JP4367631B2 - 室温硬化型導電性シリコーンゴム組成物 - Google Patents

室温硬化型導電性シリコーンゴム組成物 Download PDF

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Description

本発明は室温硬化型導電性シリコーンゴム組成物に関し、特に、電磁波シールド材、水晶振動子の基材に対する接着剤、半導体素子用のダイボンディング剤として好適に使用される室温硬化型導電性シリコーンゴム組成物に関する。
電磁波シールド材、水晶振動子の基材に対する接着剤として、また半導体素子用のダイボンディング剤として使用される導電性シリコーンゴム組成物は、抵抗値のより低い材料が求められている。この場合、特許文献1:特開昭60−199057号公報に揮発性有機化合物を使用した縮合硬化型導電性シリコーン組成物が開示されているが、溶剤揮発による硬化歪等の問題があった。一方、特許文献2:特開2003−82232号公報には電子導電性物質とイオン導電性物質を併用したロール用に好適な加熱硬化型シリコーンゴム組成物が記載されているが、室温硬化型については何の記載もなく、主用途も本発明とは異なるものである。
また、特許文献3:特開平4−93359号公報には、炭素系導電性充填剤とポリエーテル化合物を配合した導電性室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物が開示されているが、抵抗値を下げるには不十分である。
特開昭60−199057号公報 特開2003−82232号公報 特開平4−93359号公報
本発明は、上記事情に鑑みなされたもので、長期間に亘り低い抵抗値を維持する硬化物を与える室温硬化型の導電性シリコーンゴム組成物を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記目的を達成するため鋭意検討を行った結果、室温硬化型シリコーンゴム組成物において、金属粉末とイオン導電性化合物を併用することで、長期間に亘り安定したより低い抵抗値が得られることを見出し、本発明をなすに至った。
従って、本発明は、
(A)25℃における粘度が100〜500,000mPa・sであり、分子鎖末端が水酸基又はアルコキシ基で封鎖されたジオルガノポリシロキサン 100質量部
(B)ケイ素原子に結合した加水分解可能な基を1分子中に3個以上有するシラン化合物又はその部分加水分解物 0.1〜30質量部
(C)金属粉末又は導電性金属メッキ粉末 50〜2,000質量部
(D)アルカリ金属又はアルカリ土類金属であるカチオンから構成される無機金属塩及び4級アンモニウムカチオンとアニオンからなるイオン性液体から選ばれるイオン導電性化合物 0.1〜10質量部
を含有し、硬化物の体積抵抗値が1×10 -2 Ω・cm以下であることを特徴とする室温硬化型導電性シリコーンゴム組成物を提供する。
本発明の室温硬化型導電性シリコーンゴム組成物は、長期間に亘り安定した低い抵抗値の硬化物を与える。
(A)成分の25℃における粘度が100〜500,000mPa・sであり、分子鎖末端が水酸基又はアルコキシ基で封鎖されたジオルガノポリシロキサンは、本発明組成物の主成分である。(A)成分は、分子鎖末端が水酸基又はアルコキシ基で封鎖されていることが必要である。
このようなジオルガノポリシロキサンとしては、下記一般式(1)、(2)で表されるα,ω−ジヒドロキシ(又はジオルガノオキシ)−ジオルガノポリシロキサンが例示される。
Figure 0004367631

(式中、R、R1は、それぞれ同一又は異種の置換又は非置換の1価炭化水素基であり、nは一般式(1)、(2)で表されるジオルガノポリシロキサンの25℃における粘度を100〜500,000mPa・s、好ましくは、500〜100,000mPa・sの範囲にするような値である。aは2又は3である。)
上記式中、Rは炭素数1〜12、特に1〜10のものが好ましく、具体的には、メチル基、エチル基、イソプロピル基、ヘキシル基、オクタデシル基等のアルキル基、ビニル基、アリル基、ヘキセニル基等のアルケニル基、シクロヘキシル基、シクロペンチル基等のシクロアルキル基、ベンジル基、β−フェニルエチル基等のアラルキル基、フェニル基、ナフチル基、トリル基、キシリル基等のアリール基、及びこれらの基の水素原子の一部又は全部がシアノ基やハロゲン原子で置換された基、例えばβ−シアノエチル基、3,3,3−トリフルオロプロピル基、パーフルオロブチル基のような基が挙げられ、特にメチル基が好ましい。R1はメチル基、エチル基、イソプロピル基等の炭素数1〜4のアルキル基が好ましく、特には、メチル基、エチル基が好ましい。
R、R1は、それぞれ同一のものばかりでもよく、異種のものが混在してもよい。これらの中でも、合成の容易さ、硬化後の機械的性質と未硬化組成物の粘性のバランス等の点から、Rの90モル%以上又は全部がメチル基である。メチル基以外の基がある場合はビニル基又はフェニル基であることが好ましい。
粘度は、25℃において100〜500,000mPa・s、好ましくは500〜100,000mPa・sの範囲である。100mPa・s未満だと、硬化後のゴムの伸度が小さくなりすぎて実使用に耐えることができず、500,000mPa・sを超えると、組成物の押出し性が低下する。なお、この粘度は、回転粘度計を用いて測定した場合の測定値である。
(B)成分は、ケイ素原子に結合した加水分解可能な基を1分子中に3個以上有するシラン化合物又はその部分加水分解物であり、本発明の組成物の架橋剤として作用する。シラン化合物としては、下記一般式(3)で示されるものが例示される。
2 bSiX4-b (3)
上記式中、R2は置換又は非置換の1価炭化水素基で、式(1)におけるRと同様の基が例示され、炭素数1〜3のアルキル基、ビニル基、フェニル基が好ましい。Xは加水分解性基であり、アルコキシ基、アルケニルオキシ基、ケトオキシム基、アセトキシ基、アミノ基、アミド基、アミノキシ基等が例示され、アルコキシ基、アルケニルオキシ基、ケトオキシム基が好ましい。bは0又は1である。
これらシラン化合物又はその部分加水分解物の具体例としては、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、エチルトリメトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、3,3,3−トリフルオロプロピルトリメトキシシラン、β−シアノエチルトリメトキシシラン、テトライソプロポキシシラン、テトラブトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、オクタデシルトリメトキシシラン、テトラ(β−クロロエトキシ)シラン、テトラ(2,2,2−トリフルオロエトキシ)シラン、プロピルトリス(δ−クロロブトキシ)シラン、メチルトリス(メトキシエトキシ)シラン等のアルコキシシラン類、エチルポリシリケート、ジメチルテトラメトキシジシロキサン等のアルコキシシロキサン類、メチルトリス(メチルエチルケトオキシム)シラン、ビニルトリス(メチルエチルケトオキシム)シラン、フェニルトリス(メチルエチルケトオキシム)シラン、メチル(ジエチルケトオキシム)シラン、テトラ(メチルエチルケトオキシム)シラン等のケトオキシムシラン類、メチルトリス(シクロヘキシルアミノ)シラン、ビニルトリス(n−ブチルアミノ)シラン等のアミノシラン類、メチルトリス(N−メチルアセトアミド)シラン、メチルトリス(N−ブチルアセトアミド)シラン、メチルトリス(N−シクロヘキシルアセトアミド)シラン等のアミドシラン類、メチルトリス(N,N−ジエチルアミノキシ)シラン等のアミノキシシラン類、メチルトリ(イソプロペノキシ)シラン、ビニルトリ(イソプロペノキシ)シラン等のアルケノキシシラン類、メチルトリアセトキシシラン、ビニルトリアセトキシシラン等のアセトキシシラン類が例示される。これらは1種又は2種以上を併用してもよい。
(B)成分の添加量は、(A)成分100質量部に対し0.1〜30質量部である。この(B)成分の配合量は、組成物を一包装型室温硬化型導電性オルガノポリシロキサン組成物にするかあるいは二包装型室温硬化型導電性オルガノポリシロキサン組成物にするかによって異なる。また、組成物中の水分量等によっても異なるので、これらに応じて適宜最適な量を選択して添加すればよい。
(C)成分の金属粉末及び導電性金属メッキ粉末は、本発明の室温硬化型導電性シリコーンゴム組成物に導電性を与えるものである。金属粉末及び金属メッキ粉末の粒径は特に限定されないが、好ましくは平均粒径が0.05〜100μm、特に0.1〜10μmの範囲がよい。この場合、平均粒径は、例えばレーザー光回折法による粒度分布測定における重量平均値D50(又はメジアン径)として求めることができる。なお、金属粉末及び金属メッキ粉末の形状は特に限定されず、例えば、球状、粒状、樹枝状、フレーク状、不定形状であり、またこれらの形状を有する金属粉末及び金属メッキ粉末の混合物であってもよいが、低抵抗のシリコーンゴムを形成するためには完全に独立した分散でなく、金属粉末及び金属メッキ粉末が部分的に連結していることが望ましい。
本発明で使用する金属粉末としては、導電性を付与できる金属であれば特に制限されないが、銀粉末、金粉末、ニッケル粉末が好ましく、特に銀粉末が好ましい。金属粉末の製造方法は、特に限定されるものではなく、例えば電解法、粉砕法、熱処理法、アトマイズ法、化学的製法などで製造された粉末が挙げられる。なお、粉砕法による金属粉末の場合、金属粉末を粉砕する装置は特に限定されず、例えば、スタンプミル、ボールミル、振動ミル、ハンマーミル、圧延ローラ、乳鉢等の公知の装置が挙げられる。また、還元金属、アトマイズ金属、電解金属又はこれら2種以上の混合物からなる金属粉末を圧延する条件は特に限定されず、使用する金属粉末の粒径や形状により選択する必要がある。
導電性金属メッキ粉末は、シリカ粉末、ガラスビーズ等の無機粉末やフェノール樹脂等の有機樹脂粉末を金属メッキしたものが例示され、金属メッキシリカ粉末、金属メッキガラスビーズが好ましく、金属メッキシリカ粉末が特に好ましい。金属メッキシリカ粉末は、シリカの表面が金属メッキにより被覆されたものである。メッキする金属としては、金、銀、ニッケル等が好ましい。また、金属メッキシリカ粉末の比表面積は、1m2/g以下が望ましい。比表面積が1m2/gを超えると、シリコーンゴム組成物に添加する際に分散性が悪くなるおそれがある。
(C)成分の配合量は、(A)成分100質量部に対して50〜2,000質量部であり、好ましくは100〜1,000質量部である。これは、(A)成分100質量部に対して(C)成分が50質量部未満であると、得られるシリコーンゴムに十分な導電性を付与することができないためであり、また、2,000質量部を超えると、得られる組成物の作業性が著しく損なわれる。
本発明に使用される(D)成分はイオン導電性化合物であり、(C)成分を部分的に連結する働きをして、抵抗値をより低くする役割や抵抗値の長期保存時の安定性を付与するものである。(D)成分は、(D−1)アルカリ金属又はアルカリ土類金属であるカチオンから構成される無機金属塩又は(D−2)イオン性液体等が例示され、(D−2)イオン性液体が特に好ましい。
(D−1)無機金属塩としては、リチウム、ナトリウム、カリウムなどの周期律表第1族金属塩、又はCa,Baなどの周期律表第2族金属塩などが挙げられる。
具体的な無機金属塩としては、LiClO4、Li(CF3SO3)、LiN(CF3SO22、LiAsF6、LiCl、NaSCN、KSCN、NaCl、NaI、KIなどのアルカリ金属塩やCa(ClO42、Ba(ClO42などが挙げられる。低抵抗値及び溶解性の点から、LiClO4、Li(CF3SO3)、LiN(CF3SO22、LiAsF6、LiClが好ましい。
(D−2)イオン性液体は固体状のものを溶媒に溶解したものは含まれない。イオン性液体は、好ましくは4級アンモニウムカチオンとアニオンからなる。4級アンモニウムカチオンは、イミダゾリウム、ピリジニウム、又はR3 4+のいずれかの形態をとる。式中、R3は、水素原子又は炭素数1〜20の有機基を示す。代表的な有機基としては、メチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基等のアルキル基、フェニル基、トリル基、キシリル基、ナフチル基等のアリール基、ベンジル基、フェネチル基等のアラルキル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロオクチル基等のシクロアルキル基などが挙げられる。
アニオンとしては特に制限はないが、ACl4 -、Al3Cl8 -、A 2Cl7 -、ClO4 -、PF6 -、BF4 -、CF3SO3 -、(CF3SO22-、(CF3SO23-が好ましい。
(D)成分の添加量は、(A)成分100質量部に対して0.1〜10質量部、特に0.2〜5質量部が好ましい。0.1質量部未満の場合、目的の抵抗値が得られず、10質量部より多くても効果はない。
本発明の組成物には、更に必要に応じて(A)成分と(B)成分の硬化を促進するための触媒を添加することができる。その代表的なものとしては、テトラメチルグアニジルプロピルトリメトキシシラン、テトラメチルグアニジルプロピルジメトキシシラン、ジブチル鉛(II)−エチルオクトエート、ジブチル錫ジアセテート、ジブチル錫(II)−エチルヘキソエート、ジブチル錫ジラウレート、ブチル錫トリ−2−エチルヘキソエート、ジブチル錫アセチルアセトナート、鉄(II)−エチルヘキソエート、コバルト(II)−エチルヘキソエート、マンガン(II)−エチルヘキソエート、カプリル酸第1錫、ナフテン酸錫、オレイン酸錫、ブチル錫、ナフテン酸亜鉛、ステアリン酸亜鉛、ナフテン酸チタン等のモノカルボン酸の金属塩、テトラブチルチタネート、テトラフェニルチタネート、テトラ−2−エチルヘキシルチタネート、テトラオクタデシルチタネート、トリエタノールアミンチタネート及びエチレングコールチタネート、米国特許第3294739号明細書に開示されているオルガノシロキシ基がSi−O−Tiによりチタン原子に結合しているオルガノシロキシチタン化合物、米国特許第3334067号明細書に開示されているようなβ−ジカルボニルチタン化合物、ヘキシルアミン、ドデシルアミン等のアミン、酢酸ヘキシルアミン、リン酸ドデシルアミン等のアミン塩、ベンジルトリメチルアンモニウムアセテート等の第4級アンモニウム塩、酢酸カリウム等のアルカリ金属の塩がある。上記硬化促進触媒の添加量は、(A)成分100質量部に対して0.001〜10質量部が好ましく、特に0.01〜5質量部が好ましい。
その他の任意の成分として、室温硬化型シリコーンゴム組成物の公知の充填剤、例えば、ヒュームドシリカ、結晶性シリカ、沈降性シリカ、中空フィラー、シルセスキオキサン、ヒュームド二酸化チタン、酸化マグネシウム、酸化亜鉛、酸化鉄、水酸化アルミニウム、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、炭酸亜鉛、層状マイカ、ケイ藻土、ガラス繊維等の無機質充填剤、及び、これらの充填剤をオルガノアルコキシシラン化合物、オルガノクロロシラン化合物、オルガノシラザン化合物、低分子量シロキサン化合物等の有機ケイ素化合物により表面処理した充填剤が挙げられる。また、シリコーンゴムパウダー、シリコーンレジンパウダー、シランカップリング剤等の配合も任意である。
本発明の室温硬化型導電性シリコーンゴム組成物は、(A)〜(D)成分を好ましくは湿気遮断下で混合することにより得ることができる。また、この組成物は、従来の室温硬化型シリコーン組成物と同様の方法で硬化させることができる。この組成物の硬化物の体積抵抗値は1×10-2Ω・cm以下、特に1×10-4Ω・cm以下の高い導電性を有するものである。また、保存安定性にも優れたものとなる。
以下、実施例と比較例を示し、本発明を具体的に説明するが、本発明は下記の実施例に制限されるものではない。
[実施例1]
粘度5,000mPa・sのα,ω−ジヒドロキシジメチルポリシロキサン100質量部に平均粒径が30μmの銀コートガラスビーズ100質量部、フェニルトリ(イソプロペノキシ)シラン10質量部、テトラメチルグアニジルプロピルトリメトキシシラン1.0質量部、メチルトリn−オクチルアンモニウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド1質量部を添加し、減圧下で均一になるまで混合した。
次に、この組成物を厚さ2mmのシートに成形し、23℃×55%RHの条件下に保持して7日間硬化させ、体積抵抗値を測定したところ、2×10-5Ω・cmであった。また、このシートを室温下4ヶ月間放置した後に体積抵抗値を測定したところ、2×10-5Ω・cmであった。
[実施例2]
粘度5,000mPa・sのα,ω−ジヒドロキシジメチルポリシロキサン100質量部に比表面積がBET法で約200m2/gである乾式シリカ10質量部を添加、混合し、150℃で2時間熱処理した。その後、平均粒径8μmの扁平銀粉末1,050質量部、フェニルトリ(イソプロペノキシ)シラン10質量部、テトラメチルグアニジルプロピルトリメトキシシラン1.0質量部、1−ブチル−3−メチルイミダゾリウムテトラフルオロボレート1質量部を添加し、減圧下で均一になるまで混合した。
次に、この組成物を厚さ2mmのシートに成形し、23℃×55%RHの条件下に保持して7日間硬化させ、体積抵抗値を測定したところ、8×10-7Ω・cmであった。また、このシートを室温下4ヶ月間放置した後に体積抵抗値を測定したところ、9×10-7Ω・cmであった。
[実施例3]
粘度900mPa・sの分子末端がトリメトキシシリル基で封鎖されたジメチルポリシロキサン100質量部にヘキサメチルジシラザンで処理された比表面積がBET法で約130m2/gである疎水性シリカ5質量部を添加、混合し、150℃で2時間熱処理した。その後、平均粒径12μmの金メッキコートシリカ200質量部、フェニルトリメトキシシラン4質量部、ジイソプロポキシ−ビス(アセト酢酸エチル)チタン2質量部、メチルトリn−オクチルアンモニウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド1質量部を添加し、減圧下で均一になるまで混合した。
次に、この組成物を厚さ2mmのシートに成形し、23℃×55%RHの条件下に保持して7日間硬化させ、体積抵抗値を測定したところ、3×10-6Ω・cmであった。また、このシートを室温下4ヶ月間放置した後に体積抵抗値を測定したところ、4×10-6Ω・cmであった。
[比較例1]
メチルトリn−オクチルアンモニウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド1質量部を使用しなかった以外は実施例1に従って組成物を調製した。
次に、この組成物を厚さ2mmのシートに成形し、23℃×55%RHの条件下に保持して7日間硬化させ、体積抵抗値を測定したところ、1×10-4Ω・cmであった。また、このシートを室温下4ヶ月間放置した後に体積抵抗値を測定したところ、6×10-4Ω・cmであった。
[比較例2]
1−ブチル−3−メチルイミダゾリウムテトラフルオロボレート1質量部を使用しなかった以外は実施例2に従って組成物を調製した。
次に、この組成物を厚さ2mmのシートに成形し、23℃×55%RHの条件下に保持して7日間硬化させ、体積抵抗値を測定したところ、5×10-6Ω・cmであった。また、このシートを室温下4ヶ月間放置した後に体積抵抗値を測定したところ、1×10-5Ω・cmであった。
[比較例3]
メチルトリn−オクチルアンモニウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド1質量部を使用しなかった以外は実施例3に従って組成物を調製した。
次に、この組成物を厚さ2mmのシートに成形し、23℃×55%RHの条件下に保持して7日間硬化させ、体積抵抗値を測定したところ、4×10-5Ω・cmであった。また、このシートを室温下4ヶ月間放置した後に体積抵抗値を測定したところ、8×10-5Ω・cmであった。

Claims (4)

  1. (A)25℃における粘度が100〜500,000mPa・sであり、分子鎖末端が水酸基又はアルコキシ基で封鎖されたジオルガノポリシロキサン 100質量部
    (B)ケイ素原子に結合した加水分解可能な基を1分子中に3個以上有するシラン化合物又はその部分加水分解物 0.1〜30質量部
    (C)金属粉末又は導電性金属メッキ粉末 50〜2,000質量部
    (D)アルカリ金属又はアルカリ土類金属であるカチオンから構成される無機金属塩及び4級アンモニウムカチオンとアニオンからなるイオン性液体から選ばれるイオン導電性化合物 0.1〜10質量部
    を含有し、硬化物の体積抵抗値が1×10 -2 Ω・cm以下であることを特徴とする室温硬化型導電性シリコーンゴム組成物。
  2. (C)成分が、銀粉末、金粉末、ニッケル粉末、銀メッキ粉末、金メッキ粉末、ニッケルメッキ粉末の少なくとも1種である請求項1記載の室温硬化型導電性シリコーンゴム組成物。
  3. (D)成分が、イミダゾリウム、ピリジニウム又はR 3 4 + (R 3 は水素原子又は炭素数1〜20の有機基)から選ばれる4級アンモニウムカチオンと、AlCl 4 - 、Al 3 Cl 8 - 、Al 2 Cl 7 - 、ClO 4 - 、PF 6 - 、BF 4 - 、CF 3 SO 3 - 、(CF 3 SO 2 2 - 、(CF 3 SO 2 3 - から選ばれるアニオンからなるイオン性液体である請求項1又は2記載の室温硬化型導電性シリコーンゴム組成物。
  4. (D)成分が、LiClO 4 、Li(CF 3 SO 3 )、LiN(CF 3 SO 2 2 、LiAsF 6 、LiCl、NaSCN、KSCN、NaCl、NaI、KI、Ca(ClO 4 2 、Ba(ClO 4 2 から選ばれる無機金属塩である請求項1又は2記載の室温硬化型導電性シリコーンゴム組成物。
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