノール)、1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−ターシャリブチルフェニル)ブタン、1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−シクロヘキシルフェニル)ブタン、4,4’−チオビス(6−ターシャリーブチル−2−メチルフェノール)、4,4’−ジフェノールスルホン、4−イソプロポキシ−4’−ヒドロキシジフェニルスルホン、4−ベンジルオキシ−4’−ヒドロキシジフェニルスルホン、4,4’−ジフェノールスルホキシド、4−ヒドロキシ−4’−アリルオキシジフェニルスルホン、P−ヒドロキシ安息香酸イソプロピル、P−ヒドロキシ安息香酸ベンジル、プロトカテキユ酸ベンジル、没食子酸ステアリル、没食子酸ラウリル、没食子酸オクチル、1,7−ビス(4−ヒドロキシフェニルチオ)−3,5−ジオキサヘプタン、1,5−ビス(4−ヒドロキシフェニルチオ)−3−オキサペンタン、1,3−ビス(4−ヒドロキシフェニルチオ)−プロパン、1,3−ビス(4−ヒドロキシフェニルチオ)−2−ヒドロキシプロパン、N,N’−ジフェニルチオ尿素、N,N’−ジ(m−クロロフェニル)チオ尿素、サリチルアニリド、5−クロロ−サリチルアニリド、2−ヒドロキシ−3−ナフトエ酸、2−ヒドロキシ−1−ナフトエ酸、1−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸、ヒドロキシナフトエ酸の亜鉛、アルミニウム、カルシウム等の金属塩、ビス−(4−ヒドロキシフェニル)酢酸メチルエステル、ビス−(4−ヒドロキシフェニル)酢酸ベンジルエステル、1,3−ビス(4−ヒドロキシクミル)ベンゼン、1,4−ビス(4−ヒドロキシクミル)ベンゼン、4−〔2−(p−メトキシフェノキシ)エチルオキシ〕サリチル酸塩、4−〔3−(p−トリルスルホニル)プロピルオキシ〕サリチル酸亜鉛、5−〔p−(2−p−メトキシフェノキシエトキシ)クミル〕サリチル酸亜鉛、2,4’−ジフェノールスルホン、3,3’−ジアリル−4,4’−ジフェノールスルホン、α,α−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−α−メチルトルエン、チオシアン酸亜鉛のアンチピリン錯体、テトラブロモビスフェノールA、テトラブロモビスフェノールS、N−p−トリルスルホニル−N’−フェニルウレア、N−p−トルエンスルホニル−N’−3−(p−トルエンスルホニルオキシ)フェニルウレア、下記式(1)で表されるジフェニルスルホン誘導体、下記式(2)で表されるウレアウレタン化合物誘導体、などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
式(1)
ただし、式中、nは1〜7を表す。
式(2)
前記顕色剤の体積平均粒径は、0.6μm〜1.0μmであることが好ましい。前記体積平均粒径が、0.6μm未満であると、耐熱性、及び耐油性が低下してしまうことがあり、1.0μmを超えると、発色感度が低下することがある。
前記顕色剤の体積平均粒径は、例えばレーザー散乱/回折型の粒径測定装置(LA−920、堀場製作所製)を用いて測定することができる。
前記顕色剤の含有量は、前記ロイコ染料1質量部に対し1質量部〜20質量部が好ましく、2質量部〜10質量部がより好ましい。
−無機フィラー−
前記無機フィラーとしては、特に制限はなく、従来からフィラーとして用いられている公知の無機顔料を用いることができ、例えば、二酸化ケイ素、ケイ酸カルシウム、ケイ酸マグネシウム、ケイ酸アルミニウム、ケイ酸亜鉛、無定形シリカ等のケイ酸塩や、酸化亜鉛、酸化アルミニウム、二酸化チタン、水酸化アルミニウム、硫酸バリウム、タルク、クレー、酸化マグネシウム、水酸化マグネシウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウムなどが挙げられる。これらの中でも、サーマルヘッドの熱により溶け出した顕色剤あるいは染料の溶解物をフィラーに定着させるために吸油量の大きい炭酸カルシウム、無定形シリカなどが特に好ましい。
前記無機フィラーの含有量は、感熱記録層中のロイコ染料と顕色剤の総量100質量部に対して20質量部〜40質量部であることが好ましく、25質量部〜35質量部がより好ましい。前記含有量が、20質量部未満であると、サーマルヘッドの熱により溶け出した顕色剤あるいは染料の溶解物を吸収できず、感熱記録層が部分的に液化してしまい印字時にスティッキング(印刷部でも印刷なし部でも)を起こしてしまうことがある。一方、前記含有量が、40質量部を超えると、感熱記録層中の無機フィラーが多く存在するため、サーマルヘッドからの熱伝導性が悪くなり感度が低下することがある。
−バインダー−
前記バインダーとしては、例えば、ポリビニルアルコール樹脂、澱粉又はその誘導体;ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、メチルセルロース、エチルセルロース等のセルロース誘導体;ポリアクリル酸ソーダ、ポリビニルピロリドン、アクリルアミド−アクリル酸エステル共重合体、アクリルアミド−アクリル酸エステル−メタクリル酸三元共重合体、スチレン−無水マレイン酸共重合体アルカリ塩、イソブチレン−無水マレイン酸共重合体アルカリ塩、ポリアクリルアミド、アルギン酸ソーダ、ゼラチン、カゼイン等の水溶性高分子;ポリ酢酸ビニル、ポリウレタン、ポリアクリル酸、ポリアクリル酸エステル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリブチルメタクリレート、エチレン−酢酸ビニル共重合体等のエマルジョン;スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−ブタジエン−アクリル系共重合体等のラテックスなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
また、前記感熱記録層には、感度向上剤として種々の熱可融性物質を添加することができる。なお、惣菜等の用途向けに耐熱性が要求される場合には、できるだけ添加しないか、又は融点が100℃以上の化合物を選択して使用することが好ましい。前記熱可融性物質としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えばステアリン酸、ベヘン酸等の脂肪酸類;ステアリン酸アミド、パルチミン酸アミド等の脂肪酸アミド類;ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸アルミニウム、ステアリン酸カルシウム、パルチミン酸亜鉛、ベヘン酸亜鉛等の脂肪酸金属塩類;p−ベンジルビフェニル、ターフェニル、トリフェニルメタン、p−ベンジルオキシ安息香酸ベンジル、β−ベンジルオキシナフタレン、β−ナフトエ酸フェニル、1−ヒドロキシ−2−ナフト酸フェニル、1−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸メチル、ジフェニルカーボネート、グレヤコールカーボネート、テレフタル酸ジベンジル、テレフタル酸ジメチル、1,4−ジメトキシナフタレン、1,4−ジエトキシナフタレン、1,4−ジベンジロキシナフタレン、1,2−ジフェノキシエタン、1,2−ビス(3−メチルフェノキシ)エタン、1,2−ビス(4−メチルフェノキシ)エタン、1,4−ジフェノキシ−2−ブテン、1,2−ビス(4−メトキシフェニルチオ)エタン、ジベンゾイルメタン、1,4−ジフェニルチオブタン、1,4−ジフェニルチオ−2−ブテン、1,3−ビス(2−ビニルオキシエトキシ)ベンゼン、1,4−ビス(2−ビニルオキシエトキシ)ベンゼン、p−(2−ビニルオキシエトキシ)ビフェニル、p−アリールオキシビフェニル、p−プロパギルオキシビフェニル、ジベンゾイルオキシメタン、ジベンゾイルオキシプロパン、ジベンジルジスルフィド、1,1−ジフェニルエタノール、1,1−ジフェニルプロパノール、p−ベンジルオキシベンジルアルコール、1,3−フェノキシ−2−プロパノール、N−オクタデシルカルバモイル−p−メトキシカルボニルベンゼン、N−オクタデシルカルバモイルベンゼン、1,2−ビス(4−メトキシフェノキシ)プロパン、1,5−ビス(4−メトキシフェノキシ)−3−オキサペンタン、シュウ酸ジベンジル、シュウ酸ビス(4−メチルベンジル)、シュウ酸ビス(4−クロロベンジル)などが挙げられる。
また、前記感熱記録層には、必要に応じて補助添加剤として、電子受容性であるが発色能力の比較的少ない種々のヒンダードフェノール化合物、又はヒンダードアミン化合物を添加してもよい。これらの具体例としては、2,2’−メチレンビス(4−エチル−6−ターシャリーブチルフェノール)、4,4’−ブチリデンビス(6−ターシャリーブチル−2−メチルフェノール)、1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−ターシャリーブチルフェニル)ブタン、1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−シクロヘキシルフェニル)ブタン、4,4’−チオビス(6−ターシャリーブチル−2−メチルフェノール)、テトラブロモビスフェノールA、テトラブロモビスフェノールS、4,4」チオビス(2−メチルフェノール)、4,4’−チオビス(2−クロロフェノール)、テトラキス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)−1,2,3,4−ブタンテトラカルボキシレート、テトラキス(1,2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)−1,2,3,4−ブタンテトラカルボキシレートなどが挙げられる。
前記感熱記録層には、更に必要に応じて、各種補助添加成分、例えば、界面活性剤、滑剤、填料等を併用することができる。
前記滑剤としては、例えば、高級脂肪酸又はその金属塩、高級脂肪酸アミド、高級脂肪酸エステル、動物性ワックス、植物性ワックス、鉱物性ワックス、石油系ワックスなどが挙げられる。
前記填料としては、例えば、炭酸カルシウム、シリカ、酸化亜鉛、酸化チタン、水酸化アルミニウム、水酸化亜鉛、硫酸バリウム、クレー、カオリン、タルク、表面処理されたカルシウム、表面処理されたシリカ等の無機系微粉末;尿素−ホルマリン樹脂、スチレン−メタクリル酸共重合体、ポリスチレン樹脂、塩化ビニリデン樹脂等の有機系微粉末、などが挙げられる。
前記感熱記録層は、特に制限はなく、一般に知られている方法により形成することができ、例えば、前記ロイコ染料、顕色剤、及び無機フィラーを、バインダー、その他の成分と共に、ボールミル、アトライター、サンドミル等の分散機により、分散粒径が0.1〜3μmになるまで粉砕分散した後、更に必要に応じて填料、熱可融性物質分散液等と共に、混合して感熱記録層塗布液を調製し、該感熱記録層塗布液を支持体上に塗布し、乾燥させることによって感熱記録層を形成することができる。
前記塗布方法としては、例えば、ブレードコート法、グラビアコート法、グラビアオフセットコート法、バーコート法、ロールコート法、ナイフコート法、エアナイフコート法、コンマコート法、Uコンマコート法、AKKUコート法、スムージングコート法、マイクログラビアコート法、リバースロールコート法、4本乃至5本ロールコート法、ディップコート法、カーテンコート法、スライドコート法、ダイコート法、などが挙げられる。
前記感熱記録層の乾燥後の付着量は、前記感熱記録層の組成や感熱記録材料の用途等により異なり一概には規定できないが、1g/m〜20g/mが好ましく、3g/m〜10g/mがより好ましい。
<保護層>
前記保護層は、バインダー、無機フィラー、及び有機ポリマー粒子を含有し、更に必要に応じてその他の成分を含有してなる。
−バインダー−
前記バインダーとしては、水溶性ポリマー及び水溶性ポリマーエマルジョンの少なくともいずれかを、適宜用いることができる。
前記バインダーとしては、例えばポリビニルアルコール、ジアセトン変性ポリビニルアルコール、イタコン酸変性ポリビニルアルコール、カルボキシ変性ポリビニルアルコール、殿粉又はその誘導体、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、メチルセルロース、エチルセルロース等のセルロース誘導体;ポリアクリル酸ソーダ、ポリビニルピロリドン、アクリルアミド/アクリル酸エステル共重合体、アクリルアミド/アクリル酸エステル/メタクリル酸三元共重合体、スチレン/無水マレイン酸共重合体アルカリ塩、イソブチレン/無水マレイン酸共重合体アルカリ塩、ポリアクリルアミド、アルギン酸ソーダ、ゼラチン、カゼイン等の水溶性ポリマー;ポリ酢酸ビニル、ポリウレタン、ポリアクリル酸、ポリアクリル酸エステル、塩化ビニル/酢酸ビニル共重合体、ポリブチルメタクリレート、エチレン/酢酸ビニル共重合体等のエマルジョン;スチレン/ブタジエン共重合体、スチレン/ブタジエン/アクリル系共重合体等のラテックス、などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
−無機フィラー−
前記無機フィラーとしては、特に制限はなく、従来からフィラーとして用いられている公知の無機顔料を用いることができ、例えば、二酸化ケイ素、ケイ酸カルシウム、ケイ酸マグネシウム、ケイ酸アルミニウム、ケイ酸亜鉛、無定形シリカ等のケイ酸塩;酸化亜鉛、酸化アルミニウム、二酸化チタン、水酸化アルミニウム、硫酸バリウム、タルク、クレー、酸化マグネシウム、水酸化マグネシウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、などが挙げられる。これらの中でも、水酸化アルミニウムが特に好ましい。
前記無機フィラーの平均粒径は、0.1μm〜0.6μmであることが好ましい。前記平均粒径が、0.1μm未満であると、分散性が悪くなることがあり、0.6μmを超えると、印刷部の平滑性が悪くなり、感度及び精細性が不十分となることがある。
前記無機フィラーの平均粒径は、例えばレーザー散乱/回折型の粒径測定装置(LA−920、堀場製作所製)を用いて測定することができる。
前記無機フィラーの含有量は、バインダー100質量部に対し100質量部〜200質量部であることが好ましい。
−有機ポリマー粒子−
前記有機ポリマー粒子としては、架橋ポリメタクリル酸メチル粒子が好適である。
前記架橋ポリメタクリル酸メチルとは、ポリメタクリル酸メチルの線状高分子同士が三次元網目構造的に結合しているものである。このような架橋構造をとることにより、ポリメタクリル酸メチルの軟化点が高くなり、従来より優れた添加材料となる。
前記架橋ポリメタクリル酸メチル粒子を添加する目的は、ヘッド磨耗低減、スティッキング抑制のためである。
前記有機ポリマー粒子としての架橋ポリメタクリル酸メチル粒子の平均粒径は、2.5μm以上5.0μm以下であり、2.5μm〜4.0μmが好ましい。前記平均粒径が、2.5μm未満であると、インクの厚みにより印刷部の平滑度が大きくなるため、印刷スティッキング改善に効果がないことがあり、5.0μmを超えると、印刷部の平滑度が小さくなりすぎてサーマルヘッドと感熱記録材料との密着性が低下して発色感度が低下してしまうことがある。
前記架橋ポリメタクリル酸メチル粒子の平均粒径は、例えばレーザー散乱/回折型の粒径測定装置(LA−920、堀場製作所製)などにより測定することができる。
前記架橋ポリメタクリル酸メチル粒子の形状は、多孔質若しくは凝集体形状でも構わない。
前記有機ポリマー粒子としてのポリメタアクリル酸メチル粒子の含有量は、バインダー100質量部に対して25質量部〜40質量部が好ましく、30質量部〜40質量部がより好ましい。前記含有量が、25質量部未満であると、ポリメタクリル酸メチル粒子のスティッキング抑制効果が小さくなることがあり、40質量部を超えると、印刷部の平滑度が小さくなりすぎてサーマルヘッドと感熱記録材料との密着性が低下して発色感度が低下してしまうことがある。
前記保護層中には、滑剤を含有することができる。前記滑剤としては、例えばモンタン酸ワックス、ステアリン酸亜鉛、パラフィンワックス等の高級脂肪酸又はその金属塩、高級脂肪酸アミド、高級脂肪酸エステル、シリコーンオイル、動物性、植物性、鉱物性又は石油系の各種ワックス類、などが挙げられる。
前記保護層は、特に制限はなく、一般に知られている方法により形成することができ、例えば、前記バインダー、無機フィラー、有機ポリマー粒子を、水、その他の成分と共に、分散機により分散させて保護層塗布液を調製し、該保護層塗布液を感熱記録層に塗布し、乾燥させることによって保護層を形成することができる。
前記保護層の乾燥後の付着量は、0.5g/m〜5.0g/mが好ましく、1.5g/m〜3.0g/mがより好ましい。
<印刷部>
本発明の感熱記録材料は、保護層上に印刷部(無色透明を含む)を有することにより、感熱記録材料表面の見た目を派手にし、人の目を集める効果をもたらす効果がある。この印刷加工に使用される印刷インクとしては、光重合乾燥(紫外線硬化型)インクが用いられる。前記インクを用いてスクリーン印刷やオフセット印刷等の各種印刷方式によってベタ印刷、あるいは網点印刷することが行われる。また、インクは無色透明インク及び有色インクのいずれであってもよく、単色に限らず、赤、青、黄等のカラー色が適用される。また、複数のインクを並べての印刷、積層での印刷を行ってもよい。浸透乾燥、蒸発乾燥、酸化重合乾燥などのインクは光重合乾燥のインクに比べて感熱記録材料への染み込みが大きいため、印刷部の平滑度は少し粗くなりスティッキングは起こりにくくなる。
前記インクとしては、例えばUVオフセットインク、UVフレキソインク、水性フレキソインク、フレキスアルコールインク、などが挙げられる。
前記印刷部は、感熱記録材料の全面に印刷(全ベタ)してもよく、一部印刷していない部分があってもよい。
前記印刷部におけるインク付着量は、0.2cm/m〜10.0cm/mであることが好ましい。
前記印刷部表面の王研式平滑度は、1,500秒以上4,000秒以下であり、2,000秒〜3,000秒が好ましい。前記王研式平滑度が、1,500秒未満であると、サーマルヘッドとの密着性を十分に制御できるが、本来のサーマルヘッドの働きである熱印字が不十分になる。即ち、密着性が低下しすぎてサーマルヘッドからの伝熱が記録媒体に伝わらなくなり、発色が不十分になることがあり、4,000秒を超えると、サーマルヘッドとの密着性を制御できなくなることがある。
前記王研式平滑度は、例えば王研式透気度平滑度試験機(熊谷理機株式会社製)を用いて測定することができる。
<アンダー層>
本発明で用いられる感熱記録材料において、支持体と感熱記録層の間に中空粒子を含むアンダー層を設けることが好ましい。これにより、高い断熱性及びヘッドとの密着性を向上させ発色感度が向上する。
前記アンダー層は、中空率80%以上の中空粒子と、バインダーとを含有し、更に必要に応じてその他の成分を含有してなる。
−中空粒子−
前記中空粒子は、中空率が80%以上のものが好ましく、90%以上がより好ましい。前記中空率が80%未満であると、断熱性、クッション性が不充分なため、サーマルヘッドからの熱エネルギーが支持体を通して感熱記録材料の外へ放出され、更にサーマルヘッドとの密着性が弱くなるため、感度向上及び精細性向上の効果が小さいことがある。なお、実質得られる微小中空粒子の中空率は98%以下である。
ここで、前記中空率とは、下記式で表わされるものである。
中空率=(中空粒子の内容積)/(中空粒子の外容積)×100(%)
前記中空粒子は、熱可塑性樹脂を殻とし、内部に空気その他の気体を含有するもので、すでに発泡状態となっている微小中空粒子であり、体積平均粒子径は2μm〜10μmのものが用いられる。
前記体積平均粒子径(粒子外径)が2μmより小さいものは、任意の中空率にすることが難しいなどの生産上の問題があり、逆に10μmより大きいものは、塗布乾燥後の表面の平滑性が低下するため、サーマルヘッドとの密着性が低下し、感度向上効果が低下する。したがって、このような粒子分布は粒子径が前記範囲にあると同時に、バラツキの少ない分布ピークの均一なものが好ましい。
前記中空粒子は、上述したように熱可塑性樹脂を殻とするものであるが、該熱可塑性樹脂としては、例えばポリスチレン樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリ塩化ビニリデン樹脂、ポリ酢酸ビニル樹脂、ポリアクリル酸エステル、ポリアクリロニトリル、ポリブタジエン、又はこれらの共重合体樹脂などが挙げられる。これらの中でも、塩化ビニリデンとアクリロニトリルを主体とする共重合体樹脂が特に好ましい。
−バインダー−
前記バインダーとしては、特に制限はなく、従来公知の水溶性ポリマー及び水溶性ポリマーエマルジョンの少なくともいずれかから適宜選択される。
前記水溶性ポリマーとしては、例えば、ポリビニルアルコール、澱粉又はその誘導体、メトキシセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、メチルセルロース、エチルセルロース等のセルロース誘導体;ポリアクリル酸ソーダ、ポリビニルピロリドン、アクリルアミド/アクリル酸エステル共重合体、アクリルアミド/アクリル酸エステル/メタクリル酸三元共重合体、スチレン/無水マレイン酸共重合体アルカリ塩、イソブチレン/無水マレイン酸共重合体アルカリ塩、ポリアクリルアミド、アルギン酸ソーダ、ゼラチン、カゼイン、などが挙げられる。
前記水性ポリマーエマルジョンとしては、例えばスチレン/ブタジエン共重合体、スチレン/ブタジエン/アクリル系共重合体等のラテックス;酢酸ビニル樹脂、酢酸ビニル/アクリル酸共重合体、スチレン/アクリル酸エステル共重合体、アクリル酸エステル樹脂、ポリウレタン樹脂等のエマルジョンなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記アンダー層は、前記中空粒子及びバインダーを水に分散し、これを支持体表面に塗布し、乾燥することによって形成される。この場合、中空粒子の塗布量は、支持体1mあたり、1g以上が好ましく、2g〜15gがより好ましい。また、バインダーの塗布量は、アンダー層を支持体に強く結合させるような量でよく、通常は、中空粒子とバインダー樹脂との合計量に対して2質量%〜50質量%であることが好ましい。
<バック層>
本発明の感熱記録材料には、必要に応じて、バック層を設けることができる。
前記バック層は、バインダー及び填料を含有し、必要に応じて種々の滑剤、帯電防止剤などを含有してもよい。
前記バック層に用いられるバインダー、填料、及び滑剤としては前記保護層及び前記感熱記録層に挙げた種々の材料を使用することができ、特に支持体にプラスチックフィルム及び合成紙を用いた場合には帯電防止剤の添加は効果的である。
<支持体>
前記支持体としては、その形状、構造、大きさ等については、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、前記形状としては、例えば、平板状などが挙げられ、前記構造としては、単層構造であってもいし、積層構造であってもよく、前記大きさとしては、前記感熱記録材料の大きさ等に応じて適宜選択することができる。
前記支持体の材料としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、無機材料と有機材料に大別される。前記無機材料としては、例えばガラス、石英、シリコン、酸化シリコン、酸化アルミニウム、SiO、金属などが挙げられる。前記有機材料としては、例えば、上質紙、アート紙、コート紙、合成紙、再生紙等の紙;三酢酸セルロース等のセルロース誘導体;ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート等のポリエステル樹脂;ポリカーボネート、ポリスチレン、ポリメチルメタクリレート、ポリアミド、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィンなどが挙げられる。これらの中でも、上質紙、コート紙、プラスチックフィルム、合成紙が特に好ましい。
ここで、前記再生紙とは、古紙含有率が10%以上の紙のことを意味しているが、もちろん古紙含有率が10%未満の紙についても本発明に適用可能であることは言うまでもない。
前記支持体は、塗布層の接着性を向上させる目的で、コロナ放電処理、酸化反応処理(クロム酸等)、エッチング処理、易接着処理、帯電防止処理等の表面改質を行うことが好ましい。なお、前記支持体には、酸化チタン等の白色顔料を添加することが好ましい。
前記支持体の厚みとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、50μm〜2,000μmが好ましく、100μm〜1,000μmがより好ましい。
本発明の感熱記録材料の形状としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、ラベル状、シート状、ロール状、などが挙げられる。
本発明の感熱記録材料は、必要に応じて、感熱記録材料の裏面に粘着剤層及び剥離台紙を順次積層することもできる。
このような粘着剤層及び剥離台紙を順次積層させた感熱記録材料の使用用途としては、例えば、POSラベル、チケットタグ、及び物流配送用ラベルなどが挙げられる。
<擬似接着加工>
本発明の感熱記録材料の裏面に必要に応じて擬似接着加工を施すことにより、主に宅配便帳票などに使用されている物流配送用の帳票、又はラベル用途として使用することも有用である。
前記擬似接着性は、感熱記録材料の裏面、即ち支持体上の感熱記録層とは逆の面に感圧性接着剤を付与することによって得られる。前記感圧性接着剤としては、例えばアクリル系重合体、天然ゴム、エチレン−酢酸ビニル系共重合体、アクリロニトリル−ブタジエン系共重合体、スチレン−ブタジエン系重合体、ポリイソブチレン、ポリビニルエーテル等の樹脂が挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
<アイマーク加工>
本発明の感熱記録材料を、ハンディターミナル用の検針帳票や粘着ラベルとして使用する場合は、本発明の感熱記録材料の裏面に、紫外線硬化型インクや水系フレキソインク、アルコール系フレキソインク、顔料インク等を用いてアイマークを施すことが効果的である。このアイマークが感熱記録印字用プリンタに付帯されたセンサーにより検出されることにより、帳票やラベルに対して正確な位置に印字を行うことができる。
前記アイマークは、感熱記録材料裏面に、黒色の前記インクを用いて、幅0.5mm〜10mm、長さ0.5mm〜300mm程度の印刷を施すことにより得られる。
前記アイマークの前記インクの色は、黒色以外にも、青色、茶色、緑色、赤色等任意の色を使用することができる。また、前記アイマークの大きさは、上記の大きさよりも、大きくても小さくても構わない。
<磁気記録層>
本発明の感熱記録材料の裏面に、強磁性体を含有する磁気記録層を設けることにより、例えば列車に乗車する際の切符として、検札の際などの捺印性に優れた磁気記録券紙としての用途に使用することができる。
前記強磁性体としては、例えばγ−フェライト、バリウムフェライト、ストロンチウムフェライト等が用いられるが、磁気記録情報が通常の磁石で消去されないためには保磁力が1,500〜5,000エルステッドのバリウムフェライト、ストロンチウムフェライトが好ましい。
前記強磁性体を分散剤及び結着樹脂と混合し、支持体上に磁気記録層を塗布することによって感熱記録性磁気材料を得ることができる。
前記分散剤としては、例えばスチレン−マレイン酸アンモニウム塩、ポリオキシエチレンスチリルフェニルエーテル、ポリオキシエチレン多環フェニルエーテル、ポリオキシエチレンアリルエーテル、2,4,7,9−テトラメチル−5−デシン4,7−ジオール、アセチレングリコール、アクリル酸マレイン酸共重合体のアルカリ塩、ポリスチレンスルホン酸アルカリ塩、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコール、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、アセチレングリコーなどが挙げられる。
前記結着樹脂としては、例えば酸化デンプン、エーテル化デンプン等のデンプン類;ヒドロキシエチルセルロース、メチルセルロース、ポリビニルアルコール、ポリアクリルアミド、カルボキシメチルセルロース、アラビゴム、カゼイン、ゼラチン、ポリエチレンオキサイド等の水溶性結合剤;ポリウレタン系ラテックス、塩化ビニル系ラテックス、ポリアクリル系ラテックス、スチレンブタジエン系ラテックス、などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記磁気記録層の塗工に用いる装置としては、例えばエアーナイフコーター、グラビアコーター、ロールコーター、ロッドコーター、カーテンコーター、ダイコーター、リップコーター、ブレードコーター、等が用いられる。又、オフセット、シルクスクリ−ン等の印刷法も用いることができる。
以上、本発明の感熱記録材料の裏面に対する各種加工、及び前記各種加工を施した感熱記録材料の使用例を挙げたが、本発明の感熱記録材料の使用用途としては、もちろんこれらに限定されるものではなく、感熱記録材料を使用するあらゆる用途に使用することができる。
本発明の感熱記録材料は、カレンダー処理によるサーマルヘッドとの密着性の向上が著しいので、アンダー層、感熱記録層、又は保護層にカレンダー処理を施すことは、非常に好ましい。即ち、アンダー層、感熱記録層又は保護層へのカレンダーの圧力の大きさで表面の平滑度をコントロールすることにより、地肌かぶりが無く、しかも従来よりも高精細な感熱記録材料を得ることができる。
本発明の感熱記録材料を用いた記録方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば熱ペン、サーマルヘッド、レーザー加熱等が挙げられる。
本発明の感熱記録材料は、印字ムラ及び印刷ムラの発生がなく、耐油性、耐可塑剤性等のバリア性に優れ、印刷性が良好であるので、例えば生鮮食料品、弁当、惣菜用等のPOS分野;図書、文書等の複写分野;ファクシミリ等の通信分野;券売機、レシート、領収書等の発券分野;航空機業界のバッゲージ用タグなどの各種分野に幅広く好適に用いられる。
以下、本発明の実施例を説明するが、本発明は、これらの実施例に何ら限定されるものではない。
<有機ポリマー粒子の平均粒径、無機フィラーの平均粒径、ロイコ染料、及び顕色剤の体積平均粒径の測定>
各粒径は、レーザー散乱/回折型の粒径測定装置(LA−920、堀場製作所製)を用いて測定した。
(実施例1)
(1)アンダー層液Aの調製
微小中空粒子(塩化ビニルデン及びアクリロニトリルを主体とする共重合体樹脂、固形分32質量%、平均粒径:5μm、中空率:90%)30質量部、スチレン/ブタジエン共重合ラテックス(固形分47.5質量%)10質量部、水60質量部の比率で混合攪拌して、アンダー層液Aを調製した。
(2)染料分散液Bの調製
3−(N−メチル−N−シクロヘキシル)アミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン10質量部、ポリビニルアルコールの10質量%水溶液10質量部、及び水30質量部の組成からなる混合物をサンドグラインダーを用いて粉砕分散し、体積平均粒径が0.35μmになるように調製した。
(3)混合分散液Cの調製
ビスフェノールSを25質量部、ポリビニルアルコールの10質量%水溶液40質量部、シリカ(DSL.ジャパン社製、カープレックス#101)17質量部、及び水150質量部の組成からなる混合物をサンドグラインダーを用いて粉砕分散し、体積平均粒径が1.10μmになるように調製した。
(4)感熱記録層塗布液Dの調製
上記染料分散液B及び混合分散液Cを、質量比で1:1となるように混合撹拌して、感熱記録層塗布液を調製した。この時、無機フィラーとしてのシリカは、ロイコ染料としての3−(N−メチル−N−シクロヘキシル)アミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、及び顕色剤としてのビスフェノールSの総和に対して48.6質量%の比率となる。
(5)有機ポリマー粒子液Eの調製
平均粒径3μmの真球状架橋ポリメタクリル酸メチル粒子(ガンツ化成株式会社製、GM−0205)2質量部、水8質量部の比率で混合攪拌して、有機ポリマー粒子液Eを調製した。
(6)無機フィラー分散液Fの調製
水酸化アルミニウム15質量部、ポリビニルアルコールの10質量%水溶液15質量部、及び水45質量部の組成からなる混合物を、サンドグラインダーを用いて粉砕分散し、平均粒径が0.08μmになるように調製した。
(7)保護層塗布液Gの調製
上記有機ポリマー粒子液Eを10質量部、無機フィラー分散液Fを75質量部、ポリビニルアルコールの10質量%水溶液(重合度1,700、ケン化度88モル%)100質量部、及びアジピン酸ヒドラジド(10質量%溶解液)20質量を混合撹拌し、保護層塗布液Gを調製した。この時、ポリメタクリル酸メチル粒子は水溶性ポリマーであるポリビニルアルコールに対して17.4質量%の比率となる。
(8)感熱記録材料の作製
市販の上質紙(坪量60g/m)の表面に、アンダー層液Aの乾燥後質量が3.0g/m、感熱記録層塗布液Dの乾燥後質量が2.85g/m、及び保護層塗布液Gの乾燥後質量が3.0g/mになるようにそれぞれ塗布し、乾燥させて、感熱記録材料を作製した。
(実施例2)
実施例1において、ポリメタクリル酸メチル粒子のポリビニルアルコールに対する比率17.4質量%を30質量%に変えた以外は、実施例1と同様にして、感熱記録材料を作製した。
(実施例3)
実施例1において、ポリメタクリル酸メチル粒子のポリビニルアルコールに対する比率17.4質量%を45質量%に変えた以外は、実施例1と同様にして、感熱記録材料を作製した。
(実施例4)
実施例1において、平均粒径3μmの真球状架橋ポリメタクリル酸メチル粒子(ガンツ化成株式会社製、GM−0205)を、平均粒径4μmの真球状架橋ポリメタクリル酸メチル粒子(ガンツ化成株式会社製、GM−0401S)に変えた以外は、実施例1と同様にして、感熱記録材料を作製した。
(実施例5)
実施例1において、平均粒径3μmの真球状架橋ポリメタクリル酸メチル粒子(ガンツ化成株式会社製、GM−0205)を、平均粒径5μmの真球状架橋ポリメタクリル酸メチル粒子(ガンツ化成株式会社製、GM−0405)に変えた以外は、実施例1と同様にして、感熱記録材料を作製した。
(実施例6)
実施例1において、無機フィラー分散液Fの水酸化アルミニウムの平均粒径0.08μmを0.45μmに変えた以外は、実施例1と同様にして、感熱記録材料を作製した。
(実施例7)
実施例6において、アンダー層を設けない以外は、実施例6と同様にして、感熱記録材料を作製した。
(実施例8)
実施例6において、感熱記録層塗布液Dにおける無機フィラーとしてのシリカの3−(N−メチル−N−シクロヘキシル)アミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン及びビスフェノールSの総和に対する比率48.6質量%を35.0質量%に変えた以外は、実施例6と同様にして、感熱記録材料を作製した。
(実施例9)
実施例6において、感熱記録層塗布液Dにおける無機フィラーとしてのシリカの3−(N−メチル−N−シクロヘキシル)アミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン及びビスフェノールSの総和に対する比率48.6質量%を25.0質量%に変えた以外は、実施例6と同様にして、感熱記録材料を作製した。
(実施例10)
実施例6において、感熱記録層塗布液Dにおける無機フィラーとしてのシリカの3−(N−メチル−N−シクロヘキシル)アミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン及びビスフェノールSの総和に対する比率48.6質量%を15.0質量%に変えた以外は、実施例6と同様にして、感熱記録材料を作製した。
(実施例11)
実施例7において、染料分散液Bにおける3−(N−メチル−N−シクロヘキシル)アミノ−6−メチル−7−アニリノフルオランの体積平均粒径0.35μmを0.25μm変えた以外は、実施例7と同様にして、感熱記録材料を作製した。
(実施例12)
実施例11において、混合分散液Cにおける体積平均粒径1.10μmを0.85μmに変えた以外は、実施例11と同様にして、感熱記録材料を作製した。
(比較例1)
実施例1において、有機ポリマー粒子液Eを用いない以外は、実施例1と同様にして、感熱記録材料を作製した。
(比較例2)
実施例1において、平均粒径3μmの真球状架橋ポリメタクリル酸メチル粒子(ガンツ化成株式会社製、GM−0205)を、平均粒径2μmのシリコーンパウダー粒子(信越化学工業株式会社製、KMP−590)に変えた以外は、実施例1と同様にして、感熱記録材料を作製した。
(比較例3)
実施例1において、平均粒径3μmの真球状架橋ポリメタクリル酸メチル粒子(ガンツ化成株式会社製、GM−0205)を、平均粒径2μmの真球状架橋ポリメタクリル酸メチル粒子(ガンツ化成株式会社製、GM−0105)に変えた以外は、実施例1と同様にして、感熱記録材料を作製した。
(比較例4)
実施例1において、平均粒径3μmの真球状架橋ポリメタクリル酸メチル粒子(ガンツ化成株式会社製、GM−0205)を、平均粒径6μmの真球状架橋ポリメタクリル酸メチル粒子(ガンツ化成株式会社製、GMX−0610)に変えた以外は、実施例1と同様にして、感熱記録材料を作製した。
次に、作製した各感熱記録材料について、下記各種インク及び印刷方法に従って印刷を行い、印刷部を形成した。
<UVフレキソ有色インク(1)>
インク:XSYS Flexocure sigma UFZ 10031−408 Yellow
印刷条件:RK PRINT COAT INSTRUMENTS LTD製 RK フレキシプルーフ 100−UVを用いてインク付着量が6cm/mとなるように印刷を行った(印刷パターンは図4に示した通りであり、印刷面積は約95%の全面印刷である)
<UVフレキソバーニッシュインク(2)>
インク:XSYS Flexocure sigma UVF 00011−405 Vernish
UVフレキソ有色インク(1)と同じ印刷条件でフレキシプルーフを用いて印刷を行った。
<UVオフセット有色インク(3)>
インク:DIC EX−2 B6 浅葱藍
印刷条件:RIテスターを用いてインクゲージ:6、印刷速度:1000rpmの条件でインク付着量が6cm/mとなるように印刷を行った(印刷面積は100%の全面印刷である)。
<フレキソアルコールインク(4)>
インク:Flexo alcohol 75100 Yelow
ワイヤーバー(直径0.10)を用いてインク付着量が5cm/mとなるように印刷を行った(印刷面積は100%の全面印刷である)。
<フレキソウォーターインク(5)>
インク:XSYS HDK 10081−404 Yellow
ワイヤーバー(直径0.10)を用いてインク付着量が5cm/mとなるように印刷を行った(印刷面積は100%の全面印刷である)。
次に、印刷済みの各感熱記録材料について、以下のようにして、諸特性を評価した。結果を表1〜表6に示す。
<印刷面平滑度>
印刷済みの各感熱記録材料の印刷面の王研式平滑度を、王研式透気度平滑度試験機(熊谷理機株式会社製)を用いて測定した。
<印字長比率(印刷部スティックテスト)>
印刷済みの各感熱記録材料の印刷部のスティックのレベルを下記式にて印字長比率として求めた。
印字長比率=(印刷部での印字長)/(正常の印字長)×100(%)
ただし、前記正常の印字長とは、非印刷時での印字長を表す。
印刷部スティックテストは下記条件で行った。
印刷済みの各感熱記録材料を20℃で80%RHの条件下でサーマルラベルプリンター(ISHIDA社製、L−2000)を用いて印字を行った。
<印刷テープのハガレ>
各印刷後の感熱記録材料に幅18mmのセロハンテープ(ニチバン株式会社製、CT18)を、印刷の流れ方向に貼り付けた。この時テープ部に空気が入らないように指等で十分に押し付けた。次の3段階でテープを引き剥がし、印刷インクのハガレ状態を下記インク結着性ランクにしたがって評価した。
−引き剥がしステップ−
1st:180°でゆっくり剥がす
2nd:90°でゆっくり剥がす
3rd:90°で素早く剥がす
〔インク結着性ランク〕
1:1stステップでハガレ発生
2:2ndステップでのハガ発生
3:3rdステップでのハガレ発生
<印刷光沢度>
各印刷後の感熱記録材料について、光沢度計(日本電色工業株式会社製、VG−2000型)を用いて角度75度での光沢度を求めた。
<発色感度>
各印刷後の感熱記録材料(印刷部を設けない感熱記録材料)について、大倉電機株式会社製 感熱印字装置TH−PMDを用いて京セラ株式会社製サーマルヘッド(KJT−256−8MGF1)にて、ヘッド電力0.45W/dot条件下で、0.1msec毎に印加エネルギーのパルス巾0.1〜1.2msecに印字し(印字速度:4ips)、画像濃度をマクベス濃度計RD−914にて測定した結果から、印字濃度が1.00となるのに必要な印加エネルギー(パルス巾)を計算した。
実施例1を基準とし、(実施例1のパルス巾)/(測定した感熱記録材料のパルス巾)=感度倍率として計算した。この感度倍率の値が大きいほど印字濃度1.00を得るのに必要なエネルギーが小さいので、発色感度(熱応答性)が良好である
<発色精細性>
各感熱記録材料(印刷部を設けない感熱記録材料)について、DATAMAX社製 サーマルラベルプリンターI−4308を用いて印字速度8ipsで、印字濃度0.95〜1.05を得たサンプルでベタ印字部の白抜け、にじみ具合をレーザー顕微鏡で確認し、下記基準で評価した。
〔評価基準〕
○:ベタ部に白抜けが少なく、にじみが少ない。バーコード読取に問題なし
×:ベタ部の白抜けが多く、にじみもあり、バーコード読取に問題あり
<耐可塑剤性>
印刷部を設けない感熱記録材料を用いて、熱ヘッドを内蔵した熱傾斜計(東洋精機株式会社製)を用いて170℃、圧着時間2.0秒間、圧着圧力2.0kg/cmの条件下で印字した発色部に可塑剤が含まれたポリ塩化ビニルシート(ShinEtsu社製、ポリマラップ300)を重ね合わせ、100g/cmの荷重をかけ、40℃で15時間保存後の画像濃度をマクベス濃度計RD−914で測定した。
<耐油性>
印刷部を設けない感熱記録材料を用いて、熱ヘッドを内蔵した熱傾斜計(東洋精機株式会社製)を用いて、170℃、圧着時間2.0秒間、圧着圧力2.0kg/cmの条件下で印字した発色部に綿実油(関東化学株式会社)を塗り、80℃で24時間保存後の画像濃度をマクベス濃度計RD−914で測定した。
表1〜表6の結果から、実施例1〜12は、比較例1〜4に比べて、印刷後のスティッキングの発生がなく、高感度及び高精細性を有し、可塑剤や油などの薬品に対しても画像部が劣化しにくいことが確認できた。
本発明の感熱記録材料は、例えば生鮮食料品、弁当、惣菜用等のPOS分野;図書、文書等の複写分野;ファクシミリ等の通信分野;券売機、レシート、領収書等の発券分野;航空機業界のバッゲージ用タグなどの多方面に用いられている。これらの中でも、POS分野、特に弁当や惣菜といった温かさを売り物にした商品、及び冷食用ハムや生鮮食品などの低温で水に濡れやすい商品にも好適に用いられる。
図1は、全面印刷が施されている感熱記録材料の一例を示す図である。 図2は、全面印刷が施されている感熱記録材料の他の一例を示す図である。 図3は、印刷スティッキングが発生した感熱記録ラベルの一例を示す図である。 図4は、印刷スティッキングが発生していない感熱記録ラベルの一例を示す図である。

Claims (12)

  1. 支持体と、該支持体上に、ロイコ染料、顕色剤、及び無機フィラーを含有する感熱記録層と、バインダー、無機フィラー、及び有機ポリマー粒子を含有する保護層と、印刷部とをこの順に有してなり、
    前記有機ポリマー粒子の平均粒径が、2.50μm以上5.00μm以下であり、
    前記印刷部が、前記保護層上に全面印刷され、前記印刷部の王研式平滑度が、1,500秒以上4,000秒以下であり、
    前記保護層における前記無機フィラーの平均粒径が、0.08μm〜0.45μmであることを特徴とする感熱記録材料。
  2. 有機ポリマー粒子が、架橋ポリメタクリル酸メチル粒子である請求項1に記載の感熱記録材料。
  3. 有機ポリマー粒子の保護層における含有量が、バインダー100質量部に対して25質量部〜40質量部である請求項1から2のいずれかに記載の感熱記録材料。
  4. 全面印刷が、保護層の表面積に対して95%〜100%の印刷面積である請求項1から3のいずれかに記載の感熱記録材料。
  5. 支持体と感熱記録層との間に、中空率が80%以上の中空粒子を含有するアンダー層を有する請求項1から4のいずれかに記載の感熱記録材料。
  6. 感熱記録層における無機フィラーの含有量が、ロイコ染料及び顕色剤の総量100質量部に対して20質量部〜40質量部である請求項1から5のいずれかに記載の感熱記録材料。
  7. ロイコ染料の体積平均粒径が、0.05μm〜0.3μmである請求項1から6のいずれかに記載の感熱記録材料。
  8. 顕色剤の体積平均粒径が、0.6μm〜1.0μmである請求項1から7のいずれかに記載の感熱記録材料。
  9. 印刷部が、紫外線硬化型樹脂を含む無色透明インク及び有色インクの少なくともいずれかで形成されている請求項1から8のいずれかに記載の感熱記録材料。
  10. 支持体の感熱記録層を有する側の面と反対側の面に、アイマーク加工を施してなる請求項1から9のいずれかに記載の感熱記録材料。
  11. 支持体の感熱記録層を有する側の面と反対側の面に、擬似接着加工を施してなる請求項1から9のいずれかに記載の感熱記録材料。
  12. 支持体の感熱記録層を有する側の面と反対側の面に、磁気記録層を有する請求項1から9のいずれかに記載の感熱記録材料。
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