JP4363507B2 - 空気入りラジアルタイヤ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、軽量であって走行時の転がり抵抗が低く、ビード部耐久性に優れた空気入りラジアルタイヤに関する。
【0002】
【従来技術】
一般に、空気入りラジアルタイヤの骨格となるカ−カス層は、その端部が左右のビ−ド部に配設されたビ−ドコアの廻りにタイヤ内側から外側に折り返されて巻き上げられている。
【0003】
図5はかかるタイヤのビ−ド部1の構造を示しており、カ−カス層2はビ−ドコア3の廻りをタイヤ内側から外側に向かって折り返されて巻き上げられ、その巻き上げ部の外側にカ−カス層2の端末付近の剛性段差を緩和させるための補強層4が配置されている。
【0004】
一方、軽量化して空気入りラジアルタイヤの走行時の燃費を下げるために、図6に例示するようにビ−ド部1におけるビ−ドコアをタイヤ回転方向に左右に分割してビードコア3a、3bとし、これらビードコア3a、3bの間にカ−カス層2を挟み込んで保持するという方法が提案されている。この方法においては、図5におけるようにカーカス層の巻き上げ部がないのでその分だけ軽量化をはかることができる。
【0005】
しかしながら、かかる構造では走行中においてカ−カス層2がビ−ドコア3a、3b間から抜け出てしまってビード部耐久性を損なうことがあり、特に高内圧、高荷重で使用されるトラック・バス用のタイヤなどの重荷重用タイヤではこの傾向があった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、軽量化を図りつつ、カ−カス層の係止構造の改良によりビード部耐久性に優れた空気入りラジアルタイヤを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するための本発明の空気入りラジアルタイヤは、左右一対のビード部に、タイヤ回転軸方向に左右に分割すると共に両分割面を互いに噛み合わせるようにしたビードコアを配設し、カーカス層を前記左右一対のビード部に装架して、該カーカス層の端部を前記ビードコアの両分割面の間に挿入し、これら分割面に挟持させたことを要旨とする。
【0008】
これにより、カ−カス層の端部が左右のビ−ドコアの両分割面の間に完全に係止され、カ−カス層の端部がビ−ドコアから抜け出すことがなくなるから、ビード部耐久性を向上させることが可能となる。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を引用して本発明の実施形態を説明する。各図において、同一の構成要素には同一の符号を付し、重複した説明は省略する。
【0010】
図1は本発明の一実施形態の概要を示すビ−ド部の子午線方向断面図で、図1においてビ−ドコアはタイヤ回転軸の方向に左右に分割されてビ−ドコア3a、3bとしてビ−ド部1に埋設されており、左右のビ−ドコア3a、3b間にはカ−カス層の端部が挟持される。
【0011】
カ−カス層の端部を挟持する左右のビ−ドコア3a、3bの挟持面(両分割面)は互いに噛み合わせるようにしており、例えば、ビ−ドコア3a、3bの挟持面には互いに噛み合う凹凸面が形成され、この凹凸面に沿ってカ−カス層2の端部が挟持されるため、カ−カス層2の端部の係止が強固になる。
【0012】
ここで、カ−カス層2の端部の端末2aは、タイヤ加硫時に空気溜まりが生じるのを防ぐために、左右のビ−ドコア3a、3bの内周面より突出させることが好ましい。この突出長さはタイヤの種類や大きさにより異なるが、0mm超〜5mm(好ましくは1〜3mm)に設定される。
【0013】
また、上述したように、本発明ではカ−カス層2の端部を左右のビ−ドコア3a、3b間で挟持したため、カ−カス層2をカ−カス層2に直交する方向のビ−ド部の厚さA−A又はB−Bの略中央に位置させることができ、これによりカ−カス層2をビード部1における曲げの中立軸5付近に配置することができる。したがって、走行中にビ−ド部に無理な力がかかることがなく、歪みを低減してビード部耐久性を向上させることが可能となる。
【0014】
なお、ビ−ド部1におけるカ−カス層2の位置は、ビ−ド部1の耐久性を維持する観点から、ビ−ド部1の厚さA−A又はB−Bの中央位置からビ−ド部1の厚さの±5%以内の範囲に位置させることが許容される。
【0015】
さらに、図2にビ−ド部1の輪郭形状を、本発明タイヤを実線Qで、図5の従来タイヤを点線Rでそれぞれを重ねて示すように、本発明タイヤはカ−カス層2がビ−ド部1の厚さの略中央に位置できるため、従来タイヤに比してビ−ド部1の厚さを大幅に減少させることができ、これによりタイヤの軽量化と転がり抵抗をいっそう低減させることができる。
【0016】
図3及び図4は本発明の他の実施形態の要部を示すビ−ド部1のタイヤ子午線方向断面図で、左右のビ−ドコア3a、3bの挟持面(両分割面)に複数の凹凸面を形成し、これら分割面の間にカ−カス層2を挟持させた場合を示している。カ−カス層の係止を強固にするために、ビ−ドコア3a、3bの分割面に形成される凹凸の段差(凹部の底部と凸部の頂部の間の距離)は、カ−カス層2の端部の係止を強固にするために、少なくとも0.5mm以上、好ましくは1mm〜15mmとするのがよい。
【0017】
【実施例】
ビ−ド部におけるカ−カス層の係止構造を変えて、その他の仕様を同一とした表1に掲げる3種のタイヤ(タイヤサイズ11R22.5)を製造し(従来タイヤ1、本発明タイヤ1、比較タイヤ1)、これらのタイヤについて、下記によりビード部耐久性、転がり抵抗性および質量を評価した。評価に際しては、装着リム22.5×7.50、標準空気圧700kPa、規定荷重26.72kNとした。この結果を表1に示す。なお、各タイヤには、下記の仕様も共通している。〔共通仕様〕
ベルト層(4枚スチ−ルコ−ド)、カ−カス層(1枚スチ−ルコ−ド)、ビ−ドコア総巻数(54)
ビード部耐久性:
ドラム径1707mm、負荷は規定荷重の200%荷重(53.44kN)、速度45km/hにてドラム試験を実施し、ビード部故障まで走行させた(走行距離算出にて耐久性評価とした)。従来タイヤ1を100とする指数で示す。指数値が大きい方がビード部耐久性に優れている。
【0018】
転がり抵抗性:
室内試験にてドラム径1707mm(速度20、40、60、80、100、120km/h)でのタイヤの転動抵抗を計測することによった。従来タイヤ1を100とする指数で示す。指数値が小さい方が転がり抵抗性に優れている(すなわち、転がり抵抗が小さい)。
【0019】
質量:
タイヤ単体の質量を計測することによった。従来タイヤ1を100とする指数で示す。指数値が小さい方が質量が小さく軽量化している。
【0020】
【表1】
表1から明らかなように、本発明タイヤ1は、ビード部耐久性、転がり抵抗性および質量のいずれにおいても優れている。
【0021】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明ではカ−カス層の端部を互いに噛み合う左右のビ−ドコア間に挟持したのでカ−カス層の係止を強固にし、軽量化を図りながらビード部耐久性を確保することができる。さらに、軽量化に付随して走行時の転がり抵抗を低減することができる。
【0022】
また、カ−カス層がビ−ド部の厚さの略中央に位置し、常に曲げ中立軸付近に位置させることができるため、走行中ビ−ド部に無理な力がかかることなく、歪みを低減してさらなるビード部耐久性を向上させることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態の概要を示すビ−ド部のタイヤ子午線方向断面図である。
【図2】本発明の軽量化効果を説明するためのビ−ド部輪郭形状を比較した説明図である。
【図3】本発明の他の実施形態の要部を示すビ−ド部のタイヤ子午線方向断面図である。
【図4】本発明のさらに他の実施形態の要部を示すビ−ド部のタイヤ子午線方向断面図である。
【図5】従来タイヤのビ−ド部の構造の概要を示すビ−ド部のタイヤ子午線方向断面図である。
【図6】従来タイヤのビ−ド部の別の構造の概要を示すビ−ド部のタイヤ子午線方向断面図である。
【符号の説明】
1 ビ−ド部
2 カ−カス層
2a カ−カス層の端部の端末
3 ビ−ドコア
3a 左ビ−ドコア
3b 右ビ−ドコア
4 補強層
Claims (7)
- 左右一対のビード部に、タイヤ回転軸方向に左右に分割すると共に両分割面を互いに噛み合わせるようにしたビードコアを配設し、カーカス層を前記左右一対のビード部に装架して、該カーカス層の端部を前記ビードコアの両分割面の間に挿入し、これら分割面に挟持させた空気入りラジアルタイヤ。
- 前記両分割面が互いに噛み合う凹凸面である請求項1に記載の空気入りラジアルタイヤ。
- 前記凹凸面の段差が少なくとも0.5mm以上である請求項2に記載の空気入りラジアルタイヤ。
- 前記ビ−ド部におけるカ−カス層が、該カ−カス層に直交する方向のビ−ド部の厚さの略中央に位置する請求項1乃至3の何れか1項記載の空気入りラジアルタイヤ。
- 前記ビ−ド部におけるカ−カス層が、該カ−カス層に直交する方向のビ−ド部の厚さの中央位置からビ−ド部の前記厚さの±5%以内の範囲に位置する請求項1乃至3の何れか1項記載の空気入りラジアルタイヤ。
- 前記カ−カス層の端末が前記ビ−ドコアの内周面から突出する請求項1乃至5の何れか1項記載の空気入りラジアルタイヤ。
- 前記カ−カス層の端末が突出する長さが0mm超〜5mmである請求項6記載の空気入りラジアルタイヤ。
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