JP2009252409A - 電池蓋と一体化された安全装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】電池の危険回避が適切に行え、電池使用時の振動や衝撃により、抵抗や電流量の変化が少なく、かつ、製造効率の良好な安全装置の提供。
【解決手段】電池蓋10と安全装置Sとからなり、安全装置Sは、電流遮断機構とガス放出機構を有する安全弁20、インシュレーター30及び導電板40で構成されており、電池蓋10は安全弁20を形成する材料より高い弾性率の材料で形成されており、電池蓋10のフランジ部11の電源要素側に凸部14が設けられ、凸部14は安全弁20のフランジ面21に押し込まれている電池蓋と一体化された安全装置である。
【選択図】図1

Description

本発明は電池用安全装置及びそれを用いた二次電池に関する。特に、非水電解液二次電池などの密閉容器が使用される電池に用いられる電流遮断機構とガス放出機構を有する安全装置及び前記安全装置が取り付けられた二次電池に関する。
近年、電子技術の進歩により電子機器の高性能化が進み、それらの電子機器の電源としてリチウムイオン二次電池に代表される高エネルギー密度を有する密閉容器型電池が使用されている。密閉容器型電池では、過充電、短絡などの異常が発生した場合、電池容器内は温度が上昇し、それにより電解液が分解されてガスが発生し、電池容器内の圧力が上昇する。電池容器内の圧力が過度に上昇すると、電池は発火、破壊や電解液の漏出などを起こし、人体に危害を及ぼす、使用中の電子機器を破損させるなどの危険の恐れがある。
従来、これらの危険を回避するため、過充電、短絡などの異常により、電池容器内の圧力が上昇して、危険な圧力に到達する前に、電流を遮断する機構と発生ガスを電池系外に放出して、電池容器内の圧力を低下させるガス放出機構を有する安全装置の提案がある。
例えば、特許文献1には、防爆弁、導電膜が被着形成されているストリッパー、リード板で形成される安全装置が提案されている。この提案によれば、電池の異常発生時に電流遮断及び防爆弁の作用によりガスを放出させることができる。しかしながら、防爆弁とストリッパーの導電膜との接続は難しく、接続強度は弱くなり易い。そのため、安全装置を電池に組込む際、また、電池使用時に衝撃や振動を受けた際、比較的容易に、防爆弁とストリッパーが分離することがある。また、リード板は動きやすい状態にあるため、防爆弁とリード板との接続箇所は、安全装置を電池外装缶にかしめる際や電池使用時の衝撃や振動により、分離することがあり、電池の異常以外の原因で電流遮断状態となることがある。また、電池蓋と防爆弁とは物理的に合わせられているだけであり、電池使用時の振動や衝撃により、電池蓋と防爆弁の合わせ面の間隔が変化したり、両者の位置がずれることがある。これにより、通電時に抵抗、電流量が変化することがある。更に、電池寿命が短くなることがある。
特許文献2には、安全弁、ディスクホルダー、ディスク、金属薄板で構成される安全装置が提案されている。この提案によれば、電池使用時の衝撃や振動により、安全弁とディスクホルダーや金属薄板とリード板が剥離することは少なく、特許文献1に比べ、改善されている。しかしながら、この提案においても、電池蓋と安全弁とは物理的に合わせられているだけであり、電池使用時の振動や衝撃により、電池蓋と防爆弁の合わせ面の間隔が変化したり、両者の位置がずれることがある。それにより、通電時に抵抗や電流量が変化することがある。更に、電池寿命が短くなることがある。この課題は、電池を並列あるいは直列に接続して使用する場合、より顕著となる。また、電池蓋と安全装置の組立は別工程であり、製造効率は良くない。
特許2701375号公報 特許3387118号公報
本発明は、従来技術の課題を解決するためになされたもので、電池の危険回避が適切に行え、電池使用時の振動や衝撃による抵抗や電流量の変化が少なく、かつ、製造効率の良い安全装置の提供を目的とする。
請求項1の発明は、電池蓋と安全装置からなり、前記安全装置は、電流遮断機構とガス放出機構を有する安全弁、インシュレーター及び導電板で構成されており、前記電池蓋は前記安全弁を形成する材料より高い弾性率の材料で形成されており、前記電池蓋のフランジ部の電源要素側に凸部が設けられ、前記凸部は、前記安全弁のフランジ面に押し込まれている電池蓋と一体化された安全装置である。
請求項2の発明は、請求項1の発明の電池蓋と一体化された安全装置において、前記電池蓋がニッケル系金属あるいは鉄系金属で形成され、前記安全弁がアルミニウム系金属あるいはマグネシウム系金属で形成されている電池蓋と一体化された安全装置である。
請求項3の発明は、請求項1あるいは請求項2のいずれかに記載の発明の電池蓋と一体化された安全装置において、前記インシュレーターと前記導電板が一体化されている電池蓋と一体化された安全装置である。
請求項4の発明は、請求項1〜請求項3のいずれかの1項に記載の発明の電池蓋と一体化された安全装置を発電要素の上部に設置し、前記安全装置の導電板が発電要素からのリードと接続されている二次電池である。
請求項1の発明の安全装置は、電池蓋を形成する材料の弾性率は安全弁を形成する材料より大きいため、電池蓋のフランジ部に設けられた凸部は安全弁のフランジ面に押し込まれる。電池蓋と安全弁とは面を合わせただけの場合に比べ、強く接続される。これにより、電池使用時に、振動や衝撃を受けた場合、電池蓋と安全弁との間隔の変化や両者の位置がずれることも少なく、電池導通時に、抵抗や電流量の変化は非常に少なくなる。そのため、電池を並列あるいは直列に接続して使用する場合、抵抗や電流量の変化も少ない。安全弁は電流遮断機能とガス放出機能を有しており、電池に異常が発生した際、適切に危険を回避することができる。また、安全装置を構成する部品数は少なく、電池蓋は安全装置組立と同一工程で行われるため、製造工程は短く、生産性は良好である。本発明の安全装置を取付けた二次電池は、適切に危険を回避させることができ、自動車や建設機械など、電池使用時に振動や衝撃を受けることが多い分野で好適に使用される。
請求項2の発明の電池蓋と一体化された安全装置は、請求項1の発明と同様の効果を有し、更に、電池蓋と安全弁とを形成する材料として、弾性率の差が明確な材料を使用することにより、安全弁に電池蓋の凸部を容易に押し込むことが可能となる。そのため、電池蓋と安全弁との間隔の変化やずれの起ることが、より少なくなる。
請求項3の発明の電池蓋と一体化された安全装置は、請求項1あるいは請求項2のいずれかの発明と同様の効果を有し、インシュレーターと導電板とが一体化された部品を使用することにより、製造はより効率化される。
請求項4の発明は、請求項1〜請求項3のいずれかの1項に記載の電池蓋と一体化された安全装置が組み込まれた二次電池である。請求項1〜3の効果を有する電池蓋と一体化された安全装置が組み込まれた二次電池は、電池蓋と安全装置が一体化されているため、安全装置の二次電池への組込み工程が簡略化される。また、得られる二次電池は適切に危険を回避することができ、振動や衝撃を受けても、抵抗や電流量の変化が小さくなる。
本発明に係る電池蓋と一体化された安全装置の一実施形態について、以下、図面を参照しつつ説明する。図1は、本発明の一実施形態に係る電池蓋と一体化された安全装置の構成断面図である。なお、図1の各部分に付した符号は、図2以降で説明する図面において、対応する部分には同一符号を付して説明する。安全装置Sを構成する部品は安全弁20、インシュレーター30、導電板40である。電池蓋10と安全装置Sとは、電池蓋10のフランジ部11に設けられる凸部14が安全弁20のフランジ面21に押し込まれることにより、接続、一体化される。
安全弁20は発電要素側に凸の皿形状であり、中心部に突起部23が設けられている。安全弁20の皿形状下部外周部28は、絶縁材で形成されたインシュレーター30に嵌合圧着される。インシュレーター30は中央孔31とガス抜き孔32が設けられる。導電板40は、インシュレーター30の電源要素側から、中央孔31を覆って、取付けられる。導電板40の電池蓋側面は安全弁20の突起部23と溶接される。電源要素からのリード50は導電板40の電源要素側面と溶接により接続される。なお、導電板40はタブ41が設けられていても良い。ダブ41が設けられている場合、リード50はタブ41と溶接される。これにより、電源要素からの電流はリード50、導電板40、安全弁20を通って、電池蓋10に流れる。なお、安全弁20の突起部23と導電板40との溶接は超音波溶接、レーザー溶接、抵抗溶接などの公知の各種溶接法のいずれかにより行われる。
図2は電池への本願発明の安全装置組み込み箇所の拡大図である。電池蓋10のフランジ部11に設けられる凸部14は安全弁20のフランジ面21に押し込まれている。電池蓋10のフランジ部11の外周部は安全弁20のフランジ面21の外周端部27を折り曲げて、包み込まれていることが好ましい。この包み込まれている外周は絶縁性のガスケット1で覆われ、ガスケット1を介して、発電要素が収容されている電池外装缶2の開口部にかしめられることにより、電池に取付けられる。これにより、電池は密閉容器となる。
電池蓋10は安全弁20より弾性率の高い導電性材料で形成され、主に公知のプレス加工や鋳造などの方法で製造される。電池蓋10を形成する材料の弾性率は、1.5×1011Paより大きい材料が好ましく使用される。また、電池蓋10を形成する材料の弾性率は安全弁10を形成する材料の弾性率より、0.5×1011Pa以上大きい材料を使用することにより、凸部14は安全弁10のフランジ面21への押し込みがより容易となる。
電池蓋10を形成する好ましい導電性材料としては、ニッケル系金属、鉄系金属、ステンレス等が挙げられる。本発明でのニッケル系金属とは、純ニッケルあるいは、ニッケルと銅、鉄、モリブデン、その他の金属から選ばれた1種以上の金属との合金でニッケルが主成分である合金をいう。鉄系金属とは公知の冷延鋼板、熱延鋼板や鉄成分が80%以上である合金をいう。なお、弾性率はヤング率とも表現され、物質の弾性変化内での応力とひずみとの間の比例定数を言う。
電池蓋10が鉄系金属で形成される場合、電池蓋10の耐食性や耐傷付き性など向上のため、ニッケルめっきされることが好ましい。ニッケルめっきされた鉄系金属により電池蓋10を製造する場合、予め、ニッケルめっきされた鉄系金属をプレス加工しても良く、また、鉄系金属で電池蓋10を成形した後、ニッケルめっきを行っても良い。電池蓋10のニッケルめっきは、公知のニッケル方法で行われる。予め、銅めっきを行った後、ニッケルめっきを行う方法が好ましい。ニッケルめっきの種類としては、半光沢や無光沢のニッケルめっきが好ましい。電池蓋10のニッケルめっきの厚さは0.5μm以上、より好ましくは、1.0〜50.0μmである。
図3の(a)は電池蓋10の電源要素側から見た平面図、(b)はその側面断面図である。電池蓋10の平面形状は、電池外装缶2の形状に対応する形状であれば良く、円形、多角形などの各種形状のものがある。本発明では、説明の便宜上、電池蓋10、安全弁20、インシュレーター30の平面形状は円形で説明する。電池蓋10は、周辺部にフランジ部11があり、中央に電源要素側から見て、凹面12が形成されている皿形状である。凹面12には、二次電池の異常により発生したガスを電池外に放出するための排気孔13が設けられている。排気孔13の数は1箇所以上あれば良いが、凹面12の傾斜面に、等間隔に、3〜5箇所設けられることが好ましい。排気孔13の大きさ、形状は、電池異常時に放出されるガスの圧力が出来るだけ低くなるように設計されていれば良い。
電池蓋10のフランジ部11の電源要素側には凸部14が設けられる。電池蓋10のフランジ部11の電源要素側の面と安全弁20のフランジ面21の電池蓋側の面を合わせ、その合わせ面をプレス機などにより圧縮することにより、凸部14は、安全弁20のフランジ面21に押し込まれる。凸部14の高さ14aは安全弁20のフランジ面21の厚み21aの5〜90%の厚みの範囲、好ましくは、厚み21aの10〜80%の厚みの範囲である。電池蓋10のフランジ部11と安全弁20のフランジ面21とを圧縮する力は、フランジ部11とフランジ面21とを圧縮した後、安全弁20を固定し、電池蓋10の凹部12を手で持ち、軽い力で電池蓋10が回転しない力であれば良い。
電池蓋10のフランジ部11に設けられる凸部14の形状や数は、凸部14の高さや圧縮する力の大きさに応じて、適宜、設計される。また、凸部14の形状や数は、電池蓋10のフランジ部11と安全弁20のフランジ面21とを圧縮した後、安全弁10を固定し、電池蓋10の凹部12を手で持ち、軽い力で回転しない形状や数である。凸部14の形状としては、安全弁20のフランジ面21に押し込まれ易い形状、例えば、円錐形状、角錐形状、半球形状などが挙げられるが、これらに限定されない。また、凸部14の先端部は平面状であっても良い。
凸部14は安全弁20のフランジ面21に対面する電池蓋10のフランジ部11の全面に設けられていても良く、部分的に設けられていても良い。凸部14の数は多くなるほど、電池蓋10のフランジ部11と安全弁20のフランジ面21とを圧縮する力は小さい力で良くなる。しかし、凸部14の数が多くなると、加工が煩雑となるため、圧縮する力の大きさと加工性を考慮して適宜決められる。
安全弁20は電池蓋10より弾性率の低い導電性材料で形成され、主に公知のプレス加
工法で製造される。安全弁20を形成する導電性材料の弾性率は、電池蓋10を形成する材料の弾性率より低ければ良く、好ましくは、弾性率が1.5×1011Paより小さい材料である。より好ましくは、弾性率が1.0×1011Paより小さい材料である。安全弁20を形成する好ましい材料の具体例として、アルミニウム系金属、銅系金属、マグネシウム系金属が挙げられる。これらの中では、アルミニウム系金属あるいはマグネシウム系金属が好ましい。なお、アルミニウム系金属とは、純アルミニウム、または、アルミニウムとマグネシウム、マンガン、シリコーン、銅などの一種以上の金属との合金で、アルミニウムが主成分の合金をいう。また、マグネシウム系金属とは、純マグネシウム、または、マグネシウムとアルミニウム、その他の金属との合金で、マグネシウウムが主成分の合金をいう。
図4の(a)は電池蓋側から見た安全弁20の平面図、(b)は側面断面図である。安全弁20は電源要素側に凸の皿形状である。皿形状の外周部には外周端部27が設けられる。外周端部は、安全弁20のフランジ面21と電池蓋10のフランジ部11とを合わせる際のガイドとなる。また、電池蓋10のフランジ部11と安全弁20のフランジ面21とをプレス機などにより圧縮して、電池蓋10の凸部14を安全弁20のフランジ面21に押込んだ後、外周端部27は折り曲げられ、電池蓋10を包み込んでも良い。なお、本発明では、図5に示す外周端部の無い形状の安全弁20を使用することもできる。
安全弁20の皿形状底面の外周部は平面状のフランジ面21が形成され、フランジ21面の内側には発電要素側に凸面22が設けられる。該凸面22の中心部に、発電要素側に向かって突出する突起部23が形成される。突起部23の形状は、特に、制約は無いが、加工の容易さから、発電要素側が細くなった略円錐形状や略台形形状が好ましい。突起部23の先端部は平面状であっても、電源要素側に膨らんでいても良い。突起部23の凸面22面上での平面形状が円の場合、その径23aは、凸面22の径22aの3〜25%の大きさが好ましく、より好ましくは、5〜20%の大きさである。また、該突起部23の深さ23bは、導電板40と接続して、安全装置Sの厚さができるだけ抑えられる深さである。好ましくは、(インシュレーター30の厚さ)≦23b<(インシュレーター30の厚さ+0.2mm)である。
凸面22の平面部には、突起部23を囲む溝部25が形成されている。更に、溝部25から凸面22の外周部に向かって複数の線状溝部26が形成されている。溝部25及び線状溝部26は、電池の異常発生により発生するガスの圧力により、電流が遮断された後、更に、電池容器内の圧力が上昇し、所定の圧力に到達した際、開裂して、電池容器内のガスを放出させる部分である。溝部25の形状は、突起部23の周囲を囲む形状であれば、特に、制約はない。溝部25の加工性を考慮すると、円形であることが好ましい。また、溝部25の内径は、特に、制約は無いが、開裂した際、ガス放出の圧力と関係するため、ガス放出時の圧力をできるだけ低くできるよう、大きいほうが好ましい。例えば、溝部25の径25aは、突起部23の径23aより大きく、凸面22の径22aの10〜35%が好ましく、より好ましくは、15〜30%である。
溝部25は、不連続部24が設けられることが好ましい。電池の異常発生により、電池内の圧力が上昇し、電流遮断の設定圧力で、電流が遮断され、更に、圧力が上昇し、設定圧力で、溝部25、線状溝部26は開裂する。溝部25は不連続部24が設けられている場合、開裂時に溝部25の内部が分離することが無い。開裂により、溝部25の内部が分離する場合、分離する溝部25の内部は安全弁20と導電板40あるいはリード50とを短絡させることがある。短絡により、安全装置Sは、再び、電流が流れ、二次電池が異常状態に戻る危険性がある。
不連続部24の大きさ24aは、溝部25の開裂時の圧力で切り離されない大きさであれば良く、例えば、溝部25の円周の長さの1/50〜1/2、より好ましくは、1/20〜1/3の大きさであれば良い。溝部25、線状溝部26の深さは、開裂時の圧力と対応しており、使用される電池の開裂設計圧力によって決定される。溝部25、線状溝部26の深さは同一であることが好ましいが、必ずしも、同一である必要はない。また、溝部25と線状溝部26の線幅は、0.05〜0.5mmの範囲で形成されることが好ましい。
線状溝部26は、図4の(a)では、突起部23の中心を通る放射方向の直線で示されるが、これに限定されない。例えば、線状溝部26が突起部23の中心を通らない直線であっても良く、放射方向の曲線であっても良い。線状溝部26の本数には特に制約は無いが、通常、2〜10本の範囲にあることが好ましい。線状溝部26の長さは、線状溝部26が溝部25と同様、異常発生の際、所定の圧力で開裂して、ガスを放出する箇所であるため、可能な範囲で長い方が好ましい。
インシュレーター30は絶縁性材料で形成される。射出成形法、圧縮成形法、注型成形法、打ち抜き法など公知の樹脂成形方法で製造される樹脂成形品が好ましい。樹脂としては、吸湿性が低く、射出成形温度200℃以上の、耐熱性に優れた樹脂が好ましく使用される。樹脂材料の具体例としては、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリアセタール、ポリカーボネート、ポリフェニレンエーテル、ポリフェニレンサルファイド、液晶ポリマー、ポリエーテルエーテルケトン、フェノール樹脂などが挙げられる。また、これら樹脂材料にはガラス繊維や各種の無機充填材が配合されていても良い。前記の樹脂材料の中では、ポリブチレンテレフタレート、ポリアセタール、ポリフェニレンサルファイド、液晶ポリマーなどが好ましく使用される。
図6の(a)は電池蓋側から見た皿形状のインシュレーター30の平面図、(b)は皿形状のインシュレーター30の側面断面図である。皿形状のインシュレーター30は、電源要素側に凸の皿形状で、中央部に安全弁20の突起部23を通すことができる中央孔31を設け、周辺部には複数のガス通過孔32が設けられる。中央孔31は、安全装置Sを組み立てる際、安全弁20の突起部23と接触することが無い大きさであれば良く、形状に特別の制約は無い。形状としては、加工上、円形であることが好ましい。ガス通過孔32は、電池に異常が起った場合、発生するガスを容易に通過させることの出来る形状である。ガス通過孔32は、インシュレーター30の中心に対して、対称的に複数個設けられることが好ましい。インシュレーター30の皿形状の内側に、安全弁20の外周部28を嵌め込み、圧着保持する。インシュレーター30には、安全弁20を嵌合した後、回転やガタツキ防止のため、移動防止33が設けられることが好ましい。なお、インシュレーター30の皿形状の底面34にインシュレーター30の内径の55〜95%の大きさの孔を設け、一つの孔により安全弁20の突起部23と発生ガスを通過させる、前記の中央孔31とガス通過孔32の機能を持たせても良い。
なお、インシュレーター30は図7に示す、筒形状であっても良い。図7の(a)は、電池蓋側から見た筒形状のインシュレーター30の平面図、(b)は筒形状のインシュレーター30の側面断面図である。円筒形状のインシュレーター30は、円筒内部に、円筒の軸心と直交する棚35が設けられる。棚35の中央部には、安全弁20の突起部23を通すことができる中央孔31が設けられ、周辺部には複数のガス通過孔32が設けられる。安全弁20は、インシュレーター30の棚35の電池蓋側に嵌合される。導電板40はインシュレーター30の電気要素側から、中央孔31を覆うように取付けられる。
導電板40は導電性材料で形成される。導電板40はアルミニウム系金属、銅系金属、ニッケル系金属、マグネシウム系金属などで形成されることが好ましい。図8は導電板40が取り付けられたインシュレーター30の平面図と側面断面図である。図8の(a)は、電源要素側から見た平面図、(b)は側面断面図である。導電板40は、インシュレーター30の中央孔31を塞ぎ、且つ、ガス通過孔32を可能な限り閉塞させない形状、大きさであれば良い。導電板40の厚さは、リード50と溶接可能であれば、それ以外の制約は無い。通常、厚さは、0.01mm以上あれば良いが、好ましくは、0.05mm〜1.0mmである。
安全弁20の突起部23と導電板40との接続部の概略を図9に示す。導電板40はインシュレーター30の中央孔31を塞いで取付けられており、インシュレーター30の中央孔31を通った突起部23の先端部と溶接により接続される。導電板40の電源要素側はリード50と溶接により接続される。導電板40はリード50と接続するためのタブ41が設けられていても良い。インシュレーター30と導電板40とは、接続されて、一体化されている方が好ましいが、物理的に合わせるだけで、接続されていなくても良い。インシュレーター30と導電板40とを一体化する方法は、樹脂と金属材料との公知の接続法により行われる。例えば、インサート成形法、熱溶着法、接着剤法、物理的な噛み合わせ法などが挙げられるが、これらに限定されない。
電池蓋10と安全装置Sとの一体化は、安全装置Sを組立てた後、電池蓋10のフランジ部11と安全弁20のフランジ面21と合わせ、プレス機などにより、圧縮して、凸部14を安全弁20のフランジ面21に押し込み、安全弁20の外周端部27で、電池蓋10の外周部を包み方法で行っても良い。また、前述の方法と同様の方法で電池蓋10と安全弁20とを一体化した後、安全弁20にインシュレーター30、導電板40を取り付け、安全装置Sを組立てても良い。
安全装置Sの組立ては、安全弁20を導電板40と一体化されたインシュレーター30と嵌合し、安全弁20の突起部23と導電板40とを溶接する方法が、工程が短く、好ましいが、この方法に限定されない。インシュレーター30に安全弁20を嵌合した後、安全弁20の突起部23と導電板40とを溶接しても良い。この後、導電板40はインシュレーター30と接続されても良く、接続されなくても良い。
本発明の電池蓋10と一体化された安全装置Sは圧縮、嵌合、溶接等の公知の方法で製造される。製造には特殊な設備や製造技術を必要としないため、作業性は良好で、生産性にも優れている。本発明の電池蓋10と一体化された安全装置Sの電池への組込み方法の一例を挙げると、導電板40の発電要素側の面とリード50を溶接などの方法で接続した後、一体化された電池蓋10と安全弁20の外周部をガスケット1で覆い、電池外装缶2の上部開口端にかしめることにより行われる。
次に、電池に組み込まれた本発明の安全装置Sの作動について説明する。図10は安全弁20のみを取り出し、その作動状況を示した図である。なお、説明の安全弁20は、突起部23を囲む溝部25は不連続部24を有する形状である。
図10の(a)は電池が正常時の安全弁20の状態である。この状態では、電流は発電要素からのリード50を通じて、導電板40から安全弁20、電池蓋10へと流れる。電池に、過充電、短絡などの異常が発生した場合、電池容器内の温度が上昇し、温度上昇により、ガスが発生して、電池容器内の圧力が上昇する。発生したガスはインシュレーター30のガス通過孔32を通過して、安全弁20の凸部22の発電要素側面に圧力をかける。これにより、図10の(b)に示したように、安全弁20の凸部22は電池蓋側に押し上げられ、安全弁20の突起部23の先端と導電板40との接続部に引き離しの力がかかる。電池容器内の圧力が更に上昇し、安全弁20の凸部22にかかる圧力が、安全弁20の突起部23の先端と導電板40との接続部切り離しの設計圧力値に到達すると、安全弁20の突起部23の先端と導電板40との接続部は切り離され、電流が遮断される。なお、接続部の切り離しでは、接続点のみで切り離されることもあり、接続点の導電板40の一部が引きちぎられることもある。
電流が遮断されても暫くはガス発生が継続するため、電池容器内の圧力は更に上昇し、圧力が溝部25、線状溝部26の開裂設計圧力値に到達すると、図10の(c)のように、安全弁20の溝部25および線状溝部26が開裂する。この開裂により、電池容器内のガスは電池蓋10に形成されている排気孔13から電池系外へ放出される。これにより、電池の異常状態は解消される。安全弁20の突起部23を囲む溝部25の内部は不連続箇所24があるため、電池の蓋側の方向に向いた形状で、安全弁20から切り離されることはない。そのため、電池の異常状態が解消された後、本発明の安全装置は、電流遮断の状態が継続され、電池は安全な状態で維持される。
以上より、本発明の安全装置は、通常時に振動や衝撃を受けても、電流が安定して流れ、電池に異常が発生した場合、電池容器内の圧力が上昇し、所定圧力に到達すると電流が遮断し、引き続いて、安全弁20の溝部25及び線状溝部26が開裂して、ガスを放出することにより、電池の異常状態は解消される。本発明の安全装置Sは異常状態解消後、電流遮断状態は確実に保持され、電池は、再度、異常状態に戻ることは無い。また、安全装置Sを構成する部品数は少なく、電池蓋10と安全装置Sが同一工程で一体化されるため、製造工程は短く、生産性に優れている。
本発明の安全装置は圧力解放機構を有する多くの種類の電池に適用できる。本発明の安全装置が組込まれた電池は、各種電子機器に使用可能であり、それら電子機器の安全性を高めることが可能となる。
本発明の一実施形態に係る電池蓋と一体化された安全装置の構成断面図 安全装置の電池組込み箇所の拡大図 電池蓋の平面図と側面断面図 安全弁の平面図と側面断面図 外周端部の無い形状の安全弁側面断面図 皿形状のインシュレーターの平面図と側面断面図 円筒形状のインシュレーターの平面図と側面断面図 導電板が取り付けられたインシュレーターの平面図と側面断面図 突起部と導電板との接続部断面図 本発明の安全弁の作動図
符号の説明
S 安全装置
1 ガスケット
2 電池外装缶
10 電池蓋
11 電池蓋のフランジ部
12 電池蓋の凹面
13 電池蓋の排気孔
14 電池蓋の凸部
20 安全弁
21 安全弁のフランジ面
21a 安全弁フランジ面の厚み
22 安全弁の凹面
22a 凹面の内径
23 突起部
23a 突起部の径
23b 突起部の深さ
24 溝部の不連続部
24a 不連続部の大きさ
25 溝部
26 線状溝部
27 外周端部
28 下部外周部
30 インシュレーター
31 インシュレーターの中央孔
32 インシュレーターのガス通過孔
33 インシュレーターの回転・移動防止
34 インシュレーターの底面
35 円筒形状インシュレーターの棚
40 導電板
41 導電板のタブ
50 リード

Claims (4)

  1. 電池蓋と安全装置からなり、前記安全装置は、電流遮断機構とガス放出機構を有する安全弁、インシュレーター及び導電板で構成されており、前記電池蓋は前記安全弁を形成する材料より高い弾性率の材料で形成されており、前記電池蓋のフランジ部の電源要素側に凸部が設けられ、前記凸部は、前記安全弁のフランジ面に押し込まれていることを特徴とする電池蓋と一体化された安全装置。
  2. 請求項1記載の電池蓋と一体化された安全装置において、前記電池蓋がニッケル系金属あるいは鉄系金属で形成され、前記安全弁がアルミニウム系金属あるいはマグネシウム系金属で形成されていることを特徴とする電池蓋と一体化された安全装置。
  3. 請求項1あるいは請求項2のいずれかに記載の発明の電池蓋と一体化された安全装置において、前記インシュレーターと前記導電板が一体化されていることを特徴とする電池蓋と一体化された安全装置。
  4. 請求項1〜請求項3のいずれかの1項に記載の電池蓋と一体化された安全装置を発電要素の上部に設置し、前記安全装置の導電板と発電要素からのリードと接続させたことを特徴とする二次電池。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2011052783A1 (ja) 2009-11-02 2011-05-05 旭硝子株式会社 含フッ素化合物および含フッ素重合体
KR101473390B1 (ko) * 2011-08-31 2014-12-16 주식회사 엘지화학 이차전지용 캡 어셈블리 및 이를 채용한 이차전지
US10897031B2 (en) 2016-08-30 2021-01-19 Murata Manufacturing Co., Ltd. Battery, electric storage device, electric vehicle
CN113029205A (zh) * 2021-03-09 2021-06-25 长沙市日业电气有限公司 一种永不失位的电磁式绝对值多圈编码器

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