JP4365105B2 - ディザリング方法及びディザリング装置 - Google Patents

Description

本発明は、ディザリング方法及びディザリング装置に関する。

特にプラズマディスプレイパネル（ＰＤＰ）の場合であるが、ＰＡＬＣのような他の装置の場合にも発生する問題の１つは、物理的制限のために、特定のカラーのピクセル値に対して利用可能なビット数が、充分な深さで表示できないことである。（カラー）情報が例えば１０から１２ビット利用可能であるのに対し、時間不足のために、画像サイクル当たり６から８ビットがＰＤＰの場合例えば可能である。

丸められた誤差を補償するためにFloyd-Steinbergやエラー拡散（error diffusion）等のようなディザリングアルゴリズムが知られている。

例えば米国特許第５，４０４，１７６号から、カラー成分（Ｒ、Ｇ、Ｂ）のビット値とランダム数とを加えて、丸め誤差を補償することが知られている。

計算が非常に複雑ではなく、要求されるハードウェア及び／又はソフトウェアが制限できたままの良好なディザリング方法及びディザリング装置を提供することが、本発明の目的である。

本発明は、Ｎビットのデジタル値をピクセルのカラー成分に割当てるディザリング方法であって、画像信号がＮより大きいＭビットのピクセル値を有し、（Ｍ−Ｎ）ビットの（擬似）ランダム数がＭビットのオリジナルのピクセル値に加えられ、この加算の結果がＮビットで丸められ、２つ又はそれ以上の隣り合う（カラー）ピクセル値に加えられる２つ又はそれ以上のランダム数が相互に関連している、ディザリング方法を提供する。

本発明によると、ノイズをディザリングする（ソフトウェア）計算は、特にＰＤＰでは重要であるγ補正と組み合わせることができる。γ補正と組み合わせるならば、本発明によるアルゴリズムは、１０００ＭＨｚのプロセッサに対して、計算能力のFloyd-Steinbergアルゴリズムに対する１１９ＭＨｚの替わりに、２７ＭＨｚを加えることになり、例えば、プロセッサの能力に関係して、約１２％の替わりに、３％より低い負荷を加えることとなる。

ランダム数のうちの２つが好ましくは互いに対して反転している、もっと好ましくは４つのランダム数が共通のランダム発生器からのものであり、当該ランダム数の対が互いに対して反転している。いわゆる“ブルーノイズ”はこれにより、値が関連していない場合よりもより高い周波数範囲で得られ、このことはHuman Visual System（ＨＶＳ）にとって有利である。

連続するピクセルのトータルの輝度ができるだけ一定に保つように、異なっているが相互に関連するそれぞれのランダム数が、連続するピクセルの赤（Ｒ）、緑（Ｇ）、青（Ｂ）に対するそれぞれのピクセル値に可能な限り加えられる。

本発明は更に、特にプラズマディスプレイパネルを利用するディザリング装置を提供する。

本発明の更なる有利性、特徴及び詳細は、添付の図を参照して好ましい実施例の下記の説明に基づいて明らかになるだろう。

ホストパーソナルコンピュータ（ＰＣ）１１は、当該ホストＰＣの内部バス１３と、概略的に示されたプラズマディスプレイ１５への接続のためのカスタムＰＤＰインタフェース１４とに接続されたいわゆるトライメディア（TriMedia）ＴＭ１１００開発ボード１２を具備し、アナログ信号(例えばＣＶＢＳ又はＹＣフォーマット信号)を生成するビデオソース１６に接続され、このアナログ信号は、前記ＴＭボード内で例えばＹＵＶ４：２：２インタレースビデオストリームのデジタル信号へ変換される。トライメディアプロセッサは、この画像をプログレッシブのＲＧＢデータ（カラー当たり８ビット、即ち２４ビットＲＧＢ信号）へ変換する。

好ましい実施例では、線形合同発生器２１(図２)は、例えば下記の式：
Xn+1 = (A Xn + C) (modulo 2³²)
にしたがった３２ビットの擬似ランダム数を供給する。

発生器の起こり得る最長の期間がＡ＝１，５，９，１３，．．．（１（ｍｏｄ ４））に対して得られ、Ｃは奇数である。擬似ランダム発生器の桁の大きな部分から（Ｍ−Ｎ）ビットの２つの擬似ランダム数、ｃ，ａがそれぞれ得られ、一方ではｃ，ａにそれぞれ対応して反転した値ｄ、ｂもそれぞれ擬似ランダム発生器から反転器２２，２３により得られる。

発生器２１の出力のより桁の大きなビットは、これらより桁の大きなビットより関連は低い。

本実施例では、数Ｍは例えば１２であり、数Ｎは例えば７であり、５ビットの２つの数が加算器３１(図３)にノイズとして加えられ、この合計が丸め部材３２で丸められ、ビデオ成分としてＰＤＰディスプレイ１５へ供給される７ビットの“ビデオ成分出力”（Ｒ、Ｇ又はＢ）となる。

反転された値ｂ及びｄを適用することにより、ノイズがより高い周波数範囲まで形成され、Human Visual Systemへの妨害が低減される。

相互に関連した値ａ−ｄはノイズ発生器２１への一つの繰り返しの後得られ、これにより、いわゆる“ブルーノイズ”が得られる(図５Ａ、５Ｂ及び５Ｃ)。ノイズ信号Ｎ(図５Ｃ)の例が、例えばＧ（又はＲ又はＢ）“ビデオ成分入力”に加えることである。この信号Ｎは、ノイズ信号Ｎ‘及び変調搬送波Ｃへ分解できる。

図４に示すように、値ａ，ｂ，ｃ及びｄは、４つの連続する水平ピクセルのカラー信号Ｒ０−Ｒ３、Ｇ０−Ｇ３及びＢ０−Ｂ３へ加えられ、これら隣り合うカラー値の２つが一度に相互に関連し、Human Visual Systemについて上述した有利な効果を持つ。

この図に従うと、輝度Ｙ（＝０．３Ｒ＋０．５９Ｇ＋０．１１Ｂ）は、隣り合うピクセルに対してより維持される(図５Ａ、５Ｂ及び５Ｃ)。

本発明は、上述した好ましい実施例に限定されるものではないが、請求項により権利範囲が規定され、この範囲内において、多くの変形が考えられ、特に、装置(及び方法)のある部分に対するハードウェア及びソフトウェアの可能な交換についても考えられる。

本発明による方法及び装置が適用されるハードウェア構成の好ましい実施例のブロック図を示す。 適用される方法の好ましい実施例のブロック図を示す。 適用される装置の好ましい実施例のブロック図を示す。 図２のブロック図から得られるビデオイメージ内の連続するピクセルのカラー成分の異なる値の付加のテーブルを示す。 図５Ａは、図１乃至３の実施例に含まれる高周波のブルーノイズの例のグラフである。 図５Ｂは、図１乃至３の実施例に含まれる高周波のブルーノイズの例のグラフである。 図５Ｃは、図１乃至３の実施例に含まれる高周波のブルーノイズの例のグラフである。

Claims (3)

1. Ｎビットのデジタル値をピクセルに割当てるディザリング方法であって、画像信号がＮより大きいＭビットのピクセル値を有し、（Ｍ−Ｎ）ビットの擬似ランダム数の２つがそれぞれ反転されて、互いに反転した２つの対の擬似ランダム数が、４つの連続する水平ピクセルの赤、緑及び青のＭビットのピクセル値にそれぞれ加えられ、この加算の結果がＮビットで丸められるディザリング方法において、
   ４つの連続する水平ピクセルのうちの２組のそれぞれ隣り合うピクセルの同じ色同士の各ピクセル値に加えられる前記擬似ランダム数が互いに対して反転し、これら４つの擬似ランダム数のうちの３つが、同じピクセルの赤、緑及び青に対するピクセル値に加えられる、ディザリング方法。
2. 請求項１に記載の方法を実施するための装置であって、表示部材と、表示部材に接続された電子部品とを有し、前記電子部品は既定数のビットの擬似ランダム数を供給するためのノイズ発生器と、ランダム値の付加を入力ビデオ成分に加えて丸めるための加算且つ丸め手段とを有する、装置。
3. 前記表示部材がプラズマディスプレイパネルである、請求項２に記載の装置。

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