JP4366667B1 - 収納式多目的シート - Google Patents

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Abstract

【課題】 体の不自由な方が使用される収納式多目的シートにおいて、シート本体に使用者が手すりに大きな力を加えた場合であっても、その加重に応じてシート本体が揺動しない収納式多目的シートを提供すること。
【解決手段】 収納式多目的シート10は、シート本体11の第1の辺側に設けられた手すり15を備え、手すり15は、支持部21に対して揺動可能となるように支持されていて、シート本体11の収納状態では手すり15が壁面Wとシート本体11との間でそれらと並立するように軸支され、シート本体11の使用状態では手すり15の上端がシート本体11の中央側へ傾斜するように軸支され、シート本体11の揺動操作に対して手すり15が連動して揺動するように構成される一方で、シート本体11の使用状態においては手すり15に対する操作に対してシート本体11が揺動することが規制されるように構成されている。
【選択図】図2

Description

本発明は、収納式多目的シートに関する。
従来、取付ベースに対して回転軸周りに揺動可能に軸支されたシート本体を備え、使用時にはシート本体を水平にし、収納時にはこれを引き上げてシート本体の戴置面が壁と向き合うように垂直にして収納する収納式多目的シートが知られている。
下記特許文献1には、この収納式多目的シートの一例が記載されている。特許文献1に記載の収納式多目的シートには、シート上での姿勢保持、移動補助、あるいは落下防止などを目的として手すりが設けられている。この手すりは、取付ベースに固定されている壁側の手すりと、シート本体の自由端側の手すりがある。下記特許文献1記載の収納式多目的シートを設置する場合には、壁側の手すりに壁との間に握り代となる空間が必要となるために、シート本体と壁面との間に所定の距離をとる必要がある。つまり、シート本体を収納した際に、かなりの収納空間が必要となっている。
しかしながら、この収納式多目的シートは、トイレブースなどの比較的狭い空間内に設置されることが多いので、収納に要する空間は小さい方が好ましい。また、車椅子利用者が着座するシーンもあることから、ベッド本体使用時における空間使用量も小さい方が好ましい。そこで、収納式多目的シートを収納したときに必要となる空間を小さくするとともに、シート本体使用時における空間使用量も小さくすることを目的として、本出願人は下記特許文献2に記載されているような収納式多目的シートを提案した。
下記特許文献2に記載されている収納式多目的シートは、矩形のシート本体を備え、そのシート本体は、自身の第1の辺と平行に設けられた回転軸周りに揺動可能に軸支され、収納状態ではシート本体が略垂直になるとともに、壁面に対面するように収納され、使用状態ではシート本体が略水平となるものである。そして、壁側の手すりが、シート本体に対して揺動可能となるように支持されていて、これによって、収納状態では、手すりは壁面とシート本体との間で、壁面及びシート本体に近接した状態で並設されるように収納され、使用状態では、壁側の手すりの上端が、シート本体の中央側へ傾斜することで壁との間に必要で十分な握り代が確保できるように工夫されているものである。
特開2003−275255号公報 特許第3981890号公報
上記のとおり、特許文献2に記載されている収納式多目的シートによれば、壁側の手すりを、収納状態ではシート本体と近接して並設させることにより、シート本体を壁に近づけてコンパクトに収納することができるようになっている。一方で、使用状態では手すりの先端をシート本体の中央側へ傾斜させることにより、壁面と手すりとの間に十分な距離が生じるため、手すりの握り代としての空間を十分に確保できたためコンパクトな収納空間を得る為に手すりの使い勝手が犠牲にされてしまうという問題を確実に解決できたものである。
ところで、収納式多目的シートは体の不自由な方が使用するため、手すりには健常者では想定し難い力が加えられる場合がある。上記特許文献2に記載されている収納式多目的シートの場合、シート本体に使用者が着座した状態で第1の手すりに力を加える場合には何等問題が発生しないが、特にシート本体に使用者が着座しない状態で第1の手すりに力を加えるとその加重に応じてシート本体とともに手すりが収納状態側となる壁側に揺動してしまうことがあることを本発明者らは見出した。より具体的には、使用者が第1の手すりにもたれるように体重を手すりにかけた場合であって、その加重方向が壁面に向う方向の場合、シート本体が収納側へ揺動してしまうのと連動して壁側の手すりも壁側の方向に若干量揺動することがあった。使用者が離座している場合は特に顕著で、このようにシート本体が収納側へ揺動してしまうと、使用者は手すりを使ってのシート本体への移乗やシート本体からの離座動作の面で気を使うことになり、使い勝手の面で改良が望まれていたものである。
本発明はこの新たなる課題に対応すべく、体の不自由な方が使用される収納式多目的シートにおいて、シート本体に使用者が手すりに大きな力を加えた場合であっても、その加重に応じてシート本体の揺動と連動して手すりが揺動することのない収納式多目的シートを提供することを目的としている。
本発明に係る収納式多目的シートは、矩形のシート本体を備え、前記シート本体は、建物の構造体に設置されたシート支持体に対して前記シート本体の第1の辺の近傍においてこの第1の辺と平行に設けられた回転軸周りに揺動可能に軸支され、収納状態では前記シート本体が壁面に対面するように略垂直状態で収納され、使用状態では前記シート本体が略水平となるように支持された収納式多目的シートであって、前記シート本体の前記第1の辺側に設けられた手すりを備え、前記手すりは、前記シート本体若しくは前記シート支持体に対して揺動可能となるように回転伝達手段を介して支持され、前記シート本体の収納状態では前記壁面と前記シート本体との間でそれらと並立するように支持される一方で、前記シート本体の使用状態では上端が前記シート本体の中央側へ傾斜するように揺動可能に支持されており、前記回転伝達手段は、前記シート本体の回転軸を構成するシート回転軸構成部材と、該シート回転軸構成部材のシート本体の回転軸とは独立して異なる位置に設けられた前記手すりの回転軸を備えた手すり回転軸構成部材を備え、前記シート本体の使用状態では、前記手すり回転軸構成部材と前記シート回転軸構成部材とが、面部分において当接し、前記手すりを前記壁面に向けて押すように入力された操作力によって前記手すり回転軸構成部材が前記面部分を押し、前記面部分が押されることによって前記シート回転軸構成部材へ伝わる力が、前記シート本体の回転軸の軸心に向かうように若しくは前記シート本体を使用状態方向に揺動させる方向に向かうように構成されていることを特徴とする。
本発明に係る収納式多目的シートでは、シート本体の壁面側に取り付けられている手すりを、収納状態ではシート本体と近接させた状態で並設収納することにより、収納時にシート本体を壁面に近づけて、コンパクトに収納することができるようになっている。一方、使用状態では手すりの上端をシート本体の中央側へ傾斜させることにより、壁面との手すりとの距離が生じ、手すりの握り代を十分に確保することができるように構成されている。更に本発明に係る収納式多目的シートでは、シート本体の使用状態においては手すりに対する操作に対してシート本体が揺動することが規制されるように構成されているので、体の不自由な使用者が離座時若しくは着座時に手すりにもたれかかるようにして体重を手すりにかけた場合であっても、その手すりに対する加重によってシート本体が持ち上がるように揺動することで手すりも連動して揺動されるということが確実に防止できるため、非常に使い勝手のよい可動式の手すりを提供することができる。このような本発明の構成を採用することで、収納式多目的シートの省スペース性と手すりの操作性とを両立させることができると共に、離座時、着座時における使用感も向上させることができる。また、シート本体が使用状態にあっては、手すりから入力される操作力がシート本体の回転軸に向って作用されるように構成されているため、手すりの操作力はシート本体の回転軸に作用しているためシート本体を収納方向に揺動させるようなモーメントの発生を抑制することができる。このように、手すりに入力された操作力がシート本体を収納状態へと揺動させる方向にモーメントとして作用しないように構成するという技術的思想を採用することにより、簡単な構成で、手すりの操作に起因した手すりやシート本体の揺動を確実に抑制することができる。
本願請求項2に係る収納式多目的シートでは、前記シート本体が収納状態では、前記手すり回転軸構成部材と前記シート回転軸構成部材とが当接しておらず、前記シート本体が収納状態から使用状態へと揺動する状態では、前記手すり回転軸構成部材と前記シート回転軸構成部材とが、前記面部分とは異なる面部分において当接し、前記シート回転軸構成部材が前記異なる面部分を介して前記手すり回転軸構成部材を押すことによって前記シート本体の揺動に連動して前記手すりを揺動させるように構成されていることを特徴とする。
このように、回転伝達手段が手すり回転軸構成部材とシート回転軸構成部材とを備え、手すり回転軸構成部材とシート回転軸構成部材とは、シート本体が収納状態から使用状態へと揺動した状態では当接することで、シート本体の揺動に連動させて手すりを揺動させることができる。
本願請求項3に係る収納式多目的シートでは、前記シート回転軸構成部材は、前記シート本体に取り付けられ、前記シート本体の回転軸回りに揺動する駆動カムを有し、前記手すり回転軸構成部材は、前記手すりに設けられ、前記手すりの回転軸回りに揺動する従動ピンを有し、前記シート本体の使用状態では、前記駆動カムと前記従動ピンとが、前記駆動カムの前記面部分である当接面において当接し、前記操作力によって前記従動ピンが前記当接面を押し、前記当接面が押されることによって前記駆動カムに伝わる力が、前記シート本体を使用状態方向に揺動させる方向に向かうように構成されていることを特徴とする。
本願請求項4に係る収納式多目的シートでは、前記シート回転軸構成部材は、前記シート本体に取り付けられ、前記シート本体の回転軸回りに揺動する摺動部材を有し、前記手すり回転軸構成部材は、前記手すりに設けられ、前記手すりの回転軸よりも下方においてその手すりの回転軸回りに揺動するブラケットを有し、前記シート本体の使用状態では、前記摺動部材と前記ブラケットとが、前記摺動部材の前記面部分である摺動面と前記ブラケットの当接面とにおいて当接し、前記操作力によって前記ブラケットが前記当接面を介して前記摺動面を押し、前記摺動面が押されることによって前記摺動部材に伝わる力が、前記シート本体の回転軸の略軸心に向うように構成されていることを特徴とする。
本発明によれば、体の不自由な方が使用される収納式多目的シートにおいて、シートの収納空間を小さくできることで狭いトイレ空間を有効に使う事ができるとともに、収納空間を小さくしたことによって手すりの握り代を犠牲にしてしまうこともなく手すりの使い勝手も高いレベルで維持することができる。さらに、シート本体に使用者が着座していない状態で手すりに大きな力を加えた場合であっても、その加重に応じてシート本体が揺動する形で手すりも揺動してしまうという問題も解決できる極めて実用性の高い収納式多目的シートを提供することができるものである。
以下、添付図面を参照して、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。なお、説明において、同一要素又は同一機能を有する要素には、同一符号を用いることとし、重複する説明は省略する。
本実施形態に係る収納式多目的シートは、身障者用トイレブース、多目的トイレブース又は介護施設の脱衣所等に設置される収納式多目的シートであり、特に車椅子使用者の利用を意図したものである。この収納的多目的シートを図1及び図2に示す。収納式多目的シート10は、図1及び図2に示されるように、略矩形形状のシート本体11と、シート本体11を支持するシート支持体としての取付ベース12とを備える。図1は本実施形態に係る収納式多目的シート10を示す斜視図であって、(a)はシート本体11が使用位置にある状態を示し、(b)はシート本体11が収納位置にある状態を示している。図2は本実施形態に係る収納式多目的シート10を示す側面図であって、シート本体11は、収納位置にある。
図1に示されるように、取付ベース12は、水平方向の回転軸13周りにシート本体11を揺動自在に支持している。シート本体11は、回転軸13に平行な長手方向に伸び且つ回転軸13に垂直な短手方向で互いに対向する第1側部11a及び第2側部11bを有している。第1側部11aは、シート本体11の第1の辺側に位置して揺動支点側となり、取付ベース12に対して、回転軸13周りに揺動自在に軸支されている。第2側部11bは、シート本体11の第2の辺側に位置して自由端側となっている。
収納式多目的シート10は、通常、壁面Wに沿って設置される。つまり、取付ベース12を壁面Wに沿って設置し、収納時の収納位置で、シート本体11の戴置面11cが壁面Wに近接し且つ対面するように設置される。
シート本体11の背面11dには脚14が設けられている。そして、使用時の使用位置では、脚14の先端が床面に接地してシート本体11を支え、収納位置のときは、シート本体11と同様に、脚14はシート本体11と並設される状態で収納されるようシート本体11側の基端を中心に揺動するように構成されている。
シート本体11の第1側部11aには、第1側部11aに沿うように手すり15が設けられている。手すり15は、シート本体11の回転軸13とは異なる軸線上に配置されている回転軸16の周りに揺動自在に軸支されている。
図2に示されるように、取付ベース12の上に設けられた支持部21に対して、回転軸13を介してシート本体11が軸支されている。支持部21には、回転軸16を介して、手すり15を支えるブラケット22も軸支されている。
シート本体11の背面11dの本体支持フレーム23には、脚14の基端側が回転軸24により軸支されている。脚作動用リンク25は、その一端を回転軸13の隣で、支持部21に設けられたピン26により軸支され、他端が脚14に回転軸27で軸支されている。このとき、本体支持フレーム23、支持部21、脚作動用リンク25、及び脚14(回転軸13,27,24及びピン26)は、実質的に4リンク機構を形成する。この4リンク機構により、脚14はシート本体11の揺動動作に連動して揺動する。
ここで、図2に示されるように、取付ベース12を壁面Wに密着または隣接するようにして設置したとする。手すり15に着目すると、図2に示す収納位置では、手すり15は壁面Wとシート本体11との間に収納される。手すり15は、同図に示す側面視において、屈曲部15aを有する。屈曲部15aよりも先端側の手すり15は、シート本体11と実質的に平行になっている。これにより、シート本体11と壁面Wとの間の距離を小さくしても、壁面Wにあたらないように手すり15を格納することができる。手すり15は、ブラケット22を介して回転軸16周りに揺動自在に取り付けられている。シート本体11の揺動動作に連動して、手すり15も揺動するように構成されている。
ここで、シート本体11の揺動動作に連動して、手すり15が回転軸16周りに揺動する機構について、図3を参照しながら説明する。図3は、壁面Wに対して垂直方向、すなわち図2の状態でシート本体11の背面11d方向から、回転軸16近傍を見た状態を示す図である。図3に示されるように、手すり15の回転軸16は、シート本体11の回転軸13とは互いに平行であって、且つ回転軸13近傍の異なる位置にその回転中心が位置するように配置されている。回転軸16は、支持部21に対してブラケット22が回転自在となるように、ブラケット22を支持部21に対して軸支している。
ブラケット22には従動ピン31が、回転軸16が延出する方向とは反対側に延出するように設けられている。本体支持フレーム23には駆動カム30が設けられていて、ブラケット22の従動ピン31が延出している方の面に沿うように配置されている。従動ピン31は駆動カム30に当接して摺動し、その摺動によってブラケット22が揺動して手すり15が揺動するように構成されている。具体的には、図4に示されるように、シート本体11を傾動させると、シート本体11が約45度程度傾斜した状態で、従動ピン31が駆動カム30の当接面30aに当接し始める。従動ピン31及び駆動カム30の近傍を拡大した斜視図を図5に示す。
図4及び図5に示した状態から、更にシート本体11を傾動させ、シート本体11が略水平となって脚14が床面に当接すると、図6に示すような状態となる。図6に示す状態では、駆動カム30によって従動ピン31が押し込まれ、その動きによって手すり15が回転軸16を中心として所定角度揺動し、手すり15の先端が壁面Wから離れ、手すり15と壁面Wとの間に使用者が手を差し入れるスペースが確保される。
図6に示す状態において、駆動カム30と従動ピン31とは当接した状態を維持している。図6に示す状態から手すり15を使用者が動かそうとしても、手すり15がロックされた状態となって、手すり15を動かそうとしてもシート本体11が浮き上がってしまうことがなくなるように構成されている。
上述した本実施形態は、シート本体11の揺動操作に対して手すり15が連動して揺動するように構成される一方で、少なくともシート本体11の使用状態においては手すり15に対する操作に対してシート本体11が収納状態方向に揺動させられることがないように構成されるという本発明の技術的思想を実現する一例である。
より具体的には、回転伝達手段であるシート側伝達部材として、シート本体11に取り付けられる駆動カム30を備え、その駆動カム30によって、シート本体11を収納状態(図2に示す状態)から使用状態(図6に示す状態)に揺動させる過程の所定角度(図4に示す状態)において手すり15の上端がシート本体11の中央側へ傾斜するように手すり15を揺動させる一方で、シート本体11の使用状態(図6に示す状態)においては手すり15が壁面W側に揺動してしまうことがないように構成されているものである。
更に、回転伝達手段を手すり回転軸構成部材とシート回転軸構成部材とによって構成していると捉えれば、手すり回転軸構成部材は回転軸16、ブラケット22及び従動ピン31によって構成され、シート回転軸構成部材は回転軸13、本体支持フレーム23及び駆動カム30によって構成される。このように構成される手すり回転軸構成部材とシート回転軸構成部材とは、シート本体11の収納状態(図2に示す状態)では接触しておらず、シート本体11が収納状態(図2に示す状態)から使用状態(図6に示す状態)へと所定角度揺動した状態(図4に示す状態)では当接することで、シート本体11の揺動に連動させて手すり15を揺動させている。
シート本体11の使用状態(図6に示す状態)では、シート本体11が収納状態へと揺動する方向にモーメントを作用させないように構成されている。より具体的には、手すり15からの操作力は、シート本体11が収納状態とは反対側に揺動する方向、若しくは、シート本体11を床へと押し下げる方向に作用するように構成されている。
ここで、シート本体11が収納状態へと揺動する方向にモーメントを生じさせないように、手すり15からの操作力を受け止める態様として、手すり15からの操作力をシート本体11の回転半径方向に作用させる例を図7〜図10を参照しながら説明する。図7は、この態様における収納式多目的シート10aの側面図であって、シート本体11の収納状態を示す図である。図8は、図7に示す状態において手すり回転軸構成部材とシート回転軸構成部材とがどのような位置関係にあるかを示す斜視図である。図9は、この態様における収納式多目的シート10aの側面図であって、シート本体11の使用状態を示す図である。図10は、図9に示す状態において手すり回転軸構成部材とシート回転軸構成部材とがどのような位置関係にあるかを示す斜視図である。
図7に示されるように、取付ベース12の上に設けられた支持部211に対して、回転軸13を介してシート本体11が軸支されている。支持部211には、回転軸16を介して、手すり151を支えるブラケット221も軸支されている。
シート本体11の背面11dの本体支持フレーム23には、脚14の基端側が回転軸(図7において明示しない)により軸支されている。脚14を支持する4リンク機構は上述したものと同様であるので、その説明を省略する。
ここで、図7に示されるように、取付ベース12を壁面Wに密着または隣接するようにして設置したとする。手すり151に着目すると、図7に示す収納位置では、手すり151は壁面Wとシート本体11との間に収納される。手すり151は、シート本体11と実質的に平行になっている。これにより、シート本体11と壁面Wとの間の距離を小さくしても、壁面Wにあたらないように手すり151を格納することができる。手すり151は、ブラケット221を介して回転軸16周りに揺動自在に取り付けられている。シート本体11の揺動動作に連動して、手すり151も揺動するように構成されている。
ここで、シート本体11の揺動動作に連動して、手すり151が回転軸16周りに揺動する機構について、図8を参照しながら説明する。図8は、収納式多目的シート10aの手すり回転軸構成部材であるブラケット221及び回転軸16と、シート回転軸構成部材である摺動部材301及び回転軸13との構成を示している。図8に示されるように、手すり151はブラケット221に取り付けられており、ブラケット221は支持部211に対して回転軸16を中心に揺動可能なように軸支されている。一方、摺動部材301は、シート本体11(図7参照)の本体支持フレーム23に取り付けられており、回転軸13を中心に揺動可能なように軸支されている。また、回転軸13と回転軸16とは、図7及び図8に示されるように、所定の距離をおいて離隔して互いに平行に設けられている。
摺動部材301はシート本体11から突出するように設けられており、その先端には摺動面301aが形成されている。一方、ブラケット221のシート本体11側に向う側には、当接面221aが形成されている。ブラケット221の当接面221aは、図7及び図8に示されるようなシート本体11の収納状態において、すなわち手すり151が壁面W及びシート本体11と沿うように配置されている状態において、手すり151の先端側寄りの一端側から他端側(床面側)にかけてシート本体11側にせり出すように斜めに面が形成されている。
図7及び図8に示されるようなシート本体11の収納状態においては、摺動面301aと当接面221aとは接触しないように配置されている。シート本体11が収納状態(図7及び図8に示す状態)から使用状態(図9及び図10に示す状態)へと所定角度揺動した状態では、摺動面301aと当接面221aとが当接し始める。上述したように、ブラケット221の当接面221aは下方がシート本体11側にせり出すように斜めに形成されているので、摺動面301aが当接し始めると、ブラケット221の下方を壁面W側に押し込んでいき、シート本体11の揺動に連動させて手すり151が揺動するように構成されている。
シート本体11の使用状態(図9及び図10に示す状態)では、手すり151からの操作力は、シート本体11の回転軸13に向って作用することで、シート本体11が収納状態へと揺動する方向にモーメントを作用させないように構成されている。より具体的には、摺動面301aと当接面221aとの接触部分の高さが回転軸13と略同じ高さになるように構成されているので、手すり151からの操作力は、シート本体11の回転軸13の軸心に向って作用するように構成されている。
上述した本実施形態及びその変形態様は、手すりの回転軸16を構成する手すり回転軸構成部材と、その回転軸16とは異なる軸線上においてシート本体11の回転軸13を構成するシート回転軸構成部材とによって、本発明の一実施形態を実現したものである。本発明の趣旨に鑑みれば、手すり回転軸構成部材の軸線とシート回転軸構成部材の軸線とが同一の軸線上にあっても構わないので、そのような変形態様について説明する。図11及び図12は、手すり回転軸構成部材の軸線とシート回転軸構成部材の軸線とが同一の軸線上にある場合の一例を示す図である。図11は、シート本体11が収納状態である場合を示し、図12は、シート本体11が使用状態である場合を示す。
図11に示されるように、取付ベース(図11においては明示しない)の上に設けられた支持部212に対して、回転軸131を介してシート本体11が軸支されていると共に、手すり152を支えるブラケット222も軸支されている。
シート本体11の本体支持フレーム231には、伝動回転子40が設けられている。伝動回転子40は、本体支持フレーム231に対して接合部40aにおいてピン接合されている。本体支持フレーム231にはフレーム荷重受け面231aが形成されている。伝動回転子40の接合部40aを挟んで一側はフレーム荷重受け面231aに当接し、他側はフレーム荷重受け面231aから突出するように構成されている。
ブラケット222には、手すり伝動板223が設けられている。手すり伝動板223は、回転軸131よりも一回り大きな外周を有すると共に、その外周の一部が切り欠かれて、手すり荷重受け面223aが形成されている。手すり荷重受け面223aは、シート本体11が回転軸131周りに回転するのに連動伝動回転子40が回転した場合に、シート本体11が使用状態になる前に当接するように形成されている。従って、図11に示されるようなシート本体11が収納状態である場合には、伝動回転子40は手すり荷重受け面223aには当接しない。
シート本体11を図11に示す収納状態から図12に示す使用状態へと傾動させると、伝動回転子40の他側が手すり荷重受け面223aに当接して、手すり伝動板223を回転させ、ブラケット222が揺動して手すり152の先端側がシート本体11の中央方向に向って傾き、手すり152の先端が壁面Wから離れ、手すり152と壁面Wとの間に使用者が手を差し入れるスペースが確保される。
図12に示されるように、シート本体11が使用状態にある場合に、手すり152を壁面W側に押し込もうとすると、手すり伝動板223がシート本体11を持ち上げる方向(図中矢印B方向)に回転しようとする。手すり伝動板223の手すり荷重受け面223aは伝動回転子40に当接するけれども、伝動回転子40は接合部40aにおいてピン接合されており、接合部40aを挟んだ一端から他端までの距離が極めて短いため、実際に伝達されるトルクは図中矢印Cで示すように小さいものとなる。従って、手すり152の操作力は、シート回転軸構成部材である伝動回転子40や本体支持フレーム231を持ち上げるように作用し、シート本体11に対する回転軸131周りのモーメントが小さくなって、シート本体11の開き方向のモーメント(図中矢印A)に打ち勝つことができず、シート本体11が浮き上がってしまうことを抑制できる。
本実施形態に係る収納式多目的シートを示す斜視図である。 本実施形態に係る収納式多目的シートを示す側面図であって、シート本体の収納状態を示す図である。 本実施形態に係る収納式多目的シートにおける、回転伝達手段を構成する部材の近傍を示す正面図である。 本実施形態に係る収納式多目的シートを示す側面図であって、シート本体の収納状態から使用状態へと傾動する途中の状態を示す図である。 図4に示す状態において、回転伝達手段を構成する部材の近傍を示す斜視図である。 本実施形態に係る収納式多目的シートを示す側面図であって、シート本体の使用状態を示す図である。 本実施形態の変形態様に係る収納式多目的シートを示す側面図であって、シート本体の収納状態を示す図である。 図7に示す収納式多目的シートにおける、回転伝達手段を構成する部材を示す斜視図である。 図7に示す収納式多目的シートのシート本体が使用状態へと傾動した状態を示す側面図である。 図9に示す収納式多目的シートにおける、回転伝達手段を構成する部材を示す斜視図である。 本実施形態の変形態様に係る収納式多目的シートを示す側面図であって、シート本体の収納状態における回転軸近傍を示す図である。 本実施形態の変形態様に係る収納式多目的シートを示す側面図であって、シート本体の使用状態における回転軸近傍を示す図である。
符号の説明
10:収納式多目的シート
10a:収納式多目的シート
11:シート本体
11a:側部
11b:側部
11c 戴置面
11d:背面
12:取付ベース
13:回転軸
14:脚
15:手すり
15a:屈曲部
16:回転軸
21:支持部
22:ブラケット
23:本体支持フレーム
24:回転軸
25:脚作動用リンク
26:ピン
27:回転軸
30:駆動カム
30a:当接面
31:従動ピン
40:伝動回転子
40a:接合部
131:回転軸
211:支持部
212:支持部
221:ブラケット
221a:当接面
222:ブラケット
223:伝動板
231:本体支持フレーム
301:摺動部材
301a:摺動面

Claims (4)

  1. 矩形のシート本体を備え、前記シート本体は、建物の構造体に設置されたシート支持体に対して前記シート本体の第1の辺の近傍においてこの第1の辺と平行に設けられた回転軸周りに揺動可能に軸支され、収納状態では前記シート本体が壁面に対面するように略垂直状態で収納され、使用状態では前記シート本体が略水平となるように支持された収納式多目的シートであって、
    前記シート本体の前記第1の辺側に設けられた手すりを備え、
    前記手すりは、前記シート本体若しくは前記シート支持体に対して揺動可能となるように回転伝達手段を介して支持され、前記シート本体の収納状態では前記壁面と前記シート本体との間でそれらと並立するように支持される一方で、前記シート本体の使用状態では上端が前記シート本体の中央側へ傾斜するように揺動可能に支持されており、
    前記回転伝達手段は、前記シート本体の回転軸を構成するシート回転軸構成部材と、該シート回転軸構成部材のシート本体の回転軸とは独立して異なる位置に設けられた前記手すりの回転軸を備えた手すり回転軸構成部材を備え、
    前記シート本体の使用状態では、前記手すり回転軸構成部材と前記シート回転軸構成部材とが、面部分において当接し、前記手すりを前記壁面に向けて押すように入力された操作力によって前記手すり回転軸構成部材が前記面部分を押し、前記面部分が押されることによって前記シート回転軸構成部材へ伝わる力が、前記シート本体の回転軸の軸心に向かうように若しくは前記シート本体を使用状態方向に揺動させる方向に向かうように構成されていることを特徴とする収納式多目的シート。
  2. 前記シート本体が収納状態では、前記手すり回転軸構成部材と前記シート回転軸構成部材とが当接しておらず、
    前記シート本体が収納状態から使用状態へと揺動する状態では、前記手すり回転軸構成部材と前記シート回転軸構成部材とが、前記面部分とは異なる面部分において当接し、前記シート回転軸構成部材が前記異なる面部分を介して前記手すり回転軸構成部材を押すことによって前記シート本体の揺動に連動して前記手すりを揺動させるように構成されていることを特徴とする請求項1に記載の収納式多目的シート。
  3. 前記シート回転軸構成部材は、前記シート本体に取り付けられ、前記シート本体の回転軸回りに揺動する駆動カムを有し、
    前記手すり回転軸構成部材は、前記手すりに設けられ、前記手すりの回転軸回りに揺動する従動ピンを有し、
    前記シート本体の使用状態では、前記駆動カムと前記従動ピンとが、前記駆動カムの前記面部分である当接面において当接し、前記操作力によって前記従動ピンが前記当接面を押し、前記当接面が押されることによって前記駆動カムに伝わる力が、前記シート本体を使用状態方向に揺動させる方向に向かうように構成されていることを特徴とする請求項1に記載の収納式多目的シート。
  4. 前記シート回転軸構成部材は、前記シート本体に取り付けられ、前記シート本体の回転軸回りに揺動する摺動部材を有し、
    前記手すり回転軸構成部材は、前記手すりに設けられ、前記手すりの回転軸よりも下方においてその手すりの回転軸回りに揺動するブラケットを有し、
    前記シート本体の使用状態では、前記摺動部材と前記ブラケットとが、前記摺動部材の前記面部分である摺動面と前記ブラケットの当接面とにおいて当接し、前記操作力によって前記ブラケットが前記当接面を介して前記摺動面を押し、前記摺動面が押されることによって前記摺動部材に伝わる力が、前記シート本体の回転軸の略軸心に向うように構成されていることを特徴とする請求項1に記載の収納式多目的シート。
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