JP4361123B2 - 電池用安全装置 - Google Patents

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Description

本発明は電流遮断機構とガス放出機構とを有する電池用安全装置及び該電池用安全装置が取付けられる二次電池に関する。特に、非水電解液二次電池などの密閉容器が使用される電池に用いられる電流遮断機構とガス放出機構を有する電池用安全装置及び該安全装置が取付けられる二次電池に関する。
近年、電子技術の進歩により電子機器の高性能化が進み、それらの電子機器の電源としてリチウムイオン二次電池に代表される高エネルギー密度を有する密閉容器型電池が使用されている。密閉容器型電池では、過充電、短絡などの異常が発生した場合、電池容器内の温度は上昇し、それにより電解液が分解されてガスが発生して、電池容器内の圧力が上昇する。電池容器内の圧力が過度に上昇すると、電池は発火、破壊や電解液の漏出などを起こし、人体に危害を及ぼす、使用中の電子機器を破損させるなどの危険の恐れがある。
従来、これらの危険を回避するため、過充電、短絡などの異常により、電池容器内が危険な圧力に到達する前に、電流を遮断する機構と発生ガスを電池系外に放出して、電池容器内の圧力を低下させるガス放出機構を有する電池用安全装置の提案がある。
例えば、特許文献1には、防爆弁、導電膜が被着形成されているストリッパー、リード板で形成される安全装置が提案されている。この提案によれば、電池の異常発生時、防爆弁とリード板の分離により電流遮断が行われ、防爆弁の開裂によりガスを放出させる。しかしながら、ストリッパーへの導電膜被着作業は煩雑であり、また、防爆弁とストリッパーの導電膜との溶接や防爆弁と動き易いリード板との溶接は難しく、溶接強度が不十分となることがある。そのため、安全装置の製造工程は煩雑となる。溶接強度が不十分となることがあり、溶接箇所が、電池使用時の衝撃や振動により、分離することがある。
特許文献2には、安全弁、ディスクホルダー、ディスク、金属薄板で構成される安全装置が提案されている。この提案によれば、電池使用時の衝撃や振動により、安全弁とディスクホルダーや金属薄板とリード板が剥離することは少なく、特許文献1に比べ、改善されている。しかしながら、安全弁の開裂により電池容器内の圧力が低下した後、安全弁の開裂箇所が安全弁と分離することがあり、分離した開裂箇所が安全弁とディスクあるいは金属薄板と短絡することがあり、再度、電流が流れ、電池内の温度が上昇することがある。また、部品点数が多く、工程が長くなるという課題もある。
特許2701375号公報 特許3387118号公報
本発明は、電池の異状発生の際、危険状態となる前に、電流の遮断及び発生ガスの放出が行え、発生ガス放出後、再度、電流が流れる恐れが無く、かつ、製造の容易な電池用安全装置の提供を目的とする。
請求項1の発明は、安全弁、インシュレーター、導電板で構成される電池用安全装置において、前記安全弁は、外周部にフランジ面が形成され、該フランジ面の内側は電源要素方向に凸の皿形状であって、該皿形状底面の中央部に電源要素方向に突出する突起部、周辺部に、所定圧力で開裂する溝部と、所定圧力で開裂する線状溝部とが設けられ、前記インシュレーターは皿形状で中央に中心孔が設けられており、絶縁性の樹脂材料で形成され、前記インシュレーターの曲げ弾性率Mと前記インシュレーターの皿形状の底面の厚さTとの積MTが、480MPa・mm以上であり、前記安全弁は前記インシュレーターに嵌合され、前記突起部は前記インシュレーターの中央孔を通り、前記導電板と溶接されており、前記安全弁の溝部は、前記突起部の周囲を囲む略円形状で形成され、不連続部を有し、前記線状溝部は、該溝部と接続し、該溝部から前記皿形状底面の外周部に向かって複数形成され、前記インシュレーターと前記導電板とは、インサート成形法、熱溶着法、接着剤法または物理的な噛み合わせ法により接続され、一体化されている電池用安全装置である。
請求項の発明は、請求項に記載の発明の電池用安全装置を電源要素の上部に設置し、該電池用安全装置の導電板と電源要素からのリードとを接続させる二次電池である。
本発明の電池用安全装置によれば、安全弁とインシュレーター、必要に応じて、ディスクとは嵌合により組立てられ、製造は容易であり、使用時の振動や衝撃により分離することは無い。また、安全弁はインシュレーターの皿形状内に嵌合され、インシュレーターと導電板との一体化により、安全装置の小型化が図れる。溝部は不連続部が設けられているため、所定圧力で開裂した際、開裂箇所は電池蓋方向に開き、開裂箇所は安全弁から分離することがなく、導電板と接触することも無い為、危険状態が回避される状態が継続できる。
本発明の電池用安全装置は部点数が少なく、小型で、二次電池内の空間効率を低下させることが少ない。また、電池が振動や衝撃を受けた場合でも、確実に、電流遮断やガス放出が行え、電池の危険回避状態を継続できる。そのため、自動車や建設機械など、電池使用時に振動や衝撃を受ける厳しい使用環境の用途分野においても好適に使用される。
本発明に係る電池用安全装置の一実施形態について、以下、図面を参照しつつ説明する。図1は、本発明の一実施形態に係る電池用安全装置の構成概略図である。なお、図1の各部分に付した符号は、図2以降で説明する図面において、対応する部分には同一符号を付して説明する。電池用安全装置Sは、安全弁20、インシュレーター30及び導電板40で構成される。安全弁20、及び導電板40は導電性材料で形成され、インシュレーター30は絶縁性材料で形成される。
安全弁20の外周部はフランジ面21が形成されており、フランジ面21の内側は電源要素方向に凸の皿形状であり、該皿形状底面22の中心部に電源要素方向に突出する突起部23が設けられ、周辺部に所定圧力で開裂する溝部及び線状溝部(いずれも、図示せず)が設けられる。安全弁20は絶縁材で形成される電源要素方向に凸の皿状のインシュレーター30の内面に当接され、嵌合保持される。
インシュレーター30の皿状底面34は、中央部に中央孔31が、周辺部にガス抜き孔32が設けられる。ガス抜き孔32は、電池異常により発生するガスを放出するための孔である。導電板40は、インシュレーター30の中央孔31の電源要素方向の面を覆って、取付けられる。導電板40の電池蓋方向の面は、インシュレーター30の中央孔31を通る安全弁20の突起部23と溶接により、接続される。電源要素からのリード50は導電板40の電源要素方向の面と溶接により接続される。なお、導電板40にはリード50と溶接するためのタブ41が設けられていても良い。タブ41が設けられる場合、リード50はタブ41と溶接される。本発明での溶接は超音波溶接、レーザー溶接、抵抗溶接などの公知の各種溶接法のいずれかにより行われる。又、溶接は点溶接、部分溶接、全面溶接などいずれであっても良い。
図2は、本発明の電池用安全装置Sの電池への組み込み概略図である。電池蓋10は、外周にフランジ部11が設けられ、フランジ部11の内部は電源要素方向に凹面形状12であり、電池の異常により発生するガスを放出するためのガス放出孔13が設けられる。電池蓋10と電池用安全装置Sとの組立は、電池蓋10のフランジ部11と電池用安全装置Sの安全弁20のフランジ面21とが合わされ、フランジ面21の外周部27を折り曲げて、電池蓋10のフランジ部11を包み込むことにより、行われる。なお、電池蓋10のフランジ部11と安全弁20のフランジ面21とは、溶接などの方法により、固定されることが好ましい。電池用安全装置Sの導電板40と電源要素からのリード50とを接続した後、安全弁20のフランジ面21の外周部27で包み込まれた電池蓋10のフランジ部11の外周は絶縁性のガスケット1で覆われ、ガスケット1を介して、電源要素が収容されている電池外装缶2の開口部3にかしめられる。これにより、電池用安全装置Sは電池に取付けられ、電池は密閉容器となり、電源要素からの電流は、リード50、導電板40、安全弁20から電池蓋10へ流れる。
図3は本発明の他の実施形態に係る電池用安全装置の構成概略図である。電池用安全装置Sを構成する部品は安全弁20、インシュレーター30、ディスク60、導電板40である。安全弁20、ディスク60、及び導電板40は導電性材料で形成され、インシュレーター30は絶縁性材料で形成される。ディスク60はインシュレーター30の皿状底面34の厚さが薄い場合やインシュレーター30を形成する材料の曲げ弾性率が低い場合、使用される。
安全弁20の外周部にはフランジ面21が形成されており、フランジ面21の内側は電源要素方向に凸の皿形状であり、皿形状底面22の中心部に電源要素方向に突出する突起部23が設けられ、周辺部に所定圧力で開裂する溝部及び線状溝部(いずれも図示せず)が設けられている。安全弁20は絶縁材で形成された電源要素方向に凸の皿状のインシュレーター30内面に当接させて、嵌合保持される。
インシュレーター30の皿状底面34には中央孔31とガス抜き孔32が設けられる。インシュレーター30の皿状外周面はディスク60の皿形状内面に当接され、嵌合保持される。安全弁20とディスク60はインシュレーター30により絶縁される。ディスク60の皿形状底面64の中央部に貫通孔61、周辺部にガス通過孔62が設けられる。ガス通過孔62は、電池異常により発生するガスを放出する孔である。導電板40は、ディスク60の貫通孔61の電源要素方向の面を覆って、溶接により取付けられる。導電板40の電池蓋方向の面は、インシュレーター30の中央孔31及びディスク60の貫通孔61を通る安全弁20の突起部23と溶接により、接続される。電源要素からのリード50は導電板40の電源要素方向の面と溶接により接続される。
安全弁20は導電性材料で形成され、主に公知のプレス加工法で製造される。安全弁20を形成する材料は、安全弁20の形状加工性や電池異常時に発生するガスの放出圧力を精度良く制御するため、弾性率が1.5×1011Pa以下、より好ましくは、弾性率が1.2×1011Pa以下の導電性材料が使用される。弾性率が前記値より大きい場合、ガス放出時の圧力が不安定となることがある。安全弁20を形成する好ましい材料の具体例として、アルミニウム系金属、マグネシウム系金属、銅系金属が挙げられる。なお、アルミニウム系金属とは、純アルミニウム、または、アルミニウムとマグネシウム、マンガン、シリコーン、銅などの一種以上の金属との合金で、アルミニウムが主成分の合金をいう。また、マグネシウム系金属とは、純マグネシウム、または、マグネシウムとアルミニウム、その他の金属との合金で、マグネシウムが主成分の合金をいう。銅系金属とは、純銅、リン青銅、Cu−Ti合金、Cu−Be合金、黄銅、Cu−Ni−Si合金などをいう。
図4の(a)は電池蓋方向から見た安全弁20の平面図、(b)は側面図である。安全弁20は外周にフランジ面21が形成され、フランジ面21の内側は、電源要素方向に凸の皿形状である。フランジ面21の外周部は電池蓋方向に折り曲げられていても良い。フランジ面21の外周が折り曲げられている場合、折り曲げ部(図示せず)は、安全弁20と電池蓋10とを組み合わせる際のガイドとなる。
安全弁20の皿形状底面22の中心部に電源要素方向に突出する突起部23が、周辺部に溝部25と複数の線状溝部26が設けられている。突起部23は導電板40と溶接などの方法で接続される。電池の異状発生により電池内が設定圧力に到達すると、突起部23と導電板40との接続部が切断され、電流は遮断される。その後、さらに圧力が上昇して、設定圧力に到達すると、溝部25及び線状溝部26は開裂し、電池容器内に発生したガスは電池系外に放出され、電池容器内の圧力を低下させる。
突起部23の形状は、特に、制約は無いが、加工の容易さから、電源要素方向が細くなった略円錐形状や略台形形状が好ましい。突起部23の先端部は平面状であっても、電源要素方向に膨らんでいても良い。突起部23の皿形状底面22における径23aは、皿形状底面22の径22aの3〜25%の大きさが好ましく、より好ましくは、5〜20%の大きさである。また、突起部23の深さ23bは、導電板40と接続して、電池用安全装置Sの厚さができるだけ抑えられる深さである。電池用安全装置Sが安全弁20、インシュレーター30及び導電板40で構成される場合、(インシュレーター30の皿状底面34の厚さ)≦23b<(インシュレーター30の皿状底面34の厚さ+0.2mm)である。また、電池用安全装置Sが安全弁20、インシュレーター30、ディスク60及び導電板40で構成される場合、(インシュレーター30の皿状底面34の厚さ+ディスク60の皿形状底面64の厚さ)≦23b<(インシュレーター30の皿状底面34の厚さ+ディスク60の皿形状底面64の厚さ+0.2mm)である。
皿形状底面22の周辺部には、突起部23を囲む溝部25と溝部25から皿形状底面22の外周部に向かって複数の線状溝部26が形成されている。溝部25と線状溝部26とは接続しているほうが好ましい。溝部25及び線状溝部26は、電池の異常発生により発生するガスの圧力により、突起部23と導電板40とが分離して、電流が遮断された後、更に、電池容器内の圧力が上昇し、設定圧力に到達した際、開裂して、電池容器内のガスを放出させる部分である。溝部25の形状は、突起部23の周囲を囲む形状であれば、特に、制約はない。溝部25の加工性を考慮すると、円形であることが好ましい。また、溝部25の内面積は、特に、制約は無いが、開裂した際、ガス放出の圧力と関係するため、ガス放出時の圧力をできるだけ低くできるよう、大きいほうが好ましい。例えば、溝部25の径25aは、突起部23の径23aより大きく、皿形状底面22の径22aの10〜35%が好ましく、より好ましくは、15〜30%である。
溝部25は、連続する形状であっても良いが、不連続部24が設けられる形状が好ましい。電池の異常発生により、電池内の圧力が上昇し、電流遮断の設定圧力で、電流が遮断され、更に、圧力が上昇し、設定圧力で、溝部25、線状溝部26は開裂する。溝部25は不連続部24が設けられていることにより、開裂時に溝部25の内部が開裂箇所として、安全弁20から分離することが無い。開裂箇所が安全弁20から分離すると、分離した開裂箇所が安全弁20と導電板40あるいはリード50とを短絡させることがあり、電池用安全装置Sは、再び、電流が流れ、二次電池の温度が上昇するなどの異常状態に戻ることがある。
不連続部24の大きさ24aは、溝部25の開裂時の圧力で切り離されない大きさであれば良く、例えば、溝部25の円周の長さの1/50〜1/2、より好ましくは、1/20〜1/3の大きさであれば良い。不連続部24の大きさが、前記下限より小さい場合、開裂部が分離することがあり好ましくない。また、前記上限より大きい場合、開裂部の面積が小さくなることがあり、ガス放出に影響することがある。溝部25、線状溝部26の深さは、開裂時の圧力と対応しており、使用される電池の開裂設計圧力によって決定される。溝部25、線状溝部26の深さは同一であることが好ましいが、必ずしも、同一である必要はない。
線状溝部26は、突起部23の中心を通る放射方向の直線であっても良く、また、線状溝部26が突起部23の中心を通らない直線であっても良く、放射方向の曲線であっても良い。線状溝部26の本数には特に制約は無いが、通常、2〜10本の範囲にあることが好ましい。線状溝部26の長さは、線状溝部26が溝部25と同様、異常発生の際、所定の圧力で開裂して、ガスを放出する箇所であるため、可能な範囲で長い方が好ましい。
インシュレーター20は絶縁性材料で形成される。射出成形法、圧縮成形法、注型成形法、プレス成形法など公知の樹脂成形方法で製造される樹脂成形品が好ましい。樹脂としては、吸湿性が低く、射出成形温度200℃以上の、耐熱性に優れた樹脂が好ましく使用される。樹脂材料の具体例としては、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリアセタール、ポリカーボネート、ポリフェニレンエーテル、ポリフェニレンサルファイド、液晶ポリマー、ポリエーテルエーテルケトン、フェノール樹脂、エポキシ樹脂などが挙げられる。また、これら樹脂材料にはガラス繊維や各種の無機充填材が配合されていても良い。前記の樹脂材料の中では、ポリブチレンテレフタレート、ポリアセタール、ポリフェニレンサルファイド、液晶ポリマーなどが好ましく使用される。
図5の(a)は電池蓋方向から見たインシュレーター30の平面図、(b)は側面図である。インシュレーター30は、電源要素方向に凸の皿状で、皿状底面34の中央部に安全弁20の突起部23を通すことができる中央孔31が設けられ、周辺部には複数のガス抜き孔32が設けられる。中央孔31は、電池用安全装置Sを組み立てる際、安全弁20の突起部23を通すことができる大きさであれば良く、形状に特別の制約は無い。ガス抜き孔32は、電池に異常が起った場合、発生するガスを容易に通過させることの出来る形状である。ガス抜き孔32は、インシュレーター30の中心に対して、対称的に複数個設けられることが好ましい。また、インシュレーター30を形成する材料の曲げ弾性率Mと皿状底面34の厚さTとの積MTは480MPa・mm以上であることが好ましい。MTの値が480MPa・mmより小さい場合、電池の異状発生時の電池内圧力により、インシュレーター30の形状が変化することがあり、電池用安全装置Sが正常に機能しないことがある。
安全弁20とインシュレーター30との接続は、インシュレーター30の皿状の内側に、安全弁20の外周部を嵌合し、保持することで行われる。安全弁20をインシュレーター30に嵌合した後、回転や離脱防止のため、離脱防止(図示せず)が設けられることが好ましい。安全弁20の厚さを可能な範囲で、インシュレーター30の皿状の深さに近づけることにより、電池用安全装置Sの小型化・薄型化が容易となる。
導電板40は導電性材料で形成される。導電板40はアルミニウム系金属、銅系金属、ニッケル系金属、マグネシウム系金属などで形成されることが好ましい。図6は導電板40と安全弁20の突起部23との接続部概略図である。導電板40の形状は、インシュレーター30の中央孔31を塞ぎ、且つ、ガス抜き孔32を可能な限り閉塞させなければ良い。導電板40の厚さは、リード50と溶接可能であれば良い。
導電板40はインシュレーター30の中央孔31の電源要素方向を塞いで取付けられており、導電板40の電池蓋方向は、インシュレーター30の中央孔31を通った突起部23の先端部と溶接により接続される。導電板40の電源要素方向の面はリード50と溶接により接続される。
インシュレーター30と導電板40とは、物理的に合わされているだけでも良いが、接続され、一体化されていることが好ましい。インシュレーター30と導電板40とを接続、一体化する方法は、樹脂と金属材料との公知の接続法により行われる。例えば、インサート成形法、熱溶着法、接着剤法、物理的な噛み合わせ法などが挙げられるが、これらに限定されない。インシュレーター30と導電板40との一体化は、インシュレーター30の製造時に同一工程で行うことが可能であり、これにより電池用安全装置Sの製造はより容易となる。
電池用安全装置Sの組立ては、安全弁20を導電板40と一体化されたインシュレーター30と嵌合し、安全弁20の突起部23と導電板40とを溶接する方法が、工程が短く、好ましいが、この方法に限定されない。他の方法の例としては、インシュレーター30に安全弁20を嵌合した後、安全弁20の突起部23と導電板40とを溶接し、その後、導電板40とインシュレーター30とを接続させて、組み立てても良い。本発明の電池用安全装置Sは嵌合と溶接等の公知の方法で製造される。製造には特殊な設備や製造技術を必要としないため、製造は容易である。
図7は、本発明の電池用安全装置Sの安全弁20の作動状況を説明する図である。図7の(a)は電池が正常時の状態である。この状態では、電流は電源要素からのリード50を通じて、導電板40から安全弁20、電池蓋10へと流れる。電池に、過充電、短絡などの異常が発生した場合、電池容器内の温度が上昇し、温度上昇により、電池内にガスが発生して、電池容器内の圧力が上昇する。発生したガスはインシュレーター30のガス抜き孔32を通過して、安全弁20の皿形状底面22の電源要素方向の面に圧力をかける。これにより、安全弁20の突起部23の先端と導電板40との接続部に引き離しの力がかかり、所定圧力に到達すると突起部23と導電板40とは切り離され、図7の(b)の状態となり、電流が遮断される。なお、接続部の切り離しでは、接続点のみで切り離されることもあり、接続点の突起部23の一部あるいは導電板40の一部が引きちぎられることもある。
電流が遮断されても暫くはガス発生が継続するため、電池容器内の圧力は更に上昇し、
皿形状底面22は電池蓋方向に、更に、膨れ上がる。図7の(c)は、電池内圧力が溝部25、線状溝部26の開裂設計圧力値に到達して、安全弁20の溝部25および線状溝部26が開裂した状態である。この開裂により、電池容器内のガスは電池蓋10に形成されているガス放出孔13から電池系外へ放出される。これにより、電池の異常状態は解消される。安全弁20の開裂箇所は、安全弁20から切り離されることなく、電池蓋方向に開いた状態にあるため、電池の異常状態が解消された後、本発明の電池用安全装置Sは、電流遮断の状態が継続され、電池は安全な状態で維持される。
以上より、本発明の電池用安全装置は、通電時に振動や衝撃を受けても、安全弁20とインシュレーター30との接続は保持されており、電池に異常が発生した場合、電池容器内の圧力が上昇し、所定圧力に到達すると電流が遮断し、引き続いて、安全弁20の溝部25及び線状溝部26が開裂して、ガスを放出することにより、電池の異常状態は解消される。本発明の電池用安全装置Sは異常状態解消後、電流遮断状態は保持される。また、電池用安全装置Sは小型化されており、製造は容易である。
本発明の電池用安全装置は電池だけでなく、圧力解放機構を必要とする各種の機器に適用できる。本発明の電池用安全装置は、組込まれた電池や各種機器の危険回避を容易にする。
本発明の一実施形態に係る電池用安全装置の構成概略図 本発明の電池用安全装置の電池への組み込み概略図 本発明の他の実施形態に係る電池用安全装置の構成概略図 安全弁の平面図と側面図 インシュレーターの平面図と側面図 突起部と導電板との接続概略図 本発明の電池用安全装置の安全弁の作動図
符号の説明
S 電池用安全装置
1 ガスケット
2 電池外装缶
3 電池外装缶の開口部
10 電池蓋
11 電池蓋のフランジ部
12 電池蓋の凹面形状
13 電池蓋のガス放出孔
20 安全弁
21 安全弁のフランジ面
22 皿形状底面
22a 皿形状底面の内径
23 突起部
23a 突起部の径
23b 突起部の深さ
24 溝部の不連続部
24a 不連続部の大きさ
25 溝部
26 線状溝部
27 フランジ面の外周部
30 インシュレーター
31 インシュレーターの中央孔
32 インシュレーターのガス抜き孔
34 インシュレーターの皿状底面
40 導電板
41 導電板のタブ
50 リード
60 ディスク
61 ディスクの貫通孔
62 ディスクのガス通過孔
64 ディスクの皿形状底面

Claims (2)

  1. 安全弁、インシュレーター、導電板で構成される電池用安全装置において、前記安全弁は、外周部にフランジ面が形成され、該フランジ面の内側は電源要素方向に凸の皿形状であって、該皿形状底面の中央部に電源要素方向に突出する突起部、周辺部に、所定圧力で開裂する溝部と、所定圧力で開裂する線状溝部とが設けられ、前記インシュレーターは皿形状で中央に中心孔が設けられており、絶縁性の樹脂材料で形成され、前記インシュレーターの曲げ弾性率Mと前記インシュレーターの皿形状の底面の厚さTとの積MTが、480MPa・mm以上であり、前記安全弁は前記インシュレーターに嵌合され、前記突起部は前記インシュレーターの中央孔を通り、前記導電板と溶接されており、前記安全弁の溝部は、前記突起部の周囲を囲む略円形状で形成され、不連続部を有し、前記線状溝部は、該溝部と接続し、該溝部から前記皿形状底面の外周部に向かって複数形成され、前記インシュレーターと前記導電板とは、インサート成形法、熱溶着法、接着剤法または物理的な噛み合わせ法により接続され、一体化されていることを特徴とする電池用安全装置。
  2. 請求項に記載の電池用安全装置を電源要素の上部に設置し、該電池用安全装置の導電板と電源要素からのリードとを接続させることを特徴とする二次電池。
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