JP4360819B2 - 設備配管の保護構造 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば吊戸棚等の造り付け家具を設置する際に、壁又は天井に打ち込まれる釘やビスから壁又は天井に配管された設備配管を保護するための設備配管の保護構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
住宅の壁内や天井裏に形成された空間には、排水管,通気管,給水配管,給湯配管,ガス配管,エアコン用の配管等の配管や、電線,電話線,テレビアンテナ線等の設置に使用する配管等を含む各種の設備配管が一般的に天井内空間から壁内空間を利用して配管施工されている。これらの設備配管は、目的の設備、例えば洗面設備が必要とする種類の給水配管や給湯配管が選択され、住宅内に於ける目的の設置位置まで導かれている。即ち、台所,浴室,洗面所,便所,居室等の設備が合理的に稼働するのに必要な複数の配管が導かれている。
【0003】
上記設備配管は、壁が間仕切り壁の場合は、該間仕切り壁を構成する一対の内装壁の下地材の間に形成された内部空間を利用することが可能となり、壁が外壁に沿って構成されたものである場合、該壁内に配置された断熱材と外壁との間に形成された空間を利用して配管されている。また天井面の場合は、天井の下地材の上面に形成された空間を利用して配管されている。これらの配管は、夫々がまとまることなく、勝手な位置に自由に配置されるのが一般的である。
【0004】
例えば、建物に洗面所と浴室を連続して配置した場合、この洗面所と浴室は建物の外壁に沿って配置されるのが一般的であり、給水配管や給湯配管、更に電線等多くの設備配管が必要となる。しかし、窓があったり、外壁に沿って配置された断熱材や壁面仕上材の厚さが厚いため、壁内の空間に多数の設備配管を配管し得ないことがある。更に、洗面所と浴室との間の壁内であって配管したい場所が耐震壁と重なることが極めて多い。この場合、コーナー部の二壁面をまたいで斜めに洗面台を設け、この洗面台の裏面をパイプスペースとする技術や、物品収納室にダクトを設けて配管や配線を行う技術が提案されている(例えば特許文献1参照)。
【0005】
一方、洗面所の壁面や居室の壁面には吊戸棚や壁付けの備品が取り付けられることがあり、天井面にも同様に天井吊り備品が取り付けられることがある。このような家具や備品は、釘或いはビスを利用して壁面,天井面に固定されるのが一般的である。この場合、釘やビスが設備配管を損傷する虞が排除出来ない。このため、壁内に於ける個々の設備配管を注意深く配置することが必要であり、且つ釘やビスの打ち込み位置を注意深く設定することが必要である。特に、ガス管の場合は鎧蛇管と呼ばれる保護管に挿入することが行われている。
【0006】
【特許文献1】
特開2000−34826号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
最近では、設備配管として電話線やインターネット回線等の情報化配線が加えられるようになっており、しかも情報化配線は各居室に配線されるため、壁内空間や天井空間に配管される数が増加している。このため、個々の設備配管を注意深く配置したり、鎧蛇管によって保護するのでは作業が煩雑になるという問題が生じる。
【0008】
また外壁に沿って合成樹脂発泡体からなる断熱材を配置することで壁内空間を広くとることが出来るようになった壁や、断熱材を必要としない間仕切壁等の壁内空間に複数の設備配管を配管する場合、有効体積効率を向上させようとして、これらの設備配管を個々に配管することなくまとめて配管することが行われつつあるが、この場合、壁内空間に耐震壁のような構造物が設置されると、壁内空間の寸法が小さくなって結局バラバラな配管にならざるを得ないという問題が生じる。
【0009】
将来的な間取りの変更を容易にするために、またオープンな間取りを形成するために、耐震要素を建物の外側に集めて構造の安定をとる手法が採用されている。従って、建物の隅部に配置された浴室や洗面所のように必要な設備配管の数が多い場所であって躯体に耐震壁が構成されるような部位では、耐震壁を構成する柱間に横架材や斜め材が配置されるため、設備配管を配管し得る壁内空間は横架材,斜め材と化粧下地材との間の空間となる。このため、設備配管が化粧下地材の裏面に接近した位置に配管されることとなり、化粧下地材から僅かに釘やビスの先端が突出しても、これらが設備配管を損傷する虞が高くなるという問題がある。
【0010】
本発明の目的は、釘やビスによって壁や天井に吊戸棚や各種の備品を取り付ける際に、給水配管,給湯配管やガス配管、排水管,通気管及び電話線やインターネット回線等の情報化配線や電線を含む設備配管に対して損傷を与えることのない設備配管の保護構造であって、特に、鉄骨造の住宅に耐震壁の設置部位にも設備配管を可能とし、且つ壁内空間,天井空間に効率良く配管し得る設備配管の保護構造を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために本発明に係る設備配管の保護構造は、互いに隣り合って設けられて化粧下地材を取付けるための一対の下地パネルの間に配管された複数の設備配管の保護構造であって、保護すべき複数の設備配管を面状に配列すると共に配列された設備配管に沿って両側に保護板下地材をそれぞれ配置し、各保護板下地材を同側の前記下地パネルに固定し前記配列された設備配管の室内側に保護板を配置して前記一対の保護板下地材に固定し、保護板の室内側に化粧下地材又は化粧仕上材を配置するものである。
【0012】
上記設備配管の保護構造において、前記一対の保護下地材は、前記化粧下地材を取付ける角部に前記保護板の厚さに対応する寸法を持った段部を備え、該段部に前記保護板を嵌め込んで取り付けることが好ましい。
【0013】
上記何れかの設備配管の保護構造において、前記保護板は、厚さ2.6mm以上の金属板により形成されていることが好ましい。
【0014】
上記何れかの設備配管の保護構造において前記一対の下地パネル、複数の設備配管、保護板下地材及び保護板は、少なくとも外壁に沿って設けられる断熱材よりも室内側に設けられていることが好ましい。
【0015】
上記設備配管の保護構造において、前記断熱材よりも室内側に耐震壁を形成する耐震要素が設けられ、該耐震要素よりも室内側に前記一対の下地パネル、複数の設備配管、保護板下地材及び保護板が設けられていることが好ましい。
【0016】
上記設備配管の保護構造では、保護すべき複数の設備配管を面状に配列してこれらの設備配管に沿って保護板下地材を配置し、この保護板下地材に金属製の保護板を配置したので、保護板に対向する位置に釘やビスを打ち込んだとしても、この釘やビスが保護板を貫通することがない。保護板下地材は必ずしも保護板のみのための下地材である必要はなく、化粧下地材或いは化粧仕上材の下地を兼ねていても良い。
【0017】
このため、設備配管が配管されている壁面や天井面に吊戸棚や各種備品を釘やビスで打ちつける際に、釘やビスの打ち込み位置の自由度が高く、且つ設備配管を損傷する虞がない。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る設備配管の保護構造の好ましい実施形態について説明する。壁内に形成された空間,天井裏に形成された空間に複数の設備配管を配管したとき、これらの設備配管が配管されている部位に戸棚や設備を釘,ビスを取り付ける際に、壁の下地材や天井の下地材を貫通した釘,ビスが既に配管されている設備配管を損傷することを防止するための保護構造である。
【0019】
従って、本発明に係る保護構造を構成した部位では、壁面或いは天井面の何れの部位に釘やビスを打ち込んだとしても、この釘やビス(以下、「釘」という)が壁内空間,天井裏空間に配管されている設備配管に損傷を与えることがない。
【0020】
耐震壁を有することのない間仕切壁の場合、壁内空間に断熱材が配置されることはないため、設備配管を壁内空間の全厚を利用して配管することが可能である。また外壁に沿った壁は、内部に断熱材が配置されるため、壁内空間の厚さは薄くなる。更に、外壁に沿った壁であって耐震壁を有する部分では、該耐震壁の耐震要素が配置されるため、設備配管を配管するために有効な壁内空間の厚さは極めて小さい。本発明は、このように、壁内空間の全厚さを設備配管のために利用し得ない場合、或いは保護を必要とする配管の外径が大きい場合に有効である。
【0021】
設備配管としては特に限定するものではなく、給水配管や給湯配管,排水管,通気管,ガス配管,エアコンと室外機を接続する冷媒配管等の配管類、特殊な配線用管(例えばコンジット管等)に挿通された電線,電話線,インターネット回線を含む情報化配線等の配線類、更に、光ファイバーを含むものである。また電話線等の一部の配線が配線用管に挿通されていない状態であっても設備配管として同一に取り扱うことが好ましい。
【0022】
設備配管の配管構成も特に限定するものではない。給水配管や給湯配管を屋外に配管しておき、この配管から屋内に引き込んで壁内空間,天井空間を配管することでも良い。しかし、屋外からの供給源からの配管や情報の引込先を、床下や天井等の屋内に於ける予め設定された位置に配置したヘッダー、情報を分岐する情報分電盤等に導入し、これらを中継した後、目的の設備が設置された位置に配管されるように構成することが好ましい。設備配管をこのようにすることによって、外壁に沿って配置した断熱材を貫通する設備配管の数を少なくして高い断熱効果を期待することが可能であり、同様に高い気密効果を期待することが可能となる。
【0023】
壁内空間或いは天井空間に配管される設備配管の数は目的の設備によって異なる。即ち、洗面所や浴室,台所では、給水配管や給湯配管,排水管,通気管,ガス配管や電線等があり、居室の場合は、電線,情報化配線及びガス配管,排水管,通気管等がある。これらの設備配管は、天井から床下まで配管されるものと、壁面,天井面に取り出されるものとがある。例えばさや管ヘッダー方式による洗面所の給水配管や給湯配管は、天井内で水平に配管され、壁内空間を下って洗面台の高さに対応する位置で壁内空間から壁面に取り出される。同様に電線や情報化配線も壁面に設けたコンセントを介して取り出される。
【0024】
壁内空間或いは天井空間に配管される設備配管は、互いに略同一平面内にあるように並列して面状に配列される。このように、面状に配列することで、壁内空間や天井空間の厚さが極めて小さい場合、例えば、壁内に耐震壁が配置されている場合であって耐震要素に対向した空間に設備配管を配管するような場合、体積効率が向上して有利である。特に、都市部に建築される住宅では、配管スペースという居住者が恩恵を感じることのない部位を縮小することが重要となるため、有利である。
【0025】
保護板下地材は主として保護板を固定するためのものであり、複数の設備配管を並べた両側に配置され、壁の下地や天井の下地、或いは他の材(例えば梁や床)に固定される。また保護板下地材は、保護板を固定する目的の他、通常用いられる木下地パネルと同様に、保護板の室内側に配置される化粧下地材や化粧仕上材を固定する機能を有することが好ましい。従って、保護板下地材としては少なくとも保護板を固定する機能を有し、且つ化粧下地材や化粧仕上材を固定する機能を有するものであれば良く、材料や形状を限定するものではない。このような保護下地材として、例えば木材を利用することが可能であり、軽鉄からなる角パイプ状の材を利用することも可能である。
【0026】
保護板は、材料を特に限定するものではなく、インパクトハンマーで打ち込まれる釘や、電動ドライバーによって駆動されるビスに対抗し得る強度を有するものであれば良い。薄いにも関わらずこのような強度を発揮し得る材料としては鋼板があり、経済的な面からも好ましく使用することが可能である。
【0027】
本件発明者が、65mmの釘をインパクトハンマーで打ち込む条件で実験した結果、厚さが1.8mmの鋼板は貫通し、2.6mmの鋼板では貫通していない。このため、安全を加味したとき厚さ2.6mm以上であることが好ましく、特に、重量を考慮すると厚さ2.6mmの鋼板を用いることが好ましい。
【0028】
保護板として鋼板を用いる場合、該鋼板は防錆処理を施しておくことが必要である。このような防錆処理として特に限定するものではないが、比較的簡単な処理としてメッキ処理がある。
【0029】
保護板の幅や長さは特に限定するものではなく、幅は保護すべき設備配管の数に応じて適宜設定される。また長さは壁の高さの全長にわたっても良いが、前述したように、特に、壁内空間に配管される設備配管は壁の途中で室内に引き出されることが多いため、壁の高さを複数に分割しておき、この分割長さを持った保護板を用いることが好ましい。従って、保護板は、ある程度標準的な寸法を設定しておくことが好ましい。
【0030】
保護板を下地に固定する場合、釘やビスを用いる。また保護板の屋内側の面には石膏ボード等の化粧下地材が配置されるため、釘やビスの頭が保護板の表面から突出していることは好ましくはない。このため、保護板の釘やビスを打ち込む位置に、該釘やビスを貫通させる下穴加工と皿もみ加工を施すことが好ましい。この加工は、建築現場で行うことも可能であるが、予め工場段階で加工しておくことで、均一な下穴と皿もみを得ることが可能である。
【0031】
保護板の室内側に配置される化粧下地材や化粧仕上材は、夫々下地材として或いは仕上材としての機能を有するものであれば良く、材質を限定するものではない。一般的に化粧下地材としては、所定の厚さを持った石膏ボード等が用いられ、化粧仕上材としては杉板のような材が用いられる。
【0032】
本発明は、設備配管を壁内空間に配管した場合と、天井空間に配管した場合に適用される。しかし、保護構造自体は、壁に適用した場合も天井に適用した場合も実質的な変化はない。このため、設備配管の保護構造を壁に適用した場合の好ましい実施例について図を用いて説明する。図1は壁の一般的な部位に於ける保護構造を説明する平面図である。図2は図1の正面図である。図3は耐震壁に対応して配置された保護構造を説明する平面図である。
【0033】
図1,2に於いて、壁Aの内部に形成された壁内空間Bには3本の設備配管1〜3が配管されている。設備配管1〜3の機能は限定されるものではなく、給水配管や給湯配管或いはガス配管、エアコン用の冷媒配管、電線,電話線を含む情報化配線等の中から適宜設定される。また本数も限定されるものではなく、目的の位置の機能に応じて必要な数の設備配管が設定される。即ち、図に示す設備配管1〜3は機能及び数共に配管すべき部位の機能に応じて設定される。
【0034】
設備配管1〜3は、給水配管や給湯配管に代表される可撓性を持った配管や、電線の配管に代表されるコンジット管のように剛性を持った配管によって構成されている。前記設備配管1〜3は、壁Aの下地となる化粧下地材4(或いは化粧仕上材)と略同じ平面内にあるように、互いに並列して面状に配列されている。
【0035】
設備配管1〜3に沿って両側に保護板下地材5が配置されており、この保護板下地材5に保護板6が釘或いはビス等の固定具7によって取り付けられている。保護板下地材5の化粧下地材4側の角部には保護板6の厚さに対応する寸法を持った段部5aが形成されており、該段部5aに保護板6を嵌め込んで取り付けることで、保護板下地材5の化粧下地材4側の面と保護板6の面と同一面とし得るように構成されている。
【0036】
一対の保護板下地材5の配置間隔は、保護板6の幅寸法に対応して設定されており、この寸法は、対向する保護板下地材5の間に配管される設備配管の数や面状に配列したときの幅寸法を満足し得るように設定されている。また各保護板下地材5の固定方式は特に限定するものではなく、床面及び梁に固定されていても良い。
【0037】
本実施例では、保護板下地材5を、化粧下地材4を取り付けるための下地パネル8を利用して固定している。この下地パネル8は、木製の縦材と横材とからなるパネルとして構成され、例えば上端が軽鉄製のランナー,垂木を介して梁に間接的に取り付けられ、且つ下端が軽鉄製のランナーを介して床面に固定されている。従って、保護板下地材5は安定した強度を持って縦方向に固定されている。
【0038】
尚、保護板下地材5は、必ずしも保護板6を取り付けるのみの機能に限定されるものではなく、化粧下地材4或いは化粧仕上材を取り付けるための下地としての機能を発揮しても良いことは当然である。
【0039】
保護板6は幅方向の両端部分が保護板下地材5の段部5aに嵌め込まれた状態で固定具7によって固定されている。本実施例に於いて、保護板6は厚さ2.6mm、幅は約200mm〜約300mm、長さが約450mm〜約600mmのメッキ処理された鋼板によって構成されている。
【0040】
保護板6の固定具7を配置すべき位置(本実施例では四隅に各1個所)には、予め固定具7の太さに対応する径を持った穴と、該穴に連続した皿もみ部6aが形成されている。従って、固定具7によって保護板6を固定したとき、固定具7の頭部は皿もみ部6aに貫入し、保護板6の表面から固定具7の頭部が突出することがない。
【0041】
保護板下地材5に対する保護板6を取付位置は一義的に設定されるものではなく、図示しない吊戸棚や設備を取り付けるべき位置に対応させておけば良い。しかし、これらの吊戸棚や設備を取り付けることは確かであるが、位置が決定していないような場合、上下方向にわたる所定範囲に取り付けておくことが必要となる。また配管されている設備配管1〜3を取り出す位置には保護板6を取り付けておく必要はない。
【0042】
このため、保護板6は保護板下地材5の上端側に設備配管1〜3を受け入れるための隙間9を設けると共に、下方の所定位置に設備配管1〜3を取り出すための隙間9を設けている。隙間9の大きさは限定するものではなく、設備配管1〜3の曲率半径の大きさや太さに対応して適宜設定することが好ましい。
【0043】
上記の如くして壁内空間Bに配管された設備配管1〜3を保護板6によって保護した後、保護板6の室内側の面に石膏ボード等の化粧下地材4を取り付けることによって、保護板6は化粧下地材6に覆われ、通常の内装工事を施すことが可能である。また保護板6の室内側の面に杉板等の内装仕上材を取り付けることによって内装壁の仕上げを行うことも可能である。
【0044】
特に、化粧下地材4の室内側から吊戸棚は壁付けの設備を取り付ける際に、釘やビスを打ち込んだ場合であっても、保護板6がこれらの打ち込み力に対抗することが可能なため、釘やビスの先端がつぶれることとなり、設備配管1〜3に対して損傷を与えることがない。
【0045】
次に、図3により、設備配管1〜3を耐震壁10の配置位置に配管する場合の保護構造について説明する。尚、図に於いて前述の実施例と同一の部分及び同一の機能を有する部分には同一の符号を付して説明を省略する。
【0046】
耐震壁10は建物に於ける予め設定された位置に配置されるが、この配置位置は建物の隅部であることが多く、しばしば浴室,洗面所の設置位置と重なり、設備配管1〜3を耐震壁10の設置位置に配管せざるを得ないことがある。この場合、設備配管1〜3は化粧下地材4に接近した位置に配管されることとなり、該化粧下地材4に打ち込まれた固定具7によって損傷を受ける危険性が極めて高くなる虞が生じる。このような場合に、本発明の保護構造を適用することで、設備配管1〜3に対する損傷を防止することが可能となる。
【0047】
図に於いて、耐震壁10は外壁11に沿って設置されており、外壁11との間に断熱材12が配置されている。耐震壁10には地震エネルギーを吸収するための耐震要素10aを構成する横架材や斜め材が配置されており、この耐震要素10aによって耐震壁10と化粧下地材4との間に形成された壁内空間Bが分断され、設備配管が可能な空間は極めて狭くなる。
【0048】
設備配管1〜3は耐震要素10aと化粧下地材4との間に形成された空間に配管され、互いに平面状に配列されている。この設備配管1〜3の両側には、該設備配管1〜3に沿って縦方向に一対の保護板下地材5が配置され、夫々所定の方法で固定されている。また保護板下地材5には、縦方向の所定位置に隙間9を設けて1枚或いは複数枚の保護板6が固定具7によって取り付けられている(図2参照)。
【0049】
保護板下地材5に保護板6を取り付けることによって、耐震要素10aに対向して配管されている設備配管1〜3は、一対の保護板下地材5と保護板6と耐震要素10aによって構成された空間に配置されることとなり、この空間の寸法と各設備配管1〜3の外径とが略等しいような場合であっても、安定した状態を維持することが可能である。特に、化粧下地材4の室内側から吊戸棚は壁付けの設備を取り付ける際に、釘やビスを打ち込んだ場合であっても、保護板6がこれらの打ち込み力に対抗することが可能なため、釘やビスの先端がつぶれることとなり、設備配管1〜3に対して損傷を与えることがない。
【0050】
【発明の効果】
以上詳細に説明したように本発明に係る設備配管の保護構造では、保護すべき複数の設備配管を面状に配列してこれらの設備配管に沿って保護板下地を配置し、この保護板下地に金属製の保護板を配置したので、保護板に対向する位置に釘やビスを打ち込んだとしても、この釘やビスが保護板を貫通することがない。このため、壁面や天井面に吊戸棚や各種備品を釘やビスで打ちつけた場合でも、設備配管を損傷する虞がない。このように、従来の各配管を個々に保護する線保護ではなく、一度に複数本の設備配管を面状に保護するため、小さい空間に密集させた状態で保護することが出来る。
【0051】
また保護板の寸法を適宜設定することで、該保護板によって保護される設備配管の導入及び室内への取出位置を所望の位置に設定することが出来る。また保護板を保護板下地材に固定すれば良く、この固定方法は簡単であるため、作業員の技能を選ぶことなく、簡単に施工することが出来る。特に、設備配管を取り出す際に、保護板によって押さえ込むことが出来るため、室内側に取り出す際の作業に悪影響を与えることがない。
【0052】
また壁内空間に配管される様々な配管や配線を含む設備配管の形状に対応させた鎧蛇管等の保護材を用意する必要がなく、設備配管の数に対応させた寸法を持った保護板があれば良い。また保護板の施工は木工事(大工)の作業員が行うことが出来、仕上を向上させると共に釘等による打ち抜きの危険を低減することが出
【図面の簡単な説明】
【図1】壁の一般的な部位に於ける保護構造を説明する平面図である。
【図2】図1の正面図である。
【図3】耐震壁に対応して配置された保護構造を説明する平面図である。
【符号の説明】
A 壁
B 壁内空間
1〜3 設備配管
4 化粧下地材
5 保護板下地材
5a 段部
6 保護板
6a 皿もみ部
7 固定具
8 下地パネル
9 隙間
10 耐震壁
10a 耐震要素
11 外壁
12 断熱材

Claims (5)

  1. 互いに隣り合って設けられて化粧下地材を取付けるための一対の下地パネルの間に配管された複数の設備配管の保護構造であって、
    保護すべき複数の設備配管を面状に配列すると共に配列された設備配管に沿って両側に保護板下地材をそれぞれ配置し、
    各保護板下地材を同側の前記下地パネルに固定し
    前記配列された設備配管の室内側に保護板を配置して前記一対の保護板下地材に固定し、
    保護板の室内側に化粧下地材又は化粧仕上材を配置する
    ことを特徴とする設備配管の保護構造。
  2. 前記一対の保護下地材は、前記化粧下地材を取付ける角部に前記保護板の厚さに対応する寸法を持った段部を備え、該段部に前記保護板を嵌め込んで取り付ける
    ことを特徴とする請求項1に記載の設備配管の保護構造。
  3. 前記保護板は、厚さ2.6mm以上の金属板により形成されている
    ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の設備配管の保護構造。
  4. 前記一対の下地パネル、複数の設備配管、保護板下地材及び保護板は、少なくとも外壁に沿って設けられる断熱材よりも室内側に設けられている
    ことを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の設備配管の保護構造。
  5. 前記断熱材よりも室内側に耐震壁を形成する耐震要素が設けられ、該耐震要素よりも室内側に前記一対の下地パネル、複数の設備配管、保護板下地材及び保護板が設けられている
    ことを特徴とする請求項4に記載の設備配管の保護構造。
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