JP5315734B2 - 感熱記録材料 - Google Patents
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Description
この記録方法は、他の方法に比べて、現像、定着などの処理を施す必要がなく、比較的簡単な装置を用いて短時間で記録することができる上に、コストが安いなどの利点があり、生鮮食料品・弁当・惣菜用のPOS分野、図書・文書などの複写分野、ファクシミリなどの通信分野、券売機・レシート・領収書などの発券分野等の多方面に用いられている。
前述の領収書、各種レシートの場合、印鑑やスタンプで捺印される機会が多く、捺印した画像が滲まないことに加えて、捺印後、指で捺印部を擦っても画像が滲んだり、インクが指に付着しないことが感熱記録材料に求められている。
近年、コンピュータを用いた情報処理技術と物流技術の向上に伴い、感熱記録紙を有する帳票用感熱記録材料が開発されている(特許文献1等)。特に、昨今では検針員が各家庭を訪問して電気やガス、水道等の検針を行い、その帳票を発行するハンディターミナルプリンタにも感熱記録材料が使用されるようになっている。これらの検針帳票に振込み用紙が付帯していることも多く、このような用途では、使用する感熱記録材料に対して受領印用の捺印性が優れていることも要求される。また、同様にハンディターミナルプリンタで印字されるものとして、列車内で乗務員が発行する切符などがあるが、このような磁気記録券紙用途においても表面の捺印性が必要となることは言うまでもない。
これに対して特許文献4では、保護層に平均粒子径が2.0μm以上の多孔質炭酸カルシウムの二次凝集粒子を含有させた、捺印性に優れヘッドカス付着やヘッド磨耗が少ない感熱記録材料が報告されている。しかし、このような多孔質炭酸カルシウムだけでは捺印性は良くても、スティッキングを起こさないことを両立させることは困難であった。
また、特許文献5〜7等では、皮膜性を有する吸水性ウレタンポリマーを保護層の結着性樹脂として使用することが報告されている。しかし、このような皮膜性を有する吸水性ウレタンポリマーを使用すると、乾燥後に水分が飛ぶことにより表面が収縮し、シワのため表面が荒れてしまう。帳票用感熱記録材料は、見栄えを良くしたり、低トルクプリンタでの搬送性を向上させるために、表面の一部もしくは全面に電離放射線硬化型樹脂又は紫外線硬化型樹脂によるニス加工を施すことが多いが、シワのため表面が荒れてしまうと、印刷加工をした場合の光沢度が低下してしまうという問題があった。
1) 支持体上に少なくとも、ロイコ染料及び顕色剤を含有する感熱記録層と保護層を設けた感熱記録材料において、該保護層が少なくとも結着性樹脂、無機顔料及び皮膜性を有しない吸水性ポリマー粒子を含有しており、該吸水性ポリマー粒子の乾燥時(含水率10%以下で測定した場合)の平均粒子径が0.3〜7μmであることを特徴とする感熱記録材料。
2) 前記吸水性ポリマー粒子の平均粒子径が、0.3〜5μmであることを特徴とする1)に記載の感熱記録材料
3) 前記吸水性ポリマー粒子の含有量が、乾燥重量で保護層の全重量の3〜15重量%であることを特徴とする1)又は2)に記載の感熱記録材料。
4) 前記無機顔料の添加量が、前記結着性樹脂に対して100〜400重量%であることを特徴とする1)〜3)の何れかに記載の感熱記録材料。
5) 前記無機顔料の吸油量が120ml/100g以上であることを特徴とする1)〜4)の何れかに記載の感熱記録材料。
6) 前記無機顔料が、二酸化ケイ素及び/又は炭酸カルシウムであることを特徴とする1)〜5)の何れかに記載の感熱記録材料。
7) 前記無機顔料が凝集体形状をしていることを特徴とする1)〜6)の何れかに記載の感熱記録材料。
8) 前記支持体と感熱記録層の間にアンダー層を設けたことを特徴とする1)〜7)の何れかに記載の感熱記録材料。
9) 前記アンダー層が、中空率50〜98%のプラスチック中空粒子を含有することを特徴とする8)記載の感熱記録材料。
10) 前記保護層がカーテンコート方式によって塗工されていることを特徴とする1)〜9)の何れかに記載の感熱記録材料。
本発明は、支持体上に少なくとも、ロイコ染料及び顕色剤を含有する感熱記録層、保護層を順次設けた感熱記録材料において、該保護層に、捺印性向上、ヘッド磨耗低減のため特定の皮膜性を有しない吸水性ポリマー粒子を含有させたことを特徴とする。
保護層に皮膜性を有しない吸水性ポリマー粒子を含有させることにより捺印性が向上する理由としては、捺印用インクには親油系のものが多いため、吸水性ポリマー粒子が単にインクを吸収しているだけではなく、塗工時に膨潤した吸水性ポリマー粒子が、乾燥する際に収縮して微細な空隙を生じ、その空隙にインクが染み込むことにより更にインクの吸収性を高めるという相乗効果が働いていることが考えられる。
その例としては、例えばポリアクリル酸エステル、酢酸ビニル−アクリル酸エステル共重合体のケン化物、酢酸ビニル−マレイン酸共重合体ケン化物、イソブチレン−無水マレイン酸共重合体架橋物、ポリアクリルニトリルケン化物、デンプン−アクリルニトリルグラフト重合体及びそのケン化物などが挙げられるが、製造方法やその他の具体例については、例えば特開昭63−303789、特開2003−191621、特開2001−246835などの特許文献に広く記載されている。本発明に用いる吸水性ポリマー粒子としては、自重の30〜120倍程度の水を吸収できる能力を持つものが好ましい。
平均粒子径が0.3μmよりも小さくなると、粒子の安定性が小さくなって凝集し易くなり、7.0μmよりも大きくなると、サーマルヘッドと感熱記録材料との密着性が低下して発色感度が低下してしまう恐れがある。特に、吸水性ポリマー粒子は水を吸収した際に膨潤する性質を有するため、感熱記録材料を製造する際に吸水性ポリマー粒子を塗布した後、乾燥させると収縮してしまうことから、表面の荒れが顕著に現れ易い。
吸水性ポリマー粒子の添加量は、乾燥重量で保護層の全重量の3〜15重量%が好ましい。添加量が3重量%よりも少ないと、捺印性向上効果及びスティッキング防止効果が小さくなり、15重量%よりも多いと、塗布液が増粘して塗工し難くなったり、表面の荒れによりサーマルヘッドの密着性が低下し、発色感度が低下したりする恐れがある。
無機顔料としては、従来からフィラーとして用いられている公知のものを用いることができ、例えば、二酸化ケイ素、ケイ酸カルシウム、ケイ酸マグネシウム、ケイ酸アルミニウム、ケイ酸亜鉛、無定形シリカ等のケイ酸塩や、酸化亜鉛、酸化アルミニウム、二酸化チタン、水酸化アルミニウム、硫酸バリウム、タルク、クレー、酸化マグネシウム、水酸化マグネシウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム等が挙げられる。特に、二酸化ケイ素、カオリン、炭酸カルシウム等の吸油量が大きな顔料が捺印性向上のために好ましく、吸油量120ml/100g以上のものが特に好ましい。しかし、吸油量が400ml/100gを超えると無機顔料の吸水量が多くなり、分散・調合時の液安定性が悪くなるため、製造時の取扱い易さを考慮すると吸油量の上限は400ml/100g程度である。
更に、無機顔料はヘッド磨耗を低減するために凝集体形状(一次粒子の凝集体)であることが好ましい。
無機顔料の添加量は、前記保護層結着性樹脂に対して重量比で100〜400%であることが好ましく、更に好ましくは200〜300%である。100%よりも少ないと捺印性が不充分となり、逆に400%よりも多くなると保護層の結着力が低下して層ハガレや顔料の剥離が発生したり、ヘッド磨耗が大きくなる。
また、保護層中には、滑剤を含有させることができ、その例としては、感熱記録層用として記載したものと重なるが、モンタン酸ワックスやステアリン酸亜鉛、パラフィンワックス等の高級脂肪酸及びその金属塩、高級脂肪酸アミド、高級脂肪酸エステル、シリコーンオイル、動物性、植物性、鉱物性又は石油系の各種ワックス類などが挙げられる。
その具体例としては、感熱記録層用及びアンダー層用のバインダーと重複するところがあるが、ポリビニルアルコール、ジアセトン変性ポリビニルアルコール、イタコン酸変性ポリビニルアルコール、カルボキシ変性ポリビニルアルコール、殿粉及びその誘導体、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、メチルセルロース、エチルセルロースなどのセルロース誘導体、ポリアクリル酸ソーダ、ポリビニルピロリドン、アクリルアミド/アクリル酸エステル共重合体、アクリルアミド/アクリル酸エステル/メタクリル酸三元共重合体、スチレン/無水マレイン酸共重合体アルカリ塩、イソブチレン/無水マレイン酸共重合体アルカリ塩、ポリアクリルアミド、アルギン酸ソーダ、ゼラチン、カゼインなどの水溶性高分子の他、ポリ酢酸ビニル、ポリウレタン、ポリアクリル酸、ポリアクリル酸エステル、塩化ビニル/酢酸ビニル共重合体、ポリブチルメタクリレート、エチレン/酢酸ビニル共重合体などのエマルジョンやスチレン/ブタジエン共重合体、スチレン/ブタジエン/アクリル系共重合体などのラテックスなどが挙げられる。これらの中でも、スティッキング抑制に対しては特にジアセトン変性ポリビニルアルコールが好ましい。
2−アニリノ−3−メチル−6−ジブチルアミノフルオラン、2−アニリノ−3−メチル−6−ジペンチルアミノフルオラン、2−アニリノ−3−メチル−6−[エチル(4−メチルフェニル)アミノ]フルオラン、3,3−ビス(p−ジメチルアミノフェニル)−フタリド、3,3−ビス(p−ジメチルアミノフェニル)−6−ジメチルアミノフタリド(別名:クリスタルバイオレットラクトン)、3,3−ビス(p−ジメチルアミノフェニル)−6−ジエチルアミノフタリド、3,3−ビス(p−ジメチルアミノフェニル)−6−クロルフタリド、3,3−ビス(p−ジブチルアミノフェニル)フタリド、3−シクロヘキシルアミノ−6−クロルフルオラン、3−ジメチルアミノ−5,7−ジメチルフルオラン、3−(N−メチル−N−イソブチル)−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−(N−エチル−N−イソアミル)−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−クロロフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−メチルフルオラン、3−ジエチルアミノ−7,8−ベンズフルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−クロルフルオラン、3−(N−p−トリル−N−エチルアミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ピロリジノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、2−{N−(3′−トリフルオルメチルフェニル)アミノ}−6−ジエチルアミノフルオラン、2−{3,6−ビス(ジエチルアミノ)−9−(o−クロルアニリノ)キサンチル安息香酸ラクタム}3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−(m−トリクロロメチルアニリノ)フルオラン、3−ジエチルアミノ−7−(o−クロルアニリノ)フルオラン、3−ジブチルアミノ−7−(o−クロルアニリノ)フルオラン、3−(N−メチル−N−アミルアミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−(N−メチル−N−シクロヘキシルアミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−(2′,4′−ジメチルアニリノ)フルオラン、3−(N,N−ジエチルアミノ)−5−メチル−7−(N,N−ジベンジルアミノ)フルオラン、ベンゾイルロイコメチレンブルー、6′−クロロ−8′−メトキシ−ベンゾインドリノ−スピロピラン、6′−ブロモ−3′−メトキシ−ベンゾインドリノ−スピロピラン、3−(2′−ヒドロキシ−4′−ジメチルアミノフェニル)−3−(2′−メトキシ−5′−クロルフェニル)フタリド、3−(2′−ヒドロキシ−4′−ジメチルアミノフェニル)−3−(2′−メトキシ−5′−ニトロフェニル)フタリド、3−(2′−ヒドロキシ−4′−ジエチルアミノフェニル)−3−(2′−メトキシ−5′−メチルフェニル)フタリド、3−(2′−メトキシ−4′−ジメチルアミノフェニル)−3−(2′−ヒドロキシ−4′−クロル−5′−メチルフェニル)フタリド、3−モルホリノ−7−(N−プロピル−トリフルオロメチルアニリノ)フルオラン、3−ピロリジノ−7−トリフルオロメチルアニリノフルオラン、3−ジエチルアミノ−5−クロロ−7−(N−ベンジル−トリフルオロメチルアニリノ)フルオラン、3−ピロリジノ−7−(ジ−p−クロルフェニル)メチルアミノフルオラン、3−ジエチルアミノ−5−クロル−7−(α−フェニルエチルアミノ)フルオラン、3−(N−エチル−p−トルイジノ)−7−(α−フェニルエチルアミノ)フルオラン、3−ジエチルアミノ−7−(o−メトキシカルボニルフェニルアミノ)フルオラン、3−ジエチルアミノ−5−メチル−7−(α−フェニルエチルアミノ)フルオラン、3−ジエチルアミノ−7−ピペリジノフルオラン、2−クロロ−3−(N−メチルトルイジノ)−7−(p−n−ブチルアニリノ)フルオラン、3−(N−メチル−N−イソプロピルアミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジブチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3,6−ビス(ジメチルアミノ)フルオレンスピロ(9,3′)−6′−ジメチルアミノフタリド、3−(N−ベンジル−N−シクロヘキシルアミノ)−5,6−ベンゾ−7−α−ナフチルアミノ−4′−ブロモフルオラン、3−ジエチルアミノ−6−クロル−7−アニリノフルオラン、3−{N−エチル−N−(2−エトキシプロピル)アミノ}−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−{N−エチル−N−テトラヒドロフルフリルアミノ}−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−メシチジノ−4′,5′−ベンゾフルオラン、3−(p−ジメチルアミノフェニル)−3−{1,1−ビス(p−ジメチルアミノフェニル)エチレン−2−イル}フタリド、3−(p−ジメチルアミノフェニル)−3−{1,1−ビス(p−ジメチルアミノフェニル)エチレン−2−イル}−6−ジメチルアミノフタリド、3−(p−ジメチルアミノフェニル)−3−(1−p−ジメチルアミノフェニル−1−フェニルエチレン−2−イル)フタリド、3−(p−ジメチルアミノフェニル)−3−(1−p−ジメチルアミノフェニル−1−p−クロロフェニルエチレン−2−イル)−6−ジメチルアミノフタリド、3−(4′−ジメチルアミノ−2′−メトキシ)−3−(1″−p−ジメチルアミノフェニル−1″−p−クロロフェニル−1″,3″−ブタジエン−4″−イル)ベンゾフタリド、3−(4′−ジメチルアミノ−2′−ベンジルオキシ)−3−(1″−p−ジメチルアミノフェニル−1″−フェニル−1″,3″−ブタジエン−4″−イル)ベンゾフタリド、3−ジメチルアミノ−6−ジメチルアミノ−フルオレン−9−スピロ−3′−(6′−ジメチルアミノ)フタリド、3,3−ビス{2−(p−ジメチルアミノフェニル)−2−(p−メトキシフェニル)エテニル}−4,5,6,7−テトラクロロフタリド、3−ビス{1,1−ビス(4−ピロリジノフェニル)エチレン−2−イル}−5,6−ジクロロ−4,7−ジブロモフタリド、ビス(p−ジメチルアミノスチリル)−1−ナフタレンスルホニルメタン、ビス(p−ジメチルアミノスチリル)−1−p−トリルスルホニルメタンなど。
4,4′−イソプロピリデンビスフェノール、4,4′−イソプロピリデンビス(o−メチルフェノール)、4,4′−sec−ブチリデンビスフェノール、4,4′−イソプロピリデンビス(2−tert−ブチルフェノール)、4,4′−シクロヘキシリデンジフェノール、4,4′−イソプロピリデンビス(2−クロロフェノール)、2,2′−メチレンビス(4−メチル−6−tert−ブチルフェノール)、2,2′−メチレンビス(4−エチル−6−tert−ブチルフェノール)、4,4′−ブチリデンビス(6−tert−ブチル−2−メチルフェノール)、1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−tert−ブチルフェニル)ブタン、1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−シクロヘキシルフェニル)ブタン、4,4′−チオビス(6−tert−ブチル−2−メチルフェノール)、4,4′−ジフェノールスルホン、4−イソプロポキシ−4′−ヒドロキシジフェニルスルホン、4−ベンジルオキシ−4′−ヒドロキシジフェニルスルホン、4,4′−ジフェノールスルホキシド、4−ヒドロキシ−4′−アリルオキシジフェニルスルホン、P−ヒドロキシ安息香酸イソプロピル、P−ヒドロキシ安息香酸ベンジル、プロトカテキユ酸ベンジル、没食子酸ステアリル、没食子酸ラウリル、没食子酸オクチル、1,7−ビス(4−ヒドロキシフェニルチオ)−3,5−ジオキサヘプタン、1,5−ビス(4−ヒドロキシフェニルチオ)−3−オキサペンタン、1,3−ビス(4−ヒドロキシフェニルチオ)−プロパン、1,3−ビス(4−ヒドロキシフェニルチオ)−2−ヒドロキシプロパン、N,N′−ジフェニルチオ尿素、N,N′−ジ(m−クロロフェニル)チオ尿素、サリチルアニリド、5−クロロ−サリチルアニリド、2−ヒドロキシ−3−ナフトエ酸、2−ヒドロキシ−1−ナフトエ酸、1−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸、ヒドロキシナフトエ酸の亜鉛、アルミニウム、カルシウム等の金属塩、ビス−(4−ヒドロキシフェニル)酢酸メチルエステル、ビス−(4−ヒドロキシフェニル)酢酸ベンジルエステル、1,3−ビス(4−ヒドロキシクミル)ベンゼン、1,4−ビス(4−ヒドロキシクミル)ベンゼン、4−〔2−(p−メトキシフェノキシ)エチルオキシ〕サリチル酸塩、4−〔3−(p−トリルスルホニル)プロピルオキシ〕サリチル酸亜鉛、5−〔p−(2−p−メトキシフェノキシエトキシ)クミル〕サリチル酸亜鉛、2,4′−ジフェノールスルホン、3,3′−ジアリル−4,4′−ジフェノールスルホン、α,α−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−α−メチルトルエン、チオシアン酸亜鉛のアンチピリン錯体、テトラブロモビスフェノールA、テトラブロモビスフェノールS、N−p−トリルスルホニル−N′−フェニルウレア、N−p−トルエンスルホニル−N′−3−(p−トルエンスルホニルオキシ)フェニルウレア、下記一般式(1)で表されるジフェニルスルホン誘導体、下記一般式(2)で表されるウレアウレタン化合物誘導体等。
ポリビニルアルコール、各種変性ポリビニルアルコール、殿粉及びその誘導体、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、メチルセルロース、エチルセルロ−スなどのセルロース誘導体、ポリアクリル酸ソーダ、ポリビニルピロリドン、アクリルアミド/アクリル酸エステル共重合体、アクリルアミド/アクリル酸エステル/メタクリル酸三元共重合体、スチレン/無水マレイン酸共重合体アルカリ塩、イソブチレン/無水マレイン酸共重合体アルカリ塩、ポリアクリルアミド、アルギン酸ソーダ、ゼラチン、カゼインなどの水溶性高分子の他、ポリ酢酸ビニル、ポリウレタン、ポリアクリル酸、ポリアクリル酸エステル、塩化ビニル/酢酸ビニル共重合体、ポリブチルメタクリレート、エチレン/酢酸ビニル共重合体などのエマルジョンやスチレン/ブタジエン共重合体、スチレン/ブタジエン/アクリル系共重合体などのラテックスなど。
ステアリン酸、ベヘン酸などの脂肪酸類、ステアリン酸アミド、パルチミン酸アミドなどの脂肪酸アミド類、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸アルミニウム、ステアリン酸カルシウム、パルチミン酸亜鉛、ベヘン酸亜鉛などの脂肪酸金属塩類、p−ベンジルビフェニル、ターフェニル、トリフェニルメタン、p−ベンジルオキシ安息香酸ベンジル、β−ベンジルオキシナフタレン、β−ナフトエ酸フェニル、1−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸フェニル、1−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸メチル、ジフェニルカーボネート、グレヤコールカーボネート、テレフタル酸ジベンジル、テレフタル酸ジメチル、1,4−ジメトキシナフタレン、1,4−ジエトキシナフタレン、1,4−ジベンジロキシナフタレン、1,2−ジフェノキシエタン、1,2−ビス(3−メチルフェノキシ)エタン、1,2−ビス(4−メチルフェノキシ)エタン、1,4−ジフェノキシ−2−ブテン、1,2−ビス(4−メトキシフェニルチオ)エタン、ジベンゾイルメタン、1,4−ジフェニルチオブタン、1,4−ジフェニルチオ−2−ブテン、1,3−ビス(2−ビニルオキシエトキシ)ベンゼン、1,4−ビス(2−ビニルオキシエトキシ)ベンゼン、p−(2−ビニルオキシエトキシ)ビフェル、p−アリールオキシビフェニル、p−プロパギルオキシビフェニル、ジベンゾイルオキシメタン、ジベンゾイルオキシプロパン、ジベンジルジスルフィド、1,1−ジフェニルエタノール、1,1−ジフェニルプロパノール、p−ベンジルオキシベンジルアルコール、1,3−フェノキシ−2−プロパノール、N−オクタデシルカルバモイル−p−メトキシカルボニルベンゼン、N−オクタデシルカルバモイルベンゼン、1,2−ビス(4−メトキシフェノキシ)プロパン、1,5−ビス(4−メトキシフェノキシ)−3−オキサペンタンなど。
填料としては、例えば炭酸カルシウム、シリカ、酸化亜鉛、酸化チタン、水酸化アルミニウム、水酸化亜鉛、硫酸バリウム、クレー、カオリン、タルク、表面処理されたカルシウムやシリカなどの無機系微粉末の他、尿素−ホルマリン樹脂、スチレン/メタクリル酸共重合体、ポリスチレン樹脂、塩化ビニリデン樹脂などの有機系の微粉末が挙げられる。
界面活性剤としては、例えば、脂肪酸の金属石鹸類、ポリカルボン酸型高分子活性剤類、高級アルコールの硫酸エステル塩類、アルキルポリエーテルの硫酸エステル塩類、高級アルコールのエチレンオキサイド付加物類、アルキルアリールスルホン酸塩類、アルキルスルホン酸類、アリールスルホン酸類、リン酸エステル類、脂肪族リン酸エステル類、芳香族リン酸エステル類、ポリオキシエチレンアルキル硫酸エステル類、ポリオキシエチレンアリール硫酸エステル類、ポリオキシエチレンアルキルアリール硫酸エステル類、ジアルキルスルホコハク酸エステル類、アルキルベンゼンスルホン酸塩類、ポリオキシアルキレンアルキルエーテルリン酸エステル、ポリオキシアルキレンアリールエーテルリン酸エステル、ポリオキシアルキレンアルキルアリールエーテルリン酸エステル、アルキル硫酸ナトリウム、スルホコハク酸ジオクチルナトリウム塩、ポリアルキレングリコール(例えば、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル)、アセチレングリコール、アセチレングリコールのエチレンオキサイド付加物、アセチレングリコールのプロピレンオキサイド付加物、アセチレングリコールのエチレンオキサイド及びプロピレンオキサイド付加物等が挙げられる。
滑剤としては高級脂肪酸及びその金属塩、高級脂肪酸アミド、高級脂肪酸エステル、動物性、植物性、鉱物性又は石油系の各種ワックス類などが挙げられる。
アンダー層に用いられる顔料の例としては、カオリン、焼成カオリン、炭酸カルシウム、二酸化チタン、硫酸バリウム、タルク、焼成クレー、水酸化アルミニウム、無定形シリカ、結晶性シリカ等の無機顔料が挙げられるが、記録感度と記録走行性を高めるために、吸油量が80ml/100g(JISK 5101法に基づく)以上の吸油性顔料が好ましい。中でも、焼成カオリン、焼成クレー及び無定形シリカは断熱性と圧縮弾性に優れているため、無機顔料の中では最も好ましい。なお、これら吸油性顔料は2種以上の併用も勿論可能である。また、プラスチックピグメント、中空粒子、発泡体のような有機顔料も適宜用いることができ、単独又は複数の組み合わせで用いられる。中空粒子を用いると、断熱性やサーマルヘッドとの密着性を高め、印字画像の精細性を良くし、発色感度を高めるので、特に好ましい。
なお、ここで言う中空率とは、中空粒子の外径と内径(中空部の直径)の比であり、下記式で表わされるものである。
中空率=(中空粒子の内径)/(中空粒子の外径)×100(%)
また、上記中空粒子としては、熱可塑性樹脂を殻とし内部に空気その他の気体を含有するもので、既に発泡状態となっているプラスチック微小中空粒子が好ましく、平均粒子径(粒子外径)は2〜10μmのものが用いられる。平均粒子径が2μmより小さいものは、任意の中空率にすることが難しいなどの生産上の問題があり、10μmより大きいものは、塗布乾燥後の表面の平滑性が低下するため、サーマルヘッドとの密着性が低下し、感度向上効果が低下する。従って、平均粒子径が前記範囲にあると同時に、バラツキの少ない分布ピークの均一なものが好ましい。
アンダー層は、前記中空粒子を公知の水溶性高分子、水性高分子エマルジョンなどのバインダー樹脂と共に水に分散し、これを支持体表面に塗布し、乾燥することによって形成される。この場合、中空粒子の塗布量は、支持体1m2当り少なくとも1g、好ましくは2〜15g程度であり、バインダー樹脂の塗布量は、アンダー層を支持体に強く結合させるような量でよく、通常は中空粒子とバインダー樹脂との合計量に対して2〜50重量%程度である。
その具体例としては、感熱記録層用のバインダーと一部重複するが、水溶性高分子としては、例えば、ポリビニルアルコール、澱粉及びその誘導体、メトキシセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、メチルセルロース、エチルセルロースなどのセルロース誘導体、ポリアクリル酸ソーダ、ポリビニルピロリドン、アクリルアミド/アクリル酸エステル共重合体、アクリルアミド/アクリル酸エステル/メタクリル酸三元共重合体、スチレン/無水マレイン酸共重合体アルカリ塩、イソブチレン/無水マレイン酸共重合体アルカリ塩、ポリアクリルアミド、アルギン酸ソーダ、ゼラチン、カゼインなどが挙げられる。また、水性高分子エマルジョンとしては、スチレン/ブタジエン共重合体、スチレン/ブタジエン/アクリル系共重合体などのラテックスや酢酸ビニル樹脂、酢酸ビニル/アクリル酸共重合体、スチレン/アクリル酸エステル共重合体、アクリル酸エステル樹脂、ポリウレタン樹脂などのエマルジョンが挙げられる。
バック層の結着性樹脂、填料、滑剤としては、前記保護層の際に挙げた種々の材料を用いることができ、特に支持体にプラスチックフィルム及び合成紙を用いた場合には、帯電防止剤の添加は効果的である。
また、保護層上にOPニス加工を施すことは、感熱記録材料表面の光沢度を向上させて見た目を良くし、スティッキング防止特性を向上させ、印字画像保存性を高めるので好ましく、捺印性を考慮すると、捺印をされる部分以外にOPニスを施すことが、更に好ましい。このOPニス加工を施すには、紫外線硬化型樹脂や酸化重合型の無色透明インキを用い、スクリーン印刷やオフセット印刷等の各種印刷方式によって、ベタ印刷又は網点印刷すればよい。
また、必要に応じて本発明の感熱記録材料の裏面に擬似接着加工を施すことにより、主に宅配便帳票などに使用されている物流配送用の帳票、あるいはラベル用途として使用することも有用である。このような擬似接着性は感熱記録材料の裏面に感圧性接着剤を付与することによって得られる。感圧性接着剤としては、例えばアクリル系重合体、天然ゴム、エチレン−酢酸ビニル系共重合体、アクリロニトリル−ブタジエン系共重合体、スチレン−ブタジエン系重合体、ポリイソブチレン、ポリビニルエーテル等の樹脂が挙げられる。これらの感圧性接着剤はそれぞれ単独で用いても良いし、2種以上を混合しても良い。
上記強磁性体を分散剤及び結着性樹脂と混合し、支持体上に磁気記録層を塗布することによって感熱記録性磁気材料を得ることができる。
分散剤としては、例えばスチレン−マレイン酸アンモニウム塩やポリオキシエチレンスチリルフェニルエーテル、ポリオキシエチレン多環フェニルエーテル、ポリオキシエチレンアリルエーテル、2,4,7,9−テトラメチル−5−デシン−4,7−ジオール、アセチレングリコール、アクリル酸マレイン酸共重合体のアルカリ塩、ポリスチレンスルホン酸アルカリ塩、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコール、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、アセチレングリコール等の公知分散剤が挙げられる。
また、結着性樹脂としては、酸化デンプン、エーテル化デンプンなどのデンプン類、ヒドロキシエチルセルロース、メチルセルロース、ポリビニルアルコール、ポリアクリルアミド、カルボキシメチルセルロース、アラビアゴム、カゼイン、ゼラチン、ポリエチレンオキサイドなどの水溶性結合剤、ポリウレタン系、塩化ビニル系、ポリアクリル系、スチレンブタジエン系などの各種ラテックスが挙げられ、これらの中から1種又は2種以上が適宜選択して使用される。
アイマークは、黒色インクを用いて幅0.5〜10mm、長さ0.5〜300mm程度に印刷することが多いが、インクの色は黒色以外にも青色、茶色、緑色、赤色等任意の色を使用しても良く、アイマークの大きさも、もっと大きくても小さくても構わない。
以上、本発明の感熱記録材料裏面に各種加工を施すことによる使用例を挙げてみたが、用途としてはこれらに限定されるものではなく、感熱記録材料を使用するあらゆる用途に用いることができる。
支持体には格別の限定は無く、例えば上質紙、再生紙、片艶紙、耐油紙、コート紙、アート紙、キャストコート紙、微塗工紙、樹脂ラミネート紙、ポリオレフィン系合成紙、合成樹脂フィルムなどを適宜使用できる。ここでいう再生紙とは、古紙含有率が10%以上の紙のことを指しているが、古紙含有率が10%未満の紙についても適用可能であることは言うまでもない。
特に本発明の感熱記録材料は、カレンダー処理によるサーマルヘッドとの密着性の向上が著しいので、アンダー層、感熱記録層又は保護層へカレンダー処理を施すことは、非常に好ましい。即ち、アンダー層、感熱記録層又は保護層へのカレンダーの圧力の大きさで表面の平滑度をコントロールすることにより、地肌かぶりが無く、しかも従来よりも高精細な感熱記録材料を得ることができる。
これらの塗工法は、各層毎に同一であっても良いし異なっていても良い。また、それぞれの塗工法を組み合わせても良い。これらの中でも、特にカーテンコート法は、吸水性樹脂のような膨潤性を持った粒子を含んだ塗布液を塗布する際にも、スジ等の塗布欠陥を生じることが少ないので好ましい。
<感熱記録層の作製>
下記組成からなる混合物をサンドグラインダーを用いて約5時間粉砕分散し、〔A液〕、〔B液〕を調製した。
〔A液〕
・2−アリニノ−3−メチル−6−ジブチルアミノフルオラン …20部
・ポリビニルアルコールの10%水溶液 …20部
・水 …80部
〔B液〕
・4−ヒドロキシ−4′−イソプロポキシジフェニルスルホン …15部
・ポリビニルアルコールの10%水溶液 …25部
・シリカ(水澤化学製:ミズカシル P−527) …10部
・水 …50部
次いで、〔A液〕と〔B液〕を、重量比で1:3になるように混合撹拌して感熱記録層塗布液を調製し、市販の上質紙(坪量62g/m2)に、乾燥付着量が6.5g/m2になるようにラボコーティングマシンで塗布乾燥し、感熱記録層塗布済紙を作成した。
下記組成からなる混合物を、サンドグラインダーを用いて約30分間粉砕分散して、
〔C液〕を調製した。
〔C液〕
・焼成カオリン(吸油量50ml/100g) …30部
・水 …70部
また、下記組成からなる混合物を混合攪拌し、〔D液〕を調製した。
〔D液〕
・ポリアクリルアミド吸水性ポリマー粒子(平均粒子径1.0μm) …1部
・水 …99部
次いで、上記〔C液〕〔D液〕を用いて、下記組成の〔保護層塗布液〕を調製した。
〔保護層塗布液〕
・〔C液〕 …70部
・〔D液〕 …170部
・イタコン酸変性ポリビニルアルコールのアルカリ金属塩の10%水溶液
(重合度1700、ケン化度88モル%、クラレ社製、KL−318)…100部
・ポリアミドエピクロルヒドリン樹脂25%水溶液 …16部
(星光PMC社製、WS−547)
・水 …40部
次いで、上記保護層塗布液を用いて、前記感熱記録層形成済紙の感熱記録層上に、乾燥付着量が2.5g/m2になるようにラボコーティングマシンで塗布乾燥して保護層を形成し、スーパーキャレンダーで表面処理して、実施例1の感熱記録材料を作製した。
実施例1において、〔D液〕を調製する際に用いたポリアクリルアミド吸水性ポリマー粒子を、平均粒子径1.0μmのポリアクリル酸ソーダ吸水性ポリマー粒子に変更した点以外は、実施例1と同様にして、実施例2の感熱記録料を作製した。
実施例1において、〔D液〕を調製する際に用いた吸水性ポリマー粒子を、平均粒子径1.0μmの、デンプン−アクリロニトリルグラフト共重合体吸水性ポリマー粒子に変更した点以外は、実施例1と同様にして、実施例3の感熱記録材料を作製した。
実施例2において、〔D液〕を調製する際に用いた吸水性ポリマー粒子を、平均粒子径0.5μmのポリアクリル酸ソーダ吸水性ポリマー粒子に変更した点以外は、実施例2と同様にして、実施例4の感熱記録材料を作製した。
実施例2において、〔D液〕を調製する際に用いた吸水性ポリマー粒子を、平均粒子径5μmのポリアクリル酸ソーダ吸水性ポリマー粒子に変更した点以外は、実施例2と同様にして、実施例5の感熱記録材料を作製した。
実施例2において、〔D液〕を調製する際に用いた吸水性ポリマー粒子を、平均粒子径0.3μmのポリアクリル酸ソーダ吸水性ポリマー粒子に変更した点以外は、実施例2と同様にして、実施例6の感熱記録材料を作製した。
実施例2において、〔D液〕を調製する際に用いた吸水性ポリマー粒子を、平均粒子径7μmのポリアクリル酸ソーダ吸水性ポリマー粒子に変更した点以外は、実施例2と同様にして、実施例7の感熱記録材料を作製した。
実施例2における保護層塗布液の〔D液〕を110部に変更した点以外は、実施例2と同様にして、実施例8の感熱記録材料を作製した。
実施例2における保護層塗布液の〔D液〕を600部に変更した点以外は、実施例2と同様にして、実施例9の感熱記録材料を作製した。
実施例2における保護層塗布液の〔D液〕を40部に変更した点以外は、実施例2と同様にして、実施例10の感熱記録材料を作製した。
実施例2における保護層塗布液の〔D液〕を850部に変更した点以外は、実施例2と同様にして、実施例11の感熱記録材料を作製した。
実施例2における保護層塗布液の〔C液〕を35部に、〔D液〕を125部に変更した点以外は、実施例2と同様にして、実施例12の感熱記録材料を作製した。
実施例2における保護層塗布液の〔C液〕を130部に、〔D液〕を270部に変更した点以外は、実施例2と同様にして、実施例13の感熱記録材料を作製した。
実施例2における保護層塗布液の〔C液〕を20部に、〔D液〕を105部に変更した点以外は、実施例2と同様にして、実施例14の感熱記録材料を作製した。
実施例2における保護層塗布液の〔C液〕を200部に、〔D液〕を380部に変更した点以外は、実施例2と同様にして、実施例15の感熱記録材料を作製した。
実施例2において、〔C液〕に用いた焼成カオリン粒子の代りに、シリカ粒子(吸油量155ml/100g)を用いた点以外は、実施例2と同様にして、実施例16の感熱記録材料を作製した。
実施例2において、〔C液〕に用いた焼成カオリン粒子の代りに、凝集体形状をした炭酸カルシウム粒子(吸油量140ml/100g)を用いた点以外は、実施例2と同様にして、実施例17の感熱記録材料を作製した。
実施例2において、〔C液〕に用いた焼成カオリン粒子の代りに、凝集体形状をしたシリカ粒子(吸油量350ml/100g)を用いた点以外は、実施例2と同様にして、実施例18の感熱記録材料を作製した。
<アンダー層の作製>
〔アンダー層塗布液〕
下記組成からなる混合物を混合、攪拌してアンダー層塗布液を調製した。
・焼成カオリン粒子(BASF社製、ウルトラホワイト90) …60部
・スチレン/ブタジエン共重合体ラテックス(固形分濃度47.5重量%)…30部
・水 …10部
次いで、実施例1と同じ紙支持体上に、上記アンダー層塗布液を乾燥重量が3g/m2となるように塗布、乾燥させて、アンダー層塗布済紙を得た。
次いで、実施例2における上質紙に代えて、上記アンダー層塗布済み紙を用いた点以外は、実施例2と同様にして、実施例19の感熱記録材料を作製した。
実施例19において、〔アンダー層塗布液〕の焼成カオリン粒子の代りに中空率90%の非発泡性プラスチック微小中空粒子を用いた点以外は、実施例19と同様にして、実施例20の感熱記録材料を作製した。
実施例1において、吸水性ポリマー粒子を添加しなかった点以外は、実施例1と同様にして比較例1の感熱記録材料を作製した。
実施例1において、〔D液〕を調製する際に用いた吸水性ポリマー粒子の代りに、皮膜性吸水性ポリマー粒子を用いた点以外は、実施例1と同様にして比較例2の感熱記録材料を作製した。
実施例2において、〔D液〕を調製する際に用いた吸水性ポリマー粒子を、平均粒子径0.1μmのポリアクリル酸ソーダ吸水性ポリマー粒子に変更した点以外は、実施例2と同様にして、比較例3の感熱記録材料を作製した。
実施例2において、〔D液〕を調製する際に用いた吸水性ポリマー粒子を、平均粒子径10μmのポリアクリル酸ソーダ吸水性ポリマー粒子に変更した点以外は、実施例2と同様にして、比較例4の感熱記録材料を作製した。
実施例2において、保護層塗布液に〔D液〕を添加しなかった点以外は、実施例2と同様にして、比較例5の感熱記録材料を作製した。
結果を表1に示す。
〔捺印性〕
シャチハタのXスタンパーで捺印し、10秒後及び10分後にティッシュで拭き取り、名前が判別できるかどうかを目視観察し、次の基準で評価した。
◎:全く滲みがなく完全に判読可能。
○:やや滲み、かすれはあるが、明確に判読可能。
△:インクの滲み、かすれがあるが、判読は可能。
×:判読不可能。
〔感度倍率〕
カレンダー処理済み製品を、大倉電機社製:感熱印字装置TH−PMDと京セラ社製サーマルヘッド(KJT−256−8MGF1)を用いて、ヘッド電力0.45W/dot条件下で、0.1msec毎に印加エネルギーのパルス巾0.1〜1.2msecに印字し、印字濃度をマクベス濃度計RD−914で測定した結果から、印字濃度が1.00となるのに必要な印加エネルギー(パルス巾)を計算した。
実施例1のサンプルの結果を基準として、次の式により感度倍率を算出した。
感度倍率=(実施例1のパルス巾)/(測定したサンプルのパルス巾)
この感度倍率の値が大きいほど画像濃度1.00を得るのに必要なエネルギーが小さいので、発色感度(熱応答性)が良好である。
〔印刷後光沢度〕
カレンダー処理済み製品を、熊谷理機製RIテスターで、大日本インキ製 NEW Z OPニスを用いてOPニス印刷加工した。次いで、UV照射装置にてUVインクを硬化させた後、デジタル変角光沢計(日本電色製;VG−1001GP)を用いて入射角75度の場合の光沢度を測定した。
Claims (10)
- 支持体上に少なくとも、ロイコ染料及び顕色剤を含有する感熱記録層と保護層を設けた感熱記録材料において、該保護層が少なくとも結着性樹脂、無機顔料及び皮膜性を有しない吸水性ポリマー粒子を含有しており、該吸水性ポリマー粒子の乾燥時(含水率10%以下で測定した場合)の平均粒子径が0.3〜7μmであることを特徴とする感熱記録材料。
- 前記吸水性ポリマー粒子の平均粒子径が、0.3〜5μmであることを特徴とする請求項1に記載の感熱記録材料
- 前記吸水性ポリマー粒子の含有量が、乾燥重量で保護層の全重量の3〜15重量%であることを特徴とする請求項1又は2に記載の感熱記録材料。
- 前記無機顔料の添加量が、前記結着性樹脂に対して100〜400重量%であることを特徴とする請求項項1〜3の何れかに記載の感熱記録材料。
- 前記無機顔料の吸油量が120ml/100g以上であることを特徴とする請求項1〜4の何れかに記載の感熱記録材料。
- 前記無機顔料が、二酸化ケイ素及び/又は炭酸カルシウムであることを特徴とする請求項1〜5の何れかに記載の感熱記録材料。
- 前記無機顔料が凝集体形状をしていることを特徴とする請求項1〜6の何れかに記載の感熱記録材料。
- 前記支持体と感熱記録層の間にアンダー層を設けたことを特徴とする請求項1〜7の何れかに記載の感熱記録材料。
- 前記アンダー層が、中空率50〜98%のプラスチック中空粒子を含有することを特徴とする請求項8記載の感熱記録材料。
- 前記保護層が、カーテンコート方式によって塗工されていることを特徴とする請求項1〜9の何れかに記載の感熱記録材料。
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