JP3509396B2 - 感熱記録体 - Google Patents

感熱記録体

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JP3509396B2
JP3509396B2 JP16395896A JP16395896A JP3509396B2 JP 3509396 B2 JP3509396 B2 JP 3509396B2 JP 16395896 A JP16395896 A JP 16395896A JP 16395896 A JP16395896 A JP 16395896A JP 3509396 B2 JP3509396 B2 JP 3509396B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、感熱記録方式によ
って画像を記録し得る感熱記録体に関し、さらに詳しく
は熱時反応により発色する発色成分を含む感熱発色層上
に設ける保護層または中間層の改良に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】感熱記録体は、一般に、基体と該基体上
に形成されている感熱発色層とからなり、熱ヘッド、熱
ペン、レーザ光等で加熱することにより感熱発色層中の
発色剤が瞬時に反応し、記録画像が形成される(例え
ば、特公昭43ー4160号公報、特公昭45ー140
39号公報等)。
【0003】かかる感熱記録体は、比較的簡単な装置に
よって記録画像が得られ、しかも、保守が容易であり、
また、騒音の発生がないなどの利点を有するため、例え
ば、計測用記録計、ファクシミリ、プリンター、コンピ
ューターの端末機、ラベル、乗車券等の自動券売機など
の広範囲の分野に利用されている。
【0004】特に最近ではガス、電気、水道の検針用な
どのハンディーターミナル用、レシート用、などへの用
途拡大が著しく、これらの用途には記録画像の堅牢な保
存性や、取り扱い時に外部からの圧力で地肌かぶりが生
じないことなどが求められ、この解決策として、感熱発
色層の上に保護層または中間層を設けることが一般的に
行われる。
【0005】保護層または中間層を設けると外部からの
薬品などから保護されるが、逆に朱肉、スタンプなどの
不乾インキ受理・吸収性(以後この性能を捺印性とい
う。)が悪化するという相矛盾した問題が生じる。
【0006】保護層を設けた感熱記録体においては、従
来より捺印性を向上させるため保護層中に有機または無
機の顔料を添加させることが一般的に行われているが、
捺印性を満足させるためには多量の顔料添加を行わなけ
ればならず、記録濃度の低下、保護性能(バリア性)の
低下という問題が生じる。また記録濃度、保護性能を維
持しようとすると、結着剤を増加しなくてはならず、捺
印性が不足するという問題が生じる。すなわち記録濃
度、保護性能、捺印性という3つの特性を同時に満たす
ことができなかった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、発色特性に
優れ、水濡れ時のブロッキングが生じない、かつ捺印性
の向上したバリア性の高い感熱記録体を提供する。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、上記課題
を解決すべく鋭意検討を行った結果、支持体表面に感熱
発色成分を含有する感熱発色層を設け、該感熱発色層上
に水溶性高分子を含有する保護層または中間層を設けた
感熱記録体において、該感熱発色層の結着剤が合成樹脂
エマルジョンであり、かつ硼酸または硼砂を含有してお
り、該保護層または中間層の結着剤が、ポリビニルアル
コールまたは変成ポリビニルアルコールを主成分とし、
無機顔料を該保護層または中間層の全固形分の40〜8
0重量%含有させることにより目的が達成されることを
見い出し本発明を完成させたものである。
【0009】また本発明は支持体表面に感熱発色成分を
含有する上記の特定感熱発色層を設け、該感熱発色層上
に保護層または中間層を設けた感熱記録体において、該
保護層または中間層に細孔容積が1.0ml/g以上、
かつコールターカウンターにより測定した平均粒子径が
1.0〜3.0μmのシリカを含有せしめること、さら
にそれに加えて、該保護層または中間層の結着剤が、皮
膜形成能を有する吸水性ウレタンポリマーを該保護層ま
たは中間層中の全結着剤に対し1〜50重量%含有せし
めることにより一段と優れた効果があり、目的を達せら
れることを見いだして、本発明を完成したものである。
【0010】
【作用】本発明の基本的考え方は、保護層または中間層
に用いる結着剤と架橋反応をする架橋剤をあらかじめ感
熱発色層中に含有せしめ、保護層または中間層塗布液を
感熱発色層上に塗布するとき、保護層または中間層塗布
液の結着剤成分が該架橋剤と即座に反応し感熱発色層中
に滲み込むことを防ぎ、結着剤成分を感熱発色層と保護
層または中間層との界面に局在させることができ、少な
い結着剤でバリア性を付与できるので、通常用いられる
よりも無機顔料の配合率が高い保護膜または中間層を設
けることが可能になり、高感度でかつ優れた捺印性を示
すバリア性の高い感熱記録体を得ることができる。
【0011】また、本発明の基本的考え方は、保護層ま
たは中間層に用いるシリカが特定範囲の平均粒子径であ
ればその細孔容積が大きくなると、特に捺印直後のイン
クの吸収性が向上し、捺印性が良好となる。この効果の
説明には、シリカの特性を吸油量でとらえるよりも、細
孔容積に因るほうが実態にあっていることを見いだした
ことにある。また、結着剤の一部に皮膜形成能を有する
吸水性ウレタンポリマーを用い、保護性能の低下を最小
限に押さえ朱肉、スタンプインクなどを受理・吸収する
ようにしたことで顔料と結着剤の捺印性向上効果が発揮
され、保護層または中間層の塗布量を最小限にすること
ができ、記録濃度が低下することがない。
【0012】
【発明の実施の形態】保護層または中間層に用いる結着
剤としては水溶性樹脂が好ましく中でもポリビニルアル
コールまたは変成ポリビニルアルコールがもっとも好適
である。変成ポリビニルアルコールとしてはカルボキ
シ、エポキシ、アクリルアミド、アセトアセチル、マレ
イン酸変成ポリビニルアルコールなどが好ましい。
【0013】ポリビニルアルコールまたは変成ポリビニ
ルアルコールに対して効果のある架橋剤としては各種あ
るが、実際に感熱発色層に入れると特性に悪影響を与え
るものがあったり本目的に対して効果を示さないものな
どが殆どであった。本発明者らが本目的のため検討した
結果を以下に示す。
【0014】1)アルデヒド類 グリオキザール、ジアルデヒド澱粉、ポリアクロレイな
どがあるが記録層の地肌かぶりを生じたり、本目的に対
して用いるには反応が速やかではない。 2)N−メチロール化合物 N−メチル尿素、N−メチルメラミン、N−メチロール
エチレン尿素などがあるがホルマリン臭が発生したり、
本目的に対して用いるには反応が速やかではない。 3)活性ビニル化合物 ジビニルスルホン、ビス(βーヒドロキシエチルスルホ
ン)などがあるが毒性が強い、反応させるためには加熱
しなくてはならないなどの問題がある。 4)エポキシ化合物 エピクロルヒドリン、グリシジルメタクリレートなどが
あるが感熱発色成分と反応し地肌かぶりを生じせしめる
欠点がある。 5)多カルボン酸化合物 ジカルボン酸、ジカルボン酸クロリド、メチルビニルエ
ーテル−マレイン酸共重合体などがあるが本目的に対し
て用いるには反応が速やかではない。 6)ジイソシアネート化合物 トルイレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソ
シアネートなどがあるが感熱発色成分と反応し地肌かぶ
りを生じせしめる欠点がある。 7)錯化剤 Cu,B,Al,Ti,Zr,Sn,V,Crなどの化
合物がポリビニルアルコールと錯体を作って水に不溶化
する。これらの錯化剤は感熱発色剤とはなんら反応しな
いため本目的には最も合っていたが、金属によっては着
色したり、反応性が強すぎ感熱発色層に用いるバインダ
ーと激しく反応してしまったり、毒性の問題が有るもの
もあった。結果的に硼酸と硼砂が好適なものとして選ば
れた。感熱発色層に含まれる硼酸または硼砂は感熱発色
層全固形分に対し、0.1〜20重量%とすれば目的を
達成できる。
【0015】感熱発色層に用いられる結着剤としては、
硼酸または硼砂と錯体を作らない、または作りにくい合
成樹脂エマルジョンが用いられ、特にポリウレタン、ポ
リ塩化ビニル、ポリアクリル酸エステル類、スチレン−
ブタジエン共重合体、アクリロニトリル−ブタジエン共
重合体、アクリル酸メチル−ブタジエン共重合体から選
ばれる1種又は複数種が好適である。
【0016】感熱発色層および/または保護層または中
間層に用いる顔料としては、ケイソウ土、タルク、カオ
リン、焼成カオリン、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウ
ム、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化ケイ素、水酸化アルミ
ニウム、尿素−ホルマリン樹脂などが利用される。保護
層または中間層中の無機顔料は通常の添加率より多く、
層中の全固形分の40〜80重量%、好ましくは55〜
75重量%とする。これは40重量%未満では捺印性の
向上が少なく、80重量%を越えると、層の強度が低下
し、バリア性が劣るためである。
【0017】本発明で用いるシリカの細孔容積が1.0
ml/g以上で上記の効果が顕著に表れる。シリカの平
均粒子径が大きくなると、耐ブロッキング性は良好とな
るが、3μmを越えると捺印性の低下が認められ、さら
に感熱記録体の表面の平滑性が極端に低下するため、記
録感度(発色特性)が低下してしまう。1μm未満では
捺印性、耐ブロッキング性が極端に低下する。本発明で
は上記の特性を有するシリカを保護層中の全固形分に対
し、10〜80重量%含有させれば十分な効果が発揮さ
れる。なお、ここで言う細孔容積はBET法により測定
した値を、また平均粒子径はコールターカウンターを用
い、個数基準累積ヒストグラムから読み取るメジアン径
を採用している。
【0018】吸水性ウレタンポリマーを使用することで
さらに捺印性は向上する。この樹脂のインク吸収作用
は、比較的遅い速度で起こるため、捺印直後のインク吸
収性は上記のシリカと組み合わせて使用することで改善
され、吸水性ウレタンポリマーが有するインク吸収容量
が大きいという特性を生かして、インクの定着性を向上
させる。
【0019】本発明で用いる皮膜形成能を有する吸水性
ウレタンポリマーは、吸水させる前の重量をW1、吸水
させた後の重量をW2としたとき、(W2/W1)×10
0で表される吸水率(23℃の水に24時間浸漬して測
定)が通常120%以上のものであって、乾燥すること
によって皮膜を形成し、その皮膜が吸水・放湿を繰り返
す性質を有する点で特徴付けられる。その具体例として
は一方社油脂工業社が製造している吸水性ウレタンポリ
マーエマルジョン・商品番号UPM211H(アニオン
型:吸水率144%)、同UPM212HN(ノニオン
型:吸水率145%)、同UPM211HB(ノニオン
型:吸水率200%)などが採用される。
【0020】従来の水溶性ウレタンポリマーは、ウレタ
ンポリマーを構成するジオール成分が、ポリオキシプロ
ピレン付加物やアジピン酸とヘキサンジオールとのエス
テル化物などの疎水性のジオール成分からなり、ウレタ
ンポリマーは、かかる疎水性のジオール成分を有機イソ
シアネートと反応させたものである。従って、市販され
ているウレタンポリマーの上記定義による吸水率は10
5%以下であり、吸水性を付与させようとする研究は存
在していなかった。一方、従来紙おむつなどの吸水性樹
脂として、ポリアクリル酸系吸水性ポリマーを含有させ
たポリウレタンポリマー組成物が知られているが、これ
らは吸水率だけ見れば値が高く捺印性には良いであろう
が、本発明のような水溶性高分子および/または水分散
性高分子を含有する保護層を設ける際、製造時に吸水し
てしまい保護層中に含有させることができない。
【0021】保護層または中間層に用いるポリビニルア
ルコールまたは変成ポリビニルアルコール、および/ま
たは皮膜形成能を有する吸水性ウレタンポリマー以外の
結着剤としては各種の水溶性および/または水分散性高
分子が用いられる。具体的には、各種のデンプン類、ヒ
ドロキシエチルセルロース、メチルセルロース、カルボ
キシメチルセルロース、ゼラチン、カゼイン、スチレン
−無水マレイン酸共重合体、エチレン−無水マレイン酸
共重合体などの水溶性結着剤や、スチレン−ブタジエン
共重合体、アクリロニトリル−ブタジエン共重合体、ア
クリル酸エステル−ブタジエン共重合体などの水分散性
結着剤等である。
【0022】保護層または中間層に含まれる皮膜形成能
を有する吸水性ウレタンポリマーの保護層または中間層
中の水溶性および/または水分散性高分子と吸水性ウレ
タンポリマーを合計した全結着剤中に占める割合は、1
〜50重量%が好ましい。1重量%未満では捺印性の効
果は発現されない。50重量%を越えると捺印性は向上
するものの、保護層としての性能が低下するだけでな
く、プリンターで熱記録するときのサーマルヘッドの熱
よって粘着性を帯びるようになり、スティッキングやパ
イリングをおこしやすくなる。
【0023】保護層または中間層を形成する各種の水溶
性および/または水分散性高分子からなる結着剤に対し
ては、保護層または中間層の耐水性などの性能向上のた
めに、各種の架橋剤を用いることができる。この架橋剤
としては、例えば 1)アルデヒド類 グリオキザール、ジアルデヒド澱粉、ポリアクロレイン 2)N−メチロール化合物 N−メチル尿素、N−メチルメラミン、N−メチロール
エチレン尿素 3)活性ビニル化合物 ジビニルスルホン、ビス(β−ヒドロキシエチルスルホ
ン) 4)エポキシ化合物 エピクロルヒドリン、グリシジルメタクリレート 5)多カルボン酸化合物 ジカルボン酸、ジカルボン酸クロリド、メチルビニルエ
ーテル−マレイン酸共重合体 6)ジイソシアネート化合物 トルイレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソ
シアネート 7)錯化剤 Cu、B、Al、Ti、Zr、Sn、V、Crなどの化
合物、を使用することができる。
【0024】本発明の感熱記録体において、支持体の表
面に設ける感熱発色成分を含有する感熱発色層に用いる
発色系は、本目的を達成するものであればいかなるもの
でもよく、例えば、塩基性染料とフェノール性物質に代
表される酸性物質との反応によるものが好ましく用いら
れる。なお、イミノ化合物とイソシアナート化合物との
反応によるもの、長鎖脂肪酸鉄塩と多価フェノールとの
反応によるものなども用いることができる。
【0025】塩基性染料と酸性物質による発色系に用い
られる成分の具体例について、以下に示す。塩基性染料
としては、 (1) トリアリールメタン系化合物 例えば、3,3−ビス(p−ジメチルアミノフェニル)
−6−ジメチルアミノフタリド(クリスタル・バイオレ
ット・ラクトン)、3−(p−ジメチルアミノフェニ
ル)−3−(1,2−ジメチルインドール−3−イル)
フタリド、3−(p−ジメチルアミノフェニル)−3−
(2−フェニルインドール−3−イル)フタリド、3,
3−ビス−(p−エチルカルバゾール−3−イル)−3
−ジメチルアミノフタリド、3,3−ビス(2−フェニ
ルインドール−3−イル)−5−ジメチルアミノフタリ
ド等;
【0026】(2) ジフェニルメタン系化合物 例えば、4,4−ビス−ジメチルアミノベンズヒドリン
ベンジルエーテル、N−ハロフェニルロイコオーラミ
ン、N−2,4,5−トリクロロフェニルロイコオーラ
ミン等;
【0027】(3) キサンテン系化合物 例えば、ローダミンB−アニリノラクタム、3−ジエチ
ルアミノ−7−ジベンジルアミノフルオラン、3−ジエ
チルアミノ−7−ブチルアミノフルオラン,3−ジエチ
ルアミノ−7−(2−クロロアニリノ)フルオラン、3
−ジエチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラ
ン、3−ピペリジノ−6−メチル−7−アニリノフルオ
ラン、3−エチル−トリルアミノ−6−メチル−7−ア
ニリノフルオラン、3−シクロヘキシル−メチルアミノ
−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジエチル
アミノ−6−クロロ−7−(β−エトキシエチル)アミ
ノフルオラン、3−ジエチルアミノ−6−クロロ−7−
(γ−クロロプロピルアミノフルオラン、3−ジエチル
アミノ−6−クロロ−7−アニリノフルオラン、3−N
−シクロヘキシル−N−メチルアミノ−6−メチル−7
−アニリノフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−フェ
ニルフルオラン、3−(N−イソアミル−N−エチルア
ミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジ
ブチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン
等;
【0028】(4) チアジン系化合物 例えば、ベンゾイルロイコメチレンブルー、p−ニトロ
ベンゾイルロイコメチレンブルー等; (5) スピロ系化合物、 例えば、3−メチル−スピロ−ジナフトピラン、3−エ
チル−スピロ−ジナフトピラン、3−ベンジルスピロ−
ジナフトピラン、3−メチルナフト−(3−メトキシ−
ベンゾ)−スピロピラン等; さらには、これらの混合
物が利用され、用途に応じて所望される特性を考慮して
適宜選択される。
【0029】また、酸性物質としてはパラオキシ安息香
酸ベンジルエステル、ヒドロキシフタル酸ジメチルエス
テル、2,4ージヒドロシキベンゾフェノン、N−ステ
アリルーPーアミノフェノール、3,4−ビスフェノー
ルA、4−ヒドロキシサリチルアニリド、4,4' −ジ
ヒドロキシジフェニルエーテル、4,4' −エチリデン
ビスフェノール、4,4' ージイソプロピリデンジフェ
ノール(ビスフェノールA)、4,4' −(1−メチル
ペンチリデン)ビスフェノール、テトラメチルビスフェ
ノールA、4,4' −(α−メチルベンジリデン)ビス
フェノール、4,4' −(p−フェニレンジイソプロピ
リデン)ビスフェノール、4,4' −〔1,3−フェニ
レンビス(1−メチルエチリデン)〕ビスフェノール、
4,4' −シクロヘキシリデンビスフェノール、2,2
−ビス(4−ヒドロキシ3−イソプロピルフェニル)プ
ロパン、
【0030】α,α' −ビス(3−メチルー4−ヒドロ
キシフェニル)−m−ジイソプロピルベンゾフェノン、
n−ブチルビス(ヒドロキシフェニル)アセテート、
α,α',α" −トリス(4−ヒドロキシフェニル)−
1,3,5−トリイソプロピルベンゼン、4,4′−
〔1−〔4−〔1−(4−ヒドロキシフェニル)−1−
メチルエチル〕フェニル〕エチリデン〕ビスフェノー
ル、没食子酸ステアリル、2,3,4,4' テトラヒド
ロキシベンゾフェノン、4−ヒドロキシ−4' −イソプ
ロポキシジフェニルスルホン、2,2−ビス(4,4'−
ヒドロキシフェニル)スルホン、4,4′−チオビス
(6−t−ブチル−m−クレゾール)、2,2−ビス
(3−アリル−4−ヒドロキシフェニル)スルホン、ビ
ス(4−ヒドロキシフェニル)サルファイド、ビス(4
−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)サルファド、テト
ラメチルビスフェノールS
【0031】感熱発色層および/または保護層または中
間層には、目的に応じて以下のような薬品を添加しても
よい。感熱記録ヘッドのヘッド摩耗防止、ステイッキン
グ防止などの目的で、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸
カルシウム等の高級脂肪酸金属塩、パラフィン、酸化パ
ラフィン、ポリエチレン、酸化ポリエチレン、ステアリ
ン酸アミド、カスターワックス等のワックス類などが利
用される。
【0032】また、感度向上剤としてメタターフェニ
ル、パラベンジルビスフェニル、ヒドロキシナフトエ酸
のエステル類、ステアリン酸アミド、トリベンジルアミ
ン、ナフタレン誘導体、ジベンジルテレフタレート、蓚
酸ジベンジル、蓚酸ビス(パラメチルベンジル)などの
各種蓚酸エステル、1,2−ビス(フェノキシ)エタ
ン、1,2−ビス(4−メチルフェノキシ)エタン、
1,2−ビス(3−メチルフェノキシ)エタン、1−フ
ェノキシ−2−(4−メチルフェノキシ)エタン等のエ
ーテル類を用いることができる。さらに、ジオクチルス
ルホコハク酸ナトリウム等の分散剤また、界面活性剤、
蛍光染料などが所望に応じて利用される。
【0033】本発明の感熱記録体における支持体として
は紙が主として利用されるが、各種の不織布、プラスチ
ックフィルム、合成紙、金属箔等、あるいはこれらを組
合わせた複合シート等が任意に用いられる。また必要に
応じ支持体と感熱発色層との間に下引き層を設けること
もできる。
【0034】本発明の感熱記録体における保護層または
中間層の塗布量は0.5〜8g(dry)/m2 、感熱
発色層の塗布量は2〜10g(dry)/m2 として形
成されるのが普通である。中間層として用いる場合は、
使用時の機械的堅牢度を増す目的で、紫外線硬化型樹脂
層を最外層とする場合が考えられるが、中間層の優れた
捺印性を生かすために、捺印すべき部分は、窓開けする
ようなパターン印刷とすることが好ましい。
【0035】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明をより具体的に
説明するが、本発明はこれらに限定されるものではな
い。なお、例中の『部』、『%』は、特に断らない限り
それぞれ『重量部』、『重量%』を示す。
【0036】実施例1 A液調整 3−ジブチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン 10部 5%メチルセルロース水溶液 5部 水 25部 この組成物をサンドミルで平均粒子径が0.8μmとな
るまで粉砕した。
【0037】B液調整 4、4’ージイソプロピリデンジフェノール 10部 5%メチルセルロース水溶液 5部 水 25部 この組成物をサンドミルで平均粒子径が1.5μmとな
るまで粉砕した。
【0038】C液調整 メタターフェニル 10部 硼酸 3部 5%メチルセルロース水溶液 5部 水 25部 この組成物をサンドミルで平均粒子径が1.0μmとな
るまで粉砕した。
【0039】感熱発色層の形成 A液40部、B液80部、C液43部、 45%アクリル
エマルジョン(ボンロンS−1120:三井東圧化学社
製)20部、水40部を混合撹拌し、感熱発色層用塗料
液を得た。得られた塗液を50g/m2 の上質紙上に乾
燥重量が4g(dry)/m2 となるようにテストロッド
コーターにより塗布、乾燥し、感熱発色層を形成した。
【0040】保護層の形成 水溶性高分子化合物として、20%ポリビニルアルコー
ル水溶液(クラレポバール105:クラレ社製)135
部、40%グリオキザール7.5部、30%ステアリン
酸亜鉛分散液30部、シリカ(ミズカシルP−527:
水澤化学工業社製)[細孔容積0.08ml/g、平均
粒子径2.5μm、吸油量180ml/100g]20
部、水400部を混合撹拌し、保護層用塗料液を得た。
得られた塗液を上記の感熱記録層の上に3(dry)g
/m2 の割合にテストバーコーターにより塗布、乾燥し
た後、グロスカレンダー処理してベック平滑度が約50
0秒の感熱記録体を得た。
【0041】実施例2 実施例1の感熱発色層用塗料液中の45%アクリルエマ
ルジョン(ボンロンS−1120)25部の代わりに、
40%スチレン−ブタジエン共重合エマルジョン(SN
−307:住友ダウ社製)30部を使用した以外は実施
例1と同様にして感熱記録体を得た。
【0042】実施例3 実施例1の感熱発色層用塗料液の45%アクリルエマル
ジョン(ボンロンS1120)25部の代わりに、30
%ウレタンエマルジョン(AP−10:大日本インキ社
製)40部を使用した以外は実施例1と同様にして感熱
記録体を得た。
【0043】実施例4 実施例1のC液調整において硼酸を硼砂に変えた以外は
実施例1と同様にして感熱記録体を得た。
【0044】実施例5 実施例1の保護層用塗料液の20%ポリビニルアルコー
ル水溶液(クラレポバール105:クラレ製)135
部、40%グリオキザール7.5部を20%ポリビニル
アルコール水溶液90部、40%グリオキザール5部に
それぞれ変えて使用した以外は、実施例1と同様にして
実施例5の感熱記録体を得た。
【0045】実施例6 実施例1の保護層用塗料液の20%ポリビニルアルコー
ル水溶液(クラレポバール105)135部の代わり
に、12%カルボキシル変成ポリビニルアルコール水溶
液(T−215:日本合成化学工業社製)225部を使
用した以外は実施例1と同様にして感熱記録体を得た。
【0046】実施例7 実施例1の保護層用塗料液のシリカをサイロイド72
W:グレースデビソン社製[細孔容積1.2ml/g、
平均粒子径2.0μm]に変えた以外は実施例1と同様
にして感熱記録体を得た。
【0047】実施例8 実施例1の保護層用塗料液のシリカをサイロイドED−
2:グレースデビソン社製[細孔容積1.8ml/g、
平均粒子径2.0μm]に変えた以外は実施例1と同様
にして感熱記録体を得た。
【0048】実施例9 実施例1の保護層用塗料液の20%ポリビニルアルコー
ル水溶液(クラレポバール105)135部の代わり
に、20%ポリビニルアルコール水溶液(クラレポバー
ル105:クラレ社製)100部、20%吸水性ウレタ
ンポリマーUPM211H:一方社油脂工業社製)[吸
水率144%]35部をそれぞれ使用した以外は、実施
例1と同様にして感熱記録体を得た。
【0049】実施例10 実施例9の保護層用塗料液のシリカをミズカシルP−7
3:水澤化学工業社製[細孔容積1.15ml/g、平
均粒子径2.5μm、吸油量180ml/100g]に
変えた以外は実施例9と同様にして感熱記録体を得た。
【0050】比較例1 実施例1のC液調整において、硼酸を使用しない以外
は、実施例1と同様にして感熱記録体を得た。
【0051】比較例2 実施例1の感熱発色層用塗料液の45%アクリルエマル
ジョン(ボンロンS1120)25部の代わりに、20
%ポリビニルアルコール水溶液(クラレポバール10
5:クラレ社製)100部を使用した以外は、実施例1
と同様にして感熱記録体を得た。
【0052】比較例3 実施例1の保護層用塗料液の20%ポリビニルアルコー
ル水溶液(クラレポバール105)135部の代わり
に、40%スチレン−ブタジエン共重合物エマルジョン
(SN−307:住友ダウ社製)68部を使用した以外
は、実施例1と同様にして感熱記録体を得た。
【0053】比較例4 実施例1の保護層用塗料液の20%ポリビニルアルコー
ル水溶液(クラレポバール105)135部、40%グ
リオキザール7.5部の配合料を20%ポリビニルアル
コール水溶液400部、40%グリオキザール25部に
それぞれ変えて使用した以外は、実施例1と同様にして
感熱記録体を得た。
【0054】比較例5 実施例1の保護層用塗料液の20%ポリビニルアルコー
ル水溶液(クラレポバール105)135部、40%グ
リオキザール7.5部を20%ポリビニルアルコール水
溶液15部、40%グリオキザール0.75部にそれぞ
れ変えて使用した以外は、実施例1と同様にして感熱記
録体を得た。
【0055】比較例6 実施例7の保護層用塗料液のシリカをサンドグラインダ
ーで湿式分散し、その細孔容積1.2ml/gのまま、
平均粒子径を0.5μmに変えた以外は実施例7と同様
にして感熱記録体を得た。
【0056】比較例7 実施例1の保護層用塗料液のシリカをサイロイド74:
グレースデビソン社製[細孔容積1.8ml/g、平均
粒子径5.0μm]に変えた以外は実施例1と同様にし
て感熱記録体を得た。
【0057】上記の如くして得られた17種類の感熱記
録体について以下の各種試験を行った。 試験1 感熱発色層用塗料液の粘度評価 感熱発色層用塗料液を上記のようにして調整後、塗料を
20℃に保ち、B型粘度計で粘度を測定した。 試験2 感度評価 上記感熱記録体を、ラベルプリンターXP6250(日
清紡社製)で印字を行い、発色画像の印字濃度を光学濃
度計マクベスRD914を用いて測定した。数値が大き
いほど高感度である。 試験3 バリア性評価 感熱記録体の地肌濃度を光学濃度計マクベスRD914
を用いて測定し、保護層面にトルエンを塗布し、処理1
0分後の地肌濃度を光学濃度計マクベスRD914を用
いて測定し、両者を比較してバリア性の評価を行った。 試験4 捺印性評価 感熱記録体の保護層面にシャチハタXスタンパーインキ
(シャチハタ工業社製)を用いて捺印を行い、直後及び
10分後に指先でふき取り捺印部が目視により判読可能
であるか否かにより感熱記録体の保護層面の捺印性の評
価を行った。 ◎:全くにじみなし、○:ややにじみがあるが明確に判
読が可能、△:ややインクがにじむが判読可能、×:判
読不可 試験5 ブロッキング評価 感熱記録体の保護層面に水滴を垂らした後、保護層面を
重ね合わせるように折り畳み、100g/m2 の荷重を
かけ20℃、65%RHの条件下で24時間放置した
後、重ねた面をはがしブロッキングの程度を目視で評価
を行った。 ○:ブロッキング無し、△:ブロッキングはないが剥離
時に抵抗がある、×:ブロッキングが生じ、保護層面が
破れる
【0058】
【表1】
【0059】
【発明の効果】本発明の感熱記録体は、感熱発色層用塗
料液の粘度も安定しており、記録感度が高く、発色特性
に優れ、トルエンを用いたバリア性でも、優れた性能を
示し、直後および10分後の捺印性も良好であり、さら
に、水濡れ時のブロッキングが生じない。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平7−17135(JP,A) 特開 平7−156556(JP,A) 特開 平7−323661(JP,A) 特開 平7−149048(JP,A) 特開 昭64−69385(JP,A) 特開 平2−95887(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B41M 5/28 - 5/34

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】支持体表面に感熱発色成分を含有する感熱
    発色層を設け、該感熱発色層上に水溶性高分子を含有す
    る保護層または中間層を設けた感熱記録体において、該
    感熱発色層の結着剤が合成樹脂エマルジョンであり、か
    つ硼酸または硼砂を含有しており、該保護層または中間
    層の結着剤がポリビニルアルコールまたは変成ポリビニ
    ルアルコールを主成分とし、無機顔料を該保護層または
    中間層の全固形分の40〜80重量%含有することを特
    徴とする感熱記録体。
  2. 【請求項2】該保護層または中間層の無機顔料が、細孔
    容積が1.0ml/g以上、かつコールターカウンター
    により測定した平均粒子径が1.0〜3.0μmのシリ
    カを含有せしめたことを特徴とする請求項1記載の感熱
    記録体。
  3. 【請求項3】該保護層または中間層の結着剤の1〜50
    重量%を皮膜形成能を有する吸水性ウレタンポリマーと
    したことを特徴とする請求項1または2記載の感熱記録
    体。
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