JP2009266714A - 安全装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】電池の異常発生により、電流遮断とガス放出を行い、電池内の圧力が低下した後、ガス放出の開裂箇所と導電板とが接触する恐れが無く、小型で、製造の容易な安全装置の提供。
【解決手段】安全弁20、インシュレーター30及び導電板40で構成される安全装置において、安全弁20は外周にフランジ面21を有する皿形状であって、該皿形状底面22は中央に電源要素方向に突出する突起部23、周辺に所定圧力で開裂する溝部25、線状溝部26が設けられ、該皿形状底面22の外周端部28から突起部23の開口端部29にかけて、電源要素方向に膨らんでおり、インシュレーター30は皿形状で中央部に中心孔31が設けられており、安全弁20はインシュレーター30の皿形状内に嵌合され、突起部23はインシュレーター30の中央孔31を通り、導電板40と導電可能な状態で接続されている安全装置。
【選択図】図1

Description

本発明は電池用安全装置及びそれを用いた二次電池に関する。特に、非水電解液二次電池などの密閉容器が使用される電池に用いられる電流遮断機構とガス放出機構を有する安全装置及び前記安全装置が取り付けられた二次電池に関する。
近年、電子技術の進歩により電子機器の高性能化が進み、それらの電子機器の電源としてリチウムイオン二次電池に代表される高エネルギー密度を有する密閉容器型電池が使用されている。密閉容器型電池では、過充電、短絡などの異常が発生した場合、電池容器内は温度が上昇し、それにより電解液が分解されてガスが発生し、電池容器内の圧力が上昇する。電池容器内の圧力が過度に上昇すると、電池は発火、破壊や電解液の漏出などを起こし、人体に危害を及ぼす、使用中の電子機器を破損させるなどの危険の恐れがある。
そのため、前記の危険を回避するための安全装置が求められている。従来、過充電、短絡などの異常により、電池容器内の圧力が上昇して、危険な圧力に到達する前に、電流を遮断する機構と発生ガスを電池系外に放出して、電池容器内の圧力を低下させるガス放出機構を有する安全装置の提案がある。
例えば、特許文献1には、防爆弁、導電膜が被着形成されているストリッパー、リード板で形成される安全装置が提案されている。この提案によれば、電池の異常発生時、防爆弁とリード板の分離により電流遮断が行われ、防爆弁の開裂によりガスを放出させる。しかしながら、ストリッパーへの導電膜被着作業は煩雑であり、防爆弁とストリッパーの導電膜との溶接や防爆弁と動き易いリード板との溶接は難しく、溶接強度は不十分となることがある。そのため、安全装置の製造工程は煩雑となる。また、溶接強度が不十分となることから、溶接箇所が、安全装置を電池に組込む際、また、電池使用時の衝撃や振動により、分離することがある。また、電池の異常による電池容器内圧力上昇により、防爆弁は開裂し、電池内の圧力を低下させるが、電池内圧力の低下後、防爆弁の開裂箇所とリード板との間隔は広くなく、開裂箇所のバリなどがリード板と接触することがあり、再度、危険状態に戻ることがある。
特許文献2には、安全弁、ディスクホルダー、ディスク、金属薄板で構成される安全装置が提案されている。この提案によれば、安全弁、ディスクホルダー、ディスクは嵌合により取付けられ、また、金属薄板とリード板とは溶接面積が十分に確保できるため、製造工程の煩雑さ及び溶接強度は、特許文献1に比べ、改善されている。しかしながら、電池の異常による電池容器内圧力上昇により、安全弁は開裂し、電池内の圧力を低下させるが、電池内圧力の低下後、安全弁の開裂箇所とリード板との間隔は広くなく、開裂箇所のバリなどが金属薄膜やリード板と接触することがあり、再度、危険状態に戻ることがある。また、安全弁の構成部品が多く、安全装置の小型化や製造工程短縮に制約がある。
特許2701375号公報 特許3387118号公報
本発明は、従来技術の課題を解決するためになされたもので、電池の異常発生により、電流遮断とガス放出を行い、電池内の圧力が低下した後、ガス放出の開裂箇所と導電板とが接触する恐れが無く、小型で、製造の容易な安全装置の提供を目的とする。
請求項1の発明は、安全弁、インシュレーター及び導電板で構成される安全装置において、前記安全弁は外周にフランジ面を有する皿形状であって、該皿形状底面は中央に電源要素方向に突出する突起部、周辺に所定圧力で開裂する溝部及び線状溝部が設けられ、該皿形状底面の外周端部から前記突起部の開口端部にかけて、電源要素方向に膨らんでおり、前記インシュレーターは皿形状で中央部に中心孔が設けられており、前記安全弁は前記インシュレーターの皿形状内部に嵌合され、前記突起部は前記インシュレーターの中央孔を通り、前記導電板と導電可能な状態で接続されている安全装置である。
請求項2の発明は、請求項1の発明の安全装置において、前記インシュレーターと前記導電板とが一体化されている安全装置である。
請求項3の発明は、安全弁、インシュレーター、ディスク及び導電板で構成される安全装置において、前記安全弁は外周にフランジ面を有する皿形状であって、該皿形状底面は中央に電源要素方向に突出する突起部、周辺に所定圧力で開裂する溝部及び線状溝部が設けられ、該皿形状底面の外周端部から前記突起部の開口端部にかけて、電源要素方向に膨らんでおり、前記インシュレーターは皿形状で中央部に中心孔が設けられ、前記ディスクは皿形状で中央部に貫通孔が設けられ、前記安全弁は前記インシュレーターの内部に嵌合され、前記インシュレーターは前記ディスクの内部に嵌合されており、前記突起部は前記の中央孔、貫通孔を通り、前記導電板と導電可能な状態で接続されている安全装置である。
請求項4の発明は、請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の安全装置を発電要素の上部に設置し、前記安全装置の前記導電板と発電要素からのリードとを接続させた二次電池である。
本願発明によれば、電池が正常の場合、安全弁の皿形状底面は、電源要素方向に膨らんだ形状で、その中心部に突起部、周辺部に所定圧力で開裂する溝部及び線状溝部が設けられており、突起部と導電板は導電可能な状態で接続されている。電池に異常が発生した際、電池内の圧力上昇により、安全弁の皿形状底面は、電源要素と反対方向に膨らみ、所定設定圧力で突起部と導電板は切り離され、電流は遮断される。引き続く圧力上昇により、皿形状底面は、更に、電源要素と反対方向に膨らみ、設定圧力で溝部、線状溝部が開裂して、電池内の発生ガスを放出する。電池内の圧力が低下しても、安全弁の皿形状底面は、電源要素と反対方向に膨らんだ状態にあり、開裂箇所と導電板との間隔は広く、開裂箇所にバリ等が発生した場合でも、開裂箇所と導電板やリードとが接触することは無く、電池の危険回避が確実にできる。
また、安全弁はインシュレーターに嵌合されることにより、容易に、確実に接続され、安全弁とインシュレーターとの接続は振動や衝撃の影響を受けることは少ない。また、安全弁はインシュレーターの皿形状内に嵌合されるため、安全装置の小型化が図れる。安全装置の部品は少なく、インシュレーターと導電板とを一体化することにより、安全装置の製造はより容易となる。
本発明の安全装置は小型で、二次電池内の空間効率を低下させることが少ない。また、所定の設定圧力での電流遮断とガス放出により、確実に危険回避ができるため、自動車や建設機械など、電池使用時に振動や衝撃を受ける厳しい使用環境の用途分野においても好適に使用される。
本発明に係る安全装置の実施形態について、以下、図面を参照しつつ説明する。図1は、本発明の一実施形態に係る安全装置の構成概略図である。なお、図1の各部分に付した符号は、図2以降で説明する図面において、対応する部分は同一符号を付して説明する。
安全装置Sを構成する部品は安全弁20、インシュレーター30、導電板40である。安全弁20の外周部はフランジ面21が形成されており、フランジ面21の内側は発電要素方向に凸の皿形状であり、該皿形状底面22の中心部に電源要素方向に突出する突起部23が設けられ、突起部23の周囲に所定圧力で開裂する溝部(図示せず)及び線状溝部(図示せず)が設けられている。皿形状底面22の外周端部28から突起部23の開口端部29に向かう皿形状底面22は発電要素方向に膨らんでいる。安全弁20は絶縁材で形成される電源要素方向に凸の皿状のインシュレーター30の内面に当接されて、嵌合保持される。
インシュレーター30の皿状底面34は、中央部に中央孔31、周辺部にガス抜き孔32が設けられる。導電板40は、インシュレーター30の中央孔31の電源要素方向の面を覆って、取付けられる。導電板40の電池蓋方向の面は、インシュレーター30の中央孔31を通る安全弁20の突起部23と溶接などの導電可能な状態で接続される。電源要素からのリード50は導電板40と溶接により接続される。導電板40にはリード50と溶接するためのタブ41が設けられていても良い。ダブ41が設けられている場合、リード50はタブ41と溶接される。なお、安全弁20の突起部23と導電板40との溶接、導電板40とリード50との溶接は、超音波溶接、レーザー溶接、抵抗溶接などの公知の溶接法のいずれかの方法により行われる。
図2は電池への本願発明の安全装置組込みの概略図である。電池蓋10のフランジ部11と安全装置Sの安全弁20のフランジ面21は合わされ、電池蓋10のフランジ部11の外周部は安全弁20のフランジ面21が折り曲げられた外周端部27により、包み込まれていることが好ましい。なお、電池蓋10には、電池異常により発生するガスを放出するための、ガス放出孔12が設けられる。電源要素からのリード50と導電板40とは溶接で接続される。電池蓋10のフランジ部11と安全弁20のフランジ面21の外周は絶縁性のガスケット1で覆われ、ガスケット1を介して、発電要素が収容されている電池外装缶2の開口部3にかしめられることにより、安全装置Sは電池に取付けられる。これにより、電池は密閉容器となる。電源要素からの電流はリード50から導電板40、安全弁20を通じて、電池蓋10へ流れる。
図3は本発明の他の実施形態に係る安全装置の構成概略図である。安全装置Sを構成する部品は安全弁20、インシュレーター30、ディスク60、導電板40である。安全弁20の外周部はフランジ面21が形成されており、フランジ面21の内側は発電要素方向に凸の皿形状であり、皿形状底面22の中心部に電源要素方向に突出する突起部23が設けられている。皿形状底面22の外周端部28から突起部23の開口端部29に向かう皿形状底面22は発電要素方向に膨らんでいる。安全弁20は絶縁材で形成された電源要素方向に凸の皿状のインシュレーター30の内面に当接させて、嵌合保持される。
インシュレーター30の皿状底面34には中央孔31とガス抜き孔32が設けられる。インシュレーター30の皿状外周面は皿形状のディスク60の内面に当接され、嵌合保持される。安全弁20とディスク60はインシュレーター30により絶縁される。ディスク60の皿底面64の中央部に貫通孔61、周辺部にガス通過孔62が設けられる。導電板40は、ディスク60の貫通孔61の電源要素方向の面を覆って、溶接により取付けられる。導電板40の電池蓋方向の面は、インシュレーター30の中央孔31及びディスク60の貫通孔61を通る安全弁20の突起部23と溶接などの導電可能な状態で接続される。電源要素からのリード50は導電板40の電源要素方向の面と溶接により接続される。
安全弁20は導電性材料で形成され、主に公知のプレス加工法で製造される。安全弁20を形成する材料は、安全弁30の形状加工性や電池異常時に発生するガスの放出圧力を精度良く制御するため、弾性率が1.5×1011Paより低い導電性材料が好ましく使用される。安全弁20を形成する好ましい材料の具体例として、アルミニウム系金属、マグネシウム系金属、銅系金属が挙げられる。なお、アルミニウム系金属とは、純アルミニウム、または、アルミニウムとマグネシウム、マンガン、シリコーン、銅などの一種以上の金属との合金で、アルミニウムが主成分の合金をいう。また、マグネシウム系金属とは、純マグネシウム、または、マグネシウムとアルミニウム、その他の金属との合金で、マグネシウウムが主成分の合金をいう。銅系金属とは、リン青銅、Cu−Ti合金、Cu−Be合金、黄銅、Cu−Ni−Si合金などをいう。
図4の(a)は電池蓋方向から見た安全弁20の平面図、(b)は側面図である。安全弁20は電源要素方向に凸の皿形状で、皿形状の外周部はフランジ面21である。フランジ面21の外周は電池蓋方向に折り曲げられていても良い。フランジ面21の外周が折り曲げられている場合、この折り曲げ部(図示せず)は、安全弁20と電池蓋10とを組み合わせる際のガイドとなる。また、安全弁20のフランジ面21と電池蓋10のフランジ部11とを合わせた後、折り曲げ部により、電池蓋10を包み込んでも良い。
安全弁20のフランジ面21の内側は発電要素方向に凸の皿形状であり、皿形状底面22の中心部に電源要素方向に突出する突起部23が、周辺部に溝部25と複数の線状溝部26が設けられている。皿形状底面22は、通常時、皿形状底面22の外周端部28から突起部23の開口端部29にかけて電源要素方向に膨らんでいる。電池の異状による電池内圧上昇で、皿形状底面22は電源要素と反対方向に膨らむ。そのため、溝部25及び線状溝部26が開裂した後、開裂箇所と導電板40との間は広く開き、開裂箇所と導電板50とが接触する恐れはほとんど無い。皿形状底面22の電源要素方向への膨らみは、皿形状底面22の外周端部28から直ぐに膨らんでいても良いが、外周端部28より少し内側に入った点から膨らんでいるほうが、開裂後、開裂箇所と導電板50との間隔が確実に広くなり、より好ましい。
皿形状底面22の膨らみの形状は突起部23の開口端部29に向かって丸くなっていても良く、略直線状であっても良い。膨らみの大きさは、突起部23の開口端部29からの傾斜角αが、2〜30°、好ましくは、5〜20°である。傾斜角αが前記下限より小さい場合、開裂箇所と導電板40との間隔が狭くなることがあり、好ましくない。また、前記上限より大きい場合、安全弁20が厚くなり、好ましくない。皿形状底面22の膨らみ、突起部23、溝部25、線状溝部26の加工は、公知のプレス加工法、曲げ加工法などで行うことができる。
安全弁20の皿形状底面22を電源要素方向へ膨らませることにより、電池の異常発生時の電流遮断圧力やガス放出圧力の精度が良くなる。電池異常時、ガス発生により、電池内の圧力が高くなると、安全弁20の皿形状底面22は、電池蓋方向に膨らみ、設定圧力で、突起部23と導電板40との接続部が切り離され、電流は遮断される。その後、溝部25、線状溝部26が開裂して、ガスが電池系外に放出される。皿形状底面22は開裂後、電池蓋方向に膨らんだ状態にあり、開裂箇所と導電板40との間隔は広く、ガス放出後、開裂箇所が短絡などを起こす恐れは少ない。
安全弁20の突起部23の形状は、特に、制約は無いが、加工の容易さから、発電要素方向が細くなった略円錐形状や略台形形状が好ましい。突起部23の先端部は平面状であっても良く、電源要素方向に膨らんでいても良い。突起部23の開口の平面形状が円形の場合、その径23aは、皿形状底面22の径22aの3〜25%の大きさが好ましく、より好ましくは、5〜20%の大きさである。また、該突起部23の深さ23bは、導電板40と接続して、安全装置Sの厚さができるだけ抑えられる深さである。安全装置Sが安全弁20、インシュレーター30及び導電板40で形成される場合、(インシュレーター30の底面34の厚さ)≦23b<(インシュレーター30の底面34の厚さ+0.2mm)である。また、安全装置Sが安全弁20、インシュレーター30、ディスク40及び導電板50で形成される場合、(インシュレーター30の底面34の厚さ+ディスク40の底面64の厚さ)≦23b<(インシュレーター30の底面34の厚さ+ディスク40の底面64の厚さ+0.2mm)である。
皿形状底面22には、突起部23を囲む溝部25が形成されている。更に、溝部25から皿形状底面22の外周部に向かって複数の線状溝部26が形成されている。溝部25と線状溝部26とは接続しているほうが好ましい。溝部25及び線状溝部26は、電池の異常発生により発生するガスの圧力により、電流が遮断された後、更に、電池容器内の圧力が上昇し、設定圧力に到達した際、開裂して、電池容器内のガスを放出させる部分である。溝部25の形状は、突起部23の周囲を囲む形状であれば、特に、制約はない。溝部25の加工性を考慮すると、円形であることが好ましい。また、溝部25の内径は、特に、制約は無いが、開裂した際、ガス放出の圧力と関係するため、ガス放出時の圧力をできるだけ低くできるよう、大きいほうが好ましい。例えば、溝部25の径25aは、突起部23の径23aより大きく、皿形状底面22の径22aの10〜35%が好ましく、より好ましくは、15〜30%である。
溝部25は、連続する形状であっても良いが、不連続部24が設けられる形状が好ましい。電池の異常発生により、電池内の圧力が上昇し、電流遮断の設定圧力で、電流が遮断され、更に、圧力が上昇し、設定圧力で、溝部25、線状溝部26は開裂する。溝部25は不連続部24が設けられている場合、開裂時に溝部25の内部が開裂箇所として、安全弁20から分離することが無い。開裂により、溝部25の内部が分離する場合、分離する溝部25の内部は安全弁20と導電板40あるいはリード50とを短絡させることがある。短絡により、安全装置Sは、再び、電流が流れ、二次電池が異常状態に戻る危険性がある。
不連続部24の大きさ24aは、溝部25の開裂時の圧力で切り離されない大きさであれば良く、例えば、溝部25の円周の長さの1/50〜1/2、より好ましくは、1/20〜1/3の大きさであれば良い。溝部25、線状溝部26の深さは、開裂時の圧力と対応しており、使用される電池の開裂設計圧力によって決定される。溝部25、線状溝部26の深さは同一であることが好ましいが、必ずしも、同一である必要はない。また、溝部25と線状溝部26の線幅は、0.05〜0.5mmの範囲で形成されることが好ましい。
線状溝部26は、突起部23の中心を通る放射方向の直線であっても良く、また、線状溝部26が突起部23の中心を通らない直線であっても良く、放射方向の曲線であっても良い。線状溝部26の本数は特に制約は無いが、通常、2〜10本の範囲にあることが好ましい。線状溝部26の長さは、線状溝部26が溝部25と同様、異常発生の際、所定の圧力で開裂して、ガスを放出する箇所であるため、可能な範囲で長い方が好ましい。
インシュレーター30は絶縁性材料で形成される。射出成形法、圧縮成形法、注型成形法、打ち抜き法など公知の樹脂成形方法で製造される樹脂成形品が好ましい。樹脂としては、吸湿性が低く、射出成形温度200℃以上の、耐熱性に優れた樹脂が好ましく使用される。樹脂材料の具体例としては、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリアセタール、ポリカーボネート、ポリフェニレンエーテル、ポリフェニレンサルファイド、液晶ポリマー、ポリエーテルエーテルケトン、フェノール樹脂などが挙げられる。また、これら樹脂材料にはガラス繊維や各種の無機充填材が配合されていても良い。前記の樹脂材料の中では、ポリブチレンテレフタレート、ポリアセタール、ポリフェニレンサルファイド、液晶ポリマーなどが好ましく使用される。
図5の(a)は電池蓋方向から見たインシュレーター30の平面図、(b)は側面図である。インシュレーター30は、電源要素方向に凸の皿状で、皿状底面34の中央部に安全弁20の突起部23を通すことができる中央孔31が設けられ、周辺部には複数のガス抜き孔32が設けられる。中央孔31は、安全装置Sを組み立てる際、安全弁20の突起部23と接触することが無い大きさであれば良く、形状に特別の制約は無い。形状としては、加工上、円形であることが好ましい。ガス抜き孔32は、電池に異常が起った場合、発生するガスを容易に通過させることの出来る形状である。ガス抜き孔32は、インシュレーター30の中心に対して、対称的に複数個設けられることが好ましい。
安全弁20とインシュレーター30との接続は、インシュレーター30の皿状の内側に、安全弁20の外周部を嵌合し、保持することで行われる。インシュレーター30には、安全弁20嵌合の位置決めのための棚35が設けられていても良い。この棚35はインシュレーター30の皿状内面の全周にあっても良く、また、部分的にあっても良い。安全弁20をインシュレーター30に嵌合した後、回転や離脱防止のため、離脱防止(図示せず)が設けられることが好ましい。安全弁20の厚さを可能な範囲で、インシュレーター30の皿状の深さに近づけることにより、安全装置Sの小型化・薄型化が容易となる。
導電板40は導電性材料で形成される。導電板40はアルミニウム系金属、銅系金属、ニッケル系金属、マグネシウム系金属などで形成されることが好ましい。図6は導電板40と安全弁20の突起部23との接続部概略図である。導電板40は、インシュレーター30の中央孔31を塞ぎ、且つ、ガス抜き孔32を可能な限り閉塞させない形状、大きさであれば良い。導電板40の厚さは、リード50と溶接可能であれば、それ以外の制約は無い。通常、厚さは、0.01mm以上あれば良いが、好ましくは、0.05mm〜1.0mmである。
導電板40はインシュレーター30の中央孔31の電源要素方向を塞いで取付けられており、導電板40の電池蓋方向は、インシュレーター30の中央孔31を通った突起部23の先端部と溶接により接続される。導電板40の電源要素側はリード50と溶接により接続される。
インシュレーター30と導電板40とは、物理的に合わせるだけでも良いが、接続され、一体化されていることが好ましい。インシュレーター30と導電板40とを接続、一体化する方法は、樹脂と金属材料との公知の接続法により行われる。例えば、インサート成形法、熱溶着法、接着剤法、物理的な噛み合わせ法などが挙げられるが、これらに限定されない。インシュレーター30と導電板40との一体化は、インシュレーター30の製造時に同一工程で行うことも可能であり、これにより安全装置Sの製造はより容易となる。
安全装置Sの組立ては、安全弁20を導電板40と一体化されたインシュレーター30と嵌合し、安全弁20の突起部23と導電板40とを溶接する方法が、工程が短く、好ましいが、この方法に限定されない。例えば、インシュレーター30に安全弁20を嵌合した後、安全弁20の突起部23と導電板40とを溶接し、その後、導電板40とインシュレーター30とを接続させても良い。本発明の安全装置Sは嵌合と溶接等の公知の方法で製造される。製造には特殊な設備や製造技術を必要としないため、製造は容易である。
図7は、本発明の安全装置Sの作動状況を説明する図である。図7の(a)は電池が正常時の状態である。この状態では、電流は発電要素からのリード50を通じて、導電板40から安全弁20、電池蓋10へと流れる。電池に、過充電、短絡などの異常が発生した場合、電池容器内の温度が上昇し、温度上昇により、電池内にガスが発生して、電池容器内の圧力が上昇する。発生したガスはインシュレーター30のガス抜き孔32を通過して、安全弁20の皿形状底面22の発電要素方向の面に圧力をかける。これにより、安全弁20の突起部23の先端と導電板40との接続部に引き離しの力がかかり、所定圧力に到達すると突起部23と導電板40とは切り離され、図7の(b)の状態となり、電流が遮断される。なお、接続部の切り離しでは、接続点のみで切り離されることもあり、接続点の導電板40の一部が引きちぎられることもある。
電流が遮断されても暫くはガス発生が継続するため、電池容器内の圧力は更に上昇し、
皿形状底面22は電池蓋方向に、更に、膨れ上がり、電池内圧力が溝部25、線状溝部26の開裂設計圧力値に到達すると、図7の(c)のように、安全弁20の溝部25および線状溝部26が開裂する。この開裂により、電池容器内のガスは電池蓋10に形成されている排気孔12から電池系外へ放出される。これにより、電池の異常状態は解消される。安全弁20の皿形状底面22は電池蓋方向に開いた状態にあるため、電池の異常状態が解消された後、本発明の安全装置は、電流遮断の状態が継続され、電池は安全な状態で維持される。
以上より、本発明の安全装置は、電池に異常が発生した場合、電池容器内の圧力が上昇し、所定圧力に到達すると電流が遮断し、引き続いて、安全弁20の溝部25及び線状溝部26が開裂して、ガスを放出することにより、電池の異常状態は解消される。本発明の安全装置Sは異常状態解消後、電流遮断状態は確実に保持され、電池は、再度、異常状態に戻ることは無い。また、安全装置Sは小型化されており、製造は容易である。
本発明の安全装置は圧力解放機構を有する多くの種類の電池、機器に適用でき、それらの安全性を高めることが可能である。
本発明の一実施形態に係る安全装置の概略構成図 本発明の安全装置の電池への組込み概略図 本発明の他の実施形態に係る安全装置の概略構成図 安全弁の平面図と側面図 インシュレーターの平面図と側面図 突起部と導電板との接続部の概略図 本発明の安全装置の作動図
符号の説明
S 安全装置
1 ガスケット
2 電池外装缶
3 電池外装缶の開口部
10 電池蓋
11 電池蓋のフランジ部
12 電池蓋の排気孔
20 安全弁
21 安全弁のフランジ面
21a 安全弁フランジ面の径
22 安全弁の皿形状底面
22a 皿形状底面の内径
23 突起部
23a 突起部の開口径
23b 突起部の深さ
24 溝部の不連続部
24a 不連続部の大きさ
25 溝部
26 線状溝部
27 フランジ面の折り曲げ部
28 皿形状底面の外周端部
29 突起部の開口端部
30 インシュレーター
31 インシュレーターの中央孔
32 インシュレーターのガス抜き孔
34 インシュレーターの皿状底面
35 インシュレーター皿状内面の棚
40 導電板
41 導電板のタブ
50 リード
60 ディスク
61 ディスクの貫通孔
62 ディスクのガス通過孔
64 ディスクの皿底面

Claims (4)

  1. 安全弁、インシュレーター及び導電板で構成される安全装置において、前記安全弁は外周にフランジ面を有する皿形状であって、該皿形状底面は中央に電源要素方向に突出する突起部、周辺に所定圧力で開裂する溝部及び線状溝部が設けられ、該皿形状底面の外周端部から前記突起部の開口端部にかけて、電源要素方向に膨らんでおり、前記インシュレーターは皿形状で中央部に中心孔が設けられており、前記安全弁は前記インシュレーターの皿形状内に嵌合され、前記突起部は前記インシュレーターの中央孔を通り、前記導電板と導電可能な状態で接続されていることを特徴とする安全装置。
  2. 請求項1に記載の安全装置において、前記インシュレーターと前記導電板とが一体化されていることを特徴とする安全装置。
  3. 安全弁、インシュレーター、ディスク及び導電板で構成される安全装置において、前記安全弁は外周にフランジ面を有する皿形状であって、該皿形状底面は中央に電源要素方向に突出する突起部、周辺に所定圧力で開裂する溝部及び線状溝部が設けられ、該皿形状底面の外周端部から前記突起部の開口端部にかけて、電源要素方向に膨らんでおり、前記インシュレーターは皿形状で中央部に中心孔が設けられ、前記ディスクは皿形状で中央部に貫通孔が設けられ、前記安全弁は前記インシュレーターの皿形状内に嵌合され、前記インシュレーターは前記ディスクの皿形状内に嵌合されており、前記突起部は前記中央孔、及び貫通孔を通り、前記導電板と導電可能な状態で接続されていることを特徴とする安全装置。
  4. 請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の安全装置を発電要素の上部に設置し、前記安全装置の前記導電板と発電要素からのリードと接続させたことを特徴とする二次電池。
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