JP4368422B2 - 新規なポリ(モノパーオキシカーボネート類) - Google Patents

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Description

a)技術分野
本発明は、構造A
Figure 0004368422
[n、RおよびR1の定義は、発明の要約の中で与えられる]
のポリ(モノパーオキシカーボネート)化合物として化学の技術分野に分類される物質の、新規な組成物、これらの組成物の製造方法、およびその製造方法で使用される中間生成物に関する。
高分子工業においては、重合体の分子量および、例えば引張特性等の物理的性質を保持しながら、より速い生成速度で、スチレン等のエチレン不飽和単量体を重合するための効果的なフリーラジカル開始剤が必要である。一般的には、より活性なフリーラジカル開始剤を使用し、重合体(例えば、ポリスチレン)の生成速度を向上させるために重合温度を増加させると、結果として目的とする生成速度は向上するのみならず、重合体の分子量が減少し、引張特性が減少するという結果をもたらす。重合体の物理的性質を向上させるために、工業的な重合体の分子量を増加させる必要もある。重合温度を引き下げ、開始剤の使用水準を引き下げ、そしてより活性の低い開始剤の使用量をより少なくすることにより、通常は重合体の分子量を増加させるという目的は達成するが、重合体の生成速度は引き下げられる。1980年代には、スチレンを重合する技術が進歩した。1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)シクロヘキサン等のジパーオキシケタールを、ジベンゾイル過酸化物、t−ブチルパーオキシベンゾネート等の標準的な開始剤の代わりに開始剤として、工業的なスチレンの重合のために用いると、ポリスチレンの分子量を向上および/またはポリスチレンの生成の向上という結果をもたらした。本出願者等はこの技術をさらに進歩させ、本発明の構造がAである新規なポリ(モノパーオキシカーボネート)組成物が、同時に重合速度を保持または増加させながら、著しく増加した重合体分子量を有する重合体(例えば、ポリスチレン)を生成するか、または重合体の分子量を保持しながら著しく高められた速度で重合体を生成するためにエチレン不飽和単量体を重合する開始剤として使用が可能であること、および本発明の組成物が1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)シクロヘキサン等のジパーオキシケタールよりも優れていることを見いだした。このようにして、本発明の新規なポリ(モノパーオキシカーボネート)組成物は、高分子工業の重合の必要性を満足させることができる。
ポリエステル工業においては、不飽和ポリエステル樹脂をより速くおよび/またはより低い温度で硬化するフリーラジカル開始剤も求められている。本発明の新規なポリ(モノパーオキシカーボネート)組成物は、この高分子工業の必要性を満足させることもできる。
b)背景技術
米国特許第3,652,631号(PPG、1972年3月28日)は、t−ブチルヒドロパーオキシドから誘導されるビス(モノパーオキシカーボネート)
Figure 0004368422
(ここで、R1およびR3は光学的にハロゲンまたはニトロキ基に置換された炭素数10までのアルキルであり、R2は12までの炭素原子および3つまでのエーテル結合を含む有機二価アルコールの二価の残基である)、t−アミルヒドロパーオキシドまたはt−ヘキシルヒドロパーオキシドおよびビス(クロロ蟻酸エステル)を開示し、またこれらの組成物の使用としてスチレン等の単量体を重合することを開示している。ビス(モノパーオキシカーボネート)組成物、即ち1,5−ビス(t−ブチルカルボニルオキシ)−3−オキサペンタンは、米国特許第3,652,631号によって網羅されている。本発明の出願者等は、同一の重合条件の下で、著しく向上した分子量を有するポリスチレンを生成する時、構造がAであるポリ(モノパーオキシカーボネート)組成物が1,5−ビス(t−ブチルパーオキシカルボニルオキシ)−3−オキサペンタンよりもスチレンを重合するのに優れた開始剤であることを見いだした。
1979年1月23日の米国特許第4,136,105号(Pennwalt Corp.)は、o−アルキルoo−t−オクチルモノパーオキシカーボネート
Figure 0004368422
(ここで、nは1から4までの整数であり、好ましくは1である。nが1のとき、Rは炭素数1から16のアルキル、炭素数5から12のシクロアルキル、炭素数6から14のアリール、炭素数7から14のアラルキル、炭素数3から10のアルケニル、炭素数5から10のシクロアルケニル、および炭素数3から14のアルキニル、から選ばれる。nが2のとき、Rは炭素数2から12のアルキレン、炭素数4から12のシクロアルキレン、炭素数6から14のアリレン、炭素数2から12のアルケニレン、炭素数4から12のアルキニレン、メチレンフェニルメチレン、メチレンシクロヘキシルメチレン、−R1XR1−および-R2XR2−から選ばれる。ここで、R1は炭素数2から6のアルキレン、R2はフェニレン、Xは−o−または−s−、およびYは−o−、−s−、−CH2−または−C(CH32−である。nが3のとき、RはR3C(CH2−)3、−CH(CH2−)2および−CH2CH(−)CH2CH2CH2CH2−である。ここで、R3は炭素数1から5のアルキルである。そしてnが4のとき、RはC(CH2−)4である。)
および、ビニル単量体の重合開始および不飽和ポリエステル樹脂硬化のための、これらの組成物の使用を開示している。この技術はt−オクチルヒドロパーオキシドから誘導されるトリス−およびテトラキス−(モノ−t−オクチルパーオキシカーボネート)を網羅するが、t−ブチルおよびt−アミルヒドロパーオキシドから誘導される本発明の新規なポリ(モノパーオキシカーボネート)組成物を開示していない。
米国特許第5,314、970号(Elf Atochem、1994年5月24日)は、oo−t−アルキルo−ポリカプロラクトンモノパーオキシカーボネート、すなわちt−アルキルヒドロパーオキシドおよび(A−X−)m−R−(−X1−B)n から誘導されるoo−t−アルキルパーオキシカーボネート基で末端が覆われたポリカプロラクトン、
(ここで、Aは、
Figure 0004368422
mは0から3までの整数、nは1から4までの整数、m+nは1から4までの整数、R1およびR2は同一または異なっており炭素数1から4のアルキル、R3は炭素数1から12のアルキルまたは炭素数2から12のアルキニル、yは0から約10,000までの整数、xは4から約22,000までの整数、
(y)(m)+(x)(n)は4から約22,000までの整数、xおよびx1は−o−または−N(R4−)から別々に選ばれ、R4は水素、炭素数1から20の置換または非置換の脂肪族、炭素数5から18の置換または非置換の脂環族、炭素数6から14の置換または非置換の芳香族、および炭素数7から22の置換または非置換のアラリファティック(araliphatic)、およびRは置換または非置換の脂肪族、脂環族、芳香族またはアラリファティック(araliphatic)のラジカル、ジラジカル、トリラジカルまたはテトララジカルである。)
末端が水酸化のポリカプロラクトンおよび、ビニル単量体の重合を開始し、不飽和ポリエステル樹脂を硬化し、ポリカプロラクトンブロック共重合体を生成し、ポリオレフィンを架橋し、エラストマーの硬化をし、ポリプロピレンを変性し、ポリオレフィンにポリカプロラクトンブロックをグラフト重合し、相互に浸透する重合体ネットワークを生成し、グラフト重合ポリオールを生成するこれらの組成物の利用を開示している。
実施例に開示された唯一のモノパーオキシカーボネートは、ジオールから誘導されたビス(t−ブチルモノパーオキシカーボネート)およびビス(t−アミルモノパーオキシカーボネート)であった。実施例、および要約、明細書および請求項で強調されている効用に開示されている唯一の効用は、重合体の混合のための調和剤として使用する、ポリカプロラクトン−ポリスチレンブロックおよびグラフト共重合体を生成するビス(モノパーオキシカーボネート)の使用である。重合体を調和するもっとも効果的なブロック共重合体は、より大きなブロック切片を有するブロック共重合体であったので、もっとも好ましいポリ(e−カプロラクトン)は、分子量が約3,000から15,000の末端がジヒドロキシのポリ(e−カプロラクトン)(米国特許第5,314,970号、12欄、30ないし33ページ)であった。本発明の末端がヒドロキシのポリ(e−カプロラクトン)開始物質は、末端がビスヒドロキシのポリ(e−カプロラクトン)のビス(ハロホルムエステル)を1,1,4−トリメチル−4−(t−ブチルパーオキシ)ペンチルヒドロパーオキシドまたは1,1,4−トリメチル−4−(t−アミルパーオキシ)ペンチルヒドロパーオキシドと反応させることによって新規な過酸化置換されたビス(モノパーオキシカーボネート)が作られる特別な場合を除いて、ポリヒドロキシ末端化されたポリ(e−カプロラクトン)に限定されない。さらに、本発明の組成物に対するヒドロキシ開始物質(すなわち、ジオール、トリオールおよび高次のポリオール)は、それぞれ、約1,000以下、約1,000以下、約1,300以下の分子量を持たなければならない。
米国特許第5,314,970号は、スチレンを特許のビス(モノパーオキシカーボネート)組成物と重合させる技術においては何らの発展も示唆していない。TONE▲R▼200から誘導されるビス(t−ブチルモノパーオキシカーボネート)は、米国特許第5,314,970号の組成物である。本発明の出願者等は、同様の重合条件の下でTONE▲R▼200のビス(t−ブチルモノパーオキシカーボネート)を用いて生成されるよりも著しく高い分子量を有するポリスチレンを生成し、構造がAである新規なポリ(モノパーオキシカーボネート)組成物がスチレンを重合するためにはより優れた開始剤であることを見いだした。
米国特許第5,455,321号(The Dow Chemical Company、1995年10月3日)は、a)10から2,000重量ppmの、少なくとも一つの自由ラジカルを発生する構造:
R’((CO)nOOR)m
の枝別れ重合開始剤(ここで、nは0または1、mは3から6、R'は最大25までの非水素原子からなる多官能有機ラジカル、およびRはC1-15の第3級アルキルまたはC7-15の第3級アラルキルである)、およびb)I)メルカプタン、テルペン、ハロゲノ炭素および最大20までの炭素を有するハロヒドロ炭素、II)重合化された単量体の混合物の揮発によって生成される循環液、および、III)I)およびII)由来の有機ゲル還元剤の混合物から構成される群より選ばれる、10から2,000ppmの1つ以上の有機ゲル還元剤の存在の下でモノビニリデン芳香族単量体(例えばスチレン)を重合することを特徴とする、275,000以上の分子量を有するモノビニリデン芳香族単量体(例えば、スチレン)を生成する方法を開示している。フリーラジカルを発生させる枝別れ重合開始剤として好ましいものは、2,2−ビス(4,4−ジ−t−ブチルパーオキシシクロヘキシル)プロパン:
Figure 0004368422
であった。本発明によって開示されている、他のフリーラジカルを発生させる重合開始剤は、トリ−t−アルキル1,3,5−ベンゼントリカルボペルオキソ酸エステル、テトラ−t−アルキル1,2,4,5−ベンゼンテトラカルボペルオキソ酸エステルおよび2,4,6−トリ−t−アルキルペリオキシ−1,3,トリアジン、2−(4−イソプロペニルフェニル)−2−プロピルtアルキルパーオキシド、t−アルキル−4−イソプロペニルパーオキシベンゾネート、ジ−t−アルキルジパーオキシマレイン酸およびジパーオキシフマル酸、oo−t−アルキルo−アルキルモノパーオキシマレイン酸およびモノパーオキシフマル酸であった。米国特許第5,455,321号は、重合体の出願において、本発明の新規なポリ(モノパーオキシカーボネート)もそれを用いている新規な方法も開示していない。
米国特許第5,266,603号(Huels Aktiengesellschaft、1993年11月30日)は、a)スチレン単量体の懸濁液および少なくとも一つの脂肪族または脂環式パーオキシケタール(例えば、2,2−ビス(t−ブチルパーオキシ)ブタンまたは1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)シクロヘキサン)またはモノパーオキシカーボネート開始剤(例えば、oo−t−ブチルo−(2−エチルヘキシル)モノパーオキシカーボネートまたはoo−t−アミルo−(2−エチルヘキシル)モノパーオキシカーボネート)および脂肪族または脂環式パーオキシケタールまたはモノパーオキシカーボネート開始剤(例えば、ジベンゾイル過酸化物)から成る過酸化物開始剤系を生成し、b)初期重合の効果を上げるために、第一段階で、攪拌された懸濁液を80℃100℃に加熱し、c)C3-16の炭化水素推進剤を攪拌された懸濁液に加え、d)最終重合の効果を上げ入伸長性のあるポリスチレン樹脂を生成するために、第二段階で、生成した懸濁液の温度を100℃から130℃の温度に高めることによって、伸長性のあるスチレンホモ単独重合体または共重合体の製造方法を開示している。本発明においては、ビス−、トリス−または高次のポリ(モノパーオキシカーボネート)は全く使用されてておらず、oo−t−ブチルo−(2−エチルヘキシル)モノパーオキシカーボネートまたはoo−t−アミルo−(2−エチルヘキシル)モノパーオキシカーボネート)等のモノ(モノパーオキシカーボネート)のみが使用されている。
全体として、上記技術は構造Aのポリ(モノパーオキシカーボネート)組成物を開示していない。
C)〔定義〕
ジオールは、構造R(−OH)2と定義され、ここでRは、例えばR(−)2のジラジカルである。オリオールは、構造R(−OH)3と定義され、ここでRは、例えばR(−)3のトリラジカルである。ポリオールは、構造R(−OH)nと定義され、ここでRは、例えばR(−)nのトリラジカル、およびnは2以上の整数である。テロラオールは、構造R(−OH)4と定義され、ここでRは、例えばR(−)4のテトララジカルである。
R、R1、R2、x、n等のいかなる一般化された官能基または指標が、一般式または構造に一回以上現れる時も、おのおのの意味は互いに独立である。
発明の開示
本発明は、第一の組成物の態様は、次の構造Aのポリ(モノパーオキシカーボネート)化合物を提供する:
Figure 0004368422
ここで、nは3から8の整数、R1は炭素数4から12のt−アルキルラジカル、1,1,4−トリメチル−4−(t−ブチルパーオキシ)ペンチルラジカル、1,1,4−トリメチル−4−(t−アミルパーオキシ)ペンチルラジカル、炭素数6から10のt−シクロアルキルラジカル、炭素数9から13のt−アラルキルラジカルおよび3−メチル−1−ブチン−3−イルおよび3−メチル−1−ペンチン−3−イルから成る群より選ばれ、但しR1が1,1,4−トリメチル−4−(t−ブチルパーオキシ)ペンチルラジカルおよび1,1,4−トリメチル−4−(t−アミルパーオキシ)ペンチルラジカルから選ばれる時、nは2の値を有することもでき;
nが2である時、Rは炭素数2から12のアルキレン、炭素数4から8のアルケニレンおよびラジカル構造(n)および(o)から選ばれるジラジカルであり、
Figure 0004368422
ここで、R9は、炭素数2から8のアルキレンラジカルであり;
nが3の時、Rは、1,3,5−シクロヘキサトリイル(1,3,5-cyclohextriyl)、R2C(CH2−)3、−CHR2CH(−)CH2−および構造(a)、(b)、(c)、(d)および(e)より選ばれるトリラジカルであり、
Figure 0004368422
ここで、R2は水素および炭素数1から6のアルキルラジカルより選ばれ、R3は、R2C(CH2−)3、−CHR2CH(−)CH2−および構造(a)および(b)から成る群より選ばれるトリラジカルであり、R4およびR5は、同一または異なっており、水素および炭素数1から4のアルキルラジカルより選ばれ、x、yおよびzは、0から5の整数であり、但しx、yおよびzの合計が2から8より選ばれ、r、sおよびtは、0から6の整数であり、但しr、sおよびtの合計は3から18であり、nが4から8である時、Rは、C(CH2−)4および構造(f)、(g)、(h)、(I)、(j)、(k)および(l)より選ばれるポリラジカルであり、
Figure 0004368422
Figure 0004368422
ここで、R6は、C(CH2−)4および構造(f)より選ばれるテトララジカルであり、R7は、炭素数2から6のアルキレン、および1,2−、1,3−および1,4−フェニレンから選ばれるジラジカルであり、R8は構造(m)のスクロース系オクタラジカルであり、
Figure 0004368422
pは1から3の整数であり、vは0から5の整数であり、但しv、x、yおよびzの合計が3から10であり、qは0から4の整数であり、但しq、r、sおよびtの合計が2から16であり、さらにRがR3C(CH2−)3構造(b)またはC(CH2−)4である時、R1はt−オクチルではなく;構造Aのそのような新規のポリ(モノパーオキシカーボネート)は、それぞれ約1000未満、約1000未満または約1300未満の分子量を有する構造AAのジオール、トリオールまたは高級ポリオールから合成される。
Figure 0004368422
本発明の組成物の従属態様は、構造Aにおいて、nが3の時、Rは1,3,5−シクロヘキサトリイル、R2C(CH2−)3、−CHR2CH(−)CH2−および上記に定義されている(a)、(b)、(d)および(e)より選ばれるトリラジカルである構造A′の化合物を提供する。
本発明の組成物の第二従属態様は、構造Aにおいて、nが3の時、Rは組成物の第一従属態様の場合に定義されている通りであり、nが4から8の時、RはC(CH2−)4および上記に定義されている構造(f)、(g)、(i)、(j)、(k)および(l)より選ばれるポリラジカルである構造A″の化合物を提供する。
本発明の第一の組成物の側面の組成物は、無定型固体または粘稠液体であり、前記固体が白色から明るい淡黄色であり、前記液体が無色から明るい淡黄色であるという固有の物理的性質を有する。当該液体は、溶融範囲を示し、すべての組成物は、赤外線スペクトルおよび特許を受けることを求められている構造を積極的に確認する過酸化物活性酸素を示している。
本発明の第一の組成物の側面の組成物は、エチレンのような不飽和単量体、特にスチレンの重合、および不飽和ポリエステル、熱可塑性重合体、エラストマーの重合体およびそのような重合体の混合物等の重合体の分子量の変性のための開始剤であるという固有の応用特性を有する。
本発明は、第一の方法の側面において、エチレン性不飽和の単量体および上記基体の効果的な開始量がある一つ以上の構造(A)の化合物とのフリーラジカルが誘発された変性を開始するのに効果的な条件の下で上記基体の処理を特徴とする、フリーラジカルが誘発された分子量変性に影響されやすい重合体から構成される群より選ばれる基体のフリーラジカルが開始される変性のための方法を提供する。
次にフリーラジカル誘導分子量変性方法について特に説明する。
a.任意に不飽和エラストマー(例えば、下記重合において存在すると有益であることが当該技術分野において公知なポリブタジエン、ポリイソプレン等)の存在の下で、エチレン性不飽和単量体組成物(例えば、下記重合に感応し易い当該技術分野に公知なスチレン、エチレン、炭酸アリルジグリコール(ADC)等)を重合すること、
b.不飽和ポリエステル樹脂組成物の硬化、
c.熱可塑性重合体およびエラストマー重合体組成物の架橋および硬化、および、
e.ポリオレフィン組成物の分子量を変性すること。
本発明は、第二の方法の態様において、効果的な開始量があるモノパーオキシドおよびジパーオキシド(例えば、ジアシル過酸化物、ジパーオキシケタール、パーオキシエステル、モノパーオキシカーボネートおよびジアルキル過酸化物)から構成される群より選ばれる他のフリーラジカル開始剤と組み合わせて一つ以上の構造Aの化合物とのフリーラジカルが誘発された重合を開始するのに効果的な条件の下で、任意に不飽和エラストマー(例えば、そのような重合において存在すると有益であると当該技術において知られているポリブタジエン、ポリイソプレン等)の存在の下で、エチレンのような不飽和単量体組成物(例えば、そのような重合に影響されやすいと当該技術において知られているスチレン、エチレン、炭酸アリルジグリコール(ADC)等)のフリーラジカルが開始される重合のための方法を提供する。
発明を実施するための最良の形態
〔構造Aの新規なポリ(モノパーオキシカーボネート)組成物を生成する方法〕
構造Aの新規なポリ(モノパーオキシカーボネート)組成物は、一つ以上の構造B
Figure 0004368422
のt−アルキルヒドロパーオキシドを構造C
Figure 0004368422
のポリ(ハロホルムエステル)と−30℃から50℃で反応させることにより生成されることができ、ここで、R、R1およびnは、構造Aの場合に定義されているように、任意に無機または有機塩基の存在の下に、および任意に一つ以上の溶媒の存在の下にある。
適切な任意の塩基の無制限の例として、トリエチルアミン、トリブチルアミン、N,N−イソプロピルエチルアミン、2,2,6,6−テラメチルピペリジン、N,N−ジメチルアニリン、N,N−ジメチルアミノピリジン、2,4,6−コリジン、尿素、テトラメチル尿素、水酸化ナトリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素カリウム、水酸化カリウム、水酸化マグネシウム、水酸化バリウム、炭酸カルシウムおよびリン酸三ナトリウムが挙げられる。
適切な任意の溶媒の無制限の例として、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、ドデカン、無臭の鉱物酒精混合物、トルエン、キシレン、クメン、塩化メチレン、酢酸エチル、酢酸2−エチルヘキシル、イソ酪酸イソブチル、アジピン酸ジメチル、コハク酸ジメチル、グルタル酸ジメチル(またはそれらの混合物)、フタル酸ジブチル、フタル酸ベンジルブチル、ジエチルエーテル、メチルt−ブチルエーテル(MTBE)酢酸2−メトキシエチル、テトラヒドロフラン(THF)その他が挙げられる。
構造Cのポリ(ハロホルムエステル)と反応されうる適切な構造Bのヒドロパーオキシドの例として、t−ブチルヒドロパーオキシド、t−アミルヒドロパーオキシド、2−メチル−2−ペンチルヒドロパーオキシド、3−メチル−3−ペンチルヒドロパーオキシド、3−メチル−1−ブチン−3−イルヒドロパーオキシド、3−メチル−1−ペンチン−3−イル−ヒドロパーオキシド、2−メチル−2−ヘキシルヒドロパーオキシド、1,1,3,3−テトラメチルブチルヒドロパーオキシド、1,1,4−トリメチル−4(t−ブチルパーオキシ)ペンチルヒドロパーオキシド、1,1,4−トリメチル−4(t−アミルパーオキシ)ペンチルヒドロパーオキシド、1−メチル−1−シクロヘキシルヒドロパーオキシド、パラメンタンヒドロパーオキシド、α−クミルヒドロパーオキシド、4−メチル−α−クミルヒドロパーオキシド、3−メチル−α−クミルヒドロパーオキシドおよびジイソプロピルベンゼンモノヒドロパーオキシドがふくまれる。
構造Bのヒドロパーオキシドと反応されうる構造Cの適切なポリ(ハロホルムエステル)の無制限の例として、1,1,1−トリス(クロロカルボニルオキシメチル)エタン、1,1,1−トリス(クロロカルボニルオキシメチル)プロパン、1,1,1−トリス(クロロカルボニルオキシメチル)ブタン、1,2,3−トリス(クロロカルボニルオキシ)プロパン、1,2,3−トリス(クロロカルボニルオキシ)ヘキサン、1,2,3−トリス(クロロカルボニルオキシ)ヘプタン、1,2,4−トリス(クロロカルボニルオキシ)ブタン、1,2,6−トリス(クロロカルボニルオキシ)ヘキサン、1,3,5−トリス(クロロカルボニルオキシ)シクロヘキサン、テトラキス(クロロカルボニルオキシメチル)メタン、1,2,3,4−テトラキス(クロロカルボニルオキシ)ブタン、1,1,1,5,5,5−ヘキサ(クロロカルボニルオキシメチル)−3−オキサペンタン、および1,1,1,5,5,9,9,9−オクタ(クロロカルボニルオキシメチル)−3,7−ジオキサノナンが挙げられる。
同様に、例えばUnion Carbide Corporationに製造され、例えばTone▲R▼0301、Tone▲R▼1303、Tone▲R▼0305、Tone▲R▼0310、Tone▲R▼4411等の商品名Tone▲R▼を使用して販売されているポリカプロラクトントリオールおよびテトラオール(それぞれ、構造FおよびG):
Figure 0004368422
から誘導される構造DおよびE
Figure 0004368422
のトリス−およびテトラキス(クロロ蟻酸エステル)、および中には商品名PLURACOL▲R▼でBASF Corporationに製造されているものがあり、ここでR4はメチルおよびR5は水素であり、例えば、PLURACOL▲R▼ GP−730、PLURACOL▲R▼ GP−740、PLURACOL▲R▼PeP−450、PLURACOL▲R▼PeP−550およびPLURACOL▲R▼PeP−650があり、および他には商品名VORANOL▲R▼でDow Chemical Companyに製造されているものがあり、ここでR4およびR5は水素であり、例えば、構造JのVOLANOL▲R▼234−630があり、さらに他に商品名ARCOL▲R▼でArco Chemical Companyに製造されているものがあり、ここでR4はメチルおよびR5は水素であり、例えば、構造JのARCOL▲R▼LG−650およびARCOL▲R▼LHT−240があるポリエーテルトリオールおよびテトラオール(それぞれ、構造JおよびK):
Figure 0004368422
から誘導さえる構造HおよびI
Figure 0004368422
のトリス−およびテトラキス(クロロ蟻酸エステル)が挙げられている。TONE▲R▼、PLURAVOL▲R▼、VORANOL▲R▼およびARCOL▲R▼ポリオールの分子量は、製造業者等によって述べられているとおり以下のように与えられる。
Figure 0004368422
構造AのR1が、1,1,4−トリメチル−4(t−ブチルパーオキシ)ペンチルラジカルまたは1,1,4−トリメチル−4(t−アミルパーオキシ)ペンチルラジカルおよびnが2のとき、ジオールから誘導されるビス(ハロホルムエステル)は、構造Aのポリ過酸化物組成物を生成するのに使用されうる。当該ビス(ハロホルムエステル)に対するジオール前駆体の無制限の例には、エチレングリコール、1,2−および1,3−プロピレングリコール、2,2−ジメチル−1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ジプロピレングリコール、1,4−シクロヘキサンジエタノール、TONE▲R▼ジオールおよびその他が挙げられる。
R3、R6、q、r、s、t、v、x、yおよびzの定義は、〔発明の概要〕の箇所で与えられる。
上記のポリ(ハロホルムエステル)は、テトラアルキル尿素(例えば、テトラメチル尿素)の存在または不在の下で、溶媒の存在または不在の下で、反応が完了するまで0%から100%の過剰な二ハロゲン化カルボニル(例えば、二臭化物または二塩化物、即ちホスゲン)をそれに対応するポリオール、即ち(HO)nRと反応させることによって生成されうる。過剰な二臭化カルボニルまたはホスゲンは、ストリッピングによってまたは蒸留によって取り除かれる。二ハロゲン化カルボニルと反応し構造Cのトリ−およびポリ(ハロホルムエステル)を形成する適切なポリオールの無制限の例には、1,1,1−トリス(ヒドロキシメチル)エタン、1,1,1−トリス(ヒドロキシメチル)プロパン、1,1,1−トリス(ヒドロキシメチル)ブタン、グリセロール、1,2,3−トリヒドロキシヘキサン、1,2,3−トリヒドロキシヘプタン、1,2,4−トリヒドロキシ−ブタン、1,2,6−トリヒドロキシヘキサン、1,3,5−トリヒドロキシシクロヘキサン、ペンタエリトリトール、1,2,3,4−テトラヒドロキシブタン、1,1,1,5,5,5−ヘキサ(ヒドロキシ−メチル)−3−オキサペンタン、1,1,1,5,5,9,9,9−オクタ(ヒドロキシメチル)−3,7−ジオキサノナン、およびそれぞれ構造FおよびGのポリカプロラクトントリオールおよびテトラオール、およびそれぞれ構造JおよびKのポリエーテルトリオールおよびテトラオールが挙げられる。
また、構造Aの新規なポリ(モノパーオキシカーボネート)組成物は、構造L
Figure 0004368422
のt−アルキルパーオキシハロホルムエステルを、無機または有機塩基の存在の下で、および任意に一つ以上の溶媒の存在の下で、ポリオール、即ち(HO)nRと反応させることによって製造できる。当該構造Lのt−アルキルパーオキシハロホルムエステルは、構造Bのt−アルキルヒドロパーオキシドを過剰の二ハロゲン化水素カルボニルと反応させることおよびストリッピングまたは蒸留による過剰の二ハロゲン化水素カルボニルの除去によって生成されうる。
無機または有機の塩基、任意の溶媒、ポリオール、およびt−アルキルヒドロパーオキシドの無制限の例が、上記の表に挙げられている。構造Lの適切なt−アルキルパーオキシハロホルムエステルの無制限の例として、t−アミル−1−ブチン−3−イルパーオキシクロロ蟻酸エステル、2−メチル−2−ペンチルパーオキシクロロ蟻酸エステル、3−メチル−3−ペンチルパーオキシクロロ蟻酸エステルおよび3−メチル−1−ブチン−3−イルパーオキシクロロ蟻酸エステルが挙げられる。
R1が1,1,4−トリメチル−4(t−ブチルパーオキシ)ペンチルラジカルおよび1,1,4−トリメチル−4(t−アミルパーオキシ)ペンチルラジカルから選ばれnが2である構造Aの新規な過酸化物に置換されるビス(モノパーオキシカーボネート)は、−30℃から50℃で、任意に無機または有機塩基の存在の下で、および任意に一つ以上の溶媒の存在の下で、1,1,4−トリメチル−4(t−ブチルパーオキシ)ペンチルヒドロパーオキシドおよび1,1,4−トリメチル−4(t−アミルパーオキシ)ペンチルヒドロパーオキシドから選ばれるヒドロパーオキシドを構造C(ここではn=2)のビス(ハロホルムエステル)と反応させることによって生成されうる。
1,1,4−トリメチル−4(t−ブチルパーオキシ)ペンチルヒドロパーオキシドまたは1,1,4−トリメチル−4(t−アミルパーオキシ)ペンチルヒドロパーオキシドと反応させられうる構造C(ここではn=2)の適切なビス(ハロホルムエステル)の無制限の例には、1,2−ビス(クロロカルボニルオキシ)エタン、1,2−および1,3−ビス(クロロカルボニルオキシ)プロパン、2,2−ジメチル−1,3−ビス(クロロカルボニルオキシ)プロパン、1,6−ビス(クロロカルボニルオキシ)ヘキサン、1,5−ビス(クロロカルボニルオキシ)−3−オキサペンタン、1,4−ビス(クロロカルボニルオキシ)−2−ブテンおよび構造HHおよびII
Figure 0004368422
のビス(モノパーオキシカーボネート)プロパンが挙げられる。
上記ビス(ハロホルムエステル)は、テトラアルキル尿素(例えば、テトラメチル尿素)の存在または不在の下で、および溶媒の存在または不在の下で、反応が完了するまで0%から100%の過剰の二ハロゲン化水素カルボニル(例えば、二臭化物または二塩化物、即ちホスゲン)をそれに対応するジオールと反応させることによって生成されうる。過剰な二臭化カルボニルまたはホスゲンは、ストリッピングによるかまたは蒸留によって除去される。
過剰の二ハロゲン化水素カルボニルと反応し構造C(ここではn=2)の当該ビス(ハロホルムエステル)を形成する適切なジオールの無制限の例には、1,2−エタンジオール、1,2−および1,3−プロパンジオール、1,2−、1,3−および1,4−ブタンジオール、2−ブテン−1,4−ジオール、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール、2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、および構造JJ
Figure 0004368422
のポリカプロラクトンジオール(Union Carbide Corporationによって製造されるTone▲R▼200およびTone▲R▼210等のTone▲R▼ジオール)および構造KK
Figure 0004368422
のポリアルキレングリコールが挙げられる。
〔構造Aの新規なポリ(モノパーオキシカーボネート)組成物の例示〕
構造Aの新規なポリ(モノパーオキシカーボネート)組成物の無制限の例には、実験に使用されている例に加えて、次のもの、即ち、1,1,1−トリス(t−アミルパーオキシカルボニルオキシメチル)エタン、1,1,1−トリス(t−アミルパーオキシカルボニルオキシメチル)プロパン、1,1,1−トリス(t−アミルパーオキシカルボニルオキシメチル)ブタン、1,1−ビス[2−(t−アミルパーオキシカルボニルオキシ)エトキシメチル]−1−[2−(t−ブチルパーオキシカルボニルオキシ)エトキシメチル]プロパン、1−[2−(t−アミルパーオキシカルボニルオキシ)エトキシメチル]−1,1−ビス[2−(t−ブチルパーオキシカルボニルオキシ)エトキシメチル]プロパン、1,2,3−トリス(t−アミルパーオキシカルボニルオキシ)プロパン、1,2,3−トリス(t−ブチルパーオキシカルボニルオキシ)ヘキサン、1,2,3−トリス(t−ブチルパーオキシカルボニルオキシ)ヘプタン、1,2,4−トリス(t−ブチルパーオキシカルボニルオキシ)ブタン、1,2,6−トリス(t−ブチルパーオキシカルボニルオキシ)ヘキサン、1,3,5−トリス(t−ブチルパーオキシカルボニルオキシ)シクロヘキサン、テトラキス−(t−アミルパーオキシカルボニルオキシメチル)メタン、1,2,3,4−テトラキス(t−アミル−パーオキシカルボニルオキシ)ブタン、1,1,1,5,5,5−(t−ブチルパーオキシカルボニル−オキシメチル)−3−オキサペンタン、1,5−ビス[1,1,4−トリメチル−4(t−アミルパーオキシ)ペンチルパーオキシカルボニルオキシ]−3−オキサペンタン、1,1,1−トリス[1,1,4−トリメチル−4(t−ブチルパーオキシ)ペンチルパーオキシカルボニルオキシメチル]プロパン、1,1,1,5,5,9,9,9−オクタ(t−ブチルパーオキシカルボニル−オキシメチル)−3,7−ジオキサノナン、およびポリカプロラクトントリオールおよびテトラオールおよびポリエーテルトリオールおよびテトラオールのトリス−およびテトラキス(t−アルキルモノパーオキシカーボネート)、即ち、それぞれMNOおよびP
Figure 0004368422
Figure 0004368422
の組成物が挙げられ、ここで、t−C5H11はt−アミル、t−C6H13−は、2−メチル−2−ペンチルまたは3−メチル−3−ペンチル、およびt−C8H17は、2−メチル−2−ヘプチルまたは1,1,3,3−テトラメチルブチルである。
構造Aの新規なポリ(モノパーオキシカーボネート)組成物−有用性
A.エチレン性不飽和単量体の重合
適当な温度圧力でエチレン性不飽和単量体のフリーラジカル重合において、本発明の構造の新規な過酸化物組成物は、効率(還元された開始剤の必要条件等)に関しては効果的な開始剤であることが見出された。エチレン性不飽和単量体の例として、エチレン、プロピレン、スチレン、α−メチルスチレン、p−メチルスチレン、クロロスチレン、ブロモ−スチレン、塩化ビニルベンジル、ビニルピリジンおよびジビニルベンゼン等のオレフィン、1,3−ブタジエン、イソプレンおよびクロロプレン等のジオレフィン、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、ラウル酸ビニル、安息香酸ビニルおよび炭酸ジビニル等のビニルエステル、アクリロニトリルおよびメタクリロニトリル等の不飽和ニトリル、アクリル酸無水物、アリル、メチル、エチル、n−ブチル、2−ヒドロキシメチル、グリシジル、アクリル酸およびメタクリル酸のラウリルおよび2−エチルヘキシルおよびアクリルアミドおよびメタクリルアミド等のエステルおよびアミド、マレイン酸無水物およびイタコン酸無水物、マレイン酸、イタコン酸およびフマル酸およびそれらのエステル、塩化ビニル、臭化ビニル、フッ化ビニル、塩化ビニリデンおよびフッ化ビニリデン等のハロビニルおよびジハロビニリデン、テトラフルオロ−エチレン、ヘキサフルオロプロピレンおよびクロロトリフルオロエチレン等のペルハロオレフィン、メチルビニルエーテル、エチルビニルエーテルおよびn−ブチルビニルエーテル等のビニルエーテル、酢酸アリル、安息香酸アリル、炭酸アリルエチル、リン酸トリアリル、フタル酸ジアリル、フマル酸ジアリル、グルタル酸ジアリル、アジピン酸ジアリル、炭酸ジアリル、ジエチレングリコールビス(炭酸アリル)(即ちADC)等のアリルエステル、アクロレイン、メチルビニルケトン、またはそれらの混合物が挙げられる。
適当な温度および圧力でエチレンのような不飽和単量体の重合体へのフリーラジカルグラフト重合において、本発明の構造Aの新規な過酸化物組成物は、グラフト重合の効率に関しても、効果的な開始剤である。エチレン性不飽和単量体として、スチレン、α−メチルスチレン、p−メチルスチレン、クロロスチレン、ブロモスチレンおよび塩化ビニルベンジル等のスチレン単量体、アクリロニトリルおよびメタクリロニトリル等の不飽和ニトリル、アリル、メチル、エチル、n−ブチル、2−ヒドロキシメチル、グリシジル、アクリル酸およびメタクリル酸のラウリルおよび2−エチルヘキシル等のアクリル酸およびメタクリル酸のエステル、およびマレイン酸無水物が挙げられる。グラフト重合が可能な重合体として、ポリブタジエンおよびポリイソプレンが挙げられる。エチレン性不飽和単量体の重合体の支柱へのグラフト重合によって生成される二つの重要な重合体の組成物は、高衝撃のポリスチレン(HIPS)およびアクリロニトリル−ブタジエン−スチレン(ABS)である。ABSは、アクリロニトリルおよびスチレンのポリブタジエンへのフリーラジカルグラフト重合によって生成されるけれども、HIPSは、スチレンのポリブタジエンへのフリーラジカルグラフト重合によって生成される。そのようにポリブタジエン変性された組成物は変性されていない重合体よりも優れている抗衝撃性を有する。
0℃から190℃、好ましくは20℃から175℃、より好ましくは30℃から160℃の温度および単量体に基づいて0.002から10重量%、好ましくは0.005から2重量%、より好ましくは0.01から1重量%の構造A(純粋な塩基上)のトリス−およびポリ(モノパーオキシカーボネート)の水準は、通常は、エチレン性不飽和の単量体の従来の重合および共重合、およびエチレン性不飽和の単量体の重合体の支柱へのグラフト重合に用いられる。本発明の新規な過酸化物組成物は、1,5−ジ(t−ブチルパーオキシカルボニルオキシ)−3−オキサペンタン、2,5−ジメチル−2,5−ジ(イソプロポキシカルボニルパーオキシ)ヘキサン、2,5−ジメチル−2−(2−エチルヘキソキシカルボニルパーオキシ)−5−(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン、t−ブチルパーオキシベンゾネート、t−アミルベンゾネート、ジ−t−ブチルジパーオキシフタレートおよび米国特許第4,525,308号(Pennwalt Corporation、1985年6月25日)の第4欄の下および第5欄の上に記載されている物質のいくつか等の他のフリーラジカル開始剤と組み合わせて使用されうる。本発明の過酸化物組成をこれらの開始剤と組み合わせて使用することにより、重合体製造者の重合方法に自由度が増し、重合方法を「精巧に調整」することが可能となる。
B.不飽和のポリエステル樹脂の硬化
フリーラジカル硬化剤の存在の下で適当な硬化温度で加熱することによる不飽和の樹脂組成物の硬化において、本発明の構造Aの新規なポリ(モノパーオキシカーボネート)組成物は、硬化可能な不飽和のポリエステル樹脂組成物で高められた硬化活性を示す。本発明の構造Aの新規なポリ(モノパーオキシカーボネート)組成物によって硬化されうる不飽和のポリエステル樹脂には、通常不飽和のポリエステルおよび一つ以上のエチレン性不飽和の単量体が挙げられる。
不飽和のポリエステルは、例えば、少なくとも一つのマレイン酸、フマル酸、グルタコン酸、イタコン酸、メサコン酸、シトラコン酸、アリルマロン酸、テトラヒドロフタル酸等のエチレン性不飽和のジ−または高次のポリカルボン酸、その無水物またはハロゲン化酸を、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、1,2−および1,3−プロパンジオール、1,2−、1,3−および1,4−ブタンジオール、2,2−ジメチル−1,3−プロパンジオール、2−ヒドロキシメチル−2−メチル−1,3−プロパンジオール、2−ブテン−1,4−ジオール、2−ブチン−1,4−ジオール、2,4,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオール、グリセロール、ペンタエリトリトール、マンニトール等の飽和または不飽和のジ−または高次のポリオールとエステル化することによって選られるときのポリエステルである。そのようなジ−または高次のポリ酸および/またはそのようなジ−または高次のポリオールの混合物が、同様に使用されてもよい。エチレン性不飽和のジ−または高次のポリカルボン酸は、アジピン酸、コハク酸、セバシン酸等の飽和のジ−またはポリカルボン酸によって、および/またはフタル酸、トリメリト酸、ピロメリト酸、イソフタル酸およびテレフタル酸等の芳香族ジ−または高次のポリカルボン酸によって、部分的に置き換えられてもよい。使用される酸は、ハロゲン等の基によって置換されてもよい。そのような適当なハロゲン化された酸の例は、例えば、テトラクロロフタル酸、テトラブロモフタル酸、56−ジカルボキシ−1,2,3,4,7,7−ヘキサクロロビシクロ(2.2.1)−2−ヘプテンその他である。
不飽和のポリエステル樹脂組成物、重合化が可能な単量体または諸単量体の他の成分は、好ましくは、スチレン、α−メチルスチレン、p−メチルスチレン、クロロスチレン、ブロモスチレン、塩化ビニルベンジル、ジビニルベンゼン、マレイン酸ジアリル、フマル酸ジブチル、リン酸トリアリル、シアヌル酸トリアリル、フタル酸ジアリル、フマル酸ジアリル、アクリル酸メチル、メタクリル酸メチル、アクリル酸n−ブチル、メタクリル酸n−ブチル、アクリル酸エチルその他のようなエチレン性不飽和の単量体、またはそれらの混合物であり、上記の不飽和のポリエステルとの重合化が可能であることがこの技術分野で知られている。好ましい不飽和のポリエステル樹脂組成物は、不飽和のポリエステル樹脂成分として、単量体成分であるスチレンだけでなく1,2−プロパンジオール(ポリオール)、無水マレイン酸(不飽和ポリカルボン酸の無水物)および無水フタル酸が挙げられる。
不飽和のポリエステル樹脂組成物の他の種類は、本発明の新規な過酸化物組成物を硬化触媒として使用することにより硬化されうる。これらの樹脂は、不飽和ビニルエステル樹脂と呼ばれ、ビニルエステル樹脂部分および一つ以上の重合化が可能な単量体成分から構成される。当該ビニルエステル樹脂成分は、水酸化ナトリウムのような塩基の存在の下で、エピクロロヒドリン等のクロロエポキシドを適当な量のビスフェノールA(即ち、2,2−(4−ヒドロキシフェニル)プロパン)等のビスフェノールと反応させることによって作られ、クロロエポキシドから誘導される末端のエポキシ基を有する縮合生成物を生じる。酸性または塩基性触媒の存在または不在の時に、縮合生成物のアクリル酸およびメタクリル酸等の重合化が可能な不飽和カルボン酸とのその後の反応は、ビニルエステル樹脂成分の形成という結果をもたらす。通常、スチレンは、不飽和ビニルエステル樹脂成分の生成を完成させるための重合可能な単量体成分として加えられる。
約20℃から200℃の温度および0.05重量%から5重量%以上、好ましくは0.10重量%から4重量%、さらに好ましくは0.25重量%から3重量%の構造Aの新規なポリ(モノパーオキシカーボネート)の水準が、通常用いられる。
上記の不飽和ポリエステル樹脂組成物は、硫黄ガラス、炭素およびホウ素繊維、カーボンブラック、シリカ、金属二酸化珪素塩、金属炭酸塩、酸化防止剤(AO)、熱、紫外線(UV)および光安定剤、増感剤、染料、顔料、促進剤、酸化亜鉛のような金属酸化物、発泡剤、核剤等の様々な物質を含むことができる。
C.炭酸アリルジグリコール樹脂(ADC)の硬化
フリーラジカル硬化剤の存在の下で適当な硬化温度でADC単量体を加熱することによるジエチレングリコールビス(炭酸アリル)(ADC)
Figure 0004368422
の硬化または重合において、本発明の構造Aの新規なポリ(モノパーオキシカーボネート)組成物は、ADC単量体組成物に対する高められた硬化または重合の活性を示す。ADCは、工業的にPittsburgh Plate Glass Company(PPG)によりCR−39単量体(CAS Reg.142−22−3号)として紹介され、アルカリの存在の下にジエチレングリコールビス(クロロ蟻酸エステル)をアリルアルコールと反応させることによって生成される(R.Dowbenko,in J.I.Kroschwitz and M.Howe-Grant,eds.,Kirk-Othmer-Encyclopedia of Chemical Technology,“Allyl Monomers and Polymers”第4版、第2巻、Wiley-Interscience Publication,John Wiley & Sons,Inc.,New York、1992年、163乃至168頁)。ADC単量体は単独で、またはアクリル酸エステル、メタクリル酸エステル、アリルエステル、ジカルボン酸ジアリル(例えば、フタル酸ジアリル)、無水マレイン酸および他の単量体のような他の共単量体と硬化または重合され、透明で、強靭で、抗破壊性および抗溶媒性のある透明な注型品またはレンズを生成することができる。ADC単量体組成物の硬化または重合が大量に行われる(溶媒不在)。一般的に、ADC単量体組成物を硬化または重合してキャストシートまたはレンズを形成することは、二段階で行われる。第一段階は、重合の主要部分を含み、35℃から150℃の温度で硬化開始剤の存在の下で起こる。第一段階の硬化または重合時間は約5時間から50時間の間で変動する。ADC単量体組成物の硬化または重合の第二段階は、100℃から170℃で1時間から数時間ADC樹脂を後硬化または焼きなましすることを含む。
約1から6重量%以上、好ましくは2から5重量%、より好ましくは2.5から4重量%の硬化可能または重合化可能なADC単量体組成物の構造Aの新規なポリ(モノパーオキシカーボネート)組成物の水準が、通常使用される。
上記のADC樹脂組成物は、酸化防止剤(AO)、熱、紫外線(UV)および光安定剤、色素、添加剤および染料等の様々な物質を含むことができる。さらに、ADC樹脂組成物は、アクリル重合体および米国特許第4,217,433号(Pennwalt Corporation、1980年8月12日)に開示されている抗収縮性低分子量アクリル樹脂等の添加剤を含むことができる。そのような抗収縮性添加剤は、ADC単量体が重合される時に起こる収縮を妨げるために使用される。
D.エラストマーの硬化および熱可塑性重合体の架橋
フリーラジカル硬化剤および架橋剤の存在の下で適当な硬化および架橋の温度で加熱することによるエラストマーの組成物硬化、および重合体組成物の架橋において、本発明の構造Aの新規なポリ(モノパーオキシカーボネート)組成物は、硬化および架橋の活性を示す。
本発明の新規なポリ(モノパーオキシカーボネート)組成物によって硬化されうるエラストマーの樹脂組成物として、エチレン−プロピレン共重合体(EPR)、エチレン−プロピレン−ジエン三重合体(EPDM)、ポリブタジエン(PBD)、シリコンゴム(SR)、二トリルゴム(NR)、ネオプレン、フッ化エラストマーおよび酢酸エチレン−ビニル共重合体(EVA)等のエラストマーが挙げられる。
本発明の新規なポリ(モノパーオキシカーボネート)組成物によって架橋されうる重合体組成物は、塩素化ポリエチレン(CPE)、低蜜度ポリエチレン(LDPE)、線形低密度ポリエチレン(LLDPE)、および高低蜜度ポリエチレン(HDPE)等のオレフィン熱可塑性樹脂が挙げられる。他の架橋可能な熱可塑性重合体として、塩化ポリビニル(PVC)、ポリスチレン、ポリ(酢酸ビニル)、ポリアクリル酸、ポリエステル、ポリカーボネートその他が挙げられる。
約80℃から310℃の温度および硬化可能なエラストマーの樹脂組成物または架橋可能なオレフィン重合体組成物に基づいて約0.1から10重量%、好ましくは0.5から5重量%、より好ましくは0.5から3重量%の水準が、通常使用される。
硬化可能なエラストマーの樹脂組成物または架橋可能な重合体組成物は、任意に従来の不飽和ポリエステル樹脂組成物と使用される上記の表に記載された物質で満たされうる。
E.〔ポリオレフィンおよびその他の重合体の変性〕
ポリオレフィン(例えば、PPの重合体分子量および重合体分子量分布を減少させ、線形低密度ポリエチレン(LLDPE)および共重合体の分子量およびフィルムを形成する性質を高めることによるポリプロピレンの有益な分解)および共重合体の変性方法において、構造Aの本発明の新規なポリ(モノパーオキシカーボネート)組成物は、ポリオレフィン変性活性を示す。トリス−およびポリ(モノパーオキシカーボネート)と変性されうる他の重合体として、高密度PE(HDPE)、エチレン−プロピレン共重合体等が挙げられる。
約140℃から340℃の温度および変性可能なポリオレフィンまたは共重合体に基づいて約0.001から1.0重量%、好ましくは0.01から1.0重量%、より好ましくは0.01から0.5重量%のトリス−およびポリ(モノパーオキシカーボネート)の水準が、通常使用される。任意に、最高1重量%の酸素分子が、変性共触媒として使用されうる。
構造Aの新規なポリ(モノパーオキシカーボネート)組成物−製造および有用実施例
次の実施例は、本発明を実施するための最良の方法についてさらに説明し、そして本発明の製造および有用性について詳しく示すものであり、本発明の範囲を限定するものではない。
参考例1 1,1,1−トリス(t−ブチルパーオキシカルボニルオキシメチル)エタン、(I−1)の製造
Figure 0004368422
この参考例において、生成物は2つの合成工程で製造した。第1工程では、1,1,1−トリス(ヒドロキシメチル)エタン(0.15mol)を、175mlの1,4−ジオキサン中の過剰のホスゲン(0.85mol)と、0〜8℃で反応させた。1,1,3,3−テトラメチル尿素(0.4g)を加えて、環状カーボネートの形成を抑制した。反応が完了したら、過剰のホスゲンおよび溶媒を生成物から15〜30℃および減圧下でストリップして、液体の1,1,1−トリス(クロロカルボニルオキシメチル)エタンを収率89.3%、補正収率74.6%で生成した。
第2工程では、下記のように、1,1,1−トリス(クロロカルボニルオキシメチル)エタンをt−ブチルヒドロパーオキシドと、水性水酸化カリウムおよび表面活性剤の存在下で反応させて生成物を得た:
機械撹拌機、温度計および添加漏斗を備えた300ml水ジャケット付き反応器に、70.0g(0.25mol)の20%水性水酸化カリウム溶液、25g(0.25mol)の90.2%t−ブチルヒドロパーオキシドおよび10滴のTERGITOL(登録商標)NP−10[ポリ(オキシ−1,2−エタンジイル)、α−(4−ノニルフェニル)−ω−ヒドロキシ−;CAS登録番号第26027−38−3号、およびポリ(オキシ−1,2−エタンジイル)、α−ヒドロ−ω−ヒドロキシ−;CAS登録番号第25322−68−3号を含有する表面活性剤混合物;ユニオン カーバイド社製造]を装入し、得られた溶液を約25℃で10分間撹拌した。22〜29℃の撹拌溶液に、17.2g(0.05mol)の89.3%1,1,1−トリス(クロロカルボニルオキシメチル)エタンを25分かけてゆっくり加えた。添加完了後、反応物を3時間、30〜35℃で撹拌し、その後、150mlのMTBEを加え、反応物を30〜35℃で1分撹拌した。下方の水性層を次いで分離し、有機層を17℃に冷却し、100mlの水性10%水酸化カリウムで洗浄した。有機層を次に、50ml部分の水性10%亜硫酸水素ナトリウム溶液で3回洗浄し、そして100mlの水性10%水酸化ナトリウム溶液で、次いで飽和水性硫酸ナトリウム溶液で洗浄して、pHを7〜8にした。生成物溶液を5重量%の無水MgSO4で乾燥し、使用済み乾燥剤を濾過によって分離した後、溶媒を真空中で除去すると、7.4g(理論値の31.6%、未補正)の融点55〜60℃の白色固体が残った。生成物の赤外(IR)スペクトルは、1790cm−1で主なモノパーオキシカーボネートカルボニルバンドおよび1755cm−1で主なカーボネートカルボニルバンドを示した。OHバンドはIRスペクトルになかった。パーオキシエステル活性酸素法により、生成物は9.42%の活性酸素(理論値10.25%)を含有していた。従って、生成物の収率は91.9%であり、補正収率は29.1%であった。
製造法、収率データおよびIRスペクトルデータに基づいて、この反応で得られた生成物は所望の表題生成物であった。
参考例2 1,1,1−トリス(t−ブチルパーオキシカルボニルオキシメチル)プロパン、(I−2)の製造
Figure 0004368422
この参考例では、生成物は2つの合成工程で製造した。第1工程では、1,1,1−トリス(ヒドロキシメチル)プロパン(0.10mol)を、200mlの1,4−ジオキサン中の過剰のホスゲン(0.60mol)と、2〜8℃で反応させた。1,1,3,3−テトラメチル尿素(0.3g)を加えて、環状カーボネートの形成を抑制した。反応が完了したら、過剰のホスゲンおよび溶媒を生成物から20〜30℃および減圧下でストリップして、液体の1,1,1−トリス(クロロカルボニルオキシメチル)プロパンを収率87.7%、補正収率95.6%で生成した。
第2工程では、下記のように、1,1,1−トリス(クロロカルボニルオキシメチル)プロパンをt−ブチルヒドロパーオキシドと、水性水酸化カリウムおよび表面活性剤の存在下で反応させて生成物を得た:
機械撹拌機、温度計および添加漏斗を備えた300ml水ジャケット付き反応器に、56.0g(0.20mol)の20%水性水酸化カリウム溶液および19.5g(0.20mol)の92%t−ブチルヒドロパーオキシドを装入し、得られた溶液を約25℃で撹拌した。23〜31℃の撹拌溶液に、18.3g(0.05mol)の87.7%1,1,1−トリス(クロロカルボニルオキシメチル)プロパンおよび50mlのMTBEを30分かけてゆっくり加えた。添加完了後、反応物を3時間、30〜32℃で撹拌し、その後、50mlのMTBEを加え、反応物を30〜32℃で1分撹拌した。下方の水性層を次いで分離し、有機層を12℃に冷却し、50mlの水性10%亜硫酸水素ナトリウム溶液で洗浄した。得られた有機層を次に、50ml部分の水性3%炭酸水素ナトリウム溶液で2回洗浄した。生成物溶液を5重量%の無水MgSO4で乾燥し、使用済み乾燥剤を濾過によって分離した後、溶媒を真空中で除去すると、10.8g(理論値の44.8%、未補正)の透明で無色の液体が残った。生成物のIRスペクトルは、1792cm−1で主なモノパーオキシカーボネートカルボニルバンドおよび1767cm−1で主なカーボネートカルボニルバンドを示した。ほんのわずかのOHバンドがIRスペクトルにあった。パーオキシエステル活性酸素法により、生成物は8.65%の活性酸素(理論値9.95%)を含有していた。従って、生成物の収率は86.9%であり、補正収率は38.9%であった。
製造法、収率データおよびIRスペクトルデータに基づいて、この反応で得られた生成物は所望の表題生成物であった。
参考例3 ポリカプロラクトントリス(モノ−t−ブチルパーオキシカーボネート)、I−3の製造
Figure 0004368422
(式中、x、yおよびzの合計は約2であり、R3はトリラジカルである)
この参考例では、生成物は2つの合成工程で製造した。第1工程では、0.12molのポリカプロラクトントリオール(C−1)、(TONE(登録商標)0301;分子量=300;ユニオンカーバイド社製造;
Figure 0004368422
(式中、x、yおよびzの合計は約2であり、Rはトリラジカルである)を、過剰のホスゲン(0.60mol)と5〜10℃で反応させた。反応が完了したら、過剰のホスゲンを生成物から15〜25℃および減圧下でストリップして、淡いピンク色の粘性液体のポリカプロラクトントリス(クロロホルメート)を収率91.0%、補正収率84.2%で生成した。
第2工程では、下記のように、ポリカプロラクトントリス(クロロホルメート)をt−ブチルヒドロパーオキシドと、水性水酸化カリウムの存在下で反応させて生成物を得た:
機械撹拌機、温度計および添加漏斗を備えた250ml水ジャケット付き反応器に、28.0g(0.10mol)の20%水性水酸化カリウム溶液、12.9g(0.10mol)の水性70%t−ブチルヒドロパーオキシドおよび3滴(約0.1g)のTERGITOL(登録商標)NP−10を、20〜30℃で装入した。得られた溶液を約25℃で撹拌した。23〜29℃の撹拌溶液に、16.1g(0.03mol)の91.0%ポリカプロラクトントリス(クロロホルメート)を20分かけてゆっくり加えた。良好な撹拌を維持するために約50mlのMTBEを加えた。添加完了後、反応物を3時間、30℃で撹拌し、この間、MTBE(50〜60ml)をさらに加えた。反応物を次に、液体相に分離させた。下方の水性層を次いで分離し、残りの有機層を15℃に冷却し、これを50mlの水性10%亜硫酸水素ナトリウム溶液で洗浄し、そして50ml部の水性10%水酸化カリウム溶液で、次いで50ml部分の飽和水性硫酸ナトリウム溶液でpHが7〜8となるまで洗浄した。生成物溶液を5重量%の無水MgSOで乾燥し、使用済み乾燥剤を濾過によって分離した後、溶媒を真空中で除去すると、19.6g(理論値の約100%、未補正)の無色液体が残った。生成物のIRスペクトルは、1785cm−1で主なモノパーオキシカーボネートカルボニルバンドおよび1740cm−1で主なカーボネートまたはエステルカルボニルバンドを示した。OHバンドはIRスペクトルになかった。パーオキシエステル活性酸素法により、生成物は6.69%の活性酸素(理論値7.40%)を含有していた。従って、生成物の収率は90.4%であり、補正収率は91.3%であった。
製造法、収率データおよびIRスペクトルデータに基づいて、この反応で得られた生成物は所望の表題生成物であった。
参考例4 ポリカプロラクトントリス(モノ−t−ブチルパーオキシカーボネート)、I−4の製造
Figure 0004368422
(式中、x、yおよびzの合計は約4であり、Rはトリラジカルである)
この参考例では、生成物は2つの合成工程で製造した。第1工程では、0.05molのポリカプロラクトントリオール(C−2)、(TONE(登録商標)0305;分子量=540;ユニオンカーバイド社製造;
Figure 0004368422
(式中、x、yおよびzの合計は約4であり、Rはトリラジカルである)を、過剰のホスゲン(0.45mol)と、3〜7℃で反応させた。反応が完了したら、過剰のホスゲンを生成物から15〜25℃および減圧下でストリップして、淡いピンク色の液体のポリカプロラクトントリス(クロロホルメート)を収率97.9%、補正収率93.3%で生成した。
第2工程では、下記のように、ポリカプロラクトントリス(クロロホルメート)をt−ブチルヒドロパーオキシドと、水性水酸化カリウムの存在下で反応させて生成物を得た:
機械撹拌機、温度計および添加漏斗を備えた200ml水ジャケット付き反応器に、15.7g(0.07mol)の25%水性水酸化カリウム溶液および9.0g(0.07mol)の水性70%t−ブチルヒドロパーオキシドを装入した。得られた溶液を約25℃で撹拌した。24〜28℃の撹拌溶液に、14.8g(0.02mol)の97.9%ポリカプロラクトントリス(クロロホルメート)を15分かけてゆっくり加えた。添加完了後、反応物を3.5時間、28〜32℃で撹拌し、その後、80mlのMTBEを加え、反応物を28〜32℃で1分撹拌し、そして分離させた。下方の水性層を次いで分離し、有機層を15℃に冷却し、25mlの水性10%亜硫酸水素ナトリウム溶液で洗浄した。得られた有機層を次に、25mlの水性10%水酸化カリウム溶液で、そして50ml部分の飽和水性硫酸ナトリウム溶液でpHが7〜8となるまで洗浄した。生成物溶液を5重量%の無水MgSOで乾燥し、使用済み乾燥剤を濾過によって分離した後、溶媒を真空中で除去すると、17.4g(理論値の98%、未補正)の無色液体が残った。生成物のIRスペクトルは、1785cm−1で主なモノパーオキシカーボネートカルボニルバンドおよび1730cm−1で主なカーボネートまたはエステルカルボニルバンドを示した。ほんのわずかなOHバンドがIRスペクトルにあった。パーオキシエステル活性酸素法により、生成物は5.00%の活性酸素(理論値5.40%)を含有していた。従って、生成物の収率は92.6%であり、補正収率は90.7%であった。
製造法、収率データおよびIRスペクトルデータに基づいて、この反応で得られた生成物は所望の表題生成物であった。
参考例5 1,1,1−トリス[2−(t−ブチルパーオキシカルボニルオキシ)エトキシメチル]プロパン、I−5の製造
Figure 0004368422
この参考例では、生成物(即ち、1,1,1−トリス[2−(t−ブチルパーオキシカルボニルオキシ)エトキシメチル]プロパン、I−5)は2つの合成工程で製造した。第1工程では、0.15molのポリエーテルトリオール(即ち、1,1,1−トリス[2−ヒドロキシエトキシメチル]プロパン、C−3)、
Figure 0004368422
工業用トリオール生成物(VORANOL(登録商標)234−630;分子量=267;ダウケミカル社製造;を、過剰のホスゲン(0.65mol)と3〜7℃で反応させた。反応混合物を次に4時間、0〜10℃で撹拌して、20〜25℃で一晩放置した。過剰のホスゲンを生成物から20〜25℃および減圧下で5時間ストリップして、透明な粘性溶液のポリエーテルトリス(クロロホルメート)を収率97.4%、補正収率94.8%で生成した。
第2工程では、下記のように、ポリエーテルトリス(クロロホルメート)をt−ブチルヒドロパーオキシドと、水性水酸化カリウムの存在下で反応させて生成物を得た:
機械撹拌機、温度計および添加漏斗を備えた200ml水ジャケット付き反応器に、29.4g(0.105mol)の20%水性水酸化カリウム溶液および13.5g(0.105mol)の水性70%t−ブチルヒドロパーオキシドおよび3滴(約0.1g)のTERGITOL(登録商標)NP−10を20〜30℃で装入した。得られた溶液を約25℃で撹拌した。23〜29℃の撹拌溶液に、14.0g(0.03mol)の97.4%ポリエーテルトリス(クロロホルメート)および20mlのMTBEよりなる溶液を、15分かけてゆっくり加えた。添加完了後、反応物を2.5時間、30℃で撹拌し、その後、80〜90mlのMTBEを加え、反応物を30℃で1分撹拌し、そして液体相に分離させた。下方の水性層を次いで分離し、廃棄した。有機層を15℃に冷却し、50mlの水性10%水酸化カリウム溶液で洗浄した。粗生成物溶液を次に、50mlの水性亜硫酸水素ナトリウム溶液で洗浄した。得られた有機層を次に、50mlの飽和水性炭酸水素カリウム溶液で洗浄した。次に、有機溶液を50mlの飽和水性硫酸ナトリウム溶液で洗浄して約7のpHにした。生成物溶液を5重量%の無水MgSOで乾燥し、使用済み乾燥剤を濾過によって分離した後、溶媒を真空中で除去すると、18.3g(理論値の約100%、未補正)の無色液体生成物が残った。生成物のIRスペクトルは、1785cm−1で主なモノパーオキシカーボネートカルボニルバンドおよびほぼ1735cm−1で主なカーボネートバンドを示した。OHバンドはIRスペクトルになかった。パーオキシエステル活性酸素法により、生成物は7.52%の活性酸素(理論値7.81%)を含有していた。従って、生成物の収率は94.2%であり、補正収率は93.7%であった。
製造法、収率データおよびIRスペクトルデータに基づいて、この反応で得られた生成物は所望の表題生成物であった。
参考例6 ポリカプロラクトンテトラキス(モノ−t−ブチルパーオキシカーボネート)、I−6の製造
Figure 0004368422
(式中、v、x、yおよびzの合計は約8であり、Rはテトララジカルである)
この参考例では、生成物は2つの合成工程で製造した。第1工程では、0.03molのポリカプロラクトンテトラオール(C−4)、実験用カプロラクトンオリゴマーテトラオール(TONE(登録商標)4411;分子量=1006;ユニオンカーバイド社製造;
Figure 0004368422
(式中、v、x、yおよびzの合計は約8であり、Rはテトララジカルである)を、過剰のホスゲン(0.35mol)と3〜7℃で反応させた。反応混合物を次に、10〜20℃で5時間撹拌し、そして20〜25℃で一晩放置した。過剰のホスゲンを生成物から20〜25℃および減圧下で5時間ストリップして、透明な粘性液体のポリカプロラクトンテトラキス(クロロホルメート)を収率97.3%、補正収率91.9%で生成した。
第2工程では、下記のように、ポリカプロラクトンテトラキス(クロロホルメート)をt−ブチルヒドロパーオキシドと、水性水酸化カリウムの存在下で反応させて生成物を得た:
機械撹拌機、温度計および添加漏斗を備えた200ml水ジャケット付き反応器に、11.2g(0.05mol)の25%水性水酸化カリウム溶液および6.4g(0.05mol)の水性70%t−ブチルヒドロパーオキシドを、20〜30℃で装入した。得られた溶液を約25℃で撹拌した。24〜31℃の撹拌溶液に、12.9g(0.01mol)の97.3%ポリカプロラクトンテトラキス(クロロホルメート)および30mlのMTBEを15分かけてゆっくり加えた。添加完了後、反応物を3時間、30〜35℃で撹拌し、その後、70mlのMTBEを加え、反応物を30〜35℃で1分撹拌し、そして分離させた。下方の水性層を次いで分離し、有機層を15℃に冷却し、50mlの水性10%水酸化カリウム溶液で洗浄した。粗生成物溶液を次に、50mlの水性亜硫酸水素ナトリウムで洗浄した。得られた有機層を次に、水性10%炭酸水素カリウム溶液で洗浄して、約7のpHにした。生成物溶液を5重量%の無水MgSOで乾燥し、使用済み乾燥剤を濾過によって分離した後、溶媒を真空中で除去すると、14.9g(理論値の約100%、未補正)の粘性の無色液体が残った。生成物のIRスペクトルは、1785cm−1で主なモノパーオキシカーボネートカルボニルバンドおよび1730cm−1で主なカーボネートまたはエステルカルボニルバンドを示した。OHバンドはIRスペクトルになかった。パーオキシエステル活性酸素法により、生成物は3.73%の活性酸素(理論値4.35%)を含有していた。従って、生成物の収率は85.7%であり、補正収率は86.9%であった。
製造法、収率データおよびIRスペクトルデータに基づいて、この反応で得られた生成物は所望の表題生成物であった。
参考例7 ポリエーテルテトラキス(モノ−t−ブチルパーオキシカーボネート)、I−7の製造
Figure 0004368422
(式中、q、r、sおよびtの合計は約6〜7である)
この参考例では、生成物は2つの合成工程で製造した。第1工程では、0.075molのポリエーテルテトラオール(C−5)、
Figure 0004368422
(式中、q、r、sおよびtの合計は約6〜7である)
(PLURACOL(登録商標)PeP550;分子量=500;BASF社製造;(式中、q、r、sおよびtの合計は約6〜7である)を、過剰のホスゲン(0.60mol)と3〜7℃で反応させた。反応混合物を次に、10〜20℃で2〜3時間撹拌し、そして20〜25℃で一晩放置した。過剰のホスゲンを生成物から20〜30℃および減圧下でストリップして、透明な液体のポリエーテルテトラキス(クロロホルメート)を収率100%、補正収率97.4%で生成した。
第2工程では、下記のように、ポリエーテルテトラキス(クロロホルメート)をt−ブチルヒドロパーオキシドと、水性水酸化カリウムの存在下で反応させて生成物を得た:
機械撹拌機、温度計および添加漏斗を備えた250ml水ジャケット付き反応器に、29.2g(0.13mol)の25%水性水酸化カリウム溶液および16.7g(0.13mol)の水性70%t−ブチルヒドロパーオキシドを、22〜29℃で装入した。得られた溶液を約25℃で撹拌した。23〜28℃の撹拌溶液に、18.8g(0.025mol)の100%ポリエーテルテトラキス(クロロホルメート)を15分かけてゆっくり加えた。添加完了後、反応物を3時間、25〜30℃で撹拌し、その後、100mlのMTBEを加え、反応物を約30℃で1分撹拌し、そして液体相に分離させた。下方の水性層を次いで分離し、残りの有機層を12℃に冷却し、50mlの水性10%亜硫酸水素ナトリウムで洗浄し、次いで50mlの水性10%水酸化カリウム溶液で、および50ml部分の飽和水性硫酸水素ナトリウム溶液で洗浄して、約7〜8のpHにした。生成物溶液を5重量%の無水MgSOで乾燥し、使用済み乾燥剤を濾過によって分離した後、溶媒を真空中で除去すると、22.4g(理論値の約92.9%、未補正)の無色液体が残った。生成物のIRスペクトルは、1785cm−1で主なモノパーオキシカーボネートカルボニルバンドおよび1752cm−1で主なカーボネートまたはエステルカルボニルバンドを示した。ほんのわずかなOHバンドがIRスペクトルにあった。パーオキシエステル活性酸素法により、生成物は6.16%の活性酸素(理論値6.64%)を含有していた。従って、生成物の収率は92.8%であり、補正収率は86.3%であった。
製造法、収率データおよびIRスペクトルデータに基づいて、この反応で得られた生成物は所望の表題生成物であった。
参考例8 ポリカプロラクトンビス(モノ−t−ブチルパーオキシカーボネート)、A−1の製造
Figure 0004368422
(式中、xおよびyの合計は約4であり、RZはジラジカルである)
この参考例では、生成物は2つの合成工程で製造した。第1工程では、0.03molのポリカプロラクトンジオール(C−6)、
Figure 0004368422
(TONE(登録商標)0200ジオール;分子量=530;ユニオンカーバイド社製造;(式中、xおよびyの合計は約4であり、Rはジラジカルである)を、過剰のホスゲンと前記の方法によって反応させた。ピンク色の粘性液体のポリカプロラクトンビス(クロロホルメート)が得られた。収率100%。
第2工程では、下記のように、ポリカプロラクトンビス(クロロホルメート)をt−ブチルヒドロパーオキシドと、水性水酸化カリウムの存在下で反応させて生成物を得た:
機械撹拌機、温度計および添加漏斗を備えた400ml水ジャケット付き反応器に、14.9g(0.12mol)の45%水性水酸化カリウム溶液および10.0gの水および14.1g(0.11mol)の水性70%t−ブチルヒドロパーオキシドを、20〜30℃で装入した。得られた溶液を約25℃で撹拌した。23〜31℃の撹拌溶液に、32.7g(0.05mol)の100%ポリカプロラクトンビス(クロロホルメート)を約25分かけてゆっくり加えた。添加完了後、75mlのMTBEを加え、反応物を約2時間、30±2℃で撹拌し、その後、125mlの追加のMTBEを加え、反応物を30℃で1分撹拌し、そして液体相に分離させた。下方の水性層を次いで分離し、廃棄した。有機層を15℃に冷却し、15〜25℃の50mlの水性10%亜硫酸水素ナトリウム溶液で洗浄した。得られた物質の2つの液体相への分離は、非常にゆっくりしていた。硫酸ナトリウムをさらに加えると、相への分離速度は速まった。下方の水性相を除去し、廃棄した。上方の有機溶液を次に、20〜30℃の水性20%水酸化カリウム溶液の50ml部分で2回洗浄した。得られた有機層を飽和水性硫酸ナトリウム溶液で洗浄して、約7のpHにした。有機生成物溶液を5重量%の無水MgSOで乾燥し、使用済み乾燥剤を濾過によって分離した後、溶媒を真空中で除去すると、33.8g(理論値の約89%、未補正)の粘性の無色液体が残った。生成物のIRスペクトルは、1785cm−1で主なモノパーオキシカーボネートカルボニルバンドおよび1731cm−1で主なカーボネートまたはエステルカルボニルバンドを示した。OHバンドはIRスペクトルになかった。パーオキシエステル活性酸素法により、生成物は3.97%の活性酸素(理論値4.20%)を含有していた。従って、生成物の収率は94.5%であり、補正収率は84.1%であった。
製造法、収率データおよびIRスペクトルデータに基づいて、この反応で得られた生成物は所望の表題生成物であった。
参考例9 1,1,1−トリス[2−(t−アミルパーオキシカルボニルオキシ)エトキシメチル]プロパン、I−8の製造
Figure 0004368422
この参考例では、生成物(即ち、1,1,1−トリス[2−(t−アミルパーオキシカルボニルオキシ)エトキシメチル]プロパン、I−8)は、下記のように、VORANOL(登録商標)234−630のポリエーテルトリス(クロロホルメート)(参考例5)、t−アミルヒドロパーオキシドおよび水性水酸化カリウムを反応させることによって製造した:
機械撹拌機、温度計および添加漏斗を備えた200ml水ジャケット付き反応器に、19.6g(0.070mol)の20%水性水酸化カリウム溶液、8.0g(0.070mol)の91%t−アミルヒドロパーオキシドおよび3滴(約0.1g)のTERGITOL(登録商標)NP−10を、約20〜25℃で装入した。得られた溶液を約25℃で撹拌した。24〜32℃の撹拌溶液に、9.3g(0.020mol)の98.7%ポリエーテルトリス(クロロホルメート)(VORANOL(登録商標)234−630から)を15分かけてゆっくり加えた。添加の間、50mlのMTBEを加えた。次に、反応物を3時間、約30℃で撹拌した。この反応の終わりで、50、mlの追加のMTBEを加え、さらに2分間撹拌した後、反応物を液体相に分離した。下方の水性層を次いで分離し、廃棄した。有機層を20℃に冷却し、50mlの水性20%水酸化カリウム溶液で洗浄した。粗生成物溶液を次に、50mlの水性15%亜硫酸水素ナトリウム溶液で洗浄した。得られた有機層を次に、飽和水性炭酸水素ナトリウム溶液で洗浄してpHを約7にした。生成物溶液を5重量%の無水MgSOで乾燥し、使用済み乾燥剤を濾過によって分離した後、溶媒を真空中で除去すると、10.8g(理論値の約82.2%、未補正)の無色液体生成物が残った。生成物のIRスペクトルは、1785cm−1で主なモノパーオキシカーボネートカルボニルバンドおよび1753cm−1で主なカーボネートバンドを示した。小さなOHバンドがIRスペクトルにあった。パーオキシエステル活性酸素法により、生成物は7.52%の活性酸素(理論値7.31%)を含有していた。従って、生成物の収率は79.9%であり、補正収率は65.7%であった。
製造法、収率データおよびIRスペクトルデータに基づいて、この反応で得られた生成物は所望の表題生成物であった。
参考例10 ポリエーテルテトラキス(モノ−t−アミルパーオキシカーボネート)、I−9の製造
Figure 0004368422
(式中、q、r、sおよびtの合計は約6〜7である)
この参考例では、生成物は2つの合成工程で製造した。第1工程では、ポリエーテルテトラオール(C−5)、(PLURACOL(登録商標)PeP550)を、過剰のホスゲンと反応させて、参考例7のポリエーテルテトラキス(クロロホルメート)を生成した。
第2工程では、下記のように、ポリエーテルテトラキス(クロロホルメート)をt−アミルヒドロパーオキシドと、水性水酸化カリウムの存在下で反応させて生成物を得た:
機械撹拌機、温度計および添加漏斗を備えた250ml水ジャケット付き反応器に、28.1g(0.10mol)の20%水性水酸化カリウム溶液、10.1g(0.09mol)の92.6%t−アミルヒドロパーオキシドおよび2滴(約0.1g)のALIQUAT(登録商標)336(塩化トリカプリリルメチルアンモニウム、ヘンケル社製造)を装入し、得られた溶液を約25℃で撹拌した。43〜45℃の撹拌溶液に、15.2g(0.020mol)の100%ポリエーテルテトラキス(クロロホルメート)を10分かけてゆっくり加えた。添加完了後、反応物を5時間、約35〜40℃で撹拌し、その後、75mlのMTBEを加え、反応物を約25℃に冷却し、1分撹拌し、そして液体相に分離させた。下方の水性層を次いで分離し、残りの有機層を50mlの水性20%水酸化カリウム溶液で、次いで50gの水性緩衝化亜硫酸ナトリウム溶液(1.2gの酢酸、2.5gの酢酸ナトリウムおよび4.3gの亜硫酸ナトリウムを42.0gの水に溶解することによって製造)で洗浄した。水性層を廃棄し、有機層を100gの飽和塩化ナトリウム溶液で洗浄した。生成物溶液を5重量%の無水MgSOで乾燥し、使用済み乾燥剤を濾過によって分離した後、溶媒を真空中で除去すると、18.0g(理論値の約88.2%、未補正)の無色液体が残った。パーオキシエステル活性酸素法により、生成物は5.56%の活性酸素(理論値6.27%)を含有していた。従って、生成物の収率は88.7%であり、補正収率は80.0%であった。
製造法、収率データに基づいて、この反応で得られた生成物は所望の表題生成物であった。
参考例11 PLURACOL(登録商標)TP−740からのポリエーテルトリス(モノ−t−ブチルパーオキシカーボネート)、I−10の製造
Figure 0004368422
(式中、r、sおよびtの合計は約6〜7である)
この参考例では、生成物は2つの合成工程で製造した。第1工程では、0.06molのポリエーテルトリオール(C−7)、
Figure 0004368422
(式中、r、sおよびtの合計は約10〜11である)
(PLURACOL(登録商標)TP−740;分子量=730;BASF社製造)を、過剰のホスゲン(0.28mol)と3〜7℃で反応させた。反応混合物を次に、10〜20℃で2〜3時間撹拌し、そして20〜25℃で一晩放置した。過剰のホスゲンを生成物から20〜30℃および減圧下でストリップして、透明な液体のポリエーテルトリス(クロロホルメート)を収率100%、補正収率93.8%で生成した。
第2工程では、下記のように、ポリエーテルトリス(クロロホルメート)をt−ブチルヒドロパーオキシドと、水性水酸化カリウムの存在下で反応させて生成物を得た:
機械撹拌機、温度計および添加漏斗を備えた250ml水ジャケット付き反応器に、19.6g(0.07mol)の25%水性水酸化カリウム溶液および9.0g(0.07mol)の水性70%t−ブチルヒドロパーオキシドを、22〜29℃で装入した。得られた溶液を約25℃で撹拌した。33〜40℃の撹拌溶液に、18.3g(0.02mol)の100%ポリエーテルトリス(クロロホルメート)を15分かけてゆっくり加えた。添加完了後、反応物を40℃で1.5時間撹拌し、その後、17gのエチルベンゼン(EB)を加え、そして反応物を約30℃で2分撹拌し、液体相に分離させた。下方の水性層を次いで分離し、残りの有機層を25℃に冷却し、50gの水性20%水酸化カリウム溶液で洗浄し、次いで50gの水性緩衝化亜硫酸ナトリウム溶液(1.2gの酢酸、2.5gの酢酸ナトリウムおよび4.3gの亜硫酸ナトリウムを42.0gの水に溶解することによって製造)で、そして50gの飽和塩化ナトリウム溶液で洗浄した。生成物溶液を1.7gの無水MgSOで乾燥し、使用済み乾燥剤を濾過によって分離した後、35.7gの無色液体が得られた。パーオキシエステル活性酸素法により、生成物溶液は2.49%の活性酸素(理論値4.45%)を含有していた。従って、生成物の収率は55.9%であり、補正収率は92.4%であった。
製造法および収率データに基づいて、この反応で得られた生成物は、EB中の55.9%溶液としての所望の表題生成物であった。
参考例12 PLURACOL(登録商標)GP−730からのポリエーテルトリス(モノ−t−ブチルパーオキシカーボネート)、I−11の製造
Figure 0004368422
(式中、r、sおよびtの合計は約10〜11である)
この参考例では、生成物は2つの合成工程で製造した。第1工程では、0.05molのポリエーテルトリオール(C−8)、
Figure 0004368422
(式中、q、r、sおよびtの合計は約10〜11である)
(PLURACOL(登録商標)GP−730;分子量=730;BASF社製造)を、過剰のホスゲン(0.40mol)と3〜7℃で反応させた。反応混合物を次に、10〜20℃で2〜3時間撹拌し、そして20〜25℃で一晩放置した。過剰のホスゲンを生成物から20〜30℃および減圧下でストリップして、透明な液体のポリエーテルトリス(クロロホルメート)Bを収率100%、補正収率96.3%で生成した。
第2工程では、下記のように、ポリエーテルトリス(クロロホルメート)Bをt−ブチルヒドロパーオキシドと、水性水酸化カリウムの存在下で反応させて生成物を得た:
機械撹拌機、温度計および添加漏斗を備えた250ml水ジャケット付き反応器に、19.6g(0.07mol)の25%水性水酸化カリウム溶液および9.0g(0.07mol)の水性70%t−ブチルヒドロパーオキシドを、22〜29℃で装入した。得られた溶液を約25℃で撹拌した。23〜28℃の撹拌溶液に、18.3g(0.02mol)の100%ポリエーテルトリス(クロロホルメート)Bを15分かけてゆっくり加えた。添加完了後、反応物を約25〜30℃で3時間撹拌し、その後、100mlのMTBEを加え、反応物を約30℃で1分撹拌し、そして液体相に分離させた。下方の水性層を次いで分離し、残りの有機層を12℃に冷却し、50mlの水性10%亜硫酸水素ナトリウム溶液で洗浄し、次いで50mlの水性10%水酸化カリウム溶液で、そして50ml部分の飽和水性硫酸ナトリウム溶液で洗浄して、pHを7〜8にした。生成物溶液を5重量%の無水MgSOで乾燥し、使用済み乾燥剤を濾過によって分離した後、溶媒を真空中で除去すると、20.3g(理論値94%、未補正)の無色液体が残った。パーオキシエステル活性酸素法により、生成物は4.23%の活性酸素(理論値4.45%)を含有していた。従って、生成物の収率は95.1%であり、補正収率は89.3%であった。
製造法および収率データに基づいて、この反応で得られた生成物は所望の表題生成物であった。
実施例13 1,5−ビス(1,1,4−トリメチル−4−(t−ブチルパーオキシ)ペンチルパーオキシカルボニルオキシ)−3−オキサペンタン、I−12の製造
Figure 0004368422
この実施例において、生成物は、下記のように、ジエチレングリコールビス(クロロホルメート)(C−9)
Figure 0004368422
と1,1,4−トリメチル−4−(t−ブチルパーオキシ)ペンチルヒドロパーオキシド(C−10)
Figure 0004368422
および水性水酸化カリウムとを反応させて生成物を得ることによって製造した:
機械撹拌機、温度計および添加漏斗を備えた250ml水ジャケット付き反応器に、8.0g(0.05mol)の25%水性水酸化ナトリウム溶液および11.0g(0.043mol)の91%1,1,4−トリメチル−4−(t−ブチルパーオキシ)ペンチルヒドロキシパーオキシドを、22〜29℃で装入した。得られた溶液を約25℃で撹拌した。23〜28℃の撹拌溶液に、5.8g(0.025mol)の99%ジエチレングリコールビス(クロロホルメート)(C−9)を15分かけてゆっくり加えた。添加完了後、反応物を約30〜35℃で3.5時間撹拌し、その後、50mlのMTBEを加え、反応物を約30℃で1分撹拌し、そして液体相に分離させた。下方の水性層を次いで分離し、残りの有機層を17℃に冷却し、50mlの水性10%亜硫酸水素ナトリウム溶液で洗浄し、次いで50mlの水性20%水酸化ナトリウム溶液で、そして50ml部分の飽和水性硫酸ナトリウム溶液で洗浄して、pHを7〜8にした。生成物溶液を5重量%の無水MgSOで乾燥し、使用済み乾燥剤を濾過によって分離した後、溶媒を真空中で除去すると、14.7g(理論値の88.6%、未補正)の無色液体が残った。生成物のIRスペクトルは、1785cm−1で主なモノパーオキシカーボネートカルボニルバンドおよび1752cm−1で主なカーボネートまたはエステルカルボニルバンドを示した。ほんのわずかなOHバンドがIRスペクトルにあった。パーオキシエステル活性酸素法により、生成物は4.48%の活性酸素(理論値5.10%)を含有していた。従って、生成物の収率は87.0%であり、補正収率は77.0%であった。
製造法、収率データおよびIRスペクトルデータに基づいて、この反応で得られた生成物は所望の表題生成物であった。
参考例14 ポリカプロラクトントリス(モノ−t−ブチルパーオキシカーボネート)、I−4の280°F(138℃)SPI発熱データ
この参考例で用いた不飽和ポリエステル樹脂組成物は、不飽和ポリエステルとスチレンモノマーとの混合物であった。不飽和ポリエステルは、次の成分をエステル化することによって製造したアルキド樹脂であった:
Figure 0004368422
0.013重量%のヒドロキノン抑制剤を、得られた樹脂に加えた。アルキド樹脂の酸価は45〜50であった。7重量部の上記不飽和ポリエステルアルキド樹脂を3重量部のスチレンモノマーで希釈した。得られた不飽和ポリエステル樹脂組成物は次の性質を有していた:
・粘度(20r.p.m.でブルックフィールドNo.2)−13.0ポイズ
・比重 −1.14
t−ブチルパーオキシベンゾエート(A−2)、(不飽和ポリエステル樹脂組成物の硬化に用いられる工業用過酸化物生成物)、およびポリカプロラクトントリス(モノ−t−ブチルパーオキシカーボネート)、I−4、本発明の新規なポリ(モノパーオキシカーボネート)のゲル化および硬化特性は、標準SPI発熱法(第24回Annual Technical Conference-Reinforced Plastics/Composites Division,Society Of the Plastics Industry,Inc.,1969で発表されたSPI Procedure for Running Exotherm Curves-Polyester Resins)を用いて測定した。この方法を280°F(138℃)で用いて、A−2およびI−4を比較評価した。I−4の使用量は、活性酸素含有量において、不飽和ポリエステル樹脂100g当たり1.0gの純粋なA−2と等しかった。この結果は参考例14の表に示す。この結果は、I−4はA−2よりも樹脂をずっと速くゲル化および硬化し、従って、I−4は工業用過酸化物触媒A−2よりも、不飽和ポリエステル樹脂の硬化においてより活性であったことを示している。
Figure 0004368422
参考例15 新規なトリス−およびポリ(モノパーオキシカーボーネート)組成物を遊離ラジカル開始剤として用いるスチレンの促進重合
スチレン重合は、95%スチレンおよび5%エチルベンゼン(EB)を含有するモノマー溶液を用いて行った。使用開始剤は、1,1−ジ(t−ブチルパーオキシ)シクロヘキサン(A−3)、即ち、Lupersol331(エルフアトケムノースアメリカ社製造;促進重合速度での高分子量ポリスチレンの製造に一般に用いられる工業用開始剤)、1,5−ビス(t−ブチルパーオキシカルボニルオキシ)−5−オキサペンタン(A−4;当業分野のビス(モノパーオキシカーボネート)組成物;米国特許第3,652,631号)、ポリカプロラクトンビス(モノ−t−ブチルパーオキシカーボネート)(A−1)(当業分野のビス(モノパーオキシカーボネート)組成物;米国特許第5,314,970号)、および本発明のいくつかのポリ(モノパーオキシカーボネート)組成物、即ち、1,1,1−トリス(t−ブチルパーオキシカルボニルオキシメチル)エタン(I−1)、1,1,1−トリス(t−ブチルパーオキシカルボニルオキシメチル)プロパン(I−2)、ポリカプロラクトントリス(モノ−t−ブチルパーオキシカーボネート)(I−3)、ポリカプロラクトントリス(モノ−t−ブチルパーオキシカーボネート)(I−4)、1,1,1−トリス[2−(t−ブチルパーオキシカルボニルオキシ)エトキシメチル]プロパン(I−5)、およびポリカプロラクトンテトラキス(モノ−t−ブチルパーオキシカーボネート)(I−6)であった。
スチレン/開始剤溶液の製造
室温の95%スチレンおよび5%エチルベンゼンの溶液に、1000gのスチレン溶液当たり0.00277molの活性酸素(または1リッターのスチレン溶液当たり0.00252molの活性酸素)に等しい濃度の遊離ラジカル開始剤を加えた。得られたスチレン溶液を窒素でパージし、その後、ガラスアンプル(外径10mm、内径8mm)に封入した。
スチレン重合手順
スチレン溶液を含むアンプル(各溶液に対して数個)を、温度が温度プログラム装置によって調節される循環油浴に浸した。試料は、0.17℃/分のプログラム速度で100〜151℃の直線温度勾配で加熱した(5時間プログラム)。各溶液の試料を5時間のプログラムの間、1時間間隔で浴から引き上げ、氷水浴に浸すことによって冷却した。スチレン溶液を次にアンプルから取り出し、ポリスチレン重量平均分子量(M)および残留スチレンモノマー含有量について分析した。
結果
トリス(モノ−t−ブチルパーオキシカーボネート)I−1、I−2,I−3、I−4およびI−5、並びにテトラキス(モノ−t−ブチルパーオキシカーボネート)I−6の効力を、上記の方法に従って、当業分野の組成物A−1、A−3およびA−4と比較した。得られた結果は、以下の参考例15の表にまとめる:
Figure 0004368422
Figure 0004368422
ポリスチレン重量平均重量(M)の結果に基づくと、本発明のトリス−およびポリ(モノパーオキシカーボネート)組成物、即ち、I−1、I−2,I−3、I−4、I−5、およびI−6を、スチレン重合開始剤として用いると、5時間重合プログラム後のM値は、当業分野の組成物A−1(M、約290,000)、A−3(M、約280,000)およびA−4(M、約300,000)で得られるよりも、著しく高い(330,000〜375,000)結果となった。ポリスチレンの分子量の増加において、A−1(当業分野のビス(モノパーオキシカーボネート)組成物)(最高Mは約290,000であった)は、本発明のトリス−およびポリ(モノパーオキシカーボネート)組成物(Mは約330,000〜375,000)と比較してあまり効果がなかった。従って、本発明のトリス−およびポリ(モノパーオキシカーボネート)組成物は、スチレンのようなエチレン系不飽和モノマーの重合分野を著しく前進させるものである。
実施例16 新規なトリス−およびポリ(モノパーオキシカーボネート)組成物を遊離ラジカル開始剤として用いるスチレンの促進重合
スチレン重合は、参考例15に記載の手順を用いて行った。以下の構造Aのいくつかの追加ポリ(モノパーオキシカーボネート)を、1,1−ジ(t−ブチルパーオキシ)シクロヘキサン(A−3)と比較して、遊離ラジカル開始剤として評価した:ポリエーテルテトラキス(モノ−t−ブチルパーオキシカーボネート)(I−7)、ポリエーテルテトラキス(モノ−t−アミルパーオキシカーボネート)(I−9)、PLURACOL(登録商標)TP−740からのポリエーテルトリス(モノ−t−ブチルパーオキシカーボネート)(I−10)、PLURACOL(登録商標)GP−730からのポリエーテルトリス(モノ−t−ブチルパーオキシカーボネート)(I−11)、および1,5−ビス(1,1,4−トリメチル−4−(t−ブチルパーオキシ)ペンチルパーオキシカルボニルオキシ)−3−オキサペンタン(I−12)。この実施例で用いた遊離ラジカル開始剤の濃度は、1000gのスチレン溶液当たり0.00277molの活性酸素(または1リッターのスチレン溶液当たり0.00252molの活性酸素)に等しかった。
スチレン重合手順
スチレン溶液を含むアンプル(各溶液に対して数個)を、温度が温度プログラム装置によって調節される循環油浴に浸した。試料は、0.17℃/分のプログラム速度で100〜151℃の直線温度勾配で加熱した(5時間プログラム)。各溶液の試料を5時間のプログラムの間、1時間間隔で浴から引き上げ、氷水浴に浸すことによって冷却した。スチレン溶液を次にアンプルから取り出し、ポリスチレン重量平均分子量(M)および残留スチレンモノマー含有量について分析した。
結果
ポリ(モノパーオキシカーボネート)I−7、I−9,I−10、I−11およびI−12の効力を、上記の方法に従って、当業分野の組成物A−3と比較した。得られた結果は、以下の実施例16の表にまとめる:
Figure 0004368422
ポリスチレン重量平均重量(M)結果に基づくと、本発明のポリ(モノパーオキシカーボネート)組成物、即ち、I−7、I−9,I−10、I−11およびI−12をスチレン重合開始剤として用いると、5時間重合プログラム後のM値は、A−3(M、約280,000)で得られるものよりも、著しく高い(300,000〜390,000)結果となった。さらに、5時間後において、本発明の新規なポリ(モノパーオキシカーボネート)組成物によって生成されたポリスチレンに対する残留スチレン濃度は、A−3によって生成されたポリスチレンよりも著しく低かった(5〜10%残留スチレン対17〜18%残留スチレン)。I−12はこの点において特に魅力的であった。これらの結果は、本発明のポリ(モノパーオキシカーボネート)組成物が、スチレンのようなエチレン系不飽和モノマーの重合分野を著しく前進させるものであることを示している。
参考例17 ポリ(モノパーオキシカーボーネート)組成物と1,1−ジ(t−ブチルパーオキシ)シクロヘキサン(A−3)とを組み合わせて用いるスチレンの促進重合
スチレン重合は、95%スチレンおよび5%エチルベンゼン(EB)を含有するモノマー溶液を用いて行った。この参考例で用いた重合法は、参考例15に記載の手順の変形であった。この参考例では、2種の遊離ラジカル開始剤の組み合わせを用いた。組み合わせの一方の開始剤は、本発明の新規なポリ(モノパーオキシカーボーネート)、即ち、1,1,1−トリス[2−(t−ブチルパーオキシカルボニルオキシ)エトキシメチル]プロパン(I−5)またはポリエーテルテトラキス(モノ−t−ブチルパーオキシカーボネート)(I−7)であった。開始剤組み合わせの第2の開始剤は、当業分野の組成物の1,1−ジ(t−ブチルパーオキシ)シクロヘキサン(A−3)であった。
スチレン/開始剤溶液の製造
この参考例で用いる遊離ラジカル開始剤の組み合わせの濃度は、合計で、1000gのスチレン溶液当たり0.00230molの活性酸素(または1リッターのスチレン溶液当たり0.00209molの活性酸素)に等しかった。
スチレン重合手順
スチレン溶液を含むアンプル(各溶液に対して数個)を、温度が温度プログラム装置によって調節される循環油浴に浸した。試料は、0.19℃/分のプログラム速度で100〜145.6℃の直線温度勾配で加熱した(4時間プログラム)。4時間後に、試料を浴から引き上げ、氷水浴に浸すことによって冷却した。スチレン溶液を次にアンプルから取り出し、ポリスチレン重量平均分子量(M)について分析した。
結果
参考例17の表に、開始剤組み合わせA(I−5およびA−3)および開始剤組み合わせB(I−7およびA−3)を遊離ラジカル開始剤系として用いたときに得られたポリスチレンの重量平均分子量をまとめる:
Figure 0004368422
組み合わせた開始剤の合計濃度は、0.00230molの活性酸素に等しい。
結果は、ポリスチレン重量平均分子量が、開始剤A−3のいくらかをI−5またはI−7に代えることによって上方に調節することができ、あるいはI−5またはI−7のいくらかを開始剤A−3に代えることによって下方に調節することができことを示している。それゆえ、ポリスチレン製造業者は、ポリスチレンの分子量の調整に、従って、ポリスチレンの物理的性質の調整に、本発明の新規なポリ(モノパーオキシカーボーネート)と他の遊離ラジカル開始剤とを組み合わせたものを使用することができる。
参考例18 ポリエーテルテトラキス(モノ−t−ブチルパーオキシカーボーネート)(I−7)とt−ブチルパーオキシベンゾエート(A−2)とを組み合わせて用いるスチレンの促進重合
スチレン重合は、95%スチレンおよび5%エチルベンゼン(EB)を含有するモノマー溶液を用いて行った。この参考例で用いた重合法は、実施例15に記載の手順の変形であった。この参考例では、2種の遊離ラジカル開始剤の組み合わせを用いた。組み合わせの開始剤の一方は、本発明の新規なポリ(モノパーオキシカーボーネート)、即ち、ポリエーテルテトラキス(モノ−t−ブチルパーオキシカーボーネート)(I−7)であり、開始剤組み合わせの第2の開始剤は、当業分野のモノパーオキシド、即ち、t−ブチルパーオキシベンゾエート(A−2)であった。
スチレン/開始剤溶液の製造
この参考例で用いる遊離ラジカル開始剤の合計濃度は、1000gのスチレン溶液当たり0.00277molの活性酸素(または1リッターのスチレン溶液当たり0.00230molの活性酸素)に等しかった。
スチレン重合手順
スチレン溶液を含むアンプル(各溶液に対して数個)を、温度が温度プログラム装置によって調節される循環油浴に浸した。試料は、0.17℃/分のプログラム速度で100〜151℃の直線温度勾配で加熱した(5時間プログラム)。5時間後に、試料を浴から引き上げ、氷水浴に浸すことによって冷却した。スチレン溶液を次にアンプルから取り出し、ポリスチレン重量平均分子量(M)について分析した。
結果
参考例18の表に、開始剤組み合わせC(I−7およびA−2)を遊離ラジカル開始剤系として用いたときに得られたポリスチレンの重量平均分子量をまとめる:
Figure 0004368422
組み合わせた開始剤の合計濃度は、0.00277molの活性酸素に等しい。
実施例18の表の結果は、ポリスチレン重量平均分子量が、当業分野のモノパーオキシドのいくらかをI−7に代えることによって上方に調節することができ、あるいはI−7のいくらかを当業分野のモノパーオキシドA−2に代えることによって下方に調節することができことを示している。それゆえ、ポリスチレン製造業者は、ポリスチレンの分子量の調整に、従って、ポリスチレンの物理的性質の調整に、本発明の新規なポリ(モノパーオキシカーボーネート)と他のモノパーオキシド開始剤とを組み合わせたものを使用することができる。

Claims (4)

  1. 1,5−ビス[1,1,4−トリメチル−4(t−アミルパーオキシ)ペンチルパーオキシカルボニルオキシ]−3−オキサペンタンまたは1,5−ビス(1,1,4−トリメチル−4−(t−ブチルパーオキシ)ペンチルパーオキシカルボニルオキシ)−3−オキサペンタン。
  2. a.任意に不飽和エラストマーの存在の下で、エチレン性不飽和単量体組成物を重合すること、
    b.不飽和ポリエステル樹脂組成物を硬化すること、
    c.熱可塑性重合体およびエラストマー組成物を架橋および硬化すること、
    および、
    e.ポリオレフィン組成物の分子量を変性すること、
    から成る群から選択されるフリーラジカル反応の実施方法であって、フリーラジカル開始剤として開始有効量の1,5−ビス[1,1,4−トリメチル−4(t−アミルパーオキシ)ペンチルパーオキシカルボニルオキシ]−3−オキサペンタンまたは1,5−ビス(1,1,4−トリメチル−4−(t−ブチルパーオキシ)ペンチルパーオキシカルボニルオキシ)−3−オキサペンタンの存在下で、上記パーオキシ化合物を少なくとも部分的に分解し、フリーラジカル反応を行うのに充分な時間、上記基剤を加熱することから成る方法。
  3. スチレンモノマーを重合する請求項2に記載の方法。
  4. 請求項2の反応aにおいて、ジアシル過酸化物、ジパーオキシケタール、パーオキシエステル、モノパーオキシカーボネートおよびジアルキル過酸化物から成る群より選ばれる少なくとも1つの他の過酸化物または2過酸化物と組み合わせて1,5−ビス[1,1,4−トリメチル−4(t−アミルパーオキシ)ペンチルパーオキシカルボニルオキシ]−3−オキサペンタンまたは1,5−ビス(1,1,4−トリメチル−4−(t−ブチルパーオキシ)ペンチルパーオキシカルボニルオキシ)−3−オキサペンタンを使用する請求項2または3に記載の方法。
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